JPH0967515A - ポリアミドフィルム - Google Patents
ポリアミドフィルムInfo
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- JPH0967515A JPH0967515A JP22490395A JP22490395A JPH0967515A JP H0967515 A JPH0967515 A JP H0967515A JP 22490395 A JP22490395 A JP 22490395A JP 22490395 A JP22490395 A JP 22490395A JP H0967515 A JPH0967515 A JP H0967515A
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- polyamide resin
- film
- coupling agent
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Abstract
(57)【要約】
【構成】ポリアミド樹脂100重量部に対して、エチレ
ンビスベヘニルアミドが0.01〜0.07重量%かつ
不定形シリカが0.05〜0.5重量%であり、この不
定形シリカが不定形シリカ100重量部に対して1〜1
0重量%のシランカップリング剤で表面処理されている
ことを特徴とするポリアミド樹脂組成物 【効果】本発明のポリアミド樹脂組成物からなる水冷イ
ンフレーションフィルムはポリアミド樹脂のもつ強度、
耐ピンホール性等の諸特性を損なうことなく、滑り性お
よび透明性が著しく改良されることから、水冷インフレ
ーションフィルムの製造に極めて有効である。
ンビスベヘニルアミドが0.01〜0.07重量%かつ
不定形シリカが0.05〜0.5重量%であり、この不
定形シリカが不定形シリカ100重量部に対して1〜1
0重量%のシランカップリング剤で表面処理されている
ことを特徴とするポリアミド樹脂組成物 【効果】本発明のポリアミド樹脂組成物からなる水冷イ
ンフレーションフィルムはポリアミド樹脂のもつ強度、
耐ピンホール性等の諸特性を損なうことなく、滑り性お
よび透明性が著しく改良されることから、水冷インフレ
ーションフィルムの製造に極めて有効である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学特性および滑り性
に優れる、水冷チューブラー法からなるポリアミドフィ
ルムの製造に好適なポリアミド樹脂組成物に関するもの
である。
に優れる、水冷チューブラー法からなるポリアミドフィ
ルムの製造に好適なポリアミド樹脂組成物に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】ポリアミド樹脂からなるフィルムは、ガ
スバリアー性、強靱性、耐ピンホール性、耐熱性あるい
は耐油性などの諸特性が優れている。そのため、ポリア
ミド樹脂は包装用フィルムとして、特に食品包装分野を
中心に、単層フィルムあるいはラミネートフィルムの基
材さらに他樹脂との共押出による多層フィルムの構成素
材として、様々な分野で使用されている。
スバリアー性、強靱性、耐ピンホール性、耐熱性あるい
は耐油性などの諸特性が優れている。そのため、ポリア
ミド樹脂は包装用フィルムとして、特に食品包装分野を
中心に、単層フィルムあるいはラミネートフィルムの基
材さらに他樹脂との共押出による多層フィルムの構成素
材として、様々な分野で使用されている。
【0003】一方、ポリアミド樹脂からなるフィルムは
滑り性に乏しいため、後加工時の作業性を向上させる必
要がある場合には、従来からポリアミド樹脂にスリップ
剤あるいはアンチブロッキング剤と呼ばれる無機フィラ
ー等を配合させる方法が採用されている。
滑り性に乏しいため、後加工時の作業性を向上させる必
要がある場合には、従来からポリアミド樹脂にスリップ
剤あるいはアンチブロッキング剤と呼ばれる無機フィラ
ー等を配合させる方法が採用されている。
【0004】このようなポリアミド樹脂組成物からなる
フィルムを製造する方法としては、ポリアミド樹脂組成
物を押出機で溶融混練し、T−ダイあるいはコートハン
ガーダイによりフラットフィルム状に押し出し、キャス
ティングロール面上にキャスティングしてフィルムを冷
却するキャスティング法、あるいはリング状ダイにより
筒状に押し出したものを空冷または水冷するチューブラ
ー法等が適用される。
フィルムを製造する方法としては、ポリアミド樹脂組成
物を押出機で溶融混練し、T−ダイあるいはコートハン
ガーダイによりフラットフィルム状に押し出し、キャス
ティングロール面上にキャスティングしてフィルムを冷
