JPH0969367A - 円筒型燃料電池セルの製造方法 - Google Patents
円筒型燃料電池セルの製造方法Info
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- JPH0969367A JPH0969367A JP7223118A JP22311895A JPH0969367A JP H0969367 A JPH0969367 A JP H0969367A JP 7223118 A JP7223118 A JP 7223118A JP 22311895 A JP22311895 A JP 22311895A JP H0969367 A JPH0969367 A JP H0969367A
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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- Y02P70/50—Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product
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Abstract
(57)【要約】
【課題】共焼結法において、空気極と電解質および集電
体の接着力が悪く、界面において分極抵抗あるいは接触
抵抗が増大して燃料電池セルそのものの発電性能を示さ
ないという問題があった。 【解決手段】空気極形成用粉末からなる円筒状成形体を
作製する工程と、該円筒状成形体を900〜1400℃
の温度で仮焼する工程と、該仮焼された円筒状成形体の
表面に、固体電解質形成粉末からなるシート状成形体
と、集電体形成粉末からなるシート状成形体とを巻き付
けて積層する工程と、該円筒状積層体を酸化性雰囲気中
で1300〜1700℃の温度で共焼成する工程を具備
することを特徴とする。
体の接着力が悪く、界面において分極抵抗あるいは接触
抵抗が増大して燃料電池セルそのものの発電性能を示さ
ないという問題があった。 【解決手段】空気極形成用粉末からなる円筒状成形体を
作製する工程と、該円筒状成形体を900〜1400℃
の温度で仮焼する工程と、該仮焼された円筒状成形体の
表面に、固体電解質形成粉末からなるシート状成形体
と、集電体形成粉末からなるシート状成形体とを巻き付
けて積層する工程と、該円筒状積層体を酸化性雰囲気中
で1300〜1700℃の温度で共焼成する工程を具備
することを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、円筒型の固体電解
質型の燃料電池セルを製造するための方法の改良に関す
る。
質型の燃料電池セルを製造するための方法の改良に関す
る。
【0002】
【従来技術】従来より、固体電解質型燃料電池セルは、
その作動温度が1000℃前後と高温であるため、発電
効率が高く、第3世代の燃料電池として期待されてお
り、一般に円筒型と平板型の2種類の燃料電池が知られ
ている。
その作動温度が1000℃前後と高温であるため、発電
効率が高く、第3世代の燃料電池として期待されてお
り、一般に円筒型と平板型の2種類の燃料電池が知られ
ている。
【0003】平板型燃料電池セルは、発電の単位体積当
り出力密度が高いという特長を有するが、実用化に際し
てはガスシ−ル不完全性やセル内の温度分布の不均一性
などの問題がある。それに対して、円筒型燃料電池セル
では、出力密度は低いものの、セルの機械的強度が高
く、またセル内の温度の均一性が保てるという特長があ
る。両形状の固体電解質燃料電池セルとも、それぞれの
特長を生かして積極的に研究開発が進められている。
り出力密度が高いという特長を有するが、実用化に際し
てはガスシ−ル不完全性やセル内の温度分布の不均一性
などの問題がある。それに対して、円筒型燃料電池セル
では、出力密度は低いものの、セルの機械的強度が高
く、またセル内の温度の均一性が保てるという特長があ
る。両形状の固体電解質燃料電池セルとも、それぞれの
特長を生かして積極的に研究開発が進められている。
【0004】円筒型燃料電池の単セルは、図1に示すよ
うにLaMnO3 系材料からなる多孔性の空気極層1の
表面に例えば、Y2 O3 含有の安定化ZrO2 固体電解
質層2が形成され、さらに固体電解質層2の表面に多孔
性のNi−ジルコニアなどからなる燃料極層3が略同心
円状に形成される。また、セル間を接続するためのLa
