JPH0960722A - 車両用直結クラッチのスリップ制御装置 - Google Patents

車両用直結クラッチのスリップ制御装置

Info

Publication number
JPH0960722A
JPH0960722A JP21601595A JP21601595A JPH0960722A JP H0960722 A JPH0960722 A JP H0960722A JP 21601595 A JP21601595 A JP 21601595A JP 21601595 A JP21601595 A JP 21601595A JP H0960722 A JPH0960722 A JP H0960722A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slip amount
target slip
vehicle
speed
state
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP21601595A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3451802B2 (ja
Inventor
Toru Matsubara
亨 松原
Kunihiro Iwatsuki
邦裕 岩月
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP21601595A priority Critical patent/JP3451802B2/ja
Publication of JPH0960722A publication Critical patent/JPH0960722A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3451802B2 publication Critical patent/JP3451802B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Fluid Gearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両の加速走行時において、燃費向上効果を
可及的に高めつつ、目標スリップ量が過渡時目標スリッ
プ量から減少させられる際のエンジン回転速度の低下に
起因する違和感の発生を抑制し得る車両用直結クラッチ
のスリップ制御装置を提供する。 【解決手段】 走行状態判断手段200によって、車両
の走行状態がタービン回転速度NT の上昇率が高い走行
状態であることが判断され、その判断が肯定された場合
には、否定された場合よりも、目標スリップ量減少速度
変更手段198によって、目標スリップ量減少手段19
4によって目標スリップ量TNSLPが定常時目標スリ
ップ量TNSLP1まで減少させられる速度が速くされ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用直結クラッ
チのスリップ制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】直結クラッチ付トルクコンバータや直結
クラッチ付フルードカップリング等のようなポンプイン
ペラとタービンランナとを直結する直結クラッチを有す
る直結クラッチ付流体式伝動装置を備えた車両において
は、車両の加速走行時では、直結クラッチの回転損失を
一層少なくして車両の燃費を改善することを目的とし
て、直結クラッチの解放領域と係合領域との間にスリッ
プ制御領域を設け、そのスリップ制御領域において直結
クラッチを半係合状態とするように実際のスリップ量す
なわちポンプインペラの回転速度とタービンランナの回
転速度との差を、予め定められた目標スリップ量に追従
するように加速スリップ制御を実行することが提案され
ている。
【0003】上記のような加速スリップ制御を実行する
ためのスリップ制御装置として、車両の走行状態が所定
の過渡状態にあるとき、例えば、加速スリップ制御の実
行中においてエンジン負荷に対応するスロットル弁開度
の変化率が所定値以上である状態(すなわち加速走行状
態にあるとき)や、直結クラッチの解放領域からスリッ
プ制御領域に切り換えられることにより実際のスリップ
量と定常時目標スリップ量との偏差が大きい状態でスリ
ップ制御が開始されるとき等のように、外乱(スロット
ル弁開度変化)やスリップ制御の開始に関連して、スリ
ップ制御の制御対象であるスリップ量が不安定となる過
渡状態では、目標スリップ量を定常時のそれよりも高い
値に設定された過渡時目標スリップ量まで一時的に増加
させる(或いは、過渡時目標スリップ量に一時的に設定
する)形式のものが知られている。例えば、特開平4−
331868号公報に記載されているスリップ制御装置
がそれである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようなスリップ制
御装置では、エンジン負荷の変化率が設定値よりも上回
ると判断された加速運転状態では目標スリップ量が増大
側に変更されるので、トルクコンバータにおいてはトル
ク増幅作用が有効に得られて加速性能が向上し、また、
解放領域からスリップ領域に切り換えられた場合には、
それまでは大きな値が形成されていた直結クラッチの入
力軸回転速度(すなわちポンプインペラの回転速度=エ
ンジン回転速度)が急激に低下することが、目標スリッ
プ量を大きな値にすることで抑制されるため、エンジン
トルクの変動に起因する違和感の発生が抑制される。上
記のように過渡時目標スリップ量まで一時的に増加させ
られた目標スリップ量は、その後、所定の減少速度で緩
やかに定常時目標スリップ量に向かわせられる。
【0005】ところで、流体式伝動装置のタービンラン
ナの回転速度すなわち車速は、エンジン回転速度すなわ
ちポンプインペラの回転速度に伴って上昇させられる
が、その上昇率は、選択されている変速段のギヤ比やエ
ンジン負荷等によって異なり、ギヤ比が大きい程高くエ
ンジン負荷が大きい程高くなる。一方、上記のような目
標スリップ量が定常時目標スリップ量に向かって減少さ
せられている過渡時において、エンジン回転速度の低下
を抑制するためには、タービンランナの回転速度の上昇
率に対して、目標スリップ量の減少速度を十分に遅くす
ることが好ましい。
【0006】しかしながら、前記公報に記載されている
スリップ制御装置では、目標スリップ量を定常時目標ス
リップ量に向かって減少させる速度は、車速の上昇率に
拘わらず一定にされていた。そのため、その目標スリッ
プ量の減少速度を比較的高く設定すると、図18に一点
鎖線で示されるように、例えばギヤ比が小さい変速段が
選択されて車速すなわちタービンランナの回転速度の上
昇率が低い場合には、エンジン回転速度が低下させられ
ることとなって違和感が発生するという問題が生じる。
反対に、目標スリップ量の減少速度を比較的低く設定す
ると、車速すなわちタービンランナの回転速度の上昇率
が高い場合には、エンジン回転速度の低下が生じ難いに
も拘わらず、目標スリップ量が大きい値に設定されてい
る期間が長くなることから、加速スリップ制御による燃
費向上効果を十分に得られないという問題が生じるので
ある。
【0007】本発明は以上の事情を背景として為された
ものであり、その目的とするところは、車両の加速走行
時において、燃費向上効果を可及的に高めつつ、目標ス
リップ量が過渡時目標スリップ量から減少させられる際
のエンジン回転速度の低下に起因する違和感の発生を抑
制し得る車両用直結クラッチのスリップ制御装置を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】斯かる目的を達成するた
めの本発明の要旨とするところは、ポンプインペラとタ
ービンランナとを直結する直結クラッチを備えた車両に
おいて、前記直結クラッチのスリップ量が目標スリップ
量と一致するように制御するスリップ制御手段と、車両
の走行状態の変化に基づいて、その目標スリップ量を、
加速スリップ制御が定常状態で実行されるときの目標ス
リップ量である定常時目標スリップ量よりも高い値に設
定された過渡時目標スリップ量に一時的に設定する目標
スリップ量増加手段と、その目標スリップ量増加手段に
よって過渡時目標スリップ量に一時的に設定された目標
スリップ量を定常時目標スリップ量まで減少させる目標
スリップ量減少手段とを、備える形式の車両用直結クラ
ッチのスリップ制御装置であって、(a) 所定の車両の走
行状態に対して、アクセルペダル操作に応答する前記タ
ービンランナの回転速度の上昇率が高い車両走行状態で
