JPH0964057A - ヘテロ接合バイポーラトランジスタ及びその製造方法 - Google Patents

ヘテロ接合バイポーラトランジスタ及びその製造方法

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JPH0964057A
JPH0964057A JP21316395A JP21316395A JPH0964057A JP H0964057 A JPH0964057 A JP H0964057A JP 21316395 A JP21316395 A JP 21316395A JP 21316395 A JP21316395 A JP 21316395A JP H0964057 A JPH0964057 A JP H0964057A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヘテロ接合バイポーラトランジスタ及びその
製造方法に関し、ガードリングの表面の導電性に起因す
るヘテロ接合バイポーラトランジスタの劣化を抑制す
る。 【解決手段】 ヘテロ接合バイポーラトランジスタのエ
ミッタ電極8とベース電極9との間のガードリング12
の表面に反応性イオンエッチングによってダメージを与
え、高抵抗領域13を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はヘテロ接合バイポー
ラトランジスタ及びその製造方法に関するものであり、
特に、III-V族化合物半導体からなるエミッタメサ構造
を有するHBT(ヘテロ接合バイポーラトランジスタ)
におけるエミッタ電極とベース電極との間に存在するエ
ミッタ層の高抵抗化に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、GaAs等の電子移動度の大きな
III-V族化合物半導体を用いたヘテロ接合バイポーラト
ランジスタ等の化合物半導体装置は、高周波素子或いは
高速スイッチング素子として広く用いられている。
【0003】このヘテロ接合バイポーラトランジスタ
は、エミッタ層としてAlGaAsを用い、ベース層及
びコレクタ層としてGaAsを用いて構成するのが一般
的であったが、近年、エミッタ層としてのAlGaAs
層に形成される深い準位に起因する劣化の問題を解決す
るために、エミッタ層としてInGaP層が用いられる
ようになっている。
【0004】即ち、エミッタ層として活性な原子である
Alを含むAlGaAs層を用いた場合には、AlGa
As層に深い準位に起因する多くの非発光性再結合中心
が形成され、この非発光性再結合中心を介してヘテロ接
合バイポーラトランジスタの劣化が進行するため、Al
を含まないInGaP層をエミッタ層として用いること
によって劣化の問題を解決して、ヘテロ接合バイポーラ
トランジスタの信頼性を向上させている。
【0005】この様な従来のヘテロ接合バイポーラトラ
ンジスタを図6を参照して説明する。なお、図6(a)
はヘテロ接合バイポーラトランジスタの概略的断面図で
あり、また、図6(b)はヘテロ接合バイポーラトラン
ジスタのベース電極の形状を示す部分的上面図である。
【0006】図6(a)参照 まず、MOVPE法(有機金属気相成長法)、或いは、
MBE法(分子線エピタキシャル成長法)を用いて、半
絶縁性GaAs基板21上にn+ 型GaAsサブコレク
タ層22、n型GaAsコレクタ層23、p+ 型GaA
sベース層24、及び、n型InGaP層25/n型G
aAs層26/n+ 型InGaAs層27からなるエミ
ッタ層28を順次成長させる。
【0007】次いで、エミッタメサ、ベースメサ、及
び、コレクタメサを形成してキャップ層としてのn+
InGaAs層27、n型GaAs層26の露出部、及
び、n + 型GaAsサブコレクタ層12の露出部に夫々
導電層を設けてオーミック性のエミッタ電極30、ベー
ス電極35、及び、コレクタ電極37を形成し、最後に
パッシベーション膜としてSiON膜38を設けてヘテ
ロ接合バイポーラトランジスタが完成する。
【0008】図6(b)参照 この場合、ベース電極35は、エミッタメサを取り囲む
