JPH0959389A - 有機電子デバイス用樹脂の精製方法 - Google Patents

有機電子デバイス用樹脂の精製方法

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JPH0959389A
JPH0959389A JP23905995A JP23905995A JPH0959389A JP H0959389 A JPH0959389 A JP H0959389A JP 23905995 A JP23905995 A JP 23905995A JP 23905995 A JP23905995 A JP 23905995A JP H0959389 A JPH0959389 A JP H0959389A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特性の安定した有機電子デバイスを得るため
に、樹脂、特にエステル交換法で合成した電荷輸送性樹
脂を精製する方法を提供する。 【解決手段】 有機電子デバイス用樹脂を溶解可能な溶
剤に溶解させ、酸性物質または塩基性物質と接触させる
か、その両者と順次接触させて精製する。有機電子デバ
イス用樹脂は、下記一般式(I−1)または(I−2)
で示される部分構造の少なくとも1種を含む繰り返し単
位よりなる樹脂である。 【化1】 (ここで、R1 ないしR4 は、それぞれ独立に水素原
子、アルキル基、アルコキシ基、置換アミノ基、ハロゲ
ン原子、または置換もしくは未置換のアリール基を表
し、Xは置換または未置換の2価の芳香族基を表し、T
は炭素数1〜10の枝分かれしてもよい2価の炭化水素
基を表し、kおよびlは、それぞれ0または1を表
す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機電子デバイス用樹
脂、特に電荷輸送性ポリエステル樹脂またはポリカーボ
ネート樹脂の精製方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリビニルカルバゾール(PVK)に代
表される電荷輸送性樹脂や、電荷輸送性の低分子化合物
を樹脂中に分散した低分子分散系有機半導体は、電子写
真感光体や、有機EL素子、或いはよう素等のアクセプ
ターをドーピングした導電材料などのいわゆる有機電子
デバイスに有用なものである。このうち、特に有機電子
デバイスの一つである電子写真感光体においては、感光
層を形成するために電荷輸送性樹脂や、電荷輸送性の低
分子化合物を分散させるためのポリカーボネートに代表
される樹脂が必須の材料として使用される。また、有機
電子デバイスのもう一つの例である有機EL素子におい
ても、発光時のジュール熱による融解や結晶化等のモル
ホロジー変化を受けにくいことから、電荷輸送性樹脂或
いは電荷輸送性の低分子化合物を絶縁性樹脂中に分散さ
せた低分子分散系のような、樹脂を使用するものが注目
されている。電荷輸送性樹脂或いは絶縁性樹脂等、樹脂
を使用した上記2つの場合において、低分子分散系は、
化合物の選択範囲が大きく、高性能のものが得られやす
いというメリットがあるものの、低分子化合物を樹脂中
に分散して用いるため、低分子化合物の熱によるマイグ
レーションが生じたり、樹脂本来の機械的な性能が低下
してしまうなど、機械的強度に関しては本質的に弱いと
いう欠点があった。これに対し、電荷輸送性樹脂は、低
分子化合物を混合する必要がないため、機械的強度を大
きく改善できる可能性があり、現在盛んに研究がなされ
ている。
【0003】例えば、米国特許第4,806,443号
明細書には、特定のジヒドロキシアリールアミンとビス
クロロホルメートとの重合によるポリカーボネートが開
示されており、米国特許第4,806,444号明細書
には特定のジヒドロキシアリールアミンとホスゲンとの
重合によるポリカーボネートが開示されている。また、
米国特許第4,801,517号明細書にはビスヒドロ
キシアルキルアリールアミンとビスクロロホルメート或
いはホスゲンとの重合によるポリカーボネートが開示さ
れており、米国特許第4,937,165号明細書およ
び同第4,959,288号明細書には、特定のジヒド
ロキシアリールアミン或いはビスヒドロキシアルキルア
リールアミンとビスクロロホルメートとの重合によるポ
リカーボネート、或いはビスアシルハライドとの重合に
よるポリエステルが開示されている。さらに、米国特許
第5,034,296号明細書には、特定のフルオレン
骨格を有するアリールアミンのポリカーボネート、或い
はポリエステルが、また、米国特許第4,983,48
2号明細書には、ポリウレタンが開示されている。さら
にまた、特公昭59−28903号公報には、特定のビ
ススチリルビスアリールアミンを主鎖としたポリエステ
ルが開示されている。また、特開昭61−20953号
公報、特開平1−134456号公報、特開平1−13
4457号公報、特開平1−134462号公報、特開
