JPH0967599A - 酸性固形洗浄剤及びその製造方法 - Google Patents

酸性固形洗浄剤及びその製造方法

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JPH0967599A
JPH0967599A JP8016803A JP1680396A JPH0967599A JP H0967599 A JPH0967599 A JP H0967599A JP 8016803 A JP8016803 A JP 8016803A JP 1680396 A JP1680396 A JP 1680396A JP H0967599 A JPH0967599 A JP H0967599A
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acidic
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solid
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Paula J Carlson
ポーラ ジェイ. カールソン
Cathleen M Norland
キャスリーン エム. ノーランド
Nicol M Larson
ニコル エム. ラルソン
John J Rolando
ジョン ジェイ. ローランド
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【解決手段】(a)摂氏約40度未満において固体状で
ある酸と摂氏約40度未満において液体状である酸との
混合物を含む適量の酸性洗浄剤と、(b)非イオン界面
活性剤と陰イオン界面活性剤との混合物を含む界面活性
剤混合物であって、C9−12アルキルフェノールエト
キシラートを含む非イオン界面活性剤と直鎖状アルキル
サルフェートまたは直鎖状アルキルスルホネートを含む
陰イオン界面活性剤との混合物を含む界面活性剤混合物
と、(c)凝固するに適当な量の尿素混合物とを含む酸
性固形洗浄剤で、10重量%、あるいはそれ以下に水で
希釈したときの電離定数pkaが約6以下である酸性固
形洗浄剤。 【効果】混合物は床、カウンターの台の上部、クリーニ
ング、食品を扱う物の表面など、様々な物質に適用され
る。また、施設や病院、産業分野における多様な硬質表
面の、多様な形態の汚れの除去に適用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は、硬質表面の洗浄用
に改良された洗浄組成物及びその洗浄組成物の製造方法
に関するものである。特に、酸性成分を含有する固形状
洗浄組成物に関するものである。また、酸性成分の汚れ
の洗浄能力を高め、洗浄作用の対象を広めるために多様
な所定の成分をもつ酸性固形状洗浄剤に関する。さら
に、本発明は硬質表面の洗浄方法に関するもので、水溶
液スプレー(aqueous spray)を用いて酸性固形洗浄剤
に接触して濃縮物を調製し、適切な量の希釈水で前記濃
縮物を希釈して酸性洗浄製品を調製し、調整した洗浄製
品で汚れた表面を洗浄する方法に関する。
【技術背景】従来、施設や施設下ではない環境下で使用
する硬質表面用洗浄剤は、多数の形態がとられている。
典型的には、これらの硬質表面用洗浄剤は液体であり、
疎水性有機性洗剤もしくは親水性洗浄剤であり、使用す
る目的によって希釈したときの水素イオン濃度は中性、
酸性、アルカリ性のいずれかになる。有機性洗浄剤は通
常、溶剤もしくは表面活性剤のような有機塩基物質で調
製される。さらに、洗浄剤は金属イオン封鎖剤や、錆止
めなど様々な成分を含むこともある。水溶性の中性、も
しくは酸性、もしくはアルカリ性の洗浄剤は、使用時の
濃度の溶液において、大部分を占める希釈水溶液と、少
量ではあるが適量の界面活性剤と共溶剤と金属イオン封
鎖剤とを含むように調整するのが典型的である。多くの
場合、前記洗浄剤は水で希釈して使用溶液を調整する水
溶液濃縮物の形で用いられる。前記希釈洗浄剤は多くの
洗浄環境において使用可能である。しかしながら、希釈
液体洗浄剤の成分は実質上、水性もしくは有機性希釈液
なので、溶剤や水の輸送費用が必然的に嵩む結果となる
こともしばしば起きる。さらに、液体状の洗浄剤濃縮物
