JPH0965343A - 放送方式自動判別装置 - Google Patents

放送方式自動判別装置

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JPH0965343A
JPH0965343A JP7217930A JP21793095A JPH0965343A JP H0965343 A JPH0965343 A JP H0965343A JP 7217930 A JP7217930 A JP 7217930A JP 21793095 A JP21793095 A JP 21793095A JP H0965343 A JPH0965343 A JP H0965343A
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circuit
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JP7217930A
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Shozo Mitarai
省三 御手洗
Akira Arimizu
明 有水
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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    • H04N5/46Receiver circuitry for the reception of television signals according to analogue transmission standards for receiving on more than one standard at will
    • HELECTRICITY
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    • H03LAUTOMATIC CONTROL, STARTING, SYNCHRONISATION OR STABILISATION OF GENERATORS OF ELECTRONIC OSCILLATIONS OR PULSES
    • H03L7/00Automatic control of frequency or phase; Synchronisation
    • H03L7/06Automatic control of frequency or phase; Synchronisation using a reference signal applied to a frequency- or phase-locked loop
    • H03L7/08Details of the phase-locked loop
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  • Circuits Of Receivers In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】判別時間を短縮でき、かつ各種の誤動作を防止
でき、安定した判別結果が得られる放送方式自動判別装
置を実現する。 【解決手段】自動判別装置はキラー回路3、APC回路
4a、スイッチ5a、自動判別制御回路6a等の機能ブ
ロックにより構成され、自動判別制御回路6aからの制
御信号SG6aにより、スイッチ5aが水晶発振器X’
tal1〜X’tal3の内一つをAPC回路4aのV
CO44に接続する。自動判別制御回路6aは一垂直走
査期間を5区間に分割し、分割された5区間にキラー回
路からオフ状態を示すキラー信号SG3を一回でも受け
ると、スイッチ5aにその接続状態を保持する制御信号
SG6aを出力し、APC回路4aをロック状態に保持
する。分割された5区間にオン状態を示すキラー信号S
G3を3回以上受けると、スイッチ5aに他の水晶発振
器を接続する制御信号SG6aを出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、いわゆるマルチシ
ステムテレビ受像機などに設けられ、異なる放送方式の
テレビジョン信号(以下、テレビ信号という)を自動的
に判別して、受信を行う放送方式自動判別装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】マルチシステムテレビ受像機は、異なる
テレビ放送方式、たとえば、日本で使用されているNT
SC放送方式、ドイツ、南米地域などで使用されている
PAL放送方式およびフランスなどで使用されているS
ECAM放送方式などに対応するため、何らかの手段で
放送方式を判別して、それぞれの放送方式に応じて受像
機を動作させることが必要である。
【0003】特に複数の放送方式のテレビ信号を受信で
きる地域においては、放送方式を意識せずにテレビを見
るためには、テレビ受像機側で放送方式を自動的に判別
できる放送方式自動判別装置を設け、この装置によっ
て、それぞれの放送方式のテレビ信号を自動判別し、そ
れに応じた方法でテレビ信号に対して信号処理を行う必
要がある。
【0004】一般的に、この種の放送方式自動判別装置
は、それぞれの放送方式のテレビ信号の中に、色の情報
を伝達するために設けられる色副搬送波(SC)の周波
数の違いによって、放送方式の自動判別を行う。
【0005】図8はこのような放送方式の自動判別機能
を有する放送方式自動判別装置の一例を示す簡略ブロッ
ク図であり、図9は、その動作のフローチャートを示す
図である。図8に示すように、この放送方式自動判別装
置は、入力端子1、自動カラー制御(ACC:Automati
c Color Control )回路2、キラー回路3、自動位相制
御(APC:Automatic Phase Control )回路4、スイ
