JP3514014B2 - 過給機を有する車両用自動変速機の制御装置 - Google Patents

過給機を有する車両用自動変速機の制御装置

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JP3514014B2 JP30866695A JP30866695A JP3514014B2 JP 3514014 B2 JP3514014 B2 JP 3514014B2 JP 30866695 A JP30866695 A JP 30866695A JP 30866695 A JP30866695 A JP 30866695A JP 3514014 B2 JP3514014 B2 JP 3514014B2
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、過給機を有するエ
ンジンから駆動輪に至る動力伝達経路に設けられた油圧
式摩擦係合装置を有する車両用自動変速機の制御装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両の一種に、ターボチャージャやスー
パーチャージャに代表される過給機がエンジンに備えら
れる一方、トルクコンバータやフルードカップリングな
どの流体伝動装置の入力側回転部材および出力側回転部
材を直結するためのロックアップクラッチ、自動変速機
のギヤ段を切り換えるためのクラッチやブレーキ、セン
ターデフの差動を制限する差動制限クラッチなどのよう
に油圧式摩擦係合装置がエンジンから駆動輪に至る動力
伝達経路などに備えられたものがある。
【0003】上記の自動変速機の油圧式摩擦係合装置
は、エンジンから駆動輪に至る動力伝達経路に対して直
列的に或いは回転反力を受けるために並列的に設けられ
ていて、その係合或いは解放の過渡期間には自動変速機
の入力トルクに対応した係合トルクを発生させる必要が
あることから、たとえば吸入空気量、吸気管負圧、およ
びエンジン回転速度や、それに過給圧を加えたパラメー
タに基づいて、所定の関係からエンジンの出力トルクを
計算によって推定し、そのエンジンの出力トルクに関連
してその係合時或いは解放時の過渡的な係合トルク(油
圧)が制御される場合が多い。たとえば、特開平3−9
2668号公報に記載された装置がそれである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、エンジン出
力推定手段によって推定されたエンジン出力に基づいて
油圧式摩擦係合装置の係合油圧を制御している途中で、
ウエストゲート弁や過給バイパス弁の開作動などによっ
て過給機による過給状態が変化すると、推定された出力
トルクと実際の出力トルクとが大幅に相違させられるこ
とから、上記油圧式摩擦係合装置の係合トルクが適切な
値からずれるので、油圧式摩擦係合装置の係合速度が過
剰に速やかとなったり或いは遅くなったりして、油圧式
摩擦係合装置による係合ショックが発生する可能性があ
った。このような係合ショックは、たとえばロックアッ
プクラッチの係合ショック、自動変速機の変速ショッ
ク、差動制限クラッチの切換ショックなどとして具体的
に認識される。
【0005】本発明は以上の事情を背景として為された
ものであり、その目的とするところは、過給状態の変化
に起因する油圧式摩擦係合装置の過渡時の係合ショック
を防止できる過給機を有する車両用自動変速機の制御装
置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための第1の手段】かかる目的を達成
するための第1発明の要旨とするところは、過給機を有
するエンジンと、そのエンジンの回転を油圧式摩擦係合
装置を介して駆動輪へ伝達する自動変速機とを有する車
両において、過給機による過給圧に基づいてエンジンの
出力トルクを推定する出力トルク推定手段と、その出力
トルク推定手段により推定されたエンジンの出力トルク
に基づいて前記油圧式摩擦係合装置の制御を実行する油
圧制御手段とを備える形式の過給機を有する車両用自動
変速機の制御装置であって、(a) 前記油圧制御手段によ
る前記油圧式摩擦係合装置の係合油圧制御の実行中であ
ることを判定する制御中判定手段と、(b) その制御中判
定手段により前記油圧制御手段による係合油圧制御の実
行中であると判定されているときには、前記過給機によ
る過給状態の変化に関連する入力トルクの変動を抑制す
る過給状態変化抑制手段とを、含むことにある。
【0007】
【第1発明の効果】このようにすれば、制御中判定手段
により前記油圧制御手段による係合油圧制御の実行中で
あると判定されているときには、過給状態変化抑制手段
により、過給機による過給状態の変化に関連する入力ト
ルクの変動が抑制される。この結果、エンジンに過給機
が備えられた車両において、たとえばウエストゲート弁
の作動などによる過給機の過給状態の変化が抑制される
ことから、油圧制御手段による係合油圧制御の実行中に
おいてその過給状態の変化に関連する入力トルクの変動
が抑制されて、油圧式摩擦係合装置の係合ショックが発
生することが好適に解消される。
【0008】
【課題を解決するための第2の手段】また、前記目的を
達成するための第2発明の要旨とするところは、過給機
を有するエンジンと、ロックアップクラッチ付流体伝動
装置を有する自動変速機とを有する車両において、過給
機による過給圧に基づいてエンジンの出力トルクを推定
する出力トルク推定手段と、その出力トルク推定手段に
より推定されたエンジンの出力トルクに基づいて前記ロ
ックアップクラッチの係合油圧の制御を実行するロック
アップクラッチ制御手段とを備える形式の過給機を有す
る車両用自動変速機の制御装置であって、(a) 前記ロッ
クアップクラッチ制御手段による前記ロックアップクラ
ッチの係合油圧制御の実行中であることを判定するロッ
クアップクラッチ制御中判定手段と、(b) そのロックア
ップクラッチ制御中判定手段により前記ロックアップク
ラッチ制御手段によるロックアップクラッチの係合油圧
制御の実行中であると判定されているときには、前記過
給機による過給状態の変化に関連する入力トルクの変動
を抑制する過給状態変化抑制手段とを、含むことにあ
る。
【0009】
【第2発明の効果】このようにすれば、ロックアップク
ラッチ制御中判定手段により前記ロックアップクラッチ
制御手段によるロックアップクラッチの係合油圧制御の
実行中であると判定されているときには、過給状態変化
抑制手段により前記過給機による過給状態の変化に関連
する入力トルクの変動が抑制される。この結果、エンジ
ンに過給機が備えられた車両において、たとえばウエス
トゲート弁の作動などの過給機による過給状態の変化が
抑制されることから、ロックアップクラッチ制御中にお
けるその過給状態の変化に関連する入力トルクの変動が
抑制されて、ロックアップクラッチの係合ショックが発
生することが好適に解消される。
【0010】
【課題を解決するための第3の手段】また、前記目的を
達成するための第3発明の要旨とするところは、過給機
を有するエンジンと、差動制限クラッチ付トランスファ
装置を有する自動変速機とを有する車両において、過給
機による過給圧に基づいてエンジンの出力トルクを推定
する出力トルク推定手段と、その出力トルク推定手段に
