JPH0959498A - 生分解性フィルム - Google Patents

生分解性フィルム

Info

Publication number
JPH0959498A
JPH0959498A JP21040195A JP21040195A JPH0959498A JP H0959498 A JPH0959498 A JP H0959498A JP 21040195 A JP21040195 A JP 21040195A JP 21040195 A JP21040195 A JP 21040195A JP H0959498 A JPH0959498 A JP H0959498A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
modified polyethylene
weight
film
derivative
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP21040195A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3478513B2 (ja
Inventor
Tetsuo Matsumoto
哲夫 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Unitika Ltd filed Critical Unitika Ltd
Priority to JP21040195A priority Critical patent/JP3478513B2/ja
Publication of JPH0959498A publication Critical patent/JPH0959498A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3478513B2 publication Critical patent/JP3478513B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W90/00Enabling technologies or technologies with a potential or indirect contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02W90/10Bio-packaging, e.g. packing containers made from renewable resources or bio-plastics

Landscapes

  • Wrappers (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Biological Depolymerization Polymers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 機械的特性と生分解性に優れた共重合ポリ乳
酸と変性ポリエチレンとからなる生分解性フィルムを提
供する。 【解決手段】 下記式、及びで示される構造単位
からなり、ととのモル比が66/34〜95/5、と
とが実質的に等モルであり、かつ極限粘度が0.45dl/g以
上の共重合ポリ乳酸に、変性ポリエチレンを 0.5〜5重
量%配合した樹脂組成物からなる生分解性フィルム。 −O−CH (CH3)−CO− −OC−Ar−CO− (式中、Arは2価の芳香族基を表す。) −O(CH2)n O− (式中、nは2〜4の整数を表す。) ここで、変性ポリエチレンは、エチレン、不飽和ジカル
ボン酸及び/又はその誘導体、不飽和モノカルボン酸及
び/又はその低級アルキルエステル誘導体からなる三元
共重合体を表す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、共重合ポリ乳酸に
変性ポリエチレンを配合した樹脂組成物からなり、食品
包装用に好適に利用できる生分解性フィルムに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】プラスチックフィルムは、軽くて丈夫で