あることを判断する走行状態判断手段と、(b) 前記ター
ビンランナの回転速度の上昇率が高い車両走行状態とな
る程、前記目標スリップ量増加手段によって前記過渡時
目標スリップ量に一時的に設定された目標スリップ量
を、前記目標スリップ量減少手段によって定常時目標ス
リップ量まで減少させる速度を速くする目標スリップ量
減少速度変更手段とを、含むことにある。
【0009】
【発明の効果】このようにすれば、走行状態判断手段に
よって、所定の車両の走行状態に対して、アクセルペダ
ル操作に応答するタービンランナの回転速度の上昇率、
すなわち車速の上昇率が高い車両走行状態であることが
判断され、目標スリップ量減少速度変更手段によって、
そのタービンランナの回転速度の上昇率が高い車両走行
状態となる程、前記目標スリップ量減少手段によって目
標スリップ量が定常時目標スリップ量まで減少させられ
る速度が速くされる。
【0010】上記により、タービンランナの回転速度の
上昇率が高く、すなわち車速の上昇率が高くエンジン回
転速度の低下が生じ難い走行状態においては、比較的短
時間で目標スリップ量が定常時目標スリップ量まで減少
させられて燃費向上効果が十分に得られると共に、ター
ビンランナの回転速度の上昇率が低い車両走行状態の場
合には、目標スリップ量が緩やかに減少させられるた
め、エンジン回転速度の低下に起因する違和感の発生が
好適に抑制される。
【0011】
【発明の他の態様】ここで、好適には、前記車両用直結
クラッチのスリップ制御装置は、自動変速機の実際に選
択されている変速段が所定の基準変速段よりもギヤ比が
大きいことを判断する変速段判断手段を更に備えるもの
であり、前記走行状態判断手段は、その変速段判断手段
の判断が肯定された場合に、車両の走行状態が前記ター
ビンランナの回転速度の上昇率が高い車両走行状態であ
ることを判断するものである。
【0012】また、好適には、前記車両用直結クラッチ
のスリップ制御装置は、エンジン負荷が予め定められた
所定の基準負荷よりも大きいことを判断するエンジン負
荷判断手段を更に備えるものであり、前記走行状態判断
手段は、エンジン負荷判断手段による判断が肯定された
場合に、所定の車両の走行状態に対して、アクセルペダ
ル操作に応答する前記タービンランナの回転速度の上昇
率が高い車両走行状態であることを判断するものであ
る。
【0013】また、好適には、前記車両用直結クラッチ
のスリップ制御装置は、車速の上昇率が予め定められた
所定の基準上昇率よりも高いことを判断する車速上昇率
判断手段を更に備えるものであり、前記走行状態判断手
段は、その車速上昇率判断手段による判断が肯定された
場合に、所定の車両走行状態に対して、アクセルペダル
操作に応答するタービンランナの回転速度の上昇率が高
い車両走行状態であることを判断するものである。
【0014】また、好適には、前記車両用直結クラッチ
のスリップ制御装置は、車両の走行路面の上り勾配が予
め定められた所定の基準勾配よりも小さいことを判断す
る道路勾配判断手段を更に備えるものであり、前記走行
状態判断手段は、その道路勾配判断手段による判断が肯
定された場合に、所定の車両走行状態に対して、アクセ
ルペダル操作に応答する前記タービンランナの回転速度
の上昇率が高い車両走行状態であることを判断するもの
である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面に
基づいて詳細に説明する。
【0016】図1は、本発明の一実施例の油圧制御装置
により変速制御される車両用自動変速機を示す骨子図で
ある。図において、エンジン10の出力は、トルクコン
バータ12を介して自動変速機14に入力され、図示し
ない差動歯車装置および車軸を介して駆動輪へ伝達され
るようになっている。
【0017】上記トルクコンバータ12は、エンジン1
0のクランク軸16に連結され、外周部において断面U
字状に曲成されると共にエンジン10側へ向かう方向成
分を有する作動油の流れを発生させる羽根を有するポン
プインペラ18と、自動変速機14の入力軸20に固定
され、ポンプインペラ18の羽根に対抗する羽根を有
し、そのポンプインペラ18からの作動油を受けて回転
させられるタービンランナー22と、軸方向に移動可能
且つ相対回転不能にタービンランナー22のハブ軸に嵌
合されたピストン23を介して上記入力軸20に連結さ
れ、それらポンプインペラ18およびタービンランナー
22の間を直結するロックアップクラッチ24と、一方
向クラッチ26によって一方向の回転が阻止されている
ステータ28とを備えている。
【0018】上記自動変速機14は、ハイおよびローの
2段の切り換えを行う第1変速機30と、後進ギヤ段お
よび前進4段の切り換えが可能な第2変速機32を備え
ている。第1変速機30は、サンギヤS0、リングギヤ
R0、およびキャリヤK0に回転可能に支持されてそれ
らサンギヤS0およびリングギヤR0に噛み合わされて
いる遊星ギヤP0から成るHL遊星歯車装置34と、サ
ンギヤS0とキャリヤK0との間に設けられたクラッチ
C0および一方向クラッチF0と、サンギヤS0および
ハウジング41間に設けられたブレーキB0とを備えて
いる。
【0019】第2変速機32は、サンギヤS1、リング
ギヤR1、およびキャリヤK1に回転可能に支持されて
それらサンギヤS1およびリングギヤR1に噛み合わさ
れている遊星ギヤP1から成る第1遊星歯車装置36
と、サンギヤS2、リングギヤR2、およびキャリヤK
2に回転可能に支持されてそれらサンギヤS2およびリ
ングギヤR2に噛み合わされている遊星ギヤP2から成
る第2遊星歯車装置38と、サンギヤS3、リングギヤ
R3、およびキャリヤK3に回転可能に支持されてそれ
らサンギヤS3およびリングギヤR3に噛み合わされて
いる遊星ギヤP3から成る第3遊星歯車装置40とを備
えている。
【0020】上記サンギヤS1とサンギヤS2は互いに
一体的に連結され、リングギヤR1とキャリヤK2とキ
ャリヤK3とが一体的に連結され、そのキャリヤK3は
出力軸42に連結されている。また、リングギヤR2が
サンギヤS3に一体的に連結されている。そして、リン
グギヤR2およびサンギヤS3と中間軸44との間にク
ラッチC1が設けられ、サンギヤS1およびサンギヤS
2と中間軸44との間にクラッチC2が設けられてい
る。また、サンギヤS1およびサンギヤS2の回転を止
めるためのバンド形式のブレーキB1がハウジング41
に設けられている。また、サンギヤS1およびサンギヤ
S2とハウジング41との間には、一方向クラッチF1
およびブレーキB2が直列に設けられている。この一方
向クラッチF1は、サンギヤS1およびサンギヤS2が
入力軸20と反対の方向へ逆回転しようとする際に係合
させられるように構成されている。
【0021】また、キャリヤK1とハウジング41との
間にはブレーキB3が設けられており、リングギヤR3
とハウジング41との間には、ブレーキB4と一方向ク
ラッチF2とが並列に設けられている。この一方向クラ
ッチF2は、リングギヤR3が逆回転しようとする際に
係合させられるように構成されている。
【0022】以上のように構成された自動変速機14で
は、例えば図2に示す作動表に従って変速比I(=入力
軸20の回転速度/出力軸42の回転速度)がそれぞれ
異なる後進1段および前進5段のギヤ段が切り換えられ
る。図2において○印は係合状態を示し、×印は非係合
状態を示している。この図2からも明らかなように、ブ
レーキB3は、第1速ギヤ段から第2速ギヤ段へ切り換
える変速に際して係合させられるとともに、第2速ギヤ
段から第3速ギヤ段へ切り換える変速に際して解放され
るものであり、ブレーキB2は、第2速ギヤ段から第3
速ギヤ段へ切り換える変速に際して係合させられるもの
である。上記図2において、「1st」,「2nd」,「3
rd」,「4th」,「5th」はそれぞれ前進側の第1速ギ
ヤ段、第2速ギヤ段、第3速ギヤ段、第4速ギヤ段、第
5速ギヤ段を表しており、上記変速比Iは第1速ギヤ段
から第5速ギヤ段に向かうに従って順次小さくなる。な
お、上記トルクコンバータ12および自動変速機14
は、軸線に対して対称的に構成されているため、図1に
おいては、入力軸20および出力軸42等の回転軸線の
下側を省略して示している。
【0023】図3に示すように、車両のエンジン10の
吸気配管には、アクセルペダル50によって操作される
第1スロットル弁52とスロットルアクチュエータ54
によって操作される第2スロットル弁56とが設けられ
ている。また、エンジン10の回転速度すなわちポンプ
インペラ18の回転速度を検出するエンジン回転速度セ