より推定されたエンジンの出力トルクに基づいて前記差
動制限クラッチの係合油圧の制御を実行する差動制御手
段とを備える形式の過給機を有する車両用自動変速機の
制御装置であって、(a) 前記差動制御手段により前記差
動制限クラッチの係合油圧制御の実行中であることを判
定する差動制限クラッチ制御中判定手段と、(b) その差
動制限クラッチ制御中判定手段により前記差動制御手段
による差動制限クラッチの係合油圧制御の実行中である
と判定されているときには、前記過給機による過給状態
の変化に関連する入力トルクの変動を抑制する過給状態
変化抑制手段とを、含むことにある。
【0011】
【第3発明の効果】このようにすれば、差動制限クラッ
チ制御中判定手段により前記差動制御手段による差動制
限クラッチの係合油圧制御の実行中であると判定されて
いるときには、過給状態変化抑制手段により、前記過給
機による過給状態の変化に関連する入力トルクの変動
抑制される。この結果、エンジンに過給機が備えられた
車両において、たとえばウエストゲート弁の作動などに
よる過給機の過給状態の変化が抑制されることから、差
動制限クラッチ制御中におけるその過給状態の変化に関
連する入力トルクの変動が抑制されて、差動制限クラッ
チの係合ショックが発生することが好適に解消される。
【0012】
【発明の他の態様】ここで、好適には、前記自動変速機
は、ギヤ段を切り換えるための複数組の遊星歯車装置と
それら遊星歯車装置の要素を相互に連結し或いは非回転
部材に固定するためにブレーキ或いはクラッチを備え、
さらに好適には、トルクコンバータ或いはフルードカッ
プリングなどの流体伝動装置やトランスファ装置を含む
ものであり、前記油圧式摩擦係合装置は、流体伝動装置
に設けられてその入力側回転部材および出力側回転部材
を直接的に係合させ或いは所定量スリップさせるロック
アップクラッチ、自動変速機に設けられてそのギヤ段を
切り換えるために作動させられるブレーキ或いはクラッ
チ、又は、センタデフに設けられてその差動を制限する
ために係合させられ或いは所定量スリップさせられる差
動制限クラッチなどである。
【0013】上記油圧式摩擦係合装置を制御する油圧制
御手段は、好適には、ロックアップクラッチの係合過程
における油圧の立ち上がり速度、スリップ制御中におい
て用いられるフィードバック制御式のゲインなどを入力
トルクに応じて変化させるロックアップクラッチ制御手
段、自動変速機のクラッチツウクラッチ変速期間におい
て解放されまた係合される一対の油圧式摩擦係合装置の
少なくとも一方の過渡的な係合トルク(油圧)を入力ト
ルクに応じて変化させる変速制御手段、トランスファ装
置の差動制限クラッチの係合トルク(油圧)を入力トル
クに応じて変化させる差動制御手段のうちの少なくとも
1つから構成される。
【0014】また、好適には、前記過給機は、エンジン
から排出される排気流により駆動されるターボチャージ
ャ、或いはエンジンのクランク軸或いは電動モータによ
り回転駆動されるスーパーチャージャなどにより構成さ
れる。
【0015】また、好適には、前記過給機による吸気管
内の過給圧Pa を検出する過給圧センサを備え、前記出
力トルク推定手段は、その過給圧Pa に基づいてエンジ
ンの出力トルクTEX(推定値)を算出する。たとえば、
エンジンの吸入空気量QN(1回転当たりの吸入空気流
量)、GN(1回転当たりの吸入空気重量)、過給圧P
a 、点火時期の遅角量、ターボラグ、ウエストゲート弁
の開閉状態の関数である予め設定された関係から、上記
出力トルクTEXが推定されるのである。
【0016】また、好適には、前記制御中判定手段は、
出力トルク推定手段により推定されたエンジンの出力ト
ルクに基づく油圧制御手段による油圧式摩擦係合装置の
係合油圧制御の実行中であることを判定するものであ
り、たとえばロックアップクラッチ制御手段による前記
ロックアップクラッチの係合油圧制御の実行中であるこ
とを判定するロックアップクラッチ制御中判定手段、前
記変速制御手段による自動変速機のクラッチツウクラッ
チ変速制御中であることを判定するクラッチツウクラッ
チ変速制御中判定手段、前記差動制御手段による前記差
動制限クラッチの係合油圧制御の実行中であることを判
定する差動制限クラッチ制御中判定手段の少なくとも1
つから構成される。
【0017】また、好適には、過給状態変化抑制手段
は、前記制御中判定手段により前記油圧制御手段による
係合油圧制御の実行中であると判定されているときに
は、前記過給機による過給状態の変化を中止する。たと
えば、制御中判定手段により油圧制御手段による係合油
圧制御の実行中であると判定されているときにウエスト
ゲート弁が閉じられて過給機による過給が行われている
状態である場合はそのウエストゲート弁の閉状態すなわ
ち過給状態を持続させるが、制御中判定手段により油圧
制御手段による係合油圧制御の実行中であると判定され
ているときに過給圧を制限するウエストゲート弁が解放
されている場合にはその解放状態を持続させる。
【0018】また、好適には、上記過給状態変化抑制手
段は、上記制御中判定手段により上記油圧制御手段によ
る係合油圧制御の実行中であると判定されているときに
は、上記過給機による過給状態の変化を完全に中止せ
ず、たとえばウエストゲート弁の作動に遅れを設けるこ
となどによってその過給状態の変化を緩やかとする。
【0019】また、好適には、上記過給状態変化抑制手
段は、上記制御中判定手段により上記油圧制御手段によ
る係合油圧制御の実行中であると判定されているときに
は、上記過給機による過給圧が予め設定された目標圧と
一致するようにウエストゲート弁の開度を制御する。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面に
基づいて詳細に説明する。
【0021】図1は、後述の変速用電子制御装置78に
より変速制御される車両用自動変速機の一例を示す骨子
図である。図において、エンジン10の出力は、トルク
コンバータ12を介して自動変速機14に入力され、図
示しない差動歯車装置および車軸を介して駆動輪へ伝達
されるようになっている。
【0022】上記トルクコンバータ12は、エンジン1
0のクランク軸16に連結されたポンプインペラ18
と、自動変速機14の入力軸20に連結されたタービン
ランナー22と、それらポンプインペラ18およびター
ビンランナー22の間を直結するロックアップクラッチ
24と、一方向クラッチ26によって一方向の回転が阻
止されているステータ28とを備えている。
【0023】上記自動変速機14は、ハイおよびローの
2段の切り換えを行う第1変速機30と、後進ギヤ段お
よび前進4段の切り換えが可能な第2変速機32と、前
輪および後輪への駆動力を分配するトランスファ装置3
3とを備えている。第1変速機30は、サンギヤS0、
リングギヤR0、およびキャリヤK0に回転可能に支持
されてそれらサンギヤS0およびリングギヤR0に噛み
合わされている遊星ギヤP0から成るHL遊星歯車装置
34と、サンギヤS0とキャリヤK0との間に設けられ
たクラッチC0および一方向クラッチF0と、サンギヤ
S0およびハウジング41間に設けられたブレーキB0
とを備えている。第2変速機32は、サンギヤS1、リ
ングギヤR1、およびキャリヤK1に回転可能に支持さ
れてそれらサンギヤS1およびリングギヤR1に噛み合
