JPH0969U - 複式スイッチ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンパクトで安価かつ高信頼性の複式スイッ
チを提供する。 【解決手段】 圧力伝達用の中間部材は、プッシュボタ
ンスイッチの各モメンタリ接点の上方側の近傍に配置さ
れ、可動に取着された作用本体は、該スイッチの個々の
選択的に作用し得る１つの圧力面を有し、該圧力面は、
作用本体が所定スイッチング位置に位置するときに、複
数のスイッチを作動させることができ、共通の作用本体
を取付けるために中間軸受体（基底部）が設けられ、該
軸受体はスイッチ固定用の固定板の孔で支持され、該軸
受体で作用本体の回転軸が支持され、中間軸受体は、一
体的に形成されており、プリント配線板上の固定部分か
ら外方に向って広がる、プッシュボタンと作用本体の突
起の間に設けられた圧力伝達用の中間部材たる舌状体を
形成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、複式スイッチに関する。

【０００２】

【従来の技術】

単極及び多極スイッチ、切換スイッチ、複式スイッチなど各種の形態や構造を もったスイッチはすでに周知のところであり、従って本考案により実現可能とな る複式スイッチの特別な構造を考慮しても、殊更、従来の技術水準をここで詳述 することは不要であろう。通常、複式スイッチには手動的に、ないし必要に応じ ステップ電動機を介し機械的に動く操作部分があり、この部分の運動で、スイッ チの位置に応じ相手の接点と接触するスイッチアームの位置が変化したり、両接 点が直接接触する。スプリングを用いて適度の張力を予め与えておくことができ 、同様に、調整に際し明瞭なスイッチング位置を確定しておくために、例えば回 転スイッチが必要であれば、通常の固定手段を複式スイッチに設けることができ る。

【０００３】 この種の複式スイッチは使用目的に応じ、その機能が損なわれるような、例え ば汚れ、振動など種々の負荷や作用をうける。 特に本考案の対象になるような複式スイッチを機能制御あるいはプログラム制 御の目的で洗濯機、洗浄機あるいはこれに類する装置に組込む場合、多くの問題 が発生するが、これらの問題は例えば、ある一方の接触対が洗濯機の標準洗濯プ ログラムでつねに制御されているにもかかわらず、他方の接触対が確実に機能を 果たし完全に接触してコントロールシグナルを伝送することが絶対必要なことが あるにしても、そのチャンスが極めて稀か皆無であるような場合、この様な事態 が原因で発生する。さらにまた、多岐に亘る利用分野において、特に半導体を使 用するために、通常mV単位の低電圧を、同様に極めて低い電流値においてスイッ チングしなければならないような場合でも、完璧な機能が保証されていなければ ならない。接点の上に積る汚れのような故障の原因は取り除くことができないか ら、洗濯機などにおける複式スイッチ、プログラム・スイッチの誤動作は実際的 に回避することはできない。

【０００４】 ここで、いわゆるリード・スイッチの使用に想いが到ることになるが、リード ・スイッチは寸法が大きすぎるため、スイッチングすべき多くの接点に必要最低 限の密度に配置するとしても、プリント配線板上に配置するのに適していない。 さらにリード・スイッチは細いガラス管の中で熔接した接触対を備え、作動させ る場合に磁界の作用を必要とするため、非常に毀れ易く、かつ取り扱い難い。さ らにまた、リード・スイッチは、相互に干渉作用を及ぼし合うため、定められた 通りに隙間なく隣接させて配列することも不可能である。また僅かばかりの効果 を得るために、リード・スイッチについてと同様、作用させる磁界の操作も非常 に狭い許容限界の中で行なわなければならない。しかし、これらの技術上の問題 点と切り離して考えてみても、リード・スイッチを採用した複式スイッチ、ある いは複式プッシュボタンスイッチの作製は、極めてコスト高になる。因みに理解 の便のため数値をあげれば、平均的なスイッチング接点をもったリード・スイッ チを基準とした複式スイッチの生産コストを計算した場合１０〜２０ドイツマル ク程度になる。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

本考案の目的は、冒頭で述べた種類の複式スイッチを作製することにあり、か かる複式スイッチにおいては、接点により非常に稀にしか作動しないものがあっ ても、狭いスペースに配置し非常に高い信頼性を以ってスイッチングさせること ができ、コスト的に有利であると共に、信頼性が高く、また接点を外界から密封 することも、必要に応じ気密にすることもできるものである。

【０００６】 本考案は、この様な本来矛盾した目的を、主たる請求の範囲に記載した特徴に より解決するもので、その利点は、腐蝕性の各種媒体に対し完全に密封型の、す なわち外界から埃が入らぬ様に密封した単極のスイッチ接点を、共通の操作本体 部分により、つねに一定のスイッチ位置で作動させることができ、これにより個 々のスイッチ接点も、これらのスイッチ接点を操作・コントロールするためにさ らに必要な機械的手段も、直接、好ましくはプリント配線板である固定板の上に 、それぞれのスイッチの組立に必要な配置と構造に従って組込むことができるこ とにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案の思想は、各スイッチ接点間で完全な電流の遮断ができる様に、また特 に操作本体の各部がいささかも電圧の影響をうけない様に、それぞれ開・閉すべ きスイッチ接点を完全に隔離して配置するという事に基づいている。これにより スイッチングすべき電流、ないし電圧は、プリント配線板の上に限って個々の各 自小さなケースに収納された接点間を往復することができる。また、さらに重要 な利点は、ケースに収納された個々の接点部品はそれ自体周知のもので、何処で でも作製されているという点である。これらのスイッチにおいて重要なのは、単 極プッシュボタンの形態の、いわゆるミニチュアボタンで接点を有し、小型でし かも納得のいく価格で大量生産できるという点である。この種の単極プッシュボ タンスイッチの利用分野としてよく知られているのは、例えばキーボードを持ち 、軽いタッチでキーを叩くたびに電気的なパルスシグナルが得られるコンピュー ターである。

