JPH0958341A - 車両用ランプの断線判定方法、及び装置 - Google Patents

車両用ランプの断線判定方法、及び装置

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JPH0958341A
JPH0958341A JP21476895A JP21476895A JPH0958341A JP H0958341 A JPH0958341 A JP H0958341A JP 21476895 A JP21476895 A JP 21476895A JP 21476895 A JP21476895 A JP 21476895A JP H0958341 A JPH0958341 A JP H0958341A
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JP
Japan
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lamp
current
frequency
cycle
displacement
Prior art date
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JP21476895A
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English (en)
Inventor
Akira Norizuki
晃 法月
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Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
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Publication date
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  • Lighting Device Outwards From Vehicle And Optical Signal (AREA)
  • Testing Of Short-Circuits, Discontinuities, Leakage, Or Incorrect Line Connections (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 汎用性が高く、ランプを増設しても面倒な調
整が不要で拡張性も高い車両用ランプの断線判定方法、
及び装置を提供することを課題とする。 【解決手段】 まず、ランプ23,25,27の点灯時
において、それぞれのランプ毎にそれぞれ個別に設定さ
れる固有の周波数、又は周期を呈するパルス信号を所定
時間だけ供給する。そして、この信号供給時におけるラ
ンプ負荷電流の変位を、変位電流センサ17により検出
するとともに、この検出値からランプ負荷電流の周波
数、又は周期を算出し、算出された周波数、又は周期に
基づいて、それぞれのランプ23,25,27の断線有
無を判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の車両に
装備されるヘッドランプ、ブレーキランプなどのランプ
類の断線の有無を判定する断線判定装置に係り、特に、
汎用性が高く、ランプの増設時にも特別な調整を要求し
ない車両用ランプの断線判定方法、及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車等の車両には、ヘッドラ
ンプ、ブレーキランプなどのランプ類が各種装備されて
いる。これらランプにあっては、夜間における車両進行
方向の視界を確保したり、後続車両に対して減速してい
る旨を知らせる等、車両を安全に走行させる上で重要な
役割を担っている。このため、車両の管理者は、ランプ
の断線時にはこれを速やかに交換する等、車両を常に良
好な状態に維持することが求められている。ここで、車
両の管理者にとっては、ランプの断線を検出するとこの
旨を報知する装置が車両に搭載してあれば便利である。
【0003】そこで、例えば特開昭53−12189号
公報には、図4に示すように、自動車のヘッドランプ、
又はブレーキランプ等のランプ類の断線を検出するため
の装置が開示されている。
【0004】同図に示すように、ランプの断線検出装置
は、電源101、スイッチ103、及び検出抵抗105
を直列に介してランプ107a,107b…に供給され
る電流の変化を、該検出抵抗105に生じるランプ負荷
電流に比例する電圧降下として検出し、この電圧降下
と、抵抗109,111の分圧により抵抗109,11
1の接続点110に生じる基準電圧とをコンパレータ1
13により比較し、電圧降下が基準電圧以下になった
時、トランジスタ115をオンさせて警報ランプ117
を点灯するようにしている。この装置によれば、比較的
簡易な構成でランプの断線を検出することができ、車両
の管理者にとっての利便性が向上している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
たランプの断線検出装置を、負荷電流等の仕様が異なる
ランプの断線検出に適用する場合、ランプの仕様毎にそ
れぞれ異なる基準電圧を設定した断線検出装置を用意し
なければならないことに起因する解決すべき課題を内在
していた。
【0006】すなわち、例えば、従来のランプの断線検
出装置を、ヘッドランプ、ブレーキランプ等に広く適用
しようとすると、これらのランプはそれぞれ負荷電流等
のランプ仕様が異なるため、検出抵抗105における電
圧降下も異なるものとなり、基準電圧を生成する抵抗1
09,111の抵抗値を適宜の値に変更する必要があ
る。しかも、近年の車両のうち、例えば自動車の場合、
その車種が増加しており、これら複数の車種は、一般に
それぞれ使用するランプの仕様も異なることから、した
がって、複数の車種毎に抵抗109,111の抵抗値を
適宜の値に設定した断線検出装置を用意しなければなら
なかった。
【0007】また一方、ユーザーの要望によりコーナー
リングランプを増設する等、ランプの灯数が例えば5
灯、6灯と増加した場合、一灯のランプが断線したとき
の検出抵抗105における電圧降下の変化の割合は、ラ
ンプの灯数が例えば2灯、3灯の場合と比較して小さく
なるため、ランプが断線したと検出する検出抵抗105