ッチ5、自動判別制御回路6および二つの水晶発振器
X’t1,X’t2によって構成されている。
【0006】入力端子1に帯域増幅器およびカラーバー
スト信号増幅器によって、得られたカラーバースト信号
が入力される。ACC回路2は、入力されたカラーバー
スト信号の振幅を検出し、これを基に直流電圧を発生
し、増幅回路の利得を調整することにより、カラー映像
信号の色の濃さを一定に保つように制御する。
【0007】キラー回路3は、ACC回路2からの信号
およびAPC回路4からの信号を受けて、カラーバース
ト信号の有無を検出し、カラーバースト信号が検出され
るとき、オフ状態を示すキラー信号SG3を出力し、カ
ラーバースト信号が検出されないとき、オン状態を示す
キラー信号SG3を出力する。
【0008】通常、キラー回路3の出力信号SG3によ
って、受信したテレビ信号がカラー信号であるか、白黒
信号であるかが判断される。そして、カラー信号のと
き、色復調のための帯域増幅回路が動作されるが、白黒
信号のとき、色復調のための帯域増幅回路の動作が停止
され、白黒映像信号における色ノイズの発生が抑制され
る。ここで、このキラー回路3の出力信号SG3が、放
送方式の自動判別に用いられる。
【0009】APC回路4はカラーバースト信号を基準
にして、カラーバースト信号と同周波数の発振信号を発
生する。この発振信号が色復調のための基準副搬送波と
して、出力端子TOUT に出力され、色復調回路に入力さ
れる。スイッチ5は自動判別制御回路6からの制御信号
SG6を受けて、水晶発振器X’t1または水晶発振器
X’t2のいずれかの発振器を選択し、選択した発振器
の発振信号をAPC回路4に入力させる。
【0010】以下、図8のブロック図および図9のフロ
ーチャートを参照しながら、従来の放送方式自動判別装
置の動作について説明する。図9に示すように、自動判
別動作はステップS1〜S11を含む。この内、ステッ
プS1〜S7は水晶発振器X’t1が選択されたときの
判別動作で、ステップS8〜S11は水晶発振器X’t
2が選択されたときの判別動作である。
【0011】ここで、自動判別制御回路6からの制御信
号SG6によって、たとえば、最初に水晶発振器X’t
1が選択され、放送方式の自動判別を行う。図9に示す
ように、まず受信したテレビ信号はPAL放送方式と想
定して、ステップS1に示すようにキラー回路3の出力
をチェックする。仮にキラー回路3の出力信号SG3が
オン状態を示す信号であると、受信信号がPAL放送方
式ではないと判断され、次の放送方式、たとえばNTS
C放送方式を判別するステップS3に動作を進む。
【0012】ここで、キラー回路3の出力信号SG3が
オフ状態を示す信号であるとき、ステップS2に示す動
作を行う。すなわち、APC回路4のロック状態がチェ
ックされ、APC回路4がロックされているとき、受信
信号はPAL放送方式の信号と判断され、受信機をPA
L放送方式に応じて、所定の信号処理を行う。仮にAP
C回路4がロックされていないとすると、上記のステッ
プS1に戻り、ふたたびPAL放送方式の信号を想定
し、キラー回路3の出力信号SG3がチェックされる。
【0013】ステップS1において、キラー回路3の出
力信号SG3がオン状態を示す信号であるとき、PAL
放送方式の信号ではないと判断され、ステップS3に進
み、受信信号がNTSC放送方式の信号として、キラー
回路3の出力信号SG3がチェックされる。このとき、
キラー回路3の出力信号SG3がオフ状態を示す信号で
あると、ステップS4に進み、APC回路4のロック状
態がチェックされ、仮にAPC回路4がロックされてい
るとすると、受信信号がNTSC放送方式の信号と判断
される。このとき、受信機はNTSC放送方式に応じ
て、所定の信号処理を行う。仮にAPC回路4がロック
されていないとすると、上記のステップS1に戻り、ふ
たたびPAL放送方式の信号を想定し、キラー回路3の
出力信号SG3がチェックされる。
【0014】一方、ステップS3において、キラー回路
3の出力信号SG3がオン状態を示す信号であるとき、
受信信号はNTSC放送方式の信号ではないと判断さ
れ、次のステップS5に進み、SECAM放送方式の信
号を想定し、キラー回路3の出力信号SG3がチェック
される。
【0015】仮にキラー回路3の出力信号SG3がオフ
状態を示す信号であると、ステップS6に進み、PAL
放送方式においてキラー回路3の出力信号SG3がチェ
ックされ、ここで、キラー回路3の出力信号SG3がオ
ン状態を示す信号であると、ステップS7に進み、AP
C回路4のロック状態がチェックされる。APC回路4
がロックされているとき、受信信号がSECAM放送方
式の信号と判断されて、受信機がSECAM放送方式に
応じて、所定の信号処理を行う。APC回路4がロック
されていなければ、ふたたびステップS5に戻り、SE
CAM放送方式を想定して、キラー回路3の出力信号S
G3がチェックされる。
【0016】一方、ステップS6において、ステップS
5のSECAM放送方式におけるキラー回路3の出力信
号SG3がオフ状態を示すことに続き、PAL放送方式
においてもキラー回路3の出力信号SG3がオフ状態を
示すならば、ステップS2に進み、APC回路4のロッ
ク状態がチェックされる。
【0017】以上、水晶発振器X’t1が選択された場
合の自動判別動作について説明を行った。上記の判別動
作において、PAL放送方式、NTSC放送方式および
SECAM放送方式のいずれにおいてもキラー回路3の
出力信号SG3がオン状態を示す信号である場合、自動
判別制御回路6からの制御信号SG6によって、APC
回路4に接続されている水晶発振器がX’t1よりX’
t2に切り換えられ、図9に示すステップS8〜S11
の動作が行われる。
【0018】図9に示すように、水晶発振器X’t2が
選択された状態において、まずステップS8が行われ