ように、従って、エミッタ電極30を取り囲むようにU
字状に設けられており、このベース電極35とエミッタ
電極30との間にガードリング34が形成される。
【0009】なお、この従来のヘテロ接合バイポーラト
ランジスタにおいては、熱処理を行ってベース電極35
の構成元素をn型GaAs層26及びn型InGaP層
25に拡散させて合金化領域36を形成し、この合金化
領域36によってベース電極35とp型GaAsベース
層24とをオーミックに接続している。
【0010】また、p+ 型GaAsベース層24を直接
露出させた場合には、エミッタ/ベース接合、即ち、p
n接合が表面に露出し、表面準位に起因して劣化が進行
するので、キャップ層のn+ 型InGaAs層27のみ
をメサエッチングしてエミッタメサを形成している。
【0011】また、露出する層がn型InGaP層25
の場合には、具体的理由は解明されていないもののベー
ス電極35の合金化反応の制御が困難になり、且つ、n
型InGaP層25の禁制帯幅がn型GaAs層26の
禁制帯幅より大きいので、ベース電極35の接触抵抗が
大きくなり素子特性が低下することになる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、n型GaAs
層26を残存させた従来の構造において、n型InGa
P層25及びn型GaAs層26はエミッタ層28を構
成する層であるのでドナー濃度をある程度以下には下げ
ることができず、ベース電極35とエミッタ電極30と
の間のガードリング34が導電性を有することになり、
この導電性に基づく表面電導が素子の安定動作を阻害
し、素子劣化の原因となっている。
【0013】したがって、本発明は、ガードリング34
の表面を高抵抗化することによって、ヘテロ接合バイポ
ーラトランジスタの動作を安定にし、且つ、劣化を抑制
することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理的構
成の説明図であり、この図1を参照して本発明における
課題を解決するための手段を説明する。
【0015】図1参照 (1)本発明は、ヘテロ接合バイポーラトランジスタに
おいて、エミッタ電極8とベース電極9との間のガード
リング12の表面にダメージ領域からなる高抵抗領域1
3を有すると共に、この高抵抗領域13が少なくともベ
ース層3の上に存在することを特徴とする。
【0016】この様に、エミッタ電極8とベース電極9
との間のガードリング12の表面にダメージ領域からな
る高抵抗領域13を設けることによって表面電導を抑制
したので、表面電導による素子の劣化を防止することが
でき、且つ、ベース層3を露出させることがないのでp
n接合の露出に伴う表面準位に起因する劣化も防止する
ことができる。
【0017】(2)また、本発明は、ヘテロ接合バイポ
ーラトランジスタにおいて、エミッタ電極8とベース電
極9との間のガードリング12の表面に成長層からなる
高抵抗領域13を有すると共に、この高抵抗領域13が
少なくともベース層3の上に存在することを特徴とす
る。
【0018】この様に、ダメージ領域に代えて成長層を
用いて高抵抗領域13を構成することによって、表面電
導の抑制がより確実になり、また、プラズマやイオン注
入によるダメージを受けることがなくなる。
【0019】(3)また、本発明は、上記(1)または
(2)において、ベース電極9はエミッタ層7上に設け
られ、合金化領域14を介してベース層3とオーミック
に接続されていることを特徴とする。
【0020】この合金化領域14を用いることによっ
て、導電型の異なるエミッタ層7上にベース電極9を設
けた場合にも、イオン注入等によるリーチスルー領域の
形成工程が不要になり、製造工程が簡素化される。
【0021】(4)また、本発明は、ヘテロ接合バイポ
ーラトランジスタの製造方法において、半絶縁性半導体
基板1上に少なくとも一導電型コレクタ層2、反対導電
型ベース層3、及び、一導電型エミッタ層7(4〜6)
を順次堆積させる工程、ベース層3が露出しない深さま
でエミッタ層7の一部をエッチングする工程、このエッ
