JP2007176228A - 車両用アクチュエータの取付構造 - Google Patents

車両用アクチュエータの取付構造 Download PDF

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Abstract

【課題】マスタシリンダとスレーブシリンダとを壁部を挟んで配置でき、車両レイアウトの自由度を大幅に向上させる。さらに、グロメットを簡単且つ確実に壁部の開口に装着する。
【解決手段】壁部42の開口42aを、配管40及びホース41を接続した状態のマスタシリンダ10が通過可能な大きさに形成する。グロメット50を、開口42aを閉塞するグロメット本体53と、グロメット本体53の内周側に係合するインナ部材54とで構成する。グロメット本体53は、平板部53aと、リップシール部53b,53cと、インナ部材54を嵌着させる周溝53dと、配管保持筒51とを有する。インナ部材54は、枠体54aと、周溝53dに嵌着されるフランジ部54bと、開口42aの内周縁に係合する複数の係合部54cとを有する。係合部54cは、弾性爪片54dと、開口42aの内周縁に係合する係合突部54fとを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両用アクチュエータの取付構造に係り、詳しくは、マスタシリンダとスレーブシリンダとを接続した配管内に作動液を充填した状態に組み立てられる車両用アクチュエータの取付構造に関する。
従来、クラッチを操作するためのアクチュエータとして、マスタシリンダとスレーブシリンダとが用いられ、これらマスタシリンダとスレーブシリンダとを配管で接続し、マスタシリンダで発生した液圧を前記配管を介してスレーブシリンダに伝達し、スレーブシリンダを作動させてクラッチを操作している。
このようなクラッチ用のアクチュエータにおいて、車両への取り付け前に、あらかじめ所定長さ、所定形状に加工した配管に前記マスタシリンダと前記スレーブシリンダとを接続するとともに、これらの内部に作動液を充填した状態に組み立てておき、この組立状態のまま車両に取り付けることによって車両組立工程の簡略化を図ることが行われている(例えば、特許文献1参照。)。
一方、壁部に形成された開口に嵌合状態で固定されるグロメットとして、ゴム材等の弾性部材で形成されたグロメット本体と、合成樹脂で形成されたインナ部材とで構成し、インナ部材を開口に係合させてグロメットを開口に装着させるようにし、開口への着脱を容易にしたものがある(例えば、特許文献2参照。)。
特公昭60−14215号公報 実用新案登録第2607585号公報
しかし、上述の特許文献1のものでは、マスタシリンダのプッシュロッド側の一部を車室内に突出させてはいるが、マスタシリンダの全体を車室内に配置したものではなく、車両レイアウトの関係からマスタシリンダとスレーブシリンダとを壁部を挟んで配置することには対応していなかった。
また、特許文献2のものでは、グロメットが開口から取り外し易く形成されていることから、このようなグロメットを車両用アクチュエータの取付構造に適用すると、取り外し方向から何らかの外力が加わった際に、グロメットが開口から外れ、マスタシリンダとスレーブシリンダとを接続する配管を損傷する虞があった。
そこで本発明は、マスタシリンダとスレーブシリンダとを壁部を挟んで配置することができ、車両レイアウトの自由度を大幅に向上させることができると共に、グロメットを簡単且つ確実に壁部の開口に装着することができる車両用アクチュエータの取付構造を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するため、第1の発明は、車室とエンジンルームとを区画する壁部を挟んで配置されるマスタシリンダとスレーブシリンダとを、前記壁部の開口に取り付けられたグロメットに保持される配管によって接続し、マスタシリンダ、スレーブシリンダ及び配管内に作動液を充填した状態に組み立て、この組立状態で車両に取り付ける車両用アクチュエータの取付構造において、前記開口は、配管を接続した状態の前記マスタシリンダ及び前記スレーブシリンダの少なくともいずれか一方が通過可能な大きさに形成され、前記グロメットは、前記開口を閉塞する弾性部