ンサ58、エンジン10の吸入空気量を検出する吸入空
気量センサ60、吸入空気の温度を検出する吸入空気温
度センサ62、上記第1スロットル弁52の開度TAを
検出するスロットルセンサ64、出力軸42の回転速度
out 等から車速Vを検出する車速センサ66、エンジ
ン10の冷却水温度を検出する冷却水温センサ68、ブ
レーキの作動を検出するブレーキスイッチ70、シフト
レバー72の操作位置を検出する操作位置センサ74等
が設けられており、それらのセンサから、エンジン回転
速度Ne 、吸入空気量Q、吸入空気温度THa 、第1ス
ロットル弁の開度TA、車速V、エンジン冷却水温TH
w 、ブレーキの作動状態BK、シフトレバー72の操作
位置Pshを表す信号がエンジン用電子制御装置76およ
び変速用電子制御装置78にそれぞれ直接または間接的
に供給されるようになっている。また、タービンランナ
22の回転速度を検出するタービン回転速度センサ75
からタービン回転速度NT を表す信号が変速用電子制御
装置78に供給される。また、エンジン用電子制御装置
76と変速用電子制御装置78とは通信インターフェイ
スを介して相互連結されており、入力信号等が必要に応
じて相互に供給される。
【0024】エンジン用電子制御装置76は、CPU、
RAM、ROM、入出力インターフェースを備えた所謂
マイクロコンピュータであって、CPUはRAMの一時
記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラ
ムに従って入力信号を処理し、種々のエンジン制御を実
行する。例えば、燃料噴射量制御では燃焼状態を最適と
するために燃料噴射弁80を制御し、点火時期制御では
遅角量を適切とするためにイグナイタ82を制御し、ア
イドルスピード制御のために図示しないバイパス弁を制
御し、トラクション制御では駆動輪のスリップを防止し
て有効な駆動力および車両の安定性を確保するためにス
ロットルアクチュエータ54により常時全開状態の第2
スロットル弁56を制御し、フューエルカット制御で
は、スロットルセンサ64のアイドルスイッチによって
第1スロットル弁52が閉じられたことが検出されてい
る惰行走行において、エンジン回転速度Ne が予め設定
されたフューエルカット回転速度NCUT を上まわる期間
だけ燃料噴射弁80を閉じることによりエンジン10に
供給される燃料を遮断して燃費が高められる。
【0025】変速用電子制御装置78も、上記と同様の
マイクロコンピュータであって、CPUはRAMの一時
記憶機能を利用しつつ予めROM79に記憶されたプロ
グラムに従って入力信号を処理し、油圧制御回路84の
各電磁弁或いはリニヤソレノイド弁を駆動する。例え
ば、変速用電子制御装置78は、第1スロットル弁52
の開度TAに対応した大きさの出力圧PSLT を発生させ
るためにリニヤソレノイド弁SLT を、アキュム背圧を制
御するためにリニヤソレノイド弁SLN を、ロックアップ
クラッチ24を係合させ或いはそのスリップ量NSLP
を制御するためにリニヤソレノイド弁SLU をそれぞれ駆
動する。また、変速用電子制御装置78は、予め記憶さ
れた変速線図から実際のスロットル弁開度TAおよび車
速Vに基づいて、自動変速機14のギヤ段を決定すると
共に図4に示される関係からロックアップクラッチ24
の係合状態を決定し、この決定されたギヤ段および係合
状態が得られるように電磁弁S1、S2、S3を駆動
し、エンジンブレーキを発生させる際には電磁弁S4を
非駆動とする。
【0026】変速用電子制御装置78は、さらにロック
アップクラッチ24の係合制御およびスリップ制御を実
行し、自動変速機14の第1速ギヤ段および第2速ギヤ
段ではロックアップクラッチ24を解放するが、第3速
ギヤ段および第4速ギヤ段ではスロットル弁開度TA、
車速(変速機出力軸回転速度)Vに基づいて解放、スリ
ップ、係合のいずれかの領域を判定し、解放或いは係合
領域であれば、ロックアップクラッチ24を解放或いは
係合させる。また、スリップ領域であれば、変速用電子
制御装置78はロックアップクラッチ24のスリップ制
御を実行する。このスリップ制御では、運転性を損なう
ことなく燃費を可及的に良くすることを目的としてエン
ジン10の回転変動を吸収しつつ連結させてトルクコン
バータ12の回転損失を可及的に抑制するために、ロッ
クアップクラッチ24がスリップ状態に維持される。ま
た、車両の減速惰行走行中でもフューエルカット制御の
制御域を拡大することを目的として、ロックアップクラ
ッチのスリップ制御が実行される。この場合には、スロ
ットル弁開度TAが零であるので専ら車速Vにより何れ
の領域にあるか判定される。
【0027】上記のスリップ制御においては、図示しな
いスリップ制御ルーチンに従って、実スリップ量NSL
P(=Ne −NT )が算出され、予め設定された目標ス
リップ量TNSLPと実スリップ量NSLPとが一致す
るように、例えば下記 (1)式に従ってリニヤソレノイド
弁SLU の駆動電流ISLU すなわち駆動デューティ比DS
LU(%)が算出され、リニヤソレノイド弁SLU から出
力される制御圧PSLUが調節される。 DSLU=DFWD+DFB ・・・ (1)
【0028】上記 (1)式において、DFWDは例えばエ
ンジン10の出力トルクの関数であるフィードフォワー
ド制御出力値であり、DFBは例えば上記目標スリップ
量TNSLPと実スリップ量NSLPとの間の偏差ΔE
(=NSLP−TNSLP)を解消するためのフィード
バック制御出力値である。これらDFWD、DFBは、
デューティ比に換算された量であってその単位は%であ
る。上記フィードバック制御出力値DFBは、良く知ら
れたPID制御式(下記 (2)式)から算出されるもので
ある。なお、 (2)式において、KP は比例ゲイン、T1
は積分時間、T D は微分時間である。
【0029】
【数1】
【0030】図5は、油圧制御回路84の要部を示して
いる。図において、制御圧発生弁として機能するリニヤ
ソレノイド弁SLU は、モジュレータ圧PM を元圧とする
減圧弁であって、図6に示すように変速用電子制御装置
78から出力される駆動デューティ比DSLUの駆動電
流ISLU に伴って大きくなる制御圧PSLU を出力し、ロ
ックアップリレー弁98およびロックアップコントロー
ル弁100へ供給する。
【0031】ロックアップリレー弁98は、互いに当接
可能であり且つ両者間にスプリング102が介在させら
れた第1スプール弁子104および第2スプール弁子1
06と、その第1スプール弁子104の軸端側に設けら
れ、第1スプール弁子104および第2スプール弁子1
06を係合(ON)側の位置へ付勢するために制御圧P
SLU を受け入れる油室108と、第1スプール弁子10
4および第2スプール弁子106を解放側位置へ付勢す
るために第2ライン圧PL2を受け入れる油室110とを
備えている。
【0032】第1スプール弁子104がその解放(OF
F)側位置に位置すると、入力ポート112に供給され
た第2ライン圧PL2が解放側ポート114からトルクコ
ンバータ12の解放側油室116へ供給されると同時
に、トルクコンバータ12の係合側油室118内の作動
油が係合側ポート120から排出ポート122を経てク
ーラバイパス弁124或いはオイルクーラ126へ排出
させられて、ロックアップクラッチ24の係合圧すなわ
ち差圧(=係合側油室118内の油圧−解放側油室11
6内の油圧)が低められる。反対に、第1スプール弁子
104がその係合側位置に位置すると、入力ポート11
2に供給された第2ライン圧PL2が係合側ポート120
からトルクコンバータ12の係合側油室118へ供給さ
れると同時に、トルクコンバータ12の解放側油室11
6内の作動油が解放側ポート114から排出ポート12
8、ロックアップコントロール弁100の制御ポート1
30、排出ポート132を経て排出されて、ロックアッ
プクラッチ24の係合圧が高められるようになってい
る。
【0033】したがって、上記制御圧PSLU が所定値β
以下の場合には、第1スプール弁子104はスプリング
102および第2ライン圧PL2に基づく推力に従って図
5の中心線より右側に示す解放側(OFF)位置に位置
させられてロックアップクラッチ24が解放されるが、
制御圧PSLU が上記所定値βよりも高い所定値αを超え
ると、第1スプール弁子104は制御圧PSLU に基づく
推力に従って図5の中心線より左側に示す係合側(O
N)位置に位置させられてロックアップクラッチ24が
係合或いはスリップ状態とされる。第1スプール弁子1
04および第2スプール弁子106の受圧面積、スプリ