CrO3 系材料などからなるインターコネクタ層4が空
気極層1と接続し、固体電解質層2を貫通し、燃料極層
3とは非接触の状態でセルの表面に露出している。燃料
電池のモジュ−ルは、上記構成からなる複数の単セルが
インタ−コネクタと呼ばれる集電体層4を介して接続さ
れる。発電は、空気極層1の内部に空気(酸素)を、外
部に燃料(水素)を流し、1000〜1050℃の温度
で行われる。
うにLaMnO3 系材料からなる多孔性の空気極層1の
表面に例えば、Y2 O3 含有の安定化ZrO2 固体電解
質層2が形成され、さらに固体電解質層2の表面に多孔
性のNi−ジルコニアなどからなる燃料極層3が略同心
円状に形成される。また、セル間を接続するためのLa
CrO3 系材料などからなるインターコネクタ層4が空
気極層1と接続し、固体電解質層2を貫通し、燃料極層
3とは非接触の状態でセルの表面に露出している。燃料
電池のモジュ−ルは、上記構成からなる複数の単セルが
インタ−コネクタと呼ばれる集電体層4を介して接続さ
れる。発電は、空気極層1の内部に空気(酸素)を、外
部に燃料(水素)を流し、1000〜1050℃の温度
で行われる。
【0005】このような円筒状燃料電池セルは、例え
ば、固体電解質粉末を押出成形などにより円筒状に成形
し、焼成することにより円筒状焼結体を作製し、その焼
結体の内周面や外周面にスラリーコート法などにより空
気極層あるいは燃料極層を形成して焼成する方法、また
はセラミックスの多孔質支持管あるいは空気極材料を焼
成してなる円筒状焼結体の表面に、スラリーコート法や
電気化学蒸着法(EVD法)、プラズマ溶射法などによ
り空気極層、固体電解質層、燃料極層を順次形成する方
法などが知られている。
ば、固体電解質粉末を押出成形などにより円筒状に成形
し、焼成することにより円筒状焼結体を作製し、その焼
結体の内周面や外周面にスラリーコート法などにより空
気極層あるいは燃料極層を形成して焼成する方法、また
はセラミックスの多孔質支持管あるいは空気極材料を焼
成してなる円筒状焼結体の表面に、スラリーコート法や
電気化学蒸着法(EVD法)、プラズマ溶射法などによ
り空気極層、固体電解質層、燃料極層を順次形成する方
法などが知られている。
【0006】また、安価にセルを作製する方法として空
気極形成粉末からなる円筒状成形体を作製し、この表面
に前記固体電解質シート状成形体および集電体シ−ト状
成形体等を巻き付けて積層し、円筒状積層物を形成して
酸化性雰囲気中で同時に焼成する、いわゆる共焼結法に
よって燃料電池セルを作製する方法が提案されている。
気極形成粉末からなる円筒状成形体を作製し、この表面
に前記固体電解質シート状成形体および集電体シ−ト状
成形体等を巻き付けて積層し、円筒状積層物を形成して
酸化性雰囲気中で同時に焼成する、いわゆる共焼結法に
よって燃料電池セルを作製する方法が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
共焼結法によるセル作製方法は、簡単で量産性に優れ製
造コストが低いという大きな利点があるが、空気極形成
粉末からなる円筒状成形体に固体電解質形成粉末および
集電体形成粉末からなるシ−ト状成形体を巻き付け積層
し焼成した場合、空気極と電解質および集電体の接着力
が悪く、界面において分極抵抗あるいは接触抵抗が増大
して燃料電池セルそのものの発電性能を示さないという
問題があった。
共焼結法によるセル作製方法は、簡単で量産性に優れ製
造コストが低いという大きな利点があるが、空気極形成
粉末からなる円筒状成形体に固体電解質形成粉末および
集電体形成粉末からなるシ−ト状成形体を巻き付け積層
し焼成した場合、空気極と電解質および集電体の接着力
が悪く、界面において分極抵抗あるいは接触抵抗が増大
して燃料電池セルそのものの発電性能を示さないという
問題があった。
【0008】よって、本発明では、共焼結法において、
空気極と電解質、または電解質と集電体層との接着力を
高め、接合界面における分極抵抗あるいは接触抵抗の小
さい発電特性のするぐれた円筒型燃料電池セルを製造す
るための方法を提供することを目的とするものである。
空気極と電解質、または電解質と集電体層との接着力を
高め、接合界面における分極抵抗あるいは接触抵抗の小
さい発電特性のするぐれた円筒型燃料電池セルを製造す
るための方法を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記問題点
に対して検討を重ねた結果、空気極形成粉末から作製し
