JPH0959512A - 耐熱性樹脂組成物 - Google Patents

耐熱性樹脂組成物

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JPH0959512A
JPH0959512A JP22017695A JP22017695A JPH0959512A JP H0959512 A JPH0959512 A JP H0959512A JP 22017695 A JP22017695 A JP 22017695A JP 22017695 A JP22017695 A JP 22017695A JP H0959512 A JPH0959512 A JP H0959512A
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JP
Japan
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acid
equivalent
resin composition
heat
polyesterimide
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Pending
Application number
JP22017695A
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English (en)
Inventor
Kenji Suzuki
賢二 鈴木
Yuichi Osada
裕一 長田
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗膜を厚く焼付けても外観に優れ、また細線
から中細線まで焼付けが可能であり、かつ、はんだ付
性、耐熱性に優れた絶縁電線を得ることができる耐熱性
樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 炭素環含有グリコールを5〜50当量%
含むアルコール成分と、イミド基含有ポリカルボン酸を
10〜70当量%含む酸成分とを加熱反応させて得られ
るポリエステルイミド樹脂100重量部に、高分子酸ポ
リエステルの長鎖アミノアマイド塩0.01〜1重量部
を配合してなる耐熱樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性樹脂組成物
に関し、さらに詳しくは塗膜を厚くしても外観が良好
で、かつはんだ付性、耐熱性に優れた塗膜を生成する樹
脂組成物およびこれを用いた絶縁電線に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】シクロ環含有グリコール及びイミド基含
有ポリカルボン酸を反応させて得られるポリエステルイ
ミド樹脂組成物を焼付けて得られるエステルイミド線
は、耐熱区分がF〜H種と優れているが、塗膜を厚く焼
付けた場合および線径が細い導体に焼付けた場合、塗膜
に粒、発泡、肌荒等が生じ外観が劣るという欠点があっ
た。絶縁電線の外観を改良するために樹脂組成物にポリ
アミド樹脂、フェノキシ樹脂、非分岐型ポリエステル樹
脂等の高分子樹脂を添加することが知られているが、こ
れらの樹脂を添加しても塗膜を厚く焼付けた場合及び線
径が細い導体に焼付けた場合には効果が十分ではなく、
また、添加量が多くなると耐熱性が低下し、はんだ付性
が低下するという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記の従来
技術の問題を解決し、塗膜を厚く焼付けても外観に優
れ、また、細線から太線まで焼付けが可能であり、か
つ、はんだ付性、耐熱性に優れた絶縁電線を得ることが
できる耐熱性樹脂組成物およびこれを用いた絶縁電線を
提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、炭素環含有グ
リコールを5〜50当量%含むアルコール成分と、イミ
ド基含有ポリカルボン酸を10〜70当量%含む酸成分
とを加熱反応させて得られるポリエステルイミド樹脂1
00重量部に、高分子酸ポリエステルの長鎖アミノアマ
イド塩0.01〜1.0重量部を配合してなる耐熱性樹
脂組成物に関する。
【0005】
【発明の実施の態様】本発明において、ポリエステルイ
ミドは、炭素環含有グリコールを5〜50当量%含むア
ルコール成分と、イミド基含有ポリカルボン酸を10〜
70当量%含む酸成分とを加熱反応させて得られる。炭
素環含有グリコールとしては、例えば1,4−シクロヘ
キサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジエタノ
ール、1,3−シクロペンタンジメタノール等が挙げら
れる。これらのうち1,4−シクロヘキサンジメタノー
ルが好ましい。炭素環含有グリコールの使用量は、アル
コール成分の5〜50当量%、好ましくは10〜30当
量%とされる。この使用量が5%未満では得られる組成
物のはんだ付性に劣り、50当量%を超えると耐熱性が
低下する。
【0006】炭素環含有グリコール以外のアルコール成
分としては、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、プロピレングリコールなどの2価アルコール、グリ
セリン、トリス−2−ヒドロキシエチルイソシアヌレー
ト、ペンタエリスリトールなどの3価以上のアルコール
などが挙げられる。耐熱性を向上する点からは3価以上
のアルコールを多く用いるのがよいが、3価以上のアル
コールの量が多すぎると可撓性が低下するため、3価以
上のアルコールの使用量はアルコール成分の30〜80
当量%の範囲とするのが好ましい。
【0007】イミド基含有ポリカルボン酸としては、例
えば一般式(1)
【化1】 (ただし、式中のR1は3価の有機基、R2は2価の有機
基およびR3は3価の有機基を示す)で示されるイミド
ジカルボン酸が挙げられる。一般式(1)中、R1およ
びR3はより具体的にはトリカルボン酸無水物の残基で
あり、R2はより具体的にはジアミンの残基である。
【0008】一般式(1)で示されるイミドジカルボン
酸は、例えばトリカルボン酸無水物2モルとジアミンま
たはジイソシアネート1モルとを反応させて得ることが
できる。トリカルボン酸無水物とジアミンまたはジイソ
シアネートとは前もってイミドジカルボン酸としないで
ポリエステルイミドの製造時に加えてもよい。トリカル
ボン酸無水物としては、トリメリット酸無水物、3,
4,4′−ベンゾフェノントリカルボン酸無水物、3,
4,4′−ビフェニルトリカルボン酸無水物などが用い
られる。ジアミンとしては、ジアミノジフェニルメタ
ン、ジアミノジフェニルエーテル、ジアミノジフェニル
スルホン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジ
アミンなどが用いられる。ジイソシアネートとしては、
ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシ
アネート、キシリレンジイソシアネートなどが用いられ
る。
【0009】イミド基含有ポリカルボン酸の使用量は酸
成分の10〜70当量%、好ましくは30〜50当量%
とされる。この使用量が10当量%未満では得られる組
成物のはんだ付性が劣り、70当量%を超えると合成時
に合成溶剤を多く用いなければ撹拌が困難となり、経済
性に劣る。イミド基含有ポリカルボン酸以外の酸成分と
しては、テレフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸ジ
メチル、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸等が用いられる。
【0010】アルコール成分と酸成分との配合割合には
特に制限はないが、可撓性および耐熱性の点からは、カ
ルボキシル基に対する水酸基の当量比を1.2〜2.4
にすることが好ましく、1.4〜1.8とすることがよ
り好ましい。ポリエステルイミドの製造法には特に制限
はなく、例えば炭素環含有グリコールを含むアルコール
成分とイミド基含有ポリカルボン酸を含む酸成分とを上
記の割合でテトラブチルチタネート等のエステル化触媒
の存在下に170〜250℃の温度で加熱反応させるこ
とにより行うことができる。また、合成時の粘度が高い
ため、例えばフェノール、クレゾール、キシレノール等
のクレゾール系溶媒の共存下で合成を行うことが好まし
い。
【0011】本発明の耐熱性樹脂組成物は、高分子酸ポ
リエステルの長鎖アミノアマイド塩を、前記ポリエステ
ルイミド樹脂100重量部に対して0.01〜1重量
部、より好ましくは0.05〜0.5重量部の量で配合
して得られる。このアマイド塩が1重量部を超えると、
焼付線の外観が改良されない。高分子酸ポリエステルの
長鎖アミノアマイド塩としては、ディスバロン♯186
0(楠本化成(株)製商品名)、BYK−405(テッタ
ニ(株)商品名)等が挙げられる。
【0012】本発明の耐熱性樹脂組成物には、上記のポ
リエステルイミド及び高分子酸ポリエステルの長鎖アミ
ノアマイド塩のほか、必要に応じてテトラブチルチタネ
ートなどの硬化剤を添加してもよい。本発明の耐熱性樹
脂組成物を導体上に公知の方法により、塗布、焼付ける
ことにより、外観が優れ、かつ優れた耐熱性およびはん
