JPH0955636A - 弾性表面波素子の周波数調整方法およびその装置 - Google Patents

弾性表面波素子の周波数調整方法およびその装置

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JPH0955636A
JPH0955636A JP20489095A JP20489095A JPH0955636A JP H0955636 A JPH0955636 A JP H0955636A JP 20489095 A JP20489095 A JP 20489095A JP 20489095 A JP20489095 A JP 20489095A JP H0955636 A JPH0955636 A JP H0955636A
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surface acoustic
frequency
etching
plasma
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JP20489095A
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Osamu Furukawa
修 古川
Naoyuki Mishima
直之 三島
Naoaki Maki
直明 真木
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 面倒な手作業を要することなく、高性能の所
望周波数に対しても効率的かつ高精度に調整でき、製品
の品質を向上させ、均一化できる弾性表面波素子の周波
数調整装置を提供する。 【解決手段】 搬送具12に取着した弾性表面波素子の半
製品17を搬送機構13により真空処理部11内のエッチング
を行なう搬送位置12c 〜12f に搬送する。搬送位置12c
〜12f にて弾性表面波素子の半製品17に、プラズマ発生
源36からプラズマを照射して、周波数調整部分であるチ
ップの上面をエッチングする。エッチングにより変化す
る弾性表面波素子の半製品17の周波数特性をネットワー
クアナライザ49によって測定し、測定した周波数が所望
の値になるまで制御手段51によりプラズマによりエッチ
ングさせる。エッチング完了後は搬送機構13により弾性
表面波素子の半製品17を搬送具12とともに真空処理部11
外に搬出する

