JPH0957138A - 一軸破砕機 - Google Patents

一軸破砕機

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JPH0957138A
JPH0957138A JP21738495A JP21738495A JPH0957138A JP H0957138 A JPH0957138 A JP H0957138A JP 21738495 A JP21738495 A JP 21738495A JP 21738495 A JP21738495 A JP 21738495A JP H0957138 A JPH0957138 A JP H0957138A
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捷三 山田
Sadao Tanaka
貞夫 田中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一軸破砕機の固定刃を2段に設けて2次破砕
による繰返し再破砕の剪断回数を多くし破砕力、処理能
力の向上を図る。 【解決手段】 一軸破砕機は、供給ホッパ1の下方に台
板4と本体フレーム2の側壁の間に複数の回転刃5aを
有する回転ロータ5を設け、これを挾んで1次破砕用固
定刃6と、ロータ中心軸を中心とする対称位置に2次破
砕用固定刃7とが設けられている。固定刃7により再破
砕して十分細かく廃棄物を破砕する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、家庭から排出さ
れるごみあるいは産業廃棄物など種々の廃棄物を効率的
に破砕する一軸破砕機の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】一軸破砕機は、固定刃と回転刃を組合
せ、ホッパから投入される廃棄物をプッシャで押圧して
破砕機構により破砕する形式のものであり、このような
一般的な一軸破砕機は種々の文献により公知である。
【0003】一方、二軸破砕機は互いに平行に配設され
る回転ドラムに複数の回転刃を互いに対向する刃が重な
り合うように近接して設けられ、ホッパから投入される
廃棄物を互いに逆方向に回転する対向回転刃の間に噛み
込んで破砕する形式のものである。
【0004】従って、プッシャで廃棄物を押圧する機構
を必要としない反面、回転刃の径より嵩の大きい廃棄物
は直接処理できず、一旦別の方法又は装置で予め所定以
下の大きさに破砕しておく必要がある。これに対し、一
軸破砕機はプッシャで押圧する機構を必要とするが、廃
棄物の大きさに制限を受けず、種々の廃棄物を破砕処理
できるという利点がある。
【0005】このような一軸破砕機で、特に嵩高い廃棄
物を処理するのに適した基本構成のものが実公平5−1
3410号公報に記載されている。この公報による基本
構成の一軸破砕機は、台板の端と側壁の間の開口を排出
口として設け、台板の端に固定刃を固定し上記開口位置
に回転ロータに取付けた回転刃を設け、台板上を摺動す
るプッシャでその上方に設けたホッパから投入される廃
棄物を回転刃に押圧できるように構成されている。回転
刃の下方には多数の小孔を設けたスクリーンが設けられ
ている。
【0006】上記回転刃は回転ロータの半径方向にやや
斜めにして取付位置の凹所から若干突出する複数の平刃
から成るが、回転刃の形式についてはこの他にも回転ロ
ータに円周方向に多数のV溝を設け、このV溝の適宜位
置に設けた取付部材を介して四角形状のチップを回転刃
として設けたものも既に公知である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一軸破砕機
では前述したようにその形式上固定刃は台板端の一ヶ所
にしか設けられていない。そして一般には回転刃の下方
にスクリーンが設けられ、回転刃との破砕作用により破
砕されたごみ類を通過させ、所定以下の大きさのものの
み排出するようにしている。
【0008】しかし、固定刃が一ヶ所しかないため回転
刃は固定刃と1回しか作用せず、破砕が十分でない場合
は粗大なままのごみ類が回転刃の上部へ持上げられた
り、あるいは回転刃とスクリーンとの間に滞留する。こ
のため、さらに、回転刃との剪断回数を多くして破砕
力、処理能力の向上が所望されていた。
【0009】この発明は、上述した従来の一軸破砕機に
おける問題点に留意して、従来の一軸破砕機が固定刃は
1つのみであるのに対して複数の回転刃を回転ロータに
設けかつ固定刃を1次及び2次破砕用に2ヶ所に設けて
1次破砕を確実に行なうと共に2次破砕用固定刃で再破
砕できるようにして破砕力の強化、性能の向上を図った
一軸破砕機を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記課題を
解決する手段として、廃棄物を投入するホッパの下方に