わされている遊星ギヤP1から成る第1遊星歯車装置3
6と、サンギヤS2、リングギヤR2、およびキャリヤ
K2に回転可能に支持されてそれらサンギヤS2および
リングギヤR2に噛み合わされている遊星ギヤP2から
成る第2遊星歯車装置38と、サンギヤS3、リングギ
ヤR3、およびキャリヤK3に回転可能に支持されてそ
れらサンギヤS3およびリングギヤR3に噛み合わされ
ている遊星ギヤP3から成る第3遊星歯車装置40とを
備えている。
【0024】上記サンギヤS1とサンギヤS2は互いに
一体的に連結され、リングギヤR1とキャリヤK2とキ
ャリヤK3とが一体的に連結され、そのキャリヤK3は
出力軸42に連結されている。また、リングギヤR2が
サンギヤS3に一体的に連結されている。そして、リン
グギヤR2およびサンギヤS3と中間軸44との間にク
ラッチC1が設けられ、サンギヤS1およびサンギヤS
2と中間軸44との間にクラッチC2が設けられてい
る。また、サンギヤS1およびサンギヤS2の回転を止
めるためのバンド形式のブレーキB1がハウジング41
に設けられている。また、サンギヤS1およびサンギヤ
S2とハウジング41との間には、一方向クラッチF1
およびブレーキB2が直列に設けられている。この一方
向クラッチF1は、サンギヤS1およびサンギヤS2が
入力軸20と反対の方向へ逆回転しようとする際に係合
させられるように構成されている。
【0025】キャリヤK1とハウジング41との間には
ブレーキB3が設けられており、リングギヤR3とハウ
ジング41との間には、ブレーキB4と一方向クラッチ
F2とが並列に設けられている。この一方向クラッチF
2は、リングギヤR3が逆回転しようとする際に係合さ
せられるように構成されている。
【0026】そして、トランスファ装置33は、上記出
力軸42から伝達された回転力を、図示しない前輪に伝
動ベルト43を介して連結される前輪側回転軸45と、
図示しない後輪に連結される後輪側回転軸46とに分配
する差動歯車装置(所謂センターデフ)47を備えてい
る。その差動歯車装置47は、上記回転軸45に連結さ
れた前輪側歯車48と、上記後輪側回転軸46に連結さ
れた後輪側歯車49と、それら前輪側歯車48および後
輪側歯車49と噛み合わされ且つ上記出力軸42に連結
されたキャリヤ51により回転可能に支持されたピニオ
ン53とを備えている。上記前輪側歯車48およびキャ
リヤ51の間には、それらの相対回転を制御するための
差動制限クラッチCTが設けられ、上記差動歯車装置4
7の差動が制限されるようになっている。
【0027】以上のように構成された自動変速機14で
は、たとえば図2に示す作動表に従って後進1段および
変速比が順次異なる前進5段のギヤ段のいずれかに切り
換えられる。図2において○印は係合状態を示し、×欄
は解放状態を示している。この図2からも明らかなよう
に、ブレーキB3は、他のギヤ段から第2速ギヤ段へ切
り換える変速に際して係合させられるとともに、第2速
ギヤ段から他のギヤ段へ切り換える変速に際して解放さ
れるものである。ブレーキB2は、第2速ギヤ段などか
ら第3速ギヤ段へ切り換える変速に際して係合させられ
るものである。第2速ギヤ段と第3速ギヤ段との間、或
いは第2速ギヤ段へのダウンシフトなどの変速に際して
は、ブレーキB2およびブレーキB3のうちの解放側に
係合トルクを持たせる期間と係合側に係合トルクを持た
せる期間とをオーバラップさせつつ変速を進行させる所
謂クラッチツウクラッチ変速が行われるようになってい
る。
【0028】図3に示すように、車両のエンジン10の
吸気配管には、エンジン出力を抑制するなどに際してス
ロットルアクチュエータ54によって制御されるスロッ
トル弁56が設けられている。また、アクセルペダル5
0の操作量VPAを検出するアクセル操作量センサ5
2、エンジン10の回転速度NE を検出するエンジン回
転速度センサ58、エンジン10の吸入空気量QNを検
出する吸入空気量センサ60、吸入空気の温度TA を検
出する吸入空気温度センサ62、上記スロットル弁56
の開度TAを検出するスロットルセンサ64、出力軸4
2の回転速度NOU T から車速Vを検出する車速センサ6
6、エンジン10の冷却水温度TW を検出する冷却水温
センサ68、ブレーキの作動を検出するブレーキスイッ
チ70、シフトレバー72の操作位置PSHを検出する操
作位置センサ74などが設けられており、それらのセン
サから、アクセルペダル50の操作量VPA、エンジン
回転速度NE 、吸入空気量QN、吸入空気温度TA 、ス
ロットル弁開度TA、車速V、エンジン冷却水温TW
ブレーキの作動状態BK、シフトレバー72の操作位置
SHを表す信号がエンジン用電子制御装置76および変
速用電子制御装置78に供給されるようになっている。
【0029】また、自動変速機14の入力軸回転速度N
E すなわちクラッチC0の回転速度NC0を検出する入力
軸回転センサ73、油圧制御回路84内の作動油温度T
OILを検出する油温センサ75、過給機77により加圧
された吸気管内の過給圧Paを検出する過給圧センサ7
9、ノッキング振動を検出するノッキングセンサ198
がそれぞれ設けられ、それらから入力軸回転速度NIN
なわちクラッチC0の回転速度NC0を表す信号、油圧制
御回路84内の作動油温度TOIL を表す信号、過給圧P
a を表す信号、ノッキングの振動を表す信号が変速用電
子制御装置78に供給される。
【0030】そして、前輪の回転速度NF を検出する前
輪回転速度センサ85、および後輪の回転速度NR を検
出する後輪回転速度センサ86が設けられ、それらから
前輪回転速度NF を表す信号、および後輪回転速度NR
を表す信号が差動制御装置87へ供給される。差動制御
装置87は、所定の路面状態或いは車両の走行状態にお
ける走行性を高めるために、或いは特願平4−2601
46号の明細書に記載されているように、予め設定され
た条件に従って差動制限クラッチCTを部分的或いは全
面的に係合させるための駆動信号をリニヤソレノイド弁
SLC に供給する。
【0031】また、図4に示すように、上記シフトレバ
ー72は、車両の前後方向に位置するPレンジ、Rレン
ジ、Nレンジ、Dおよび4レンジ、3レンジ、2および
Lレンジへ操作されるとともに、Dレンジと4レンジの
間、および2レンジとLレンジとの間が車両の左右方向
に操作されるようにその支持機構が構成されている。
【0032】エンジン用電子制御装置76は、CPU、
RAM、ROM、入出力インターフェースを備えた所謂
マイクロコンピュータであって、CPUはRAMの一時
記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラ
ムに従って入力信号を処理し、種々のエンジン制御を実
行する。たとえば、燃料噴射量制御のために燃料噴射弁
80を制御し、点火時期制御或いはノッキング防止制御
のためにイグナイタ82を制御し、クルーズコントロー
ル制御、トラクション制御、変速中の出力制御などのた
めにスロットルアクチュエータ54によりスロットル弁
56を制御し、ウエストゲート弁81を駆動するウエス
トゲート弁駆動モータ83を制御する。このエンジン用
電子制御装置76は、変速用電子制御装置78と相互に
通信可能に接続されており、一方に必要な信号が他方か
ら適宜送信されるようになっている。