ング102の付勢力はこのように設定されているのであ
る。このようにロックアップリレー弁98が係合側に切
り換えられたときのロックアップクラッチ24の係合或
いはスリップ状態は、制御圧PSLUの大きさに従って作
動するロックアップコントロール弁100により制御さ
れる。
【0034】ロックアップコントロール弁100は、ロ
ックアップリレー弁98が係合側位置にあるときに制御
圧PSLU に従ってロックアップクラッチ24の実スリッ
プ量NSLPを制御し、或いはロックアップクラッチ2
4を係合させるためのものであって、スプール弁子13
4と、このスプール弁子134に当接して図5の中心線
より右側に示す排出側位置へ向かう推力を付与するプラ
ンジャ136と、スプール弁子134に図5の中心線よ
り左側に示す供給側位置へ向かう推力を付与するスプリ
ング138と、スプリング138を収容し且つスプール
弁子134を供給側位置へ向かって付勢するためにトル
クコンバータ12の係合側油室118内の油圧PONを受
け入れる油室140と、プランジャ136の軸端側に設
けられ、スプール弁子134を排出側位置へ向かって付
勢するためにトルクコンバータ12の解放側油室116
内の油圧POFF を受け入れる油室142と、プランジャ
136の中間部に設けられ、制御圧PSLU を受け入れる
油室144とを備えている。
【0035】このため、上記スプール弁子134がその
排出側位置に位置させられると、制御ポート130と排
出ポート132との間が連通させられるので係合圧が高
められてロックアップクラッチ24の係合トルクが増加
させられるが、反対に供給側位置に位置させられると、
第1ライン圧PL1が供給されている供給ポート146と
制御ポート130とが連通させられるので、第1ライン
圧PL1がトルクコンバータ12の解放側油室116内へ
供給されて係合圧が低められてロックアップクラッチ2
4の係合トルクが減少させられる。
【0036】ロックアップクラッチ24を解放させる場
合には、制御圧PSLU が前記所定値βよりも小さい値と
なるようにリニヤソレノイド弁SLU が変速用電子制御装
置78により駆動される。反対に、ロックアップクラッ
チ24を係合させる場合には、制御圧PSLU が最大値と
なるようにリニヤソレノイド弁SLU が変速用電子制御装
置78により駆動され、ロックアップクラッチ24がス
リップさせられる場合には、制御圧PSLU が前記所定値
βと最大値との間となるようにリニヤソレノイド弁SLU
が変速用電子制御装置78により駆動される。すなわ
ち、ロックアップコントロール弁100では、図7に示
すように、トルクコンバータ12の係合側油室118内
の油圧Ponと解放側油室116内の油圧Poff とが制御
圧PSLU に従って変化させられるので、係合圧すなわち
それら油圧PonおよびPoff の差圧(Pon−Poff )に
対応するロックアップクラッチ24の係合トルクも制御
圧P SLU に従って変化させられてスリップ量NSLPが
制御されるのである。
【0037】なお、上記図7において、上側に位置する
破線はロックアップクラッチ24が係合またはスリップ
させられるオン側位置から解放させられるオフ側位置に
なるために必要なロックアップリレー弁98の油圧特性
を示したものであり、下側に位置する破線はオフ側位置
からオン側位置になるために必要なロックアップリレー
弁98の油圧特性を示したものである。これらの破線の
傾きは、ロックアップリレー弁98を作動させるための
第1スプール弁子104および第2スプール弁子106
の受圧部の面積の大きさ、供給される油圧やスプリング
102の特性に応じて決定される。
【0038】ソレノイドリレー弁170は、ロックアッ
プリレー弁98の油室108に接続された出力ポート1
72と、ドレンポート174と、リニヤソレノイド弁SL
U からの制御圧PSLU が供給される入力ポート176
と、出力ポート172をドレンポート174に連通させ
るロックアップ解放位置と出力ポート172を入力ポー
ト176に連通させるロックアップ許可位置とに切り換
えられるスプール弁子178と、このスプール弁子17
8をロックアップ許可位置に向かって付勢するスプリン
グ180と、上記スプリング180を収容し、且つスプ
ール弁子178をロックアップ許可位置に向かって付勢
するために第3速ギヤ段以上のギヤ段において発生させ
られるブレーキB2の係合圧PB2をオリフィス181を
介して受け入れる油室182と、スプール弁子178を
ロックアップ解放位置に向かって付勢するために第1ラ
イン油圧PL1を受け入れる油室184とを備えている。
これにより、ロックアップリレー弁98は、第3速ギヤ
段以上のギヤ段においてのみ、上記制御圧PSLU がその
油室108に供給され得、その制御圧PSLU に従って係
合(ON)側の位置へ切り換えられ得るようになってい
る。前記第2ライン圧PL2は上記第1ライン圧PL1を減
圧することにより調圧されたものであるから、第1ライ
ン圧PL1は常時第2ライン圧PL2よりも高圧である。
【0039】そして、リニヤソレノイド弁SLU とロック
アップコントロール弁100の油室144との間には油
路186が設けられており、リニヤソレノイド弁SLU か
ら出力される制御圧PSLU が上記ソレノイドリレー弁1
70を経ないでロックアップコントロール弁100の油
室144へ直接供給されるようになっている。この油路
186は、第2速ギヤ段以下でも制御圧PSLU によりロ
ックアップコントロール弁100を作動させてロックア
ップリレー弁98が係合側に位置する異常を検出可能と
するために設けられている。
【0040】図8は、変速用電子制御装置78の係合制
御における制御機能の要部を説明する機能ブロック線図
である。図において、ロックアップクラッチ24を解放
させるオフ側位置と係合させるオン側位置とに切り換え
られるロックアップリレー弁98と、そのロックアップ
リレー弁98を通して排出される作動油の排出量を調節
することによりロックアップクラッチ24のスリップ量
を制御するロックアップコントロール弁100と、増加
するに伴って、ロックアップリレー弁98をオン側位置
へ切り換え、前記スリップ量が減少するようにそのロッ
クアップコントロール弁100の作動を制御する制御圧
SLU を発生する制御圧発生弁として機能するリニヤソ
レノイド弁SLU と、図示しない制御ルーチンにおいて、
前記 (1)式に従って算出された駆動デューティ比DSL
Uを出力することにより、リニヤソレノイド弁SLU を制
御するスリップ制御手段188が備えられている。
【0041】また、目標スリップ量増加手段192は、
車両の走行状態の変化に基づいて、例えば、加速走行状
態において増大させられた車速Vすなわち出力軸回転速
度N out が前記図4に示されるスリップ制御領域に入っ
た場合や、加速スリップ制御の実行中において、スロッ
トルセンサ64から出力されるスロットル弁開度TAの
変化率VTA(すなわちエンジン10の負荷の変化率)
が増大させられている加速運転状態であると判断された
場合には、図示しない制御ルーチンにおいて、目標スリ
ップ量TNSLPを、加速スリップ制御が定常状態で実
行されるときの目標スリップ量である定常時目標スリッ
プ量TNSLP1よりも高い値に設定されている過渡時
目標スリップ量TNSLPKに一時的に設定する。すな
わち、加速スリップ制御の実行中においては、目標スリ
ップ量TNSLPが定常時目標スリップ量TNSLP1
から過渡時目標スリップ量TNSLPKまで一時的に増
加させられる。なお、過渡時目標スリップ量TNSLP
Kは、例えば、車速Vやスロットル弁開度の変化率VT
A等に応じて決定される。
【0042】目標スリップ量減少手段194は、目標ス
リップ量増加手段192によって目標スリップ量TNS
LPが過渡時目標スリップ量TNSLPKに一時的に設
定された場合には、その後、その目標スリップ量TNS
LPを過渡時目標スリップ量TNSLPKから定常時目
標スリップ量TNSLP1に向かって所定の減少速度で
減少させる。走行状態判断手段196は、実際に選択さ
れている変速段やエンジン負荷の変化速度等に基づき、
所定の車両の走行状態に対して、アクセルペダル50の
操作に応答するタービン回転速度NT の上昇率、すなわ
ち車速V(すなわち出力軸回転速度Nout )の上昇率が
高い車両走行状態であることを判断する。目標スリップ
量減少速度変更手段198は、タービン回転速度NT
上昇率が高い車両走行状態となる程、例えば、走行状態
判断手段196によって車両の走行状態がタービン回転
速度NT の上昇率が高い走行状態であると判断された場
