JPH0959787A - 多層導電膜のエッチング方法 - Google Patents

多層導電膜のエッチング方法

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JPH0959787A
JPH0959787A JP23616795A JP23616795A JPH0959787A JP H0959787 A JPH0959787 A JP H0959787A JP 23616795 A JP23616795 A JP 23616795A JP 23616795 A JP23616795 A JP 23616795A JP H0959787 A JPH0959787 A JP H0959787A
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etching
film
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Kenzo Fukuyoshi
健蔵 福吉
Osamu Koga
修 古賀
Koji Imayoshi
孝二 今吉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 酸化インジウムを基材とし銀との固溶域を実
質的に持たない元素の酸化物を含有する透明酸化物薄膜
と銀系薄膜を積層して構成される多層導電膜を高精度に
パターニングできるエッチング方法を提供すること。 【解決手段】 ガラス板から成る基板1上に、透明酸化
物薄膜21、銀系薄膜22、透明酸化物薄膜23を順次設けて
多層導電膜2を形成し、この上にエッチングレジスト3
を設け、希硫酸に硝酸を加えて調製したエッチャントを
適用してエッチングすることを特徴とする。このエッチ
ャントに含まれる硝酸が銀系薄膜を好適に溶解してエッ
チングすると共に硫酸が上記透明酸化物薄膜を好適に溶
解してエッチングする。このため上記多層導電膜を良好
にエッチングでき、残滓とサイドエッチングが抑制され
てそのパターン精度を向上させることが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、銀系薄膜と、酸化
インジウムを基材とする透明酸化物薄膜を積層して構成
される多層導電膜のエッチング方法に係り、特に、この
多層導電膜を高精度にパターニングできるエッチング方
法の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】酸化インジウムを基材とする透明酸化物
薄膜は、その高い透明性と導電性に着目して液晶表示装
置の透明電極、入出力装置、太陽電池の透明電極等に広
く利用されており、塩酸を主成分とするエッチャントを
用いて上記透明酸化物薄膜をエッチングし電極等のパタ
ーン形状に加工されている。
【0003】他方、銀系薄膜とその表面にITO薄膜等
の透明酸化物薄膜を設けて構成される多層導電膜は、上
記透明酸化物薄膜に較べて更に高い導電性を有している
ため、この多層導電膜を様々な分野に応用する試みがな
されている。
【0004】例えば、特公平1−12663号公報又は
特開昭61−25125号公報においては、銀被膜を薄
膜化させて透明性を確保し、その表面にITO薄膜を積
層して多層構造とした透明導電膜が提案されている。こ
の透明導電膜は、ITO単体の薄膜に較べてその導電率
が極めて高く、例えば、ITO薄膜はその膜厚が250
nmの場合8Ω/□程度の面積抵抗率を有するのに対
し、上記多層構造の透明導電膜はその膜厚が高々90n
mであっても5Ω/□程度の低い面積抵抗率を実現する
ことができる。
【0005】また、このような銀系多層導電膜の高い透
明性と導電性とに着目して、特開昭63−173395
号公報においては、同様の層構成を有する銀系多層導電
膜を透明な電磁波シールド膜として利用する手段が提案
されている。
【0006】更に、1982年日本で開催された第3回
ICVMにおいては、同様の層構成を有する銀系多層導
電膜が長波長側の光を遮断する性能に優れることに着目
して、上記銀系多層導電膜を熱線反射膜に適用する手段
が提案されている。
【0007】そして、これ等銀系多層導電膜を所定のパ
ターン形状に加工する必要がある場合、そのエッチャン
トとしては、従来、塩酸、硝酸、あるいはこれ等塩酸と