【０００８】 この種の単極プッシュボタンスイッチは、ケースの反対側に脚を有し、直接電 気的にプリント配線板に使用できるので、本考案では、各プッシュボタンに共通 の操作本体に、プッシュボタンスイッチのプッシュボタンを押す突起を設けて回 転体の形としたり、あるいは直接的に移動可能な調整体の形として具体化し、プ ッシュボタンスイッチに非常に接近させて有利に組立てることができる。操作本 体を、例えば回転軸を備えた円板状の回転体としてプリント配線板にセットする ために、さらに中間支持体を設ける。中間支持体は、好適な実施例として、例え ばプッシュボタンスイッチの中央に設けられたプリント配線板の孔の中に挿入し 、中間支持体それ自身を回転体の軸受とするか、さらに他の有利な実施例では、 軸受と同時に押圧力をプッシュボタンに伝達するための中間部材を（一体的に） 形成する。中間部材は、さらにプッシュボタンにかかる横手方向の力の作用を打 消すために、プッシュボタンと作用本体に設けられた突起の間で好ましくは弾力 性を有するが、力を受け止める様に設計される。即ち、突起が設けられた本体円 板が回転するとき生ずる横手方向の力は、中間軸受体の弾力性のある脚を用いて 吸収する如くなされている。

【０００９】 従って、個々のスイッチ接点が他の接点と電気的に完全な遮断状態を保ち、ま た気密に形成された上記の様なスイッチについて、本考案は、一切のスイッチを 、直接プリント配線板上に取り付け、組立てる事を可能としたもので、この結果 、プリント配線板それ自体他の装置において周知であるが、本考案ではこれをケ ーシング状のものとしたり、時によってはスイッチを取付ける本体としたりする ことで技術的な面での無駄（必要な部品の数、組立ての手間）、並びに製作費を 考えた場合、これらを著しく低減させる効果がある。

【００１０】 さらに作用本体用に中間軸受体を設けた本発明の複式スイッチの特別な実施例 では任意の素材をプリント配線板に使うことができるため、本スイッチの使用頻 度を高くしても、スイッチの構造上や精度上障害が生ずる様な配線板に孔を設け 、直接この孔で支持した回転式、あるいは直線移動式の作用本体を用いたスイッ チと較べて縁に寸法の狂いが生じたり、崩れたり、損傷をうけたりして障害を発 生する例が殆どない。

【００１１】 主たる請求の範囲に記載してある複式スイッチの変形及び改良は、従属する請 求の範囲に記載されている手段により、有利に実現することができる。プリント 配線板にプッシュボタンスイッチを自由に取り付けることができる他、特に有利 なことはその特殊な構成で、ミニチュア型のプッシュボタンスイッチと較べ、明 瞭な接触によるフィードバックを確実なものにする能力が格段に優れるほか、ス イッチ全体として利点を見た場合、特に構造が簡単で納得できるコストで製造が 可能であるばかりでなく、極めて高い信頼性と耐久性を挙げることができる。

【００１２】 複式回転スイッチの特別な実施例において、中間軸受体を円筒形の基底部にす ることができる。この場合、基底部は、プリント配線板の中央の孔の中へ挿入し 、単に締結するだけでよく、一体に形成された弾性を有するアームで、プッシュ ボタンスイッチのプッシュボタンを被い横手方向の力を転向させ打消す。この組 立は具体的に云うと突起が設けられている回転部である作用本体を中間軸受体の 中に挿入し、止め輪で固定することで足りる。

【００１３】 さらに他の好適な実施例においては基底部の周縁を高く迫り上げて皿状とし、 中央に設けた孔で通常回転運動をする作用本体の軸を支承し、周縁から内側に放 射状に伸びた舌状の圧力伝達用手段をジョイントを用いて支持する如く可撓自在 に、詳しくはプッシュボタンスイッチのプッシュボタンと、回転体のコーディン グ板に設けられた作用突起の間にある薄板からなるジョイントで一体的に支持す る。これにより、プッシュボタンに働く横手方向の力は完全に阻止され、単に４ 個のプッシュボタンスイッチが９０°の間隔で配置されている複式スイッチの場 合でも、スイッチングを目的とした種々様々なコーディングの組合せが、４枚の 互いに同心円状に設けられた円形のリングの上のコーディング板に作用突起を配 置することで可能になる。プッシュボタンスイッチに対し設けられている圧力伝 達用舌状体は、それぞれその上面、即ち舌状体に対して設けられているコーディ ング板の円形リングに面し、作用突起と対向した対向突起をひとつずつ持ってい る他、作用突起、対向突起はいづれも、スイッチングが確実に行なわれる目的と 、相互の摩擦を減少させる目的で、その両側に傾斜した面を備える。摩擦はこの 様な突起を使用することによっても減少するが少なくとも部分的にロールを取り 付けることによっても減少する。