の電圧降下のふれを狭く設定せざるを得ず、このことが
基準電圧の調整を困難なものとしていた。
【0008】そこで、上述の課題を解消できる、汎用性
が高く、ランプを増設しても面倒な調整が不要なランプ
の断線検出装置の出現が関係者の間で強く要望されてい
た。本発明は、上記した実情を鑑みてなされたものであ
り、ランプの点灯時において、それぞれのランプに固有
の周期、又は周波数を呈するパルス信号を所定時間だけ
供給し、この信号供給時におけるランプの負荷電流の変
位を検出するとともに、この検出値からランプ負荷電流
の周期、又は周波数を算出し、算出された周期、又は周
波数に基づいて、それぞれのランプの断線有無を判定す
ることにより、汎用性が高く、ランプを増設しても面倒
な調整が不要で拡張性も高い車両用ランプの断線判定方
法、及び装置を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1の発明は、車両に設けられるランプの断線
有無を判定する車両用ランプの断線判定方法であって、
前記ランプが断線していない場合において、該ランプ毎
にそれぞれ個別に設定される固有の周波数を呈する信号
を当該ランプに供給したとき、当該ランプに流れる電流
の周波数を予め記憶しておき、前記ランプに、前記固有
の周波数を呈する信号を所定時間だけ供給し、該供給さ
れた信号に応じて当該ランプに流れる電流の時間に対す
る振幅方向における変位を外部から非接触で検出し、該
検出された電流の変位から、該電流の周期を求めるとと
もに周波数を求め、該求められた電流の周波数と、前記
予め記憶される当該ランプに流れる電流の周波数とを比
較し、該比較の結果、前記求められた電流の周波数が、
前記予め記憶される電流の周波数から設定される所定範
囲を越えている場合には、当該ランプは断線していると
判定することを特徴とする車両用ランプの断線判定方法
である。
【0010】請求項1の発明によれば、まず、ランプが
断線していない場合において、ランプ毎にそれぞれ個別
に設定される固有の周波数を呈する信号を当該ランプに
供給したとき、当該ランプに流れる電流の周波数が予め
記憶される。次に、ランプに、前記した固有の周波数を
呈する信号を所定時間だけ供給し、供給された信号に応
じて当該ランプに流れる電流の時間に対する振幅方向に
おける変位を外部から非接触で検出する。ここで、この
とき検出される電流の変位は、断線判定対象としての当
該ランプが断線していなければ、当該ランプに固有の周
波数に関連する変位となる。ところが一方、当該ランプ
が断線していれば、当該ランプには電流が流れないた
め、検出される電流の変位は、当該ランプに固有の周波
数に関連する変位とはならない。そこで、ランプが断線
していない場合において、ランプ毎にそれぞれ個別に設
定される固有の周波数を呈する信号を当該ランプに供給
したとき、当該ランプに流れる電流の周波数と、検出さ
れる電流の変位から求める電流の周波数とを比較するこ
とにより、当該ランプの断線有無を判定することができ
る。
【0011】この判定原理を用いて、検出された電流の
変位から、電流の周期を求めるとともに周波数を求め、
求められた電流の周波数と、前記した予め記憶される当
該ランプに流れる電流の周波数とを比較し、この比較の
結果、求められた電流の周波数が、予め記憶される電流
の周波数から設定される所定範囲を越えている場合に
は、当該ランプは断線していると判定する。
【0012】また、請求項2の発明は、前記ランプ毎に
それぞれ個別に設定される固有の周波数は、該ランプの
属性に応じて適宜設定されることを特徴とする請求項1
に記載の車両用ランプの断線判定方法である。
【0013】請求項2の発明によれば、ランプ毎にそれ
ぞれ個別に設定される固有の周波数は、該ランプの属性
に応じて適宜設定される。例えば、高い応答性をもった
点灯が要求されるブレーキランプなどの場合には、その
固有の周波数を高く設定すれば、初期における固有の周
波数での点灯時において、ランプを視認する上でのちら
つき感を抑制することができる。
【0014】さらに、請求項3の発明は、車両に設けら
れるランプの断線有無を判定する車両用ランプの断線判
定方法であって、前記ランプが断線していない場合にお
いて、該ランプ毎にそれぞれ個別に設定される固有の周
期を呈する信号を当該ランプに供給したとき、当該ラン
プに流れる電流の周期を予め記憶しておき、前記ランプ
に、前記固有の周期を呈する信号を所定時間だけ供給
し、該供給された信号に応じて当該ランプに流れる電流
の時間に対する振幅方向における変位を外部から非接触
で検出し、該検出された電流の変位から、該電流の周期
を求め、該求められた電流の周期と、前記予め記憶され
る当該ランプに流れる電流の周期とを比較し、該比較の
結果、前記求められた電流の周期が、前記予め記憶され
る電流の周期から設定される所定範囲を越えている場合
には、当該ランプは断線していると判定することを特徴
とする車両用ランプの断線判定方法である。
【0015】請求項3の発明によれば、まず、ランプが
断線していない場合において、ランプ毎にそれぞれ個別
に設定される固有の周期を呈する信号を当該ランプに供
給したとき、当該ランプに流れる電流の周期が予め記憶
される。次に、ランプに、前記した固有の周期を呈する
信号を所定時間だけ供給し、供給された信号に応じて当
該ランプに流れる電流の時間に対する振幅方向における
変位を外部から非接触で検出する。ここで、このとき検
出される電流の変位は、断線判定対象としての当該ラン
プが断線していなければ、当該ランプに固有の周期に関
連する変位となる。ところが一方、当該ランプが断線し
ていれば、当該ランプには電流が流れないため、検出さ
れる電流の変位は、当該ランプに固有の周期に関連する
変位とはならない。そこで、ランプが断線していない場
合において、ランプ毎にそれぞれ個別に設定される固有
の周期を呈する信号を当該ランプに供給したとき、当該
ランプに流れる電流の周期と、検出される電流の変位か
ら求める電流の周期とを比較することにより、当該ラン
プの断線有無を判定することができる。
【0016】この判定原理を用いて、検出された電流の
変位から、電流の周期を求め、求められた電流の周期
と、前記した予め記憶される当該ランプに流れる電流の
周期とを比較し、この比較の結果、求められた電流の周
期が、予め記憶される電流の周期から設定される所定範
囲を越えている場合には、当該ランプは断線していると
判定する。
【0017】さらにまた、請求項4の発明は、前記ラン
