JPH0966619A - サーマルヘッドの製造方法 - Google Patents

サーマルヘッドの製造方法

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JPH0966619A
JPH0966619A JP22217895A JP22217895A JPH0966619A JP H0966619 A JPH0966619 A JP H0966619A JP 22217895 A JP22217895 A JP 22217895A JP 22217895 A JP22217895 A JP 22217895A JP H0966619 A JPH0966619 A JP H0966619A
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JP
Japan
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electrode
protective film
electrodes
glass
aluminum
Prior art date
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JP22217895A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Watanabe
和宏 渡邉
Toshiaki Michihiro
利昭 道廣
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】サーマルヘッドの表面に繰り返し外力が印加さ
れると、保護膜が一対の電極の表面から剥離してしま
う。 【解決手段】絶縁基板1の上面に、発熱抵抗体3と、ア
ルミニウムもしくはアルミニウム合金から成る電極4と
を薄膜手法によって順次被着させる工程と、前記発熱抵
抗体3及び電極4上にガラスペースト6’を塗布し、し
かる後、前記電極4及びガラスペースト6’を350℃
〜550℃の温度で加熱して発熱抵抗体3及び電極4上
にガラス製の保護膜6を形成するとともに、前記電極表
面に該電極のアルミニウムもしくはアルミニウム合金を
微結晶成長させることによって中心線平均粗さRaが9
0乃至230Åとなるような複数個の突起4aを形成す
る工程とによってサーマルヘッドを製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はワードプロセッサや
ファクシミリ等のプリンタ機構として組み込まれるサー
マルヘッドの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ワードプロセッサ等のプリンタ機
構として組み込まれるサーマルヘッドは、図4に示す如
く、アルミナセラミックス製の絶縁基板11上に、高融
点ガラスから成る蓄熱層12を介して、発熱抵抗体13
と一対の電極14とを順次被着させるとともに、これら
発熱抵抗体13及び電極14を保護膜15で被覆した構
造を有しており、前記一対の電極14間に印字信号に基
づいて所定の電力を印加し、発熱抵抗体13を選択的に
ジュール発熱させるとともに、該発熱した熱を感熱記録
媒体に伝導させ、感熱記録媒体に所定の印字画像を形成
することによってサーマルヘッドとして機能する。
【0003】尚、前記発熱抵抗体13の材料としては窒
化タンタル、酸化ルテニウム等の電気抵抗材料が、また
電極14の材料としては安価で加工が容易なアルミニウ
ムが、また保護膜15の材料としては耐摩耗性に優れた
窒化珪素、窒化炭素等が用いられており、これらはスパ
ッタリング法など従来周知の薄膜手法を採用することに
よって所定パターン、所定厚みに形成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来のサーマルヘッドにおいては、電極14を形成するア
ルミニウムと保護膜15を形成する窒化珪素等とのなじ
みが悪いことから、印字に際して感熱記録媒体をサーマ
ルヘッドの表面に繰り返し摺接させると、該摺接による
応力が保護膜15に印加され、これによって保護膜15
が一対の電極14から剥離するとともに、サーマルヘッ
ドとして使用することが不可となる欠点を有していた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のサーマルヘッド
の製造方法は上記欠点に鑑み案出されたもので、絶縁基
板の上面に、発熱抵抗体と、アルミニウムもしくはアル
ミニウム合金から成る電極とを薄膜手法によって順次被
着させる工程と、前記発熱抵抗体及び電極上にガラスペ
ーストを塗布し、しかる後、前記電極及びガラスペース
トを350℃〜550℃の温度で加熱して発熱抵抗体及
び電極上にガラス製の保護膜を形成するとともに、前記
電極表面に該電極のアルミニウムもしくはアルミニウム
合金を微結晶成長させることによって中心線平均粗さR
aが90乃至230Åとなるような複数個の突起を形成
する工程とを含むことを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の製造方法を添付図
面に基づいて詳細に説明する。
【0007】図1は本発明の製法によって製作したサー
マルヘッドの断面図、図2は図1のA−A線断面図であ
り、1は絶縁基板、3は発熱抵抗体、4は一対の電極、