材で形成されるグロメット本体と、該グロメット本体の内周側に係合する合成樹脂で形成されるインナ部材とで構成され、前記グロメット本体は、前記開口を覆って該開口を閉塞する平板部と、該平板部の外周側に設けられ前記開口の外周面に密着するリップシール部と、前記インナ部材を嵌着させる周溝と、前記平板部の中央部から両側に突出した配管保持筒とを有し、前記インナ部材は、前記開口の内周に沿った形状の枠体と、該枠体のグロメット本体側端面に形成され、前記周溝に嵌着されるフランジ部と、前記開口の内周縁に係合する複数の係合部とを有し、該係合部は、前記枠体の反グロメット本体側端部から延出し、グロメット本体側端面から突出しないように形成された弾性爪片と、該弾性爪片の基端側に設けられ、前記開口の内周縁に係合する係合突部と、前記枠体とフランジ部とに亘って形成され、前記弾性爪片を変形可能に収容する爪片収容孔とを備えたことを特徴としている。
第2の発明は、前記グロメット本体は、前記弾性爪片の弾性変形時に、該弾性爪片の先端部と対向する前記平板部のインナ部材側面に、凹部を形成したことを特徴としている。
第3の発明は、前記グロメット本体に前記インナ部材を係合させ、前記配管保持筒に前記配管を挿通した状態で、前記インナ部材側に連結される前記マスタシリンダを、エンジンルーム側から前記開口を通して車室内に引き込み、前記枠体を前記弾性爪片を変形させながらエンジンルーム側から前記開口に挿入し、前記係合突部が前記開口を挿通して車室側の内周縁に係合すると共に、前記グロメット本体のリップシール部が前記壁部のエンジン室側面に密着することを特徴としている。
第4の発明は、前記グロメット本体の周溝と前記インナ部材のフランジ部のいずれか一方に位置決め突部を形成し、他方に、該位置決め突部に係合する位置決め凹部を設けたことを特徴としている。
第5の発明は、前記平板部の反インナ部材側面の前記弾性爪片に対応する位置に、前記グロメットを前記開口に装着する際に、前記弾性爪片を押圧する目印となる目印部を設けたことを特徴としている。
第6の発明は、前記リップシール部は、前記平板部の最も外周側に形成される第1リップシール部と、該第1リップシール部よりも内周側に形成される第2リップシール部とを備えていることを特徴としている。
第7の発明は、前記マスタシリンダは、該マスタシリンダとは別体に形成されたリザーバタンクにホースを介して接続され、該ホースは前記グロメットに設けたホース保持筒に保持されていることを特徴としている。
上述のように構成することにより、第1の発明では、グロメット本体にインナ部材を嵌着してグロメットを形成し、インナ部材の枠体を係合部の弾性爪片を変形させながら壁部の開口に挿入して行き、係合部を開口の内周縁に係合させてグロメットを壁面の開口に取り付けることから、グロメットを簡単且つ確実に開口に装着させることができる。また、グロメット取り付け後に、グロメット本体に何らかの外力が加わっても、インナ部材に形成された係合突部が前記壁部に係合し、該インナ部材のフランジ部がグロメット本体の周溝に嵌着されていることから、グロメットが壁部から外れる虞がない。
第2の発明では、弾性爪片と凹部とは接触することがないので、弾性爪片が弾性変形時にグロメット本体と接触して摩擦抵抗を発生させることがなく、挿入抵抗が軽減される。また、グロメット取り付け後に、グロメット本体に何らかの外力が加わることがあっても、係合突部には外周方向に広がる力しか伝達されないので、グロメットが壁部から外れる虞がない。
第3の発明では、グロメットのインナ部材をエンジンルーム側から壁部の開口に挿入して押圧する作業のみで、グロメットを簡単且つ確実に前記開口に装着することができると共にグロメットのシール性を確保できる。
第4の発明では、グロメット本体とインナ部材とが相対的に回転することを防止できるので、グロメットを確実に開口に装着することができると共に、リップシールの変形を防止してグロメットの良好なシール性を保持することができる。