プ毎にそれぞれ個別に設定される固有の周期は、該ラン
プの属性に応じて適宜設定されることを特徴とする請求
項3に記載の車両用ランプの断線判定方法である。
【0018】請求項4の発明によれば、ランプ毎にそれ
ぞれ個別に設定される固有の周期は、該ランプの属性に
応じて適宜設定される。例えば、高い応答性をもった点
灯が要求されるブレーキランプなどの場合には、その固
有の周期を短く設定すれば、初期における固有の周期で
の点灯時において、ランプを視認する上でのちらつき感
を抑制することができる。
【0019】また、請求項5の発明は、車両に設けられ
るランプの断線有無を判定する車両用ランプの断線判定
装置であって、前記ランプに、該ランプ毎にそれぞれ個
別に設定される固有の周波数を呈する信号を所定時間だ
け供給する供給手段と、該供給手段より供給される信号
に応じて当該ランプに流れる電流の時間に対する振幅方
向における変位を外部から非接触で検出する変位電流検
出手段と、前記ランプが断線していない場合において、
前記供給手段より前記固有の周波数を呈する信号が当該
ランプに供給されたとき、当該ランプに流れる電流の周
波数を予め記憶する一方、前記変位電流検出手段により
検出された電流の変位から、該電流の周波数を求めると
ともに、該求められた電流の周波数と、前記予め記憶さ
れる当該ランプに流れる電流の周波数とを比較し、該比
較の結果、前記求められた電流の周波数が、前記予め記
憶される電流の周波数から設定される所定範囲を越えて
いる場合には、当該ランプは断線していると判定する判
定手段と、を備えてなることを特徴とする車両用ランプ
の断線判定装置である。
【0020】請求項5の発明によれば、まず、判定手段
は、ランプが断線していない場合において、供給手段よ
りランプ毎にそれぞれ個別に設定される固有の周波数を
呈する信号が当該ランプに供給されたとき、当該ランプ
に流れる電流の周波数を予め記憶している。ここで、変
位電流検出手段により外部から非接触で検出される電流
の変位は、断線判定対象としての当該ランプが断線して
いなければ、当該ランプに固有の周波数に関連する変位
となる。ところが一方、当該ランプが断線していれば、
当該ランプには電流が流れないため、検出される電流の
変位は、当該ランプに固有の周波数に関連する変位とは
ならない。そこで、ランプが断線していない場合におい
て、ランプ毎にそれぞれ個別に設定される固有の周波数
を呈する信号を当該ランプに供給したとき、当該ランプ
に流れる電流の周波数と、変位電流検出手段により検出
される電流の変位から求める電流の周波数とを比較すれ
ば、当該ランプの断線有無を判定することができる。
【0021】この判定原理を用いて、判定手段は、変位
電流検出手段により検出された電流の変位から、電流の
周波数を求めるとともに、求められた電流の周波数と、
前記予め記憶される当該ランプに流れる電流の周波数と
を比較し、この比較の結果、求められた電流の周波数
が、予め記憶される電流の周波数から設定される所定範
囲を越えている場合には、当該ランプは断線していると
判定する。
【0022】さらに、請求項6の発明は、前記ランプ毎
にそれぞれ個別に設定される固有の周波数は、該ランプ
の属性に応じて適宜設定されることを特徴とする請求項
5に記載の車両用ランプの断線判定装置である。
【0023】請求項6の発明によれば、ランプ毎にそれ
ぞれ個別に設定される固有の周波数は、該ランプの属性
に応じて適宜設定される。例えば、高い応答性をもった
点灯が要求されるブレーキランプなどの場合には、その
固有の周波数を高く設定すれば、初期における固有の周
波数での点灯時において、ランプを視認する上でのちら
つき感を抑制することができる。
【0024】さらにまた、請求項7の発明は、車両に設
けられるランプの断線有無を判定する車両用ランプの断
線判定装置であって、前記ランプに、該ランプ毎にそれ
ぞれ個別に設定される固有の周期を呈する信号を所定時
間だけ供給する供給手段と、該供給手段より供給される
信号に応じて当該ランプに流れる電流の時間に対する振
幅方向における変位を外部から非接触で検出する変位電
流検出手段と、前記ランプが断線していない場合におい
て、前記供給手段より前記固有の周期を呈する信号が当
該ランプに供給されたとき、当該ランプに流れる電流の
周期を予め記憶する一方、前記変位電流検出手段により
検出された電流の変位から、該電流の周期を求めるとと
もに、該求められた電流の周期と、前記予め記憶される
当該ランプに流れる電流の周期とを比較し、該比較の結
果、前記求められた電流の周期が、前記予め記憶される
電流の周期から設定される所定範囲を越えている場合に
は、当該ランプは断線していると判定する判定手段と、
を備えてなることを特徴とする車両用ランプの断線判定
装置である。
【0025】請求項7の発明によれば、まず、判定手段
は、ランプが断線していない場合において、供給手段よ
りランプ毎にそれぞれ個別に設定される固有の周期を呈
する信号が当該ランプに供給されたとき、当該ランプに
流れる電流の周期を予め記憶している。ここで、変位電
流検出手段により外部から非接触で検出される電流の変
位は、断線判定対象としての当該ランプが断線していな
ければ、当該ランプに固有の周期に関連する変位とな
る。ところが一方、当該ランプが断線していれば、当該
ランプには電流が流れないため、検出される電流の変位
は、当該ランプに固有の周期に関連する変位とはならな
い。そこで、ランプが断線していない場合において、ラ
ンプ毎にそれぞれ個別に設定される固有の周期を呈する
信号を当該ランプに供給したとき、当該ランプに流れる
電流の周期と、変位電流検出手段により検出される電流
の変位から求める電流の周期とを比較すれば、当該ラン
プの断線有無を判定することができる。
【0026】この判定原理を用いて、判定手段は、変位
電流検出手段により検出された電流の変位から、電流の
周期を求めるとともに、求められた電流の周期と、前記
予め記憶される当該ランプに流れる電流の周期とを比較
し、この比較の結果、求められた電流の周期が、予め記
憶される電流の周期から設定される所定範囲を越えてい
る場合には、当該ランプは断線していると判定する。
【0027】また、請求項8の発明は、前記ランプ毎に
それぞれ個別に設定される固有の周期は、該ランプの属
性に応じて適宜設定されることを特徴とする請求項7に
記載の車両用ランプの断線判定装置である。
【0028】請求項8の発明によれば、ランプ毎にそれ
