JPH0971144A - マスタシリンダの作動装置 - Google Patents

マスタシリンダの作動装置

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JPH0971144A
JPH0971144A JP23150395A JP23150395A JPH0971144A JP H0971144 A JPH0971144 A JP H0971144A JP 23150395 A JP23150395 A JP 23150395A JP 23150395 A JP23150395 A JP 23150395A JP H0971144 A JPH0971144 A JP H0971144A
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JP
Japan
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master cylinder
clutch
cylinder
hydraulic
sleeve
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Application number
JP23150395A
Other languages
English (en)
Inventor
Masanori Ishihara
正紀 石原
Tadaharu Yamada
忠治 山田
Yasushi Yamamoto
康 山本
Nobuyuki Iwao
信幸 岩男
Takao Takano
孝雄 高野
Takahiro Tani
高浩 谷
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Isuzu Motors Ltd
Original Assignee
Isuzu Motors Ltd
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  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セミオートクラッチシステムにおけるマニュ
アル操作と自動操作間の相互干渉を防止する。 【解決手段】 本発明に係るマスタシリンダ10の作動
装置は、マスタシリンダ10を作動させるべく回動する
回動部材44と、この回動部材44と同軸の第1の回動
体9aに回動動作を生じさせるペダル9と、上記回動部
材44と同軸の第2の回動体47に回動のための駆動力
を与える駆動手段42と、上記回動部材44といずれか
一方の上記回動体9a,47とを選択的に連結する連結
機構69とを備えたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はマスタシリンダの作
動装置に係り、特に、車両のセミオートクラッチシステ
ムに適用可能なマスタシリンダの作動装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】最近、バスやトラック等の大型車両にお
いても変速自動化の要請が高まっている。これらの車両
は一般に車重や積載量が大きく、クラッチ形式として乗
用車に採用されるような流体式トルクコンバータを用い
ると損失大となり燃費の面で不利であるため、このよう
な大型車両においては、特に摩擦クラッチを自動操作に
より断続し、その出力を変速機に送り、この変速機をや
はり自動操作するようにして、変速自動化の達成を図っ
ている。このクラッチの自動操作を行うクラッチ断続装
置としては、空圧の給排により摩擦クラッチの断続操作
を行う倍力装置(クラッチブースタ)を備えたものが一
般的である。
【0003】一方、車両発進時等においてはクラッチの
操作がデリケートとなり、その操作を自動制御で行おう
とすると装置が複雑、高価となってしまうため、この場
合にのみクラッチペダルを用いたマニュアル(手動)操
作を行えるようにして、装置のシンプル化、低価格化を
狙ったものがある(所謂セミオートクラッチシステ
ム)。この場合、クラッチペダルの操作によりマスタシ
リンダから油圧を給排し、この油圧の給排により上記倍
力装置への空圧の給排を行うようにしている。
【0004】ところで、発進時を除く自動変速時、倍力
装置にはクラッチペダルを操作せずとも空圧が給排され
る。また倍力装置は、空圧が供給されると内部のパワー
ピストンを押動させてクラッチを分断方向に操作するよ
うになっている。
【0005】そして、従来の構成において、マスタシリ