た円筒状成形体を一旦酸化雰囲気中において900〜1
400℃で仮焼した後、固体電解質形成粉末および集電
体形成粉末により作製したシ−ト状成形体を巻き付けて
共焼成することにより、それぞれの界面の接着力が大き
くなり高い出力密度のセルが得られることを見出だし本
発明に至った。
に対して検討を重ねた結果、空気極形成粉末から作製し
た円筒状成形体を一旦酸化雰囲気中において900〜1
400℃で仮焼した後、固体電解質形成粉末および集電
体形成粉末により作製したシ−ト状成形体を巻き付けて
共焼成することにより、それぞれの界面の接着力が大き
くなり高い出力密度のセルが得られることを見出だし本
発明に至った。
【0010】即ち、本発明の円筒型燃料電池セルの製造
方法は、空気極形成用粉末からなる円筒状成形体を作製
する工程と、該円筒状成形体を900〜1400℃の温
度で仮焼する工程と、該仮焼された円筒状成形体の表面
に、固体電解質形成粉末からなるシート状成形体と、集
電体形成粉末からなるシート状成形体とを巻き付けて積
層する工程と、該円筒状積層体を酸化性雰囲気中で13
00〜1700℃の温度で共焼成する工程を具備するこ
とを特徴とするものである。
方法は、空気極形成用粉末からなる円筒状成形体を作製
する工程と、該円筒状成形体を900〜1400℃の温
度で仮焼する工程と、該仮焼された円筒状成形体の表面
に、固体電解質形成粉末からなるシート状成形体と、集
電体形成粉末からなるシート状成形体とを巻き付けて積
層する工程と、該円筒状積層体を酸化性雰囲気中で13
00〜1700℃の温度で共焼成する工程を具備するこ
とを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の方法によれば、まず空気
極を形成する粉末を用いて円筒状成形体を作製する。こ
の円筒状成形体は、例えば、空気極形成粉末を押出成形
や、静水圧成形(ラバープレス)などにより成形する。
さらに他の方法としては、ドクターブレード法などによ
り空気極形成粉末をシート状に成形した後、そのシート
状成形体を所定の円柱状支持体の表面に巻き付けて端部
を合わせ接合することによっても円筒状成形体を作製す
ることができる。円筒状成形体の肉厚は1〜3mmが適
当である。
極を形成する粉末を用いて円筒状成形体を作製する。こ
の円筒状成形体は、例えば、空気極形成粉末を押出成形
や、静水圧成形(ラバープレス)などにより成形する。
さらに他の方法としては、ドクターブレード法などによ
り空気極形成粉末をシート状に成形した後、そのシート
状成形体を所定の円柱状支持体の表面に巻き付けて端部
を合わせ接合することによっても円筒状成形体を作製す
ることができる。円筒状成形体の肉厚は1〜3mmが適
当である。
【0012】次に、この空気極形成粉末からなる円筒状
成形体を、900〜1400℃の温度範囲で1〜10時
間酸化雰囲気中で仮焼する。仮焼温度を上記の範囲に限
定したのは、この仮焼温度が900℃より低いと、円筒
状成形体の強度が低く取扱いが困難となり、1400℃
より高いと強度の点は改善されるが、焼結が進行するた
め、固体電解質シート状成形体および集電体のシ−ト状
成形体との収縮率が大きく異なり、焼成後電解質および
集電体が剥離したり、クラックが発生するためである。
仮焼温度としては1200〜1300℃の範囲、仮焼時
間としては1〜5時間が特に好ましい。
成形体を、900〜1400℃の温度範囲で1〜10時
間酸化雰囲気中で仮焼する。仮焼温度を上記の範囲に限
定したのは、この仮焼温度が900℃より低いと、円筒
状成形体の強度が低く取扱いが困難となり、1400℃
より高いと強度の点は改善されるが、焼結が進行するた
め、固体電解質シート状成形体および集電体のシ−ト状
成形体との収縮率が大きく異なり、焼成後電解質および
集電体が剥離したり、クラックが発生するためである。
仮焼温度としては1200〜1300℃の範囲、仮焼時
間としては1〜5時間が特に好ましい。
【0013】空気極層を形成する粉末としては、LaM
nO3 系組成物からなり、具体的には、平均粒子径が3
〜20μmのLaの15〜20原子%をCa、Sr、B
aなどのアルカリ土類元素により置換したLaMnO3
系組成物や特願平5−87406号にて提案されるよう
な組成物などが挙げられ、これらは金属酸化物を所定の
割合で混合したものを仮焼してなるLaMnO3 系化合
物粉末であることが望ましい。
nO3 系組成物からなり、具体的には、平均粒子径が3
〜20μmのLaの15〜20原子%をCa、Sr、B
