JPH096243A - ラベル基材 - Google Patents

ラベル基材

Info

Publication number
JPH096243A
JPH096243A JP17683895A JP17683895A JPH096243A JP H096243 A JPH096243 A JP H096243A JP 17683895 A JP17683895 A JP 17683895A JP 17683895 A JP17683895 A JP 17683895A JP H096243 A JPH096243 A JP H096243A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
label
sheet
base material
forming
pattern
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP17683895A
Other languages
English (en)
Inventor
Itsuro Takenoshita
逸郎 竹ノ下
Shigesato Itou
栄聡 伊藤
Naohiro Shirahama
直弘 白浜
Makoto Honda
本田  誠
Katsuya Kume
克也 久米
Katsuyuki Okazaki
功到 岡崎
Mitsuo Kuramoto
盈夫 倉本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitto Denko Corp filed Critical Nitto Denko Corp
Priority to JP17683895A priority Critical patent/JPH096243A/ja
Publication of JPH096243A publication Critical patent/JPH096243A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱転写式等によるパターン形成で臨機にラベ
ルを発行でき、かつ耐擦過性に優れるラベルを簡便に効
率よく形成しうるラベル基材を得ること。 【構成】 同一のセパレータ(1)の上に、光透過性の
ラベルカバーシート(2)と、ラベル形成シート(3)
とを仮着状態に併設してなるラベル基材。 【効果】 ラベルを併設のカバーシートを介し効率的に
被覆でき、そのカバーシートの選択で耐熱性や耐溶剤性
等の耐薬品性などの性能を容易に付加でき、半田フロー
や溶剤洗浄、その払拭処理でパターンが消失しないラベ
ルが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐擦過性に優れるラベ
ルを簡便に効率的に形成しうるラベル基材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、パターンを刻印した金属銘板、又
は耐熱性樹脂シートや金属板に硬化性インクでパターン
を形成した耐擦過性に優れる識別用等のラベルが知られ
ていた。しかしながら、生産体制が多品種少量生産へと
変遷するなかで臨機なラベル発行が困難でかかる生産体
制に対処できない問題点があった。
【0003】一方、スチレン・ポリオレフィン重合体と
融点が200℃以上の熱可塑性樹脂との混合物からなる
インク受容層を有するラベル基材(特開昭62−299
391号公報)、又はエポキシ樹脂等と疎水性シリカと
低密度ポリエチレンワックスとの混合物からなるインク
受容層を有するラベル基材(特開昭63−176183
号公報)にワックス系インクからなる熱転写パターンを
形成してなるラベルも知られていた。
【0004】しかしながら前記のラベルでは、摩擦等で
パターンが消失してラベル機能を喪失し、耐擦過性に乏
しい問題点があった。ワックス系インクに代えてポリエ
ステル系やポリアミド系、アクリル系やポリカーボネー
ト系、フェノール系等の樹脂系インクを用いても耐擦過
性に乏しい点は同様で満足できるラベルを得ることはで
きない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、熱転写式等
によるパターン形成で臨機にラベルを発行でき、かつ耐
擦過性に優れるラベルを簡便に効率よく形成しうるラベ
ル基材の開発を課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、同一のセパレ
ータの上に、光透過性のラベルカバーシートと、ラベル
形成シートとを仮着状態に併設したことを特徴とするラ
ベル基材を提供するものである。
【0007】
【作用】上記構成のラベル基材により、そのラベル形成
シートに熱転写プリンタ等を介し任意にパターンを付与
して臨機にラベルを発行でき、かつそのラベル上に当該