ンダからの油圧を送る通路は、上記パワーピストンの移
動に応じて容積変化する倍力装置の油圧シリンダに連通
しており、パワーピストンの押動により油圧シリンダ容
積が増すと、油圧通路内に負圧が発生して気泡が混入
し、クラッチの正確なマニュアル操作が困難となる虞が
ある。
【0006】このような負圧発生を防止するため、実公
平4-8023号公報等においては、倍力装置の油圧出力部に
マニュアル操作と自動操作とのキャンセル機構を設け、
自動操作時における油圧通路内の容積変化を防止してい
る。しかし、このような倍力装置の構造変更は、小スペ
ースで複雑な構造を採用せざるを得ずコストアップを招
き、信頼性、耐久性にも問題が生じる。
【0007】そこで、本出願人は、倍力装置の構造変更
は行わず、マスタシリンダをクラッチペダルだけでなく
別の駆動手段(空圧又は油圧)によっても作動させるよ
うにし、上記問題点を解決することができるクラッチ断
続装置の提案を先に行った(特願平7-176353号等)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、マニュアル操
作と自動操作とをいずれも可能とするセミオートクラッ
チシステムにおいては、例えば自動操作中にマニュアル
操作が行われた場合等、互いの操作の相互干渉を十分考
慮する必要があり、これをできるだけ制御に頼らず、簡
便な方法で行い得るのが望ましい。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係るマスタシリ
ンダの作動装置は、マスタシリンダを作動させるべく回
動する回動部材と、この回動部材と同軸の第1の回動体
に回動動作を生じさせるペダルと、上記回動部材と同軸
の第2の回動体に回動のための駆動力を与える駆動手段
と、上記回動部材といずれか一方の上記回動体とを選択
的に連結する連結機構とを備えたものである。この構成
においては、連結機構がいずれか一方の回動体を回動部
材に連結し、マスタシリンダの作動をペダル又は駆動手
段のいずれか一方によって行わせる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下本発明の好適な実施の形態を
添付図面に基づいて詳述する。
【0011】図4は、本発明に係るマスタシリンダの作
動装置が具備されたクラッチ断続装置を示す全体構成図
で、クラッチ断続装置1は空圧を供給するための空圧供
給手段2を有する。空圧供給手段2は、エンジン(図示
せず)に駆動されて空圧(空気圧)を発生するコンプレ
ッサ3と、コンプレッサ3からの空気を乾燥させるエア
ドライヤ4と、エアドライヤ4から送られてきた空気を
貯留するエアタンク5と、エアタンク5の入口側に設け
られた逆止弁6とから主に構成される。この空圧供給手
段2からの空圧は倍力装置(クラッチブースタ)7に送
られ、倍力装置7はその空圧の供給により摩擦クラッチ
8を分断側(右側)Aに操作するようになっている。ま
た倍力装置7は、詳しくは後述するが、マスタシリンダ
10から油圧も供給されるようになっている。
【0012】図5は倍力装置7の詳細を示す縦断面図で
ある。なおこの倍力装置7は従来同様に構成される。図
示するように、倍力装置7は、そのボディ11に接続さ
れたシリンダシェル12を有し、このシリンダシェル1
2内にピストンプレート(パワーピストン、倍力ピスト
ン)13が、リターンスプリング14により空圧導入側
(図中左側)に付勢されて設けられている。シリンダシ
ェル12の一端には空圧ニップル15が取り付けられ、
この空圧ニップル15が空圧導入口を形成してエアタン
ク5からの空圧を空圧配管34(図4)から導入する。
空圧が導入されるとピストンプレート13がクラッチ8
側(図中右側)に押動され、こうなるとピストンプレー
ト13はピストンロッド16、ハイドロリックピストン
17、さらにはプッシュロッド18を押動してクラッチ
レバー8a(図4)を押し、クラッチ8を分断する。
【0013】一方、ボディ11内部には、油圧導入口た
る油圧ニップル19に連通する油圧通路20が形成され
る。油圧通路20は、ボディフランジ部11aの一端
(下端)側に形成された孔21、ハイドロリックピスト
ン17を収容するハイドロリックシリンダ(油圧シリン
ダ)22(ボディシリンダ部11bに形成される)、及
びハイドロリックシリンダ22に小孔23aを介して連
通する他端(上端)側の制御孔23によって主に形成さ
れる。油圧ニップル19から油圧配管54(図4)の油
圧が導入されると、油圧は上記通路を通って制御孔23