台板と、この台板の端に1次破砕用固定刃と、台板の端
と側壁との間に複数の回転刃を同一円周上にかつ幅方向
に有する回転ロータとを設け、廃棄物を回転刃に押圧す
る押込プッシャを台板上に摺動自在かつ進退動自在に設
けると共に回転刃の下方に多数の小孔を有する排出スク
リーンを設け、2次破砕の固定刃を回転刃がスクリーン
内周を所定角度移動した位置に設けて成る一軸破砕機の
構成としたのである。
【0011】かかる構成の破砕機では、ホッパから投入
される廃棄物を押込プッシャで回転刃へ押込み1次破砕
する。回転刃は複数個設けられているから1つの回転刃
が廃棄物を十分破砕できなくても次の回転刃で1次破砕
が行なわれ、その1次破砕によって破砕された廃棄物が
十分細かければ排出スクリーンの小孔から落下し排出さ
れる。
【0012】1次破砕はされたけれども十分細かく破砕
されていない廃棄物は回転刃で移動され、所定角度移動
した位置に設けられている2次破砕用固定刃と回転刃と
の作用で再破砕される。この場合、十分細かく1次破砕
されたものは排出スクリーンから排出されているから、
残る廃棄物のみが2次破砕され、十分細かく破砕される
と排出スクリーンから排出される。従って、多数回の剪
断破砕により破砕力が強化され、処理能力が向上する。
【0013】第1発明の一軸破砕機において、2次破砕
用の固定刃は1次破砕用固定刃と回転ロータの中心点を
中心として対称位置に設けるとよい。これは、1次破砕
で十分細かく破砕された廃棄物をまず排出スクリーンか
ら排出し、残った廃棄物をさらに2次破砕で細かく破砕
するためある程度1次破砕用固定刃より後方にずれて設
ける方が効率よく処理できるからである。
【0014】なお、この発明の破砕機では、包装材、プ
ラスチック、フィルム、シート類、グラスファイバー製
品、パソコン外装類、冷蔵庫、皮革類、紙類、わら・木
材類、トタン板、ケーブル・コード類、軽金属ボック
ス、ゴム類、電子部品廃棄物等を破砕対象としている。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。図1は実施形態の一軸破
砕機の外観斜視図(一部断面部分含む)、図2は図1の
矢視II−IIから見た断面図である。図1において1は供
給ホッパ、2は本体フレーム、3は押込プッシャ、4は
台板である。図2に示すように、押込プッシャ3は台板
4上を摺動自在かつ進退動自在に設けられ、本体フレー
ム2の側壁に設けた案内部材3aにより押込の際に廃棄
物からの反力で浮き上がらないように案内されている。
【0016】台板4の一端と本体フレーム2の側壁との
間には複数個(図示の例では4ヶ)の回転刃5aを取付
けた回転ロータ5が設置され、これを挾んで台板4の端
に第1破砕用固定刃6と、その反対側のロータ中心点を
中心に対称位置に第2破砕用固定刃7とが設けられてい
る。回転ロータ5の下方には多数の小孔を設けた排出ス
クリーン8が設けられている。
【0017】9は排出スクリーン8から落下した破砕物
を横方向へ送るためのスクリューコンベア、10は回転
ロータ5の片側の突出軸に連結されている減速機、11
はこの減速機をベルト駆動するモータ、12は油圧ポン
プである。
【0018】油圧ポンプ12からの圧油は、図2に示す
油圧シリンダ13へ送られ、油圧シリンダの突出ピスト
ン13aが連結アーム14を介して押込プッシャ3の後
端に連結され、これにより押込プッシャ3は進退動自在
とされている。
【0019】図3に回転ロータ5の部分斜視図を示す。
回転ロータ5にはその外周にV字状の溝5cが多数所定
のピッチで互いに平行に設けられ、このV字溝5c内に
複数個の回転刃5aが取付座5bを介して設けられてい
る。回転刃5aは、隣り合うV字溝5cに設けられてい
るもの同士がその頂点を連ねるとジグザグ状になるよう
にそれぞれ配置されている。
【0020】図4に示すように、回転刃5aは四角柱の
チップ片状に形成され、中央に取付用のねじ穴が設けて
ある。(b)図に示すように、上述した所定の形態に配
置固定された取付座5cにねじボルト5dにより回転刃
5aが取付けられている。従って回転刃5aの頂点Pは
回転ロータ5のV字溝5cの頂部よりさらに少し突出状
に設けられている。
【0021】なお、第1破砕用固定刃6も第2破砕用固
定刃7も回転ロータ5のV字溝5cと対向するV字状の
刃を多数、回転ロータ5の幅と略同じ幅にわたって設け
たものから成り、かつ回転ロータ5のV字溝5cと固定
刃6、7のV字刃とが向い合ったときに略四角形状(又
は菱形)の空間ができるように固定刃6、7のV字刃を
形成している。
【0022】従って、回転刃5aは上記略四角形状空間
を通過して、その斜め上方へ向う2つの陵辺と固定刃
6、7のV字刃との間に噛み込んだ廃棄物を剪断破砕に
より破砕する。又、回転刃5aは表、裏面が平行に形成
されているため表面のエッジ陵辺が摩耗すると反対面に