aなどのアルカリ土類元素により置換したLaMnO3
系組成物や特願平5−87406号にて提案されるよう
な組成物などが挙げられ、これらは金属酸化物を所定の
割合で混合したものを仮焼してなるLaMnO3 系化合
物粉末であることが望ましい。
【0014】次に、上記の固体電解質層および集電体層
を形成する粉末により固体電解質および集電体のシート
状成形体をそれぞれ作製する。このシート状成形体は、
ドクターブレード法や押出成形法により周知の方法で作
製される。このシート状成形体の厚みは10〜500μ
m,特に50〜200μmが好ましい。このシ−ト状成
形体は薄いシ−ト状成形体を2層以上重ね合わせたもの
を用いても良い。
を形成する粉末により固体電解質および集電体のシート
状成形体をそれぞれ作製する。このシート状成形体は、
ドクターブレード法や押出成形法により周知の方法で作
製される。このシート状成形体の厚みは10〜500μ
m,特に50〜200μmが好ましい。このシ−ト状成
形体は薄いシ−ト状成形体を2層以上重ね合わせたもの
を用いても良い。
【0015】上記のようにして得られた空気極円筒状成
形体の表面に上記の固体電解質および集電体のシート状
成形体を巻き付けて積層圧着する。各シ−ト状成形体の
間にはアクリル樹脂や有機溶媒などを接着材して介在さ
せると接着性を向上させることができる。
形体の表面に上記の固体電解質および集電体のシート状
成形体を巻き付けて積層圧着する。各シ−ト状成形体の
間にはアクリル樹脂や有機溶媒などを接着材して介在さ
せると接着性を向上させることができる。
【0016】なお、固体電解質粉末としては、平均粒子
径が0.1〜3μmのZrO2 に対してY2 O3 、Yb
2 O3 などの安定化材を3〜15モル%の割合で固溶さ
せた部分安定化ZrO2 や安定化ZrO2 、あるいはY
2 O3 、Yb2 O3 、Gd2O3 等を10〜30モル%
含有するCeO2 が用いられる。また、集電体層を形成
する粉末としては、平均粒子径が0.1〜3μmのC
a、Mg、Srを固溶したLaCrO3 が用いられる。
径が0.1〜3μmのZrO2 に対してY2 O3 、Yb
2 O3 などの安定化材を3〜15モル%の割合で固溶さ
せた部分安定化ZrO2 や安定化ZrO2 、あるいはY
2 O3 、Yb2 O3 、Gd2O3 等を10〜30モル%
含有するCeO2 が用いられる。また、集電体層を形成
する粉末としては、平均粒子径が0.1〜3μmのC
a、Mg、Srを固溶したLaCrO3 が用いられる。
【0017】次に、上記のようにして得られたシート状
成形体が積層された円筒状成形体を酸化性雰囲気中で共
焼成する。具体的には大気中で1300〜1700℃で
3〜15時間程度焼成することにより固体電解質および
集電体については少なくとも相対密度96%以上の緻密
質になるように焼成する。空気極は相対密度が60〜7
5%程度であれば充分である。この際、焼成温度が13
00℃より低いと、固体電解質が相対密度が96%より
小さくなりガスリ−クを起こしセルが作動しない。ま
た、焼成温度が1700℃より高いと空気極と電解質が
反応してセル特性が悪くなる。特に好ましい温度範囲は
1400〜1600℃である。
成形体が積層された円筒状成形体を酸化性雰囲気中で共
焼成する。具体的には大気中で1300〜1700℃で
3〜15時間程度焼成することにより固体電解質および
集電体については少なくとも相対密度96%以上の緻密
質になるように焼成する。空気極は相対密度が60〜7
5%程度であれば充分である。この際、焼成温度が13
00℃より低いと、固体電解質が相対密度が96%より
小さくなりガスリ−クを起こしセルが作動しない。ま
た、焼成温度が1700℃より高いと空気極と電解質が
反応してセル特性が悪くなる。特に好ましい温度範囲は
1400〜1600℃である。
【0018】なお、燃料極層は、上記のようにして得ら
れた空気極層と固体電解質層、集電体層からなる円筒型
の一体焼結体における固体電解質層の表面に燃料極を形
成する粉末からなるスラリーをスクリーン印刷などによ
り塗布するか、または燃料極粉末からなるシ−ト状成形
体を上記の一体焼成体に積層圧着した後、1000〜1
500℃の温度で焼き付けても形成すればよい。他の方
法としては、前述の共焼成前に円筒状成形体に積層圧着
された固体電解質シ−ト状成形体の表面に積層圧着した
後、円筒状成形体、電解質シ−ト状成形体および集電体
のシ−ト状成形体と同時に酸化性雰囲気中で焼成して燃