に到達し、制御ピストン24を制御シリンダ25に沿っ
て右側に押動する。このようにボディフランジ部11a
の上端側には、詳しくは後述するが、倍力装置7への空
圧供給を制御するための制御バルブ部7a(油圧作動
弁)が形成される。
【0014】制御バルブ部7aは右側に突出する制御ボ
ディ部26によって区画される。制御ボディ部26に
は、前述の制御シリンダ25に同軸に連通するコントロ
ール室27及び空圧ポート28が形成される。コントロ
ール室27にはコントロールバルブ29が、空圧ポート
28にはポペットバルブ30がそれぞれ摺動可能に収容
される。空圧ポート28にはニップル31が取り付けら
れ、このニップル31には空圧配管67(図4)が接続
されて空圧が常に供給されている。
【0015】通常、ポペットバルブ30は、空圧とポペ
ットスプリング32とにより左側に付勢されていて、コ
ントロール室27及び空圧ポート28を連通する連通ポ
ート33を閉じている。よってニップル31からの空圧
はポペットバルブ30の位置で遮断される。しかしなが
ら、マスタシリンダ10から油圧配管54を通じて油圧
が供給されると、制御ピストン24及びコントロールバ
ルブ29がポペットバルブ30を右側に押動して連通ポ
ート33を開く。こうなると、連通ポート33からコン
トロール室27に侵入した空圧は、コントロール室27
に連通する空圧配管34(仮想線で示す)を通じて前述
のシリンダシェル12に入り、ピストンプレート13の
左側の空圧作用面13aに作用してこれを右側に押動
し、クラッチ8を分断側に操作する。
【0016】ここで、倍力装置7は、供給された油圧の
大きさに応じてクラッチ8を所定ストロークだけ操作す
ることができる。即ち、例えば比較的小さい値だけ油圧
が増加された場合、前述の空圧作用によりピストンプレ
ート13が右側に押動されるが、これに連動してハイド
ロリックピストン17が所定ストロークだけ右側に押動
される。すると、油圧通路20の容積が増し制御孔23
内の油圧が下がり、こうなると、制御ピストン24がコ
ントロールバルブ29をポペットバルブ30に押し付け
つつ、ポペットバルブ30が連通ポート33を閉鎖する
バランス状態が生じ、これによりコントロール室27、
空圧配管34、及びピストンプレート13の空圧作用面
13a側となる空圧導入室12bにて所定の空圧が保持
され、ピストンプレート13を所定ストローク位置に保
持し、クラッチ8を所定位置に保持する。
【0017】また、油圧が完全に抜かれると、制御孔2
3内の油圧がさらに下がって、図示の如く制御ピストン
24が最も左側の原位置に戻される。こうなると、コン
トロールバルブ29がポペットバルブ30から離れ、コ
ントロールバルブ29の内部に設けられた開放ポート3
6がコントロール室27等と連通するようになる。する
と、保持されていた空圧は開放ポート36からブリーザ
37を通じ大気開放され、これによりピストンプレート
13を押していた空圧が抜けて、クラッチ8が接続側
(左側)Bに操作される。
【0018】なお、倍力装置7において、38は、シリ
ンダシェル12で区画されるシリンダ室12aとハイド
ロリックシリンダ22とを油密に仕切るシール部材、3
9及び40はブリーザ37と連通する大気圧ポート、4
1は緩められたときに作動油のエア抜きを行えるブリー
ダである。
【0019】図4に示すように、油圧配管54は、マス
タシリンダ10の油圧供給部53に接続されている。こ
のマスタシリンダ10は通常の構造のもので、即ち、プ
ッシュロッド49と連動して内部のピストンが移動し、
これにより油圧を給排するものである。マスタシリンダ
10には、リザーバタンク58の作動油が、給油配管5
9及び給油ニップル57を通じて適宜補給される。
【0020】また、エアタンク5は空圧配管62を介し
てエアシリンダ42(駆動手段)に接続され、空圧配管
62にはその途中に分岐63が設けられる。分岐63に
は空圧配管67が接続され、空圧配管67の他端は倍力
装置7のニップル31に接続される。
【0021】空圧配管62の分岐63より下流側(エア
シリンダ42側)の位置には電磁切替弁78が設けられ
る。この切替弁78は、コンピュータ式制御装置(コン
トローラ)72からのON/OFF信号により切替制御され
る。そして、ONのときには、上流側(エアタンク5側)
と下流側とを連通してエアシリンダ42に空圧を供給す
る。他方、OFF のときには、その空圧供給ないし上流側
を遮断し、エアシリンダ42からの空圧を大気開放す
る。
【0022】また、制御装置72には、図示しない変速