は他の物質と混成する可能性もあり、また、品質が低下
したり、相が分離したり、使用不可能な状態になる場合
もある。さらに、液体物質は、こぼれたり、液体がはね
る可能性もあり、一方では使用者が誤ってアルカリや酸
に触れ、安全面において危険な状態に陥る可能性もあ
る。先行技術として、数多くの水性酸性洗浄剤が公表さ
れてきた。酸性洗浄剤に関する特許が非常に多く存在
し、代表的な洗浄剤を以下に挙げる。米国特許第4,587,
030号(キャセー)では、泡状の酸性液体洗浄剤が教示さ
れ、硬い物質から、石鹸くずや他の硬い物質を洗浄する
ときに使用される。前記洗浄剤は油性有機酸と油性無機
酸との混合物と、界面活性剤系と、台所や浴室で生じる
石鹸くずの洗浄に特に優れている共溶剤から構成され
る。米国特許第4,769,159号(コープランド)では、陽
イオン界面活性剤と有機酸とを含み、酸性柔軟剤を含む
安定した固形物質という形である画一的な柔軟剤を教示
している。米国特許第4,877,459号及び第4,749,508号
(コックレル ジュニア等)では硬質表面、特に無釉タ
イルの洗浄用液体酸性物質を教示し、その特許では特定
の構成物質と、汚れを除去するための酸性洗浄剤の一般
的な方法を教示している。米国特許第5,198,198号(グ
ラッドフェルター)では水溶性の袋状物質の中に詰めて
ペレット状に製造された一般的な洗浄組成物をを教示し
ている。前記ペレットは酸性成分を含むことができる。
公知の技術を利用して、無機アルカリ性の固形物質を注
型で製造することが可能である。米国再発行特許第32,8
18号(フェルンホルツ)では主要成分が腐食剤である固
形洗浄剤を教示している。米国特許第4,624,713号(モ
ルガンソン等)では、開示された界面活性剤のすすぎ剤
の変化に応じて一定の割合の調剤を含む固形すすぎ剤が
開発された。米国特許第4,680,134号と4,595,520号(ハ
イル等)では任意に様々な無機固形物を含む低級アルカ
リ性洗浄剤を教示している。また、固形無機肥料物質が
米国特許第4,175,943号(ジョーダン等)、及び米国特
許第4,260,592号(コーバー等)、及び米国防衛公告第T
102902(カソーネ(Khasawneh))で教示されている。こ
れらの特許の開示は、主として、植物組織の成長を促進
する肥料として利用する混合物を含む特定の無機肥料成
分に関するものである。これらの構造物質は高級酸では
なく、酸性洗浄剤の洗浄作用に寄与する物質も含んでい
ない。液体水性酸性洗浄剤は多様な硬質表面から汚れを
除去するのに有効であるが、利用者が経済面及び安全面
から考慮した場合、水性液体物質には実質的な欠点がす
でに存在している。したがって、酸性洗浄剤が費用面、
安全面においてより効果的になるよう、酸性洗浄剤を改
善する必要性が実質的に存在する。
〔発明の詳細な説明〕
【0001】本発明は酸性固形洗浄剤、及びその製造方
法、及びその使用方法である。 酸性固形洗浄剤 本発明による酸性洗浄剤は基本的には結合剤と、界面活
性剤混合物と、酸性を示す物質もしくは酸性材料であ
る。前記酸性洗浄剤は基本的に結合剤、もしくは凝固剤
として1種類以上の物質を含み、構成成分を半固体状も
しくは固体状の堅さにするよう機能する。本発明に従え
ば、様々な結合剤が使用される。好ましい結合剤のひと
つは尿素である。尿素は酸性物質と界面活性剤混合物を
結合させ、水溶性の分散固形マトリックスを形成するこ
とがわかった。結合機構については十分に解明されてい
ないが、尿素は酸性物質及び界面活性剤の両方を包接し
た機構を通じて反応することは明らかである。ここでい
う包接とは基本的に2種類以上の成分を混合して付加体
を形成する機能を指す。一般的に尿素複合体は1つの結
晶物質を形成する2つの化合物を含む。尿素は、炭化水
素、アルコール、脂肪酸、脂肪エステル、ポリエチレン
グリコールのようなポリオキシアルキレンポリマー、そ
の他の化合物と包接化合物を形成する。包接化合物は例
えるなら、宿主と寄生の関係にあり、宿主が尿素で、寄
生に例えられる分子の周囲に宿主たる尿素が絡んでい
る、と言うことができる。
【0002】結合剤と界面活性剤の相互作用の背景に
は、包接作用の結果、極性の尿素と界面活性剤の極性を
もつ基との間にミセル相互関係を形成することが挙げら