ぞれ個別に設定される固有の周期は、該ランプの属性に
応じて適宜設定される。例えば、高い応答性をもった点
灯が要求されるブレーキランプなどの場合には、その固
有の周期を短く設定すれば、初期における固有の周期で
の点灯時において、ランプを視認する上でのちらつき感
を抑制することができる。
【0029】そして、請求項9の発明は、前記ランプ
は、車両に複数設けられ、該複数のランプのうち、いず
れかの組み合わせに係る複数のランプの点灯指示が時間
的に同時になされたとき、前記供給手段は、該複数のラ
ンプの属性に応じて適宜設定される優先度に従い、該優
先度の高いランプから、該複数のランプへの信号の供給
が時間的に重ならないように、前記信号を順次供給する
ことを特徴とする請求項5乃至請求項8に記載の車両用
ランプの断線判定装置である。
【0030】請求項9の発明によれば、車両に設けられ
る複数のランプのうち、いずれかの組み合わせに係る複
数のランプの点灯指示が時間的に同時になされると、供
給手段は、複数のランプの属性に応じて適宜設定される
優先度に従い、優先度の高いランプから、複数のランプ
への信号の供給が時間的に重ならないように信号を順次
供給する。例えば、ブレーキランプなどの高い応答性が
要求されるランプには高い優先度を割り当てることによ
り、応答性の悪化を排除することができる。しかも、供
給手段は、複数のランプへの信号の供給が時間的に重な
らないように信号を順次供給するので、変位電流検出手
段において複数のランプでの電流の変位が重畳して検出
されることは未然に防止され、この結果、変位電流検出
手段において複数のランプでの電流の変位が重畳して検
出されることに起因するランプ断線判定が不能に陥る状
態を回避することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る車両用ラン
プの断線判定方法、及び装置の一実施形態について、図
に基づいて詳細に説明する。
【0032】図1は、車両用ランプの断線判定装置を示
すブロック構成図、図2乃至図3は、本発明の動作説明
に供するタイムチャート図である。
【0033】まず、本発明に係る車両用ランプの断線判
定装置の一実施形態について、車両として自動車を例示
するとともに、ランプとして自動車のヘッドランプ、コ
ーナーリングランプ、及びブレーキランプを例示して説
明する。
【0034】図1に示すように、本発明に係る車両用ラ
ンプの断線判定装置は、マイクロコンピュータ1を備え
る。このマイクロコンピュータ1は、内部に図示しない
CPU、ROM、RAM、及び入出力インターフェース
などを有しており、ROMに格納されているプログラム
に基づいて所定の処理を実行する。さらに、CPUは、
内部に図示しないタイマ、カウンタ等を備えており、こ
れらタイマ、カウンタを適宜用いることにより、後述す
る電圧信号の周期を求めることができる。
【0035】マイクロコンピュータ1には、自動車の進
行方向前方を照射するヘッドランプ23の点灯を操作指
示するヘッドランプスイッチ3と、自動車の図示しない
ハンドル操作に連動してオン操作されるコーナーリング
ランプスイッチ5と、自動車の図示しないブレーキに連
動してオン操作されるブレーキランプスイッチ7とが接
続される。これらスイッチ3,5,7は、マイクロコン
ピュータ1への接続側他端がそれぞれ接地される。な
お、スイッチ3,5,7の他端を接地するのに代えて、
この他端のそれぞれをヒューズを介してバッテリに接続
することもできる。いずれの場合にも、スイッチ3,
5,7のいずれかがオン操作されると、マイクロコンピ
ュータ1にそのオン操作の旨が入力される。
【0036】スイッチ3,5,7のいずれかよりオン操
作の旨が入力されると、マイクロコンピュータ1は、オ
ン操作されたスイッチに対応する処理を実行する。すな
わち、スイッチ3,5,7毎にそれぞれ個別に設定され
る固有の周波数のうち、オン操作されたスイッチに固有
の周波数を呈するパルス信号を出力する。この処理は、
例えばヘッドランプスイッチ3がオン操作された場合、
ヘッドランプ23への電力供給を制御する制御信号とし
て、この制御信号の出力開始時点から所定時間だけ、ヘ
ッドランプ23へ電力を継続して供給させる制御信号に
代えて、ヘッドランプ23に固有の周波数を呈するパル
ス信号を挿入する旨を内容とする。この処理内容は、ス
イッチ3,5,7毎に個別に用意され、これら個別の処
理内容がRAM等のメモリに予め格納される。なお、R
AM等のメモリに、例えば10灯分のランプに対する処
理内容を予め格納しておけば、10通りに設定される処
理内容のうちの1つを、ランプに対して適宜割り当てる
だけの簡易な作業で、本発明を適用することができる。
【0037】このパルス形態の制御信号を受けて、ヘッ
ドランプ23は、所定時間だけ固有の周波数に基づいて
点灯するとともに、所定時間経過後には点灯状態を継続
する。このようにすれば、ランプの点灯開始直後におい
て、ランプの定格電力よりも低い電力でランプが点灯さ
れるので、ラッシュ電流を効果的に抑制するとともに、
ランプの長寿命化にも寄与する。なお、前記所定時間
は、例えば100ms程度の時間が設定される。また、
スイッチ3,5,7に固有の周波数、すなわち、スイッ
チ3,5,7に対応する各種ランプに固有の周波数は、
人間の目にちらつきを感じない程度の周波数が適宜選択
される。さらに、この固有の周波数は、ランプの属性に
応じた好ましい周波数が適宜選択される。すなわち、例
えばブレーキランプなどの高い応答性が要求されるラン
プには高い周波数を割り当てることにより、ちらつき感
を抑制することができる。
【0038】また、マイクロコンピュータ1には、オン
操作されたスイッチに対応する固有の周波数を呈するパ
ルス信号を入力し、このパルス信号に応じてそれぞれオ
ンする3つの第1,第2,第3トランジスタ11,1
3,15が接続される。これらトランジスタ11,1
3,15において、そのベースはそれぞれマイクロコン
ピュータ1に接続され、そのコレクタはバッテリ9に接
続され、また、そのエミッタはそれぞれ電線16a,1
6b,16cに接続される。これら電線16a,16
b,16cの他端には、ヘッドランプ23、コーナーリ
ングランプ25、及びブレーキランプ27がそれぞれ接
続され、これらランプ23,25,27の他端は接地さ
れる。第1,第2,第3トランジスタ11,13,15
は、マイクロコンピュータ1よりそのベースにそれぞれ
供給されるパルス信号に応答し、バッテリ9よりの電流