合にはその判断が否定された場合よりも、目標スリップ
量減少手段194によって減少させられる目標スリップ
量TNSLPの減少速度を速い値に変更する。
【0043】また、変速段判断手段200は、前記油圧
制御回路84の電磁弁S1,S2,S3の作動状態の組
み合わせに基づき、実際に選択されている変速段が所定
の基準変速段(例えば第4速ギヤ段)よりもギヤ比が大
きいことを判断する。エンジン負荷判断手段202は、
例えばスロットルセンサ64により検出されたスロット
ル弁開度TAに基づいて求められるエンジン負荷が所定
の基準負荷よりも大きいことを判断する。車速上昇率判
断手段204は、車速センサ66により検出された出力
軸回転速度Nout すなわち車速Vの変化率が所定の基準
上昇率よりも大きいことを判断する。道路勾配判断手段
206は、車速センサ66により検出された出力軸回転
速度Nout の変化率(dNout /dt)と、スロットル
センサ64により検出されたスロットル弁開度TAの変
化量DTAすなわちアクセルペダル50の踏み込み量と
の関係から、車両の走行路面の上り勾配が所定の基準勾
配よりも大きいことを判断する。前記の走行状態判断手
段196は、例えば、これら変速段判断手段200等を
全て備えて総合的に走行状態を判断するものであり、こ
れらの判断の何れかが肯定された場合に、車両の走行状
態がタービン回転速度NT の上昇率が高い走行状態であ
ることを判断するのである。なお、走行状態判断手段1
96は、上記の変速段手段200等のうちの一部(1乃
至3つ)のみを備えたものであっても差し支えない。
【0044】図9は、変速用電子制御装置78のスリッ
プ制御作動の要部を示すフローチャートであり、図10
はこのフローチャートに従ってスリップ制御が実行され
た場合のタイムチャートの一例である。
【0045】図9において、ステップS1では加速スリ
ップ制御の開始条件が成立したか否かが判断される。図
10においては、車両は一定のスロットル弁開度TAで
加速走行中でありタービン回転速度NT が上昇中である
が、時刻t0 までは、例えば出力軸回転速度Nout すな
わち車速Vが低く、車両の走行状態が前記図4のA点に
位置して解放領域にあってスリップ制御領域に入ってい
ない。したがって、当初は上記のステップS1の判断が
否定されて本ルーチンが終了させられ、加速スリップ制
御は実行されない。そして、加速走行が継続された状態
で時刻t0 になると、出力軸回転速度Nout の上昇によ
って車両の走行状態が図4のB点に移動してスリップ制
御領域に入るため、上記ステップS1の判断が肯定され
てステップS2に進み、加速スリップ制御が開始され
る。
【0046】ステップS2においては、フラグF1の内
容が「0」であるか否かが判断される。このフラグF1
は、その内容が「1」であるときに、加速スリップ制御
の開始当初の過渡時において既に目標スリップ量TNS
LPの設定が為されていることを示すものである。当初
はこのステップS2の判断が肯定されるので、ステップ
S3において過渡時目標スリップ量TNSLPKが決定
され、続くステップS4において、その過渡時目標スリ
ップ量TNSLPKが目標スリップ量TNSLPの初期
値に設定される。この過渡時目標スリップ量TNSLP
Kは、例えば、エンジン回転速度Ne とタービン回転速
度NT との回転速度差すなわち実スリップ量NSLP
(=Ne −NT )の値として決定されるものである。
【0047】すなわち、ロックアップクラッチ24が解
放されて加速スリップ制御が実行されていない状態で
は、実スリップ量NSLPが比較的大きい値に形成され
ていることから、加速スリップ制御の開始当初において
目標スリップ量TNSLPを定常時目標スリップ量TN
SLP1に設定すると、実スリップ量NSLPが急激に
減少させられて、エンジン回転速度Ne が急激に低下さ
せられるため、このエンジン回転速度Ne の急激な低下
を抑制するために、実スリップ量が目標スリップ量TN
SLPに設定されるのである。したがって、目標スリッ
プ量TNSLPは、定常時目標スリップ量TNSLP1
よりも高い値に設定された過渡時目標スリップ量TNS
LPKに一時的に設定されることとなり、本実施例にお
いては、上記ステップS4が目標スリップ量増加手段1
92に対応する。なお、定常時目標スリップ量TNSL
P1は、加速スリップ制御が定常状態で実行される場合
の目標スリップ量であって、例えば予め記憶された図1
1に示される関係から、タービン回転速度NT が高くな
るに従って小さくなる値に決定される。
【0048】そして、続くステップS5において、フラ
グF1の内容が「1」にセットされてステップS6に進
むと、図12に示される目標スリップ量減少ルーチンが
実行される。なお、ステップS5においてフラグF1の
内容が「1」にセットされることから、ステップS4に
おいて一旦目標スリップ量TNSLPの設定が行われた
後はステップS2の判断が否定され、加速スリップの制
御条件が成立している間ステップS6のみが繰り返し実
行されることとなる。
【0049】図12のステップSS1においては、目標
スリップ量TNSLPの減少が完了したか否かが、例え
ばフラグF2の内容が「0」であるか否かに基づいて判
断される。当初はこの判断が否定されるので、変速段判
断手段200すなわち走行状態判断手段196に対応す
るステップSS2に進んで、実際に選択されている変速
段が第4速ギヤ段であるか否かが判断される。基準変速
段である第4速ギヤ段が選択されている場合には、この
判断が肯定されるのでステップSS3に進んで、減衰量
DTNSLPの値が比較的小さい値、例えば 3r.p.m.程
度に設定される。ところが、基準変速段よりもギヤ比の
大きい変速段すなわち第3速ギヤ段が選択されている場
合には、上記の判断が否定されるので、目標スリップ量
減少速度変更手段198に対応するステップSS4に進
み、減衰量DTNSLPの値が比較的大きい値、例えば
5r.p.m.程度に設定される。この減衰量DTNSLP
は、目標スリップ量の減少中において、制御サイクル毎
の目標スリップ量の減少量、すなわち目標スリップ量の
減少速度を決定するものである。したがって、ステップ
SS2の判断が否定された場合すなわち走行状態判断手
段196の判断が肯定された場合には、目標スリップ量
TNSLPを定常時目標スリップ量TNSLP1まで減
少させる減少速度が速くされる。
【0050】そして、ステップSS3およびSS4に続
く目標スリップ量減少手段198に対応するステップS
S5では、下記 (3)式に従って、前回の制御ルーチンで
算出された過渡時目標スリップ量TNSLPKi-1 から
上記減衰量DTNSLPを減算することにより、今回の
過渡時目標スリップ量TNSLPKi が算出される。な
お、加速スリップ制御が開始された当初においては、前
回の過渡時目標スリップ量TNSLPKi-1 に代えて前
記ステップS3で決定された過渡時目標スリップ量TN
SLPKが用いられる。 TNSLPKi =TNSLPKi-1 −DTNSLP ・・・(3)
【0051】続くステップSS6においては、上記ステ
ップSS5で算出された今回の過渡時目標スリップ量T
NSLPKi が定常時目標スリップ量TNSLP1より
も小さいか否かが判断される。当初はこの判断が否定さ
れるので、ステップSS8に進んで目標スリップ量TN
SLPが今回算出された過渡時目標スリップ量TNSL
PKi に設定されて本ルーチンが終了させられる。そし
て、図示しない制御ルーチンにおいて、新たに設定され
た目標スリップ量TNSLPと実スリップ量NSLPが
一致するように、スリップ制御手段188によって駆動
デューティ比DSLUが算出されて出力されることによ
り、加速スリップ制御が実行されるのである。
【0052】そして、図12の各ステップが繰り返し実
行されることにより、図10に示されるように目標スリ
ップ量TNSLPが次第に減少させられることとなる。
なお、図10において、実線は第4速ギヤ段が選択され
ている場合、すなわち走行状態判断手段196の判断が
否定される場合のエンジン回転速度Ne ,タービン回転
速度NT ,目標スリップ量TNSLP,駆動デューティ
比DSLUを表し、一点鎖線は第3速ギヤ段が選択され
ている場合、すなわち走行状態判断手段196の判断が
肯定される場合のそれらを表すものである。
【0053】上記の各ステップが繰り返し実行されるう
ち、ステップSS5で算出される過渡時目標スリップ量
TNSLPKi が定常時目標スリップ量TNSLP1ま
で低下すると、すなわち、目標スリップ量TNSLPが
定常時目標スリップ量TNSLP1に一致すると、ステ