平4−133065号公報、特開平4−133066号
公報等には、ヒドラゾンやトリアリールアミン等の電荷
輸送性の置換基をペンダントとした樹脂およびそれを用
いた感光体も提案されている。特にテトラアリールベン
ジジン骨格を有する樹脂は、“The Sixth Internationa
l Congress on Advances in Non-impact Printing Tech
nologies, 306, (1990).”にも報告されているようにモ
ビリティーが高く、実用性の高いものである。
【0004】しかしながら、有機電子デバイスに使用す
る有機材料においても、通常の無機半導体と同様に材料
の純度がその特性に大きく影響することが分かっている
が、樹脂は高分子であるため、通常の低分子の有機物に
対して採用される再結晶、蒸留、カラム分離等の精製方
法を適用することができず、安定した特性の精製樹脂が
得られにくい。特に電荷輸送性樹脂においては、特性の
安定化ができないことが実用化の大きな障壁となってい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、先に、
種々の新規な構成の電荷輸送性樹脂について提案した
(例えば、特願平6−151776号、特願平6−21
9599号、特願平6−329854号、特願平6−3
29853号、特願平6−70232号および特願平7
−161608号)。これらの電荷輸送性樹脂は、前記
の公知の電荷輸送性樹脂材料に比べ、モビリティーが高
く、かつ機械的特性にも優れた材料であるが、一方で、
その電気特性が樹脂の合成条件に著しく影響されること
が明らかとなった。また、近年、環境問題などから、汎
用のポリエステル或いはポリカーボネート樹脂などにお
いても、多量の有機溶剤を使用する界面重合や、溶液重
合に代わって、エステル交換法で合成することが検討さ
れている。特にポリカーボネート樹脂においては、毒性
の強いホスゲンを使用する従来の方法に対してエステル
交換法ではホスゲンの使用が回避できるため注目されて
いる。しかしながら、このような樹脂を有機電子デバイ
スに使用すると、電気特性が劣化するという問題があっ
た。
【0006】本発明者等は、有機電子デバイスに使用す
る樹脂について、その不純物と電気特性に関して検討し
た結果、無機不純物、特にエステル交換法で合成した樹
脂においては、その重合触媒等の無機不純物が樹脂中に
残留し、残留した無機不純物は微量でも電気特性を著し
く劣化させることを見出した。重合触媒として使用した
金属化合物は、ポリマー末端の活性部位に配位している
と考えられ、樹脂の精製方法として一般的な再沈殿法に
よって実用レベルにまで除去することは困難であった。
本発明は、従来の技術における上記のような問題を解決
することを目的としてなされたものである。したがっ
て、本発明の目的は、特性の安定した有機電子デバイス
を得るために樹脂、特に電荷輸送性樹脂を精製する方法
を提供することにある。本発明の他の目的は、エステル
交換法で合成した樹脂を有機電子デバイスに使用可能な
グレードに精製する方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、無機不純
物の除去方法について鋭意検討した結果、重合後の樹脂
を溶剤に溶解し、酸性物質或いは塩基性物質と接触させ
るか、それらを順次接触させることにより、効果的に無
機不純物を除去でき、電気特性を大きく改善できること
を見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発
明の樹脂の精製方法は、有機電子デバイス用樹脂を溶解
可能な溶剤に溶解させ、酸性物質または塩基性物質と接
触させるか、その両者と順次接触させることを特徴とす
る。
【0008】本発明において精製される有機電子デバイ
ス用樹脂としては、下記一般式(I−1)または(I−
2)で示される部分構造の少なくとも1種を含む繰り返
し単位よりなる電荷輸送性樹脂があげられる。
【化3】 (ここで、R1 ないしR4 は、それぞれ独立に水素原
子、アルキル基、アルコキシ基、置換アミノ基、ハロゲ
ン原子、または置換もしくは未置換のアリール基を表
し、Xは置換または未置換の2価の芳香族基を表し、T
は炭素数1〜10の枝分かれしてもよい2価の炭化水素
基を表し、kおよびlは、それぞれ0または1を表
す。)
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。本発明において、精製される有機電
子デバイス用樹脂としては、従来公知のものであれば何
如なるものでも使用できるが、特に電荷輸送性ポリカー
ボネート樹脂または電荷輸送性ポリエステル樹脂が好ま
しい。精製される有機電子デバイス用樹脂としては、具
体的には、下記一般式(II)〜(VI)で示される樹脂を
あげることができ、特に、電荷輸送性ポリカーボネート
樹脂および電荷輸送性ポリエステル樹脂としては、上記
一般式(I−1)または(I−2)で示される部分構造