ラベル基材におけるラベルカバーシートを接着して被覆
保護することができる。従ってラベルカバーシートを適
宜に選択して耐擦過性のほか、耐熱性や耐溶剤性等の耐
薬品性などの所望の性能を容易に付与することができ
る。
【0008】
【発明の実施形態】本発明のラベル基材は、同一のセパ
レータの上に、光透過性のラベルカバーシートと、ラベ
ル形成シートとを仮着状態に併設したものである。その
例を図1〜図4に示した。1がセパレータ、2がラベル
カバーシート、3がラベル形成シート、21,31が必
要に応じて設けられる接着層である。
【0009】図1、図2に示した例は、ラベルカバーシ
ート2とラベル形成シート3をセパレータ1の上に並設
形態で設けたものであり、図3、図4に示した例はセパ
レータ1の上にラベルカバーシート2とラベル形成シー
ト3を順次重畳形態に設けたものである。
【0010】本発明においては、同一のセパレータの上
にラベルカバーシートとラベル形成シートとが仮着状態
で設けられていればよく、その配置については使用形態
等に応じて適宜に決定することができる。一般には、1
対1の対応関係にてラベルカバーシートとラベル形成シ
ートとが設けられ、図1に例示の如き並設方式では通
例、ラベルカバーシートの隣にラベル形成シートを設け
た並列形態とされる。並設方式では、ラベルカバーシー
トとラベル形成シートの表面配置がいずれの配置形態に
ても維持されていずれのシートにもパターンを付与する
ことができる。
【0011】図3に例示の如き重畳形態では、ラベルカ
バーシートの上にラベル形成シートを配置してラベル形
成シートにパターンを付与できる形態とされる。その場
合、図3に例示の如くラベルカバーシート2の上にそれ
よりも小面積のラベル形成シート3を重畳仮着して、ラ
ベルカバーシートの少なくとも一部をはみ出させること
により、そのはみ出部を介してラベルカバーシートにも
パターンを付与することができる。
【0012】本発明のラベル基材の形成は、並設形態の
場合、例えば長尺体からなる同一セパレータの上に粘着
層又はホットメルト接着層を介して長尺のラベルカバー
シートとラベル形成シートを並列配置して仮着し、その
各シートに同じサイズ又は異なるサイズのラベルカバー
単位とラベル単位の切断線を打ち込み方式等の適宜な方
式で形成する方法などにより行うことができる。ラベル
カバーシートとラベル形成シートを同じシートで形成す
るときには前記した並列配置の必要を回避することがで
きる。
【0013】一方、重畳形態のラベル基材の形成は、例
えば長尺体からなる同一セパレータの上に粘着層又はホ
ットメルト接着層を介して長尺のラベルカバーシートを
仮着した後、その上にラベル形成シートを粘着層又はホ
ットメルト接着層を介し重畳させて仮着し、その各シー
トに同じサイズ又は異なるサイズのラベルカバー単位と
ラベル単位の切断線を打ち込み方式等の適宜な方式で形
成する方法などにより行うことができる。異なるサイズ
のラベルカバー単位とラベル単位の切断線は、二段刃の
打ち込み方式などにより同時形成することも可能であ
る。
【0014】本発明においてセパレータとしては、シリ
コーン系や長鎖アクリル系等の適宜な剥離剤で必要に応
じ表面処理した離型処理面を有する薄葉体を用いうる。
その薄葉基材については特に限定はなく、適宜なものを
用いることができる。一般には、紙や樹脂フィルム、そ
れらのラミネート体などが用いられる。なお重畳形態の
ラベル基材を形成する場合には、ラベル形成シートを重
畳するラベルカバーシートの面も必要に応じて離型処理
面とされる。
【0015】ラベル形成シートとしては、インク等によ
りパターンを付与できる適宜なシート状物を用いうる。
その例としては、紙や樹脂フィルム、樹脂の塗布層や樹
脂で保形した粉末シート、それらと補強基材との複合
物、あるいはそれらの表面にインク受容層を設けたもの
などがあげられる。付与するパターンとのコントラスト
に優れるものとしたラベル形成シートが好ましい。
【0016】ちなみに前記の紙としては、上質紙やアー
ト紙やコート紙の如き天然紙、ポリプロピレン合成紙、
ラミネート天然紙などがあげられる。またフィルムや塗
布層や粉末シート等の形成に用いる樹脂の例としては、
エチルセルロースやセルロースアセテートの如きセルロ
ース系樹脂、ポリエチレンやポリプロピレンやエチレン
・酢酸ビニル共重合体の如きオレフィン系樹脂、ポリス
チレンやポリ塩化ビニルの如きビニル系樹脂、ポリエチ
レンテレフタレーやポリエチレンナフタレートの如きポ
リエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系
樹脂、キシレン系樹脂、ポリ塩化ビニリデン、ポリカー
ボネート、アクリル系樹脂、ポリアリレートなどがあげ
られる。
【0017】また例えばポリイミド、ポリエーテルエー
テルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミ
ド、ポリスルホン、ポリフェニレンサルファイド、ポリ
アミドイミド、ポリエステルイミド、芳香族ポリアミ
ド、ポリパラバン酸、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、エ
ポキシ樹脂等の耐熱性樹脂などもあげられる。
【0018】さらに補強基材としては、例えば樹脂の塗
布層やフィルム、繊維や布、紙や不織布、金属箔やネッ
ト、ワイヤなどがあげられる。補強基材による複合形態
は、例えばシート状の補強基材の上に樹脂フィルムや粉
末シート等を熱ラミネート法や押出コーティング法等で
設けたもの、シート状の補強基材に溶液状ないし溶融状
の樹脂や粉末シート等の形成材を含浸させたものや塗工
したもの、樹脂フィルムや粉末シート等の内部にシート
状の補強基材を介在させたものや、繊維状等の補強基材
を混入させたものなどの適宜な形態とすることができ
る。
【0019】上記した粉末シートは、1種又は2種以上
の樹脂バインダと無機や有機の適宜な粉末や繊維等を有
機溶剤等で混合してシート状に成形し、樹脂バインダを
介して粉末を保形したものとして形成することができ
る。熱転写方式による鮮明な高密度印字の点よりは、そ
の表面粗さをRaに基づいて0.01〜0.2μmとし
たものが好ましい。
【0020】ちなみに前記した粉末としては、その色等
に応じて適宜なものが用いられ、耐熱性等の点よりは無
機粉末が好ましく用いられる。その無機粉末の例として
は、炭酸カルシウム、シリカ、チタニア、アルミナ、亜
鉛華、ジルコニア、酸化カルシウム、マイカの如き白色
物、酸化マンガン・アルミナ、酸化クロム・酸化錫、酸
化鉄、硫化カドミウム・硫化セレンの如き赤色物、酸化
コバルト、ジルコニア・酸化バナジウム、酸化クロム・
五酸化二バナジウムの如き青色物などが代表例としてあ
げられる。
【0021】また、酸化クロム・酸化コバルト・酸化鉄
・酸化マンガンやクロム酸塩、過マンガン酸塩の如き黒
色物、ジルコニウム・珪素・プラセオジム、バナジウム
・錫、クロム・チタン・アンチモンの如き黄色物、酸化
クロム、コバルト・クロム、アルミナ・クロムの如き緑
色物、アルミニウム・マンガン、鉄・珪素・ジルコニウ
ムの如き桃色物なども無機粉末の代表例としてあげられ
る。粉末の粒径は、前記した表面粗さを達成する点より
50μm以下、就中20μm以下、特に10μm以下が好
ましい。なお粉末シートにおける粉末の含有量は、90
重量%以下が一般的である。
【0022】パターン形成シートの厚さは、ラベルとし
ての機能や強度、セパレータへの仮着性などの点より、
3〜1000μm、就中5〜500μm、特に10〜80
μmが好ましい。
【0023】パターン形成シートの表面層として必要に
応じて設けられるインク受容層は、パターン形成の容易
化や付与パターンの定着性の向上などを目的とするもの
である。インク受容層は、上記に例示した如き適宜な樹
脂の層として形成することができ、その樹脂としては例
えばポリイミド系樹脂やエポキシ系樹脂、エポキシアク
リル系樹脂やウレタンアクリル系樹脂、ポリエステルア
クリル系樹脂やアクリル酸エステル系樹脂、アルキッド
アクリル系樹脂やシリコーンアクリル系樹脂、ポリエン
/ポリチオール型スピラン系樹脂やアミノアルキッド系
樹脂などの紫外線硬化系樹脂も用いうる。
【0024】インク受容層の厚さは、0.5〜150μ
m、就中1〜100μm、特に5〜80μmが一般的であ
る。なおインク受容層には、粉末ないし着色剤等の添加
物を含有させることもできる。
【0025】ラベルカバーシートとしては、光透過性を
有する適宜なシートを用いうる。かかるシートは、ラベ
ル形成シートに付与したパターンを判読できる光透過性
を示す範囲で着色されていてもよい。従ってラベルカバ
ーシートは、上記したラベル形成シートに準じて光透過
性のシートとして適宜に形成することができる。ラベル
カバーシートを適宜に選択することにより、耐擦過性の
ほか、耐熱性や耐溶剤性等の耐薬品性などの所望の性能
を容易に付与することができる。ラベルカバーシートの
厚さは、上記したラベル形成シートの範囲に準じること
ができる。
【0026】ラベルカバーシートやラベル形成シートに
セパレータ等への仮着性を付与するために必要に応じて
設けられる粘着層やホットメルト接着層等からなる接着
層は、適宜な接着剤にて形成することができる。ちなみ
に粘着層の形成には、例えばゴム系粘着剤、アクリル系
粘着剤、シリコーン系粘着剤、ビニルアルキルエーテル
系粘着剤、ポリビニルアルコール系粘着剤、ポリビニル
ピロリドン系粘着剤、ポリアクリルアミド系粘着剤、セ
ルロース系粘着剤などの有機系のものが一般に用いられ
る。
【0027】またホットメルト接着層の形成には、例え
ばエチレン・酢酸ビニル系、ポリオレフィン系、ポリア