却するキャスティング法、あるいはリング状ダイにより
筒状に押し出したものを空冷または水冷するチューブラ
ー法等が適用される。
【0005】ポリアミド樹脂フィルムはポリプロピレ
ン、ポリエチレン等の他の樹脂に比べ、透明性・表面光
沢性に優れていることが特徴の一つであるが、これらの
製造方法の中の水冷チューブラー法において、ポリアミ
ド樹脂単層フィルムあるいは多層フィルムにおける最外
層がポリアミド樹脂からなるフィルムである場合、ポリ
アミド樹脂が溶融状態で水と直接接触しフィルムが白
濁、失透するといった現象が知られている。
ン、ポリエチレン等の他の樹脂に比べ、透明性・表面光
沢性に優れていることが特徴の一つであるが、これらの
製造方法の中の水冷チューブラー法において、ポリアミ
ド樹脂単層フィルムあるいは多層フィルムにおける最外
層がポリアミド樹脂からなるフィルムである場合、ポリ
アミド樹脂が溶融状態で水と直接接触しフィルムが白
濁、失透するといった現象が知られている。
【0006】そのため、透明性および滑り性に優れた水
冷インフレーション法によるポリアミド樹脂からなるフ
ィルムを得るための方法として、ポリアミド樹脂に無機
フィラーおよびビスアミド化合物を配合させる方法(特
開平2−245058、特開昭49−90346)ある
いは無機フィラーとシランカップリング剤を併用する方
法(特公平6−76546)が提案されている。
冷インフレーション法によるポリアミド樹脂からなるフ
ィルムを得るための方法として、ポリアミド樹脂に無機
フィラーおよびビスアミド化合物を配合させる方法(特
開平2−245058、特開昭49−90346)ある
いは無機フィラーとシランカップリング剤を併用する方
法(特公平6−76546)が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前者の無
機フィラーおよびビスアミド化合物を配合させる方法で
は、部分的な白濁という現象が起きやすく、均一な透明
性を有するフィルムを得ることが困難であり、透明性に
おいて必ずしも満足しうるフィルムを得ることができて
いなかった。また、無機フィラーとシランカップリング
剤を併用する後者の方法においてはシランカップリング
剤の量が多すぎるためにゲル化を引き起こしフィルムと
しての商品価値を失うといった問題点を抱えていた。
機フィラーおよびビスアミド化合物を配合させる方法で
は、部分的な白濁という現象が起きやすく、均一な透明
性を有するフィルムを得ることが困難であり、透明性に
おいて必ずしも満足しうるフィルムを得ることができて
いなかった。また、無機フィラーとシランカップリング
剤を併用する後者の方法においてはシランカップリング
剤の量が多すぎるためにゲル化を引き起こしフィルムと
しての商品価値を失うといった問題点を抱えていた。
【0008】さらに、前記したいずれの方法においても
ビスアミド化合物の種類に関しての具体的な記述はな
く、エチレンビスステアリルアミドを使用した場合の結
果が例示されているにすぎない。
ビスアミド化合物の種類に関しての具体的な記述はな
く、エチレンビスステアリルアミドを使用した場合の結
果が例示されているにすぎない。
【0009】しかしながら、エチレンビスステアリルア
ミドでは透明性を向上させようとする場合には相当量の
添加を必要とし、結果としてフィルム製膜後のエチレン
ビスステアリルアミドのフィルム表面へのブリードアウ
ト量が多くなり、濡れ張力の経時変化を引き起こし、こ
れが印刷時の印刷不良の原因となるといった問題を抱え
ていた。
ミドでは透明性を向上させようとする場合には相当量の
添加を必要とし、結果としてフィルム製膜後のエチレン
ビスステアリルアミドのフィルム表面へのブリードアウ
ト量が多くなり、濡れ張力の経時変化を引き起こし、こ
れが印刷時の印刷不良の原因となるといった問題を抱え
ていた。
【0010】そのため、水冷法チューブラー法によるポ
リアミド樹脂からなるフィルムの場合、ポリアミド樹脂
フィルムが本来有する諸特性を維持し、フィルム成形性
や印刷特性等の後加工性、光学特性に優れるポリアミド
樹脂組成物は事実上得られていないのが現状であった。
リアミド樹脂からなるフィルムの場合、ポリアミド樹脂
フィルムが本来有する諸特性を維持し、フィルム成形性
や印刷特性等の後加工性、光学特性に優れるポリアミド
樹脂組成物は事実上得られていないのが現状であった。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、ポ
リアミド樹脂からなるフィルムが本来有する諸特性を維
持したまま、フィルムに優れた透明性および滑り性を付
与させる方法として種々検討した結果、ポリアミド樹脂
にエチレンビスベヘニルアミドおよびシランカップリン