の少なくとも1種を含む繰り返し単位よりなるものが好
ましい。
【0010】
【化4】 [ここで、Aは上記一般式(I−1)または(I−2)
で示される部分構造を表し、Bは−O−(Y′−O)
m′−または−Z′−を表し(ただし、Y′およびZ′
はそれぞれ2価の炭化水素基を表し、m′は1〜5の整
数を意味する。)、YおよびZは、それぞれ2価の炭化
水素基を表し、A′は下記式(1)〜(6)から選ばれ
る基を表わし、mは1〜5の整数を表し、nは0または
1を表し、pおよびp′は5〜5000の整数を表し、
qは1以上の整数を表し、rは1〜3500の整数を意
味し、ただし、q+r=5〜5000であって、0.3
≦q/(q+r)<1である。]
【0011】
【化5】
【0012】上記一般式(I−1)および(I−2)に
おいて、基Tは、炭素数1〜10の枝分かれしてもよい
2価の炭化水素基を示すが、具体的には、以下のものが
あげられる。アリールアミン骨格はどちらの側と結合し
てもよいが、例えば、T−2rと記す場合は、構造T−
2の右側に、T−2lと記す場合は、構造T−2の左側
にアリールアミン骨格が結合していることを示すものと
する。
【0013】
【化6】
【0014】
【化7】
【0015】また、Xとしては以下の基(7)〜(1
3)から選択されたものがあげられる。
【化8】 〔式中、R5 は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル
基、置換もしくは未置換のフェニル基、または置換もし
くは未置換のアラルキル基を表し、R6 〜R12は、それ
ぞれ水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜
4のアルコキシ基、置換もしくは未置換のフェニル基、
置換もしくは未置換のアラルキル基、またはハロゲン原
子を表し、aは0または1を意味し、Vは下記の基(1
4)〜(23)から選択された基を表す。
【0016】
【化9】 (bは1〜10の整数を意味し、cは1〜3の整数を意
味する。)〕
【0017】また、YおよびZは、下記の基(24)〜
(30)から選択された基を表す。
【化10】 (式中、R13およびR14は、それぞれ水素原子、炭素数
1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、置
換もしくは未置換のフェニル基、置換もしくは未置換の
アラルキル基、またはハロゲン原子を表し、dおよびe
はそれぞれ1〜10の整数を意味し、fおよびgはそれ
ぞれ0、1または2の整数を意味し、hおよびiはそれ
ぞれ0または1を意味し、Vは前記したものと同意義を
有する。)
【0018】本発明において精製される電荷輸送性樹脂
の具体例を下記表に示す。なお、表1〜表5は、一般式
(I−1)で示される部分構造の例であり、表6〜表1
0は、一般式(I−2)で示される部分構造の例であ
る。また、表11〜表12は、一般式(II)で示される
電荷輸送性ポリエステル樹脂を例示し、表13は、一般
式(III )で示される電荷輸送性ポリエステル樹脂を例
示し、表14は、一般式(IV)で示される電荷輸送性ポ
リカーボネート樹脂を例示し、表15〜表18は、一般
式(V)で示される電荷輸送性ポリエステル樹脂を例示
する。
【0019】上記一般式(I−1)で示される部分構造
の例
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】
【表3】
【0022】
【表4】
【0023】
【表5】
【0024】上記一般式(I−2)で示される部分構造
の例
【表6】
【0025】
【表7】
【0026】
【表8】
【0027】
【表9】
【0028】
【表10】
【0029】上記一般式(II)で示される電荷輸送性ポ
リエステル樹脂の例
【表11】
【0030】
【表12】
【0031】上記一般式(III )で示される電荷輸送性
ポリエステル樹脂の例
【表13】
【0032】上記一般式(IV)で示される電荷輸送性ポ
リカーボネート樹脂の例
【表14】
【0033】上記一般式(V)で示される電荷輸送性ポ
リエステル樹脂の例
【表15】
【0034】
【表16】
【0035】
【表17】
【0036】
【表18】
【0037】上記電荷輸送性樹脂の合成については、例
えば、第4版実験化学講座第28巻等に記載された公知
の方法で重合させることによって合成することができ
る。以下、その重合法について例示する。
【0038】一般式(II)で示される電荷輸送性ポリエ
ステル樹脂は、下記一般式(VII ) R−O−CO−A−CO−O−R (VII ) (式中、Aは一般式(I−1)または(I−2)で示さ
れる基を表し、Rはアルキル基、置換もしくは未置換の
アリール基またはアラルキル基を表す。)で示されるジ
エステル化合物に、一般式:HO−(Y−O)−H
(式中、Yおよびmは前記と同意義を示す。以下、定義
の説明を省略する。)で示される2価アルコール類を過