6は保護膜である。
【0008】前記絶縁基板1は、アルミナ、シリカ、マ
グネシア等のセラミックス原料粉末に適当な有機溶剤、
溶媒を添加混合して泥漿状と成すとともにこれを従来周
知のドクターブレード法やカレンダーロール法等を採用
することによってセラミックグリーンシートを形成し、
しかる後、前記セラミックグリーンシートを所定形状に
打ち抜き加工するとともに高温で焼成することによって
製作される。
【0009】また前記絶縁基板1の上面には、後述する
発熱抵抗体3の発する熱を適当な温度となるように蓄積
し、サーマルヘッドの熱応答特性を良好に保つために高
軟化点ガラス(軟化点:1000℃〜1200℃)から
成る蓄熱層2が15μm〜60μmの厚みに被着形成さ
れている。
【0010】また前記蓄熱層2の上面には、複数個の発
熱抵抗体3と一対の電極4とが順次被着されている。
【0011】前記発熱抵抗体3は例えば窒化タンタルや
酸化ルテニウム等から成っており、それ自体が所定の電
気抵抗率を有しているため、一対の電極4を介して外部
電源からの電力が印加されるとジュール発熱を起こし、
感熱記録媒体に印字画像を形成するのに必要な所定温
度、例えば150℃〜300℃の温度に発熱する。
【0012】また前記発熱抵抗体3上に被着されている
一対の電極4は、安価でパターニング等の加工が容易な
アルミニウムもしくはアルミニウム合金から成ってお
り、前記発熱抵抗体3にジュール発熱を起こさせるため
の所定の電力を印加する作用を為す。
【0013】前記一対の電極4はまた、その表面に該電
極4と同質で、且つ、所定の高さTを有した複数の突起
4aを有しており、これによって電極4の表面は中心線
平均粗さRaが90Å〜230Åの粗面と成っている。
【0014】また更に前記発熱抵抗体3及び一対の電極
4の上には、一対の電極4間の発熱抵抗体3上に拡散防
止層5が介在されるようにして保護膜6が被着されてい
る。前記保護膜6は大気中に含まれる水分等の接触によ
る酸化腐食や感熱記録媒体の摺接による摩耗から発熱抵
抗体3及び一対の電極4を保護するためのものであり、
厚み4μm〜10μmの低軟化点ガラス(例えば、酸化
鉛の含有率を60〜90%とした軟化点350〜550
℃のガラス)から成っている。
【0015】また前記拡散防止層5は印字に際して、保
護膜6中に含まれる酸素が発熱抵抗体3中に拡散するの
を遮断して発熱抵抗体3の電気抵抗値を長期にわたり一
定に保つためのものであり、厚み1000〜3000Å
のサイアロン等により形成される。
【0016】かくして上述したサーマルヘッドは、一対
の電極4間に印字信号に対応させて所定の電力を印加
し、発熱抵抗体3を選択的にジュール発熱させるととも
に該発熱した熱を感熱記録媒体に伝導させ、感熱記録媒
体に所定の印字画像を形成することによってサーマルヘ
ッドとして機能する。
【0017】次に上述したサーマルヘッドの製造方法に
ついて図3を用いて説明する。
【0018】(1)先ず、図3(a)に示す如く、蓄熱
層2が被着された絶縁基板1の上面に、発熱抵抗体3、
アルミニウムもしくはアルミニウム合金から成る一対の
電極4を薄膜手法によって順次被着させるとともに、前
記一対の電極4間の発熱抵抗体3をサイアロン等から成
る拡散防止層5で被覆する。
【0019】前記蓄熱層2は高融点ガラスから成るガラ
ス材料に適当な有機溶剤、有機樹脂を添加混合して得た
ガラスペーストを絶縁基板1の上面にスクリーン印刷等
によって15μm〜60μmの厚みに印刷塗布し、次に
前記ガラスペースト中に含まれる有機溶剤の一部を蒸発
させ、しかる後、これを約1000℃〜1200℃の高
温で焼成し、有機成分(有機溶剤、有機樹脂)を除去す
ることによって絶縁基板1の上面に被着形成される。
【0020】また発熱抵抗体3、一対の電極4及び拡散
防止層5は、スパッタリング法及びフォトリソグラフィ
ー技術など、従来周知の薄膜手法を採用することによっ
て蓄熱層2を有する絶縁基板1上に所定パターン、所定
厚み(発熱抵抗体3は0.01μm〜0.5μmの厚
み、一対の電極4は0.5μm〜2.0μmの厚み、拡
散防止層5は1000〜3000Åの厚み)に被着され
る。尚、このとき、電極4の表面は中心線平均粗さRa
が70Å以下の平滑面となっている。
【0021】(2)次に図3(b)に示す如く、発熱抵
抗体3及び一対の電極4上にガラスペースト6’を塗布
し、しかる後、図3(c)に示す如く、前記電極4及び
ガラスペースト6’を350℃〜550℃の温度で加熱
する。
【0022】前記ガラスペースト6’としては、例えば
酸化鉛を60〜90%含有する低軟化点ガラス(軟化
点:350〜550℃)の粉末に適当な有機溶剤、有機
樹脂を添加混合して得たものが用いられ、これをスクリ
ーン印刷等の厚膜手法によって発熱抵抗体3及び電極4
が形成されている絶縁基板1の所定領域に4μm〜10
μmの厚みをもって印刷塗布し、しかる後、このガラス
ペースト6’を350℃〜550℃の温度で約1時間、
加熱することによって発熱抵抗体3及び一対の電極4上
にガラス製の保護膜6が形成され、図1、図2に示す製
品としてのサーマルヘッドが完成する。
【0023】このような工程を経て製作されるサーマル
ヘッドは、前記ガラスペースト6’及び電極4を350
℃〜550℃の温度で加熱することにより、電極表面の
アルミニウム等が微結晶成長を起こし、電極4の表面に
該表面の中心線平均粗さRaが90〜230Åとなるよ