グ剤で処理された不定形シリカを特定量配合させてなる
ポリアミド樹脂組成物を使用することにより、前記問題
点が克服されることを見いだしたものである。
リアミド樹脂からなるフィルムが本来有する諸特性を維
持したまま、フィルムに優れた透明性および滑り性を付
与させる方法として種々検討した結果、ポリアミド樹脂
にエチレンビスベヘニルアミドおよびシランカップリン
グ剤で処理された不定形シリカを特定量配合させてなる
ポリアミド樹脂組成物を使用することにより、前記問題
点が克服されることを見いだしたものである。
【0012】すなわち、本発明は、ポリアミド樹脂10
0重量部に対して、(1)エチレンビスベヘニルアミド
0.01〜0.07重量部および(2)不定形シリカ
0.05〜0.5重量部の割合で配合することを特徴
とする透明性の改良されたポリアミドフィルムに関し、
またもう一つの発明は、前記不定形シリカが、不定形シ
リカ100重量部に対して1〜10重量部のシランカッ
プリング剤で表面処理されていることを特徴とするもの
である。また本発明は、水冷チュ−ブラ−法に適用され
るのが特に効果的である。
0重量部に対して、(1)エチレンビスベヘニルアミド
0.01〜0.07重量部および(2)不定形シリカ
0.05〜0.5重量部の割合で配合することを特徴
とする透明性の改良されたポリアミドフィルムに関し、
またもう一つの発明は、前記不定形シリカが、不定形シ
リカ100重量部に対して1〜10重量部のシランカッ
プリング剤で表面処理されていることを特徴とするもの
である。また本発明は、水冷チュ−ブラ−法に適用され
るのが特に効果的である。
【0013】以下、本発明につき具体的に説明する。本
発明におけるポリアミド樹脂組成物を構成するポリアミ
ド樹脂とは分子鎖中に酸アミド結合(−CONH−)を
有するものであり、例えば、ε−カプロラクタム、6−
アミノカプロン酸、ε−エナントラクタム、7−アミノ
ヘプタン酸、11−アミノウンデカン酸、9−アミノノ
ナン酸、α−ピロリドン、α−ピペリドンなどの環状ラ
クタムの開環重合反応あるいはアミノカルボン酸を重縮
合して得られる重合体もしくはこれらの共重合体;ヘキ
サメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、ウンデカ
メチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、メタキシ
リレンジアミンなどのジアミンとアジピン酸、セバシン
酸、テレフタル酸、イソフタル酸などのジカルボン酸と
を重縮合して得られる重合体もしくはこれらの共重合体
もしくはこれらの重合体あるいは共重体の混合物を挙げ
ることができる。ポリアミド樹脂は、平均分子量が90
00〜40000のものが好ましい。
発明におけるポリアミド樹脂組成物を構成するポリアミ
ド樹脂とは分子鎖中に酸アミド結合(−CONH−)を
有するものであり、例えば、ε−カプロラクタム、6−
アミノカプロン酸、ε−エナントラクタム、7−アミノ
ヘプタン酸、11−アミノウンデカン酸、9−アミノノ
ナン酸、α−ピロリドン、α−ピペリドンなどの環状ラ
クタムの開環重合反応あるいはアミノカルボン酸を重縮
合して得られる重合体もしくはこれらの共重合体;ヘキ
サメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、ウンデカ
メチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、メタキシ
リレンジアミンなどのジアミンとアジピン酸、セバシン
酸、テレフタル酸、イソフタル酸などのジカルボン酸と
を重縮合して得られる重合体もしくはこれらの共重合体
もしくはこれらの重合体あるいは共重体の混合物を挙げ
ることができる。ポリアミド樹脂は、平均分子量が90
00〜40000のものが好ましい。
【0014】本発明におけるポリアミド樹脂組成物の構
成成分であるビスアミド化合物であるエチレンビスベヘ
ニルアミドはエチレンジアミンとベヘニン酸との反応物
である。
成成分であるビスアミド化合物であるエチレンビスベヘ
ニルアミドはエチレンジアミンとベヘニン酸との反応物
である。
【0015】このエチレンビスベヘニルアミドの配合量
はポリアミド樹脂組成物100重量部に対して0.01
〜0.07重量%、好ましくは0.02〜0.05重量
部である。配合量が少なすぎると透明性の改良効果に乏
しく、配合量が多すぎると発泡現象が起きる。
はポリアミド樹脂組成物100重量部に対して0.01
〜0.07重量%、好ましくは0.02〜0.05重量
部である。配合量が少なすぎると透明性の改良効果に乏
しく、配合量が多すぎると発泡現象が起きる。
【0016】ポリアミド樹脂にエチレンビスベヘニルア