剰に加え、チタンアルコキシド、カルシウム、コバルト
等の酢酸塩または炭酸塩、亜鉛または鉛の酸化物を触媒
に用いて加熱し、エステル交換により合成することがで
きる。2価アルコール類は、上記ジエステル化合物の1
当量に対して、2〜100当量、好ましくは3〜50当
量の範囲で用いられる。触媒は、上記ジエステル化合物
の1重量部に対して、1/10000〜1重量部、好ま
しくは1/1000〜1/2重量部の範囲で用いられ
る。反応は、反応温度200〜300℃で行い、基−O
Rから基−O−(Y−O)−Hへのエステル交換終了
後は、HO−(Y−O)−Hの離脱による重合を促進
させるために、0.01〜100mmHg程度、好まし
くは0.05〜20mmHgに減圧して反応させること
が好ましい。また、HO−(Y−O)−Hと共沸可能
な1−クロロナフタレン等の高沸点溶剤を用いて、常圧
下でHO−(Y−O)−Hを共沸で除去しながら反応
させてもよい。
【0039】一般式(III )で示される電荷輸送性ポリ
エステル樹脂は、上記一般式(VII)で示されるジエス
テル化合物に、一般式:HO−(Y−O)−Hで示さ
れる2価アルコール類を過剰に加え、チタンアルコキシ
ド、カルシウム、コバルト等の酢酸塩または炭酸塩、亜
鉛または鉛の酸化物を触媒に用いて加熱し、エステル交
換により、下記一般式(VIII) H−(O−Y)−O−CO−A−CO−O−(Y−O)−H (VIII) で示されるジオール化合物に変換した後、式:Cl−C
O−Z−CO−Clで示される2価カルボン酸ハロゲン
化物等と反応させればよい。反応溶剤としては、塩化メ
チレン、テトラヒドロフラン(THF)、トルエン、ク
ロロベンゼン、1−クロロナフタレン等が有効であり、
電荷輸送性モノマー1重量部に対して、1〜100重量
部、好ましくは2〜50重量部の範囲で用いられる。重
合は、ピリジンやトリエチルアミン等の有機塩基性触媒
を用いて行われる。有機塩基性触媒は、電荷輸送性モノ
マー1当量に対して、1〜10当量、好ましくは2〜5
当量の範囲で用いられ、反応温度は任意に設定すること
ができる。
【0040】一般式、(IV)で示される電荷輸送性ポリ
カーボネート樹脂は、下記一般式(IX) HO−A−OH (IX) で示されるジオール化合物に炭酸ジメチル、炭酸ジエチ
ル、炭酸ジフェニル、ビスフェノールビスカーボネート
等の炭酸ジエステル類、テレフタル酸ジメチル、ビスフ
ェノールのジエステル等のジエステル類を過剰に加え、
チタンアルコキシド、カルシウム、コバルト等の酢酸塩
または炭酸塩、亜鉛または鉛の酸化物を触媒に用いて加
熱し、エステル交換により合成することができる。炭酸
ジエステルまたは他のジエステル類は、上記ジオール化
合物の1当量に対して、2〜100当量、好ましくは3
〜50当量の範囲で用いられる。触媒は、上記ジオール
化合物1重量部に対して、1/10000〜1重量部、
好ましくは1/1000〜1/2重量部の範囲で用いら
れる。1段階目の反応は、反応温度200〜300℃で
行い、ジオール化合物が消費された後は、重合を促進さ
せるために、0.01〜100mmHg程度、好ましく
は0.05〜20mmHgに減圧して反応させることが
好ましい。
【0041】一般式(V)で示される電荷輸送性ポリエ
ステル樹脂は、上記一般式(VII )で示されるジエステ
ル化合物と、下記一般式(X) R−O−CO−Z−CO−O−R (X) (式中、Zは2価の炭化水素基を表し、Rはアルキル
基、置換もしくは未置換のアリール基またはアラルキル
基を表す。)で示されるジエステル化合物を所望の割合
で混合し、これに一般式:HO−(Y−O)−Hで示
される2価アルコール類を過剰に加え、チタンアルコキ
シド、カルシウム、コバルト等の酢酸塩または炭酸塩、
亜鉛または鉛の酸化物を触媒に用いて加熱し、エステル
交換により合成することができる。2価アルコール類
は、式(VII )で示されるジエステル化合物と一般式
(X)で示されるジエステル化合物との合計量1当量に
対して、2〜100当量、好ましくは、3〜50当量の
範囲で用いられる。触媒は、一般式(VII )で示される
ジエステル化合物と一般式(X)で示されるジエステル
化合物との合計量1重量部に対して、1/10000〜
1重量部、好ましくは1/1000〜1/2重量部の範
囲で用いられる。反応は、反応温度200〜300℃で
行い、基−ORから基−O−(Y−O)−Hへのエス
テル交換終了後は、HO−(Y−O)−Hの離脱によ
る重合を促進させるために、0.01〜100mmHg
程度、好ましくは0.05〜20mmHgに減圧して反
応させることが好ましい。また、HO−(Y−O)
Hと共沸可能な1−クロロナフタレン等の高沸点溶剤を
用いて、常圧下でHO−(Y−O)−Hを共沸で除去
しながら反応させてもよい。
【0042】一般式(VI)で示されるポリカーボネート
樹脂は、下記一般式(XI) HO−A′−OH (XI) (式中、A′は、前記した定義と同意義を有する。)で
