JPH0957805A - 射出成形機の型締機構 - Google Patents
射出成形機の型締機構Info
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- JPH0957805A JPH0957805A JP7259569A JP25956995A JPH0957805A JP H0957805 A JPH0957805 A JP H0957805A JP 7259569 A JP7259569 A JP 7259569A JP 25956995 A JP25956995 A JP 25956995A JP H0957805 A JPH0957805 A JP H0957805A
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C45/00—Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
- B29C45/17—Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
- B29C45/64—Mould opening, closing or clamping devices
- B29C45/66—Mould opening, closing or clamping devices mechanical
- B29C45/661—Mould opening, closing or clamping devices mechanical using a toggle mechanism for mould clamping
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- Manufacturing & Machinery (AREA)
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- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
の駆動源によって十分な型締力を発揮することのできる
射出成形機の型締機構を提供すること。 【解決手段】 トグルリンク15を構成するバイナリー
リンク14の外側に枢着点Gを設けてクロスヘッドリン
ク16を枢着することにより、トグルリンク15自体を
クロスヘッド18から外側へ大きく離間させることなく
クロスヘッドリンク16のスパンを伸ばして型締力の強
化を図ると共に、型締機構1の上下幅T5の増大を防止
する。また、枢着点Gを外側にオフセットして設けるこ
とでバイナリーリンク14の揺動に必要とされるクロス
ヘッド18の直線移動量を大幅に短縮し、5点式の従来
形型締機構3に比べ、更に、型締機構1の全長を短縮す
る。
Description
機構の改良に関する。
締機構が既に公知である。この種の型締機構は1組のト
グルリンクで構成されるシングルトグル式の型締機構と
2組のトグルリンクで構成されるダブルトグル式の型締
機構とに大別される。
基台a上に型締機構bと射出機構cとを一直線上に並べ
て配備した構成を有し、型締機構bの全長は射出成形機
の全長の大小に直接の影響を与え、また、型締機構bの
上下幅は射出成形機の実質的な全高に影響を与えるの
で、型締機構bの全体的な小形化が望まれる。
出成形機を挙げて示しており、射出機構cにはボールナ
ット&スクリューを介して射出スクリューを直進させる
射出用サーボモータM1と射出スクリューを回転して計
量混練り動作を行わせるためのスクリュー回転用サーボ
モータ(図示せず)とが設けられている。また、射出機
構cを固設したエクストルーダベースdにはインダクシ
ョンモータもしくはサーボモータM2とボールネジおよ
びボールナット等で構成される直線駆動機構が設けら
れ、必要に応じ、射出シリンダeの先端をステーショナ
リープラテン4に突入させるノズルタッチ動作やこれを
ステーショナリープラテン4から後退させるスプルーブ
レイク動作が行われるようになっている。
側金型が取りつけられるステーショナリープラテン4
と、タイバー5を介してステーショナリープラテン4に
締結されたリアプラテン6、金型の厚み、設定型締力に
応じてリアプラテン6の位置を調整するためのサーボモ
ータM4および、タイバー5に移動自在に取り付けられ
倍力装置を利用してサーボモータM3によって駆動さ
れ、可動側金型が取りつけられるムービングプラテン7
によって構成される。この倍力装置部分を構成するの
が、前述のシングルトグルやダブルトグル等である。
ロックアップ時のトグルリンクに対して直交する向きに
設けられた首振り形の油圧シリンダ等のピストンをトグ
ルリンクのノード部分に枢着して構成し、前記ピストン
の伸縮動作によってトグルリンクのノード部分を直に押
し引きすることでトグルリンクを屈伸させ、ムービング
プラテンを移動させて型開き型締め動作を行わせるよう
になっている。無論、使用されるトグルリンクの両端部
はリアプラテンの中央部とムービングプラテンの中央部
とに枢着されており、これを屈伸させる首振り形の油圧
シリンダのボトム部分は型締機構を載せる射出成形機本
体の上面に揺動自在に枢着されている。
方向を対向させた2組のトグルリンクをリアプラテン−
ムービングプラテン間の上下位置に併設すると共に、型
開き型締め方向に直線移動するクロスヘッドを2つのト
グルリンク間の中間位置に設け、各々のトグルリンクの
ノード部分またはその近傍位置に枢着されたクロスヘッ
ドリンクの端部を前記クロスヘッドに枢着して該クロス
ヘッドを直線移動させることにより、2組のトグルリン
クを同期して屈伸させ、ムービングプラテンを移動させ
て型開き型締め動作を行わせるようになっている。
機構は小型の射出成形機に適し、また、ダブルトグル式
の型締機構は、比較的大きな形締力を要求される中大型