ミドを添加する方法については、エチレンビスベヘニル
アミドの微粉末をポリアミド樹脂と直接ドライブレンド
する外部添加法、あるいは成形に供する樹脂内部に溶融
混練によってあらかじめ充填する内部添加法が採用され
る。また、エチレンビスベヘニルアミドを高濃度で含有
するマスターペレットをあらかじめ製造したのち、無添
加のポリアミド樹脂とドライブレンドする方法も採用で
きる。
ミドを添加する方法については、エチレンビスベヘニル
アミドの微粉末をポリアミド樹脂と直接ドライブレンド
する外部添加法、あるいは成形に供する樹脂内部に溶融
混練によってあらかじめ充填する内部添加法が採用され
る。また、エチレンビスベヘニルアミドを高濃度で含有
するマスターペレットをあらかじめ製造したのち、無添
加のポリアミド樹脂とドライブレンドする方法も採用で
きる。
【0017】本発明におけるポリアミド樹脂組成物の構
成成分であるシランカップリング剤は、R1-SiR2R3R4 の
構造式を有するもので、R1としてはアミノ基、ビニル
基、エポシキ基、メタクリル基、メルカプト基等が挙げ
られ、R2〜R4としてはメトキシ基やエトキシ基などの官
能基を有するものである。具体的にはγ−グリシドキシ
プロピルトリトキシシラン、γ−グリシドキシプロピル
メチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピル
メチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピル
トリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチ
ルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリ
エトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプ
ロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチ
ル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−
β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジエトキ
シシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ
−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノ
プロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリ
メトキシシラン、γ−ユレイドプロピルトリエトキシシ
ラン等を挙げることができる。
成成分であるシランカップリング剤は、R1-SiR2R3R4 の
構造式を有するもので、R1としてはアミノ基、ビニル
基、エポシキ基、メタクリル基、メルカプト基等が挙げ
られ、R2〜R4としてはメトキシ基やエトキシ基などの官
能基を有するものである。具体的にはγ−グリシドキシ
プロピルトリトキシシラン、γ−グリシドキシプロピル
メチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピル
メチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピル
トリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチ
ルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリ
エトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプ
ロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチ
ル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−
β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジエトキ
シシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ
−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノ
プロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリ
メトキシシラン、γ−ユレイドプロピルトリエトキシシ
ラン等を挙げることができる。
【0018】不定形シリカとしては、平均粒子径が0.