れる。結合剤と酸性材料との間の作用及び相互関係に関
しては、尿素と酸性材料との間での酸ー塩基の結合力に
よって特徴付けられる。尿素は界面活性剤と反応して結
晶尿素付加体もしくは包接化合物を形成し、尿素分子は
界面活性剤分子の周囲に渦巻き状もしくは螺旋状に絡ん
で存在する。一般的に尿素は炭素数が6以上の長い直鎖
分子と包接化合物を形成し、分枝状分子や立体的に大き
い分子とは包接化合物を形成しない。
【0003】本発明での酸性洗浄剤混合物は重量濃度で
約50%に匹敵する尿素を含む。典型的な前記混合物は最
小、重量濃度で約10%の尿素を含む。好ましい混合物は
経済的な理由から言えば、望ましい堅さ及び可溶性をも
ち、重量濃度で約15〜40%の尿素を含む。最も好ましく
は混合物が一般的に重量濃度で約20〜30%の尿素を含
む。尿素はソハイオ(Sohio)ケミカル カンパニーや
ナイトロジェン ケミカルズ ディビィジョン(Nitrog
en Chemicals Division)を含む様々な化学品会社から
購入できる。基本的に尿素は粒子の形であることが可能
であり、どの製造等級の尿素でも本発明の関係において
使用可能である。本発明での混合物を混合する以前での
尿素材料の粒子の大きさは基本的に約200〜4000μの間
である。
【0004】本発明による混合物はまた通常界面活性剤
を含有している。この界面活性剤には化合物、ポリマ
ー、及び反応生成物を含む様々な界面活性剤要素、もし
くは複数の界面活性剤要素が含まれる。界面活性剤は液
体の表面張力を変化させる機能をもち、結果として汚れ
の除去と乳化された汚れの懸濁を促進し、また、洗浄剤
を使用した後に水を流して汚れを除去することを可能に
する。様々な界面活性剤が使用されており、陰イオン界
面活性剤、陽イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、
両性界面活性剤及びそれらの混合物のような有機化合物
を含む。
【0005】陰イオン界面活性剤は油性の汚れの除去に
使用される。一般的に陰イオン界面活性剤はより疎水性
である性質をもち、そのため、油性沈殿物質の洗浄を主
として硬質表面の洗浄やランドリー作業に使用される。
本発明で使用される陰イオン界面活性剤は硫酸塩、及び
スルホン酸塩、及びアルキルカルボキシラートのような
カルボン酸塩、及びその他の物質を含む。典型的な陰イ
オン界面活性剤はアルキルサルフェート、アルキルスル
ホネート、アルキルエーテルサルフェート、アルキルエ
ーテルスルホネート、アルキルアリールサルフェート、
アルキルアリールスルホネート、アリールサルフェー
ト、アリールスルホネート、脂肪酸硫酸エステル塩など
を含む。好ましい陰イオン界面活性剤は直鎖状アルキル
サルフェート、及び直鎖状アルキルスルホネート、及び
アルキルベンジルサルフェート、及びアルキルベンジル
スルホネートを含む。さらに好ましい陰イオン界面活性
剤は前記陰イオン界面活性剤のアルキル鎖の炭素鎖がC
8ー18で、アリール基がベンジル基である物質を含む。
【0006】本発明で基本的に有用である非イオン界面
活性剤はエチレンオキシドの一部、プロピレンオキシド
の一部、それらの混合物を構成する物質を含む。前記非
イオン性物質は酸性条件下で安定した水素イオン濃度を
示し、かつ、必要とされる洗浄効果及び汚れの懸濁効果
を提供する。本発明で使用される非イオン界面活性剤は
ポリオキシアルキレン非イオン界面活性剤を含み、C
8ー22の通常の脂肪アルコールーエチレンオキシドもしく
はプロピレンオキシドの縮合物(つまり、8〜22の炭素
原子を含む脂肪アルコール1モルとエチレンオキシドも
しくはプロピレンオキシドが2〜20モル縮合した物質)
と、式HO(C24O)x(C36O)yHをもつポリオキシ
プロピレンーポリオキシエチレンの縮合物で、化合物全
体の質量のうち、(C24O)xが少なくとも15%のポリ
マーに等しく、(C36O)yが20〜90%に等しい前記縮
合物と、式ROー(C36O)x(C24O)yHをもつアル
キルポリオキシプロピレンーポリオキシエチレンの縮合
物で、RはC1ー15のアルキル基で、xとyはそれぞれ2
〜98の整数である前記縮合物と、ポリオキシアルキレン
グリコールと、式R(OC24)y(OC 49)xOHをもつ
アルコールエトキシラートをキャップされたブチレンオ