の射出成形機に適する。
ルリンクに対するクロスヘッドリンクの取り付け方法の
違いにより、いわゆる4点式のものと5点式のものとに
分けられる。図6に示した型締機構bは4点式のダブル
トグル式型締機構である。ここで、4点式の従来形型締
機構2の詳細例を図2に、また、5点式の従来形型締機
構3の詳細例を図3に示す。なお、図2および図3にお
いては型締機構2,3の中心線CLよりも上側の部分に
よって各々の型締機構2,3のロックアップ状態を示す
と共に、中心線CLよりも下側の部分によって各々の型
締機構2,3の型開きの最大ストロークを示すようにし
ている。また、図2および図3は各々の型締機構2,3
の全体構成の概略を示す側面図であって、部分的には透
視図的な画法を適用している。
の従来形型締機構3とに共通する構成について簡単に説
明する。図2および図3において、符合4は射出成形機
本体に固設されたステーショナリープラテンであり、該
ステーショナリープラテン4の四隅には4本のタイバー
5が移動不能に固設されている。更に、このタイバー5
の端部にはリアプラテン6が取り付けられ、タイバー5
とリアプラテン6との係合部に設けられた型厚調整機構
(図示せず)により、ステーショナリープラテン4に対
するリアプラテン6の離間距離が任意に調整できるよう
になっている。また、タイバー5にはムービングプラテ
ン7が摺動自在に取り付けられ、バイナリーリンク8と
ターナリーリンク9とからなる2組のトグルリンク1
0,10の同期した屈伸動作により、ムービングプラテ
ン7がリアプラテン6に対して接離移動し、形開き型締
め動作が行われるようになっている。
れたトグルリンク10,10の中間位置(中心線CL
上)にはボールナット&スクリュー(または油圧ラム
等)で構成される駆動機構により型開き型締め方向に直
線移動されるクロスヘッド11が設けられており、該ク
ロスヘッド11の上下両側に枢着されたクロスヘッドリ
ンク12,12の先端がクロスヘッド11の移動方向に
応じて各々のトグルリンク10,10のノード部分また
はその近傍位置を内側に引き、または、外側に押すこと
によって、トグルリンク10,10の屈伸動作、要する
に、型開き型締め動作が行われるのである。
は、夫々、リアプラテン6のステープルとバイナリーリ
ンク8との枢着点,ムービングプラテン7のステープル
とターナリーリンク9との枢着点,クロスヘッド11と
クロスヘッドリンク12との枢着点であり、また、点A
は、バイナリーリンク8とターナリーリンク9との枢着
点、つまり、各トグルリンク10のノードである。
3に示す5点式の従来形型締機構3との相違は、一重に
いって、トグルリンク10に対するクロスヘッドリンク
12の取り付け位置の違いにある。
構2の場合ではトグルリンク10とクロスヘッドリンク
12との枢着点の位置をトグルリンク10のノードAの
部分に完全に一致させているのに対し、図3に示す5点
式の従来形型締機構3の場合では、ノードA寄りのバイ
ナリーリンク8上の内側位置に突出部13を形成して枢
着点Eを設け、該位置Eにクロスヘッドリンク12を枢
着しているのである。
2と5点式の従来形型締機構3において最大許容型厚T
1および最大許容型開きストロークT2が全く同一とな
るように設計したとするなら、結果的に、図2に示す4
点式の従来形型締機構2に比べ図3に示す5点式の従来
形型締機構3の方が、型締機構の全長T3を短く構成す
ることができる。
ークT2の分だけムービングプラテン7を移動するに必
要とされるクロスヘッド11の操作量である。つまり、
4点式の従来形型締機構2のバイナリーリンク8のスパ
ンと5点式の従来形型締機構3のバイナリーリンク8の
スパンとが同じであると仮定した場合、4点式の従来形
型締機構2のバイナリーリンク8におけるB−A間距離
に比べて5点式の従来形型締機構3のバイナリーリンク
8におけるB−E間距離の方が必然的に短くなるため、
4点式の従来形型締機構2のバイナリーリンク8と5点
式の従来形型締機構3のバイナリーリンク8を同じ回転
角だけ揺動させるために必要とされるクロスヘッド11
の直線移動量(操作量)が4点式の従来形型締機構2に
比べて5点式の従来形型締機構3の方が少なくて済むの
である。クロスヘッド11に必要とされる直線移動スト
ロークの減少は、結果的に、リアプラテン6とムービン
グプラテン7との間の離間距離T4の減少、要するに、
型締機構の全長T3の短縮をもたらす。
型締機構3の場合においては、4点式の従来形型締機構
2の場合と違ってトグルリンク10のノードAと同軸上
にクロスヘッドリンク12を枢着する必要がないので、
ノードAの周りの構成が簡素化されるという点にある。
つまり、5点式の従来形型締機構3は4点式の従来形型
締機構2に比べノードAの周りの構成が簡素化され、し
かも、クロスヘッドリンク12自体の幅も狭くて済むの
で、型開き時等におけるトグルリンク10の屈折動作に
よって上下のバイナリーリンク8同志が一直線上に並ん
だような時に上下のトグルリンク10のノードA同志の
干渉や上下のクロスヘッドリンク12同志の干渉が発生
しにくく、4点式の従来形型締機構2の上下幅T5と5
点式の従来形型締機構3の上下幅T5とを同一にした場
合では、結果的に、4点式の従来形型締機構2のバイナ
リーリンク8に比べ5点式の従来形型締機構3のバイナ
リーリンク8の方がある程度スパンを長く構成でき、こ
の結果、バイナリーリンク8の同一揺動角に対するムー
ビングプラテン7の移動量が増大し、最大許容型開きス
トロークT2を同一とするなら、5点式の従来形型締機
構3は4点式の従来形型締機構2に比べ相対的にクロス
ヘッド11の移動量を減少させることができるのであ
る。既に述べた通り、クロスヘッド11に必要とされる
移動量の減少は、型締機構の全長T3の短縮に役立つ。
点式の従来形型締機構2に比べてクロスヘッド11の少
ない直線移動量でバイナリーリンク8を大きく揺動させ