料極層を形成してもよい。なお、燃料極を形成する粉末
としては、CeO2 またはZrO2 (Y2 O3 を含有)
とNiO粉末との混合物をが好適に使用できる。
れた空気極層と固体電解質層、集電体層からなる円筒型
の一体焼結体における固体電解質層の表面に燃料極を形
成する粉末からなるスラリーをスクリーン印刷などによ
り塗布するか、または燃料極粉末からなるシ−ト状成形
体を上記の一体焼成体に積層圧着した後、1000〜1
500℃の温度で焼き付けても形成すればよい。他の方
法としては、前述の共焼成前に円筒状成形体に積層圧着
された固体電解質シ−ト状成形体の表面に積層圧着した
後、円筒状成形体、電解質シ−ト状成形体および集電体
のシ−ト状成形体と同時に酸化性雰囲気中で焼成して燃
料極層を形成してもよい。なお、燃料極を形成する粉末
としては、CeO2 またはZrO2 (Y2 O3 を含有)
とNiO粉末との混合物をが好適に使用できる。
【0019】
【作用】本発明によれば、空気極材料を用いて押出成形
法などにより円筒状成形体を、また固体電解質および集
電体をドクターブレード法などによりシート状成形体を
作製する。これらのシ−トを上記の円筒状成形体表面に
積層して円筒状の積層成形体を作製して、これを共焼成
することにより、各層を個別に焼成する必要がなく、燃
料電池セルの製造工程を大幅に削減することができる。
法などにより円筒状成形体を、また固体電解質および集
電体をドクターブレード法などによりシート状成形体を
作製する。これらのシ−トを上記の円筒状成形体表面に
積層して円筒状の積層成形体を作製して、これを共焼成
することにより、各層を個別に焼成する必要がなく、燃
料電池セルの製造工程を大幅に削減することができる。
【0020】本発明においては、空気極を押出成形法な
どによる円筒状成形体を作製した後、これを900〜1
400℃の温度で仮焼することが重要である。この仮焼
を行わないと、電解質および集電体との界面の接合が悪
く接触面積が小さくなり、燃料電池セルの出力密度が悪
くなる。空気極層は、ガス透過性を付与するために焼結
体密度を70%前後と電解質層および集電体層よりも小
さくする必要がある。
どによる円筒状成形体を作製した後、これを900〜1
400℃の温度で仮焼することが重要である。この仮焼
を行わないと、電解質および集電体との界面の接合が悪
く接触面積が小さくなり、燃料電池セルの出力密度が悪
くなる。空気極層は、ガス透過性を付与するために焼結
体密度を70%前後と電解質層および集電体層よりも小
さくする必要がある。
【0021】そのため、空気極円筒状成形体を形成する
空気極形成用粉末として比較的大きな粒子径を有する粉
末を使用する。このため、焼成時の脱バイイダ−の工程
において電解質および集電体より大きな収縮を伴い、そ
の時電解質または集電体が空気極から剥離し、その結果
電解質/空気極あるいは集電体/空気極および接触面積
が小さくなってしまう。これにより、電解質/空気極界
面においては分極抵抗、集電体/空気極界面においては
接触抵抗が増大して、上述のように出力密度が低下する
と考えられる。
空気極形成用粉末として比較的大きな粒子径を有する粉
末を使用する。このため、焼成時の脱バイイダ−の工程
において電解質および集電体より大きな収縮を伴い、そ
の時電解質または集電体が空気極から剥離し、その結果
電解質/空気極あるいは集電体/空気極および接触面積
が小さくなってしまう。これにより、電解質/空気極界
面においては分極抵抗、集電体/空気極界面においては
接触抵抗が増大して、上述のように出力密度が低下する
と考えられる。
【0022】そこで、本発明によれば、空気極円筒状成
形体のみを予め仮焼して焼成収縮をある程度進行させた
後に、電解質や集電体のシート状成形体を積層圧着後、
共焼成することにより、両者の焼成収縮挙動を近似させ
ることができる結果、電解質または集電体の空気極層か
らの剥離を防止することができるのである。
形体のみを予め仮焼して焼成収縮をある程度進行させた
後に、電解質や集電体のシート状成形体を積層圧着後、
共焼成することにより、両者の焼成収縮挙動を近似させ
ることができる結果、電解質または集電体の空気極層か
らの剥離を防止することができるのである。
【0023】かかる方法によればドクターブレード法や
押出成形法などの周知の方法により、格別に複雑な成形
装置などを使用することなく円筒状成形体およびシ−ト
状成形体を容易に作製することができ、従来に比較して
本発明の燃料電池セルの製造において各層間の剥離等を