キシドで、RがC8ー18のアルキル基で、yが3.5〜10で
xが0.5〜1.5の整数である前記物質と、式R(C64)
(OC24)xOCH265をもつポリオキシエチレンの
ベンジルエーテルとアルキルフェノールの縮合物で、R
がC6ー20のアルキル基で、xが5〜40の整数である前記
物質と、式R(C64)(OC24)xOHをもつアルキル
フェノキシポリオキシエチレンエタノールで、RがC
8ー20のアルキル基で、xが3〜20の整数である前記物質
とを含む。2種類の特別な形の非イオン界面活性剤が、
本発明の固形洗浄剤の中で効果的な汚れの懸濁剤として
好ましいことがわかった。まず、ポリオキシプロピレン
ーポリオキシエチレンのブロック重合体が本発明におい
て使用できることがわかった。式は通常以下のように表
される。
【0007】
【化1】 前記式において、普通はX=0〜150好ましくは2〜12
8、y=0〜150好ましくは16〜70、z=0〜150好まし
くは2〜128である。さらに好ましくは、本発明に使用
されるポリオキシプロピレンーポリオキシエチレンのブ
ロック共重合体がx=2〜40、y=30〜70、z=2〜40
をもつことである。前記式で表される非イオン性ブロッ
ク共重合体は泡立ちが少ないことが特徴であり、その
為、様々な用途に適用される。本発明に使用され、その
他の用途にも適用できる第2の好ましいクラスの非イオ
ン界面活性剤はアルコールエトキシラートである。前記
非イオン性物質はアルコラートナトリウム(ROーNa
+)のうちRがアルコールもしくはアルキル芳香族の一部
であるものと、アルキレンオキシドとを反応させて得ら
れる物質である。通常、好ましいアルコキシラートはノ
ニルフェノールエトキラートのようなC1ー12のアルキル
フェノールアルキルオキシラートである。式は通常以下
のように表される。
【0008】
【化2】 ここでnは6〜100の値をとる。ノニルフェノールエト
キシラートを含むアルキル部分はエトキシラートのモル
値が6〜15モルの範囲にあり、泡立ちが低く、本発明の
混合物によって提供される酸性環境下で安定であるた
め、好ましいことがわかった。
【0009】酸性中で使用可能な特別な界面活性剤のひ
とつはアミンオキシド界面活性剤である。使用されるア
ミンオキシド界面活性剤は以下の式をもつ。
【0010】
【化3】 前記式の中でR1はC8−C20アルキル基もしくはC8
20アルキルアミドーC2−C5アルキル基で、R2とR3
はそれぞれC1−C4の低級アルキル基もしくはC1−C4
のヒドロキシ低級アルキル基を含む。好ましくは、R2
とR3がともにメチル基、エチル基、2ーヒドロキシエチ
ル基のいずれかの場合である。また、このクラスでの好
ましい物質はラウリル(ジメチル)アミンオキシド(Ni
nox L 登録商標 ステファン ケミカル カンパニー、
ノースフィールド、イリノイ州)、ココ(coco)ジメチ
ルアミンオキシド(Ninox C 登録商標)、ミリスチル
(ジメチル)アミンオキシド(Ninox M 登録商標)、ス
テアリール(ジメチル)アミンオキシド(Schercamox D
MS 登録商標、シェル(Scher)ケミカルズ インコーポ
レイテッド 、クリフトン、ニュージャージー州)、コ
コ(ビックス(bix)ヒドロキシエチル)アミンオキシド
(Schercamox CMS 登録商標)、獣脂の(ビスーヒドロキ
シエチル)アミンオキシド、ココアミドプロピル(ジメ
チル)アミンオキシド(Ninox CA 登録商標)を含む。
以上のような界面活性剤はアルカリ性溶液中では非イオ
ン性を示すが、酸性溶液中では陽イオン性を示す。アミ
ンオキシド界面活性剤は、好ましくは当該混合物の約1
〜15%、最も好ましくは約2〜10%を含むであろう。
【0011】第4級アンモニウム化合物を含む陽イオン
界面活性剤は本発明の酸性洗浄剤にも使用される。第4
級塩化アンモニウム界面活性剤を含む陽イオン界面活性
剤は本発明では抗菌物質としても使用され、前記第4級
アンモニウム化合物は、Nーアルキル(C12ー18)ジメチ
ルベンジルアンモニウムクロライド、Nーテトラデシル
ジメチルベンジルアンモニウムクロライド1水化物、N
ーアルキル(C12ー14)ジメチル1ーナフチルメチルアン
モニウムクロライドを含み、ステファン ケミカル カ