ることができ、しかも、バイナリーリンク8自体のスパ
ンも4点式の従来形型締機構2におけるバイナリーリン
ク8のスパンよりは長くすることができるので、型開き
型締めに必要とされるノードAの移動量、つまり、必要
とされる最大許容型開きストロークT2が両者を通じて
同一である限り、型締機構の上下幅T5を同じ条件に保
ったまま、5点式の従来形型締機構3は、4点式の従来
形型締機構2に比べてその全長T3を短縮することが可
能になるのである。
に必要とされる型締力と5点式の従来形型締機構3に必
要とされる型締力が同じであるとするならば、この5点
式の従来形型締機構3には、クロスヘッド11に与える
直線移動の推力を4点式の従来形型締機構2の場合に比
べて大きくしなければ、これと同等の型締力を発揮する
ことができないという問題がある。
量とノードAの移動量との関係(実質的な減速比)に因
るところもあるが、その最も大きな原因は、クロスヘッ
ドリンク12自体のスパンの短縮にある。
スヘッドリンク12が完全に一直線上に並んだ時にロッ
クアップが完了するものと仮定すると、クロスヘッド1
1がロックアップ完了位置から距離xだけ手前にあると
きにクロスヘッドリンク12の中心軸に沿って4点式の
従来形型締機構2のノードAまたは5点式の従来形型締
機構3の枢着点Eに作用する力fは、クロスヘッドリン
ク12のスパンをy、駆動機構によってクロスヘッド1
1の型締め移動方向に与えられる直線移動推力をFとし
て、概略においてf=(y/x)・Fで示される。この
力fがノードAまたは枢着点Eを外側に押し広げる力と
して作用することによって型締め動作が行われることに
なるので、駆動機構によってクロスヘッド11に与えら
れる直線移動推力Fが等しい限り、クロスヘッドリンク
12のスパンyが長い方が、大きな型締力を得られるこ
とになるのである。
構3におけるD−E間距離は4点式の従来形型締機構2
におけるD−A間距離に比べて突出部13の分だけ短く
なるので、型締力の点では不利である。
スヘッド11に与える直線移動推力自体を増大させるこ
とである。しかし、そのためには駆動機構の出力を大き
くしなければならないので、生産コストや使用時のラン
ニングコスト(電力費)等の点で問題があり、また、駆
動機構の一部にボールナット&スクリュー等を採用した
ような場合では、動力伝達機構自体が過負荷による磨耗
や焼け付き等で損傷を被るということも有り得る。従っ
て、使用する駆動源を油圧ラム等に限定するといった設
計上の制限事項が生じる場合があり、設計の自由度が拘
束されるといった不都合もある。
る比較的容易なもう1つの方法は、、図3に示すような
5点式の従来形型締機構3において、型締機構3の中心
線CL上(クロスヘッド11の移動経路上)から上下方
向に大きくオフセットしてトグルリンク10を配備する
ことで型締機構3におけるD−E間距離(クロスヘッド
リンク12のスパン)を長くし、実質的な型締力を増大
させるというものである。しかし、そのような構成を適
用すると、型締機構3の上下幅T5が大きくなるため、
型締機構の小型軽量化が疎外されるといった問題があ
る。更に、型締め時においてはムービングプラテン7の
上端部と下端部のみが強力に押圧されることになるの
で、装着対象となる金型が小さいような場合ではムービ
ングプラテン7が湾曲し、更に、この湾曲のために金型
の中心部に十分な型締力が伝達されなくなって成形不良
が発生したりするといった恐れもある。
は、前記従来技術の欠点を解消し、全体の構成がコンパ
クトであって、しかも、比較的低出力の駆動源によって
十分な型締力を発揮することのできる射出成形機の型締
機構を提供することにある。
を利用した射出成形機の型締機構において、トグルリン
クとクロスヘッドリンクとの枢着点をクロスヘッドとト
グルリンクとの間の領域よりも外側に設けたことを特徴
とする構成により前記目的を達成した。
は、トグルリンクの屈折方向をクロスヘッドに向けて同
一円周上に等間隔で配備し、トグルリンクとクロスヘッ
ドリンクとの枢着点を各々のトグルリンクの中心線より
も外側に設けるようにする。
ンクとの干渉を避けてトグルリンクとクロスヘッドリン
クとの枢着点をクロスヘッドとトグルリンクとの間の領
域よりも外側に設けるための具体的な手段として、ター
ナリーリンクとバイナリーリンクの各々の他端をクロス
ヘッドリンクが通過可能な間隔を空けて2か所で枢着
し、前記各枢着位置近傍でクロスヘッドとバイナリーリ
ンクとの間の領域よりも外側に突出する突出部をバイナ
リーリンクに形成して該突出部をピンで相互に接続し、
このピンにクロスヘッドリンクの先端を枢着する構成を
提案する。
リーリンクとバイナリーリンク)を備える場合では、ト
グルリンクの屈折方向をクロスヘッドに向けて2組以上
のターナリーリンクとバイナリーリンクを同一円周上に
等間隔で配備する。
リンクとの枢着点をトグルリンクに対し外側にオフセッ
トして設けるようにしているので、クロスヘッドとトグ
ルリンクとの離間距離を大きく取らなくても、クロスヘ
ッドリンクのスパンを長く構成して型締力を増強するこ
とができる。つまり、トグルリンクとクロスヘッドリン
クとの枢着点をトグルリンクに対し内側にオフセットし
て設けた5点式の従来形型締機構とは違い、型締機構の
上下幅を増大させたり駆動源の出力を増大させたりしな
くても十分な型締力を得ることができる。
クとの枢着位置は5点式の従来形型締機構と同じように
トグルリンクとリアプラテンとの枢着位置の側に寄り、
また、トグルリンクのノードの周辺は簡素な構成であっ
てトグルリンクにおけるバイナリーリンクのスパンを長
く取ってもノード同志またはクロスヘッドリンク同志が
干渉することがないので、クロスヘッドの僅かな移動で
ムービングプラテンを大きく動かすことができ、同じ型
開きストロークを得るためのクロスヘッド移動量が相対
的に小さくなり、5点式の従来形型締機構と同等または