5〜5μmの範囲にあり、かつ10μm以上、かつ0.
1μm以下を含まないものが好適である。大きな粒子を
含む場合、フィッシュアイと呼ばれるフィルムの外観不
良の原因となる。一方、粒子径が小さすぎるとシリカの
凝集が起こり、フィッシュアイの原因となったり、滑り
性が充分に発揮できないことがある。
5〜5μmの範囲にあり、かつ10μm以上、かつ0.
1μm以下を含まないものが好適である。大きな粒子を
含む場合、フィッシュアイと呼ばれるフィルムの外観不
良の原因となる。一方、粒子径が小さすぎるとシリカの
凝集が起こり、フィッシュアイの原因となったり、滑り
性が充分に発揮できないことがある。
【0019】シランカップリング剤で不定形シリカを表
面処理する方法については、あらかじめ不定形シリカを
シランカップリング剤で処理する前処理法と樹脂組成物
に添加するインテグラルブレンド法を適用することがで
きる。前処理法としては、シリカにシランカップリング
剤またはシランカップリング剤溶液を滴下あるいはスプ
レーにより添加し、均一になるように攪拌したのち乾燥
を行う乾式処理法、あるいはシリカを水等に分散させて
スラリー化し、これを攪拌しながらシランカップリング
剤を加え、その後脱水、乾燥を行う湿式処理法の両方が
採用される。これらの処理法の中では、シリカ表面に均
一な処理ができることから前処理法、特に乾式処理法が
最も好ましい。
面処理する方法については、あらかじめ不定形シリカを
シランカップリング剤で処理する前処理法と樹脂組成物
に添加するインテグラルブレンド法を適用することがで
きる。前処理法としては、シリカにシランカップリング
剤またはシランカップリング剤溶液を滴下あるいはスプ
レーにより添加し、均一になるように攪拌したのち乾燥
を行う乾式処理法、あるいはシリカを水等に分散させて
スラリー化し、これを攪拌しながらシランカップリング
剤を加え、その後脱水、乾燥を行う湿式処理法の両方が
採用される。これらの処理法の中では、シリカ表面に均
一な処理ができることから前処理法、特に乾式処理法が
最も好ましい。
【0020】このような表面処理の施された不定形シリ
カの配合量はポリアミド樹脂100重量部に対して0.
05から0.5重量部、好ましくは0.1〜0.4重量
部である。配合量が少なすぎると滑り性が乏しくなり、
配合量が多すぎると不定形シリカによる表面突起により
透明性の悪化を引き起こす。
カの配合量はポリアミド樹脂100重量部に対して0.