【００１４】

【考案の実施の形態】

本考案の根本思想は、各自単一の接点を有しスプリングでその接点のスイッチ ングを行なう方式の周知の既製単極プッシュボタンを直接プリント配線板に装着 し、適当な軸受を備え手動的に、あるいは機械的に運動可動な作用本体、及びこ の作用本体から作用を受けその場で押圧力を発生する機構を用い、プッシュボタ ンスイッチのプッシュボタンに計画通り配置したスイッチの位置と既定の作用本 体の位置を基礎とし所望の順序でスイッチングを定常的に繰返し行なわせる事に ある。

【００１５】 図１は周知の既製単極プッシュボタンスイッチの断面図である。この種のプッ シュボタンスイッチには、通常プラスチックからなる主要な本体部分１１があり 、その中に位置的にも形態的にも外部に突出した、プリント回路板などの上に自 動的に装着するため固定用の脚の形に形成された電極があり、さらにその内部に 単極回路用の接点が形成されている。スプリング１３が小型のプッシュボタンス イッチのケースの中に入っているため、スプリング１３はスイッチのアームとし て、また同時に接点部材として、通常ではスイッチを開の状態におき、矢印Ａの 方向に押圧力がかかるとスイッチを閉の状態にする位置に移行する。しかし、こ の場合スプリング１３に応力が加えられているため、圧力を加えないと接点は直 ちに再び始めの状態（スイッチ開の状態）に戻る。圧力を加えるとその圧力は、 ボタン１４からスプリング１３に、両者の中間に介在する密封型の隔膜１５を介 し与えられる。隔膜は図からわかる様に、主要本体部分１１のナイフエッジのよ うなリング状突起１６の上に設置してあるため、必要に応じ腐蝕性の媒体と隔離 する様にシールすることができるのは勿論のこと、埃などが入らない様に完全に シールすることもできる。この様な従来型のプッシュボタン形スイッチは、その 上に案内用の保持部材１７をとりつければ完成することになる。案内用保持部材 は、ボタン１４を案内・保持し、ボタン１４は隔膜１５を介してスプリング１３ にスイッチの切替を行なわせると同時に、ガイド用保持部材の周囲に伸びた、図 １（ｂ）に示すアーム１７ａ，１７ｂとともに本体１１の外形を形成し、斯様に してプッシュボタンスイッチを一体的に堅固にする。このプッシュボタンスイッ チは、必要に応じ開放型に作ることができる事は勿論である。

【００１６】 この種のプッシュボタンスイッチは図２に示す如きプリント配線板２０に装着 するのに適してる。即ち、下方に伸びた脚部を、直接この脚部に対応するプリン ト配線板に設けた孔２１に通し、プリント配線板の裏面（導線側）でそれぞれの 導線と電気的に導通を有する様に、例えば浸漬はんだ付けによって接続する。 図２に示す実施例においては、回転スイッチ２２に４個のプッシュボタン型ス イッチ１０ａ，１０ｂ，１０ｃ，１０ｄが取り付けられている。この様にこの種 の複式スイッチにおいては、プッシュボタン型スイッチの数、配置の仕方、さら に原理的に構造がオプショナルなものである以上、図２の実施例は本考案をこの 形のみに制限するものでなく、単に原理的に可能な製造のひとつを例示するもの であるに過ぎない。

【００１７】 複式回転スイッチ２２に配備されている４個のプッシュボタンスイッチ１０ａ ，１０ｂ，１０ｃ及び１０ｄは、１本の直線上に、中央を貫通する複式回転スイ ッチの回転軸を挟み、それぞれ２個ずつ設けられている。プリント配線板の中央 にある孔２３の中に、まず中間軸受体２４を挿入し、プリント配線板と確実に接 続させるか、好ましくは、それ自身既に周知の方法で、リング状ないし周囲から 一定の距離に配置した係合手段２４ａ，２４ｂを介し、該軸受の挿入後、プリン ト配線板の裏面を固定し、該軸受をプリント配線板２０に確実に係合する。中間 軸受体の係合部分は本質的に円筒形をなし、その内部に孔２６が設けられ、この 孔に本体の回転軸を挿入する。本体は、図２に示す実施例における様に、一般的 に傘状に形成し、好ましくはその上部のコーディングプレート２６ａと一体的に 形成する。さらに、コーディングプレート２６ａは、プッシュボタンスイッチ１ ０ａ，１０ｂ，…の各ボタン２７に対向して設けられた突起２８を備え、この突 起でボタン２７を押し下げると、各プッシュボタンスイッチの接点が閉じて接続 することになる。以下、コーディングプレートを単に本体プレート２６ａと呼ぶ ことにするが、要は本体プレート２６ａの各突起２８がプッシュボタンと対向し 、押圧力が加えられるとスイッチを押すことができる態勢にあり、従って接点を 接続させることができるわけである。回転軸２６の回転部分と本体プレート２６ ａは、中間軸受体２４が形成する貫通孔２５の中に挿入され、この実施例ではス リップガイドに対して上向きに、例えば２９で示すリング状の刻目に挿入されて いるスナップリングで保持されている。なお、この固定手段の他に実際にいくつ かの手段が考えられることは勿論である。