ンパニーのような製造会社から購入できる。
【0012】界面活性剤もしくは界面活性剤系は酸性洗
浄剤混合物の全重量のうち約70%までを占める。典型的
なものとしては界面活性剤の重量%が約10〜15%の範囲
であり、改良された洗浄剤の効果を考慮するとさらに好
ましくは、約20〜40%である。界面活性剤混合物は非イ
オン界面活性剤と陰イオン界面活性剤の混合物を含む。
好ましくは、非イオン界面活性剤は、約5〜15モルのエ
チレンオキシド(EO)から構成されるC6ー12のアルキ
ルフェノールエトキシラートを含み、陰イオン界面活性
剤は好ましくは直鎖状のアルキルサルフェートもしくは
直鎖状アルキルスルホネートで、アルキル鎖はC8ー18
あるものを使用する。つまり、界面活性剤混合物はこの
好ましいモードでの混合物の全量に対して約10〜70重量
%であり、陰イオン界面活性剤はこの好ましいモードで
の混合物の全量に対して約0〜60重量%、最も好ましく
は約1〜55%である。
【0013】本発明による酸性洗浄剤には酸性を示す物
質もしくは酸性材料も含まれている。酸性材料は単一の
原料であってもよい。原料は液体もしくは固体酸、もし
くはそれらの混合物である。液体酸は通常、液体物質も
しくは酸性混合物水溶液である。酸性物質は使用時の希
釈混合物の水素イオン濃度を6.5未満にする機能を有
し、さらに化合物の洗浄効果を高める機能を有する。本
発明の状況において、洗浄効果とは通常、硬質の表面を
洗浄する能力を意味し、グリースや油、脂肪の汚れのよ
うな有機性の汚れを除去することである。また、本発明
の組成物を使用する場合、酸性を示す物質は、床や消耗
場所のような適用表面に堆積した塩(えん)やこびりつ
いたあかの除去を促進する機能も示す。
【0014】一般的に通常、液体もしくは固体のどの酸
性材料も、固体生成物の形成を促進し、本発明の混合物
に使用される。有機酸及び無機酸も基本的に当該混合物
に使用されることがわかった。本発明に従って使用され
る有機酸には、ヒドロキシ酢酸(グリコール酸)、クエ
ン酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプ
ロン酸、グルコン酸、イタコン酸、トリクロロ酢酸、安
息香酸、などが含まれる。また、本発明に従って使用さ
れる有機ジカルボン酸には、シュウ酸、マロン酸、コハ
ク酸、グルタル酸、マレイン酸、フマル酸、アジピン
酸、テレフタル酸などが含まれる。前記有機酸のどれと
組み合わせが混合されて使用されても、別の有機酸と組
み合わせて使用されても、本発明の混合物を適切に形成
することが可能である。本発明に従って使用される無機
酸にはリン酸、硫酸、スルファミン酸、メチルスルファ
ミン酸、塩酸、臭化水素酸、硝酸などを含む。前記酸も
また、別の無機酸や、前記無機酸と組み合わせて使用可
能である。
【0015】本発明の好ましい見地に従うと、本発明で
使用される酸性材料は、酸性材料を基本にした液体もし
くは溶液と、固体酸性材料とを組み合わせたものを含
む。全体混合物比率としての酸濃度は通常、重量濃度で
約10〜80%と幅があり、好ましくは約20〜60%、最も好
ましくは約30〜50%である。前記混合物は重量濃度で約
0〜80%、好ましくは約1〜60%、最も好ましくは約1
〜40%で固体酸を含み、液体もしくは溶液をベースにし
た酸の材量と釣り合いがとれるよう混合するのが望まし
い。
【0016】さらに、酸濃縮物と混合物との全量に対す
る重量濃度で約10〜35%の固体酸、好ましくはクエン酸
と、重量濃度約10〜25%の液状酸材料、好ましくは、ヒ
ドロキシ酢酸(グリコール酸)(40〜75%w/v水溶液)
とを組み合わせると最も好ましい固形酸性洗浄剤が得ら
れる。物質の使用範囲を以下の表に示した。酸、及び数
種の界面活性剤、酸、水、尿素について表示した。最高
の品質と均質な固形物を得るために使用される水の量は
水1に対して、約1〜6の尿素の重量比の範囲内におさ
まる。
【0017】
【表1】 *1 界面活性剤の全量 *2 水の全含有量。他の成分に含まれる水分を含む。
全水分量は尿素1〜6に対してそれぞれ1である。 製造方法 本発明による酸性洗浄剤は様々な過程を経て製造され、
その製造方法の開発が行われてきた。一般に行われてい
るバッチ処理(所定の大きさに調節するため任意の直列