05から0.5重量部、好ましくは0.1〜0.4重量
部である。配合量が少なすぎると滑り性が乏しくなり、
配合量が多すぎると不定形シリカによる表面突起により
透明性の悪化を引き起こす。
【0021】シランカップリング剤量は不定形シリカ1
00重量部に対して1〜10重量部、好ましくは4〜8
重量部である。処理量が少なすぎると透明性の発現効果
に乏しく、多すぎるとフィルムのゲル化の原因となる。
00重量部に対して1〜10重量部、好ましくは4〜8
重量部である。処理量が少なすぎると透明性の発現効果
に乏しく、多すぎるとフィルムのゲル化の原因となる。
【0022】ポリアミド樹脂に表面処理された不定形シ
リカを分散させる方法については、重合前の原料中に均
一に分散させたあと、重合せしめる方法あるいはポリア
ミド樹脂と混合または混練する方法を適用することがで
きる。また、表面処理された不定形シリカを高濃度で含
有するポリアミド樹脂組成物を予め前記方法で調整し、
このポリアミド樹脂組成物と不定形シリカを含まないポ
リアミド樹脂をドライブレンドによって混合する方法も
適用することができる。
リカを分散させる方法については、重合前の原料中に均
一に分散させたあと、重合せしめる方法あるいはポリア
ミド樹脂と混合または混練する方法を適用することがで
きる。また、表面処理された不定形シリカを高濃度で含
有するポリアミド樹脂組成物を予め前記方法で調整し、
このポリアミド樹脂組成物と不定形シリカを含まないポ
リアミド樹脂をドライブレンドによって混合する方法も
適用することができる。
【0023】本発明のポリアミド樹脂組成物の構成成分
としては、そのほかにも必要に応じて酸化防止剤、耐候
性付与剤、帯電防止剤、滑剤などの充填剤も配合するこ
とができる。
としては、そのほかにも必要に応じて酸化防止剤、耐候
性付与剤、帯電防止剤、滑剤などの充填剤も配合するこ
とができる。
【0024】本発明におけるポリアミド樹脂組成物から
なるフィルムを製造する方法としては、ポリアミド樹脂
組成物を押出機で溶融混練し、リング状ダイにより筒状
に押し出したものを水で冷却する水冷式チューブラー法
が適用される。
なるフィルムを製造する方法としては、ポリアミド樹脂
組成物を押出機で溶融混練し、リング状ダイにより筒状
に押し出したものを水で冷却する水冷式チューブラー法
が適用される。
【0025】層構成が2層以上の共押出多層フィルムの
製造においては、最外層あるいは水による内部冷却機構
が施されている場合においては最内層に、いいかえると
水によって直接冷却を受ける層にポリアミド樹脂が使用
される層構成に適用されるものであって、中間層すなわ
ち水の直接接触がない層にのみポリアミド樹脂が使用さ
れるような層構成には適用されない。
製造においては、最外層あるいは水による内部冷却機構
が施されている場合においては最内層に、いいかえると
水によって直接冷却を受ける層にポリアミド樹脂が使用
される層構成に適用されるものであって、中間層すなわ
ち水の直接接触がない層にのみポリアミド樹脂が使用さ
れるような層構成には適用されない。
【0026】水による直接冷却を受けない層に採用され
る樹脂組成物の種類については特に限定されるものでは
なく、ポリアミド、低密度ポリエチレンフィルム、高密
度ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、アイオノマー樹
脂などを採用することができる。
る樹脂組成物の種類については特に限定されるものでは
なく、ポリアミド、低密度ポリエチレンフィルム、高密
度ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、アイオノマー樹
脂などを採用することができる。
【0027】また、延伸フィルムとして、幅方向および
/または引取方向に任意の延伸倍率で延伸することがで
きる。
/または引取方向に任意の延伸倍率で延伸することがで
きる。
【0028】
【作用】本発明のポリアミド樹脂組成物から構成される
水冷チューブラー法によるポリアミド樹脂フィルムは、
ポリアミド樹脂にエチレンビスベヘニルアミドおよびシ
ランカップリング剤で表面処理された不定形シリカを充
填させることにより、ポリアミド樹脂フィルムが本来有
する諸特性を維持しかつ成形性を損なうことなく、フィ
ルムの透明性および滑り性が著しく改良されるものであ
る。
水冷チューブラー法によるポリアミド樹脂フィルムは、
ポリアミド樹脂にエチレンビスベヘニルアミドおよびシ
ランカップリング剤で表面処理された不定形シリカを充
填させることにより、ポリアミド樹脂フィルムが本来有
する諸特性を維持しかつ成形性を損なうことなく、フィ
ルムの透明性および滑り性が著しく改良されるものであ
る。
【0029】
【実施例】以下において実施例および比較例を掲げて本
発明をさらに詳しく説明する。なお、物性の測定法ある