硝酸との混酸が利用されていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、銀被膜にI
TO薄膜を積層して構成される上記多層導電膜において
は、このITOと銀との固溶性が高いため、多層導電膜
内に浸入した空気中における水分の存在下でITOと銀
とが互いに溶解してシミ状の欠陥を生じ易い欠点があっ
た。
【0009】そこで、これを解決するため、本発明者等
は、ITO薄膜の代わりに酸化インジウムを基材とし銀
との固溶域を実質的に持たない元素の酸化物(具体的に
は酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、酸
化タンタル及び酸化セリウム)を含有する透明酸化物薄
膜を使用し、これを銀系薄膜に積層して構成される多層
導電膜を既に提案している(特願平7−88797号明
細書参照)。
【0010】そして、この多層導電膜においては、上記
透明酸化物薄膜の耐湿性が極めて高く、また、たとえ空
気中の水分が浸入した場合でも上記元素と銀元素との相
互溶解が生じ難いため、長期間に亘ってシミ等の欠陥を
生じることがなく、極めて優れた保存安定性を備えてい
る。
【0011】但し、酸化インジウムを基材とし銀との固
溶域を実質的に持たない元素の酸化物を含有する上記透
明酸化物薄膜は塩酸や硝酸に対する耐性が高いことか
ら、塩酸や硝酸等から成る従来のエッチャントを用いて
エッチング処理された場合、エッチング残滓が生じてパ
ターン精度が低下してしまうことがあった。
【0012】また、上述のエッチャントを用いて上記透
明酸化物薄膜のパターン精度を上げるためには長時間か
けてエッチング処理を行う必要があった。これに対し銀
系薄膜は塩酸や硝酸に溶解し易く、上記エッチャントを
用いて長時間のエッチングを行った場合にはエッチング
中にサイドエッチングが進行するため、銀系薄膜のパタ
ーン形状と上記透明酸化物薄膜のパターン形状とが異な
ったものになり易く、両薄膜のパターン位置にずれをも
たらす問題点があった。
【0013】本発明はこのような問題点に着目してなさ
れたもので、その課題とするところは、上記多層導電膜
を高精度にパターニングできるエッチング方法を提供す
ることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1に係
る発明は、銀系薄膜と、酸化インジウムを基材とし銀と
の固溶域を実質的に持たない元素の酸化物を含有する透
明酸化物薄膜とを積層して構成される多層導電膜のエッ
チング方法を前提とし、上記多層導電膜のエッチャント
が、硫酸と硝酸を主成分としていることを特徴とするも
のである。
【0015】この請求項1に係る発明において、銀系薄
膜としては、銀単体の薄膜の他、その透明性と導電性と
を損なわない範囲で銀にその他の元素を添加して構成さ
れる銀系合金が利用できる。そして、エッチャント内の
上記硝酸がこの銀系薄膜を好適に溶解してエッチング処
理するものである。尚、上記添加元素としては、銅、
金、インジウム、インジウム、亜鉛、カドミウム、錫、
アルミニウム等の単純金属元素が利用でき、その添加量
は5%以下であることが望ましい。
【0016】次に、請求項1に係る発明において銀との
固溶域を実質的に持たない元素とは、その固溶限度が1
0atom%以下の元素をいい、例えば、チタン、ジルコニ
ウム、ハフニウム、タンタル等の高融点金属元素;シリ
コン、ビスマス、アンチモン等の半金属元素;セリウム
等のランタン系の金属元素等が挙げられ、これ等元素を
インジウム元素に比較し5atom%以上含ませることによ
り、多層導電膜の保存安定性を飛躍的に増大させること
が可能となる。そして、エッチャント内の上記硫酸が、
酸化インジウムを基材とし銀との固溶域を実質的に持た
ない元素を含有する上記透明酸化物薄膜を好適に溶解し
てエッチングするものである。
【0017】そして、この請求項1に係る発明によれ
ば、硝酸が銀系薄膜を好適に溶解してエッチングすると
共に、硫酸が上記透明酸化物薄膜を好適に溶解してエッ
チングするため、銀系薄膜と上記透明酸化物薄膜とで構
成される多層導電膜を良好にエッチングでき、残滓とサ
イドエッチングが抑制されてそのパターン精度を向上さ
せることが可能となる。
【0018】ここで、硫酸による上記透明酸化物薄膜の
エッチング速度は硝酸による銀系薄膜のエッチング速度
より遅いことから、両薄膜のエッチング速度とそのサイ