防止することができるために歩留まりを向上させ量産性
を高めることができることから、燃料電池の製造コスト
をさらに低減することができ、製品のローコスト化を図
ることができる。
押出成形法などの周知の方法により、格別に複雑な成形
装置などを使用することなく円筒状成形体およびシ−ト
状成形体を容易に作製することができ、従来に比較して
本発明の燃料電池セルの製造において各層間の剥離等を
防止することができるために歩留まりを向上させ量産性
を高めることができることから、燃料電池の製造コスト
をさらに低減することができ、製品のローコスト化を図
ることができる。
【0024】
実施例1 空気極を形成する粉末としてLa2 O3 、MnO2 、C
aCO3 の粉末をLa0.85Ca0.15MnO3 となるよう
に秤量混合した後に1500℃で仮焼して(La、C
a)MnO3 粉末を得た。この後、これを粉砕して平均
粒子径が6μmの粉末をそれぞれ作製した。また、固体
電解質を形成する粉末として平均粒子径0.5μmのY
2 O3 を10モル%の割合で含有する共沈法ZrO2 粉
末を準備した。さらに、燃料極を形成する粉末としてN
iO粉末とZrO2 (Y2 O3 含有)粉末を重量比で8
0:20の割合で混合したものを、集電体を形成する粉
末として平均粒子径1μmのLa0.8 Ca0.21CrO3
からなる化合物粉末を準備した。
aCO3 の粉末をLa0.85Ca0.15MnO3 となるよう
に秤量混合した後に1500℃で仮焼して(La、C
a)MnO3 粉末を得た。この後、これを粉砕して平均
粒子径が6μmの粉末をそれぞれ作製した。また、固体
電解質を形成する粉末として平均粒子径0.5μmのY
2 O3 を10モル%の割合で含有する共沈法ZrO2 粉
末を準備した。さらに、燃料極を形成する粉末としてN
iO粉末とZrO2 (Y2 O3 含有)粉末を重量比で8
0:20の割合で混合したものを、集電体を形成する粉
末として平均粒子径1μmのLa0.8 Ca0.21CrO3
からなる化合物粉末を準備した。
【0025】まず、上記のLaCaMnO3 粉末を水を
溶媒としてスラリーを作製し、このスラリーを用いて押
出成形装置により内径13mm、外径16mmの円筒状
成形体を得た後、一部は表1に示すように800〜15
00℃の温度範囲で4時間仮焼した。一方、上記電解質
形成粉末および集電体形成粉末をそれぞれトルエンを溶
媒としてスラリーを作製し、これをドクターブレード法
によりそれぞれ厚み200μmのシート状成形体を作製
した。
溶媒としてスラリーを作製し、このスラリーを用いて押
出成形装置により内径13mm、外径16mmの円筒状
成形体を得た後、一部は表1に示すように800〜15
00℃の温度範囲で4時間仮焼した。一方、上記電解質
形成粉末および集電体形成粉末をそれぞれトルエンを溶
媒としてスラリーを作製し、これをドクターブレード法
によりそれぞれ厚み200μmのシート状成形体を作製
した。
【0026】この後、円筒状成形体の表面にアクリル樹
脂からなる接着材を介して、上記電解質のシート状成形
体および集電体のシ−ト状成形体を巻き付け円筒状積層
体とした。そして、この円筒状積層体を大気中で155
0℃で4時間焼成した。さらに、この円筒状焼結体の表
面に燃料極形成粉末を含有するスラリーを約100μm
の厚みで塗布し燃料極を形成した後、乾燥し1400℃
で3時間焼き付け燃料電池セルを作製した。発電はセル
の内側に酸素ガス、外側に水素ガスを流しながら100
0℃で1000時間行いて出力密度を測定し結果を表1
に示した。
脂からなる接着材を介して、上記電解質のシート状成形
体および集電体のシ−ト状成形体を巻き付け円筒状積層
体とした。そして、この円筒状積層体を大気中で155
0℃で4時間焼成した。さらに、この円筒状焼結体の表
面に燃料極形成粉末を含有するスラリーを約100μm
の厚みで塗布し燃料極を形成した後、乾燥し1400℃
で3時間焼き付け燃料電池セルを作製した。発電はセル
の内側に酸素ガス、外側に水素ガスを流しながら100
0℃で1000時間行いて出力密度を測定し結果を表1
に示した。
【0027】
【表1】
【0028】表1の結果から明らかなように、空気極円
筒状成形体に対して、仮焼を施さない試料No.1に比較
して、900〜1400℃で仮焼を施した試料No.3〜
8は、いずれも大きな出力密度を示した。仮焼温度が8
00℃と低い試料No.2は仮焼体の強度が低くセル作製
の際の取扱いにて破損した。また、仮焼温度が1500