る。すなわち、受信信号をPAL放送方式の信号と想定
して、キラー回路3の出力信号SG3がチェックされ
る。キラー回路3の出力信号SG3がオフ状態を示す信
号であれば、ステップS9に進み、APC回路4のロッ
ク状態がチェックされる。APC回路4がロックされて
いれば、受信信号がPAL放送方式の信号と判断され
て、受信機がPAL放送方式に応じて、所定の信号処理
を行う。仮にAPC回路4がロックされていなければ、
ふたたびステップS8に戻り、PAL放送方式として、
キラー回路3の出力信号SG3がチェックされる。
【0019】ステップS8の動作において、PAL放送
方式において、キラー回路3の出力信号SG3がオン状
態を示す信号になっていると、受信信号がPAL放送方
式の信号ではないと判断され、次のステップS10に進
み、すなわち、受信信号がNTSC放送方式の信号とし
て、キラー回路3の出力信号SG3がチェックされる。
仮にキラー回路3の出力信号SG3がオフ状態を示す信
号になっていると、ステップS11に進み、APC回路
4のロック状態がチェックされる。APC回路4がロッ
クされていれば、受信信号がNTSC放送方式の信号と
判断され、受信機がNTSC放送方式に応じて、所定の
信号処理を行う。APC回路4がロックされていなけれ
ば、ステップS8に戻り、ふたたびPAL放送方式にお
いてキラー回路3の出力信号SG3がチェックされる。
【0020】また、ステップS10において、仮にキラ
ー回路3の出力信号SG3がオン状態を示す信号になっ
ていると、受信信号がNTSC放送方式の信号ではない
と判断される。このとき、自動判別制御回路6からの制
御信号SG6によって、APC回路4に接続されている
水晶発振器がX’t2からX’t1に切り換えられ、水
晶発振器X’t1において、放送方式の自動判別を行
う。
【0021】上述したように、自動判別制御回路6によ
って、水晶発振器X’t1、水晶発振器X’t2のそれ
ぞれの水晶発振器によって、放送方式の自動判別が行わ
れる。また、上記の説明では、PAL放送方式の判別か
ら自動判別動作を始めたものとしているが、実際の場合
は、図9に示すフローチャートの任意の位置から判別動
作を始めることが可能である。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の放送方式自動判別装置においては、図9のフローチ
ャートに示すように、水晶発振器X’t1およびX’t
2のそれぞれの水晶発振器が選択された状態において、
すべての放送方式の自動判別を行うため、判別が開始か
ら終了まで時間がかかり、テレビ受像機の画面表示には
不都合が生じるという問題がある。
【0023】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、判別時間が短縮でき、かつ各種
の誤動作を防止でき、安定した放送方式の自動判別がで
きる放送方式自動判別装置を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、発振周波数が異なる少なくとも二つの発
振器と、制御信号に応じて一つの発振器を選択するスイ
ッチ回路と、色復元信号と上記スイッチで選択された発
振器の発振信号との位相を比較し、比較結果に応じて、
ロック状態または非ロック状態のいずれかの状態とな
り、その状態を示す状態信号を出力する位相制御回路
と、所定の区間に分割された走査期間の各区間において
ロック状態を示す上記状態信号を受けたとき、上記スイ
ッチ回路に対しその接続状態に保持させる上記制御信号
を出力し、各区間においてロック状態を示す状態信号を
受けていないとき、上記スイッチ回路に対し他の発振器
を接続させる上記制御信号を出力する自動判別制御回路
とを有する。
【0025】また、本発明では、上記自動判別回路は、
一走査期間中に上ロック信号を受けた場合であっても、
上記分割された各区間において、非ロック状態を示す上
記状態信号を受ける回数が、あらかじめ設定された回数
以上になると、上記スイッチ回路に対し他の発振器を接
続させる制御信号を出力する。
【0026】また、本発明では、上記自動判別制御回路
は、所定の自動判別操作において所定の発振周波数を持
つ発振器の選択を停止させる。
【0027】また、本発明では、上記自動判別制御回路
は、所定の放送方式において、上記キラー信号と、所定
の判別ブロックからの識別信号と、所定の走査信号周波
数の判定結果を示す信号との三つの信号に応じて自動判
別を行う。
【0028】さらに、本発明では、発振周波数が異なる
少なくとも二つの発振器と、制御信号に応じて一つの発
振器を選択するスイッチ回路と、色復元信号と上記選択
された発振器の出力信号とを同期検波し、この同期検波
信号を受け所定の時定数比を持って充放電手段を充電ま
たは放電し、当該充放電手段の出力信号とあらかじめ設
定したしきい値とを比較し、比較の結果に応じてロック
状態または非ロック状態を示す状態信号を出力する状態
信号出力回路と、ロック状態を示す上記状態信号を受け
たとき、上記スイッチ回路に対しその接続状態に保持さ
せる制御信号を出力し、非ロック状態を示す上記状態信
号を受けたとき、上記スイッチ回路に対し他の発振器を
接続させる制御信号を出力する自動判別制御回路とを有
する。
【0029】本発明によれば、自動判別制御回路は、各
々の発振器を順番に位相制御回路に接続し、それぞれの
発振器において、放送方式の自動判別を行う。自動判別
制御回路によって、所定の走査期間、たとえば、垂直走
査期間を所定の間隔、たとえば、水平走査期間の64回
分の時間間隔に分割し、たとえば5区間が得られる。5
区間において、たとえば1回でも位相制御回路の出力信
号がロック状態を示す信号になっていれば、位相制御回
路がロックしたと判断される。このとき自動判別制御回
路は、接続状態を保持させる制御信号をスイッチ回路に