ップSS6の判断が肯定されるため、ステップSS9に
進んで目標スリップ量減少完了と処理(例えばフラグF
2の内容が「0」にリセット)され、更に、ステップS
S10において、目標スリップ量TNSLPの値が定常
時目標スリップ量TNSLP1に設定されて本ルーチン
が終了させられる。図10の時刻t1 は、第3速ギヤ段
が選択されている場合のこの時点を示しており、時刻t
2 は第4速ギヤ段が選択されている場合のこの時点を示
している。
【0054】上記のように過渡時目標スリップ量TNS
LPKi が定常時目標スリップ量TNSLP1まで低下
した後は、ステップSS1の判断が肯定されるので、ス
テップSS2乃至SS9は実行されず、直ちにステップ
SS10に進んで目標スリップ量TNSLPが定常時目
標スリップ量TNSLP1に維持される。
【0055】上述のように、本実施例においては、変速
段判断手段200すなわち走行状態判断手段196に対
応するステップSS2によって、車両の走行状態がター
ビン回転速度NT すなわち車速Vの上昇率が高い走行状
態であることが判断され、変速段判断手段200の判断
が肯定された場合(すなわち第3速ギヤ段が選択されて
おり、ステップSS2の判断が否定された場合)には、
その判断が否定された場合(すなわち第4速ギヤ段が選
択されており、ステップSS2の判断が肯定された場
合)よりも、目標スリップ量減少速度変更手段198に
対応するステップSS4によって、目標スリップ量減少
手段194に対応するステップSS5によって目標スリ
ップ量TNSLPが定常時目標スリップ量TNSLP1
まで減少させられる速度が速くされる。すなわち、所定
の車両走行状態に対して、アクセルペダル50の操作に
応答するタービン回転速度NT すなわち車速Vの上昇率
が高い車両走行状態となる程、目標スリップ量減少速度
が速くされるのである。
【0056】上記により、図10に一点鎖線で示される
ようにタービン回転速度NT の上昇が速く、すなわち車
速Vの上昇が速くエンジン回転速度Ne の低下が生じ難
い走行状態においては、比較的短時間で目標スリップ量
TNSLPが定常時目標スリップ量TNSLP1まで減
少させられて燃費向上効果が十分に得られると共に、図
10に実線で示されるようにタービン回転速度NT の上
昇が遅い走行状態の場合には、目標スリップ量TNSL
Pが緩やかに減少させられるため、エンジン回転速度N
e の低下に起因する違和感の発生が好適に抑制される。
【0057】図13は、加速スリップ制御の実行中にお
いて、目標スリップ量TNSLPがスロットル弁開度T
Aが増大させられたことにより増加させられた後、定常
時目標スリップ量TNSLP1に向かって減少される場
合を示すタイムチャートである。このような場合にも、
前記図12に示される目標スリップ量減少ルーチンに従
って目標スリップ量TNSLPが減少させられる。
【0058】図13において、時刻t0 までは、スロッ
トル弁開度TAが一定値に保たれており、実スリップ量
NSLPが定常時目標スリップ量TNSLP1に設定さ
れた目標スリップ量TNSLPに一致させられており、
その時刻t0 において、スロットル弁開度TAが増大さ
せられることにより、加速走行状態に入ると前記図9と
同様な制御ルーチンによって過渡時のスリップ制御が実
行される。なお、本実施例の場合には、図9のステップ
S1において加速スリップ制御条件が成立したことを判
断する代わりに、加速スリップ制御の実行中において車
両が加速走行状態に入ったことが、スロットル弁開度T
Aが増大させられたことに基づいて判断され、ステップ
S3における過渡時目標スリップ量TNSLPKの決定
は、例えば、予め記憶された図14に示されるような関
係から、スロットル弁開度の変化率VTAに基づいて行
われる。なお、この変化率VTAは、例えば、前回の制
御サイクルにおいて読み込まれたスロットル弁開度TA
i-1 と今回の制御サイクルにおいて読み込まれたスロッ
トル弁開度TAi との差分値である。また、図におい
て、KTDAは目標スリップ量TNSLPを定常時目標
スリップ量TNSLP1とするしきい値である。
【0059】本実施例においては、上記のように、時刻
0 において目標スリップ量TNSLPが増加させられ
た後、所定時間経過して時刻t1 になると、目標スリッ
プ量TNSLPの減少が許可されるため、前記図12の
目標スリップ量減少ルーチンに従って目標スリップ量T
NSLPが減少させられる。すなわち、図13に示され
るように、加速スリップ制御の実行中において目標スリ
ップ量TNSLPが一時的に増加させられた場合には、
機械系の応答遅れなどに起因して実スリップ量NSLP
が直ちに増加せず、目標スリップ量TNSLPに一致さ
せられるまでにある程度時間を必要とする。そのため、
例えば、実スリップ量NSLPの変化率ΔNSLPが 0
r.p.m.となった時刻t1 から、目標スリップ量減少ルー
チンが実行されるのである。なお、目標スリップ量減少
ルーチンの実行が開始された後は、前述の実施例と同様
であるため、説明を省略する。
【0060】すなわち、本実施例においても、図13に
現れているようなエンジン回転速度Ne の低下が、ター
ビン回転速度NT の上昇率が低い場合には目標スリップ
量TNSLPの減少速度を遅くすることにより抑制され
るのである。したがって、本発明は、ロックアップクラ
ッチ24の解放状態から加速スリップ制御が開始される
ことにより、目標スリップ量TNSLPが一時的に増加
させられた場合だけではなく、加速スリップ制御の実行
中においてスロットル弁開度TAの増大によって、目標
スリップ量TNSLPが一時的に増加させられた場合に
も同様に適用される。
【0061】図15乃至図17は、車両の走行状態がタ
ービン回転速度NT すなわち車速Vの上昇が速い走行状
態であることを他の判断基準によって判断する場合の目
標スリップ量減少ルーチンを説明する図である。なお、
各図において省略されている部分は、前記の図12と同
様である。
【0062】図15に示される実施例においては、選択
されている変速段を判断するステップSS2に代えて、
エンジン負荷が予め設定された所定の基準負荷よりも大
きいことを判断するステップSS11が設けられてい
る。上記基準負荷は、タービン回転速度NT の上昇率
が、第3速ギヤ段が選択されている場合と同程度に高く
なる値が設定される。このステップSS11の判断が否
定される場合には、ステップSS3に進んで、例えば減
衰量DTNSLP= 3r.p.m.に設定されるが、肯定され
る場合には、ステップSS4に進んで、例えば減衰量D
TNSLP= 5r.p.m.に設定される。タービン回転速度
T すなわち車速Vの上昇率は、エンジン負荷が大きい
場合に高くなるため、このような判断によって減衰量D
TNSLPを決定しても良いのである。なお、本実施例
においては、上記ステップSS11がエンジン負荷判断
手段202すなわち走行状態判断手段196に対応す
る。
【0063】図16に示される実施例においては、選択
されている変速段を判断するステップSS2に代えて、
車速Vの上昇率が予め設定された所定の基準上昇率より
も高いことを判断するステップSS12が設けられてい
る。上記基準上昇率も、タービン回転速度NT の上昇率
が、第3速ギヤ段が選択されている場合と同程度に高く
なる値が設定される。このステップSS12の判断が否
定される場合には、ステップSS3に進んで、例えば減
衰量DTNSLP= 3r.p.m.に設定されるが、肯定され
る場合には、ステップSS4に進んで、例えば減衰量D
TNSLP= 5r.p.m.に設定される。なお、本実施例に
おいては、上記ステップSS12が車速上昇率判断手段
204すなわち走行状態判断手段196に対応する。
【0064】図17に示される実施例においては、選択
されている変速段を判断するステップSS2に代えて、
車両の走行路面の上り勾配が予め設定された所定の基準
勾配よりも小さいことを判断するステップSS13が設
けられている。上記基準勾配も、タービン回転速度NT
の上昇率が、第3速ギヤ段が選択されている場合と同程
度に高くなる値が設定される。このステップSS13の
判断が否定される場合には、ステップSS3に進んで、
例えば減衰量DTNSLP= 3r.p.m.に設定されるが、
肯定される場合には、ステップSS4に進んで、例えば
減衰量DTNSLP= 5r.p.m.に設定される。タービン
回転速度NT すなわち車速Vの上昇率は、上り勾配が小
さい場合に高くなるため、このような判断によって減衰
量DTNSLPを決定しても良いのである。なお、本実