第5の発明では、エンジンルーム側からグロメットを開口に装着する際に、目印部を開口方向に押圧することにより、インナ部材の弾性爪片が形成されている位置を確実に押圧することができ、弾性爪片を効率良く変形させながらインナ部材の枠体を開口に挿入でき、弾性爪片に形成された係合突部を前記開口に容易に係合させることができる。特に、本発明のグロメットは、配管を接続した状態の前記マスタシリンダ及び前記スレーブシリンダの少なくともいずれか一方が通過可能な、大きな開口を閉塞する大きなグロメットであることから、グロメット本体の弾性爪片から離れた位置を押圧しても枠体を開口に装着し難いが、目印部を押圧することにより、弾性爪片を的確に開口方向に押圧することができるので、グロメットを確実且つ容易に開口に装着させることができる。
第6の発明では、グロメットのシール性を向上させることができる。
第7の発明では、リザーバタンクの設置位置も、マスタシリンダの近くに限定されずに自由に設定できる。
以下、本発明の一形態例を図面に基づいて詳しく説明する。図1は車両用クラッチの配管系統図、図2はグロメットの一部断面分解斜視図、図3はグロメットの平面図、図4はグロメットの一部断面底面図、図5は図3のV-V断面図、図6は壁部の開口に装着した状態のグロメットの要部断面拡大図である。
車両用クラッチに用いられるマスタシリンダ10とスレーブシリンダ20は、あらかじめマスタシリンダ用のリザーバ30と共に金属製の配管40及びゴム製のホース41を用いて接続されている。配管40及びホース41は、車両の壁部42に設けた開口42aを閉塞するグロメット50の配管保持筒51及びホース保持筒52に保持されており、このグロメット50によって壁部42に保持され、この壁部42を挟んでマスタシリンダ10は車室内に、スレーブシリンダ20及びリザーバ30はエンジンルーム内にそれぞれ配置される。また、配管40は、部品製造会社にて車両取付状態に応じた曲げ加工が施されており、さらに、リザーバ30からスレーブシリンダ20までの系統内にクラッチ液を充填した状態に組み立てられ、この組立状態で部品製造会社から車両組立会社に出荷され、車両組立会社では、配管40の曲げ加工等の機械加工をまったく行わずに、マスタシリンダ10、スレーブシリンダ20、リザーバ30、配管40等を車両に取り付けることができるように形成されている。
マスタシリンダ10とスレーブシリンダ20とは、液圧シリンダとしての基本的な構成を共通としており、ハウジングとなるシリンダボディ11,21と、該シリンダボディ11,21に穿設された有底のシリンダ孔11a,21aと、該シリンダ孔11a,21aに液密且つ移動可能に内挿されるピストン12,22と、シリンダ孔11a,21aの底部に画成される液圧室13,23とを備えている。前記液圧室13,23に連通する配管接続孔11b,21bにはコネクタ14,24がそれぞれ挿入され、このコネクタ14,24に、先端がフレア加工された前記配管40の端部がフレアナット40a,40aによってそれぞれ連結されることにより、液圧室13,23が配管40を介して連通した状態になる。
また、マスタシリンダ10のシリンダ孔11aの開口側にはピストンロッド15が、スレーブシリンダ20のシリンダ孔21aの開口側にはピストンロッド25がそれぞれ内挿されており、スレーブシリンダ20のピストンロッド25は保護ブーツ26により覆われている。さらに、マスタシリンダ10には液圧室13に連通するホース接続孔11cに、ホース41の先端に装着されたコネクタ16が連結され、これによって液圧室13とリザーバ30とが連通した状態となる。スレーブシリンダ20には、液圧室23に連通するブリーダ孔21cが設けられ、ブリーダスクリュ27が装着されている。車両取付後には、マスタシリンダ10のピストンロッド15の外端にクラッチペダル等の操作子17が連結され、スレーブシリンダ20のピストンロッド25の外端にクラッチ用のレリーズフォーク28の先端が当接して設けられる。
車両の壁部42に設けた開口42aは、前述のように、配管40及びホース41を接続した状態に組み立てられたマスタシリンダ10を挿通させることができる大きさ及び形状に形成されており、本形態例では、マスタシリンダ10の外形状と配管40及びホース41の接続状態を考慮して長円形の開口としている。