出力する。これにより、位相制御回路をロックした状態
に保持させ、受信信号に対して、所定の信号処理を行
う。
【0030】分割された5区間において、位相制御回路
の出力信号がロック状態を示す信号がないとき、自動制
御回路は位相制御回路がロックしていないと判断し、他
の発振器に接続する制御信号をスイッチ回路に出力し、
他の発振器を用いて放送方式の自動判別を行う。
【0031】一方、位相制御回路がロックした状態にな
っている場合、自動判別制御回路は、分割された5区間
の内、非ロック状態を示す状態信号を所定の回数、たと
えば3回以上受けると、位相制御回路のロック状態が外
れたと判断し、スイッチ回路に対し他の発振器を接続さ
せる制御信号を出力し、ふたたび自動判別操作を行う。
【0032】また、所定の自動判別操作において、所定
の発振器、たとえば4.43MHzの発振器の使用を停
止し、これにより、自動判別時間がさらに短縮される。
【0033】また、所定の放送方式、たとえば、SEC
AM放送方式の判別時、キラー回路の出力信号とSEC
AM識別回路の出力信号と垂直同期信号の周波数の判別
結果を示す信号との論理積をとり、この結果に基づき、
SECAM放送方式の自動判別が行われる。これによ
り、自動判別装置の誤動作が回避される。
【0034】さらに、本発明によれば、色復元信号とス
イッチ回路によって選択された発振器の出力信号とを同
期検波し、検波の出力信号によって、たとえば、容量素
子などの充放電手段に対して所定の時定数比をもって充
放電を行う。そして、充放電手段の出力信号レベルとあ
らかじめ設定されたしきい値とが比較され、出力信号レ
ベルがしきい値に達したとき、ロック状態を示す状態信
号を出力し、逆に、しきい値に達していないとき、非ロ
ック状態を示す状態信号を自動判別制御回路に出力す
る。さらに、充放電手段に対して充放電を行うときの時
定数比は充電の時定数を放電より少し長く設定する、た
とえば、充放電の時定数比を4:3に設定することによ
って、安定した状態信号が得られる。
【0035】自動判別制御回路においては、上記の状態
信号に応じて、スイッチ回路の接続状態を制御する。た
とえば、ロック状態を示す状態信号を受けたとき、スイ
ッチ回路に対して現在の接続状態を保持する制御信号を
出力し、非ロック状態を示す状態信号を受けたとき、ス
イッチ回路に対し他の発振器に切り換える制御信号を出
力する。これによって、自動判別における誤動作が抑制
され、安定した自動判別が行える。
【0036】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る放送方式自
動判別装置の第一の実施の形態を示すブロック図であ
る。図1に示すように、この放送方式自動判別装置は図
8のブロック図に示す従来の放送方式自動判別装置と同
様に、入力端子1に接続されている自動カラー制御(A
CC:Automatic Color Control )回路2、キラー回路
3、自動位相制御(APC:Automatic Phase Control
)回路4a、スイッチ5a、自動判別制御回路6aに
より構成されている。さらに、図1のブロック図には、
SECAM識別回路7、同期信号分離回路8および同期
信号処理回路9が設けられている。また、APC回路4
aは、図示のように、位相検波回路41、位相差回路4
2、ローパスフィルタ(LPF)43および電圧制御発
振器(VCO)44により構成されている。スイッチ5
aは三つの入力端子TX1,TX2,TX3を有し、それぞれ
水晶発振器X’tal1,X’tal2,X’tal3
に接続されている。
【0037】入力端子1に帯域増幅器およびカラーバー
スト信号増幅器によって、得られたカラーバースト信号
が入力される。ACC回路2は、入力されたカラーバー
スト信号の振幅を検出し、これを基に直流電圧を発生
し、増幅回路の利得を調整する。これにより、カラー映
像信号の色の濃さを一定に保つように制御する。
【0038】キラー回路3は、たとえば、同期検波回路
によって構成され、ACC回路2からの信号およびAP
C回路4からの信号を受けて、カラーバースト信号の有
無を検出する。カラーバースト信号が検出されるとき、
オフ状態を示すキラー信号SG3を出力し、カラーバー
スト信号が検出されないとき、オン状態を示すキラー信
号SG3を出力する。本実施形態において、自動判別制
御回路6aはこのキラー回路3の出力信号を用いて、放
送方式の自動判別を行う。
【0039】前述のように、APC回路4aは位相検波
回路41、位相差回路42、ローパスフィルタ(LP
F)43および電圧制御発振器(VCO)44により構
成されている。ここで、APC回路4aの内部構成は本
発明とは無関係のため、それについて、簡単に述べる。
位相検波回路41は、前段のACC回路2から受け取っ
たカラーバースト信号と位相差回路42から受け取った
信号とを掛け算して、位相検波を行う。位相差回路42
は、VCO44から受け取った発振信号に所定の位相差
を加えて、位相検波回路41に供給する。位相検波回路
41における掛け算によって、発生された信号がローパ
スフィルタ43を通して、高周波成分が除去され、低周
波信号となって、VCO44に入力される。VCO44
は、ローパスフィルタから受け取った低周波の信号に応
じて、発振周波数が制御される。これによって、ACC
回路2から入力された信号と所定の位相差を持ち、安定
した周波数で発振する信号がVCO44の出力端子12
に出力される。出力端子12に出力される信号は、色復
調のための基準副搬送波として、色復調回路に入力され
る。
【0040】スイッチ5aは、自動判別制御回路6aか
らの制御信号SG6aに応じて、三つの端子TX1
X2,TX3に接続されている水晶発振器X’tal1,
X’tal2,X’tal3を選択的にVCO44に接
続する機能を持つ。
【0041】自動判別制御回路6aは、SECAM識別