℃と高い試料No.9は焼成後電解質にクラックが発生し
た。これより、仮焼温度としては、900〜1400℃
の範囲が好ましいことが分かる。
筒状成形体に対して、仮焼を施さない試料No.1に比較
して、900〜1400℃で仮焼を施した試料No.3〜
8は、いずれも大きな出力密度を示した。仮焼温度が8
00℃と低い試料No.2は仮焼体の強度が低くセル作製
の際の取扱いにて破損した。また、仮焼温度が1500
℃と高い試料No.9は焼成後電解質にクラックが発生し
た。これより、仮焼温度としては、900〜1400℃
の範囲が好ましいことが分かる。
【0029】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば高
性能の燃料電池セルを提供できると共に燃料電池セルの
製造において各層間の剥離等を防止することができるた
めに歩留まりを向上させ量産性を高めることができるこ
とから、燃料電池の製造コストを大幅に低減することが
できる。
性能の燃料電池セルを提供できると共に燃料電池セルの
製造において各層間の剥離等を防止することができるた
めに歩留まりを向上させ量産性を高めることができるこ
とから、燃料電池の製造コストを大幅に低減することが
できる。
【図1】円筒型燃料電池セルの構造を説明するための図
である。
である。
1 空気極層 2 固体電解質層 3 燃料極層 4 集電体層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山下 祥二 鹿児島県国分市山下町1番4号 京セラ株 式会社総合研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】空気極形成用粉末からなる円筒状成形体を
作製する工程と、該円筒状成形体を900〜1400℃
の温度で仮焼する工程と、該仮焼された円筒状成形体の
表面に、固体電解質形成粉末からなるシート状成形体
と、集電体形成粉末からなるシート状成形体とを巻き付
けて積層する工程と、該円筒状積層体を酸化性雰囲気中
で1300〜1700℃の温度で共焼成する工程を具備
することを特徴とする円筒型燃料電池セルの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7223118A JPH0969367A (ja) | 1995-08-31 | 1995-08-31 | 円筒型燃料電池セルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7223118A JPH0969367A (ja) | 1995-08-31 | 1995-08-31 | 円筒型燃料電池セルの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0969367A true JPH0969367A (ja) | 1997-03-11 |
Family
ID=16793108
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7223118A Pending JPH0969367A (ja) | 1995-08-31 | 1995-08-31 | 円筒型燃料電池セルの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0969367A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7604670B2 (en) | 2003-11-05 | 2009-10-20 | Honda Motor Co., Ltd. | Electrolyte-electrode joined assembly and method for producing the same |
-
1995
- 1995-08-31 JP JP7223118A patent/JPH0969367A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7604670B2 (en) | 2003-11-05 | 2009-10-20 | Honda Motor Co., Ltd. | Electrolyte-electrode joined assembly and method for producing the same |
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