【0033】変速用電子制御装置78も、上記と同様の
マイクロコンピュータであって、CPUはRAMの一時
記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラ
ムに従って入力信号を処理し、油圧制御回路84の各電
磁弁或いはリニヤソレノイド弁を駆動する。たとえば、
変速用電子制御装置78は、スロットル弁56の開度T
Aに対応した大きさのスロットル圧PTHを発生させ或い
はアキュム背圧を制御するためにリニヤソレノイド弁SL
T を、ロックアップクラッチ24の係合、解放、スリッ
プ量および変速時のブレーキB3内の油圧を制御するた
めにリニヤソレノイド弁SLU をそれぞれ駆動する。ま
た、変速用電子制御装置78は、予め記憶された変速線
図から実際のスロットル弁開度TAおよび車速Vに基づ
いて自動変速機14のギヤ段やロックアップクラッチ2
4の係合状態を決定し、この決定されたギヤ段および係
合状態が得られるように電磁弁S1、S2、S3を駆動
し、エンジンブレーキを発生させる際には電磁弁S4を
駆動する。
【0034】図5および図6は、上記油圧制御回路84
の要部を示している。図の1−2シフト弁88および2
−3シフト弁90は、電磁弁S1、S2の出力圧に基づ
いて、第1速ギヤ段から第2速ギヤ段への変速時および
第2速ギヤ段から第3速ギヤ段への変速時においてそれ
ぞれ切り換えられる切換弁であり、その切換位置を示す
数値はギヤ段を示している。前進レンジ圧PD は、シフ
トレバー72が前進レンジ(D、4、3、2、L)へ操
作されているときに図示しないマニュアル弁から出力さ
れる圧であり、図示しないレギュレータ弁によりスロッ
トル弁開度に応じて高く調圧されるライン圧PL を元圧
としている。
【0035】第1速ギヤ段から第2速ギヤ段へ切り換え
る変速出力が出された時には、上記前進レンジ圧P
D は、1−2シフト弁88、2−3シフト弁90、油路
L01、B3コントロール弁92、油路L02を経てブ
レーキB3および圧力振動吸収用のダンパー94へ供給
される。また、第2速ギヤ段から第3速ギヤ段へ切り換
える変速出力が出された時には、前進レンジ圧PD は、
2−3シフト弁90、油路L03を経て、ブレーキB2
およびB2アキュムレータ100へ供給されると同時
に、ブレーキB3内の作動油は、油路L02、B3コン
トロール弁92、油路L01、2−3シフト弁90、戻
り油路L04、2−3タイミング弁98を経て調圧ドレ
ンされるとともに、戻り油路L04から分岐する分岐油
路L05およびB2オリフィスコントロール弁96を経
て急速ドレンされるようになっている。
【0036】上記B2アキュムレータ100の背圧室1
00B には、リニヤソレノイド弁SLT の出力圧PSLT
各変速に際して供給され、ブレーキB2内の作動油圧が
制御される。
【0037】前記B3コントロール弁92は、アキュム
レータが設けられていないブレーキB3の係合圧を直接
的に調圧するための係合油圧調圧弁として機能し、油路
L01と油路L02との間を開閉するスプール弁子10
4と、スプリング106を挟んでスプール弁子104と
同心に設けられ且つそのスプール弁子104よりも大径
のプランジャ108と、スプリング106を収容し、前
記2−3シフト弁90が第3速側へ切り換えられたとき
にそれから出力される前進レンジ圧PD を油路L07を
介して受け入れる油室110と、プランジャ108の軸
端に設けられてリニヤソレノイド弁SLU からの制御圧P
SLU を受け入れる油室112とを備えている。このた
め、B3コントロール弁92は、1→2変速に際して
は、リニヤソレノイド弁SLU の制御圧PSLU に従ってス
プール弁子104を中心線の左側に示す開位置に位置さ
せてファーストフィルをその初期に行うとともに、その
後は油路L01からの作動油を油路L02に供給したり
或いは油路L02内の作動油を排出油路L06へ流出さ
せることによりブレーキB3内の係合圧PB3の立ち上が
り速度が一定となるように調圧し、ブレーキB3の係合
が予測されるときの直前に急速に立ち上げる。また、2
→1変速に際しては、電磁弁S1およびS2は第2速の
変速出力に維持されて油路L01にはDレンジ圧が保持
されており、B3コントロール弁92は、制御圧PSLU
に従って所定の速度で圧力降下させられた後、ブレーキ
B3内に作動油が供給されたと仮定したときにそのブレ
ーキB3の係合直前となるように予め設定された設定圧
力値PSLUHに維持され、第1速ギヤ段の変速完了が判定
されるまでそれを持続する。また、上記B3コントロー
ル弁92は、3→2変速および2→3変速に際しても、
ブレーキB3の係合圧および解放圧を制御圧PSLU に従
って直接的に制御する。なお、数式1において、S1
よびS2 はプランジャ108およびスプール弁子104
の断面積である。
【0038】
【数1】PB3=PSLU ・S1 /S2
【0039】B2オリフィスコントロール弁96は、ブ
レーキB2およびB2アキュムレータ100と油路L0
3との間を開閉すると同時に排出油路L06とドレンポ
ート113との間を開閉するスプール弁子114と、ス
プール弁子114をファーストドレン位置へ向かって付
勢するスプリング116と、スプール弁子114の軸端
に設けられて第3電磁弁S3の出力圧PS3を3−4シフ
ト弁118を通して受け入れる油室120とを備えてい
る。これにより、3→2変速時などには第3電磁弁S3
がオン状態とされてその出力圧PS3が油室120に供給
されなくなるので、スプール弁子114によりブレーキ
B2およびB2アキュムレータ100と油路L03との
間を開かれて、それらブレーキB2およびB2アキュム
レータ100からの作動油の排出を速やかに行うファー
ストドレン作動が行われる。また、1→2変速において
は、上記第3電磁弁S3がオフ状態とされて制御圧PS3
が油室120に供給されることにより、B3コントロー
ル弁92の調圧作動によりそれから排出される作動油を
排出させる排出油路L06とドレンポート113との間
が開かれてそのB3コントロール弁92の調圧作動が許
容されるが、1→2変速が完了すると第3電磁弁S3が
オン状態とされて排出油路L06とドレンポート113
との間が閉じられることによりB3コントロール弁92
の調圧作動が停止させられる。
【0040】2−3タイミング弁98は、第2速ギヤ段
から第3速ギヤ段へのクラッチツウクラッチ変速に関与
し、ブレーキB3からの解放圧をリニヤソレノイド弁SL
U から制御圧PSLU に従って調圧するドレーン調圧弁と
して機能する。すなわち、2−3タイミング弁98は、
2→3変速が出力されたときに2−3シフト弁90から
出力された比較的高圧の前進レンジ圧PD (ライン圧と
同じ値)が3−4シフト弁118およびソレノイドリレ
ー弁122を通して供給される高圧ポート124と、ド
レンポート126と、油路L04をその高圧ポート12
4またはドレンポート126に連通させることによりブ
レーキB3のドレン期間の圧力PB3を調圧するスプール
弁子128と、スプリング130を介してスプール弁子
128と同心に設けられ且つそのスプール弁子128と
同径の第1プランジャ132と、スプール弁子128と
同心に且つその一端に当接可能に設けられ且つそのスプ
ール弁子128よりも大径の第2プランジャ134と、