ミド系、スチレン系ないしエラストマー系、ポリエステ
ル系、アクリル系、ポリウレタン系のホットメルト接着
剤の如き、上記したラベル形成シートで例示した熱可塑
性樹脂などが用いうる。
【0028】粘着層やホットメルト接着層の付設は、熱
ラミネート法や押出コーティング法、カレンダーロール
法やドクターブレード法、グラビアロールコータ法など
の適宜な方式で行うことができる。接着層の厚さは、使
用目的に応じて適宜に決定でき、一般には500μm以
下、就中300μm以下、特に3〜100μmとされる。
【0029】ラベルカバーシートやラベル形成シート、
あるいは接着層には、耐候性の向上化などを目的に必要
に応じて、ベンゾフェノン系やベンゾトリアゾール系等
で代表される紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系等で代
表される光安定剤、フェノール系や硫黄系、ホスファイ
ト系や芳香族アミン系、ヒドラジン系やオキサミド系等
で代表される抗酸化剤などの薬品を配合することもでき
る。
【0030】本発明のラベル基材によるラベルの形成
は、例えばラベル基材のラベル形成シートにパターンを
付与してラベルとし、それを被着体に接着した後そのラ
ベルの上に、当該ラベル基材におけるラベルカバーシー
トを接着被覆する方法などにより行うことができる。そ
のラベルの例を図5に示した。4がラベル形成シート3
に付与したパターン層、2がパターン付与のラベル形成
シートを接着被覆するラベルカバーシートである。なお
5は被着体である。
【0031】ラベル形成シートに付与するパターンは任
意である。印字パターン、絵柄パターン、バーコードパ
ターンなどの任意なパターンを付与してよい。またパタ
ーンの形成方式も任意であり、パターン形成マスクを介
した塗布方式、スクリーン印刷方式、転写紙に形成した
パターンの転写方式、熱転写式やドット式、XYプロッ
タ式やバーインパクト式等の各種プリンタを介した形成
方式などの適宜な形成方式を採りうる。
【0032】任意なパターンの形成効率や臨機なラベル
発行性などの点より好ましいパターン形成方式は、熱転
写プリンタとインクシートを介した方式である。熱転写
式プリンタにてパターンを形成できるラベル形成シート
は、上記した適宜な方式で得ることができる。
【0033】パターンを形成するためのインクには、適
宜なものを用いうる。ちなみに熱転写プリンタによるパ
ターン形成が可能なインクの例としては、着色剤と熱溶
融性バインダを用いて形成したものなどがあげられ、そ
の着色剤には、例えば有機系や無機系の顔料、カーボ
ン、金属粉末などの適宜なものを用いうる。
【0034】前記した有機系顔料の具体例としては、ア
ゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、トリフェニルメタン
系顔料、金属錯塩顔料、バット染料系顔料、キナクリド
ン系顔料、イソインドリノン系顔料などがあげられる。
無機系顔料の例としては、上記した粉末シートにおいて
無機粉末として例示したものなどがあげられる。
【0035】熱溶融性バインダとしては、ワックスやポ
リマーなどが一般的に用いられ、その種類については特
に限定はない。好ましく用いうるワックスの例として
は、パラフィンワックス、マイクロワックス、ポリエチ
レンワックスの如きパラフィン系ワックス類、蜜ろう、
カルナウバワックス、木ろうの如き天然系ワックス類、
ステアリルアルコール、パルミチルアルコールの如き高
級アルコール系ワックス類、ステアロアミド、オレオア
ミド、パルミチロアミドの如き高級アミド系ワックス
類、ヘキストワックス、ブチルステアレート、エチルパ
ルミテート、ミリスチルステアレートの如きエステル系
ワックス類、ステアリン酸、パルミチン酸、ベヘニン
酸、ミリスチン酸、カプリン酸、ラウリン酸、1,20
−エイコサン二酸の如き高級脂肪酸からなる酸ワックス
類、ソルビタン誘導体類などがあげられる。低温定着
性、ないし短時間定着性の点よりは、酸ワックス類が好
ましく用いられる。
【0036】また熱溶融性バインダ用のポリマーとして
は、親水性ポリマー、疎水性ポリマーのいずれも用いる
ことができる。インクシートのブロッキング防止性や低
温転写性などの点よりは、熱変形温度が50〜300
℃、就中80〜160℃のポリマーが好ましく用いられ
る。ポリマーは、ワックスとの併用が特に好ましい。前
記親水性ポリマーの例としては、ゼラチン、その誘導
体、セルロース誘導体、カゼイン等の蛋白質やデンプン
等の多糖類の如き天然物やその誘導体、ポリビニルアル
コール、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド重合体
の如き水溶性ポリマー、ビニル系ラテックス、ウレタン
系ラテックスの如きポリマーラテックスなどがあげられ