ドエッチング幅のバランスを図って両薄膜のパターン位
置を一致させるためには、エッチャント中の硫酸濃度は
硝酸濃度より高く設定されていることが望ましい。ま
た、両薄膜のサイドエッチング幅を最小限に抑制してパ
ターン形状の精度を向上させるためには、エッチャント
内における硫酸と硝酸の重量比が100:0.5〜10
0:50の範囲に設定されていることが好ましい。請求
項2及び3に係る発明はこのような技術的理由に基づい
てなされたものである。
【0019】すなわち、請求項2に係る発明は、請求項
1記載の発明に係る多層導電膜のエッチング方法を前提
とし、上記エッチャントの硫酸濃度が硝酸濃度より高く
設定されていることを特徴とするものであり、請求項3
に係る発明は、上記エッチャント内における硫酸と硝酸
の重量比が、100:0.5〜100:50の範囲に設
定されていることを特徴とするものである。
【0020】そして、この請求項3に係る発明によれ
ば、銀系薄膜のサイドエッチング幅と上記透明酸化物薄
膜のサイドエッチング幅とを共に4μm以下の最小限幅
に抑制することが可能となり、これにより両薄膜のパタ
ーン位置精度と共にそのパターン形状精度の向上が図
れ、多層導電膜全体のパターン精度を改善させることが
可能となる。
【0021】尚、本発明に係るエッチャントは、硫酸と
硝酸の他、助剤として、硫酸アンモニウム、パーオキシ
硫酸アンモニウム、硫酸カリウム等の硫酸塩;硝酸アン
モニウム、硝酸セリウムアンモニウム、硝酸ナトリウム
等の硝酸塩;塩化ナトリウム、塩化カリウム等の塩化
物;酸化クロム、酸化セリウム、過酸化水素等の酸化
剤;酢酸;燐酸;アルコール類;界面活性剤等を含有す
るものであってもよい。
【0022】次に、請求項4に係る発明は、上記透明酸
化物薄膜に含まれる元素を特定した発明に関する。
【0023】すなわち、請求項4に係る発明は、請求項
1〜3記載の発明に係る多層導電膜のエッチング方法を
前提とし、銀との固溶域を実質的に持たない元素が、チ
タン、ジルコニウム、ハフニウム及びセリウムから選択
された1以上の元素から成ることを特徴とするものであ
る。
【0024】そして、請求項4に係る発明によれば、透
明酸化物薄膜中に含まれる銀との固溶域を実質的に持た
ない元素が、チタン、ジルコニウム、ハフニウム及びセ
リウムから選択された1以上の元素から成るため、上記
透明酸化物薄膜の屈折率を約2.1〜2.3へと増大さ
せることが可能となり、この透明酸化物薄膜が銀系薄膜
の反射防止膜として作用し光反射を低下させると共に光
透過率を増大させる。このため、その高い光透過率を維
持したまま多層導電膜の膜厚を増大させてその導電率を
増大させることが可能となる。
【0025】尚、本発明に係る多層導電膜は、単層の銀
系薄膜と単層の上記透明酸化物薄膜とを互いに積層して
構成される二層構造が基本であるが、透明酸化物薄膜で
銀系薄膜を挟持させた場合、多層導電膜の保存安定性が
飛躍的に向上する。従って、銀系薄膜の表裏に透明酸化
物薄膜を設けこの透明酸化物薄膜で銀系薄膜を挟持させ
た三層構造を採ってもよい。
【0026】このような層構成を有する多層導電膜は、
基板上に、銀系薄膜と上記透明酸化物薄膜とを、所定の
順序で成膜することによって形成することが可能であ
る。
【0027】基板としては、ガラス、プラスチックボー
ド、プラスチックフィルム等が使用できる。また、多層
導電膜をカラー液晶表示装置の透明電極等に用いる場合
には、上記基板として透過光を着色するカラーフィルタ
ー層が設けられた透明基板を用いることができる。ま
た、予め耐酸性、耐アルカリ性、あるいはガスバリヤー
性のアンダーコート層が設けられた基板を使用すること
もできる。
【0028】また、上記透明酸化物薄膜は、DCスパッ
タリングやRF−DCスパッタリング等の直流スパッタ
リング法、RF(高周波)スパッタリング法等を適用し
て成膜することが可能である。尚、RF(高周波)スパ
ッタリング法による成膜の場合には成膜につれて透明酸
化物薄膜を支持する上記基板が加熱されるため、上記基
板がプラスチックフィルムである場合あるいは着色剤を
含有するプラスチックから成るカラーフィルターを備え
る場合等、上記加熱やスパッタリング時に生じる酸素プ
ラズマにより銀系薄膜が凝集しその導電率が低下するこ
とがある。このような弊害を避けるため、上記透明酸化
物薄膜は、DCスパッタリングやRF−DCスパッタリ