あるという利点に加えて、安価で、大量に安定供給でき
るなど、我々の生活に豊かさと便利さをもたらし、プラ
スチック文明といえる現代の社会を構築してきたが、同
時にいわゆる「ゴミ公害」の誘発にも繋がっており、包
装フィルムも例外ではない。近年、このような地球的規
模での環境問題に対して、包装フィルム業界でも自然環
境の中で比較的容易に分解する高分子材料の開発が要望
されており、中でも微生物によって分解されるプラスチ
ックフィルムは、環境適合性材料や新しいタイプの機能
性材料として大きな期待が寄せられている。
【0003】従来、脂肪族ポリエステルに生分解性があ
ることはよく知られており、微生物によって生産される
ポリヒドロキシ酪酸(PHB)やヒドロキシ酪酸/ヒド
ロキシ吉草酸の共重合体〔P(3HB−co−3HV)〕、あるい
は合成高分子であるポリ−ε−カプロラクトン(PC
L)、ポリグリコール酸(PGA)、ポリ乳酸(PL
A)、ポリブチレンサクシネート(PBS)、ポリエチ
レンサクシネート(PES)などがその代表である。
【0004】PHBやP(3HB−co−3HV)は、優れた環境
適合性と物性を有しているが、生産性に乏しく高価なた
め、用途が限られる。PCLについては、融点が65℃以
下で耐熱性に劣るため、包装用フィルムには不向きであ
る。また、PGA、PBS、PESについては、耐熱
性、生分解性、コストなどに問題があり、生分解性フィ
ルム用の素材として実用に供する段階には到っていな
い。
【0005】一方、原料が安価な乳酸を原料として用い
たPLAは、融点が比較的高く、生分解性も良好である
が、機械的特性の点で十分でない。
【0006】これに対して、ポリエチレンテレフタレー
ト(PET)に代表される芳香族ポリエステルは、機械
的特性や化学的安定性に優れ、工業的に広く利用されて
いるが、生分解性がないという問題点がある。
【0007】PETに生分解性を付与する方法として
は、例えば、PLAと共重合させる方法が、インターナ
ショナル・ポリマー・サイエンス・テクノロジー(Inte
rnational.Polym.Sci.Technol.)、 21 巻、3号、90−96
頁、(1994)に開示されている。
【0008】同文献には、a)PETとPLAとをエステ
ル交換させる方法、b)PETに乳酸の環状二量体である
ラクチドを重合させる方法が記載されているが、いずれ
の方法でも、共重合体中に導入される乳酸の割合は高々
41重量%(65モル%)であり、生分解性の点で十分でな
かった。
【0009】そこで、本発明者は、機械的特性と生分解
性に優れた共重合ポリ乳酸及びその製造方法を見出し、
先に特許出願した(特願平7−138452号公報)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、土中などの
自然環境中に放置することによって自然に分解する性質
を有し、機械的特性及び耐熱性に優れた上記の共重合ポ
リ乳酸を用いた生分解性フィルムを提供しようとするも
のである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために鋭意研究を行った結果、特定の組成を有
する高分子量の共重合ポリ乳酸に、変性ポリエチレンを
配合した樹脂組成物をフィルムとすることで、この目的
が達成されることを見出し、本発明に到達した。
【0012】すなわち、本発明の要旨は、次の通りであ
る。下記式、及びで示される構造単位からなり、
ととのモル比が66/34〜95/5、ととが実質的
に等モルであり、かつ極限粘度が0.45dl/g以上の共重合
ポリ乳酸に、変性ポリエチレンを 0.5〜5重量%配合し
た樹脂組成物からなる生分解性フィルム。 −O−CH (CH3)−CO− −OC−Ar−CO− (式中、Arは2価の芳香族基を表す。) −O(CH2)n O− (式中、nは2〜4の整数を表す。) ここで、変性ポリエチレンは、エチレン、不飽和ジカル
ボン酸及び/又はその誘導体、不飽和モノカルボン酸及
び/又はその低級アルキルエステル誘導体からなる三元
共重合体を表す。
【0013】本発明における「生分解性」とは、フィル