グロメット50は、開口42aを閉塞するゴム材等の弾性部材で形成されるグロメット本体53と、該グロメット本体53の内周側に係合する合成樹脂で形成されるインナ部材54とで構成される。グロメット本体53は、開口42aを覆って該開口42aを閉塞する小判型の平板部53aと、該平板部53aのインナ部材側面の最も外周側に形成される第1リップシール部53bと、該第1リップシール部53bよりも内周側に形成される第2リップシール部53cと、該第2リップシール部53cの裏面と平板部53aとの間に形成され、インナ部材54を嵌着させる周溝53dと、平板部53aの中央部から両側に突出した前記配管保持筒51とホース保持筒52とを有している。また、平板部53aのインナ部材側面には、後述するインナ部材53の弾性爪片54dの形成位置に対応して凹部53eが形成されると共に、平板部53aの反インナ部材側面の前記弾性爪片54dに対応する位置に、本発明の目印部となる摘み片53fならびに押圧部53gがそれぞれ形成されている。
インナ部材54は、開口42aの内周に沿った形状の枠体54aと、枠体54aのグロメット本体側端面に形成され、グロメット本体53の周溝53dに嵌着される開口42aよりも大きいフランジ部54bと、枠体54aに形成され、開口42aの内周縁に係合する6つの係合部54cとを有している。係合部54cは、枠体54aの反グロメット本体側端部から延出し、グロメット本体側端面から突出しないように形成された弾性爪片54dを有し、該弾性爪片54dは、枠体54aとフランジ部54bとに亘って形成された爪片収容孔54eに変形可能に収容される。弾性爪片54dの基端側には、弾性爪片54dの基端側から先端側に向けて漸次肉厚となり枠体54aの外周から突出して、先端が開口42aの内周縁に係合する係合突部54fが設けられる。またグロメット本体53の周溝53dには位置決め突部53hが、インナ部材54のフランジ部54bには、前記位置決め突部53hに係合する位置決め凹部54gが形成されている。
このようなクラッチ用のアクチュエータの組み立ては、次のようにして行う。まず、グロメット本体53の周溝53dにインナ部材54のフランジ部54bを嵌着させると共に、周溝53dに形成した位置決め突部53hとフランジ部54bに形成した位置決め凹部54gとを係合させて、グロメット本体53とインナ部材54を相対的に回転することを防止した状態で連結してグロメット50を形成する。このように、グロメット本体53とインナ部材54とを連結して形成されたグロメット50は、第2リップシール部53cの内側に枠体54aが配設され、枠体54aの外周から係合突部54fが突出する。次に、所定長さに切断した配管材料を、曲げ加工等を施さずに、そのままグロメット50の配管保持筒51に挿入して貫通させ、配管材料の両端をフレアナット40aに挿通させた後、配管材料の両端にフレア加工を施す。そして、配管材料の所定位置に所定の曲げ加工を施して前記配管40を形成する。
このようにフレア加工や曲げ加工を施した配管40のインナ部材側端部となるフレアナット40aを、別途形成したマスタシリンダ10のコネクタ14に連結させ、該配管40の反インナ部材側端部となるフレアナット40aを、別途形成したスレーブシリンダ20のコネクタ24に連結させる。さらに、前記ホース41をグロメット50のホース保持筒52に挿入して貫通させ、インナ部材側端部をマスタシリンダ10のホース接続孔11cに、反インナ部材側端部をリザーバ30のホース接続部30aに接続する。最後に、ブリーダ孔21cから真空吸引して、リザーバ30内のクラッチ液を系統内に流入させ、リザーバ30からスレーブシリンダ20までの系統内にクラッチ液を充填する。
このようにして組み立てられたクラッチ用のアクチュエータは、部品製造会社から車両組立会社に出荷され、車両組立会社では、配管40及びホース41を接続した状態のマスタシリンダ10をエンジンルーム側から前記開口42aを通して車室内に引き込む。グロメット本体53の摘み片53fを摘んで、エンジンルーム側からインナ部材54の枠体54aを開口42aに挿入する。インナ部材54は弾性爪片54dが変形しながら開口42aに挿入されて行き、係合突部54fを開口42aから車室側に突出させて、開口42aの車室側の内周縁に係合させると共に、グロメット本体53の第1リップシール部53bと第2リップシール部53cとをフランジ部54bで押圧して壁部42のエンジン室側面に密着させる。これにより、配管40及びホース41は、マスタシリンダ10が通過可能な大きさの開口42aに嵌め込まれたグロメット50により、壁部42を貫通した状態で気密、水密状態で保持される。