ング等の直流スパッタリング法で成膜することが望まし
い。そして、上記透明酸化物薄膜に含まれる銀との固溶
域を実質的に持たない元素がインジウム元素に比較して
50atom%以下である場合、上記直流スパッタリング法
に必要なターゲットの導電性を確保することが可能であ
る。尚、好ましくは30atom%以下である。
【0029】また、上記銀系薄膜は、直流スパッタリン
グ法又はRF(高周波)スパッタリング法によって成膜
することが可能である。
【0030】次に、こうして成膜された多層導電膜上に
部分的にエッチングレジストを適用し、このエッチング
レジストから露出した部位に上記エッチャントを適用す
ることにより多層導電膜をエッチング除去してパターニ
ングすることが可能である。エッチングレジストとして
は常用の感光性レジストが利用でき、この感光性レジス
トを多層導電膜上に塗布し、部分的に露光し現像するこ
とにより上記エッチングレジストを形成することができ
る。
【0031】尚、本発明に係る多層導電膜は、銀系薄膜
の膜厚を5〜20nmとすることにより、透明性と導電
性に優れた透明導電膜として利用することができ、例え
ば、液晶表示装置や太陽電池の透明電極、各種入出力装
置、あるいは透明な電磁波シールド膜や反射防止膜等と
して利用することが可能である。
【0032】また、銀系薄膜の膜厚を100〜200n
mあるいはこれ以上とすることにより、光反射性と導電
性に優れた光反射膜として利用することができ、例え
ば、反射型液晶表示装置の光反射性電極等に適用するこ
とが可能である。
【0033】いずれの場合にも、上記透明酸化物薄膜の
膜厚は10〜100nm程度でよく、特に光反射膜とし
て利用する場合には光入射側に50〜100nm、好ま
しくは60〜80nmの膜厚の透明酸化物薄膜を設ける
ことが望ましい。尚、多層導電膜のエッチング加工後、
上記エッチングレジストを剥膜し、次に、200℃を越
える温度で加熱処理を施して多層導電膜の光透過率や光
反射率を増大させることが可能である。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0035】[第一実施の形態]図1(A)に示すよう
に、厚さ0.7mmのガラス板を基板1とし、この基板
1表面にグロー放電を施して洗浄した後、順次、透明酸
化物薄膜(膜厚10nm)21、銀系薄膜(膜厚160
nm)22、透明酸化物薄膜(膜厚65nm)23をス
パッタリングして成膜し多層導電膜2を形成した。尚、
透明酸化物薄膜21及び23は酸化インジウムと酸化セ
リウムとから成り、その配合比は、インジウム元素80
atom%に対しセリウム元素20atom%となる量である。
また、銀系薄膜22は、銀99atom%と銅1atom%とで
構成されている。
【0036】次に、図1(B)に示すように、上記多層
導電膜2上にポジ型感光性レジストを塗布し、部分的に
露光・現像してエッチングレジスト3を設けた。
【0037】そして、濃度98重量%、比重1.84の
濃硫酸100容量部に水100容量部を加えて濃度約6
3重量%の希硫酸を調整し、この希硫酸100重量部に
濃度68重量%の硝酸を徐々に加えて各種エッチャント
を作成し、このエッチャントを使用して、エッチング温
度30℃、エッチング時間60秒間の条件で、上記エッ
チングレジスト3から露出した部位の多層導電膜2をエ
ッチングした。そして、図1(C)に示すように、得ら
れた多層導電膜2パターンのサイドエッチング幅tを測
定した。この結果を図2に示す。
【0038】そして、この図2から確認されるように硝
酸の添加量が0.5重量部程度になったころ(エッチャ
ント内における硫酸濃度:約64.3重量%、硝酸濃
度:約0.33重量%に相当する)からサイドエッチン
グが始まり(すなわち多層導電膜のエッチングが始ま
り)、硝酸濃度が高くなるにつれてサイドエッチング幅
が増大する。微細パターンを精度良く形成するため要求
される限界のサイドエッチング幅4μmに達するのは、
図2から硝酸添加量50重量部(エッチャント内におけ
る硫酸濃度:約42.9重量%、硝酸濃度:約22.7
重量%に相当する)のときである。
【0039】[第二実施の形態]図3(A)に示すよう
に、厚さ0.7mmのガラス板を基板1とし、この基板
1表面にグロー放電を施して洗浄した後、順次、透明酸
化物薄膜(膜厚35nm)41、銀系薄膜(膜厚11n