回路7および同期信号処理回路9からの信号SG7,S
G9a,SG9bに基づき、さらにキラー回路3の出力
信号SG3を検出しつつ、自動判別の動作を行い、スイ
ッチ5aに対して、水晶発振器X’tal1,X’ta
l2,X’tal3の内一つをVCO44に接続させる
制御信号SG6aを出力する。
【0042】SECAM識別回路7は、他の回路により
入力された信号に基づき、SECAM放送方式の判別を
制御するSECAM識別オン・オフ信号SG7を自動判
別制御回路6aに出力する。
【0043】入力端子10に輝度信号、搬送色信号、カ
ラーバースト信号および同期信号などを含む複合信号が
入力される。この信号に基づき、同期信号分離回路8は
複合信号の内、垂直同期信号および水平同期信号を分離
し、同期信号処理回路9に供給する。
【0044】同期信号処理回路9は同期信号分離回路8
から入力された垂直同期信号および水平同期信号に基づ
き、垂直同期信号に同期したパルス信号S9a(VPU
LSE)を発生し、自動判別制御回路6aに供給する。
さらに、垂直同期信号の周波数を判断し、50/60H
zを識別する識別信号S9bを自動判別制御回路6aに
供給する。
【0045】以上、図1に示す本実施形態の放送方式自
動判別装置の各部分の構成および機能を説明した。以
下、この構成に基づき、図2の自動判別動作を示すフロ
ーチャートを参照しながら、本実施形態の自動判別装置
の動作について説明する。
【0046】図2に示すように、本実施形態の判別装置
は、テレビ受像機に設けられたマイクロコンピュータに
よって、自動判別モードおよび強制判別モードに選択で
きるようになっている。強制モードは、指定された放送
方式に固定するモードである。このモードにおいて、垂
直同期信号の周波数、復調軸の設定、使用するVCOお
よびVCOに接続する水晶発振器がマイクロコンピュー
タによって、強制的に設定される。なお、本モードは本
発明に無関係であるため、その詳細の設定方法について
は省略する。
【0047】以下、図2のフローチャートの動作を順に
説明する。まず、ステップSS1において、選択された
モードを判別し、強制モードが選択された場合、指定さ
れた放送方式に固定して、受信機により所定の信号処理
を行う。
【0048】ステップSS1において、選択されたモー
ドが自動判別モードである場合は、次に示すように放送
方式の自動判別を行う。図2のステップSS2〜SS6
のように、まず3.58MHz付近で発振するVCOが
選択され、そして、自動判別制御回路6aからの制御信
号SG6aによって、スイッチ5aが水晶発振器X’t
al1をVCO44に接続する。水晶発振器X’tal
1の発振周波数において、キラー回路3の出力信号SG
3がチェックされる。APC回路4aがACC回路2か
ら受け取った信号にロックされるとキラー回路3の出力
信号SG3がオフ状態を示す信号となる。この場合、自
動判別制御回路6aからの制御信号SG6aによって、
スイッチ5aがその接続状態を保持され、APC回路4
aがロックした状態に保持され、受信機により所定の信
号処理が行われる。
【0049】ここで、ステップSS4に示すように、キ
ラー回路3の出力信号SG3がオン状態を示す信号にな
っているとき、次のステップSS5に進み、自動判別制
御回路6aからの制御信号SG6aによって、スイッチ
5aが水晶発振器X’tal2をVCO44に接続す
る。水晶発振器X’tal2の発振周波数において、キ
ラー回路3の出力信号SG3がチェックされる。キラー
回路3の出力信号SG3がオフ状態を示す信号になって
いるとき、APC回路4aがロックした状態に保持さ
れ、受信機により所定の信号処理が行われる。
【0050】また、キラー回路3の出力信号SG3がオ
ン状態を示す信号になっているとき、ステップSS7に
進み、4.43MHz付近で発振するVCOの有無を判
断し、このようなVCOが回路に設けられているとき、
ステップSS10に進む。一方、このようなVCOが回
路に設けられていないとき、ステップSS8に進む。
【0051】ステップSS8においては、自動判別制御
回路6aからの制御信号SG6aによって、スイッチ5
aが水晶発振器X’tal3をVCO44に接続する。
水晶発振器X’tal3の発振周波数において、キラー
回路3の出力信号SG3がチェックされる。キラー回路
3の出力信号SG3がオフ状態を示す信号になっている
とき、APC回路4aがロックした状態に保持され、受
信機により所定の信号処理が行われる。
【0052】キラー回路3の出力信号SG3がオン状態
を示す信号になっているとき、図2に示すようにふたた
びステップSS2に戻り、すなわち3.58MHz付近
で発振するVCOが選択され、それぞれの水晶発振器で
発振された周波数において、放送方式の自動判別を行
う。
【0053】一方、ステップSS7において、4.43
MHz付近で発振するVCOがあると判断されたとき、
ステップSS10に進み、このVCOが選択され、自動
判別制御回路6aからの制御信号SG6aによって、ス
イッチ5aが、水晶発振器X’tal3をこのVCOに
接続し、水晶発振器X’tal3の発振周波数におい
て、キラー回路3の出力信号SG3がチェックされる。
キラー回路3の出力信号SG3がオフ状態を示す信号に
なっているとき、APC回路4aがロックした状態に保
持され、受信機により所定の信号処理が行われる。キラ
ー回路3の出力信号SG3がオン状態を示す信号になっ
ているとき、ふたたびステップSS2に戻り、すなわち
3.58MHz付近で発振するVCOが選択され、それ
ぞれの水晶発振器で発振された周波数において、放送方
式の自動判別が行われる。
【0054】ここで、図3の波形図を参照しながら、キ
ラー回路3の出力信号SG3によるAPC回路4aのロ
ック状態の判別方法について説明する。図3はキラー回
路3の出力信号SG3により、APC回路4aのロック
状態を判別するときの波形図である。図3(a)はAP