ムを土中、例えば、田畑や宅地の表層数cm程度のところ
に埋めたとき、6か月程度経過後に元の形状を留めない
程度まで外観が変化するか、あるいは、実質的に強度の
ない状態にまで劣化するという機能を有していることを
意味する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
【0015】本発明における共重合ポリ乳酸は、本質的
に乳酸、芳香族ジカルボン酸及び炭素数が2〜4の脂肪
族ジオールを共重合したものである。
【0016】乳酸としてはL−乳酸、D−乳酸及びDL−
乳酸が挙げられるが、フィルムにした場合の耐熱性や生
分解性の点で、L−乳酸を80モル%以上含むものが好ま
しい。
【0017】芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル
酸、イソフタル酸、フタル酸、無水フタル酸及びこれら
の混合物が挙げられるが、テレフタル酸を80モル%以上
含むものが好ましい。
【0018】脂肪族ジオールとしては、エチレングリコ
ール、 1,3−プロパンジオール、1,4 −ブタンジオール
及びこれらの混合物が挙げられるが、エチレングリコー
ルを80モル%以上含むものが好ましい。
【0019】本発明における共重合ポリ乳酸は、式と
式とのモル比が66/34〜95/5であることが必要であ
り、70/30〜95/5であることが特に好ましい。このモ
ル比が66/34未満になると十分な生分解性が得られなく
なり、95/5を超えると十分な機械的強度を有するフィ
ルムが得られなくなる。また、式ととは実質的に等
モルであることが必要である。
【0020】本発明における共重合ポリ乳酸は、その極
限粘度が0.45dl/g以上であることが必要であり、 0.5〜
0.8dl/gであることが特に好ましい。極限粘度が0.45dl
/gより小さいと、各種の物理的、機械的及び化学的特性
が劣り好ましくない。
【0021】本発明のフィルムに用いる共重合ポリ乳酸
は、特願平7−138452号公報に記載した方法で製造でき
る。以下、原料としてL−乳酸(LA)、テレフタル酸
(TPA)及びエチレングリコール(EG)を用いた例
について説明する。
【0022】まず、第1段階において、芳香族ジカルボ
ン酸と脂肪族ジオールとの反応物に乳酸を添加して解重
合反応を行った後、減圧下で重縮合反応させてプレポリ
マーを得る。
【0023】この際、芳香族ジカルボン酸と脂肪族グリ
コールとの反応物は、極限粘度 0.1〜 0.8dl/gのオリゴ
マーもしくはポリマーの中から適宜選択できるが、極限
粘度0.1〜 0.3dl/gの範囲のものが好ましい。
【0024】乳酸の添加量は、目的とする共重合ポリ乳
酸を形成するに必要な乳酸のモル数の1 /2 以下となる
量で適宜選択するが、2〜4分割して添加するのが生産
性の点で好ましい。乳酸を分割せずに一括添加して重縮
合すると、乳酸が系外に飛散して乳酸のモル分率の高い
ポリマーが得られないばかりか、十分な機械的強度を有
するフィルムが得られない。
【0025】解重合反応は、窒素、アルゴンなどの不活
性ガスを連続的に流しながら行うことが好ましい。酸素
などの活性ガスが存在すると、酸化などによって好適な
ポリマーが得にくい。解重合反応を速やかに進行させる
には、反応温度 240〜 280℃で行うのが好ましく、反応
時間は20〜120 分とするのが好ましい。
【0026】解重合反応後、触媒(テトラブチルチタネ
ート又はスルホサリチル酸が好ましい)を加え、減圧し
て重縮合反応を行う。減圧度は高いほど、反応は短時間
で終了するので、1.33 hPa以下にするのが好ましく、0.
66 hPa以下にするのが特に好ましい。
【0027】次いで、第1段階の工程で得られたプレポ
リマーに、目的とする共重合ポリ乳酸を形成するに必要
な乳酸を加えて、同じ工程を繰り返す。すなわち、第1
段階の工程で得られたプレポリマーに乳酸を添加して解
重合反応を行い、減圧下で重縮合反応させる工程を繰り
返すことによって、本発明に使用する優れた物性を有す
る共重合ポリ乳酸を得ることができる。
【0028】また、本発明における共重合ポリ乳酸に