る。
【0037】好ましく用いうる疎水性ポリマーの例とし
ては、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、エチルセ
ルロース、セルロースアセテート、ポリスチレン、ポリ
酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩
化ビニル・酢酸ビニルコポリマー、エチレン・酢酸ビニ
ルコポリマー、塩化ビニル・酢酸ビニル・マレイン酸タ
ーポリマー、エステルガムの如きロジン誘導体などがあ
げられる。その他、種々のポリマーも用いうる(米国特
許明細書第3062674号、同第3142586号、
同第3143388号、同第3220844号、同第3
287289号、同第3411911号など)。
【0038】着色剤と熱溶融性バインダの使用割合は、
ラベル形成シートとのコントラストや熱転写圧着性など
により適宜に決定されるが、一般には熱溶融性バインダ
100重量部あたり50〜1000重量部、就中80〜
500重量部、特に100〜300重量部の着色剤が用
いられる。なお熱定着性のインクには、耐熱樹脂を配合
することもできその配合は、パターン定着性の向上など
に有効である。用いる耐熱樹脂としては、上記のラベル
形成シートで例示したものなどがあげられ、その配合量
は熱溶融性バインダと同量以下が好ましい。
【0039】インクの調製は例えば、1種又は2種以上
の各インク形成成分を使用目的等に応じた適宜な配合割
合でロールミル等の適宜な混練機にて加熱混合するか、
必要に応じ溶媒を用いて例えばロールミルやポットミル
等の適宜な混練機で混合する方式などによりペースト状
等の流動物を形成する方法などにより行うことができ
る。インク形成成分の混合に際しては適宜な方式を採る
ことができ、例えばインク形成成分を一括混合する方
式、あるいはインク形成成分を適宜に組分けして用いる
方式などがあげられる。後者の組分け方式は、熱転写方
式等によるパターン形成に供する印字リボンの如きイン
クシートを形成する場合などに種々の利点を発揮する。
【0040】熱転写方式などによりパターンを形成する
場合に必要な、印字リボンの如きインクシートは例え
ば、塗布方式、含浸方式等によりインクをフィルムや布
等からなる支持基材に保持させることにより形成するこ
とができる。支持基材としては、ポリエステル、ポリイ
ミド、フッ素樹脂等の樹脂フィルム、ポリアミドやポリ
エステル等の繊維からなる布などの通例のものを用いて
よい。インク層の密着性の向上には支持基材をワックス
等でアンダーコーティング処理する方式が有効である。
インク層の厚さは、隠蔽力やインク層の剪断による良好
な熱転写パターンの形成性などの点より、0.2〜10
μmが一般的であり、0.8〜3μmが好ましい。
【0041】本発明のラベル基材によるラベルは、例え
ば陶磁器、ガラス製品、セラミック製品、金属製品、琺
瑯製品、樹脂製品、木材製品等の種々の物品へのバーコ
ード等からなる識別マークの付与、あるいはその他のパ
ターン付与などの種々の目的に好ましく用いうる。特に
実装工程に供するプリント回路基板の如く加熱処理や溶
剤による洗浄工程、その払拭工程を経る必要のある被着
体の商品管理等に好ましく用いうる。なお被着体は、平
板形態や容器形態などの任意な形態をしていてよい。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、熱転写方式等により任
意なパターンを臨機に付与して必要なラベルを随時に発
行でき、そのラベルを併設のカバーシートを介し効率的
に被覆できて耐擦過性に優れるラベルを得ることができ
る。また単なるカバーシートの選択で耐熱性や耐溶剤性
等の耐薬品性などの性能を容易に付加でき、半田フロー
や溶剤洗浄、その払拭処理でパターンが消失しないラベ
ルとすることができる。
【0043】
【実施例】
実施例1 シリコーン系剥離剤で表面処理したポリエステルフィル
ムからなるセパレータの上に、片面にアクリル酸2−エ
チルヘキシル系共重合体を主成分とする厚さ30μmの
アクリル系粘着層を有し、他面にシリコーン系剥離剤の
コート層を有する厚さ30μmの芳香族ポリアミドから
なる透明フィルムを当該アクリル系粘着層を介し仮着
し、その上に前記に準じたアクリル系粘着層を介してラ
ベル形成シートを重畳させて仮着し、ラベル基材を得
た。
【0044】前記のラベル形成シートは、厚さ50μm
のポリイミドフィルムの片面に、チタニア50部(重量
部、以下同じ)、炭酸カルシウム30部、タルク20
部、及び熱変形温度が250℃の熱可塑性ポリエーテル
イミド35部をN,N−ジメチルアセトアミド185部
と共にロールミルで均一に混練してペーストとし、それ
をドクターブレード法にてキャスティングし乾燥させて
形成した厚さ10μmのインク受容層を有し、他面に前