チングにより露出したエミッタ層7(4,5)の少なく
とも一部に反応性イオンエッチング法を用いてダメージ
を与えて高抵抗領域13を形成する工程、高抵抗領域1
3の一部にベース電極9を形成する工程、ベース層3に
達する合金化領域14を形成する工程、エミッタ層7及
びベース層3をエッチングしてコレクタ層2の一部を露
出させる工程、及び、エミッタ層7及びコレクタ層2に
夫々エミッタ電極8及びコレクタ電極10を形成する工
程を有することを特徴とする。
【0022】この様に、本発明においては、ヘテロ接合
バイポーラトランジスタを製造する際に、ベース層3が
露出しない深さまでエミッタ層7の一部をエッチングす
ると共に、このエッチングによって露出したエミッタ層
7(4,5)の少なくとも一部に反応性イオンエッチン
グ法を用いてダメージを与えて高抵抗領域13を形成す
るので、簡単な工程によって導電性を有するガードリン
グ12を高抵抗化することができる。
【0023】この事情を図2を参照して説明する。な
お、図2は半絶縁性GaAs基板上に設けた厚さ190
nmで、不純物濃度が2.5×1012cm-3のn型Ga
As層を、CF4 とCHF3 を反応ガスとして用いたR
IE(反応性イオンエッチング)法によってエッチング
した場合のn型GaAs層の電流変動(RIE処理後/
初期値)を示したものである。
【0024】この場合の具体的条件としては、CF4
CHF3 を夫々36sccm及び30sccm流して、
内容積24000ccの反応室の圧力を4.0Paにし
た状態で、室温で300秒間エッチングを行い、エッチ
ング終了後にn型GaAs層に直流電圧(Vdc)を印加
して流れる電流値を測定したものである。
【0025】図2参照 この様なRIE処理によってn型GaAs層は損傷を受
け、表面にダメージ領域が形成されて電流値が減少し、
この電流値の減少の程度は印加電圧値の増加と共に大き
くなる。
【0026】したがって、実際のヘテロ接合バイポーラ
トランジスタにおいては、RIEを用いたエッチング処
理によって露出したエミッタ層7(4,5)の抵抗値が
増加して、表面電導が抑制されることになる。なお、実
際の製造工程においては、RIE処理時間は300秒以
上であるので、受ける損傷はより大きくなり、抵抗値は
さらに増加することになる。
【0027】(5)また、本発明は、上記(4)におい
て、ベース層3が露出しない深さまでエミッタ層7の一
部をエッチングする工程の後に、全面に絶縁膜を堆積さ
せ、反応性イオンエッチング法を用いて絶縁膜からなる
サイドウォール11を形成すると同時に露出したエミッ
タ層7(4,5)にダメージを与えて高抵抗領域13を
形成することを特徴とする。
【0028】この様に、エミッタメサ側面を保護するた
めのサイドウォール11の形成工程を用いて高抵抗領域
13を形成することができるので、高抵抗化工程が簡素
化されスループットが向上する。
【0029】(6)また、本発明は、ヘテロ接合バイポ
ーラトランジスタの製造方法において、半絶縁性半導体
基板1上に少なくとも一導電型コレクタ層2、反対導電
型ベース層3、及び、一導電型エミッタ層7を順次堆積
させる工程、ベース層3が露出しない深さまでエミッタ
層7の一部をエッチングする工程、このエッチングによ
り露出したエミッタ層7(4,5)の少なくとも一部を
さらにエッチングしてベース層3に達する凹部を形成す
る工程、この凹部に高抵抗層を結晶成長させて高抵抗領
域13を形成する工程、露出したエミッタ層7(4,
5)の一部にベース電極9を形成する工程、ベース層3
に達する合金化領域14を形成する工程、エミッタ層7
及びベース層3をエッチングしてコレクタ層2の一部を
露出させる工程、及び、エミッタ層7及びコレクタ層2
に夫々エミッタ電極8及びコレクタ電極10を形成する
工程を有することを特徴とする。
【0030】この様に、結晶成長により高抵抗領域13
を形成することにより、プラズマ工程或いはイオン注入
工程に伴うダメージの発生の問題をなくすことができ、
且つ、高抵抗領域13の比抵抗をより高くすることがで
きる。
【0031】(7)また、本発明は、上記(6)におい