【００１８】 本考案のさらに他の特徴は、すでに図２のスイッチの構造からわかる様に、本 体プレート２６ａが回転すると、スイッチを押圧するための突起２８が、必然的 にプッシュボタンスイッチ１０ａ，１０ｂ…のボタン２７の上に乗り、これによ りスイッチに力が加えられるのでプッシュボタンスイッチやそのプッシュボタン によって受け止められない横手方向の力がその結果生ずる。圧力をボタンに伝え るための部材３１はこの目的で設けられている。即ち、図からわかる様に、プッ シュボタンの配列に従って、圧力伝達部材は、ボタン２７と突起２８の間に設け られるとともに、好ましくはボタン２７の上を被う弾性を有する張り出した脚を 備えている。脚はＸ−Ｙ面においてスリップがない様に、しかもこの面に垂直な Ｚ方向において弾性的に移動できる様に設けられているので、横手方向にかかる 力はいづれも、これらの弾性を備えた脚によって、吸収される。その結果、本体 プレート２６ａの突起２８がスイッチまで回転してきた、徐々にボタンの上にの り上げるとこの実施例では突起が脚３１ａ，３１ｂ（図３参照）の上を円弧状に すべり、これによりプッシュボタンスイッチのボタン２７が徐々に押し下げられ 所定の接点まで到着する。なお、この圧力伝達用の中間部材３１を、中間軸受体 ２４と一体的に形成することは本考案を実現する上で有利であり、従ってこの中 間軸受体の形をその回転軸２６の軸受を形成する円筒状の基本形から図２の平面 の上方に向ってプレート状に広げ構造的に変化を与えれば、突起２８とボタン２ ７の間に入る上記の脚３１ａ，３１ｂもそこに形成される。

【００１９】 ところで、上記と異なる実施例は数多く考案され得るもので、図３の平面図に ３４として示したプッシュボタンスイッチはほんの一例を示したものであるが、 この例で中心点から放射状にひとつずつ配列されているので、プリント配線板２ ０上のスイッチを並べることができる面を完全にスイッチで埋め尽すと、その充 填密度は非常に高くなる。この場合、さらに圧力伝達用の中間部材を放射状にプ ッシュボタンスイッチの配列に従って中間軸受体の中心から配置することは意味 がある。本体プレートの突起２８をスイッチの上にのせるには、脚の両側に屋根 形に傾斜を設けるか、あるいは圧力伝達用の中間部材全体を弾性を有する板にす るか、いづれも可能である。

【００２０】 また、例えばプリント配線板２０の上に、さらにもう一枚のプリント配線板を 置く様に設計すれば高さの異なる平面にさらにいくつかのプッシュボタンスイッ チを配置することが可能である。この時、上のプリント配線板のプッシュボタン スイッチのボタン２７は下に向き、本体プレート２６ａには上向きの突起２８が それに対応し、いくつか備えられることになる。

【００２１】 また、図２に示す様にプリント配線板とスイッチを、プリント配線板の孔２１ にスイッチの固定用の脚を挿入し、ボタン２７を横方向に配置して組立てた例で は、個々のプッシュボタンスイッチを本体プレート２６ａの円周上の突起で作動 させることも可能である。さらに、組合せ構造の例として、プッシュボタンスイ ッチ１０ａ，１０ｂ…の他にいくつかのプッシュボタンスイッチを取付け、これ らを本体プレート２６ａの円周端で作動させることも可能な筈である。

【００２２】 複式回転スイッチにおいてその回転部となる本体の回転軸２６は、３２ａ，３ ２ｂで示すように、両側から操作ができる様に、両方に伸ばすことが可能である 。さらに、多段式モーターの駆動で、スイッチを機械的に回転させリレー式のラ チェットスイッチが可能になるように、突出した軸の両端部３２ａ，３２ｂのう ち、いずれか一方に歯車を取り付けることも可能である。

【００２３】 特に手動式の場合、中間軸受体２４からなる基底部と回転部、即ち回転軸２６ との間に、スイッチの位置に対応して位置決めをする装置を設けるのが好ましく 、これは、３５で示す様に、回転軸２６の横手方向に孔を設け、この孔の中にス プリングで付勢された球を臨ませ、この球が回転部がスイッチの位置にくると、 中間軸受体の孔の内側にある凹み３５ａに嵌り、かくしてスイッチの位置が手動 式回転の場合でも、バネで付勢された球が凹みに嵌ることではっきり固定される ようにすることができる。また、それ自体周知である様な他の係合手段を利用す ることもできる。即ち、特に構造的に簡単で好ましい係合手段としては、突起２ ８、及び脚３１，３１ａ，３１ｂにより、例えば脚の部分にこぶを設けることに より、突起が中間部材と一致する位置の前・後に、突起が嵌るレールを設け、こ れに突起を嵌入させ保持することである。このようにすれば、別に係合手段を設 けなくてもすむ。

【００２４】 もし、単に４個の単極のプッシュボタンスイッチ１０ａ，１０ｂ，１０ｃ及び １０ｄからなる、４個の接点を備えた、図２に示したように配置を想定した場合 でも、数多くの実施例からただひとつを示せば、例えば次のＢＣＤ−コードのよ うに、完全な３６０°の回転角の上に１０の異なった係合位置を割り当てること ができ、これを実現することができる。

【００２５】 ００００ ０００１ ００１０ ００１１ −０−９ 係合位置 ０１００ ０１０１ ０１１０ ０１１１ １０００ １００１ ４接点 ここに示したプッシュボタンスイッチ１０ａ，１０ｂ，１０ｃ、及び１０ｄの スイッチングの組合せは、突起２８の配置をこれに対応するように本体プレート の下の円板に配置することで実際に可能になる。このことから、図２には図示し てないがプッシュボタンスイッチをさらに多くしても、それらがスイッチングの プログラミング・プロセスに合致している限り、同じ突起でそれらを作動させる ことができる。このように、スイッチを追加した場合、追加したスイッチを同じ プリント配線板２０の上にも、別に追加したプリント配線板の上にも、中心から の角度が異なる個所に割り込ませて配置することができる。