だ付性を有する絶縁電線を得ることができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、例中の%は重量%を意味する。 実施例1 温度計、撹拌機およびコンデンサ付きの1リットルの4
つ口フラスコに、4,4′−ジアミノジフェニルメタン
76.2g、無水トリメリット酸161.9g、テレフ
タル酸ジメチル117.4g、1,4−シクロヘキサン
ジメタノール24.5g、グリセリン73.2g、エチ
レングリコール21.1g、クレゾール158.1gお
よびテトラブチルチタネート0.4gを入れ、窒素気流
中で170℃に昇温して2時間反応させた。この時の酸
成分とアルコール成分の配合割合(当量%)を表1に示
した。表1のイミドジカルボン酸は4,4′−ジアミノ
ジフェニルメタンと無水トリメリット酸から生成される
と予想される量で示した(以下の例においても同じ)。
また表1の無水トリメリット酸はイミドジカルボン酸の
生成には関与しない量を示す。
【0014】次いで、得られた溶液を215℃に昇温し
て6時間反応させてポリエステルイミドを合成した。得
られた樹脂溶液にクレゾール442.0gを加え、テト
ラブチルチタネート16.0gを添加して不揮発分40
%のポリエステルイミド樹脂液を得た。得られたポリエ
ステルイミド樹脂100gに高分子酸ポリエステルの長
鎖アミノアマイド塩、ディスバロン♯1860(楠本化
成(株)製)0.20g(0.020g(0.05重量
%)添加して本発明の樹脂組成物を得た。
【0015】実施例2 実施例1で得られたポリエステルイミド樹脂100gに
ディスバロン♯1860、0.20g(0.5重量%)
を添加して本発明の樹脂組成物を得た。
【0016】実施例3 実施例1で得られたポリエステルイミド樹脂100gに
ディスバロン♯1860、0.40g(1.0重量%)
を添加して本発明の樹脂組成物を得た。
【0017】比較例1 実施例1で得られたポリエステルイミド樹脂100gに
ナフテン酸亜鉛0.3g添加して樹脂組成物を得た。
【0018】比較例2 実施例1で得られたポリエステルイミド樹脂100gに
ディスバロン♯1860、0.80g(2.0重量%)
添加して樹脂組成物を得た。
【0019】〔試験例〕 (1)絶縁電線の外観評価 直径0.10mmの銅線に皮膜厚さを変えて下記条件で焼
付けて、外観を目視で観察した。その結果を表1に示
す。焼付け条件は、下記の通りである。 焼付炉:横型炉 炉温:入口/出口=410℃/470℃ 線速:150m/分 塗装方法:フェルト8回絞り
【0020】
【表1】
【0021】表1の結果から本発明の耐熱性樹脂組成物
は、比較例のものと比べて著しく外観が良好であること
が示される。
【0022】(2)絶縁電線の特性評価 直径0.4mmの銅線に塗布し、線速40m/分で焼付け
を行い、絶縁電線をそれぞれ作製した。 〔焼付け条件〕 焼付け炉:熱風循環式横型炉(炉長3.5m) 炉温:入口/出口=500℃/500℃ 得られたワイヤーエナメルの一般特性(可撓性、耐熱衝
撃性、絶縁破壊電圧、劣化後の絶縁破壊電圧、耐軟化性
およびはんだ付性)をJIS C 3003に準じて測
定し、その結果を表2に示した。
【0023】
【表2】
【0024】表2から、実施例1、2および3で得られ
た絶縁電線は、比較例1、2で得られた絶縁電線と比
べ、特に外観が良好で、はんだ付性、耐熱性も同程度の
優れた特性を有していることが示される。
【0025】
【発明の効果】本発明の耐熱性樹脂組成物を用いると、
塗膜を厚く焼付けても外観に優れ、また細線から中細線
まで焼付けが可能であり、かつ、はんだ付性、耐熱性に
優れた絶縁電線を得ることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素環含有グリコールを5〜50当量%
    含むアルコール成分と、イミド基含有ポリカルボン酸を
    10〜70当量%含む酸成分とを加熱反応させて得られ
    るポリエステルイミド樹脂100重量部に、高分子酸ポ
    リエステルの長鎖アミノアマイド塩0.01〜1重量部
    を配合してなる耐熱性樹脂組成物。
JP22017695A 1995-08-29 1995-08-29 耐熱性樹脂組成物 Pending JPH0959512A (ja)

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JP22017695A JPH0959512A (ja) 1995-08-29 1995-08-29 耐熱性樹脂組成物

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