それ以下の大きさで、4点式の従来形型締機構よりも大
きな型締力を有する型締機構を構成することができる。
確保して型締力の保持を図るため、クロスヘッドリンク
が通過可能な間隔を空けてターナリーリンクとバイナリ
ーリンクの各々を2組並列配備したリンクユニットを一
対以上配備し、各リンクユニット毎、ターナリーリンク
とバイナリーリンクとの各枢着位置近傍でクロスヘッド
とバイナリーリンクとの間の領域よりも外側に突出する
突出部を各バイナリーリンク毎に形成し、前記各組内の
各突出部を各組毎のピンで相互に接続し、これらのピン
にクロスヘッドリンクの先端を枢着して型締機構を構成
する。
以上配備する際にはターナリーリンクとバイナリーリン
クの屈折方向をクロスヘッドに向けて2対以上のリンク
ユニットを同一円周上に等間隔で配備することになる。
クとターナリーリンクとの干渉を避けた上、更に、ター
ナリーリンクの主要部とバイナリーリンクの主要部とが
ロックアップ時において常に一直線上に並ぶようになる
ので、トグル機構自体の総合的な剛性が高い次元で確保
され、型締力の安定保持が容易となる。
施形態の幾つかを説明する。図1は本発明を適用した一
実施形態の射出成形機の型締機構1の全体構成を示す側
面図である。なお、図1においては部分的に透視図的な
画法を適用しており、型締機構1の中心線CLよりも上
側の部分によって型締機構1のロックアップ状態を示す
と共に、中心線CLよりも下側の部分では型締機構1の
型開きの最大ストロークを示している。
テーショナリープラテン4,タイバー5,リアプラテン
6,ムービングプラテン7等については、図2および図
6に示した4点式の従来形型締機構2や図3に示した5
点式の従来形型締機構3と全く同様であるから、ここで
は説明を省略する。また、図1ではリアプラテン6の中
央部に回転自在かつ軸方向移動不能に取り付けられたボ
ールナットとクロスヘッド18の側に一体的に固設され
たボールスクリューとからなるボールナット&スクリュ
ーにより、ボールナットの側を電動モータ等で回転駆動
してクロスヘッド18に型開き型締め方向の直線運動を
行わせるようにした例について説明しているが、無論、
このような構成に代えて油圧ラム等の駆動源を利用して
クロスヘッド18に直線運動を行わせることも従来と同
様に可能である。そして、タイバー5とリアプラテン6
との係合部には従来と同様の型厚調整機構、例えば、タ
イバー5のロックナットをチェーン等で一斉に同期回転
させて型厚を変えるもの等が設けられており、ステーシ
ョナリープラテン4に対するリアプラテン6の離間距離
が任意に調整できるようになっている。
点式の従来形型締機構2や図3に示した5点式の従来形
型締機構3と相違する点は、トグルリンク15の一部を
構成するバイナリーリンク14に対するクロスヘッドリ
ンク16の取り付け位置と、クロスヘッドリンク16の
スパンにある。
機構2においてはトグルリンク10におけるバイナリー
リンク8とクロスヘッドリンク12との枢着点の位置を
トグルリンク10のノードAの部分に完全に一致させ、
また、図3に示した5点式の従来形型締機構3の場合で
は、ノードA寄りのバイナリーリンク8上の内側位置に
突出部13を形成して枢着点Eにクロスヘッドリンク1
2を枢着しているのに対し、本実施形態の型締機構1に
おいては、トグルリンク15におけるノードA寄りのバ
イナリーリンク14上の外側位置に突出部17を形成し
て枢着点Gを設けることにより、トグルリンク15の中
心軸とクロスヘッド18との間の領域よりも外側にオフ
セットしてクロスヘッドリンク16をトグルリンク15
に取り付けているのである。
開きストロークT2に対応する位置にまで後退させた状
態ではクロスヘッドリンク16の先端およびバイナリー
リンク14の突出部17がターナリーリンク19内に突
入するようなかたちになる。
機構で採用されていたバイナリーリンクとターナリーリ
ンクとの接続方法を簡略化して示す平面図である。図5
(a)の例ではターナリーリンク9を並列して3本設
け、その端部に2本のバイナリーリンク8を挟んでノー
ドAの位置で回転させるようにしているが、バイナリー
リンク8の外側、つまり、図1の枢着点Gに対応する
G′の位置にクロスヘッドリンク12を枢着すると、図
1に示すような最大型開きストロークの位置にまでクロ
スヘッド11を後退させようとした際に中央部に位置す
るターナリーリンク9にクロスヘッドリンク12が干渉
するため、クロスヘッド11を十分に後退させて型開き
動作を行わせることができなくなる(無論、バイナリー
リンク8の中心軸とクロスヘッド11との間の領域に
G′が位置する従来の構成であれば問題は生じない)。
ク9を並列して2本設け、その端部に2本のバイナリー
リンク8を突き合わせるようにしてターナリーリンク9
とバイナリーリンク8とを接続するようにしているが、
図1の枢着点Gに対応するG′の位置にクロスヘッドリ
ンク12を枢着すると、ターナリーリンク9−9間の離
間距離が小さいため、クロスヘッド11を後退させる際
にターナリーリンク9の内側ステープル部分にクロスヘ
ッドリンク12が干渉する。また、クロスヘッドリンク
12を如何に薄く形成しようとも、これをバイナリーリ
ンク8に枢着するためのピンが必要である以上、このピ
ンがターナリーリンク9の先端部分の内側ステープルに
干渉するという問題がある。更に、クロスヘッドリンク
12を枢着するピンを取り付けるためにバイナリーリン
ク8に設けた突出部17′それ自体がターナリーリンク
9,9と干渉するため、クロスヘッド11を十分に後退
させて型開き動作を行わせることができなくなる。当
然、図5(c)のように2本分のターナリーリンク9の
ステープル部分を一体化してバイナリーリンク8を接続
した構成では、クロスヘッド11を十分に後退させて型
開き動作を行わせることができない。
は、2枚のリンク部材を図1の紙面厚み方向に重合させ