スプリング130を収容し、前記2−3シフト弁90が
第2速側へ切り替えられたときにそれから出力される前
進レンジ圧PD を油路L08を介して受け入れる油室1
36と、第1プランジャ132の軸端に設けられ、リニ
ヤソレノイド弁SLU からの制御圧PSLU を受け入れる油
室138と、第2プランジャ134の軸端に設けられ、
ブレーキB2内の油圧PB2を受け入れる油室140と、
フィードバック圧を受け入れるフィードバック油室14
2とを備えている。
【0041】したがって、スプール弁子128および第
1プランジャ132の断面積をS3、スプール弁子12
8の第2プランジャ134側のランドの断面積をS4
第2プランジャ134の断面積をS5 とすると、2→3
変速出力が出された状態における解放過程のブレーキB
3の圧力PB3は、2−3タイミング弁98による調圧作
動により、数式2から、ブレーキB2の係合圧PB2の増
加に応じて減少し、リニヤソレノイド弁SLU の制御圧P
SLU に応じて増加するように調圧される。
【0042】
【数2】PB3=PSLU ・S3 /(S3 −S4 )−PB2
5 /(S3 −S4
【0043】また、上記2−3タイミング弁98は、第
2速側へ切り換えられた2−3シフト弁90から出力さ
れる前進レンジ圧PD が油室136へ供給されると、上
記スプール弁子128がロックされるようになってい
る。これも、2−3タイミング弁98の油室138とB
3コントロール弁92の油室112とが接続されている
ことから、第1速および第2速の状態では2−3タイミ
ング弁98の油室138の容積変化を阻止して、B3コ
ントロール弁92の調圧作動に影響を与えないようにす
るためである。
【0044】C0エキゾースト弁150は、第3電磁弁
S3の出力圧PS3および油路L01内の油圧に従って閉
位置に位置させられるが、第4電磁弁S4の出力圧PS4
に従って開位置に位置させられるスプール弁子152を
備え、図示しない4−5シフト弁が第4速以下の切り換
え状態であるときにそれを経由して供給されるライン圧
L を、第2速および第5速時以外のときにクラッチC
0およびC0アキュムレータ154に供給する。
【0045】図7は、前記エンジン10の吸排気系を説
明する図である。図において、一対のターボ式の過給機
77は、回転可能に支持された回転軸156を介して相
互に連結されたコンプレッサ158およびタービン16
0を備えている。排気管162内に設けられたタービン
160がエンジン10からの高速排気流によって回転駆
動されると、吸気管164内のコンプレッサ158が吸
入空気をエンジン10へ圧送するようになっている。上
記排気管162には、ウエストゲート弁81により開閉
されるバイパス管166が上記タービン160と並列に
設けられており、上記コンプレッサ158によって圧縮
された過給圧が所定の値を超えると、その過給圧によっ
て作動するウエストゲート弁駆動装置168によってバ
イパス管166が開かれて、過給圧の過剰な上昇が防止
されるようになっている。また、上記吸気管164で
は、エヤーフィルタ170を介して吸入された空気は、
コンプレッサ158によって圧縮された後、インターク
ーラ172、サージタンク174を経て、エンジン10
の燃焼室内へ供給される。そして、そのサージタンク1
74内の過給圧が過給圧センサ79によって検出される
ようになっており、また、ウエストゲート弁駆動モータ
83によって上記ウエストゲート弁81の開度が優先的
に制御されるようになっている。
【0046】図8は、変速用電子制御装置78による制
御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。図に
おいて、出力トルク推定手段176は、たとえば、エン
ジンの吸入空気量QN(1回転当たりの吸入空気流量)
或いはGN(1回転当たりの吸入空気重量)、エンジン
回転速度NE 、過給圧Pa 、点火時期の遅角量、ターボ
ラグ、ウエストゲート弁の開閉状態の関数である予め設
定された関係から、実際の吸入空気量QN或いはGN、
エンジン回転速度NE 、過給圧Pa 、点火時期の遅角
量、ターボラグ、ウエストゲート弁の開閉状態に基づい
て、エンジンの出力トルクTEXを算出する。図9に示す
ように、上記の関係から推定されるエンジン出力トルク
EYは、実際にエンジン10から出力されるエンジン出
力トルクT EXと撹拌損失トルクTlos とを加算したもの
であるが、その撹拌損失トルクTlo s は、殆ど無視でき
る程小さい値であるため、上記出力トルク推定手段17
6では実質的に出力トルクTEX(≒TEY)が推定され
る。また、その出力トルクTEXの一部はエアコンなどの
補機を駆動するためのトルクTh として消費されるた
め、上記出力トルク推定手段176は、その補機の駆動
状態を検出し、自動変速機14の入力トルクTIN(=T
EX−Th )も算出する。
【0047】自動変速機14に備えられたロックアップ
クラッチ24、自動変速機14内の変速用のクラッチお
よびブレーキ、差動制限クラッチCTのような油圧式摩
擦係合装置は、油圧制御手段177によってその係合ト
ルクすなわち係合油圧が制御されるようになっている。
この油圧制御手段177は、たとえばロックアップクラ
ッチ制御手段178、変速制御手段180、差動制御手
段182から構成されている。
【0048】ロックアップクラッチ制御手段178は、
車両状態がロックアップクラッチ24の解放領域、スリ
ップ制御領域、係合領域のいずれであるかを判定し、ス
リップ制御領域であれば、予め設定された目標スリップ
回転速度と実際のスリップ回転速度が一致するようにロ
ックアップクラッチ24の係合油圧を制御するが、係合
領域であれば、ロックアップクラッチ24の係合油圧を
最大値とする。そして、上記ロックアップクラッチ制御
手段178は、エンジン10の出力トルクTEXに基づい
てすなわち入力トルクTINに基づいて調圧された油圧た
とえばライン圧を上記ロックアップクラッチ24の係合
油圧の元圧として用いることにより、或いはスリップ制
御に用いる制御式のゲインを上記推定出力トルクTEX
たはそれに基づく量の関数とすることにより、ロックア
ップクラッチ24の係合過程の係合トルクすなわち係合
油圧の立ち上がり速度や、スリップ領域におけるスリッ
プ状態の係合トルクすなわち係合油圧を制御する。
【0049】また、変速制御手段180は、ギヤ段毎に
設けられた変速線(シフトアップ線およびシフトダウン
線)から成るよく知られた変速線図から、実際の車両状
態たとえば車速およびエンジン負荷(たとえばスロット
ル弁開度TA)に基づいて変速判断を行い、その変速判
断された変速を達成するための変速出力を行うととも
に、その変速に関連する油圧式摩擦係合装置の係合油圧
を過渡的に制御する。たとえば、2→3変速のクラッチ
ツウクラッチ変速が判断されて2−3シフト弁90が切
り換えられたときには、上記変速制御手段180は、リ
ニヤソレノイド弁SLU に対する指令値DSLUを変化さ
せることにより、B3コントロール弁92に対してリニ
ヤソレノイド弁SLU から供給される制御圧PSLU を変化
させて2→3変速期間において、たとえば図10に示す
ように、解放されるブレーキB3の係合圧PB3と係合さ
れるブレーキB2の係合圧PB2を過渡的に制御する。そ