記に準じた厚さ30μmのアクリル系粘着層を有するも
のである。
【0045】次に、前記のラベル基材に切断刃の打ち込
み方式でラベルカバー単位とラベル単位の切断線を形成
した後、そのラベル単位のインク受容層に市販の熱転写
プリンタと樹脂系インクシートを用いてバーコードパタ
ーンを印字し、そのラベル単位を剥がしてアクリル系粘
着層を介しガラス・エポキシ基板に接着し、ついでラベ
ルカバー単位を剥がしてアクリル系粘着層を介しラベル
単位上に接着してラベルを得た。
【0046】実施例2 シリコーン系剥離剤で表面処理したグラシン紙からなる
セパレータの上に、片面にアクリル酸2−エチルヘキシ
ル系共重合体を主成分とする厚さ30μmのアクリル系
粘着層を有し、他面にシリコーン系剥離剤のコート層を
有する厚さ30μmのポリフッ化ビニルからなる透明フ
ィルムを当該アクリル系粘着層を介し仮着し、その上に
アクリル系粘着層を介してラベル形成シートを重畳させ
て仮着し、ラベル基材を得た。なお当該ポリフッ化ビニ
ルフィルムは、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェ
ニル)ベンゾシリアゾールを約0.3重量%含有する耐
候性付与物である。また前記のラベル形成シートは、厚
さ50μmの白色ポリエステル系フィルムの片面に、ア
クリル酸2−ブチル系共重合体を主成分とする厚さ20
μmのアクリル系粘着層を付設したものである。
【0047】次に、実施例1に準じて前記のラベル基材
にラベルカバー単位とラベル単位の切断線を形成した
後、バーコードパターンを印字してガラス・エポキシ基
板に接着し、ラベルカバーで被覆した状態のラベルを得
た。
【0048】比較例1 厚さ50μmの白色ポリイミドフィルムの片面に実施例
1に準じ粘着層を設けた後、他面に実施例1に準じてバ
ーコードパターンを印字してラベルを得た。
【0049】比較例2 厚さ50μmの白色アクリル系フィルムの片面に実施例
1に準じ粘着層を設けた後、他面に実施例1に準じてバ
ーコードパターンを印字してラベルを得た。
【0050】評価試験 実施例、比較例で得たガラス・エポキシ基板に接着のラ
ベル表面を溶剤を含浸させた不織布で払拭してパターン
の残存状態を調べた。溶剤にはアセトン、トルエン、ト
リクロロエタン、フロン−113、HCFC系溶剤、又
はクリンスルー750H(商品名、花王社製)を用い
た。また実施例1及び比較例1のラベル接着のガラス・
エポキシ基板に対して260℃、5秒間の条件で半田試
験を行なった後のパターンの残存状態を調べた。
【0051】前記の結果を表1に示した。
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】ラベル基材例の平面図
【図2】前記ラベル基材例の断面図
【図3】他のラベル基材例の平面図
【図4】前記ラベル基材例の断面図
【図5】ラベル例の断面図
【符号の説明】 1:セパレータ 2:ラベルカバーシート 3:ラベル形成シート 21,31:接着層 4:パターン層 5:被着体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本田 誠 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 久米 克也 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 岡崎 功到 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 倉本 盈夫 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一のセパレータの上に、光透過性のラ
    ベルカバーシートと、ラベル形成シートとを仮着状態に
    併設したことを特徴とするラベル基材。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のラベル基材において、
    ラベルカバーシートとラベル形成シートが並設形態又は
    重畳形態にあるもの。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のラベル基材にお
    いて、離型処理面に粘着層又はホットメルト接着層を介
    して仮着されたもの。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3に記載のラベル基材におい
    て、ラベル形成シートが熱転写式プリンタにてパターン
    を形成できるもの。
  5. 【請求項5】 請求項2〜4に記載のラベル基材におい
    て、ラベルカバーシートの上にそれよりも小面積のラベ
    ル形成シートを重畳仮着したもの。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5に記載のラベル基材におけ