を、このパルス信号に応じたタイミングでスイッチング
して電線16a,16b,16cに供給する。なお、3
つのトランジスタとして、好ましくは3つのMOS型F
ET(ゲート部が金属、酸化膜、半導体より構成される
電界効果トランジスタ)を採用することができる。
【0039】第1,第2,第3トランジスタ11,1
3,15と、ランプ23,25,27との間には、この
間を結ぶ電線16a,16b,16cの周囲を囲むよう
に、変位電流センサ17が設けられる。この変位電流セ
ンサ17は、鉄、フェライト等の高磁性率の磁性材料よ
りなりその中央部分が開口したドーナツ円状のコア19
に、その周囲に亘り電線21を巻回して構成される。こ
の変位電流センサ17によれば、例えば電線16aに、
図1に示すように、電流の振幅が時間の経過により変化
する信号Aのようなパルス形態の電流が流れると、右ね
じの法則により電流の流れに応じた磁界がコア19に誘
起され、ファラデーの電磁誘導の法則により誘起された
磁界の変化を打ち消す方向に電線21に起電力が発生す
る。したがって、電線21に生じる起電力は、図1に示
すように、電線16aに流れる電流の振幅が変化する毎
に、この変化時点に立上り、その後時間の経過とともに
収束するような過渡特性を呈する信号Bのような波形と
なる。
【0040】電線21に生起する電圧信号は、波形整流
回路29に入力される。この波形整流回路29において
信号Bは、負方向の振幅を呈する信号が除去された図1
の信号Cのような波形となる。なお、波形整流回路29
は、例えばダイオードを適宜用いて構成することができ
る。
【0041】波形整流回路29により整流された電圧信
号は、比較器31に入力される。この比較器31におい
て信号Cは、信号Cの電圧波形のうち、基準電圧を越え
る電圧部分を1とし、基準電圧を下回る電圧部分を0と
する図1の信号Dのような波形となる。そして、この信
号Dは、マイクロコンピュータ1に入力される。なお、
信号Dの周期T1 は信号Aの周期と等しく、しかも、周
期と周波数とは相互に逆数の相関関係があるため、信号
Dの周波数は信号Aの周波数と等しくなる。そこで、マ
イクロコンピュータ1において、信号Dの周期T1 から
周波数を算出するとともに、算出した信号Dの周波数を
信号Aの周波数とみなし、算出された信号Dの周波数
と、予めRAMに記憶されるヘッドランプ23が断線し
ていないときに電線16aを介してヘッドランプ23に
流れる電流の周波数とを比較し、この比較の結果、マイ
クロコンピュータ1は、信号Dの周波数とヘッドランプ
電流の周波数とが一致していればヘッドランプ23は断
線していないと判定する一方、信号Dの周波数とヘッド
ライトランプ電流の周波数とが一致していなければヘッ
ドランプ23は断線していると判定する。なお、RAM
等のメモリには、前記した電線16aを介してヘッドラ
ンプ23に流れる電流の周波数の他に、コーナーリング
ランプ25、及びブレーキランプ27が断線していない
ときに電線16b,16cを介してランプ25,27に
それぞれ流れる電流の周波数が各々格納される。このと
き、RAM等のメモリに、例えば10灯分のランプに対
する周波数を予め格納しておけば、10通りに設定され
る周波数のうちの1つを、ランプに対して適宜割り当て
るだけの簡易な作業で、本発明を適用することができ
る。
【0042】次に、本発明に係る車両用ランプの断線判
定装置の動作を説明する。
【0043】まず、例えばヘッドランプスイッチ3がオ
ン操作されると、マイクロコンピュータ1は、ヘッドラ
ンプ23に対応する処理を実行する。すなわち、マイク
ロコンピュータ1は、ヘッドランプ23への電力供給を
制御する制御信号として、この制御信号の出力開始時点
から所定時間だけ、ヘッドランプ23へ電力を継続して
供給させる制御信号に代えて、ヘッドランプ23に固有
の周波数を呈するパルス信号を挿入した制御信号を出力
する。このパルス信号は、図3に示すように、例えば周
期T1 の周波数を呈する第1パルスとされる。なお、コ
ーナーリングランプ25、及びブレーキランプ27に固
有の周波数を呈するパルス信号は、図3に示すように、
例えばそれぞれ周期T2 ,T3 の周波数を呈する第2,
第3パルスとされる。第2パルスは第1パルスよりも高
い周波数に設定される一方、第3パルスは第2パルスよ
りも高い周波数に設定される。
【0044】この第1パルスを受けて第1トランジスタ
11は、そのベースに供給される第1パルスに応答し、
バッテリ9よりの電流を、この第1パルスに応じたタイ
ミングでスイッチングして電線16aに供給する。これ
を受けてヘッドランプ23は、所定時間だけ与えられる
固有の周波数に基づいて点灯するとともに、所定時間経
過後には点灯状態を継続する。
【0045】一方、電線16aに供給される第1パルス
は、変位電流センサ17によって検出される。この時検
出される第1パルスは、図1及び図2に示すように、電
流の振幅方向が時間の経過に伴って変化する信号Aのよ
うなパルス形態の電流とされる。電線16aに信号Aの
ような波形の電流が流れると、右ねじの法則により電流
の流れに応じた磁界がコア19に誘起され、ファラデー
の電磁誘導の法則により誘起された磁界の変化を打ち消
す方向に電線21に起電力が発生する。したがって、電
線21に生じる起電力は、図1及び図2に示すように、
電線16aに流れる電流の振幅方向が変化する毎に、こ
の変化時点に立上り、その後時間の経過とともに収束す
るような過渡特性を呈する信号Bのような波形となる。
【0046】電線21に生起する信号Bのような波形を
呈する電圧信号は、波形整流回路29に入力され、この
波形整流回路29において信号Bは、負方向の振幅を呈
する信号が除去された図1の信号Cのような波形とな
る。波形整流回路29により整流後の信号Cのような波
形を呈する電圧信号は、比較器31に入力され、この比
較器31において信号Cは、信号Cの電圧波形のうち、
基準電圧を越える電圧部分を1とし、基準電圧を下回る
電圧部分を0とする図1及び図2に示す信号Dのような
波形となる。そして、この信号Dは、マイクロコンピュ
ータ1に入力される。
【0047】これを受けてマイクロコンピュータ1は、
信号Dの周期T1 から周波数を算出するとともに、算出
した信号Dの周波数を信号Aの周波数とみなし、算出さ
れた信号Dの周波数と、予めRAMに記憶されるヘッド
ランプ23が断線していないときに電線16aを介して
ヘッドランプ23に流れる電流の周波数とを比較する。