機からの変速信号も入力される。変速機は自動変速を行
う構成がなされており、即ち、手動シフトレバーで変速
ポジションが選択されると、電気スイッチの切替えによ
る変速信号が制御装置72に送出され、図示しないアク
チュエータが動作されて、実質的且つ機械的な変速操作
を行うようになっている。従って、運転手はスイッチの
切替えを行うのみである。
【0023】他、制御装置72には、エアタンク5に設
けられた圧力スイッチ86、クラッチペダル9に設けら
れたペダルスイッチ87、及びクラッチ8に設けられた
クラッチストロークセンサ88等も接続される。
【0024】ここで、図1,図2においては、マスタシ
リンダ10周辺の構成が詳細に示されている。図示する
ように、マスタシリンダ10の一方側(図1において左
側)にはクラッチペダル9(ペダル)が、他方側(右
側)にはエアシリンダ42(駆動手段)がそれぞれ並べ
て配置されている。マスタシリンダ10のプッシュロッ
ド49の先端部は、玉継手(ピロボール)43を介して
中間スリーブ44(回動部材)に回動可能に接続され
る。中間スリーブ44はシャフト45に外側から嵌め込
まれてそのシャフト45軸回りを回動することができ
る。シャフト45の両端はブラケット46a,46bに
固定され、ブラケット46a,46bは図示しない車体
(固定系)に固定される。
【0025】加えてシャフト45には、クラッチペダル
9の基端部をなすスリーブ部9a(第1の回動体)が、
中間スリーブ44の左側に隣接して回動可能に嵌め込ま
れる。同様に中間スリーブ44の右側に隣接して、スリ
ーブ部材47(第2の回動体)がシャフト45に回動可
能に嵌め込まれる。こうして中間スリーブ44、スリー
ブ部9a及びスリーブ部材47は、シャフト45軸回り
を同軸に且つ独立して回動することができるようにな
る。そしてこれらは、ブラケット46a,46b間に隙
間なく配置されて隣接する部材同士が摺動するようにな
る。スリーブ部材47にはレバー部47aが一体的に突
出形成され、このレバー部47aに固定されたピン48
が、エアシリンダ42のロッド42aの先端部に回動可
能に接続される。また中間スリーブ44にも同様にレバ
ー部44aが形成され、このレバー部44aが前述の玉
継手43の取付部分となる。
【0026】さらに、中間スリーブ44、スリーブ部9
a及びスリーブ部材47の内部には、シャフト45軸方
向に沿う貫通孔50,51,52がそれぞれ設けられ
る。これら貫通孔50…は、各スリーブ44…が図1に
示す如く基準位置にあるとき互いが一軸的に連通する。
ここで基準位置とは、詳しくは後述するがマスタシリン
ダ10の非作動位置をいう。
【0027】図3に詳しく示すように、中間スリーブ4
4の貫通孔50には中間ロッド55が、スリーブ部9a
の貫通孔51には第1ロッド56が、スリーブ部材47
の貫通孔52には第2ロッド60が、それぞれ孔長手方
向に摺動自在に挿入される。中間ロッド55が一定径の
軸状に形成されるのに対し、第1ロッド56はその左側
(ブラケット46a側)端部にボール部56aを有し、
第2ロッド60もまたその右側(ブラケット46b側)
端部にボール部60aを有する。第1ロッド56のボー
ル部56aは、貫通孔51の左側端部の収容部51aに
完全に収容可能であると共に、中間スリーブ44の左側
端面から突出してブラケット46aのディテント溝61
aにも半径長さ弱だけ収容可能である。ディテント溝6
1aは、円錘状ないし断面三角状の穴ないし窪み状に形
成されている。
【0028】このような構成はスリーブ部材47の右側
端部周辺においても同様であり、即ち、貫通孔52の右
側端部にはボール部60aを完全収容できる収容部52
aが、ブラケット46bにはボール部60aを半球分弱
だけ収容できるディテント溝61bが形成されている。
【0029】さらに、貫通孔51の右側端部,及び貫通
孔52の左側端部にはそれぞれ先と同様の収容部51
b,52bが設けられる。これら収容部51b,52b
には、第1及び第2ロッド56,60とは別部材である
ボール64a,64bが収容される。収容部51b,5
2bに隣接して、中間スリーブ44の貫通孔50の両端
部には、先のディテント溝61a,61bと同様にボー
ル64a,64bを半球分弱だけ収容できる半収容部6
6a,66bが設けられる。よって例えば一方のボール
64aは、収容部51bに完全収容可能であると共に、
スリーブ部9aから右側に突出して半収容部66aにも
入ることができる。
【0030】これらはマスタシリンダ10の作動装置を