    るラベル形成シートにパターンを付与してなるラベルの
    上に、当該ラベル基材におけるラベルカバーシートを接
    着被覆してなることを特徴とするラベル。
JP17683895A 1995-06-19 1995-06-19 ラベル基材 Pending JPH096243A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17683895A JPH096243A (ja) 1995-06-19 1995-06-19 ラベル基材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17683895A JPH096243A (ja) 1995-06-19 1995-06-19 ラベル基材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH096243A true JPH096243A (ja) 1997-01-10

Family

ID=16020722

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17683895A Pending JPH096243A (ja) 1995-06-19 1995-06-19 ラベル基材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH096243A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019083710A (ja) * 2017-11-02 2019-06-06 株式会社クボタ モーアユニット
US11382264B2 (en) 2017-11-02 2022-07-12 Kubota Corporation Mower unit for heat discharge and soundproofing

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019083710A (ja) * 2017-11-02 2019-06-06 株式会社クボタ モーアユニット
US11382264B2 (en) 2017-11-02 2022-07-12 Kubota Corporation Mower unit for heat discharge and soundproofing

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2533456B2 (ja) ラベル及びそのラベル基材とインク
JPH096243A (ja) ラベル基材
JP5618573B2 (ja) 焼成用積層シート、識別ラベルが貼付された被着体及びその製造方法
US5308684A (en) Burning pattern sheet
JP3594788B2 (ja) 印刷シート
AU2019290457B2 (en) Ink, transfers, methods of making transfers, and methods of using transfers to decorate plastic articles
JP2009154503A (ja) 水転写シート及び水転写剥離シート
JP2021019188A (ja) 印刷された導電性線分を製造するためのシステム、装置、及び方法
JPH03108599A (ja) 焼成用パターンシート及びその焼成パターンの製造方法
JPH08150680A (ja) 耐熱性印刷基材及びラベル
JPH03125182A (ja) 焼成用パターンシート
JPH07219434A (ja) ラベル、その製造方法、ラベル基材及びインクシート
JPH10187043A (ja) インクジェット用接着シート及びラベル
JPH09300894A (ja) 転写印像を有する物品の製造方法
JPH03132343A (ja) 焼成パターンの製造方法
JP4243404B2 (ja) 印刷シート、印刷用シート及びその製造方法
JPH1016497A (ja) 絵付シート
JPH08185120A (ja) 熱定着性インク、インクシート及びラベル
JPS63257679A (ja) 印画物
JPH02196693A (ja) 熱転写フィルム及び熱転写フィルムを用いた熱転写方法
JPH08100159A (ja) 印刷用粘着シート、ラベル及び離型処理剤
JPH11106715A (ja) 印刷用粘着シート及び印刷シート
JPH10193817A (ja) 印刷シート及びインク
JPH1120327A (ja) 印刷シート及び熱転写式インクリボン
JPH08276676A (ja) ラベル及びそのラベル基材とインク