この比較の結果、マイクロコンピュータ1は、信号Dの
周波数と電線16aを介してヘッドランプ23に流れる
電流の周波数とが一致していればヘッドランプ23は断
線していないと判定する一方、信号Dの周波数と電線1
6aを介してヘッドランプ23に流れる電流の周波数と
が一致していなければヘッドランプ23は断線している
と判定する。なお、本発明に係る断線判定装置にあって
は、ランプの断線を判定するための抵抗を、バッテリ9
とランプ23、25、27との間に介挿していないこと
から、この抵抗における電圧降下に起因してランプの光
量が減少することは起こり得ない。
【0048】ここで、もしヘッドランプ23が断線して
いれば、電線16aには電流が流れないので、図2の異
常時におけるタイムチャート図に示すように、信号Dは
0が連続する直線波形となる。この直線波形の周波数
は、ヘッドランプ23が断線していないときに電線16
aを介してヘッドランプ23に流れる電流の周波数と比
較して全く異なるものとなる。したがって、信号Dの周
波数と電線16aに流れる電流の周波数とが一致してい
なければ、ヘッドランプ23は断線していると判定する
ことができる。一方、もしヘッドランプ23が断線して
いなければ、電線16aにはヘッドランプ23固有の周
波数を呈する電流が流れ、しかも、信号Dの周波数はヘ
ッドランプ23における信号Aの周波数と等しくなる。
したがって、信号Dの周波数と電線16aに流れる周波
数とが一致していれば、ヘッドランプ23は断線してい
ないと判定することができる。
【0049】なお、この判定結果を、例えばスピーカ、
又は液晶パネル等の手段によって、音声出力、又は表示
出力等の形態で外部へ出力し、判定結果を自動車に乗員
に報知するように構成することができる。
【0050】次に、例えばヘッドランプスイッチ3とブ
レーキランプスイッチ7とが同時にオン操作された場合
におけるマイクロコンピュータ1の処理について述べ
る。この場合、まず、マイクロコンピュータ1に、スイ
ッチ3,7が同時にオン操作された旨が入力される。す
ると、マイクロコンピュータ1は、いずれか一方のスイ
ッチに対応する処理プログラムを優先的に実行し、一方
の処理が終了すると他方の処理プログラムを実行するよ
うに作動する。これにより、複数のスイッチが同時にオ
ン操作された場合において、変位電流センサ17により
複数の起電力が重畳して判定されることに起因するラン
プ断線判定が不能に陥る状態を回避することができる。
このときの優先度は、ランプの属性に応じた好ましい優
先度に適宜設定される。すなわち、例えばブレーキラン
プなどの高い応答性が要求されるランプには高い優先度
を割り当てることにより、応答性の悪化を排除すること
ができる。
【0051】なお、本実施形態中、ランプの断線判定基
準として、ランプに流れる電流の周波数からランプの断
線有無を判定するように例示したが、本発明はこれに限
定されるものではなく、周波数と周期とは相互に逆数の
相関関係があることから、ランプの断線判定基準とし
て、ランプに流れる電流の周期からランプの断線有無を
判定するように構成することもできる。
【0052】また、本実施形態中、ランプの断線判定基
準として、ランプに流れる電流の周波数又は周期と、ラ
ンプが断線していないときに電線を介してランプに流れ
る電流の周波数又は周期とが一致するか否かに基づい
て、ランプの断線有無を判定するように例示したが、本
発明はこれに限定されるものではなく、ランプの断線判
定基準として、ランプに流れる電流の周波数又は周期
が、ランプが断線していないときに電線を介してランプ
に流れる電流の周波数又は周期から設定される所定範囲
を越えているか否かに基づいて、ランプの断線有無を判
定するように構成することもできる。
【0053】最後に、本実施形態中、車両として自動車
を例示するとともに、ランプとして自動車のヘッドラン
プ、コーナーリングランプ、及びブレーキランプを例示
して説明したが、本発明はこれに限定されるものではな
く、断線判定対象としてのランプの灯数を適宜の数に増
設することができるとともに、全ての種類の車両のラン
プ類の断線判定に適用できることは言うまでもない。
【0054】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、外部から非接
触で検出された電流の変位から、電流の周期を求めると
ともに周波数を求める一方、この求められた電流の周波
数と、ランプが断線していない場合において、ランプ毎
にそれぞれ個別に設定される固有の周波数を呈する信号
を当該ランプに供給したとき、当該ランプに流れる電流
の周波数とを比較する。この比較の結果、求められた電
流の周波数が、ランプが断線していないときに当該ラン
プに流れる電流の周波数から設定される所定範囲を越え
ている場合には、当該ランプは断線していると判定す
る。
【0055】したがって、従来、電源とランプとを結ぶ
電線間に直列に検出抵抗を設け、ランプと検出抵抗との
接続点における電位からランプの断線を検出していたの
に対し、請求項1の発明によれば、検出抵抗を用いずに
外部から非接触で検出された電流の変位から、ランプに
流れる電流の周波数を求め、求められた周波数からラン
プの断線有無を判定するようにしている。この結果、外
部から非接触でランプの断線判定の基となる電流の変位
を検出していることから汎用性が高く、しかも、検出抵
抗を用いていないことから検出抵抗での電位降下による
ランプ電流の低下を未然に防止でき、さらに、ランプを
増設しても特別な調整が不要であるため拡張性も高く、
そして、ランプの点灯開始直後において、ランプの定格
電力よりも低い電力でランプが点灯されるので、ラッシ
ュ電流を効果的に抑制するとともに、ランプの長寿命化
にも寄与する車両用ランプの断線判定方法を提供するこ
とができる。
【0056】また、請求項3の発明によれば、外部から
非接触で検出された電流の変位から、電流の周期を求め
る一方、この求められた電流の周期と、ランプが断線し
ていない場合において、ランプ毎にそれぞれ個別に設定
される固有の周期を呈する信号を当該ランプに供給した
とき、当該ランプに流れる電流の周期とを比較する。こ
の比較の結果、求められた電流の周期が、ランプが断線
していないときに当該ランプに流れる電流の周期から設
定される所定範囲を越えている場合には、当該ランプは
断線していると判定する。
【0057】したがって、従来、電源とランプとを結ぶ
電線間に直列に検出抵抗を設け、ランプと検出抵抗との