るようにしてバイナリーリンク14を形成し、その間を
貫通させてクロスヘッドリンク16の先端を突出部17
の枢着点Gに枢着すると共に、バイナリーリンク14の
先端のノードAの位置を挟むように外側に重合させて設
けた2枚のリンク部材によりターナリーリンク19を形
成する。この構成によれば、突出部17を備えた2枚の
バイナリーリンク14がその両側のターナリーリンク1
9の間に突入することができ、更に、2枚のバイナリー
リンク14の間に位置するクロスヘッドリンク16が自
由に揺動することができるようになるので、ターナリー
リンク19に対するバイナリーリンク14(突出部1
7)やクロスヘッドリンク16の干渉といった問題は生
じない。要するに、トグルリンク15が屈折することに
より、クロスヘッドリンク16の先端とバイナリーリン
ク14の突出部17とが、2枚のリンク部材からなるタ
ーナリーリンク19の中に入り込むのである(図1中の
中心線CLよりも下側の部分を参照)。
過可能な間隔を空けてターナリーリンク19とバイナリ
ーリンク14の端部を図1における紙面厚み方向の2か
所に分けて枢着し、各バイナリーリンク14上における
各枢着位置の近傍の各々にクロスヘッド18とバイナリ
ーリンク14との間の領域よりも外側に突出する突出部
17を形成し、これら2本のバイナリーリンク14の突
出部17をピンで相互に接続してクロスヘッドリンク1
6の先端を枢着した構成(請求項3に対応)に合致する
実施形態の1つである。
するバイナリーリンク14やクロスヘッドリンク16の
干渉を回避すると共に、更に、トグルリンク15自体の
総合的な剛性を確保して型締力の保持を図るようにした
もう1つの実施形態におけるバイナリーリンク14とタ
ーナリーリンク19との接続方法を示す平面図である。
その側面形状に関しては前述した図1の実施形態のもの
と同一であるので、図4と共に図1を流用して説明す
る。
ク19およびバイナリーリンク14からなるトグルリン
ク15をクロスヘッドリンク16が通過可能な間隔を空
けて2組並列配備することで一対のリンクユニット1
5′を構成し、このリンクユニット15′を図1に示す
ようにして上下に2対配備している。そして、上下に位
置する各々のリンクユニット15′においては、ターナ
リーリンク19とバイナリーリンク14との枢着位置
(ノードA)の近傍でバイナリーリンク14の外側に突
出する突出部17を各バイナリーリンク14毎に形成
し、各突出部17を相互に接続するピン20にクロスヘ
ッドリンク16の先端を枢着することにより、各リンク
ユニット15′毎、クロスヘッド18とバイナリーリン
ク14との間の領域よりも外側に突出させてノードGを
配備している(請求項5に対応)。
ンク14を合わせた全幅に亘ってピン20を貫通させた
のでは、このピン20が2本のターナリーリンク19と
干渉してバイナリーリンク14とターナリーリンク19
との間の屈折動作が不能となるので、ピン20を貫通さ
せるのは、並列配備された2つのバイナリーリンク14
の先端に各々設けられた内側のステープル14aと14
aとの間に限られる。従って、ピン20を取り付けるた
めの突出部17も図4に示す通り内側のステープル14
aの側にのみ配備すればよい。
突出部17を形成した場合、一対のリンクユニット1
5′を構成する各々のバイナリーリンク14は同一形状
とはならず対称形となるので、同じリンクユニット1
5′内のバイナリーリンク14に関する限り、パーツの
互換性はない(上下2対のリンクユニット15′で対角
線上に位置するバイナリーリンク14に関しては交換可
能である)。バイナリーリンク14の内側ステープル1
4aに加え外側ステープル14bに突出部17を設けた
としても、この外側ステープル14bにピン20を貫通
させない限りターナリーリンク19に対する干渉の問題
は生じないので、パーツの互換性を優先した設計を行う
ような場合、または、同一形状のバイナリーリンク14
のみを製造して射出成形機を構成することで生産効率を
高めたいような場合には、バイナリーリンク14の内側
ステープル14aと外側ステープル14bの各々に同一
形状の突出部17を設けてしまっても構わない。この場
合、ピン20によって接続されるのは組み立ての段階で
内側に位置する突出部17同志だけで、外側に設けられ
ている突出部17のピン穴は常時遊ばせておくことにな
る。
つのターナリーリンク19をラダーフレーム状に一体化
してもよいが、各々のターナリーリンク19を完全に独
立させて形成しても構わない。
は各々枢着点となるノードB,A,Cを構成するピンで
ある。ノードAを構成するピン22を2つに分割して各
々のバイナリーリンク14における内側ステープル14
aと外側ステープル14bとの間に収めるようにしても
よいが、図1に示すような各部の寸法比によれば、クロ
スヘッド18の最前進位置における角BGDとクロスヘ
ッド18の最後退位置における角BGDの大きさ、つま
り、ノードGを基準とするクロスヘッドリンク16の位
置関係がクロスヘッド18の位置とは関わりなく略一定
に保たれ、角BGDが図示状態よりも大きくなること、
つまり、クロスヘッド18の中央部がピン22(ノード
A)に直に干渉するといった事態が生じることはないの
で、敢えてピン22を分割構成する必要はない。
孔を中央部で拡径して形成した円環状の空間24は、ピ
ン21の外周面と該貫通孔の内周面との間に供給する潤
滑油を貯溜するためのグリス溜めであり、これと同じ構
成のグリス溜め25が、ピン23を挿通するムービング
プラテン7の貫通孔の側にも設けられている。
される従来例のようにターナリーリンク19の側に二股
状のステープルを形成してその間にバイナリーリンク1
4の先端を取り付けるようにすることも考えられるが、
既に述べた通り、クロスヘッドリンク16をバイナリー
リンク14に枢着するためのピン20が必要である以