粉砕機で行われる)、押し出し処理、半連続的な処理は
いずれも本発明の組織物の製造に使うことができる。前
記洗浄剤を製造するのに好ましい方法のひとつである半
連続的な処理では並列の粉砕機を使用して、混合や凝固
を行うのに適切な粒子サイズを得ることができる。粒子
サイズは好ましくは約100〜2000μである。前記方法で
は、尿素を除く全ての原料を大きな貯蔵タンクで混合す
る。本来の原料の一部(5〜20重量%)を貯蔵タンクか
らプレミックスタンクへと注入して残りのバッチを調合
する。尿素は全量をプレミックスタンクへ加え、液体と
混ぜ合わせる。濃度が均一になれば、その混合物を並列
の粉砕機に入れ替える。前記混合物の粉砕後、混合物は
化合物のバランスを保つように結合される。混合物を約
1〜10ポンド(約0.5〜5kg)入りのプラスチックのカ
プセルに詰め、混合物を凝固させる。粉砕は行っても、
行わなくてもよいが、尿素及び前記混合物に熱を加え、
均一になるまで混合し、プラスチックのカプセルに詰
め、冷却し、凝固させると、洗浄剤が合成される。
【0018】粒子サイズを調節するために粉砕を行う
が、一度粉砕を始めると液体原料と尿素は連続的にプレ
ミックスタンクに送り込まれる。プレミックスタンクに
連続給送する速度とプレミックスタンクから充填する速
度を液体が一定の体積レベルになるよう設定する必要が
ある。このレベルは尿素を懸濁するのに最小である体積
に設定される。プレミックスタンクの温度は華氏約165
度で、好ましくは華氏約150〜170度の間である。貯蔵タ
ンクの温度は華氏約120〜175度である。
【0019】前記温度の維持はプレミックスタンクでの
液体の凝固を防ぐためである。貯蔵タンク及びプレミッ
クスタンクでの攪拌は最小に維持される必要がある。ま
た、タンクと注入器との間の配管が使用前に暖められて
いる状態が好ましい。混合物を容器に充填するには最短
15分かかり、充填が終了した後はすぐに全ての容器を空
気冷却機に通す。
【0020】さらに重要な細部について説明すると本発
明では液体酸をミキシングタンクに注ぎ、華氏約200度
にまで加熱する方法をとることもできる。この加熱方法
では、最初タンクに所定の体積の固体と液体の酸を注
ぐ。これらの酸を華氏約200度で混合し、全ての酸原料
が液体酸原料に溶けるまで混合する。酸原料が溶解した
ら、タンクに界面活性剤を注ぐ。適切な時間、通常は約
15分間混合を行い、次にタンクを必ず華氏約180度にす
る。
【0021】この時点で、適切な粒子サイズの尿素をタ
ンクに注ぐ。タンクは添加している間摂氏約175度に維
持されるのが好ましい。混合物が均質な濃度になれば、
混合物を充填容器に静かに移す。酸性混合物質の冷却時
間は好ましくは約30〜60分、最も好ましくは40〜50分で
ある。冷却は尿素化合物が膨張することを抑制するため
である。
【0022】施設や病院、台所における用途など様々な
用途に応じて製造された本発明による洗浄剤を溶解し、
使用希釈液を調整する。使用希釈液の濃度を表2に示し
た。
【0023】
【表2】 *3固形洗浄剤の全固体に対する濃度である。 使用例 以下に使用例を示す。これらの使用例は本発明の実施例
であり、本発明を制限するものと解釈してはならない 使用例1ー42 使用例1ー42は本発明の酸性固形混合物を提供するため
に示された。
【0024】
【表3】
【0025】
【表4】
【0026】
【表5】
【0027】
【表6】
【0028】
【表7】 目的:床用酸性洗浄剤のうち2種類が消毒能力の定量の
ために提出された。 実験手順: 実験方法:消毒殺菌剤による殺菌並びに洗浄の衛生作用-最終作用(実験方法第 A OAC 960.09 消毒殺菌剤による殺菌並びに洗浄の衛生作用) 検査試料:黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus ATCC 6538) 大腸菌(Escherichia coli ATCC 11229) 洗浄剤にさらす時間:30秒、1分、5分 実験温度:摂氏25度 ニュートラライザー(Neutralizer):チャンバーズニュートラライザー (Chamber's Neutralizer) 継代培養のための培地:トリプトングルコース抽出寒天 (Tryptone Glucose Extract Agar) 培養条件:摂氏37度、48時間