示されるジオール化合物と炭酸ジメチル、炭酸ジエチ
ル、炭酸ジフェニル等の炭酸ジエステル類を過剰に加
え、チタンアルコキシド、カルシウム、コバルト等の酢
酸塩または炭酸塩、亜鉛または鉛の酸化物を触媒に用い
て加熱し、エステル交換により合成することができる。
炭酸ジエステル類は、上記ジオール化合物1当量に対し
て、2〜100当量、好ましくは、3〜50当量の範囲
で用いられる。触媒は、上記ジオール化合物の1重量部
に対して、1/10000〜1重量部、好ましくは1/
1000〜1/2重量部の範囲で用いられる。1段階目
の反応は、反応温度200〜300℃で行い、ジオール
化合物が消費された後は、重合を促進させるために、
0.01〜100mmHg程度、好ましくは0.05〜
20mmHgに減圧して反応させることが好ましい。
【0043】次に、本発明の精製方法について説明す
る。上記のようにして合成された樹脂を、塩化メチレ
ン、クロロホルム、トルエン、キシレン、クロロベンゼ
ン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N−メチルピロリドン或いはこれらの混合物等の適
当な溶剤中に溶解させる。溶剤は、樹脂1重量部に対し
て1〜100重量部、好ましくは2〜50重量部の範囲
の量を用い、機械的に撹拌するか、超音波照射等を用い
て溶解を促進してもよい。また、必要により、溶剤の沸
点以下に加熱してもよい。この樹脂溶液を酸性物質また
は塩基性物質と接触させるか、それら両者と順次接触さ
せることにより樹脂を精製する。
【0044】本発明において精製に使用する、酸性物質
としては、塩酸、硫酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、硝
酸、りん酸等、これらの酸を水、メタノール、エタノー
ル等のアルコール類、ヘキサン、エーテル、ジオキサ
ン、塩化メチレン、クロロホルム、トルエン、キシレ
ン、クロロベンゼン、テトラヒドロフラン、N,N−ジ
メチルホルムアミド、N−メチルピロリドンまたはこれ
らの混合物等の適当な溶剤で希釈した液体状のもの、お
よび活性白土、シリカゲル等の固体状のものがあげられ
る。また、塩基性物質としては、アンモニア水、ピリジ
ン、キノリン、トリエチルアミン等、これら有機塩基を
水、メタノール、エタノール等のアルコール類、ヘキサ
ン、エーテル、ジオキサン、塩化メチレン、クロロホル
ム、トルエン、キシレン、テトラヒドロフラン、N,N
−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン或いは
これらの混合物等の適当な溶剤で希釈したもの、炭酸ナ
トリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム等を水、メタノール、エタノール等のアルコール
類、ヘキサン、エーテル、ジオキサン、塩化メチレン、
クロロホルム、トルエン、キシレン、テトラヒドロフラ
ン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリ
ドンまたはこれらの混合物等の適当な溶剤で希釈したも
の等の液状のもの、および、塩基性アルミナ等の固体状
のものがあげられる。
【0045】固体状の酸性物質または塩基性物質と接触
させる場合は、樹脂溶液に固体状の酸性物質または塩基
性物質を直接加え、撹拌等により十分に接触させればよ
い。使用する酸性物質または塩基性物質の量は、樹脂1
重量部に対して、0.1〜5重量部、好ましくは0.2
〜3重量部の範囲である。接触時間は1分〜24時間、
10分〜10時間が効率的であり、好ましい。接触処理
中に溶剤の沸点以下に加熱することも効果的である。接
触処理後は、メンブランフィルターや、ガラス繊維濾
紙、或いは通常の濾紙等を用いて固体状の酸性物質また
は塩基性物質を除去した後、樹脂溶液を水、メタノー
ル、エタノール、アセトン等の樹脂の溶解度が低い溶剤
中に滴下し、樹脂を析出させる再沈殿法で単離してもよ
く、或いは濾過した樹脂溶液をそのまま電子デバイスの
作製に使用してもよい。再沈殿法で単離する場合、溶剤
は、樹脂溶液1重量部に対して、1〜50重量部、好ま
しくは1〜20重量部の範囲で使用される。
【0046】液体状の酸性物質または塩基性物質と接触
させる場合は、以下の方法のいずれを採用してもよい。 (1)液体状の酸性物質または塩基性物質と、樹脂を溶
解する溶剤が任意の割合で混合できる場合 (1−1)液体状の酸性物質または塩基性物質が、樹脂
に対して貧溶剤である場合。 液体状の酸性物質または塩基性物質中に樹脂溶液を直接
滴下し、樹脂を析出させ、撹拌等で十分に接触させた
後、濾過等により分離し、酸性物質または塩基性物質を
樹脂を溶解しない溶剤で十分に除去する。液体状の酸性
物質または塩基性物質は、そのまま使用してもよく、ま
た、前記の適当な溶剤で0.1〜5規定、好ましくは
0.2〜3規定程度に希釈されたものを使用してもよ
い。また、その量は、樹脂溶液1重量部に対して、0.