て、ベース層3がGaAs層から構成され、また、エミ
ッタ層7がベース層3と接するInGaP層5及びその
上に設けたGaAs層6から構成されると共に、成長層
がノン・ドープGaAs層からなることを特徴とする。
【0032】この様に、成長層としてアンドープGaA
s層を用いることによって、InGaP/GaAs系ヘ
テロ接合バイポーラトランジスタにおけるガードリング
12の表面電導を確実に抑制することができる。なお、
図において符号15はパッシベーション膜を表す。
【0033】
【発明の実施の形態】ここで、図3乃至図4を参照し
て、本発明の第1の実施の形態を説明する。 図3(a)参照 まず、半絶縁性GaAs基板21上にMOVPE法を用
いて、不純物濃度が4×1018cm-3で厚さが500n
mのn+ 型GaAsサブコレクタ層22、不純物濃度が
4×1017cm-3で厚さが600nmのn型GaAsコ
レクタ層23、不純物濃度が4×1019cm-3で厚さが
70nmのp+ 型GaAsベース層24、及び、不純物
濃度が4×1017cm-3で厚さが24nmのn型InG
aP層25/不純物濃度が4×1017cm-3で厚さが6
nmのn型GaAs層26/不純物濃度が3×1019
-3で厚さが110nmのn+ 型InGaAs層27か
らなる積層エミッタ層28を順次成長させる。
【0034】なお、本発明の特許請求の範囲の記載にお
いては、n+ 型GaAsサブコレクタ層22及びn型G
aAsコレクタ層23を総称してコレクタ層と言うもの
であり、コレクタ層と言う場合には、n型GaAsコレ
クタ層23及びn+ 型GaAsサブコレクタ層22の一
方を指す場合もあるし、両者を指す場合もある。
【0035】また、n+ 型InGaAs層27は、実際
には、不純物濃度が4×1017cm -3で厚さが10nm
のn+ 型InGaP層、不純物濃度が4×1018cm-3
で厚さが250nmのn+ 型GaAs層、及び、不純物
濃度が3×1019cm-3で厚さが110nmのInGa
As層を順次積層させた3層構造からなり、このn+
InGaAs層27を構成するn+ 型InGaP層はエ
ッチングストッパ層として機能し、またn+ 型GaAs
層は応力緩和層として機能する。
【0036】また、結晶成長法は、MOVPE法に限ら
れるものでなく、MBE法を用いても良く、また、p+
型不純物としては拡散係数の小さな炭素(C)を用い、
n型不純物としても拡散係数の小さなSiを用いている
が、他の導電型決定不純物を用いても良い。
【0037】図3(b)参照 次いで、n+ 型InGaAs層27上にWシリサイドか
らなるエミッタ電極形成用導電層を設け、その上に設け
たSiON膜パターン29をマスクとして、CH4 及び
2 を反応ガスとしたRIE(反応性イオンエッチン
グ)法によってWシリサイド層を異方性エッチングする
ことによってエミッタ電極30を形成したのち、エミッ
タ電極30をマスクとして、H3 PO4 、H2 2 、及
び、H2 Oからなるエッチング液を用いたウェット・エ
ッチングによってn+ 型InGaAs層27をエッチン
グしてn型GaAs26の表面を露出させてエミッタメ
サ構造を形成する。
【0038】なお、エッチングに際しては、n+ 型In
GaAs層27を構成するn+ 型InGaAs層をウェ
ット・エッチングにより除去したのち、SiON膜パタ
ーン29を除去し、次いで、CCl2 2 及びHeを反
応ガスとしたRIE法によりn+ 型InGaAs層27
を構成するn+ 型GaAs層及びn+ 型InGaP層も
除去する。
【0039】図3(c) 次いで、減圧化学気相成長法(LPCVD法)を用い
て、全面に厚さ70nmのSi3 4 膜31(図におい
ては点線で示している)を堆積させたのち、CHF3
CF4 をエッチングガスとしたRIE法を用いて異方性
エッチングすることによってサイドウォール32を形成
する。なお、このSi3 4 膜31は、エミッタメサ側
面を保護する保護膜として設けるものであり、SiO2
等の他の絶縁膜より保護作用が良好である。
【0040】また、このRIE工程において、図2に示
したように露出しているn型GaAs層26及びその下