【0029】
【表8】
【0030】
【表9】
【0031】
【表10】 結果:床用酸性洗浄剤PO6144Aは、30秒間洗浄液にさ
らすだけで黄色ブドウ球菌及び大腸菌に対して殺菌効果
が示された。床用酸性洗浄剤PO9204Aは、5分以上洗
剤にさらしても効果があまりみられなかった。また、黄
色ブドウ球菌よりも大腸菌に対する効果が低かった。
【0032】本発明における混合物は、特に無機成分物
質と組合わさった食物の残りかすを含む汚れを洗浄する
ときに使用可能であることがわかった。特に本発明の混
合物は流し、カウンター、床、壁、テーブル、などのよ
うな堅い表面に実際に蓄積された汚れの残留物を洗浄す
るときに使用される。前記汚れは炭水化物やタンパク質
の残りかすと、中性脂肪を含む脂肪の汚れと、脂肪酸
と、カルシウム塩やナトリウム塩、カリウム塩もしく
は、水道水に含まれる硬質成分と結合した脂肪酸が含ま
れる。特にグラウトで仕上げた無釉タイル表面のような
堅い床の表面に、前記のような汚れが生成する。壁やカ
ウンターの上部や床に用いられる前記のような表面では
無釉タイルが汚れる可能性があり、また、無釉タイルの
周囲のグラウト部分に多量の汚れが生成する。以上のよ
うな表面を洗浄し、大部分の汚れを除去して、床などを
実質上清潔にする洗浄方法に本発明の洗浄剤が使用可能
である。床の清潔さは、改良された摩擦係数(COF)
を利用して実際に評価することができる。摩擦係数が約
0.5以上、好ましくは約0.4以上である場合は、ぬるっと
した汚れた床の表面と比較して事実上改善された安全な
滑らな床であると評価される。さらに床はFTIR(フ
ーリエ変換赤外スペクトルテクノロジー)で測定して汚
れの残りから免れているのかを特徴付けることもでき
る。FTIRは表面を走査する技術で、表面上の汚れを
分析に適切である。
【0033】本発明の混合物を使用すれば、脂肪酸とそ
の他の残留物とが結合した食物由来のカルシウム脂肪酸
塩の大部分がすぐに落ちることを、通常行われる試験方
法で実施した。基本的に、本発明の混合物は、堅い床表
面やその他の堅い表面から、約60%以上、ほとんどの場
合は約70〜85%の前記汚れを落とすことができる。人工
の汚れを堅い表面から除去する場合の評価方法を以下に
説明する。
【0034】台所の床の汚れ ガードナー ストレート ライン 汚れ除去実験方法 目的:様々な洗浄剤の洗浄効果を比較するため、ガード
ナー ストレート ライン(Gardner Straigt Line )
洗浄機を使用して台所の汚れを除去し、洗浄効果を確か
めた。エコラブ(Ecolab)社製品の競合製品と比較する
方法を使用した。 原理:汚れた無釉の床タイルを華氏200度で2時間焼
き、レストランの台所の汚れた床を再現した。タイルは
ウルトラスキャン スペクトロフォトメーター(UltraS
can Spectrophotometer)で実験前と後に測定した。ガ
ードナー ストレート ライン洗浄機(WG8100モデ
ル)はナイロンブラシ(ガードナー製)と濃縮洗浄剤の
希釈溶液を利用して床面タイルを洗浄する機械である。 装置及び材料: 1.ガードナー ストレート ライン洗浄機にはプラス
チック製のテンプレートがあり、大きさは21ー15/16×6-
15/16×1/2(インチ)である。2つの穴は3-1/16×3-1/
16(インチ)である。 2.ウルトラスキャン スペクトロフォトメーター。詳
細は説明書の通り。 3.クリーム色の無釉タイル。大きさは3×3(イン
チ)。カラータイル社(セントポール、ミネソタ州)
製。 4.ペイントブラシ。幅1インチ。(ナイロン製ではな
い) 5.ガードナー ストレート ライン ブラシ。2つの
ブラシが組合わさっている。幅2-3/4×長さ3-1/2(イン
チ)。 6.はかり。 7.目盛り付きシリンダー(200ml)。 8.オーブン(華氏200度まで予熱)。 汚れの調整方法: 1.ウルトラスキャンを使用する場合はタイル表面の初
期データをとる必要がある。無釉タイルの滑らかな面の
データをとる(各実験に対して4枚のタイルを使う)。 2.タイルに塗るカルシウム脂肪酸からなる汚れを混合
する。汚れの濃度はタイルに広げられる程度の堅さにす
る。タイルをはかりの上に置き、風袋を計る。汚れを2.