して、上記変速制御手段180は、エンジン10の推定
出力トルクTEXに基づいてすなわち入力トルクTINに基
づいて調圧された油圧たとえばライン圧を上記ロックア
ップクラッチ24の係合油圧の元圧として用いることに
より、或いは上記係合圧PB3またはPB2の過渡時の値や
変化速度を上記推定出力トルクTEXまたはそれに基づく
入力トルクTINの関数とすることにより、変速期間にお
けるブレーキB3或いはB2の係合トルクすなわち係合
油圧を制御する。
【0050】また、差動制御手段182は、車両の走行
状態或いは路面状態を検出し車両の走行性が維持される
ようにそれら走行状態或いは路面状態に応じて差動制限
クラッチCTの係合トルクすなわち係合油圧を制御した
り、或いは特願平4−260146号の明細書に記載さ
れているように差動制限クラッチCTの係合トルクすな
わち係合油圧を制御する。たとえば、前輪回転速度NF
と後輪回転速度NR との回転速度差ΔNに基づいて差動
制限クラッチCTの係合圧を制御し、車両の舵角が大き
くなると、差動制限クラッチCTの係合油圧が軽減され
るように差動制限クラッチCTの係合油圧を制御し、路
面の凹凸が多く検出されたり或いは駆動輪の空転や前後
輪の回転速度の所定値以上が検出されたりすると、差動
制限クラッチCTの係合油圧が増加されるように差動制
限クラッチCTの係合油圧を制御するのである。そし
て、上記差動制御手段182は、エンジン10の推定出
力トルクTEXに基づいてすなわち入力トルクTINに基づ
いて調圧された油圧たとえばライン圧を上記差動制限ラ
ッチCTの係合油圧の元圧として用いることにより、或
いはその差動制限クラッチCTの係合過渡時の変化速度
を上記推定出力トルクTEXまたはそれに基づく入力トル
クTINの関数とすることにより、係合期間における差動
制限クラッチCTの係合油圧を制御する。
【0051】制御中判定手段186は、出力トルク推定
手段176により推定されたエンジンの出力トルクTEX
に基づく油圧制御手段177による油圧式摩擦係合装置
の係合油圧制御の実行中であることを、たとえば変速用
電子制御装置78の出力信号などに基づいて判定する。
過給状態変化抑制手段188は、上記制御中判定手段1
86により油圧制御手段177による係合油圧制御の実
行中であると判定されているときには、過給機77によ
る過給状態の変化すなわち過給圧の変化を中止させる。
【0052】上記制御中判定手段186は、ロックアッ
プクラッチ制御中判定手段190、クラッチツウクラッ
チ変速制御中判定手段192、差動制限クラッチ制御中
判定手段194を含む。上記ロックアップクラッチ制御
中判定手段190は、たとえばロックアップクラッチ制
御手段178による前記ロックアップクラッチ24の係
合油圧制御の実行中であることを判定する。また、上記
クラッチツウクラッチ変速制御中判定手段192は、変
速制御手段180による自動変速機14のクラッチツウ
クラッチ変速制御中であることを判定する。また、上記
差動制限クラッチ制御中判定手段194は、差動制御手
段182による差動制限クラッチCTの係合油圧制御の
実行中であることを判定する。
【0053】前記過給状態変化抑制手段188は、たと
えば、制御中判定手段186により油圧制御手段177
による係合油圧制御の実行中であると判定されていると
きに過給機77による過給が行われている状態である場
合はその過給状態を持続させるが、制御中判定手段18
6により油圧制御手段177による係合油圧制御の実行
中であると判定されているときに過給圧を制限するウエ
ストゲート弁81が解放されている場合にはその解放状
態を持続させる。或いは、上記過給状態変化抑制手段1
88は、上記制御中判定手段186により上記油圧制御
手段177による係合油圧制御の実行中であると判定さ
れているときには、上記過給機77による過給状態の変
化を完全に中止せず、たとえばウエストゲート弁81を
ウエストゲート弁駆動モータ83を用いてその開或いは
閉作動に遅れを設けることなどにより、過給状態の変化
を緩やかとする。
【0054】また、ノッキング防止手段196は、ノッ
キングセンサ198によってノッキングが検出される
と、そのノッキング(8kHz 程度の周波数の振動)が予
め設定されたレベル値以下となるように、イグナイタ8
2による点火時期を遅角させる。特に、過給機77によ
る過給状態では、上記ノッキングが容易に発生するので
ある。
【0055】図11は、変速用電子制御装置78による
制御作動の要部を示すフローチャートであり、数msec
乃至数十msec 程度の極めて短い周期で繰り返し実行さ
れる。なお、上記出力トルク推定手段176、ロックア
ップクラッチ制御手段178、変速制御手段180、差
動制御手段182、ノッキング防止手段196は、よく
知られたものであるので、それらの作動を説明するフロ
ーチャートは省略されている。
【0056】図11のステップ(以下、ステップを省略
する)SA1では、各入力信号が読み込まれるととも
に、それに基づいて車速Vなどが算出される入力信号処
理が実行される。続くSA2では、推定されたエンジン
出力トルクTEX或いはTINを用いた油圧制御であるか否
かが判断される。この推定されたエンジン出力トルクT
EX或いはTINを用いた油圧制御とは、自動変速機14の
ブレーキB3を解放し且つB2を係合させる2→3変速
制御、ロックアップクラッチ24のスリップ制御或いは
係合制御、トランスファ装置33の差動制限クラッチC
Tのスリップ制御或いは係合制御などである。このSA
2の判断が否定された場合は本ルーチンが終了させられ
る。
【0057】しかし、上記SA2の判断が肯定された場
合は、前記出力トルク推定手段176に対応するSA3
乃至SA5が実行される。すなわち、先ず、SA3で
は、たとえば、エンジンの吸入空気量QN(1回転当た
りの吸入空気流量)或いはGN(1回転当たりの吸入空
気重量)、過給圧Pa 、点火時期の遅角量、ターボラ
グ、ウエストゲート弁81の開閉状態の関数である予め
設定された数式3の関係から、実際の吸入空気量QN或
いはGN、過給圧Pa 、点火時期の遅角量DA、ターボ
ラグ、ウエストゲート弁の開閉状態に基づいて、エンジ
ン10の出力トルクTEX(=TEY−Tlos )を算出す
る。次いで、SA4では、エアコンやパワステなどの補
機が作動しているか否かが検出され、SA5では、上記
SA3で求められた出力トルクTEXから補機で消費され
るトルクTh が差し引かれることにより自動変速機14
の入力トルクTINが算出される。
【0058】ここで、上記SA3において、出力トルク
EXは基本的にはQNによって決定され、過給圧Pa
点火時期の遅角量DA、ターボラグ、ウエストゲート弁
の開閉状態により補正される。このとき、過給圧Pa
高くなる程、出力トルクTEXが大きい値となるように補
正される。また、過給圧Pa が異常に高いときには燃料
噴射弁80からの燃料噴射がエンジン用電子制御装置7
6により遮断される。また、過給機77を備えたエンジ
ン10ではノッキングが発生し易く、そのノッキング防
止のための点火時期遅角量に基づいて上記出力トルクT
EXが補正される。さらに、スロットル弁開度TAを用い
て推定するときには、ターボラグに基づいて上記出力ト
ルクTEXが補正される。
【0059】
【数3】TEX=f(QN、Pa 、DA、・・・)