のn型InGaP層25はRIEに伴うプラズマダメー
ジを受けてプラズマダメージによる高抵抗化領域33が
形成されるが、このRIE工程に特別の条件は必要とさ
れず通常のサイドウォールを形成する条件のRIE工程
で十分である。
【0041】図4(d)参照 次いで、全面にPd/Zn/Pt/Auからなる4層構
造のベース電極形成用導電層を堆積させ、パターニング
することによってn型GaAs層26上にベース電極3
5を形成したのち、N2 雰囲気中で350〜400℃、
好適には375℃の基板温度で、3〜5分、好適には4
分間の熱処理を行ってベース電極35中のPd及びZn
をn型GaAs層26及びn型InGaP層25中に固
相拡散して合金化領域36を形成し、ベース電極35と
+ 型GaAsベース層24とをオーミックに接続す
る。
【0042】図4(e)参照 次いで、所定パターンのフォトレジストマスクを用いて
n型GaAs層26乃至n型GaAsコレクタ層23を
エッチングしてn+ 型GaAsサブコレクタ層22を露
出させてベースメサ構造を形成したのち、全面にTi/
AuGe/Auからなるコレクタ電極形成用導電層を堆
積させ、次いで、パターニングしたのち合金化処理する
ことによってn+ 型GaAsサブコレクタ層22上にコ
レクタ電極37を形成し、最後に、全面にパッシベーシ
ョン膜として厚さ600nmのSiON膜38を形成し
てヘテロ接合バイポーラトランジスタが完成する。な
お、パッシベーション膜としてSiON膜38を用いる
のは、応力を緩和するためである。
【0043】この第1の実施の形態においては、n型G
aAs層26上にベース電極35を形成しているので、
エミッタ/ベース接合からなるpn接合が露出すること
がなく、表面準位の起因する劣化を抑制することができ
る。
【0044】また、n型InGaP層25に直接ベース
電極35を形成するものではないので、合金化領域36
を制御性良く形成することができ、また、ベース電極3
5の接触抵抗が大きくならずオーミック性が良好にな
る。
【0045】なお、上記第1の実施の形態においては、
エミッタメサ形成工程における制御性を高めるためにエ
ミッタキャップ層をn+ 型InGaP層、n+ 型GaA
s層、及び、n+ 型InGaAs層の3層構造で構成し
ているが、n+ 型InGaAs層のみで構成しても良
い。
【0046】また、エミッタ電極30の構成部材とし
て、ノンアロイでInGaAsに対するオーミック電極
の形成が可能なWシリサイドを用いているが、同じくノ
ンアロイでオーミック電極の形成が可能であるTiW合
金を用いても良い。
【0047】次に、図5を参照して、本発明の第2の実
施の形態を説明する。なお、この第2の実施の形態にお
ける積層構造は第1の実施の形態における積層構造と同
様であり、用いている各電極及び絶縁膜の材料も第1の
実施の形態における材料と実質的に同様である。
【0048】図5(a)参照 まず、第1の実施の形態と同様にエミッタメサ構造及び
サイドウォール32を形成したのち、新たなマスク層
(図示せず)を用いてエミッタ電極30とベース電極3
5との間のガードリング34に相当する部分のn型Ga
As層26及びn型InGaP層25を選択的に除去し
てp+ 型GaAsベース層24を露出させ、次いで、p
+ 型GaAsベース層24の露出部にノン・ドープのi
型GaAs層を選択的にエピタキシャル成長させてi型
GaAs層40を形成する。
【0049】図5(b)参照 次いで、マスク層を除去したのち、第1の実施の形態と
同様に、全面にPd・Zn/Pt/Auからなるベース
電極形成用導電層を堆積させ、パターニングすることに
よってn型GaAs層26上にベース電極35を形成し
たのち、熱処理を行ってベース電極35中のPd及びZ
nをn型GaAs層26及びn型InGaP層25中に
固相拡散して合金化領域36を形成し、ベース電極35
とp+ 型GaAsベース層24とをオーミックに接続す
る。
【0050】図5(c)参照 あとは、第1の実施の形態における図4の工程と同様
に、ベースメサ構造を形成したのちコレクタ電極37を