施例においては、上記ステップSS13が道路勾配判断
手段206すなわち走行状態判断手段196に対応す
る。
【0065】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
詳細に説明したが、本発明は他の態様で実施することも
できる。
【0066】例えば、前述の実施例の制御圧PSLU は、
零から増加するに伴ってロックアップリレー弁98をオ
ン側へ切り換えるとともに、その後ロックアップクラッ
チ24の差圧(Pon−Poff )を増加させ、ついにはロ
ックアップクラッチ24を係合させていたが、反対に、
最大値から減少するに伴ってロックアップリレー弁98
がオン側へ切り換えられるとともに、その後ロックアッ
プクラッチ24の差圧(Pon−Poff )を増加させ、つ
いにはロックアップクラッチ24を係合させるように、
ロックアップリレー弁98やロックアップコントロール
弁100等が構成されていてもよいのである。
【0067】また、前述の実施例においては、タービン
回転速度NT すなわち車速Vの上昇率が低い第4速ギヤ
段が選択されている場合等の減衰量DTNSLPが 3r.
p.m.程度に、タービン回転速度NT すなわち車速Vの上
昇率が高い第3速ギヤ段が選択されている場合等の減衰
量DTNSLPが 5r.p.m.程度にそれぞれ設定されてい
たが、これらの値はタービン回転速度NT の上昇率との
関係で適宜変更される。
【0068】なお、図15乃至図17に示される実施例
においては、例えば、エンジン負荷や車速上昇率、道路
勾配等に応じて連続的或いは段階的に減衰量DTNSL
Pが変更されても良い。すなわち、例えば、エンジン負
荷等が所定の判断基準値よりも大きく、ステップSS4
に進む場合には、予め定められたマップや関数に従っ
て、エンジン負荷等が増大する程減少速度が速くなるよ
うに、減衰量DTNSLPが増大させられても良いので
ある。
【0069】なお、車両の走行状態に基づいて目標スリ
ップ量TNSLPを過渡時目標スリップ量TNSLPK
に一時的に設定することは、車両の走行状態に応じて設
定される現在の目標スリップ量TNSLPを、定常時目
標スリップ量TNSLP1よりも大きな値に設定するこ
とである。これは、実施例で示したように、例えば車速
Vが上昇したりスロットル弁開度TAが小さくなるとい
うような車両の走行状態の変化に基づいてスリップ制御
未実行状態からスリップ制御を開始し、このとき目標ス
リップ量TNSLPを実スリップ量NSLPとすること
により、定常時目標スリップ量TNSLP1より大きい
値に設定される場合がある。また、スリップ制御実行中
に、アクセル50の踏み込みという車両の走行状態の変
化に基づいて、現在の目標スリップ量TNSLPが定常
時目標スリップ量TNSLP1より大きい過渡時目標ス
リップ量TNSLPKに設定される場合もある。更に、
車両の走行状態の変化に基づいて変速が行われた際に、
目標スリップ量TNSLPを定常時目標スリップ量TN
SLP1よりも大きい一定のスリップ量或いは実スリッ
プ量NSLPに設定する場合もある。何れの場合にも、
高い値に設定された目標スリップ量TNSLPは、定常
時目標スリップ量TNSLP1まで減少させられる。す
なわち、本発明は現在の目標スリップ量TNSLPが定
常時目標スリップ量TNSLP1より大きく設定されて
いるときに、その定常時目標スリップ量TNSLP1ま
で減少させるために実行される制御全体に関するもので
ある。
【0070】その他一々例示はしないが、本発明は当業
者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の油圧制御装置によってギヤ
段が制御される車両用自動変速機の構成を説明する骨子
図である。
【図2】図1の自動変速機における、複数の摩擦係合装
置の作動の組合わせとそれにより成立するギヤ段との関
係を示す図表である。
【図3】図1の自動変速機を制御する油圧制御回路およ
び電気制御回路を含むブロック線図である。
【図4】係合制御およびスリップ制御において領域判定
のために用いられる図である。
【図5】図3の油圧制御回路の要部を説明する図であ
る。
【図6】図5のリニヤソレノイド弁の出力特性を示す図
である。
【図7】図4の油圧制御回路における制御圧PSLU とロ
ックアッップクラッチの係合側油圧Ponおよび解放側油
圧Poff との関係を示す特性図である。
【図8】図3の変速用電子制御装置の係合制御機能の要
部を説明する機能ブロック線図である。
【図9】図3の変速用電子制御装置の係合制御作動の要
部を説明するフローチャートである。
【図10】図9のフローチャートに従って係合制御が行
われた場合の目標スリップ量の変化等を示すタイムチャ
ートである。
【図11】タービン回転速度と定常時目標スリップ量と
の関係を示す図である。
【図12】図9のフローチャートの目標スリップ量減少
ルーチンを示す図である。
【図13】本発明が適用される他の実施例を説明する図
であって、加速スリップ制御中においてスロットル弁開
度が増大させられたことにより目標スリップ量が増加さ
せられる場合を説明する図である。
【図14】図13の実施例において、スロットル弁開度
の変化率と目標スリップ量との関係を説明する図であ
る。
【図15】本発明の更に他の実施例を説明するための図
であって、図12の一部に対応する図である。
【図16】本発明の更に他の実施例を説明するための図
であって、図12の一部に対応する図である。
【図17】本発明の更に他の実施例を説明するための図
であって、図12の一部に対応する図である。
【図18】従来の目標スリップ量の減少速度が一定とさ
れていた場合の問題点を説明するための図である。
【符号の説明】
10:エンジン 14:自動変速機 24:ロックアップクラッチ(直結クラッチ) 188:スリップ制御手段 190:エンジン負荷変化率検出手段 192:目標スリップ量増加手段 194:目標スリップ量減少手段 196:走行状態判断手段 198:目標スリップ量減少速度変更手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポンプインペラとタービンランナとを直
    結する直結クラッチを備えた車両において、前記直結ク
    ラッチのスリップ量が目標スリップ量と一致するように
    制御するスリップ制御手段と、車両の走行状態の変化に
    基づいて、該目標スリップ量を、加速スリップ制御が定
    常状態で実行されるときの目標スリップ量である定常時
    目標スリップ量よりも高い値に設定された過渡時目標ス
    リップ量に一時的に設定する目標スリップ量増加手段
    と、該目標スリップ量増加手段によって過渡時目標スリ
    ップ量に一時的に設定された目標スリップ量を定常時目
    標スリップ量まで減少させる目標スリップ量減少手段と
    を、備える形式の車両用直結クラッチのスリップ制御装
    置であって、 所定の車両の走行状態に対して、アクセルペダル操作に
    対応する前記タービンランナの回転速度の上昇率が高い
    車両走行状態であることを判断する走行状態判断手段
    と、 前記タービンランナの回転速度の上昇率が高い車両走行
    状態となる程、前記目標スリップ量増加手段によって前
    記過渡時目標スリップ量に一時的に設定された目標スリ
    ップ量を、前記目標スリップ量減少手段によって定常時
    目標スリップ量まで減少させる速度を速くする目標スリ
    ップ量減少速度変更手段とを、含むことを特徴とする車
    両用直結クラッチのスリップ制御装置。
JP21601595A 1995-08-24 1995-08-24 車両用直結クラッチのスリップ制御装置 Expired - Lifetime JP3451802B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21601595A JP3451802B2 (ja) 1995-08-24 1995-08-24 車両用直結クラッチのスリップ制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21601595A JP3451802B2 (ja) 1995-08-24 1995-08-24 車両用直結クラッチのスリップ制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0960722A true JPH0960722A (ja) 1997-03-04
JP3451802B2 JP3451802B2 (ja) 2003-09-29