【００２６】 実用上十分成果を上げた本考案の実施例を図４ないし図７に示し、以下この例 につき詳細に説明する。プッシュボタンスイッチは同様に４個あるが、図２のも のと異なり、この実施例ではプッシュボタンスイッチは、一列に直線上に並べら れず、互いにそれぞれ９０°の角度を隔てて円形状に、しかも好ましくは中心点 から等距離に配置されている。この様な構成は実用において有利であることが証 明されている。即ち、この構成では、圧力伝達用の中間部材の脚が回転方向に沿 って突き出しているのでなく、上記の実施例について云えば中間軸受体、あるい は基底部の外周の高くなった周辺部から形成されている。

【００２７】 一体的に作られた基底部の側面から見た切断面を図４に、平面図を図５に４０ で示す。基底部４０には中枢部４１、底面部４２、並びに高く波形の曲線をなし て突出した外周の円周部４３がある。この様な波形の曲線４４から生じる山の部 分と谷の部分が、カムを形成しこのカムの中に、１本または複数本の本体から半 径方向に外方に伸びた、例えばスプリングで付勢された、スラストピンが嵌合し 、これにより、それぞれのスイッチング位置で回転スイッチの角度が固定される とともに規定される。

【００２８】 この中間軸受体の皿状の基本形は、ここで再び触れることになった圧力伝達用 中間部材を一体的に形成する場合有利である。圧力伝達用中間部材は、図４の立 面図と図５の平面図から判る様に、この実施例では４個のそれぞれ９０°の角度 をおいて設けられた、内方に向い突出した舌状体４５，４６，４７，４８からな り、これらの舌状体は、上方に突出した中間軸受体４０の円周部材４３から放射 状に内方に伸びている。

【００２９】 舌状体４５ないし４８は円周部に近い所、即ち関節部において４９で示す様に 撓み易くしなやかで、中間軸受体、即ち基底部と同じ素材からなる薄板状のジョ イントを形成している。この関節部は図５に点線４９で示してある。 この実施例では４個の圧力伝達用舌状体４５，４６，４７，４８それぞれの下 でプッシュボタンスイッチ１０′が配置され、そのスイッチのボタン２７が確実 に力を一点に集中してスイッチング動作に入れる様、先端が球形の突起５０で、 その頭を叩かれる仕組みになっていることが、図７の細部拡大説明図から、十分 理解されるであろう。

【００３０】 基底部の構成は、図５から判る様に、中枢部４１を外側のリング状円周部４３ と接続するスポーク５１を加えれば完成する。この場合、構造全体を安定堅固に するために、さらに底面部にも放射状に伸びた補強助材５２を設けることもでき る。 この実施例ではさらに二、三の注目すべき特殊性がある。即ち、この実施例で も舌状体４５，４６，４７，４８の下にあるプッシュボタンスイッチ１０′の操 作は、すでに上述したようにＢＣＤコードで行なわれるので、それぞれのプッシ ュボタンスイッチが他のプッシュボタンスイッチと独立して作動することができ るような手段を設ける必要がある。次に述べる特殊な実施例では、プッシュボタ ンスイッチの操作に例えばＡｉｋｅｎコードと呼ばれる他のコード方式も適用で きるが、この方式によればプッシュボタンスイッチを完全に別の方式に配置し、 既に述べたように、それらを順番に作動させることができる。この場合、プッシ ュボタンスイッチの数と、圧力伝達用の舌状体の数あるいはその他補助手段の数 は原則的に任意である。 ここで述べる実施例では、プッシュボタンスイッチの操作は図６に示す回転本 体２６の円板２６′ａの下面で行なわれる。この例では操作に必要な突起２８′ は、４つに分かれた互いに同心円状に配置された円形軌道Ａ，Ｂ，Ｃ及びＤにそ って円板２６′ａ上に別々に配置されている。突起２８′は、いづれも装置を組 立てた状態において下方に向き、これと対向して配置した突起５３，５４，５５ ，５６と接触する。これらの対向突起は円板２６′ａの突起２８′と相対するた め、それぞれが一本の舌状体４５，４６，４７，４８の上に設けられている。さ らにこれら対向突起５３，５４，５５，５６の中心点に対する半径方向の距離は 、図６のコード円板上に同心円状に配置された突起２８′によってのみ、そのい づれもが押し下げられるように、それぞれ異なっている。

【００３１】 対向突起５３，５４，５５，５６の個々の形態は、図５の円形本体の図面の外 側にそれぞれ示す通りであり、それぞれの中心点からの距離により、各自高さを 異にしている。これについては図７からも判る通り、かりに対向突起全部が舌状 体のうちの一本、即ち例えば舌状体４８の上に同時に並列されたとして、高さ並 びに半径方向の位置がそれぞれ異なっている。

【００３２】 舌状体４５，４６，４７，４８の形態はそれぞれ同一であるが、舌状体上の対 向突起はいづれも円板２６′ａ上の同心円Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄと半径距離がそれぞれ 異なる円のひとつにある突起によって押下げられる。このことは、舌状体上の突 起がある位置でのアーム長と弾性応力がいづれも異なっている各スイッチの各ボ タン動作を揃え、またこれによりスイッチに加えられる圧力及び力の作用を確実 なものにする目的を以って舌状体上の対向突起の高さを不同にするもので、非常 に意味のある措置である。つまり、例えば、コーディング板上で突起２８′を中 心に近づけるにつれ押圧力は小さくなるが、逆にアームの長さは大きくなる。即 ち、対向突起５３が最も端の内側の縁についている舌状体４８では、それ自身が 有する弾性で突起２８′からうける押圧力を緩和する傾向にあり、この傾向を補 償するために背の高い対向突起を用いるのである。