車室内では、マスタシリンダ10を所定位置に取り付けて操作子17を連結する。また、エンジンルーム側では、スレーブシリンダ20を所定位置に取り付け、配管40を適宜固定するとともに、リザーバ30を所定位置に取り付ける。これにより、クラッチペダル等で操作子17を操作することにより、ピストンロッド15を介してピストン12がシリンダ孔11aの底部側に移動し、液圧室13に液圧が発生する。この液圧は、配管40を通ってスレーブシリンダ20の液圧室23に伝達され、ピストン22をシリンダ孔21aの開口側に移動させ、ピストンロッド25を突出させてレリーズフォーク28を作動させる。
上述のように、グロメット本体53にインナ部材54を嵌着してグロメット50を形成し、インナ部材54の弾性爪片54dを変形させながら枠体54aを壁部42の開口42aに挿入して行き、係合突部54fを開口42aから車室側に突出させ、開口42aの車室側の内周縁に係合させることから、グロメット50を簡単且つ確実に開口42aに装着させることができる。また、係合突部54fが、弾性爪片54dの基端側から先端側に向けて漸次肉厚となるように形成され、外面がテーパ状となっていることから、少ない抵抗で弾性爪片42aを開口42aに挿入させることができる。このように取り付けられたグロメット50は、グロメット本体53に何らかの外力が加わっても、インナ部材54に形成された係合突部54fが前記開口42aに係合し、インナ部材54のフランジ部54bがグロメット本体53の周溝53dに嵌着されていることから、グロメット50が壁部42から外れる虞がない。このように、グロメット50のインナ部材54をエンジンルーム側から壁部42の開口42aに挿入して押圧する作業のみで、グロメット50を簡単且つ確実に前記開口42aに装着することができると共にグロメット50のシール性を確保できる。
さらに、グロメット本体53の位置決め突部53hとインナ部材54の位置決め凹部54gによって、グロメット本体53とインナ部材54とが相対的に回転することを防止できるので、グロメット50を確実に開口42aに装着することができると共に、リップシール部53b,53cの変形を防止して、グロメット50の良好なシール性を保持することができる。また、グロメット50を壁部42に装着する際には、グロメット本体53の押圧部53gを押圧して、インナ部材54を開口42aに押圧することにより、インナ部材54の係合部54cが形成されている位置を確実に押圧することができる。これにより、弾性爪片54dを効率良く変形させながらインナ部材54を開口42aに挿入することができ、インナ部材54の枠体54aを効率良く開口42aに係合させることができるとともに、グロメット装着後に摘み片53fを引っ張ることで、枠体54aが開口42aに確実に係合されているか否かを確認することができる。さらに、弾性爪片54dの形成位置に対応して、平板部53aのインナ部材側面に凹部53eが形成されていることから、グロメット取り付け時に押圧部53gでインナ部材54を開口42aに押圧しても、弾性爪片54dの先端が平板部53aのインナ部材側面に当接して、弾性爪片54dの動きが損なわれたり、平板部53aのインナ部材側面を傷つける虞がない。また、リザーバタンク30の設置位置も、マスタシリンダ10の近くに限定されずに自由に設定できる。
なお、本発明のグロメットは、配管を保持する保持筒を一つだけ設けたものでも良く、同じ構造の配管保持筒を複数設けることもできる。さらに、グロメット本体に位置決め凹部を設け、インナ部材に位置決め突部を設けてグロメット本体とインナ部材とを位置決めするものでも良い。
本発明の一形態例を示す車両用クラッチの配管系統図である。 同じくグロメットの一部断面分解斜視図である。 同じくグロメットの平面図である。 同じくグロメットの一部断面底面図である。 図3のV-V断面図である。 壁部の開口部に装着した状態のグロメットの要部断面拡大図である。
符号の説明