Family

ID=16681972

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21601595A Expired - Lifetime JP3451802B2 (ja) 1995-08-24 1995-08-24 車両用直結クラッチのスリップ制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3451802B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009150494A (ja) * 2007-12-21 2009-07-09 Jatco Ltd 自動変速機のロックアップクラッチ制御装置
JP2017048888A (ja) * 2015-09-03 2017-03-09 トヨタ自動車株式会社 ロックアップクラッチのスリップ制御装置

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6304094B2 (ja) 2015-03-26 2018-04-04 トヨタ自動車株式会社 ロックアップクラッチの制御装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009150494A (ja) * 2007-12-21 2009-07-09 Jatco Ltd 自動変速機のロックアップクラッチ制御装置
US8548704B2 (en) 2007-12-21 2013-10-01 Jatco Ltd Lock-up clutch control device for automatic transmission and control method thereof
KR101522431B1 (ko) * 2007-12-21 2015-05-21 쟈트코 가부시키가이샤 자동 변속기의 로크업 클러치 제어 장치
JP2017048888A (ja) * 2015-09-03 2017-03-09 トヨタ自動車株式会社 ロックアップクラッチのスリップ制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3451802B2 (ja) 2003-09-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3191631B2 (ja) 車両用直結クラッチのスリップ制御装置
JP3191632B2 (ja) 車両用直結クラッチのスリップ制御装置
US6773372B2 (en) Vehicle drive control apparatus and method
JP3783277B2 (ja) 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置
JP2927153B2 (ja) 車両用ロックアップクラッチの制御装置
KR0162008B1 (ko) 차량용 직결 클러치의 슬립 제어장치
JP4655434B2 (ja) 車両用ロックアップクラッチの制御装置
JP2004169867A (ja) 車両用駆動制御装置
JPH0828687A (ja) 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置
JPH1137267A (ja) 車両用自動変速機の油圧制御装置
JP3451801B2 (ja) 車両用直結クラッチのスリップ制御装置
JP3451802B2 (ja) 車両用直結クラッチのスリップ制御装置
JP3438427B2 (ja) 車両用直結クラッチの制御装置
JP3152095B2 (ja) 車両用自動変速機の変速制御装置
JP3500022B2 (ja) 車両用ロックアップクラッチの制御装置
JP3453941B2 (ja) 車両用直結クラッチのスリップ制御装置
JP3527325B2 (ja) 車両用直結クラッチの制御装置
JPH05231530A (ja) 車両用ロックアップクラッチの制御装置
JP3136906B2 (ja) 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置
JP3514014B2 (ja) 過給機を有する車両用自動変速機の制御装置
JP3120743B2 (ja) 車両用ロックアップクラッチの制御装置
JP3147665B2 (ja) 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置
JP3422190B2 (ja) 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置
JP2924653B2 (ja) 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置
JPH0942439A (ja) 車両用直結クラッチのスリップ制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080718

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080718

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090718

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090718

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100718

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110718

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110718

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120718

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130718

Year of fee payment: 10

EXPY Cancellation because of completion of term