C回路4aがロックしたと判断される場合のキラー回路
3の出力信号SG3の波形、図3(b)はAPC回路4
aがロックしていないと判断される場合のキラー回路3
の出力信号SG3の波形、図3(c)はキラー検出クロ
ックKCLK、図3(d)はVPULSEの波形をそれ
ぞれ示している。
【0055】図3(d)に示すVPULSEは同期信号
処理回路9によって、垂直同期信号に同期して発生され
るパルスである。図3(c)に示すキラー検出クロック
KCLKはVPULSEの立ち上がりから64Hごとに
発生されるクロック信号である。なお、ここは、Hを水
平同期信号の周期を指す。
【0056】キラー検出クロックKCLKにより、垂直
同期信号の一周期分(1V)が、5区間に分割されて、
そしてこの5区間において、キラー回路3の出力信号S
G3の示す状態が連続的にチェックされる。たとえば、
図3(a)に示すように、5区間の内、一回でもキラー
回路3の出力信号SG3がオフ状態を示すことになって
いれば、APC回路4aがロックしたと判断され、AP
C回路4aはこの状態に保持され、受信機により所定の
信号処理が行われる。そして、APC回路4aがロック
しているときでもキラー検出クロックKCLKにより、
キラー回路3の出力信号を検出しつつ、たとえば、キラ
ー検出クロックKCLKによって区切られた5区間の
内、キラー回路3の出力信号がオン状態を示す信号にな
っている区間が3区間以上であれば、APC回路4aが
ロックしていないと判断され、自動判別制御回路6aか
らの制御信号SG6aによって、スイッチ5aが他の水
晶発振器をVCO44に接続し、ふたたび放送方式の自
動判別が行われる。これによって、受信信号の雑音など
の原因でキラー回路3が誤動作し、誤った状態にロック
してしまうことが回避される。
【0057】また、本実施形態においては、南米地域向
けのシステムを意識して4.43MHz用のVCOを使
用した判別ループをパスする機能を有する(南米地域の
PALM/NのSCの周波数は、それぞれ3.5756
11、3.582056MHz)。この機能を使用する
ことにより4.43MHzの混在しないマルチシステム
受信機が構成された場合、判別時間が更に短縮できる。
【0058】さらに、4.43MHzのVCOがある場
合に自動判別を行うとき、4.43MHzの水晶発振器
における自動判別のみが行われ、他の水晶発振器におけ
る自動判別が行わない。これは、全ての水晶発振器で
4.43MHz/3.58MHz両方の判別を行うと判
別時間が長くかかってしまうことを防止するためであ
る。
【0059】さらにまた、SECAM放送方式の自動判
別においては、4.43MHzの判別時間を5Vの間行
うようにし、その間にキラー回路の出力信号SG3がオ
ン状態を示し、垂直同期信号の周波数の判別結果が50
Hzであり、かつSECAMデコーダからの識別信号が
オン状態という条件が満たされると、受信信号がSEC
AM方式と判断され、APC回路4aがロックした状態
に保持され、受信機がSECAM放送方式に応じて所定
の信号処理を行う。この三つの条件の内一つでも欠ける
とふたたび自動判別が開始される。これにより、SEC
AM放送方式の自動判別において、安定した判定結果が
得られる。
【0060】以上説明したように、本第一の実施形態に
よれば、垂直同期信号区間(1V)をキラー検出クロッ
クKCLKによって5区間に分割し、各区間においてキ
ラー回路3の出力信号SG3が一回でもオフ状態を示す
信号になると、自動判別制御回路6aはAPC回路4a
がロックしたと判断し、スイッチ5aに対して接続状態
を保持する制御信号SG6aを出力する。これにより、
APC回路4aのロック状態が保持される。
【0061】また、キラー検出クロックKCLKによっ
て分割された5区間において、キラー回路3の出力信号
がオン状態を示す信号が3回以上になると、自動判別制
御回路6aはAPC回路4aのロックが外れたと判断
し、スイッチ5aに対して、他の水晶発振器をVCO4
4に接続する制御信号を出力し、ふたたび放送方式の自
動判別を行う。これにより、受信信号の雑音などにより
APC回路4aおよびキラー回路3が誤動作して、誤っ
た状態にロックすることを回避できる。
【0062】さらに、本実施形態によれば、通常の自動
判別操作に、4.43MHzでの判別を行わないループ
を選択できるように設定され、これによって、通常の自
動判別よりさらに短時間の自動判別が実現できる。
【0063】上記第一の実施形態においては、一垂直同
期信号区間(1V)を、キラー検出クロックKCLKに
よって、5区間に区切って、キラー回路3のオン・オフ
状態を示すキラー信号SG3の状態によって、自動判別
動作を行う。こうすることにより、キラー回路3の誤動
作を防止することができる。
【0064】図4は本発明に係る放送方式自動判別装置
の第二の実施形態を説明するための図であって、その要
部であるキラー回路3aの回路図を示している。本第二
の実施形態は、より安定して精度の高い自動判別を実現
するものであり、その具体的な内容について、図面を参
照しつつ、以下順を追って説明する。
【0065】図4に示すように、キラー回路3aは乗算
器31、容量素子CA 、コンパレータ32および定電圧
源33によって構成されている。乗算器31の出力線は
容量素子CA の片方の電極に接続され、これらの接続点
がノードNDA を構成する。さらに、ノードNDA がコ
ンパレータ32の非反転入力端子(+)に接続され、コ
ンパレータ32の反転入力端子(−)に定電圧源33が
接続されている。
【0066】乗算器31にはカラーバースト信号CBS
Tと図1に示すVCO44の出力信号が入力される。さ
らに、カラーバースト信号CBSTに同期したタイミン
グパルスTPによって乗算器31の動作が制御され、カ
ラーバースト信号CBSTの区間内においてのみ乗算器
31が動作する。