【0060】そして、前記変速制御手段180、ロック
アップクラッチ制御手段178、或いは差動制御手段1
82に対応するSA6では、上記算出された入力トルク
INに応じて、2→3変速時のブレーキB3の変速中の
係合圧、ロックアップクラッチ24のスリップ制御時或
いは係合制御時の過渡的な係合圧、差動制限クラッチC
Tのスリップ制御時或いは係合制御時の過渡的な係合圧
が制御される。
【0061】図12は、過給圧異常時のための切換制御
を示している。すなわち、SB1において前記SA1と
同様の入力信号処理が実行された後、前記制御中判定手
段186に対応するSB2乃至SB6が実行される。ま
ず、クラッチツウクラッチ変速制御中判定手段192に
対応するSB2では、前記クラッチツウクラッチ変速で
ある2→3変速中であるか否かが判断される。このSB
2の判断が否定された場合には、前記ロックアップクラ
ッチ制御中判定手段190に対応するSB3において、
ロックアップクラッチ24の係合と解放との間の切り換
え中であるか否かが判断され、このSB3の判断が否定
された場合には、同様にロックアップクラッチ制御中判
定手段190に対応するSB4においてロックアップク
ラッチ24のスリップ制御中であるか否かが判断され
る。そして、SB4の判断が否定された場合には、前記
差動制限クラッチ制御中判定手段194に対応するSB
5において、差動制限クラッチCTの制御中であるか否
かが判断される。
【0062】上記SB5の判断が否定された場合には、
推定された出力トルクTEXに基づく油圧式摩擦係合装置
の油圧制御が実行されていない状態であるので、SB6
において、過給圧のノミナル制御、すなわち従来の過給
圧によって駆動されるウエストゲート弁81により定ま
る過給圧と同様の値となるように、過給圧センサ79に
より検出された吸気管164内の過給圧を、ウエストゲ
ート弁駆動モータ83を用いて制御する通常の過給圧制
御が実行される。
【0063】しかし、上記SB2乃至SB5のいずれか
の判断が肯定された場合は、推定された出力トルクTEX
に基づく油圧式摩擦係合装置の油圧制御が実行されてい
る状態であるので、SB7において、過給機77による
過給作動の切換状態、すなわち過給圧センサ79により
検出された過給圧Pa が、過給機77が有効に過給作動
を開始する圧力となったことを判定するために予め設定
された判断基準値Pa1を超えるか下まわる状態、或いは
その間近の状態であるか否かが判断される。
【0064】上記SB7の判断が否定された場合は、前
記SB6において通常の過給圧制御が実行されるが、肯
定された場合は、前記過給状態変化抑制手段188に対
応するSB8において、過給機77による過給作動の切
換を中止し過給圧の変化を抑制する。これにより、たと
えば、過給機77による過給が実質的に非作動であって
上記油圧制御中に過給圧Pa が判断基準値Pa1を超えよ
うとしている状態であるときには、ウエストゲート弁8
1がウエストゲート弁駆動モータ83により開かれて過
給圧Pa の増加が阻止され、それまでの低い状態に維持
される。また、反対に、過給機77による過給が実質的
に機能しており上記油圧制御中に過給圧Pa が判断基準
値Pa1を下まわろうとしている状態であるときには、ウ
エストゲート弁81がウエストゲート弁駆動モータ83
により閉じられて過給圧Pa の減少が阻止され、それま
での高い状態に維持される。
【0065】上述のように、本実施例によれば、制御中
判定手段186に対応するSB2乃至SB5によって、
油圧制御手段177による出力トルクTEXに基づく係合
トルク制御の実行中であると判定されているときには、
過給状態変化抑制手段188に対応するSB8により、
過給機77による過給状態の変化が抑制されることか
ら、エンジン10に過給機77が備えられた車両におい
て、過給機77の過給状態の切り換えが中止されるの
で、推定された出力トルクTEXに基づく油圧制御中にお
いてその過給圧の変化に関連する入力トルクTINの変動
が抑制されて、油圧式摩擦係合装置の係合ショックが発
生することが好適に解消される。
【0066】すなわち、ロックアップクラッチ24に関
しては、ロックアップクラッチ制御中判定手段190に
対応するSB3およびSB4によりロックアップクラッ
チ24の切換制御中或いはスリップ制御中であると判定
された場合に、クラッチツウクラッチ変速に関与するブ
レーキB3およびブレーキB2に関しては、クラッチツ
ウクラッチ変速制御中判定手段192に対応するSB2
によりクラッチツウクラッチ変速中であると判定された
場合に、差動制限クラッチCTに関しては、差動制限ク
ラッチ制御中判定手段194に対応するSB5により差
動制限クラッチ制御中であると判定された場合に、それ
ぞれ過給状態変化抑制手段188により、過給機77に
よる過給状態の変化が抑制されるのである。
【0067】次に、本発明の他の実施例を説明する。な
お、以下の説明において前述の実施例と共通する部分に
は同一の符号を付して説明を省略する。
【0068】図13の実施例は、図12の実施例のSB
8がSB9に置換されている点において相違する。この
SB9は、図12の実施例のSB8と同様に、前記過給
状態変化抑制手段188に対応するものであるが、過給
状態の変化を中止するものではなく、SB7において前
記過給機77による過給作動の切換状態が判定された場
合には、ウエストゲート弁駆動モータ83によってウエ
ストゲート弁81の弁子の開或いは閉動作を低速とし過
給状態の切り換えを緩やかに実行させる。本実施例にお
いても、前述の実施例と同様の効果が得られる。
【0069】図14の実施例は、図12の実施例のSB
2乃至SB5がSB10に置換されている点において相
違する。このSB10は、図12の実施例のSB2乃至
SB5と同様に、前記制御中判定手段186に対応する
ものであるが、油圧制御手段177による出力トルクT
EXに基づく係合トルク制御においては図11のSA3乃
至SA5の出力トルク推定動作が実行されることを利用
して、その出力トルク推定動作の実行中であるか否かに
基づいて、上記出力トルクTEXに基づく係合トルク制御
を実質的に判定する点において相違する。本実施例にお
いても、前述の実施例と同様の効果が得られる。
【0070】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
説明したが、本発明はその他の態様においても適用され
る。
【0071】たとえば、前述の実施例のSB8或いはS
B9に替えて、ロックアップクラッチ24のスリップ或
いは係合制御中、クラッチツウクラッチ変速制御中、差
動制限クラッチCTの係合制御中において、過給機77
による過給圧Pa を予め設定した目標圧と一致するよう
にウエストゲート弁駆動モータ83によりウエストゲー
ト弁81の開度をフィードバック制御するステップを設
けてもよい。このような場合には、出力トルクTEXに基
づく油圧制御中の過給圧が略一定とされるので、前述の
実施例と同様の効果が得られるとともに、SB7が除去
されてもよい。前記過給状態変化抑制手段188には上
記のようなステップも含まれる。
【0072】また、前述の実施例の過給機77は、排気
流によって回転駆動されるターボ式であったが、エンジ
ン10のクランク軸に作動的に連結されることにより回