取り付け直して繰り返し使用される。このため回転刃の
陵辺は8つが剪断破砕に利用される。
【0023】又、図4中に示すように、回転刃5aのチ
ップは取付座5cを回転ロータ5の半径方向と角度αに
傾けて設けることにより後退角度α傾斜してこれに取付
けられている。この傾斜後退角度αは、図5に示すよう
に、回転刃5aが固定刃6と噛み合う直前に固定刃6の
上面と回転刃5aの下面が互いに平行となるように選ん
だ角度である。
【0024】そして、この角度の関係は第2破砕用の固
定刃7に対しても全く同じとなるように固定刃7は対称
位置に設けてある。
【0025】上記のように構成した実施態様の一軸破砕
機では廃棄物を2段に設けられた固定刃6、7と複数の
回転刃5aにより1次破砕及び2次破砕により剪断破砕
を繰り返して破砕する。
【0026】供給ホッパ1から廃棄物が投入されると、
その前に後退させておいた押込プッシャ3を前進させて
廃棄物を回転ロータ5に押付ける。回転ロータ5の複数
個の回転刃5aが回転して廃棄物をかじるように第1次
破砕用の固定刃6との間には噛み込んで剪断破砕により
細かく破砕する。
【0027】上記1次破砕で十分細かく破砕された廃棄
物は排出スクリーン8上へ押し出され、スクリーンの多
数の小孔から落下してスクリューコンベア9により横方
向へ排出される。
【0028】しかし、1次破砕でスクリーン8のメッシ
ュを通過できる程十分に細かく破砕されないものも必ず
含まれており、これら廃棄物はスクリーン8を通過でき
ず、回転刃5aで押されてスクリーン8の内周面を移動
し上方へ向う。
【0029】この回転刃5aで移動した廃棄物は、この
実施態様の破砕機では2次破砕用の固定刃7に再び噛み
込まれて2次破砕され、十分細かく破砕される。従っ
て、これら2次破砕された廃棄物は下方に落下し排出ス
クリーン8のメッシュを通過して排出される。従って、
この破砕機では廃棄物の破砕が従来より細かく、剪断破
砕の回数を多くすることにより破砕力、処理能力が向上
する。
【0030】さらに、前述したように回転刃5aと固定
刃6、7とはその下面と上面が互いに噛み合う直前に同
一平行面となるように回転刃5aは角度αの後退角をも
って傾斜して取付けられている。従って、回転刃5aと
固定刃6とは正確に剪断破砕で廃棄物を破砕するように
噛み合うから、完全剪断による切断力の強化が図られ、
性能向上が得られる。
【0031】
【効果】以上の詳細に説明したように、本願発明の一軸
破砕機は台板と側壁間に設けた回転刃を有する回転ロー
タを挾んで1次破砕用の固定刃と2次破砕用の固定刃を
2段に設けたから、回転刃に対して押込プッシャで廃棄
物を押込むと1次破砕用固定刃と回転刃で所定以下の大
きさに廃棄物を破砕し、十分細かく破砕されなかった廃
棄物はさらに2次破砕用固定刃と回転刃で再破砕され剪
断回数が多くなって破砕力、処理能力が向上するという
効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の一軸破砕機の一部断面を含む外観斜
視図
【図2】図1の矢視II−IIから見た断面図
【図3】回転ロータ付近の部分斜視図
【図4】回転刃の部分斜視図及びその断面図
【図5】作用の説明図
【符号の説明】
1 供給ホッパ 2 本体フレーム 3 押込プッシャ 4 台板 5 回転ロータ 5a 回転刃 6 第1破砕用固定刃 7 第2破砕用固定刃 8 排出スクリーン 9 スクリューコンベア 10 減速機 11 モータ 12 油圧ポンプ 13 油圧シリンダ 14 連結アーム

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃棄物を投入するホッパの下方に台板
    と、この台板の端に1次破砕用固定刃と、台板の端と側
    壁との間に複数の回転刃を同一円周上にかつ幅方向に有
    する回転ロータとを設け、廃棄物を回転刃に押圧する押
    込プッシャを台板上に摺動自在かつ進退動自在に設ける
    と共に回転刃の下方に多数の小孔を有する排出スクリー
    ンを設け、2次破砕の固定刃を回転刃がスクリーン内周
    を所定角度移動した位置に設けて成る一軸破砕機。
  2. 【請求項2】 前記2次破砕の固定刃を回転ロータ中心
    点を中心として台板端の1次破砕用固定刃と対称位置に
    設けたことを特徴とする請求項1に記載の一軸破砕機。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009243585A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Kubota Corp 減速機構及び前記減速機構を用いた破砕装置
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