接続点における電位からランプの断線を検出していたの
に対し、請求項3の発明によれば、検出抵抗を用いずに
外部から非接触で検出された電流の変位から、ランプに
流れる電流の周期を求め、求められた周期からランプの
断線有無を判定するようにしている。この結果、外部か
ら非接触でランプの断線判定の基となる電流の変位を検
出していることから汎用性が高く、しかも、検出抵抗を
用いていないことから検出抵抗での電位降下によるラン
プ電流の低下を未然に防止でき、さらに、ランプを増設
しても特別な調整が不要であるため拡張性も高く、そし
て、ランプの点灯開始直後において、ランプの定格電力
よりも低い電力でランプが点灯されるので、ラッシュ電
流を効果的に抑制するとともに、ランプの長寿命化にも
寄与する車両用ランプの断線判定方法を提供することが
できる。
【0058】請求項5の発明によれば、判定手段は、変
位電流検出手段により外部から非接触で検出された電流
の変位から、電流の周波数を求めるとともに、求められ
た電流の周波数と、ランプが断線していない場合におい
て、ランプ毎にそれぞれ個別に設定される固有の周波数
を呈する信号を当該ランプに供給したとき、当該ランプ
に流れる電流の周波数とを比較する。この比較の結果、
求められた電流の周波数が、ランプが断線していないと
きに当該ランプに流れる電流の周波数から設定される所
定範囲を越えている場合には、判定手段は、当該ランプ
は断線していると判定する。
【0059】したがって、従来、電源とランプとを結ぶ
電線間に直列に検出抵抗を設け、ランプと検出抵抗との
接続点における電位からランプの断線を検出する断線検
出装置を、それぞれが異なるランプ仕様を有する車種毎
に個別に用意していたのに対し、請求項5の発明によれ
ば、検出抵抗を用いずに外部から非接触で検出された電
流の変位から、ランプに流れる電流の周波数を求め、求
められた周波数からランプの断線有無を判定することに
より、それぞれが異なるランプ仕様を有する車種間にお
いて、特別な調整をすることなしに共通の断線判定装置
をそのまま適用することができる。この結果、変位電流
検出手段により外部から非接触でランプの断線判定の基
となる電流の変位を検出していることから汎用性が高
く、しかも、検出抵抗を用いていないことから検出抵抗
での電位降下によるランプ電流の低下を未然に防止で
き、さらに、ランプを増設しても特別な調整が不要であ
るため拡張性も高く、そして、ランプの点灯開始直後に
おいて、ランプの定格電力よりも低い電力でランプが点
灯されるので、ラッシュ電流を効果的に抑制するととも
に、ランプの長寿命化にも寄与する車両用ランプの断線
判定装置を提供することができる。
【0060】請求項7の発明によれば、判定手段は、変
位電流検出手段により外部から非接触で検出された電流
の変位から、電流の周期を求めるとともに、求められた
電流の周期と、ランプが断線していない場合において、
ランプ毎にそれぞれ個別に設定される固有の周期を呈す
る信号を当該ランプに供給したとき、当該ランプに流れ
る電流の周期とを比較する。この比較の結果、求められ
た電流の周期が、ランプが断線していないときに当該ラ
ンプに流れる電流の周期から設定される所定範囲を越え
ている場合には、判定手段は、当該ランプは断線してい
ると判定する。
【0061】したがって、従来、電源とランプとを結ぶ
電線間に直列に検出抵抗を設け、ランプと検出抵抗との
接続点における電位からランプの断線を検出する断線検
出装置を、それぞれが異なるランプ仕様を有する車種毎
に個別に用意していたのに対し、請求項7の発明によれ
ば、検出抵抗を用いずに外部から非接触で検出された電
流の変位から、ランプに流れる電流の周期を求め、求め
られた周期からランプの断線有無を判定することによ
り、それぞれが異なるランプ仕様を有する車種間におい
て、特別な調整をすることなしに共通の断線判定装置を
そのまま適用することができる。この結果、変位電流検
出手段により外部から非接触でランプの断線判定の基と
なる電流の変位を検出していることから汎用性が高く、
しかも、検出抵抗を用いていないことから検出抵抗での
電位降下によるランプ電流の低下を未然に防止でき、さ
らに、ランプを増設しても特別な調整が不要であるため
拡張性も高く、そして、ランプの点灯開始直後におい
て、ランプの定格電力よりも低い電力でランプが点灯さ
れるので、ラッシュ電流を効果的に抑制するとともに、
ランプの長寿命化にも寄与する車両用ランプの断線判定
装置を提供することができる。
【0062】そして、請求項9の発明によれば、車両に
設けられる複数のランプのうち、いずれかの組み合わせ
に係る複数のランプの点灯指示が時間的に同時になされ
ると、供給手段は、複数のランプの属性に応じて適宜設
定される優先度に従い、優先度の高いランプから、複数
のランプへの信号の供給が時間的に重ならないように信
号を順次供給するので、例えば、ブレーキランプなどの
高い応答性が要求されるランプには高い優先度を割り当
てることにより、応答性の悪化を排除することができ
る。しかも、供給手段は、複数のランプへの信号の供給
が時間的に重ならないように信号を順次供給するので、
変位電流検出手段において複数のランプでの電流の変位
が重畳して検出されることは未然に防止され、この結
果、変位電流検出手段において複数のランプでの電流の
変位が重畳して検出されることに起因するランプ断線判
定が不能に陥る状態を回避することができるというきわ
めて優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、車両用ランプの断線判定装置を示すブ
ロック構成図である。
【図2】図2は、本発明の動作説明に供するタイムチャ
ート図である。
【図3】図3は、本発明の動作説明に供するタイムチャ
ート図である。
【図4】図4は、従来例に係るランプの断線判定装置を
示す図である。
【符号の説明】
1 マイクロコンピュータ 3 ヘッドランプスイッチ 5 コーナーリングランプスイッチ 7 ブレーキランプスイッチ 9 バッテリ 11 第1トランジスタ 13 第2トランジスタ 15 第3トランジスタ 16a 電線 16b 電線 16c 電線 17 変位電流センサ 19 コア 21 電線 23 ヘッドランプ 25 コーナーリングランプ 27 ブレーキランプ 29 波形整流回路 31 比較器

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に設けられるランプの断線有無を判