【００３３】 対向突起と作用を与える突起の形態はほぼ同じである。しかし、これらの突起 は回転方向に対して、それぞれ上昇した傾斜面と下降した傾斜面を持っているの で、図５の基底部図面の右に小さく描いてある図面からわかる様に、対向突起５ ５の上を通過する作用突起２８″が、その前方の上昇傾斜面２８″ａで以って、 対向突起の前方の上昇面を持った縁５５ａにのり上げ矢印Ｘの方向へ移動する際 、対向突起５５及び舌状体４６を、矢印Ｙの方向へ押圧し、２個の突起が半径方 向において相対し、プッシュボタンスイッチがこれに応答すると回転本体２６の 角度は縁の谷４４によって規定される。

【００３４】 上記のように両突起が重なる所でプッシュボタンスイッチは押圧をうけること から、プッシュボタンスイッチの角度位置や種類、数に応じ、例えば手動の場合 、たとえばほんのわづかにしても回転角全般にわたり種々の（取るに足りない） 摩擦があるが、これは全く問題にならない。このことが図４ないし図７の実施例 の場合、素早く「堅固」な固定を、縁に凹凸を有し角度が一定の固定手段で得よ うとする根本的な理由である。

【００３５】 図６では、それぞれ所定のコードに従い、円形リングの円周上に配置された作 用突起の傾斜した上昇側面、及び下降側面を、単に線でかこみ、その高くなった 頂部平面にハッチを入れて示してある。この図から、所定のコードを決められた プッシュボタンスイッチ１０′が広い回転角の範囲で接触しスイッチングが行な われること、さらに回転が進むと他のプッシュボタンスイッチもスイッチングの 状態に入ること、また他の円形リング上のプッシュボタンスイッチの接続が断た れることなどがわかる。

【００３６】 突起の接触中に生ずる摩擦の影響を減少させる場合、突起をロールにすると効 果がある。この様にすると、滑り摩擦を本質的に回転摩擦に変換することができ 摩擦が減少する。 もし、コーディング板あるいは本体プレート２６′ａ上の作用突起をロールの 形にすることが実際的でなければ、それぞれのプッシュボタンスイッチ１０′に ついている対向突起の数を減らすとともに、例えば単に小さなロールを対向突起 自身の軸上におくことで対向突起をロール形にすることができ、この様にするこ とで対向突起、あるいは作用突起のいづれか一方の背が高くなり、その上に他方 の突起が乗って取付けた小さなロールの回転に伴って滑動する。

【００３７】 以上述べた実施例においてはプッシュボタンスイッチを円形に配置するという 特定の可能性のみを問題としたが、コード上の要件と種類により、円形の配列ば かりでなく自由に配列を変えることができることを強調したい。 圧力伝達用の舌状体、あるいはその面を特に基底部に、例えばプラスチックで 塗膜した可撓性のある金属片のスプリングで接続することも可能である。さらに また、図５の説明図としてその外部に対向突起の断面形態を小さく示した様に、 これらの突起の回転方向に対する前方及び後方部の傾斜面の仰角を、単位回転角 当りに必要な力がなるべく均等になるように、即ち、摩擦の影響が減少するよう に個々の突起の形態を種々変化させて作ることができる。また、図４のように基 底部、あるいは中間軸受体を、その底部４２から下方に伸びた固定ピン５７と、 そこに設けられたこのピンに対応する孔の中に配置した固定板で固定することは 可能であり、これにより特に回転運動に対しびくともしない、申し分のない中心 部が形成される。

【００３８】 最後に、支持体の役をする配線板、あるいはプリント配線板を介し、プッシュ ボタンスイッチの電気的接続を直接行なうことが特に必要でない様な場合、ある いは電気的接続が他の方法でも可能な場合は、固定板を全く用いず、独立した回 転スイッチであり、回転本体２６の軸受としてそのまま役に立つ基底部を単一の 独立構成部材として改造することが可能である。この場合、プッシュボタンスイ ッチは中間軸受体ないし基底部の底部４２に配置し、これらのプッシュボタンス イッチとの接続が、その脚部への半田付けにより、問題なく、１回でできるよう に、電気的無線を施した中間軸受体、ないし基底部の反対側の面に通常の方法に より銅の薄膜を施すことができる。このことは、固定板が一面では配線板、ない しプリント配線板として、また他面では中間軸受体、または基底部２４として、 互いに機能を共有し２つの機能を持った共通の構成部分を形成していることを意 味している。

【００３９】 本考案による複式スイッチの上記以外の使用の可能性についてはさらに説明を 要する。即ち、連続した回転においてこの種の複式スイッチは種々の回転方向に 対してもパルス発生器として特に有利に使用できる。この訳は、作用突起と対向 突起とが互いにそれぞれ重なったり外れたりすることで、回転運動がつづく限り 、プッシュボタンスイッチにパルス的な出力電圧が生じ、これにより回転方向が 異なると例えば９０°の位相のずれが一連のパルスの中に生ずる。このようなパ ルス・スイッチは例えば回転計数器として好適である。

【００４０】 考案の詳細な説明の項、以下に続く請求の範囲の項、及び図面において述べた 事柄はすべて、すでに上記各所において開示した特徴を単独、ないし任意に、本 考案の方法で組合せることによって達成される。