構成し、その動作は以下に示す通りである。図2(マス
タシリンダ10は略示されている)を参照して、先ずク
ラッチペダル9は、運転手の踏み込み操作により、実線
で示す基準位置から一点鎖線で示す完全踏込み位置まで
回動することができる。なおクラッチペダル9は図示し
ないリターンスプリングによって基準位置側に付勢され
ている。
【0031】これに対応するのが図3(a)及び(b)
で、(a)図は基準位置の状態、(b)図は完全踏込み
位置の状態をそれぞれ示す。なお、ここでは理解の容易
化のため、スリーブ部9a及び中間スリーブ44の円周
方向の動きを直線移動に置き換えている。基準位置から
完全踏込み位置に移行する過程において、スリーブ部9
aが完全踏込み位置側(下方)へ移動すると、ボール部
56aがディテント溝61aの斜面上を滑って第1ロッ
ド56全体を右側に押動する。すると第1ロッド56が
ボール64aを右側に押し、中間スリーブ44の半収容
部66aに略半球分だけ挿入する。これによりボール6
4aは、中間スリーブ44に係合して中間スリーブ44
をスリーブ部9aに連結し、スリーブ部9aの回動とと
もに中間スリーブ44をも回動動作させるようになる。
【0032】このときボール64aは中間ロッド55も
右側に押すが、中間ロッド55は貫通孔50の長さに比
べ短く隣接するボール64bにも当接するため、中間ロ
ッド55は中間スリーブ44の右側端面と面一となる位
置で停止する。一方、これら中間ロッド55及び中間ス
リーブ44の右側端面は、中間スリーブ44の回動動作
中常に、ボール64bを収容部52bに完全収容させ続
け、第2ロッド60のボール部60aをディテント溝6
1b内に保持し続ける。これによってスリーブ部材47
の回動動作は規制され、スリーブ部材47は基準位置に
保持ないしロックされるようになる。
【0033】こうして、図2に示すように、クラッチペ
ダル9の踏み込み操作と連動して、中間スリーブ44
(レバー部44aのみ図示)が破線で示す基準位置から
一点鎖線で示す完全作動位置まで回動し、プッシュロッ
ド49を介してマスタシリンダ10内部のピストンを作
動油供給ないし加圧方向に移動し、マスタシリンダ10
を作動させるようになる。なお、クラッチペダル9の戻
し操作を行えば、これに応じてマスタシリンダ10には
作動油が戻され、マスタシリンダ10は非作動となる。
【0034】上記と同様の動作は、エアシリンダ42へ
の空圧給排によっても生じる。即ち、図2に示すよう
に、エアシリンダ42に空圧が供給された場合、スリー
ブ部材47(レバー部47aのみ図示)はロッド42a
の伸長動作により駆動力を与えられて、破線で示す基準
位置から一点鎖線で示す完全作動位置に回動する。図3
(c)はこの完全作動位置の状態を示す。この過程で、
スリーブ部材47の完全作動位置側(下方)への移動に
より、ボール部60aがディテント溝61bから外れて
第2ロッド60全体を左側に押動する。そしてこれに対
応してボール64bが中間スリーブ44に係合し、中間
スリーブ44をスリーブ部材47に連結する。こうなれ
ば、中間スリーブ44はスリーブ部材47とともに回動
するようになり、結局エアシリンダ42への空圧供給が
マスタシリンダ10の作動を生じさせる。また逆に、エ
アシリンダ42から空圧を排出すればマスタシリンダ1
0が非作動側に動作されるようになる。
【0035】そしてこのエアシリンダ42による作動
中、第1ロッド56のボール部56aは常にディテント
溝61a内に押し付けられ、やはり先と同様に、スリー
ブ部9aを常に基準位置に保持ないしロックする。
【0036】このように、貫通孔50,51,52、中
間ロッド55、第1及び第2ロッド56,60、ボール
64a,64b及びディテント溝61a,61bは、中
間スリーブ44と、スリーブ部9a又はスリーブ部材4
7のいずれか一方とを選択的に連結する連結機構69を
構成する。
【0037】次に、クラッチ断続装置1の動作説明を行
う。
【0038】先ず、自動変速の概要に含めてクラッチ8
の自動断続操作について説明する。図4に示すように、
運転手がシフト操作を行うと、変速信号が制御装置72
に入力され、これに伴って制御装置72は切替弁78を
ONとする。こうなると、空圧配管62を通じてエアシリ
ンダ42に空圧が供給され、マスタシリンダ10が作動
されて油圧が倍力装置の制御バルブ7aに送られる。こ
うなれば、前述したようにクラッチ8は分断操作され
る。この後、図示しないアクチュエータにより変速機の
変速操作を完了し、切替弁78をOFF としてエアシリン
ダ42から空圧を排出する。こうなれば、マスタシリン