    定する車両用ランプの断線判定方法であって、 前記ランプが断線していない場合において、該ランプ毎
    にそれぞれ個別に設定される固有の周波数を呈する信号
    を当該ランプに供給したとき、当該ランプに流れる電流
    の周波数を予め記憶しておき、 前記ランプに、前記固有の周波数を呈する信号を所定時
    間だけ供給し、 該供給された信号に応じて当該ランプに流れる電流の時
    間に対する振幅方向における変位を外部から非接触で検
    出し、 該検出された電流の変位から、該電流の周期を求めると
    ともに周波数を求め、 該求められた電流の周波数と、前記予め記憶される当該
    ランプに流れる電流の周波数とを比較し、 該比較の結果、前記求められた電流の周波数が、前記予
    め記憶される電流の周波数から設定される所定範囲を越
    えている場合には、当該ランプは断線していると判定す
    ることを特徴とする車両用ランプの断線判定方法。
  2. 【請求項2】 前記ランプ毎にそれぞれ個別に設定され
    る固有の周波数は、該ランプの属性に応じて適宜設定さ
    れることを特徴とする請求項1に記載の車両用ランプの
    断線判定方法。
  3. 【請求項3】 車両に設けられるランプの断線有無を判
    定する車両用ランプの断線判定方法であって、 前記ランプが断線していない場合において、該ランプ毎
    にそれぞれ個別に設定される固有の周期を呈する信号を
    当該ランプに供給したとき、当該ランプに流れる電流の
    周期を予め記憶しておき、 前記ランプに、前記固有の周期を呈する信号を所定時間
    だけ供給し、 該供給された信号に応じて当該ランプに流れる電流の時
    間に対する振幅方向における変位を外部から非接触で検
    出し、 該検出された電流の変位から、該電流の周期を求め、 該求められた電流の周期と、前記予め記憶される当該ラ
    ンプに流れる電流の周期とを比較し、 該比較の結果、前記求められた電流の周期が、前記予め
    記憶される電流の周期から設定される所定範囲を越えて
    いる場合には、当該ランプは断線していると判定するこ
    とを特徴とする車両用ランプの断線判定方法。
  4. 【請求項4】 前記ランプ毎にそれぞれ個別に設定され
    る固有の周期は、該ランプの属性に応じて適宜設定され
    ることを特徴とする請求項3に記載の車両用ランプの断
    線判定方法。
  5. 【請求項5】 車両に設けられるランプの断線有無を判
    定する車両用ランプの断線判定装置であって、 前記ランプに、該ランプ毎にそれぞれ個別に設定される
    固有の周波数を呈する信号を所定時間だけ供給する供給
    手段と、 該供給手段より供給される信号に応じて当該ランプに流
    れる電流の時間に対する振幅方向における変位を外部か
    ら非接触で検出する変位電流検出手段と、 前記ランプが断線していない場合において、前記供給手
    段より前記固有の周波数を呈する信号が当該ランプに供
    給されたとき、当該ランプに流れる電流の周波数を予め
    記憶する一方、前記変位電流検出手段により検出された
    電流の変位から、該電流の周波数を求めるとともに、該
    求められた電流の周波数と、前記予め記憶される当該ラ
    ンプに流れる電流の周波数とを比較し、該比較の結果、
    前記求められた電流の周波数が、前記予め記憶される電
    流の周波数から設定される所定範囲を越えている場合に
    は、当該ランプは断線していると判定する判定手段と、
    を備えてなることを特徴とする車両用ランプの断線判定
    装置。
  6. 【請求項6】 前記ランプ毎にそれぞれ個別に設定され
    る固有の周波数は、該ランプの属性に応じて適宜設定さ
    れることを特徴とする請求項5に記載の車両用ランプの
    断線判定装置。
  7. 【請求項7】 車両に設けられるランプの断線有無を判
    定する車両用ランプの断線判定装置であって、 前記ランプに、該ランプ毎にそれぞれ個別に設定される
    固有の周期を呈する信号を所定時間だけ供給する供給手
    段と、 該供給手段より供給される信号に応じて当該ランプに流
    れる電流の時間に対する振幅方向における変位を外部か
    ら非接触で検出する変位電流検出手段と、 前記ランプが断線していない場合において、前記供給手
    段より前記固有の周期を呈する信号が当該ランプに供給
    されたとき、当該ランプに流れる電流の周期を予め記憶
    する一方、前記変位電流検出手段により検出された電流
    の変位から、該電流の周期を求めるとともに、該求めら
    れた電流の周期と、前記予め記憶される当該ランプに流
    れる電流の周期とを比較し、該比較の結果、前記求めら
    れた電流の周期が、前記予め記憶される電流の周期から
    設定される所定範囲を越えている場合には、当該ランプ
    は断線していると判定する判定手段と、を備えてなるこ
    とを特徴とする車両用ランプの断線判定装置。
  8. 【請求項8】 前記ランプ毎にそれぞれ個別に設定され
    る固有の周期は、該ランプの属性に応じて適宜設定され
    ることを特徴とする請求項7に記載の車両用ランプの断
    線判定装置。
  9. 【請求項9】 前記ランプは、車両に複数設けられ、該
    複数のランプのうち、いずれかの組み合わせに係る複数
    のランプの点灯指示が時間的に同時になされたとき、前
    記供給手段は、該複数のランプの属性に応じて適宜設定
    される優先度に従い、該優先度の高いランプから、該複
    数のランプへの信号の供給が時間的に重ならないよう
    に、前記信号を順次供給することを特徴とする請求項5
    乃至請求項8に記載の車両用ランプの断線判定装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7406198B2 (en) 2003-03-25 2008-07-29 Fujitsu Limited Image capture apparatus
CN114593394A (zh) * 2020-12-03 2022-06-07 保时捷股份公司 在高清前照灯中推断降低的图像刷新频率的方法和系统

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