上、このピン20がターナリーリンク19の先端部分の
内側ステープルに干渉するという問題があるので、それ
はできない。無論、ターナリーリンク19の先端部分に
設けるべき内側のステープルを省略すればピン20とタ
ーナリーリンク19の内側ステープルとの干渉という問
題は回避し得るが、その構成は実質的にいって最初に述
べた実施形態の構成、つまり、クロスヘッドリンク1
6,バイナリーリンク14,ターナリーリンク19を順
次内側から外側に向けてオフセットした構成であって、
図5(b)でターナリーリンク9の内側ステープルを取
り除いたものと略同一である。
リンク16,バイナリーリンク14,ターナリーリンク
19が順次この順序で内側から外側に向けてオフセット
された状態で配備されることになるので、必ずしもバイ
ナリーリンク14およびターナリーリンク19により構
成されるトグルリンク15の真芯に沿って型締反力が受
けられるとはいい難いが、図4で示した実施形態では、
バイナリーリンク14とターナリーリンク19とが完全
に一直線上に並ぶので、無理なく型締反力を支えて、必
要とされる型締力を保持することができる。
締機構(請求項1,請求項3,請求項5に対応)におい
て、リアプラテン6とバイナリーリンク14との枢着点
Bからバイナリーリンク14とクロスヘッドリンク16
との枢着点Gに至るB−G間距離は、図3に示した5点
式の従来形型締機構3におけるB−E間距離と概ね同等
である。しかし、ムービングプラテン7を最大許容型開
きストロークT2だけ移動させるに必要とされるクロス
ヘッド18の移動量(操作量)は、図3に示した5点式
の従来形型締機構3のそれと比べ、実際には遥かに少な
くて済む。
機構1と図3に示した5点式の従来形型締機構3とを比
較すれば明らかなように、バイナリーリンク14および
バイナリーリンク8の枢着点Bを中心とする公転運動に
おいて、ロックアップ位置から最大許容型開きストロー
クT2の対応位置に至る枢着点Gの水平移動距離S(図
1参照)が、ロックアップ位置から最大許容型開きスト
ロークT2の対応位置に至る枢着点Eの水平移動距離S
(図3参照)に比べて短いからである。
1においては、中心線CLよりも上側の枢着点Bを原点
とする直交座標系において上側の枢着点Gがロックアッ
プ位置から最大許容型開きストロークT2対応位置まで
の移動に際して専ら垂直方向の運動で第1象限から第4
象限まで時計回りに移動すればよいのに対して、図3に
示した5点式の従来形型締機構3においては、中心線C
Lよりも上側の枢着点Bを原点とする直交座標系におい
て上側の枢着点Eがロックアップ位置から最大許容型開
きストロークT2対応位置までの移動に際して専ら水平
方向の運動で第4象限から第3象限まで時計回りに移動
しなければならず、バイナリーリンク14とバイナリー
リンク8の揺動角度は同じであっても、図3に示した5
点式の従来形型締機構3の枢着点Eに比べ図1に示す実
施形態の型締機構1の枢着点Gの方が中心線CLに対す
る投影移動距離、つまり、クロスヘッド18の水平移動
量が短くなり、この結果、必要とされるムービングプラ
テン7の型開き量が同一である限り、図3に示した5点
式の従来形型締機構3の全長T3に比べ、実施形態の型
締機構1の全長T3の方が大幅に短縮されるのである。
を極端に長くしない限り、図2に示した4点式の従来形
型締機構2や図3に示した5点式の従来形型締機構3に
比べ、図1に示した実施形態の型締機構1の全長T3は
遥かに短く短縮することができるのである。そこで、図
1で示した実施形態では、クロスヘッド18における枢
着点Dを中心線CLから外側にオフセットしてクロスヘ
ッド18のアーム長を延ばすことにより、クロスヘッド
リンク16のスパンをある程度短く規制するようにして
いる。
実施形態の型締機構1ではムービングプラテン7を最大
許容型開きストロークT2だけ移動させるに必要とされ
るクロスヘッド18の移動量の減縮によって型締機構1
の全長T3が大幅に短縮されているので、クロスヘッド
リンク16のスパンをある程度伸ばし、スパンの延長に
伴ってクロスヘッド18の直線移動量がある程度増大し
たとしても、型締機構1の全長T3が図2に示した4点
式の従来形型締機構2や図3に示した5点式の従来形型
締機構3の全長T3に比べて長くはならないともいえ
る。
下のクロスヘッドリンク16が完全に一直線上に並んだ
時にロックアップが完了するものと仮定すると、クロス
ヘッド18がロックアップ完了位置から距離xだけ手前
にあるときにクロスヘッドリンク16の中心軸に沿って
枢着点Gに作用する力fは、クロスヘッドリンク16の
スパンをy、クロスヘッド18の型締め移動方向に与え
られる直線移動推力をFとして、概略においてf=(y
/x)・Fで示される。この力fが枢着点Gを外側に押
し広げる力として作用することによって型締め動作が行
われることになるので、クロスヘッド18に与えられる
直線移動推力Fが等しい限り、クロスヘッドリンク16
のスパンyの長さが長い方が、大きな型締力を得るには
有利である。図1に示した実施形態においては、トグル
リンク15におけるノードA寄りのバイナリーリンク1
4上の外側位置に突出部17を形成して枢着点Gを設け
ることによりトグルリンク15の中心軸よりも外側にオ
フセットしてクロスヘッドリンク16の先端をトグルリ
ンク15に取り付けるようにしているので、型締機構1
の中心線CL、つまり、クロスヘッド18の移動経路上
から上下方向に大きくオフセットしてトグルリンク15
を配備して型締機構1におけるD−G間距離を長くする
といった必要は全くなく、単に、クロスヘッド18のア
ーム長を相対的に短縮することによりクロスヘッドリン
ク16のスパンを伸ばして実質的な型締力を増大させる
ことができる。
型開きストロークT2だけ移動させるに必要とされるク
ロスヘッド18の移動量の減縮によってもたらされる型
締機構1の全長の短縮効果が疎外されない範囲でクロス