ダ10に油圧が戻されて、前述の如く、クラッチ8が接
続操作されて変速が完了する。
【0039】ここで特に、クラッチ8の自動分断操作時
は、前述したように、スリーブ部材47と中間スリーブ
44のみが連結されるため、エアシリンダ42のみによ
るマスタシリンダ10の作動が達成され、クラッチペダ
ル9による操作との相互干渉を完全に防止することがで
きる。なおかつ、このときには、スリーブ部9aがロッ
クされて回動不可となるため、クラッチペダル9に踏力
が加えられてもその移動はなく、クラッチペダル9を自
動操作中に踏んだ場合等、自動操作中における誤作動を
も確実に防止できる。
【0040】次に、クラッチ8のマニュアル分断操作
は、クラッチペダル9を踏み込んでマスタシリンダ10
を作動させ、倍力装置7に油圧を供給することで行う。
逆にその接続操作は、クラッチペダル9の戻し操作によ
り達成されることになる。なお、このとき切替弁78は
OFF である。
【0041】このマニュアル操作時にも前記同様に、ス
リーブ部9aと中間スリーブ44のみが連結されるた
め、クラッチペダル9のみによるマスタシリンダ10の
作動が可能となり、エアシリンダ42による自動操作と
の相互干渉が確実に防止される。そしてこのときには、
スリーブ部材47がロックされるため、制御系トラブル
による誤作動等も確実に防止できる。
【0042】そして、上記構成にあっては、完全な機械
的手段(連結機構69)により相互干渉を防止するた
め、電気的な制御によって行うものよりも構造が簡単で
コスト安となり、併せて制御の簡素化により、信頼性も
向上することができる。
【0043】以上、本発明の好適な実施の形態について
説明してきたが、これ以外にも他の形態を採ることは当
然可能で、例えば、エアシリンダ42に代わって、油圧
シリンダや各種モータ等を用いることが可能である。ま
た、回動部材や第1及び第2の回動体を、上記の如くス
リーブ状に形成せず、互いを凹凸嵌合させて回動できる
ようにしてもよい。そしてマスタシリンダはブレーキ装
置等にも適用されるから、かかる構成はブレーキ装置等
においても適用可能である。
【0044】
【発明の効果】本発明は次の如き優れた効果を発揮す
る。
【0045】(1) ペダルによるマニュアル操作と、
別の駆動手段による自動操作との間で相互干渉を防止で
き、一方の操作のみによってマスタシリンダを確実に作
動させることができる。
【0046】(2) 相互干渉を機械的手段により防止
するため、構造が簡単でコスト安となり、制御の簡素化
により信頼性も向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るマスタシリンダの作動装置を示す
部分縦断正面図である。
【図2】図1の左側面図である。
【図3】図1の要部拡大断面図である。
【図4】クラッチ断続装置を示す構成図である。
【図5】倍力装置を示す縦断面図である。
【符号の説明】
9 クラッチペダル(ペダル) 9a スリーブ部(第1の回動体) 10 マスタシリンダ 42 エアシリンダ(駆動手段) 44 中間スリーブ(回動部材) 47 スリーブ部材(第2の回動体) 69 連結機構
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年9月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩男 信幸 神奈川県藤沢市土棚8番地 株式会社い すゞ中央研究所内 (72)発明者 高野 孝雄 神奈川県川崎市川崎区殿町3丁目25番1号 いすゞ自動車株式会社川崎工場内 (72)発明者 谷 高浩 神奈川県川崎市川崎区殿町3丁目25番1号 いすゞ自動車株式会社川崎工場内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスタシリンダを作動させるべく回動す
    る回動部材と、該回動部材と同軸の第1の回動体に回動
    動作を生じさせるペダルと、上記回動部材と同軸の第2
    の回動体に回動のための駆動力を与える駆動手段と、上
    記回動部材といずれか一方の上記回動体とを選択的に連
    結する連結機構とを備えたことを特徴とするマスタシリ
    ンダの作動装置。
JP23150395A 1995-09-08 1995-09-08 マスタシリンダの作動装置 Pending JPH0971144A (ja)

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