001〜10重量部、好ましくは0.01〜1重量部の
範囲に設定される。接触時間は、1分〜24時間、10
分〜10時間の範囲が効率的であり、好ましい。処理温
度は室温〜溶剤の沸点以下で、好ましくは、室温〜50
℃の範囲に設定される。
【0047】(1−2)液体状の酸性物質または塩基性
物質が、樹脂に対して良溶剤である場合。 液体状の酸性物質または塩基性物質と樹脂溶液を混合
し、撹拌等で十分に接触させた後、メンブランフィルタ
ーや、ガラス繊維濾紙、或いは通常の濾紙等を用いて不
溶分を除去した後、樹脂溶液を水、メタノール、エタノ
ール、アセトン等の樹脂に対する溶解度が低い溶剤中に
滴下し、樹脂を析出させ、酸性物質または塩基性物質を
樹脂を溶解しない溶剤で十分に除去する。液体状の酸性
物質または塩基性物質は、そのまま使用してもよく、ま
た、前記の適当な溶剤で0.1〜5規定、好ましくは
0.2〜3規定程度に希釈されたものを使用してもよ
い。また、その量は、樹脂溶液1重量部に対し、0.0
01〜10重量部、好ましくは0.01〜1重量部の範
囲で使用される。接触時間は1分〜24時間が適当であ
り、10分〜10時間の範囲が効率的であり好ましい。
処理温度は室温〜溶剤の沸点以下、好ましくは、室温〜
50℃の範囲に設定される。
【0048】(2)液体状の酸性物質または塩基性物質
と、樹脂を溶解する溶剤が任意の割合で混合できない場
合。 液体状の酸性物質または塩基性物質と樹脂溶液を混合
し、撹拌等で十分に接触させた後、静置して酸性物質ま
たは塩基性物質と樹脂溶液を分離させ、酸性物質または
塩基性物質を除去する。さらに樹脂溶液と任意の割合で
混合できない溶剤を用いて樹脂溶液を洗浄し、酸性物質
または塩基性物質を十分に除去する。この樹脂溶液を必
要により硫酸ナトリウム等の乾燥剤で乾燥し、メンブラ
ンフィルターや、ガラス繊維濾紙、或いは通常の濾紙等
を用いて不溶分を除去した後、樹脂溶液を水、メタノー
ル、エタノール、アセトン等の樹脂の溶解度が低い溶剤
中に滴下し、樹脂を析出させる。液体状の酸性物質また
は塩基性物質は、そのまま使用してもよく、また、前記
の適当な溶剤で0.1〜5規定、好ましくは0.2〜3
規定程度に希釈されたものを使用してもよい。また、そ
の量は、樹脂溶液1重量部に対し、0.001〜10重
量部、好ましくは0.01〜1重量部の範囲で使用され
る。接触時間は1分〜24時間が適当であり、10分〜
10時間の範囲が効率的であり好ましい。処理温度は室
温〜溶剤の沸点以下、好ましくは、室温〜50℃の範囲
に設定される。
【0049】これらのうち、上記(2)の方法が、酸性
物質または塩基性物質と樹脂溶液を効率よく接触でき、
さらに、樹脂から酸性物質または塩基性物質を除去する
のも容易であるために好ましい。また、特に酸性物質ま
たは塩基性物質として、塩酸、硫酸等の無機酸、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩基の水溶液を使
用し、水と任意に混合できない溶剤、例えば、塩化メチ
レン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等を用いて
樹脂を溶解させた樹脂溶液を処理する場合には、酸性物
質または塩基性物質と樹脂溶液の分離およびこれら酸性
物質、塩基性物質の洗浄除去が容易であり、或いは有機
溶剤の使用を減じることができるので、最も好ましい。
一度の処理で効果が不十分な場合には、同一または異な
った酸性物質或いは塩基性物質との接触処理を繰り返し
て行うことも効果的である。
【0050】
【実施例】以下、実施例によって本発明を説明する。な
お、「部」は「重量部」を意味する。 実施例1〔例示化合物(CTP−1)〕 N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス[3−(2−エ
トキシカルボニルエチル)フェニル]−[1,1′−ビ
フェニル]−4,4′−ジアミン100.0g、エチレ
ングリコール200.0gおよびテトラブトキシチタン
5gを5リットルのフラスコに入れ、窒素気流下で3時
間加熱還流した。N,N′−ジフェニル−N,N′−ビ
ス[3−(2−エトキシカルボニルエチル)フェニル]
−[1,1′−ビフェニル]−4,4′−ジアミンが消
費されたことを確認した後、0.5mmHgに減圧して
エチレングリコールを留去しながら230℃に加熱し、