ヘッドリンク16のスパンを伸ばすようにすれば、図2
に示した4点式の従来形型締機構2や図3に示した5点
式の従来形型締機構3に比べて全長T3が短く、かつ、
実質的な型締力においては図3に示した5点式の従来形
型締機構3、更には、図2に示した4点式の従来形型締
機構2よりも遥かに強力な型締力を有する型締機構1を
構成することができるのである。
T5を変えることなくクロスヘッドリンク16のスパン
を相当に長くして更に強力な型締力を得ることも可能で
あるし(この場合、クロスヘッド18の移動ストローク
が相当に長くなるので必ずしも全長T3は短縮されな
い)、また、これとは逆に、クロスヘッドリンク16の
スパンを相当に短くして必要とされるクロスヘッド18
の移動ストロークを一層短くし、型締機構1の全長T3
を更に短縮することも可能である(この場合、型締力は
必ずしも増強されない)。
組備えたダブルトグル式の型締機構の場合とトグルリン
ク15を2組並列配備してなる一対のリンクユニット1
5′を対向配備して2対備えたダブルトグル式の型締機
構の場合とについて説明したが、型締機構としては、こ
のほかにも、3本のタイバーを同一円周上に等間隔で配
備すると共に、各タイバー間の中間位置の全て(従って
3箇所)にトグルリンクを配備した3本タイバー方式の
ものが本出願人らによって既に提案されている。このよ
うな3本タイバー方式の構成においても、トグルリンク
の屈折方向をクロスヘッドに向けて2組以上のトグルリ
ンク15もしくは2対以上のリンクユニット15′を同
一円周上に等間隔で配備している点では前述の実施形態
と全く同様であり(図1の形態ではトグルリンクの屈折
方向をクロスヘッドに向けて2組のトグルリンクを同一
円周上に180°間隔で配備している)、前記と同じよ
うな構成を適用することにより、型締機構の小型化と型
締力の増強を同時に達成することができる(請求項2,
請求項4,請求項6に対応)。
グルトグル式の型締機構に対しても前述の実施形態と同
じような構成を適用することが可能である。但し、本発
明の型締機構は、基本的に、型開き型締め方向に向けて
直線移動するクロスヘッドでトグルリンクを駆動して型
開き型締め動作を行わせるためのものであるから、従来
のように、ロックアップ時のトグルリンクに対して直交
する向きに油圧シリンダ等の駆動手段を設けてトグルリ
ンクのノード部分を直に押し引きすることでトグルリン
クを屈伸させるシングルトグル式の型締機構に対してこ
れを適用しても殆ど意味がなく、飽くまで、型開き型締
め方向に向けて直線移動するクロスヘッドでトグルリン
クを駆動する構成をとる必要がある。
周りの同一円周上に等間隔で配備した構成においては、
クロスヘッドの軸に対して直交する向きに作用する力、
つまり、クロスヘッドリンクの軸方向に作用する力がク
ロスヘッドの周りで完全に釣り合うので問題はないが、
トグルリンクを1組のみとした構成では、クロスヘッド
の周りに偏った力が作用してクロスヘッドの直線運動を
妨げたりクロスヘッドに固設されたボールネジ等を湾曲
させたりすることになるので、図1に示すような構成を
そのまま適用することはできない。つまり、図1の構成
においてトグルリンク15を上側のトグルリンク15の
みとし、その両端をリアプラテン6およびムービングプ
ラテン7の中央部に枢着してクロスヘッド18の取り付
け位置を下側にオフセットするだけでは、型締め時にお
いてこのクロスヘッド18が上側から強く押圧されるこ
とになり、その直線運動が妨げられたりクロスヘッド1
8のボールネジに湾曲が生じたりといった問題が生じる
のである。従って、トグルリンク15を1組のみとして
下側に屈折動作させる場合においては、上側のクロスヘ
ッドリンク16に沿ってクロスヘッド18に作用する力
を何らかの方法でクロスヘッド18の下側から支えてや
る必要がる。その最も簡単な方法は、クロスヘッド18
とこれを駆動するボールナット&スクリュー等の直線駆
動機構をリアプラテン6の下端部にまでオフセットして
取り付けて、クロスヘッド18の下面を平面状に形成
し、クロスヘッド18の下面を射出成形機本体の上面で
支えながら摺動させる構成である。リアプラテン6に作
用する力がリアプラテン6の図心に対して非対称となる
等の問題があり、必ずしも力学的に優れた構成とはいえ
ないが、本発明の型締機構をシングルトグル式の型締機
構に対しても適用できるという一例である。
ロスヘッドリンクとの枢着点をトグルリンクに対し外側
にオフセットして設けるようにしているので、駆動源の
出力自体を増大させたり、クロスヘッドとトグルリンク
との離間距離を大きくするために型締機構の上下幅を増
大させたりしなくても、クロスヘッドリンクのスパンの
みを長くすることで容易に型締機構の型締力を増強する
ことができる。
クとの枢着点をトグルリンクに対し外側にオフセットし
て設けることでトグルリンクを構成するバイナリーリン
クの揺動に必要とされるクロスヘッドの直線移動量を大
幅に短縮しているので、4点式の従来形型締機構に比べ
て型締機構の全長の短縮が容易であるとされていた5点
式の従来形型締機構に比べ、更に、型締機構の全長を短
縮して小型化することができる。
短縮される結果、クロスヘッドリンクのスパンを伸ばす
ことにより型締力を増強したとしても、クロスヘッドリ
ンクのスパンを伸ばすことで生じるクロスヘッドの引き
代の増大が前記短縮量を越えることはない。従って、4
点式の従来形型締機構や5点式の従来形型締機構よりも
更に小型でかつ型締力の強力な型締機構を構成すること
ができる。
クとの接続箇所をクロスヘッドリンクが通過可能な間隔
を空けて2か所で枢着すると共に、バイナリーリンクの
外側に突出部を形成し、この突出部を相互に接続するピ
ンにクロスヘッドリンクを枢着することによってクロス
ヘッドリンクの枢着点をトグルリンクの外側に設けるよ
うにしているので、トグルリンクを大きく屈折させて型