【0067】乗算器31に入力されたVCO44の出力
信号とカラーバースト信号CBSTとの周波数の差で振
動している正弦波が出力される。さらに、カラーバース
ト信号CBSTに同期したタイミングパルスTPによっ
て正弦波の振幅に比例する電流IA がノードNDA に出
力され、容量素子CA が充電あるいは放電される。
【0068】乗算器31の出力線がノードNDA に接続
され、さらに、ノードNDA に容量素子CA およびコン
パレータ32の非反転入力端子(+)が接続されてい
る。コンパレータ32の反転入力端子(−)には定電圧
源33が接続され、参考電圧V ref が印加され、コンパ
レータ32の出力がキラー信号SG3aとなる。
【0069】カラーバースト信号CBSTとVCO44
の出力信号が同期しているとき、乗算器31の出力電流
A は図4中矢印に示す方向に流れ、この電流IA によ
って容量素子CA が充電され、ノードNDA の電圧VA
が上昇する。そして、ノードNDA の電圧VA が参考電
圧Vref より高くなると、コンパレータ32の出力信号
がハイレベルとなる。このハイレベルの出力キラー信号
SG3aはカラーバースト信号CBSTとVCO44の
出力信号が同期していることを示す。
【0070】一方、カラーバースト信号CBSTとVC
O44の出力信号が同期していないとき、乗算器31の
出力電流IA は図4中の矢印とは逆の方向に流れ、容量
素子CA が放電され、ノードNDA の電圧VA が降下す
る。ノードNDA の電圧VAが参考電圧Vref より低く
なると、コンパレータ32の出力信号がローレベルとな
る。このローレベルのキラー信号SG3aはカラーバー
スト信号CBSTとVCO44の出力信号が同期してい
ないことを示す。
【0071】図5はタイミングパルスTPに同期した電
流IA により容量素子CA が充電され、ノードNDA
電圧VA が上昇することを示すタイムチャートである。
図示のように、電流IA によって容量素子CA が充電さ
れ、ノードNDA の電圧VA が徐々に上昇し、ある時間
0 になると、ノードNDA の電圧VA が図1に示すコ
ンパレータ32の参考電圧Vref により高くなり、キラ
ー回路3aの出力信号がハイレベルとなる。この参考電
圧Vref はキラー回路3aのスレッショルドレベルであ
る。
【0072】また、ノードNDA の電圧VA が0Vか
ら、参考電圧Vref に達するまでの時間t0 をタイミン
グパルスTPの周期で表す数字がキラー回路3aのオフ
/オン時定数である。図示の場合においては、キラー回
路3aのオフ/オン時定数は4である。
【0073】さらに、容量素子CA が放電され、ノード
NDA の電圧VA が降下する場合、ノードNDA の電圧
A が参考電圧Vref から0Vに下がるまでの所要時間
がキラー回路3aのオン/オフ時定数である。キラー回
路3aのオン/オフ時定数について図示していないが、
通常、回路の構成を調整することにより、キラー回路3
aのオフ/オン時定数とオン/オフ時定数を別々に設定
している。
【0074】ここで、たとえば、自動判別装置がNTS
C信号でロックして、入力信号がPAL/M信号に変わ
ったとき、キラー回路3aの同期検波回路、すなわち乗
算器31の出力はNTSC信号のカラーバースト信号C
BSTの周波数とPAL/M信号のカラーバースト信号
CBSTの周波数との差を周波数とする正弦波になる。
以下、この出力信号を差信号と呼ぶ。NTSC信号のカ
ラーバースト信号CBSTの周波数fSCN は3.579
545MHzであり、PAL/M信号のカラーバースト
信号CBSTの周波数fSCP は3.57561149M
Hzであるので、その差fD は次のようになる。 fD =fSCN −fSCP =3.93351KHz=fH /4
【0075】なお、fH (=15.734264KH
z)はNTSC信号の水平同期信号の周波数である。す
なわち、差信号の周波数は水平同期信号周波数fH の1
/4である。
【0076】図6は差信号とタイミングパルスTPとの
位相関係を示すタイムチャートである。差信号とタイミ
ングパルスTPが図示の位相関係になるとき、乗算器3
1の出力電流IA は図6(c)に示すように、正方向に
3回と負方向に1回の割合で繰り返し発生されている。
容量素子CA はこの電流IA によって充電された結果、
ノードNDA の電圧VA は3回上昇して1回降下するこ
とを繰り返す。
【0077】このとき、キラー回路3aのオフ/オン時
定数:オン/オフ時定数が3:1とすると、キラー回路
3aの出力信号にチャタリングが発生し、出力が不安定
になる。
【0078】また、差信号とタイミングパルスTPの位
相関係が図7に示すような場合は、乗算器31の出力電
流IA は正方向2回と負方向2回が繰り返し、これによ
って容量素子CA が充電され、ノードNDA の電圧VA
が2回上昇と2回降下を繰り返す。
【0079】このとき、キラー回路3aのオフ/オン時
定数:オン/オフ時定数が1:1とすると、キラー回路
3aの出力信号にチャタリングが発生し、出力が不安定
になる。
【0080】そこでキラー回路3aのオフ/オン時定
数:オン/オフ時定数が4:3とすることによって、上
記のチャタリングの発生が抑制され、キラー回路3aが
安定したキラー信号SG3aが出力される。
【0081】自動判別制御回路6aはキラー信号SG3
aに応じてスイッチ5aの接続状態を制御する。たとえ
ば、キラー信号SG3aがハイレベルのとき、カラーバ
ースト信号とVCO44の出力信号が同期している、す
なわちAPC回路4aがロック状態であると判断し、ス
イッチ5aの接続状態を保持させる制御信号をスイッチ
5aに出力する。
【0082】一方、キラー信号SG3aがローレベルの
とき、カラーバースト信号とVCO44の出力信号が非
同期、すなわち、APC回路4aがロックしていないと
判断し、スイッチ5aに対し、他の水晶発振器に切り換