は、その特性を損なわない範囲で 1,2−プロパンジオー
ル、 1,2−ブタンジオール、 1,3−ブタンジオール、
2,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、 1,4−
シクロヘキサンジメタノール、ペンタエリスリトールな
どの多価アルコール、アジピン酸、セバシン酸、トリメ
リット酸などの多価カルボン酸及びその無水物、ε−カ
プロラクトン、4−ヒドロキシ安息香酸などのオキシカ
ルボン酸が共重合されていてもよい。
【0029】本発明においては、上記した共重合ポリ乳
酸に変性ポリエチレンを配合することにより、生分解性
を維持しつつ、フィルムとして必要な強度が付与でき
る。このような変性ポリエチレンとしては、エチレン、
不飽和ジカルボン酸及び/又はその誘導体、不飽和モノ
カルボン酸及び/又はその低級アルキルエステル誘導体
からなる三元共重合体が用いられる。
【0030】不飽和ジカルボン酸及びその誘導体とは、
3〜8個の炭素原子を有するα,β−不飽和ジカルボン
酸及びそれらの金属塩や酸無水物のことであり、具体的
には、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、シトラコ
ン酸、メサコン酸及びその酸無水物などが挙げられる
が、コストに対する性能という点から無水マレイン酸が
最も好適である。
【0031】また、不飽和モノカルボン酸及びその低級
アルキルエステル誘導体とは、3〜8個の炭素原子を有
するα,β−不飽和カルボン酸及びその低級アルキル誘
導体のことであり、具体的には、アクリル酸、メタクリ
ル酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチルなどが挙
げられる。
【0032】エチレン、不飽和ジカルボン酸及び/又は
その誘導体、不飽和モノカルボン酸及び/又はその低級
アルキルエステル誘導体が、三元共重合体中に占める割
合は、エチレンについては、95〜50重量%が好ましく、
89.5〜60重量%がより好ましい。不飽和ジカルボン酸及
び/又はその誘導体については、 0.1〜10重量%が好ま
しく、 0.5〜5重量%がより好ましい。また、不飽和モ
ノカルボン酸及び/又はその低級アルキルエステル誘導
体については、 4.9〜40重量%が好ましく、10〜35重量
%がより好ましい。
【0033】上記変性ポリエチレンとしては、成形温度
でのメルトインデックスが 0.1〜60g/10分、好ましくは
1〜50g/10分のエチレン系三元共重合体が好適に用いら
れ、具体的には、住友化学社製ボンダイン(グレード:
AX8390、TX8030)や、昭和電工社製アドテックス(グレ
ード:ET215M、ET183B)などを挙げることができる。
【0034】さらに、無機添加剤、ポリマー添加剤、紫
外線吸収剤や酸化防止剤などの各種安定剤、顔料などを
必要に応じ任意に使用できる。
【0035】無機添加剤としては、タルク、シリカ、グ
ラファイト、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、燐
酸鉛などが挙げられ、ポリマー添加剤としては、各種ポ
リエステル、ポリエステル系やポリアミド系のエラスト
マー、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リアクリレートなどが挙げられる。
【0036】本発明における共重合ポリ乳酸は、例えば
PETの製造に適用されている公知の任意の重合装置を
使用して安価に製造できる。得られたポリマーは熱可塑
性で、成形加工性を有しているので、従来使用される加
工方法をそのまま適用して、共重合ポリ乳酸と変性ポリ
エチレンとをブレンドした後、押出機で溶融混練してそ
のまま押出すか、あるいは、共重合ポリ乳酸と変性ポリ
エチレンとをブレンドした後、押出機で溶融混合してぺ
レットを得、次いでこのぺレットを再溶融して押出すこ
とにより未延伸フィルムを製造し、その後、延伸するこ
とによりフィルムに成形することができる。
【0037】本発明の生分解性フィルムは、フラット
法、チューブラー法などの常法により延伸できるが、こ