いは評価方法は次のとおりである。 曇度 スガ試験機社製直読式ヘーズメーターにより、ASTM
D−1003に準じてフィルムの曇価(ヘーズ率)を
測定した。 滑り性 理学工業社製ダイナミックスリップテスターにより、A
STM D−1894に準拠しフィルムの静摩擦係数を
測定した。 外観 フィルムのゲル、透明性のムラについて目視により行っ
た。
発明をさらに詳しく説明する。なお、物性の測定法ある
いは評価方法は次のとおりである。 曇度 スガ試験機社製直読式ヘーズメーターにより、ASTM
D−1003に準じてフィルムの曇価(ヘーズ率)を
測定した。 滑り性 理学工業社製ダイナミックスリップテスターにより、A
STM D−1894に準拠しフィルムの静摩擦係数を
測定した。 外観 フィルムのゲル、透明性のムラについて目視により行っ
た。
【0030】実施例1〜実施例8、比較例1〜8 市販のポリアミド−6樹脂(宇部興産株式会社製 UB
E NYLON 1024B)に、乾式処理法によりシ
ランカップリング剤で表面処理された不定形シリカを5
%の濃度で含有するマスタ−ペレット及びビスアミド化
合物を所定量ドライブレンドした。次に、フィルムの製
膜を直径40mmの押出機、シリンダー温度260℃の
条件でポリアミド樹脂組成物を溶融し、ダイ径100m
mのチューブラーフィルム成形装置によりフィルム厚さ
40μm、折径200mmの水冷チューブラーフィルム
の成形を行い、物性を測定した。冷却水の温度は20℃
であった。
E NYLON 1024B)に、乾式処理法によりシ
ランカップリング剤で表面処理された不定形シリカを5
%の濃度で含有するマスタ−ペレット及びビスアミド化
合物を所定量ドライブレンドした。次に、フィルムの製
膜を直径40mmの押出機、シリンダー温度260℃の
条件でポリアミド樹脂組成物を溶融し、ダイ径100m
mのチューブラーフィルム成形装置によりフィルム厚さ
40μm、折径200mmの水冷チューブラーフィルム
の成形を行い、物性を測定した。冷却水の温度は20℃
であった。
【0031】表1に使用した充填剤の種類、表2及び表
3にその配合量と結果をそれぞれ示す。
3にその配合量と結果をそれぞれ示す。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【表3】
Claims (2)
- 【請求項1】 ポリアミド樹脂100重量部に対して、
(1)エチレンビスベヘニルアミド 0.01〜0.0
7重量部、および(2)不定形シリカ 0.05〜0.
5重量部の割合で配合することを特徴とする透明性の改
良されたポリアミドフィルム。 - 【請求項2】 請求項1記載の不定形シリカが、不定形
シリカ100重量部に対して1〜10重量部のシランカ
ップリング剤で表面処理されていることを特徴とするポ
リアミドフィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22490395A JPH0967515A (ja) | 1995-09-01 | 1995-09-01 | ポリアミドフィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22490395A JPH0967515A (ja) | 1995-09-01 | 1995-09-01 | ポリアミドフィルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0967515A true JPH0967515A (ja) | 1997-03-11 |
Family
ID=16820970
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22490395A Pending JPH0967515A (ja) | 1995-09-01 | 1995-09-01 | ポリアミドフィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0967515A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011094042A (ja) * | 2009-10-30 | 2011-05-12 | Kaneka Corp | ポリイミドフィルム |
-
1995
- 1995-09-01 JP JP22490395A patent/JPH0967515A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011094042A (ja) * | 2009-10-30 | 2011-05-12 | Kaneka Corp | ポリイミドフィルム |
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