3時間反応を続けた。その後室温まで冷却し、塩化メチ
レン3000mlに溶解した。これを6等分し、以下の
処理を行った。
【0051】(処理1)1N−塩酸50mlを加え、3
0分間撹拌した後、静置し、水相を分離除去し、さらに
有機相を蒸留水で塩酸が除去できるまで十分に洗浄し
た。不溶物を濾過し、アセトン3000mlを撹拌して
いる中に、ろ液を滴下し、ポリマーを析出させた。濾過
した後、アセトンで十分に洗浄し、その後、乾燥させて
15.5gのポリマーを得た。 (処理2)1N−水酸化ナトリウム水溶液50mlを加
え、30分間撹拌した後、静置し、水相を分離除去し、
有機相をさらに蒸留水で水酸化ナトリウムが除去できる
まで十分に洗浄した。不溶物を濾過し、アセトン300
0mlを撹拌している中に、ろ液を滴下し、ポリマーを
析出させた。濾過した後、アセトンで十分に洗浄し、そ
の後、乾燥させて15.7gのポリマーを得た。 (処理3)1N−水酸化ナトリウム水溶液50mlを加
え、30分間撹拌した後、静置し、水相を分離除去し、
次いで1N−塩酸50mlを加え、30分間撹拌した
後、静置し、水相を分離除去し、有機相をさらに蒸留水
で塩酸が除去できるまで十分に洗浄した。不溶物を濾過
し、アセトン3000mlを撹拌している中に、ろ液を
滴下し、ポリマーを析出させた。濾過した後、十分にア
セトンで洗浄し、その後、乾燥させて14.3gのポリ
マーを得た。
【0052】比較例1 実施例1で得られたポリマー溶液の1/6、500ml
の不溶物を濾過し、アセトン3000mlを撹拌してい
る中に、ろ液を滴下し、ポリマーを析出させた。濾過し
た後、アセトンで十分に洗浄し、その後、乾燥させて1
5.9gの電荷輸送性樹脂を得た。
【0053】上記処理1〜3および比較例1で得られた
ポリマー0.25gを、クロロホルム25mlに溶解
し、高周波誘導結合プラズマ発光分析法(ICP−AE
S:SPS1200VR、セイコー電子工業社製)によ
りポリマー中のTiの定量を行った。標準溶液は、テト
ラブトキシチタンを用いた。測定条件は以下の通りであ
り、その結果を表19に示す。 回折格子: 主分光器 3600本 スリット: 入射 20μm、 出射 40μm ホトマル: R306 トーチ: 有機溶媒用トーチ ネブライザー: グラスコンセントリック アルゴンガス流量:プラズマガス 18l/min 補助ガス 1.5l/min キャリアガス 0.098MPa
【0054】実施例2〜7 表19に示すポリマーについて、実施例1と同様にして
合成および処理を行った。Tiの分析結果を表19にま
とめて示す。 比較例2〜7 実施例2〜7で得られたポリマー溶液の1/6、500
mlを、比較例1と同様に再沈殿し、ポリマーを得た。
Tiの分析結果を表19にまとめて示す。
【0055】実施例8〔例示化合物(CTP−7)〕 3,3′−ジメチル−N,N′−ビス(3,4−ジメチ
ルフェニル)−N,N′−ビス[4−(2−エトキシカ
ルボニルエチル)フェニル]−[1,1′−ビフェニ
ル]−4,4′−ジアミン100.0g、エチレングリ
コール200.0gおよびテトラメトキシガリウム5.
0gを5000mlのフラスコに入れ、窒素気流下で3
時間加熱還流した。3,3′−ジメチル−N,N′−ビ
ス(3,4−ジメチルフェニル)−N,N′−ビス[4
−(2−エトキシカルボニルエチル)フェニル]−
[1,1′−ビフェニル]−4,4′−ジアミンが消費
されたことを確認した後、0.5mmHgに減圧してエ
チレングリコールを留去しながら230℃に加熱し、4
時間反応を続けた。その後、室温まで冷却し、塩化メチ
レン3000mlに溶解した。これを6等分し、実施例
1と同様の処理を行った。Gaの分析結果を表19にま
とめて示す。なお、分子量Mw=9.48×104(ス
チレン換算)(重合度p=約125)であった。
【0056】比較例8 実施例8で得られたポリマー溶液の1/6、500ml
を、比較例1と同様に再沈殿し、ポリマーを得た。Ga
の分析結果を表19にまとめて示す。
【0057】
【表19】
【0058】応用例1 アルミニウム基板上に、ジルコニウム化合物(商品名:
オルガチックスZC540、マツモト製薬社製)100
部およびシラン化合物(商品名:A1110、日本ユニ
カー社製)10部と、i−プロパノール400部および
ブタノール200部からなる溶液をワイヤーバーNo.