こでは、フラット法の同時2軸延伸方法を例に挙げて説
明する。
【0038】まず、共重合ポリ乳酸と変性ポリエチレン
とを、樹脂温度 220〜 280℃でエクストルーダにより溶
融押出し、5〜30℃前後に温度制御したキャストロール
で冷却し、厚さ 100〜 500μm で所望の幅の未延伸シー
トを得る。
【0039】次いで、この実質的に未配向の未延伸シー
トを同時2軸延伸機に供給し、予熱温度30〜70℃、延伸
温度40〜80℃、熱セット温度 100〜 150℃、縦延伸倍率
及び横延伸倍率をそれぞれ 2.0〜 6.0倍として同時2軸
延伸し、横方向の弛緩熱処理温度を 100〜 150℃、リラ
ックス率を数%として、20〜200m/minの速度で巻き取れ
ばよい。
【0040】
【実施例】次に、実施例により本発明を具体的に説明す
る。なお、実施例において特性値は次のようにして測定
した。 (a) 極限粘度〔η〕 フェノールと四塩化エタンの等重量混合物を溶媒とし
て、温度20.0℃で測定した。 (b) 融点(Tm)及びガラス転移点(Tg) 示差走査熱量計(パーキンエルマー社製 DSC-7型)を
用いて、昇温速度20℃/minで測定した。 (c) 引張強度及び伸度 ASTM D−882 の測定法に準じ、オリエンティック社製テ
ンシロン UTM−4−100 型を用い、試料巾10mm、試料長
10cm、引張速度10cm/minで測定した。なお、引張強度及
び伸度は、フィルム長手方向とその直角方向との平均値
である。 (d) フィルムヘーズ 東京電色社製全自動ヘーズメータ(TC−H III DPK)を用
いて測定した。 フィルムヘーズ(%)=(Td/Tt)×100 ただし、Td:拡散透過率(%)、Tt:全光線透過率
(%)である。 (e) 生分解性 フィルム状サンプルを土中(個人住宅の庭、表層5〜10
cmのところ)に埋め込み、6か月後のフィルムの外観変
化及び引張強度低下の度合で評価した。なお、外観は目
視又は光学顕微鏡観察により、A〜Dの4段階で判定
し、Aを合格とした。 A:ひどく損傷、B:かなり損傷、C:やや損傷、D:
不変 一方、引張強度については、初期の引張強度の 1/4以
下、かつ6か月後の引張強度の絶対値が5kgf/mm2 未満
となったときをもって、生分解性が良好とした。
【0041】参考例1 ビス(β- ヒドロキシエチル)テレフタレート及びその
低重合体(BHETと略称)の存在するエステル化反応
缶に、TPAとEGとのモル比1/1.6 のスラリーを連
続的に供給し、温度 255℃、圧力50 hPaG、滞留時間7
時間で反応させ、反応率95%のBHETを連続的に得
た。このBHET10kgを 250℃の重合槽に移送し、30分
間を要して濃度が90重量%のL−乳酸(LA)水溶液を
7.5 kg(最終的な仕込みモル比はLA/TPA=80/20
とし、この段階で添加したLA/TPAのモル比は30/
20に相当する)、触媒としてテトラブチルチタネートを
TPA1モルに対し1×10-4モル添加し、窒素雰囲気下
で60分間反応させた。その後、減圧を開始して60分間で
0.66 hPaに到達するようにし、70分間重縮合を行い、
〔η〕0.32dl/gのプレポリマーを得た。次いで、第2段
階として、プレポリマーを溶融状態のまま、再び窒素雰
囲気下に戻し、30分間を要して濃度が90重量%のLA水
溶液を6.25kg(この段階で添加したLA/TPAのモル
比は25/20に相当する)添加し、窒素雰囲気下で60分間
反応させた。その後、減圧を開始して、 60分間で0.66 h
Paに到達するようにし、80分間重縮合を行い、〔η〕0.
41dl/gのポリマーを得た。さらに最終段階として、再び
窒素雰囲気下に戻し、30分間を要して濃度が90重量%の
LA水溶液を6.25kg(この段階で添加したLA/TPA
のモル比は25/20に相当する)添加し、窒素雰囲気下で
60分間反応させた。その後、減圧を開始して60分間で0.
66 hPaに到達するようにし、2時間重縮合を行い、最終
的に〔η〕0.53dl/gの共重合ポリ乳酸を得た。この共重
合ポリ乳酸をメタノール分解し、ガスクロマトグラフィ
ーで組成分析を行ったところ、LA/TPA=75/25