開き動作を行わせてもクロスヘッドリンクがターナリー
リンクに干渉することがない。
クの各々を2組並列配備することによりターナリーリン
クとバイナリーリンクを同一線上に位置させて型締を行
わせるようにしているので、トグル機構自体の総合的な
剛性が保証され、型締力を安定して保持することができ
る。
を示す側面図である。
ある。
ある。
構の構成を示す平面図である。
されていたバイナリーリンクとターナリーリンクとの接
続方法を簡略化して示す平面図である。
面図である。
グルリンクのノード) B リアプラテンのステープルとバイナリーリンクとの
枢着点 C ムービングプラテンのステープルとターナリーリン
クとの枢着点 D クロスヘッドとクロスヘッドリンクとの枢着点 E バイナリーリンクとクロスヘッドリンクとの枢着点 F バイナリーリンクとクロスヘッドリンクとの枢着点 T1 最大許容型厚 T2 最大許容型開きストローク T3 型締機構の全長 T4 リアプラテンとムービングプラテンとの間の離間
距離 T5 型締機構の上下幅
Claims (6)
- 【請求項1】 トグルリンクを利用した射出成形機の型
締機構において、トグルリンクとクロスヘッドリンクと
の枢着点をクロスヘッドとトグルリンクとの間の領域よ
りも外側に設けたことを特徴とする射出成形機の型締機
構。 - 【請求項2】 トグルリンクの屈折方向をクロスヘッド
に向けて2組以上のトグルリンクを同一円周上に等間隔
で配備した射出成形機の型締機構において、トグルリン
クとクロスヘッドリンクとの枢着点を各々のトグルリン
クの中心線よりも外側に設けたたことを特徴とする射出
成形機の型締機構。 - 【請求項3】 ムービングプラテンに一端が枢着された
ターナリーリンクとリアプラテンに一端が枢着されたバ
イナリーリンクの各々の他端をクロスヘッドリンクが通
過可能な間隔を空けて2か所で枢着し、前記各枢着位置
近傍でクロスヘッドとバイナリーリンクとの間の領域よ
りも外側に突出する突出部をバイナリーリンクに形成し
て該突出部をピンで相互に接続し、このピンにクロスヘ
ッドリンクの先端を枢着したことを特徴とする射出成形
機の型締機構。 - 【請求項4】 ターナリーリンクとバイナリーリンクの
屈折方向をクロスヘッドに向けて2組以上のターナリー
リンクとバイナリーリンクを同一円周上に等間隔で配備
したことを特徴とする請求項3記載の射出成形機の型締
機構。 - 【請求項5】 ムービングプラテンに一端が枢着された
ターナリーリンクとリアプラテンに一端が枢着されたバ
イナリーリンクの各々の他端を枢着したリンク構造をク
ロスヘッドリンクが通過可能な間隔を空けて2組並列配
備したリンクユニットを一対以上配備し、前記各リンク
ユニット毎、前記ターナリーリンクとバイナリーリンク
との各枢着位置近傍でクロスヘッドとバイナリーリンク
との間の領域よりも外側に突出する突出部を各バイナリ
ーリンク毎に形成し、前記各組内の各突出部を各組毎の
ピンで相互に接続し、これらのピンにクロスヘッドリン
クの先端を枢着したことを特徴とする射出成形機の型締
機構。 - 【請求項6】 ターナリーリンクとバイナリーリンクの
屈折方向をクロスヘッドに向けて2対以上のリンクユニ
ットを同一円周上に等間隔で配備したことを特徴とする
請求項5記載の射出成形機の型締機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP25956995A JP3549959B2 (ja) | 1995-06-14 | 1995-09-13 | 射出成形機の型締機構 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP7-170448 | 1995-06-14 | ||
JP17044895 | 1995-06-14 | ||
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JPH0957805A true JPH0957805A (ja) | 1997-03-04 |
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ID=26493434
Family Applications (1)
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Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3549959B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008290322A (ja) * | 2007-05-24 | 2008-12-04 | Japan Steel Works Ltd:The | トグル式型締装置 |
DE102012104043A1 (de) | 2011-05-12 | 2012-11-15 | Fanuc Corporation | Feststellbare Formenklemme |
JP2015013379A (ja) * | 2013-07-03 | 2015-01-22 | エムテックスマツムラ株式会社 | 樹脂成形装置 |
-
1995
- 1995-09-13 JP JP25956995A patent/JP3549959B2/ja not_active Expired - Lifetime
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DE102012104043A1 (de) | 2011-05-12 | 2012-11-15 | Fanuc Corporation | Feststellbare Formenklemme |
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