うな複数個の突起4aを形成することから、保護膜6は
これらの突起4aによって電極4に対し強固に接合され
るようになり、印字に際して感熱記録媒体をサーマルヘ
ッドの表面に繰り返し摺接させても、保護膜6が電極4
から容易に剥離してしまうことはなくなる。これにより
サーマルヘッドを長期にわたって良好な状態で使用する
ことが可能となる。
【0024】尚、ガラスペースト6’及び電極4を加熱
する際の温度が350℃に達しないと、電極表面のアル
ミニウム等がほとんど微結晶成長を起こさず、また55
0℃を越えてしまうと、電極4を形成するアルミニウム
等が大きく変成し、発熱抵抗体3へのマイグレーション
がはじまってしまう。従ってガラスペースト6’及び電
極4を加熱する際の温度は350℃〜550℃の範囲に
特定される。
【0025】また前記電極4の表面粗さが中心線平均粗
さRaで90Åよりも小さいと、保護膜6の電極4に対
する被着強度を大となすことができず、過大な印字圧力
を加えた場合などに保護膜6が電極4等から剥離してし
まう危険性があり、また電極4の表面粗さが中心線平均
粗さRaで230Åよりも大きいと、保護膜6の表面に
突起4aの形状に応じた凸部が形成されてしまい、印字
に際して感熱記録媒体を保護膜6に対し良好に密着させ
て発熱抵抗体3からの熱を感熱記録媒体に効率良く伝達
させることができなくなる。従って電極4の表面粗さは
中心線平均粗さRaで90〜230Åの範囲に特定され
る。
【0026】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々
の変更、改良等が可能であり、例えば図1に示したサー
マルヘッドの保護膜6上に、更に窒化珪素等から成る耐
摩耗層(不図示)を形成しても良い。この場合、耐摩耗
層を保護層6に対し強固に被着させておくには、保護層
6の表面を、中心線平均粗さRaで600 Å〜2500Åに予
め加工しておけば良い。この中心線平均粗さRaが600
Åより小さくなると、耐摩耗層を強固に被着させておく
のに充分な強度が得られず、また中心線平均粗さRaが
2500Åを越えてしまうと、その上に被着される耐摩耗層
の表面が粗面となり、印字に際して感熱記録媒体を良好
に密着させることができなくなる恐れがある。従って保
護膜6上に窒化珪素等から成る耐摩耗層を形成する場
合、保護層6の表面を、中心線平均粗さRaで600 Å〜
2500Åに予め加工しておくことが好ましい。また前述の
ように保護層6の表面を中心線平均粗さRaで600 Å〜
2500Åの範囲となすには、保護膜6を形成する際、保護
膜6となるガラスの加熱温度を、ガラスの軟化温度と該
温度から40℃高い温度との間に設定すれば良い。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、電極の表面に形成され
る複数個の突起によって保護膜を電極等に極めて強固に
接合させることができ、これにより、印字に際して感熱
記録媒体をサーマルヘッドの表面に繰り返し摺接させて
も、保護膜が電極から容易に剥離してしまうことはな
く、サーマルヘッドを長期にわたり良好に機能させるこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のサーマルヘッドを示す平面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。る。
【図3】(a)〜(c)は本発明の製造方法の各工程を
説明するための図である。
【図4】従来のサーマルヘッドの断面図である。
【符号の説明】
1・・・絶縁基板 2・・・蓄熱層 3・・・発熱抵抗体 4・・・一対の電極 5・・・拡散防止層 6・・・保護膜 6a・・ガラスペースト

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁基板の上面に、発熱抵抗体と、アルミ
    ニウムもしくはアルミニウム合金から成る電極とを薄膜
    手法によって順次被着させる工程と、 前記発熱抵抗体及び電極上にガラスペーストを塗布し、
    しかる後、前記電極及びガラスペーストを350℃〜5
    50℃の温度で加熱して発熱抵抗体及び電極上にガラス
    製の保護膜を形成するとともに、前記電極表面に該電極
    のアルミニウムもしくはアルミニウム合金を微結晶成長
    させることによって電極表面の中心線平均粗さRaが9
    0乃至230Åとなるような複数個の突起を形成する工
    程とを含むサーマルヘッドの製造方法。
JP22217895A 1995-08-30 1995-08-30 サーマルヘッドの製造方法 Pending JPH0966619A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007196656A (ja) * 2005-12-28 2007-08-09 Kyocera Corp サーマルヘッドおよびサーマルプリンタ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007196656A (ja) * 2005-12-28 2007-08-09 Kyocera Corp サーマルヘッドおよびサーマルプリンタ

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