転駆動される形式のものであっても差支えない。
【0073】その他、一々例示はしないが、本発明は当
業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で
実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の制御装置によってギヤ段が
制御される車両用自動変速機の構成を説明する図であ
る。
【図2】図1の自動変速機における、複数の油圧式摩擦
係合装置の作動の組合わせとそれにより成立するギヤ段
との関係を示す図表である。
【図3】図1の自動変速機を制御する油圧制御回路およ
び電子制御回路を含むブロック線図である。
【図4】図3のシフトレバーの操作位置を説明する図で
ある。
【図5】図3の油圧制御回路の要部を図6と共に説明す
る図である。
【図6】図3の油圧制御回路の要部を図5と共に説明す
る図である。
【図7】図1の車両においてエンジンの吸気系および排
気系の構成を説明する図である。
【図8】図3のエンジン用電子制御装置および変速用電
子制御装置の制御機能の要部を説明する機能ブロック線
図である。
【図9】図8の出力トルク推定手段による出力トルク推
定内容を説明する図である。
【図10】図8の変速制御手段により2→3変速過程の
油圧制御により過渡的に変化させられるブレーキB3の
係合圧PB3およびブレーキB2の係合圧PB2を示すタイ
ムチャートである。
【図11】図3の変速用電子制御装置による制御作動の
要部、すなわちエンジン出力トルク推定作動を説明する
フローチャートである。
【図12】図3の変速用電子制御装置による制御作動の
要部であって、過給圧切換制御を示すフローチャートで
ある。
【図13】本発明の他の実施例における作動を説明する
図12に相当する図である。
【図14】本発明の他の実施例における作動を説明する
図12に相当する図である。
【符号の説明】
10:エンジン 14:自動変速機 24:ロックアップクラッチ(油圧式摩擦係合装置) CT:差動制限クラッチ(油圧式摩擦係合装置) 77:過給機 176:出力トルク推定手段 178:ロックアップクラッチ制御手段 180:変速制御手段 182、差動制御手段 186:制御中判定手段 188:過給状態変化抑制手段 190:ロックアップクラッチ制御中判定手段 192:クラッチツウクラッチ変速制御中判定手段 194:差動制限クラッチ制御中判定手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F02D 41/04 301 F02D 41/04 301G 45/00 364 45/00 364A (56)参考文献 特開 平3−176240(JP,A) 特開 平7−149170(JP,A) 特開 平3−92668(JP,A) 特開 平5−248279(JP,A) 特開 平6−107020(JP,A) 特開 平3−271523(JP,A) 特開 平7−195963(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 29/00 - 29/06

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 過給機を有するエンジンと、該エンジン
    の回転を油圧式摩擦係合装置を介して駆動輪へ伝達する
    自動変速機とを有する車両において、該過給機による過
    給圧に基づいて該エンジンの出力トルクを推定する出力
    トルク推定手段と、該出力トルク推定手段により推定さ
    れたエンジンの出力トルクに基づいて前記油圧式摩擦係
    合装置の制御を実行する油圧制御手段とを備える形式の
    過給機を有する車両用自動変速機の制御装置であって、 前記油圧制御手段による前記油圧式摩擦係合装置の係合
    油圧制御の実行中であることを判定する制御中判定手段
    と、 該制御中判定手段により前記油圧制御手段による係合油
    圧制御の実行中であると判定されているときには、前記
    過給機による過給状態の変化に関連する入力トルクの変
    を抑制する過給状態変化抑制手段とを、含むことを特
    徴とする過給機を有する車両用自動変速機の制御装置。
  2. 【請求項2】 前記油圧制御手段は、前記自動変速機の
    クラッチツウクラッチ変速のために、前記出力トルク推
    定手段により推定されたエンジンの出力トルクに基づい
    て前記油圧式摩擦係合装置の制御を実行するものである
    請求項1に記載の車両用自動変速機の制御装置。
  3. 【請求項3】 過給機を有するエンジンと、ロックアッ
    プクラッチ付流体伝動装置を有する自動変速機とを有す
    る車両において、該過給機による過給圧に基づいて該エ
    ンジンの出力トルクを推定する出力トルク推定手段と、
    該出力トルク推定手段により推定されたエンジンの出力
    トルクに基づいて前記ロックアップクラッチの係合油圧
    の制御を実行するロックアップクラッチ制御手段とを備
    える形式の過給機を有する車両用自動変速機の制御装置
    であって、 前記ロックアップクラッチ制御手段による前記ロックア
    ップクラッチの係合油圧制御の実行中であることを判定
    するロックアップクラッチ制御中判定手段と、 該ロックアップクラッチ制御中判定手段により前記ロッ
    クアップクラッチ制御手段によるロックアップクラッチ
    の係合油圧制御の実行中であると判定されているときに
    は、前記過給機による過給状態の変化に関連する入力ト
    ルクの変動を抑制する過給状態変化抑制手段とを、含む
    ことを特徴とする過給機を有する車両用自動変速機の制
    御装置。
  4. 【請求項4】 前記ロックアップクラッチ制御手段は、
    前記ロックアップクラッチのスリップ制御のために、前
    記出力トルク推定手段により推定されたエンジンの出力
    トルクに基づいて前記ロックアップクラッチの係合油圧
    の制御を実行するものである請求項3に記載の車両用自
    動変速機の制御装置。
  5. 【請求項5】 過給機を有するエンジンと、差動制限ク
    ラッチ付トランスファ装置を有する自動変速機とを有す
    る車両において、該過給機による過給圧に基づいて該エ
    ンジンの出力トルクを推定する出力トルク推定手段と、
    該出力トルク推定手段により推定されたエンジンの出力
    トルクに基づいて前記差動制限クラッチの係合油圧の制
    御を実行する差動制御手段とを備える形式の過給機を有
    する車両用自動変速機の制御装置であって、 前記差動制御手段により前記差動制限クラッチの係合油
    圧制御の実行中であることを判定する差動制限クラッチ
    制御中判定手段と、 該差動制限クラッチ制御中判定手段により前記差動制御
    手段による差動制限クラッチの係合油圧制御の実行中で
    あると判定されているときには、前記過給機による過給
    状態の変化に関連する入力トルクの変動を抑制する過給
    状態変化抑制手段とを、含むことを特徴とする過給機を
    有する車両用自動変速機の制御装置。
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