(モル比)であった。
【0042】参考例2〜5 参考例1に準じて、LAを2分割又は3分割添加して重
縮合し、共重合ポリ乳酸を得た。得られた結果を表1に
示す。
【0043】
【表1】
【0044】実施例1 参考例1で得た共重合ポリ乳酸97重量%と変性ポリエチ
レン(住友化学社製ボンダインAX8390)3重量%とを、
樹脂温度 260℃でエクストルーダにより溶融押出し、30
℃に温度制御したキャストロールで冷却し、厚さ 250μ
m 、幅 260mmの未延伸シートを得た。次いで、この実質
的に未配向の未延伸シートを同時2軸延伸機に供給し、
予熱温度70℃、延伸温度50℃、熱セット温度 120℃、縦
延伸倍率 3.0、横延伸倍率 3.3倍で同時2軸延伸し、横
方向の弛緩熱処理温度を90℃、リラックス率を5%と
し、54 m/minの速度で巻き取った。得られた延伸フィル
ムは厚み25μm 、幅 590mmであった。次いで、得られた
延伸フィルムをスリットし、フィルム物性を測定した。
また、このサンプルを土中に埋め込み、生分解性を評価
したところ、生分解性は良好であった。なお、比較サン
プルとして、PETフィルム(厚み12μm)を用いて同様
に生分解性を評価したが、外観、強度のいずれについて
も変化が認められなかった。得られた結果を表2に示
す。
【0045】実施例2〜6、比較例1〜2 共重合ポリ乳酸の種類、及びフィルムの厚みを変えた以
外は、実施例1と同様にして延伸フィルムを作製し、フ
ィルム物性を測定した。得られた結果を表2に示す。
【0046】
【表2】
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、乳酸成分、芳香族ジカ
ルボン酸成分及び脂肪族ジオール成分が特定の組成で構
成された極限粘度の高い共重合ポリ乳酸と変性ポリエチ
レンとからなるフィルムが提供される。これらは機械的
特性と生分解性に優れているので、生分解性フィルムと
して有用であり、産業上の利用価値は極めて高い。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式、及びで示される構造単位
    からなり、ととのモル比が66/34〜95/5、と
    とが実質的に等モルであり、かつ極限粘度が0.45dl/g以
    上の共重合ポリ乳酸に、変性ポリエチレンを 0.5〜5重
    量%配合した樹脂組成物からなる生分解性フィルム。 −O−CH (CH3)−CO− −OC−Ar−CO− (式中、Arは2価の芳香族基を表す。) −O(CH2)n O− (式中、nは2〜4の整数を表す。) ここで、変性ポリエチレンは、エチレン、不飽和ジカル
    ボン酸及び/又はその誘導体、不飽和モノカルボン酸及
    び/又はその低級アルキルエステル誘導体からなる三元
    共重合体を表す。
  2. 【請求項2】 変性ポリエチレンが、エチレン95〜50重
    量%、不飽和ジカルボン酸及び/又はその誘導体 0.1〜
    10重量%、不飽和モノカルボン酸及び/又はその低級ア
    ルキルエステル誘導体 4.9〜40重量%からなる三元共重
    合体である請求項1記載の生分解性フィルム。
JP21040195A 1995-08-18 1995-08-18 生分解性フィルム Expired - Lifetime JP3478513B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21040195A JP3478513B2 (ja) 1995-08-18 1995-08-18 生分解性フィルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21040195A JP3478513B2 (ja) 1995-08-18 1995-08-18 生分解性フィルム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0959498A true JPH0959498A (ja) 1997-03-04
JP3478513B2 JP3478513B2 (ja) 2003-12-15