形成し、最後に全面にパッシベーション膜としてSiO
N膜38を形成してヘテロ接合バイポーラトランジスタ
が完成する。
【0051】この第2の実施の形態においては、エピタ
キシャル成長法によって高抵抗のノン・ドープのi型G
aAs層40を形成しているので、p+ 型GaAsベー
ス層24の表面をプラズマやイオンに晒すことがなく、
したがって、プラズマや注入イオンによるダメージに起
因する素子特性の劣化を抑制することができ、また、プ
ラズマによるダメージ層を用いる場合に比べてより確実
に表面電導を抑制することができる。
【0052】なお、この第2の実施の形態においては、
ノン・ドープのi型GaAs層40を成長させている
が、FeやCr等の深い準位を形成する不純物を含んだ
GaAsを用いても良いものであり、ノン・ドープのi
型GaAs層40よりもさらに高抵抗にすることができ
る。
【0053】また、上記の各実施の形態においては、ベ
ース電極35の合金化反応とコレクタ電極37の合金化
反応を別工程で行っているが、同じ工程で行っても良
く、また、用いている導電性部材の組成は単なる一例を
示したものであり、従来のInGaAsやGaAsのオ
ーミック電極として用いられている他の組成の導電性部
材を用いても良いものである。
【0054】また、上記各実施の形態においては、ワイ
ドエミッタとしてInGaPを用いたInGaP/Ga
As系ヘテロ接合バイポーラトランジスタを説明してい
るが、本発明はワイドエミッタとしてAlGaAsを用
いたAlGaAs/GaAs系ヘテロ接合バイポーラト
ランジスタ等の他のヘテロ接合バイポーラトランジスタ
をも対象とするものである。
【0055】このようなワイドエミッタとしてAlGa
Asを用いたAlGaAs/GaAs系ヘテロ接合バイ
ポーラトランジスタに上記の構成を適用することによ
り、pn接合を露出させることがないので、界面準位に
起因する劣化を抑制することができ、また、酸化しやす
く且つ禁制帯幅の大きなAlGaAs層を露出させない
ことによってベース電極のオーミック性を良好にするこ
とができる。
【0056】さらに、上記各実施の形態においては、n
pn型ヘテロ接合バイポーラトランジスタを説明してい
るが、本発明はpnp型ヘテロ接合バイポーラトランジ
スタをも対象とするものである。
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、エミッタ電極とベース
電極との間のガードリング領域の少なくとも一部に高抵
抗領域を設けたので、エミッタ/ベース接合を露出させ
ることがなく、したがって、表面準位に基づく劣化を抑
制することができ、また、ガードリング領域の導電性を
高抵抗領域によって低下させたので表面電導に基づく劣
化も抑制することができ、ヘテロ接合バイポーラトラン
ジスタの信頼性を高め、長寿命化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理的構成の説明図である。
【図2】本発明の作用の説明図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態の途中までの製造工
程の説明図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態の図3以降の製造工
程の説明図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態の製造工程の説明図
である。
【図6】従来のヘテロ接合バイポーラトランジスタの説
明図である。
【符号の説明】
1 半絶縁性半導体基板 2 コレクタ層 3 ベース層 4 ワイドエミッタ層 5 エミッタ付加層 6 エミッタキャップ層 7 エミッタ層 8 エミッタ電極 9 ベース電極 10 コレクタ電極 11 サイドウォール 12 ガードリング 13 高抵抗領域 14 合金化領域 15 パッシベーション膜 21 半絶縁性GaAs基板 22 n+ 型GaAsサブコレクタ層 23 n型GaAsコレクタ層 24 p+ 型GaAsベース層 25 n型InGaP層 26 n型GaAs層 27 n+ 型InGaAs層 28 エミッタ層 29 SiONマスク層 30 エミッタ電極 31 Si3 4 膜 32 サイドウォール 33 高抵抗化領域 34 ガードリング 35 ベース電極 36 合金化領域 37 コレクタ電極 38 SiON膜 39 マスク層 40 i型GaAs層