【図面の簡単な説明】

【図１】接点として用いる周知のプッシュボタンスイッ
チの好適な実施例を示す図であり、（ａ）は側面から見
た断面図、（ｂ）は約３倍ないし４倍に拡大した斜視図
である。

【図２】直接プリント配線板上に取付け、回転スイッチ
の形にした複式スイッチのひとつの実施例を模式的に示
す図である。

【図３】一体的に完全に構成した中間軸受体とプッシュ
ボタンスイッチのプッシュボタンにかかる（横手方向
の）力を転向させ、（圧力伝達用の中間部材を）被うた
めの弾力性のあるアームとを示した図である。

【図４】圧力伝達手段と一体的に形成した基底部の他の
実施例における形態を模式的に示した縦断面図である。

【図５】図４に示した基底部の平面図であり、基底部の
外側にそれぞれ対向突起をひとつずつ接近させて描いた
図である。

【図６】プッシュボタンを選択的、かつ連続的に作動さ
せるためのコーディング板を下から見た図である。

【図７】基底部によって支持され、プッシュボタンスイ
ッチに圧力を伝達するための舌状体の配置を示す拡大断
面図であり、一本の舌状体の上に、他の舌状体上に設け
られた対向突起も並列させて描いた図である。

【符号の説明】

１０ａ，１０ｂ，１０ｃ，１０ｄ…プッシュボタンスイ
ッチ １１…主要本体部分 １３…スプリング １４…ボタン １５…隔膜 ２４…中間軸受体 ２６…回転軸 ３１…中間部材