10…マスタシリンダ、11…シリンダボディ、12…ピストン、14,16,24…コネクタ、20…スレーブシリンダ、30…リザーバ、40…配管、40a…フレアナット、41…ホース、42…壁部、42a…開口、50…グロメット、51…配管保持筒、52…ホース保持筒、53…グロメット本体、53a…平板部、53b…第1リップシール、53c…第2リップシール、53d…周溝、53e…凹部、53f…摘み片、53g…押圧部、53h…位置決め突部、54…インナ部材、54a…枠体、54b…フランジ部、54c…係合部、54d…弾性爪片、54e…爪片収容孔、54f…係合突部、54g…位置決め凹部

Claims (7)

  1. 車室とエンジンルームとを区画する壁部を挟んで配置されるマスタシリンダとスレーブシリンダとを、前記壁部の開口に取り付けられたグロメットに保持される配管によって接続し、マスタシリンダ、スレーブシリンダ及び配管内に作動液を充填した状態に組み立て、この組立状態で車両に取り付ける車両用アクチュエータの取付構造において、前記開口は、配管を接続した状態の前記マスタシリンダ及び前記スレーブシリンダの少なくともいずれか一方が通過可能な大きさに形成され、前記グロメットは、前記開口を閉塞する弾性部材で形成されるグロメット本体と、該グロメット本体の内周側に係合する合成樹脂で形成されるインナ部材とで構成され、前記グロメット本体は、前記開口を覆って該開口を閉塞する平板部と、該平板部の外周側に設けられ前記開口の外周面に密着するリップシール部と、前記インナ部材を嵌着させる周溝と、前記平板部の中央部から両側に突出した配管保持筒とを有し、前記インナ部材は、前記開口の内周に沿った形状の枠体と、該枠体のグロメット本体側端面に形成され、前記周溝に嵌着されるフランジ部と、前記開口の内周縁に係合する複数の係合部とを有し、該係合部は、前記枠体の反グロメット本体側端部から延出し、グロメット本体側端面から突出しないように形成された弾性爪片と、該弾性爪片の基端側に設けられ、前記開口の内周縁に係合する係合突部と、前記枠体とフランジ部とに亘って形成され、前記弾性爪片を変形可能に収容する爪片収容孔とを備えたことを特徴とする車両用アクチュエータの取付構造。
  2. 前記グロメット本体は、前記弾性爪片の弾性変形時に、該弾性爪片の先端部と対向する前記平板部のインナ部材側面に、凹部を形成したことを特徴とする請求項1記載の車両用アクチュエータの取付構造。
  3. 前記グロメット本体に前記インナ部材を係合させ、前記配管保持筒に前記配管を挿通した状態で、前記インナ部材側に連結される前記マスタシリンダを、エンジンルーム側から前記開口を通して車室内に引き込み、前記枠体を前記弾性爪片を変形させながらエンジンルーム側から前記開口に挿入し、前記係合突部が前記開口を挿通して車室側の内周縁に係合すると共に、前記グロメット本体のリップシール部が前記壁部のエンジン室側面に密着することを特徴とする請求項1及び2記載の車両用アクチュエータの取付構造。
  4. 前記グロメット本体の周溝と前記インナ部材のフランジ部のいずれか一方に位置決め突部を形成し、他方に、該位置決め突部に係合する位置決め凹部を設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の車両用アクチュエータの取付構造。
  5. 前記平板部の反インナ部材側面の前記弾性爪片に対応する位置に、前記グロメットを前記開口に装着する際に、前記弾性爪片を押圧する目印となる目印部を設けたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の車両用アクチュエータの取付構造。
  6. 前記リップシール部は、前記平板部の最も外周側に形成される第1リップシール部と、該第1リップシール部よりも内周側に形成される第2リップシール部とを備えていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の車両用アクチュエータの取付構造。
  7. 前記マスタシリンダは、該マスタシリンダとは別体に形成されたリザーバタンクにホースを介して接続され、該ホースは前記グロメットに設けたホース保持筒に保持されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載の車両用アクチュエータの取付構造。
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