3で塗布し、150℃において10分間加熱乾燥して、
膜厚0.5μmの下引き層を形成した。ヒドロキシガリ
ウムフタロシアニン顔料10部を、ポリビニルブチラー
ル樹脂(商品名:エスレックBM−S、積水化学社製)
10部および酢酸n−ブチル500部と混合し、ガラス
ビーズと共にペイントシェーカーで1時間処理して分散
した後、得られた塗布液を上記下引き層上にワイヤーバ
ーNo.5で塗布し、100℃において10分間加熱乾
燥した。次に、実施例1の処理1で得られたポリマー5
部を、モノクロルベンゼン38部に溶解し、得られた塗
布液を、電荷発生層が形成されたアルミニウム基板上に
浸漬コーティング法で塗布し、120℃において1時間
加熱乾燥し、膜厚20μmの電荷輸送層を形成した。こ
のようにして得られた電子写真感光体の電子写真特性
を、フラットプレートスキャナー(富士ゼロックス社
製)にて−800Vに帯電し、780nm、0.25μ
W/cm2 の光照射を行い、表面電位が−200Vに減
衰するまでの時間Tを求めた。その結果を表20に示
す。
【0059】応用例2〜24 応用例1において、実施例1の処理1で得られたポリマ
ー5部に代えて、実施例1の処理2および3、実施例2
〜8の処理1〜3で得られたポリマー5部を用いた以外
は、応用例1と同様にして電子写真感光体を作製し、同
様に評価した。その結果を表20に示す。 比較応用例1〜8 応用例1において、実施例1の処理1で得られたポリマ
ー5部に代えて、比較例1〜8で得られたポリマー5部
を用いた以外は、応用例1と同様にして電子写真感光体
を作製し、同様に評価した。その結果を表20に示す。
【0060】
【表20】
【0061】
【発明の効果】本発明の精製方法によれば、従来の再沈
殿法等の精製方法では除去することができなかった触媒
等に起因する無機不純物を除去することが可能である。
したがって、本発明によって精製された樹脂を用いた有
機電子デバイスは、優れた電気特性を有するものとな
り、特に電荷輸送性樹脂を電子写真感光体における電荷
輸送層に用いた場合に、優れた電子写真特性を有するも
のとなる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機電子デバイス用樹脂を溶解可能な溶
    剤に溶解させ、酸性物質または塩基性物質と接触させる
    か、その両者と順次接触させることを特徴とする有機電
    子デバイス用樹脂の精製方法。
  2. 【請求項2】 有機電子デバイス用樹脂が、下記一般式
    (I−1)または(I−2)で示される部分構造の少な
    くとも1種を含む繰り返し単位よりなる電荷輸送性樹脂
    であることを特徴とする請求項1記載の有機電子デバイ
    ス用樹脂の精製方法。 【化1】 (ここで、R1 ないしR4 は、それぞれ独立に水素原
    子、アルキル基、アルコキシ基、置換アミノ基、ハロゲ
    ン原子、または置換もしくは未置換のアリール基を表
    し、Xは置換または未置換の2価の芳香族基を表し、T
    は炭素数1〜10の枝分かれしてもよい2価の炭化水素
    基を表し、kおよびlは、それぞれ0または1を表
    す。)
  3. 【請求項3】 有機電子デバイス用樹脂として、下記一
    般式(II)ないし(V)で示される電荷輸送性ポリカー
    ボネート樹脂または電荷輸送性ポリエステル樹脂が使用
    されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載
    の有機電子デバイス用樹脂の精製方法。 【化2】 [ここで、Aは上記一般式(I−1)または(I−2)
    で示される部分構造を表し、Bは−O−(Y′−O)
    m′−または−Z′−を表し(ただし、Y′およびZ′
    はそれぞれ2価の炭化水素基を表し、m′は1〜5の整
    数を意味する。)、YおよびZは、それぞれ2価の炭化
    水素基を表し、mは1〜5の整数を表し、nは0または
    1を表し、pは5〜5000の整数を表し、qは1以上
    の整数を表し、rは1〜3500の整数を意味し、ただ
    し、q+r=5〜5000であって、0.3≦q/(q
    +r)<1である。]
  4. 【請求項4】 上記一般式(II)ないし(V)で示され
    る電荷輸送性ポリカーボネート樹脂または電荷輸送性ポ
    リエステル樹脂が、金属化合物を触媒としてエステル交
    換反応により合成された樹脂であることを特徴とする請
    求項3記載の有機電子デバイス用樹脂の精製方法。
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