Claims (24)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 手動又は機械的にスイッチング動作し得
   る作用本体と、該動作に応じて制御される所定数の接点
   とを含む複式スイッチであって、 該接点の数に対応した数の、互いに隣接させて固定板の
   上に直接取付けられる単極のモメンタリ接点タイプの常
   開のプッシュボタンスイッチを含むものにおいて、 圧力伝達用の中間部材は、該プッシュボタンスイッチの
   各モメンタリ接点の上方側の近傍に配置され、 可動に取着された作用本体は、該プッシュボタンスイッ
   チの個々に選択的に作用し得る１つの圧力面を有し、 該１つの圧力面は、作用本体が所定スイッチング位置に
   位置するときに、複数のプッシュボタンスイッチを作動
   させることができ、 共通の作用本体を取付けるために中間軸受体（基底部）
   が設けられ、該軸受体はプッシュボタンスイッチ固定用
   の固定板の孔で支持され、該軸受体で作用本体の回転軸
   が支持され、 中間軸受体は、一体的に形成されており、プリント配線
   板上の固定部分から外方に向って広がる、プッシュボタ
   ンスイッチのプッシュボタンと作用本体の突起の間に設
   けられた圧力伝達用の中間部材たる舌状体を形成するこ
   とを特徴とする複式スイッチ。
2. 【請求項２】 プッシュボタンスイッチを固定する固定
   板がプリント配線板であり、該固定板上に電気的に接続
   されたプッシュボタンスイッチをそれぞれの接続用ター
   ミナルを配線板の孔に挿入して配置し、電気的に接続し
   た結線で、それぞれの電気回路と半田付けで連結するこ
   とを特徴とする請求の範囲第１項記載の複式スイッチ。
3. 【請求項３】 作用本体がその運動で到達できるそれぞ
   れの位置に応じ、特定のプッシュボタンスイッチが特定
   のスイッチング状態を作用本体が次に運動するまで維持
   できる如く、中間軸受体で支持され、突起を備えた作用
   本体を、圧力伝達用の中間部材、及びその下に配置した
   プッシュボタンスイッチのプッシュボタンまで届くよう
   にしたことを特徴とする請求の範囲第１項又は第２項の
   いずれか１項記載の複式スイッチ。
4. 【請求項４】 中間軸受体（基底部）に設けられた板状
   の圧力伝達用中間部材で弾性を有する脚を作り、作用本
   体の作用突起が回転するに際し、この脚の上を滑動させ
   ることを特徴とする請求の範囲第１項〜第３項のいずれ
   か１項記載の複式スイッチ。
5. 【請求項５】 中間軸受体を形成する基底部がプラスチ
   ックからなり、プリント配線板の中央貫通孔に挿入し、
   この孔で固定すること、及び中間軸受体の剛性を有する
   板の両側にスリットを形成することにより、板状の弾性
   を有する脚を作ることを特徴とする請求の範囲第１項〜
   第４項のいずれか１項記載の複式スイッチ。
6. 【請求項６】 中間軸受体の基本的形態がプリント配線
   板との固定部分において、本体の回転軸の回転姿勢を規
   定する中央孔とともに円筒形を有することを特徴とする
   請求の範囲第１項〜第５項のいずれか１項記載の複式ス
   イッチ。
7. 【請求項７】 大略円形の構造をもつ複式スイッチの作
   用本体を回転軸から広がり傘状になる如く、上部のコー
   ディング板ないし作用円板で形成し、その下面にスイッ
   チング位置で作動させるプッシュボタンスイッチのプッ
   シュボタンを配置することを特徴とする請求の範囲第１
   項〜第６項のいずれか１項記載の複式スイッチ。
8. 【請求項８】 それぞれ各自ひとつの接点を形成するプ
   ッシュボタンスイッチを他のプッシュボタンスイッチに
   対し無関係な、閉鎖、封鎖された構造部材として形成
   し、その連結ターミナルを、プリント配線板の孔に挿入
   して保持し、これによりプリント配線板の反対側の面に
   貫通したプッシュボタンスイッチの連結ターミナルを、
   この面で直接プリント配線板の回路と電気的に連結する
   ことを特徴とする請求の範囲第１項〜第７項のいずれか
   １項記載の複式スイッチ。
9. 【請求項９】 それぞれ独立し、閉鎖したプッシュボタ
   ンスイッチが、スプリングを用いた接点を形成し、その
   接点の突起が押圧を受けぬ状態でオフであること、及び
   封鎖された隔膜の上にあるスプリング接点を棒状に形成
   したプッシュボタンにより作動をうけることを特徴とす
   る請求の範囲第８項記載の複式スイッチ。
10. 【請求項１０】 各プッシュボタンスイッチの内部の接
    点をハーメチック封止したことを特徴とする請求の範囲
    第８項又は第９項記載の複式スイッチ。
11. 【請求項１１】 プッシュボタンスイッチのプッシュボ
    タンの位置が、中間軸受体が基底部として支持する作用
    本体の突起と接近する如く、（直線状、放射状、複数の
    面上、あるいは本体円板の円周をとり巻くように）任意
    の配列方法でプリント配線板上に配置したプッシュボタ
    ンスイッチを、中間軸受体の軸をプリント配線板の受入
    れ孔に挿入することにより、並立させることを特徴とす
    る請求の範囲第１項〜第１０項のいずれか１項記載の複
    式スイッチ。
12. 【請求項１２】 作用本体の突起に近づいた時生ずる横
    手方向の力を受けるため、プッシュボタンスイッチのプ
    ッシュボタンを中心に、中間軸受体の圧力伝達中間部材
    から双方に広がる脚を形成することを特徴とする請求の
    範囲第１項〜第１１項のいずれか１項記載の複式スイッ
    チ。
13. 【請求項１３】 基底部（中間軸受体）と、作用本体と
    の間にそれぞれ定められた角度の位置に対応する固定手
    段を設けることを特徴とする請求の範囲第１項〜第１２
    項のいずれか１項記載の複式スイッチ。
14. 【請求項１４】 固定手段が、作用本体の回転軸に設け
    た横手方向の孔に設置したスプリングの張力をうけ、定
    められた角度で中央孔の内側に設けられた凹みに嵌り固
    定される球体からなることを特徴とする請求の範囲第１
    ３項記載の複式スイッチ。
15. 【請求項１５】 固定の目的で、それぞれのスイッチン
    グ位置において、突起及び圧力伝達用中間部材ないし弾
    性を有する該部材の脚が係合手段を有することを特徴と
    する請求の範囲第１項〜第１４項のいずれか１項記載の
    複式スイッチ。
16. 【請求項１６】 突起の運動方向にあるそれぞれの固定
    位置の前・後において中間部材の脚に、突起の運動を止
    める如き隆起（こぶ）を設けることを特徴とする請求の
    範囲第１５項記載の複式スイッチ。
17. 【請求項１７】 基底部（中間軸受体）の外周に高い縁
    を設け皿状に形成し、その縁から内方に向い放射状に弾
    力を与える如く、圧力伝達用舌状体を支持して設け、該
    舌状体の下面をプッシュボタンスイッチの上方に置き、
    該舌状体の上面をコーディング板ないし本体プレートに
    設けられた突起で叩くことを特徴とする請求の範囲第１
    項〜第１６項のいずれか１項記載の複式スイッチ。
18. 【請求項１８】 基底部（中間軸受体）の迫り上った外
    周に連続的に鋸歯状の係合部を形成する山と谷があり、
    この谷の中に弾性を有する本体から突出した係合ピンが
    嵌入することを特徴とする請求の範囲第１７項記載の複
    式スイッチ。
19. 【請求項１９】 外周部から内側に向い突き出した圧力
    伝達用の舌状体を、外周部の近傍で薄板により弾力的に
    屈曲しうる様に取付けることを特徴とする請求の範囲第
    １７項又は第１８項記載の複式スイッチ。
20. 【請求項２０】 基底部、ないし基底部と接続した固定
    板（プリント配線板）の底部にそれぞれ９０°ずつ角度
    を隔て４個のプッシュボタンスイッチを、基底部から突
    き出した４個の圧力伝達用の舌状体の下に配置するこ
    と、及びプッシュボタンスイッチのスイッチングに必要
    な押圧力を受取るため、作用突起に面した舌状体の上に
    それぞれ半径方向に対向突起を設けることを特徴とする
    請求の範囲第１７項又は第１８項記載の複式スイッチ。
21. 【請求項２１】 対向突起、並びにコーディング板上に
    それぞれスイッチングコードに応じて配置した作用突起
    に傾斜した上昇面と下降面を設けることを特徴とする請
    求の範囲第２０項記載の複式スイッチ。
22. 【請求項２２】 コーディング板上の作用突起、及び／
    又は舌状体上の対向突起に対し、強さの異なる押圧力を
    補償する目的で、高さの異なるアームを、必要に応じ突
    起の両側の傾斜角を変えて設けることを特徴とする請求
    の範囲第２０項又は第２１項記載の複式スイッチ。
23. 【請求項２３】 作用突起、ないし対向突起を、摩擦低
    減の目的で、回転可能に支持されたロールの形式に形成
    することを特徴とする請求の範囲第１項〜第２２項のい
    ずれか１項記載の複式スイッチ。
24. 【請求項２４】 固定板上に固定された基底部に、さら
    に心出し突起及び固定突起を設け、これにより基底部を
    固定板（プリント配線板）の孔に固定することを特徴と
    する請求の範囲第１７項〜第２３項のいずれか１項記載
    の複式スイッチ。