0gタイルの上にのせ、ペイントブラシで汚れをタイル表
面になでつけて伸ばす。ブラシで1方向になでた後、タ
イルを回して、先になでた方向と交差するようにして、
ブラシで伸ばす。タイルだけに汚れを付けること。 3.タイルを華氏200度に予熱してあったオーブンに入
れ、2時間焼く。焼いた後、タイルを一晩放置する。
(1日以上経過したタイルは使用しないこと) 汚れ除去の実験方法: 1.試験溶液を調整する。通常、濃度は2オンス/ガロ
ン(1.5重量%)とし、適切な量の水を加えて調整す
る。使用する水は全ての試験溶液に共通させること。 2.ガードナーストレートラインの内部にプラスチック
のテンプレートを取り付けブラシをケースの中に設置す
る。 3.2枚の汚れたタイルをテンプレートの開口部に置
く。 4.目盛り付きシリンダーで200mlの試験溶液をトレー
の中に注ぐ。 5.機械をすぐに作動させる。タイルの洗浄は32回行わ
れる。つまりタイルを各方向に8回ずつ回転させて洗浄
を行う。 6.ブラシとタイルを外し、暖かい水で洗う。 7.タイルを空気乾燥させる。 データの記録:任意のウルトラスキャン装置を使用し
て、汚れたタイルの洗浄前(B)と洗浄後(A)の数値
を記録する。 A=後(After) B=前(Before) 計算: [数1] (A−B)/(初期:B)×100=CE 結果の説明:汚れの製造バッチを変えたり、試験を行う
人を変えると、その実験結果を比較することが不可能に
なるので、必ず実験は同じ日に行い、製造バッチが同じ
汚れを用い、同一人物が実施しなければならない。本実
施例は比較の目的のためにのみ、有効な経験的な実験で
ある。他の全ての洗浄剤と比較した結果がある製品につ
いては、それぞれの実験を行うときにその都度テストに
加える。
【0035】以上の論述、使用例、実施例のデータから
本発明の理解が得られる。しかしながら、本発明は特許
請求範囲に限定されることなく様々な変形が可能であ
る。
【0036】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C11D 7:08 7:26 7:32) (72)発明者 ノーランド キャスリーン エム. アメリカ合衆国 ミネソタ州 55417 ミ ネアポソス, 31エスティ アベニュー サウス 5453 (72)発明者 ラルソン ニコル エム. アメリカ合衆国 ミネソタ州 55105 セ ント.ポール リンカーン アベニュー 1269 (72)発明者 ローランド ジョン ジェイ. アメリカ合衆国 ミネソタ州 55125 ウ ッドべリー, アンドリュー ドライブ 3583

Claims (4)

    【特許請求の範囲】 【0037】
  1. 【請求項1】 (a)摂氏約40度未満において固体状で
    ある酸と摂氏約40度未満において液体状である酸との混
    合物を含む適量の酸性洗浄剤と、(b)非イオン界面活
    性剤と陰イオン界面活性剤との混合物を含む界面活性剤
    混合物であって、C9ー12アルキルフェノールエトキシラ
    ートを含む非イオン界面活性剤と直鎖状アルキルサルフ
    ェートまたは直鎖状アルキルスルホネートを含む陰イオ
    ン界面活性剤との混合物を含む界面活性剤混合物と、
    (c)凝固するに適当な量の尿素混合物とを含む酸性固
    形洗浄剤で、10重量%、あるいはそれ以下に水で希釈し
    たときの電離定数pKaが約6以下である酸性固形洗浄
    剤。 【0038】
  2. 【請求項2】前記酸性洗浄剤混合物を無機酸、有機酸、
    あるいはそれらの混合物質の群から選ぶことを特徴とす
    る請求項16に記載の固体酸固形洗浄剤。 【0039】
  3. 【請求項3】前記固体酸はクエン酸を含み、前記液体酸
    はグリコール酸を含み、液体酸の水溶液活性が約60〜80
    重量%(w/v)であることを特徴とする請求項17に記
    載の酸性固形洗浄剤。 【0040】
  4. 【請求項4】(a)摂氏約40度未満で固体状である、ク
    エン酸を含むところの固体酸と摂氏約40度以下で液体状
    である、グリコール酸を含むところの液体酸とを含む酸
    原料約40〜50重量%と、 (b)(イ)アルコールエトキシラート、もしくはアル
    キルフェノールエトキシラート、もしくはエチレンオキ
    シドープロピレンオキシドブロック共重合物、もしくは
    前記非イオン界面活性剤の混合物のいずれかの陰イオン
    界面活性剤と(ロ)アルキルサルフェート、もしくは直
    鎖アルキルスルホネート、もしくはアルキルベンゼンサ
    ルフォネート、もしくは前記陰イオン界面活性剤の混合
    物のいずれかの陰イオン界面活性剤とを含む界面活性剤
    混合物約10〜30重量%及び (c)尿素約10〜30重量%を含む酸性固形洗浄剤であ
    り、約10重量%あるいはそれ以下の希釈液の電離定数pK
    aが約1〜3である酸性固形洗浄剤。
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