m)42、透明酸化物薄膜(膜厚39nm)43をスパ
ッタリングして成膜し多層導電膜4を形成した。尚、透
明酸化物薄膜41及び43は酸化インジウムと酸化セリ
ウム及び酸化ジルコニウムとから成り、その配合比は、
インジウム元素80atom%に対しセリウム元素10atom
%、ジルコニウム元素10atom%となる量である。ま
た、銀系薄膜42は、銀99atom%と銅1atom%とで構
成されている。
【0040】次に、多層導電膜4上にポジ型感光性レジ
ストを塗布し、部分的に露光・現像してエッチングレジ
スト3を形成した。そして、硫酸60.4重量%、硝酸
3重量%のエッチャントを使用し、エッチング温度30
℃、エッチング時間約40秒間の条件でエッチングし
た。
【0041】その後、残存する上記エッチングレジスト
3を剥膜し、250℃の温度で加熱処理を施して、液晶
表示装置の透明電極を形成した(図3B参照)。
【0042】サイドエッチング量を測定したところ、お
よそ1μmであり、残滓も見られずパターン形状も乱れ
がなく精度良く形成できていることが確認できた。
【0043】[第三実施の形態]厚さ0.7mmのガラ
ス板を基板1とし、この基板1表面にグロー放電を施し
て洗浄した後、順次、透明酸化物薄膜(膜厚12nm)
51、銀系薄膜(膜厚150nm)52、透明酸化物薄
膜(膜厚68nm)53をスパッタリングして成膜し多
層導電膜5を形成した。尚、透明酸化物薄膜51及び5
3は第二実施の形態の透明酸化物薄膜41及び43と同
一組成、銀系薄膜52は第二実施の形態の銀系薄膜42
と同一組成である。
【0044】次に、第二実施の形態と同様に多層導電膜
5をエッチングして、図4に示すように、反射型液晶表
示装置の光反射電極を形成した。
【0045】サイドエッチング量は2μm以下であり、
残滓も見られずパターン形状も乱れがなく精度良く形成
できていることが確認できた。
【0046】
【発明の効果】請求項1〜4に係る発明によれば、エッ
チャント内に含まれる硝酸が銀系薄膜を好適に溶解して
エッチングすると共に、硫酸が上記透明酸化物薄膜を好
適に溶解してエッチングするため、銀系薄膜と上記透明
酸化物薄膜とで構成される多層導電膜が良好にエッチン
グされ、残滓とサイドエッチングが抑制されてそのパタ
ーン精度を向上できる効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)〜(C)は第一実施の形態に係るエ
ッチング方法の工程を示す説明図。
【図2】第一実施の形態に係る硝酸添加量(重量部)と
サイドエッチング幅との関係を示すグラフ図。
【図3】図3(A)及び(B)は第二実施の形態に係る
エッチング方法の工程を示す説明図。
【図4】第三実施の形態に係る多層導電膜の断面図。
【符号の説明】
1 基板 2 多層導電膜 21 透明酸化物薄膜 22 銀系薄膜 23 透明酸化物薄膜 3 エッチングレジスト 4 多層導電膜 41 透明酸化物薄膜 42 銀系薄膜 43 透明酸化物薄膜 5 多層導電膜 51 透明酸化物薄膜 52 銀系薄膜 53 透明酸化物薄膜

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】銀系薄膜と、酸化インジウムを基材とし銀
    との固溶域を実質的に持たない元素の酸化物を含有する
    透明酸化物薄膜とを積層して構成される多層導電膜のエ
    ッチング方法において、 上記多層導電膜のエッチャントが、硫酸と硝酸を主成分
    としていることを特徴とする多層導電膜のエッチング方
    法。
  2. 【請求項2】上記エッチャントの硫酸濃度が硝酸濃度よ
    り高く設定されていることを特徴とする請求項1記載の
    多層導電膜のエッチング方法。
  3. 【請求項3】上記エッチャント内における硫酸と硝酸の
    重量比が、100:0.5〜100:50の範囲に設定
    されていることを特徴とする請求項2記載の多層導電膜
    のエッチング方法。
  4. 【請求項4】銀との固溶域を実質的に持たない元素が、
    チタン、ジルコニウム、ハフニウム及びセリウムから選
    択された1以上の元素から成ることを特徴とする請求項
    1〜3のいずれかに記載の多層導電膜のエッチング方
    法。
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