Family

ID=16588712

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21040195A Expired - Lifetime JP3478513B2 (ja) 1995-08-18 1995-08-18 生分解性フィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3478513B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1038906A2 (en) * 1999-03-26 2000-09-27 Toyo Boseki Kabushiki Kaisha Aliphatic polyester film
JP2004002773A (ja) * 2002-03-29 2004-01-08 Mitsui Chemicals Inc 乳酸系樹脂組成物
JP2006077063A (ja) * 2004-09-08 2006-03-23 Kaneka Corp 組成物およびその成形体
JP2009533283A (ja) * 2006-04-14 2009-09-17 ビオ−テック ビオロギッシェ ナトゥーアフェアパックンゲン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト 多層シート及びその製造方法
JP2010275010A (ja) * 2009-06-01 2010-12-09 Daio Paper Corp 衛生薄葉紙収納製品
JP2011518246A (ja) * 2008-04-16 2011-06-23 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー エチレンアクリル酸アルキルにより強化されたポリ(ヒドロキシアルカン酸)組成物
DE102012006598A1 (de) * 2012-04-02 2013-10-02 Huhtamaki Films Germany Gmbh & Co. Kg Eine aus überwiegend biologisch abbaubaren Polymeren augebaute Kunststofffolie

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1038906A2 (en) * 1999-03-26 2000-09-27 Toyo Boseki Kabushiki Kaisha Aliphatic polyester film
EP1038906A3 (en) * 1999-03-26 2001-11-14 Toyo Boseki Kabushiki Kaisha Aliphatic polyester film
JP2004002773A (ja) * 2002-03-29 2004-01-08 Mitsui Chemicals Inc 乳酸系樹脂組成物
JP2006077063A (ja) * 2004-09-08 2006-03-23 Kaneka Corp 組成物およびその成形体
JP2009533283A (ja) * 2006-04-14 2009-09-17 ビオ−テック ビオロギッシェ ナトゥーアフェアパックンゲン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト 多層シート及びその製造方法
US8715816B2 (en) 2006-04-14 2014-05-06 Biotec Biologische Naturverpackungen Gmbh & Co. Kg Multilayer film and method for manufacturing same
JP2011518246A (ja) * 2008-04-16 2011-06-23 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー エチレンアクリル酸アルキルにより強化されたポリ(ヒドロキシアルカン酸)組成物
JP2010275010A (ja) * 2009-06-01 2010-12-09 Daio Paper Corp 衛生薄葉紙収納製品
DE102012006598A1 (de) * 2012-04-02 2013-10-02 Huhtamaki Films Germany Gmbh & Co. Kg Eine aus überwiegend biologisch abbaubaren Polymeren augebaute Kunststofffolie

Also Published As

Publication number Publication date
JP3478513B2 (ja) 2003-12-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6025061A (en) Sheets formed from polyesters including isosorbide
US6746779B2 (en) Sulfonated aliphatic-aromatic copolyesters
CN103732684A (zh) 耐水解和生物可降解脂肪族/芳香族共聚酯树脂组合物
JP3478513B2 (ja) 生分解性フィルム
JPH0753737A (ja) ポリエステル系シュリンクフィルム
US20220243005A1 (en) Biodegradable resin composition having improved mechanical property, formability, and weatherproof and method for manufacturing the same
JP4493993B2 (ja) 生分解性ポリエステル樹脂組成物、成形物及び農業用マルチフィルム
JP3151875B2 (ja) ポリエステル
KR0163495B1 (ko) 지방족 공중합 폴리에스테르로 된 플랫얀의 제조방법
JP3474306B2 (ja) 改良されたポリエステルフイルムまたはシート並びにその加工品
WO1994021708A1 (en) Aliphatic polyester and process for producing the same
JP2007284595A (ja) 脂肪族ポリエステルフィルム
JP3860163B2 (ja) 脂肪族ポリエステル樹脂組成物及びフィルム
JP2004211008A (ja) 生分解性共重合体とその製造方法
JPH06322081A (ja) 脂肪族ポリエステル及びその製造方法
JP2752881B2 (ja) ポリエステル製テープ
JP2002338673A (ja) 生分解性ブロック共重合体の製造法
JPH08302003A (ja) 共重合ポリ乳酸及びその製造方法
JPH09169835A (ja) 生分解性ポリエステルおよびその製造方法
JP4171891B2 (ja) ポリエステルカーボネート共重合体及びその製造法
JP3423800B2 (ja) 脂肪族ポリエステル組成物の製造方法
JP2732481B2 (ja) ポリエステル樹脂延伸成形体,延伸中空成形体用プリフォームおよび延伸中空成形体
JP7133931B2 (ja) 可塑剤及びそれを含む樹脂組成物
JPH06145283A (ja) 生分解性ポリマー
CN117186370A (zh) 一种生物可降解的脂肪族-芳香族共聚酯及其制备方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091003

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091003

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101003

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111003

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111003

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121003

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131003

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131003

Year of fee payment: 10

EXPY Cancellation because of completion of term