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エミッタ電極とベース電極との間のガー
    ドリングの表面にダメージ領域からなる高抵抗領域を有
    すると共に、前記高抵抗領域が少なくともベース層の上
    に存在することを特徴とするヘテロ接合バイポーラトラ
    ンジスタ。
  2. 【請求項2】 エミッタ電極とベース電極との間のガー
    ドリングの表面に成長層からなる高抵抗領域を有すると
    共に、前記高抵抗領域が少なくともベース層の上に存在
    することを特徴とするヘテロ接合バイポーラトランジス
    タ。
  3. 【請求項3】 上記ベース電極はエミッタ層上に設けら
    れ、合金化領域を介して上記ベース層とオーミックに接
    続されていることを特徴とする請求項1または2に記載
    のヘテロ接合バイポーラトランジスタ。
  4. 【請求項4】 半絶縁性半導体基板上に少なくとも一導
    電型コレクタ層、反対導電型ベース層、及び、一導電型
    エミッタ層を順次堆積させる工程、前記ベース層が露出
    しない深さまで前記エミッタ層の一部をエッチングする
    工程、前記エッチングにより露出したエミッタ層の少な
    くとも一部に反応性イオンエッチング法を用いてダメー
    ジを与えて高抵抗領域を形成する工程、前記高抵抗領域
    の一部にベース電極を形成する工程、前記ベース層に達
    する合金化領域を形成する工程、前記エミッタ層及び前
    記ベース層をエッチングして前記コレクタ層の一部を露
    出させる工程、及び、前記エミッタ層及び前記コレクタ
    層に夫々エミッタ電極及びコレクタ電極を形成する工程
    を有することを特徴とするヘテロ接合バイポーラトラン
    ジスタの製造方法。
  5. 【請求項5】 上記ベース層が露出しない深さまでエミ
    ッタ層の一部をエッチングする工程の後に、全面に絶縁
    膜を形成し、反応性イオンエッチング法を用いて前記絶
    縁膜からなるサイドウォールを形成すると同時に、前記
    露出したエミッタ層にダメージを与えて高抵抗領域を形
    成することを特徴とする請求項4記載のヘテロ接合バイ
    ポーラトランジスタの製造方法。
  6. 【請求項6】 半絶縁性半導体基板上に少なくとも一導
    電型コレクタ層、反対導電型ベース層、及び、一導電型
    エミッタ層を順次堆積させる工程、前記ベース層が露出
    しない深さまで前記エミッタ層の一部をエッチングする
    工程、前記エッチングにより露出したエミッタ層の少な
    くとも一部をさらにエッチングして前記ベース層に達す
    る凹部を形成する工程、前記凹部に高抵抗層を結晶成長
    させて高抵抗領域を形成する工程、前記露出したエミッ
    タ層の一部にベース電極を形成する工程、前記ベース層
    に達する合金化領域を形成する工程、前記エミッタ層及
    び前記ベース層をエッチングして前記コレクタ層の一部
    を露出させる工程、及び、前記エミッタ層及び前記コレ
    クタ層に夫々エミッタ電極及びコレクタ電極を形成する
    工程を有することを特徴とするヘテロ接合バイポーラト
    ランジスタの製造方法。
  7. 【請求項7】 上記ベース層がGaAs層から構成さ
    れ、また、エミッタ層が少なくとも前記ベース層と接す
    るInGaP層及びその上に設けたGaAs層から構成
    されると共に、上記高抵抗領域がノン・ドープGaAs
    層から構成されることを特徴とする請求項6記載のヘテ
    ロ接合バイポーラトランジスタの製造方法。
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