える制御信号を出力する。
【0083】以上説明したように、本第二の実施形態に
よれば、キラー回路3aにおいて、乗算器31によって
構成された同期検波回路にVCO44の出力信号とカラ
ーバースト信号CBSTを入力し、さらにカラーバース
ト信号CBSTに同期したタイミングパルスTPによっ
て乗算器31の動作を制御し、乗算器31の出力電流I
A によって容量素子CA を充放電し、それによって発生
された電圧VA をコンパレータ32の非反転入力端子に
入力し、コンパレータ32の反転入力端子に入力された
参考電圧Vref と比較し、比較の結果に応じて、キラー
信号SG3aを出力するようにし、かつ、キラー回路3
aのオフ/オン時定数とオン/オフ時定数との比を4:
3にしたので、安定したキラー信号SG3aが得られ、
それに基づく放送方式の自動判別を誤動作なしに行える
利点がある。なお、本第二の実施形態においては、時定
数の比を4:3に設定したが、これに限定されるもので
はなく、安定した出力が得られる他の時定数の比を設定
することも可能である。
【0084】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の放送方式
自動判別装置によれば、判別時間を短縮することができ
る放送方式自動判別装置が実現できる。また、各種の誤
動作を防止でき、安定した判別結果が得られる利点があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る放送方式自動判別装置の一実施形
態のブロック図である。
【図2】本発明に係る放送方式自動判別装置の動作のフ
ローチャートである。
【図3】APC回路のロック状態判別における各信号を
示す波形図である。
【図4】キラー回路の簡略回路図である。
【図5】オフ/オン時定数を示すタイムチャートであ
る。
【図6】検波器出力電流のタイムチャートである。
【図7】検波器出力電流のタイムチャートである。
【図8】従来例の放送方式自動判別装置の簡略ブロック
図である。
【図9】従来例の放送方式自動判別装置の動作のフロー
チャートである。
【符号の説明】
CBST…カラーバースト信号 KCLK…キラー状態検出クロック VPULSE…垂直同期信号の同期パルス X’t1,X’t2,X’tal1,X’tal2,
X’tal3…水晶発振器 TX1,TX2,TX3…水晶発振器接続端子 TP…タイミングパルス NDA …ノード CA …容量素子 1…カラーバースト信号入力端子 2…ACC回路 3, 3a…キラー回路 31…乗算器 32…コンパレータ 33…定電圧源 4,4a…APC回路 41…位相検出回路 42…位相差回路 43…ローパスフィルタ(LPF) 44…電圧制御発振器(VCO) 5,5a…スイッチ 6,6a…自動判別制御回路 7…SECAM識別回路 8…同期分離回路 9…同期処理回路 10…複合信号入力端子 11…他のICからの入力端子 12…VCO出力端子

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発振周波数が異なる少なくとも二つの発
    振器と、 制御信号に応じて一つの発振器を選択するスイッチ回路
    と、 色復元信号と上記選択された発振器の発振信号との位相
    を比較し、比較結果に応じて、ロック状態または非ロッ
    ク状態のいずれかの状態となり、その状態を示す状態信
    号を出力する位相制御回路と、 所定の区間に分割された走査期間の各区間において、ロ
    ック状態を示す上記状態信号を受けたとき、上記スイッ
    チ回路に対しその接続状態に保持させる上記制御信号を
    出力し、各区間において、ロック状態を示す上記状態信
    号を受けていないとき、上記スイッチ回路に対し他の発
    振器を接続させる制御信号を出力する自動判別制御回路
    とを有する放送方式自動判別装置。
  2. 【請求項2】 上記自動判別制御回路は、一走査期間中
    にロック状態を示す上記状態信号を受けた場合であって
    も、上記分割された各区間において、非ロック状態を示
    す上記状態信号を受ける回数が、あらかじめ設定された
    回数以上になると、上記スイッチ回路に対し他の発振器
    を接続させる上記制御信号を出力する請求項1に記載の
    放送方式自動判別装置。
  3. 【請求項3】 上記自動判別制御回路は、所定の自動判
    別操作において所定の発振周波数を持つ発振器の選択を
    停止させる請求項1に記載の放送方式自動判別装置。
  4. 【請求項4】 上記自動判別制御回路は、所定の放送方
    式において、上記状態信号と、所定の判別ブロックから
    の識別信号と、所定の走査信号周波数の判定結果を示す
    信号との三つの信号に応じて自動判別を行う請求項1に
    記載の放送方式自動判別装置。
  5. 【請求項5】 発振周波数が異なる少なくとも二つの発
    振器と、 制御信号に応じて一つの発振器を選択するスイッチ回路
    と、 色復元信号と上記選択された発振器の出力信号とを同期
    検波し、この同期検波信号を受け所定の時定数比を持っ
    て充放電手段を充電または放電し、当該充放電手段の出
    力信号とあらかじめ設定したしきい値とを比較し、比較
    の結果に応じてロック状態または非ロック状態を示す状
    態信号を出力する状態信号出力回路と、 ロック状態を示す上記状態信号を受けたとき、上記スイ
    ッチ回路に対しその接続状態に保持させる制御信号を出
    力し、非ロック状態を示す上記状態信号を受けたとき、
    上記スイッチ回路に対し他の発振器を接続させる制御信
    号を出力する自動判別制御回路とを有する放送方式自動
    判別装置。
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