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エッチングによる
弾性表面波素子の周波数調整方法およびその装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年の情報処理機器や通信機器における
処理速度の高速化に伴い、これらの装置の中で使用され
る周波数は高周波に移行している。また、高周波におけ
る基準信号の生成やフィルタリングなどが必要となり、
弾性表面波素子が使用されている。ここで、周波数の高
精度化が要求される機器では、特に、この弾性表面波素
子の高精度化および安定化が望まれている。
【0003】従来より、フィルタなどに用いられる弾性
表面波素子は、伝搬速度が速く温度特性の良好な圧電体
基板上に、それぞれくし歯状をなす表面波励振用の電極
および表面波受信用の電極をそれぞれ形成している。そ
して、表面波励振用の電極に電気信号を印加し、この電
気信号を弾性表面波に変換して基板上を伝搬させ、表面
波受信用の電極に到達した弾性表面波を再度電気信号に
変換している。また、上述の各くし歯状電極の表面上に
酸化膜を形成する場合があり、このくし歯状電極は弾性
表面波素子の温度特性をより改善するとともに、チップ
としての取扱時における保護を目的として形成されてい
る。
【0004】通常、上述した各電極は、圧電体基板から
なるウエハ上にアルミニウム(Al)膜などを成膜した
後、フォトエッチングプロセスなどにより所定のくし歯
状にパターン形成されている。
【0005】このような方法で作られた弾性表面波素子
の周波数特性、すなわち、フィルタとして用いる場合は
特に中心周波数、また、共振子として用いる場合は特に
共振周波数の特性は、形成された電極の膜厚やくし歯状
電極の周期に対する幅の比より変動する。
【0006】ここで、弾性表面波素子は、圧電体基板か
らなるウエハ上に多くのくし歯状電極を形成し、これら
くし歯状電極を弾性表面波素子としてのチップ単位に分
離して形成されるものである。この場合、圧電体基板か
らなるウエハの全ての部位における弾性表面波素子個々
の電極膜厚や、各くし歯状電極の周期に対する電極部分
の幅の比にばらつきが生じることを避けることができ
ず、周波数特性にもばらつきが生じてしまう。
【0007】また、くし歯状電極の表面上に酸化膜を形
成した弾性表面波素子では、酸化膜の膜厚変化などによ
っても周波数特性にばらつきが生じる。また、高い周波
数精度を要求された場合、上述の方法では低い歩留まり
しか得られず、これらの弾性表面波素子では、周波数調
整作業が必要になる。
【0008】この周波数調整方法としては、たとえば特
開昭62−274081号公報に記載されているように
電極をエッチングして薄くする方法、特開昭61−92
011号公報に記載されている基板の一部をイオンミリ
ングする方法、あるいは、特開昭56−103513号
および特開平1−231412号に記載されているよう
にディバイスの表面をトリミングする方法などが知られ
ている。そして、電極や圧電体基板あるいは酸化膜に対
するエッチング法としては、酸をエッチング溶液として
用いるいわゆるウェットエッチング法や、高周波プラズ
マエッチング、イオンエッチング、高周波スパッタエッ
チングなどのドライエッチング法が用いられている。
【0009】また、エッチングによる周波数調整法とし
ては、弾性表面波素子は、前述のように圧電基板から成
るウエハ上にアルミニウム膜を蒸着またはスパッタリン
グ法などにより成膜し、この上に所定のパターンを形成
すべくレジストを塗布し、露光後、酸によるエッチング
を行ない、さらにレジストを剥離するいわゆるフォトエ
ッチングプロセスでくし歯状電極を形成している。
【0010】この後、上述のように形成されたくし歯状
電極パターンの一部にプローブを接触させて周波数特性
を測定し、導かれる中心周波数と目標とする中心周波数
とを比較する。その結果、もし周波数が低い場合は、ウ
エハ全体をエッチングのための酸溶液に所定時間浸し、
その後洗浄して再度ウエハの電極パターンの一部にプロ
ーブを接触させ、中心周波数を測定する。そして、この
測定された中心周波数が目標とする中心周波数になるま
で作業を繰り返す。
【0011】また、上述のように電極をエッチングする
ものに限らず、圧電体基板や酸化膜をエッチングしても
よく、ウェットエッチングの場合に限らず、前述したド
ライエッチングを用いても構わない。
【0012】しかし、このような電極、電極間の圧電体
基板もしくは酸化膜をエッチングする従来の周波数調整
作業では、特に電極パターンが微細化されると制御が困
難になり、高性能の所望周波数を効率的かつ高精度に調
整できない。また、上述したエッチングは、いずれも圧
電体基板のウエハ単位で行なわれるために、ウエハ面内
のばらつきが避けられず、個々の弾性表面波素子に対す
る微細な調整ができない。さらに、このような周波数調
整作業は、面倒な手作業の繰り返しにより行なわれてい
るので、手間がかかり、生産コストが高くなる上に、製
品の品質が大きくばらつく。
【0013】また、ウェットエッチングの場合、電極パ
ターンを形成した圧電体基板を、見込みによってエッチ
ングのための酸溶液中に所定時間浸すため、場合によっ
ては目標とする中心周波数を越える弾性表面波素子とな
ってしまう。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の周
波数調整方法では、高性能の所望周波数を効率的かつ高
精度に調整できなかったり、個々の弾性表面波素子に対
する微細な調整ができなかったり、面倒な手作業の繰り
返しによるため手間がかかり、生産コストが高くなる上
に、製品の品質が大きくばらついたりする問題を有して
いる。
【0015】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
で、面倒な手作業を要することなく、高性能の所望周波
数に対しても効率的かつ高精度に調整でき、製品の品質
を向上させ、かつ均一化できる弾性表面波素子の周波数
調整方法およびその装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、搬送具に取着
された弾性表面波素子を真空処理部内の所定のエッチン
グ位置に搬送し、このエッチング位置にて前記弾性表面
波素子にプラズマを照射してその周波数調整部分をエッ
チングし、このエッチングにより変化する弾性表面波素
子の周波数特性を測定してこの測定された周波数が所望
の値になるまでプラズマによりエッチングし、エッチン
グ完了後は前記弾性表面波素子を前記搬送具とともに前
記真空処理部外に搬出することにより、真空処理部の所
定のエッチング位置に順次搬送してエッチングすること
ができ、高い生産性を得ることができ、エッチング時
に、弾性表面波素子の周波数特性を測定しているので、
エッチングにより周波数を変化させ、この周波数が所望
の値となるまでプラズマによるエッチングを行うことが
でき、正確で安定した品質の周波数調整が可能となる。
【0017】また、複数の弾性表面波素子を搬送具に一
定間隔で取着しているので、弾性表面波素子を、真空処
理部内の所定のエッチング位置に短い時間間隔で順次搬
送することができ、その結果、作業効率が高まり、より
一層の生産性向上が可能となる。
【0018】さらに、真空処理部に対してロード部、ア
ンロード部を設けたことにより、搬送具に取着された弾
性表面波素子の真空処理部内の所定のエッチング位置に
対する搬送および搬出を効率よくでき、弾性表面波素子
が所定のエッチング位置に達することにより、その周波
数調整部分にプラズマ発生部からのプラズマが照射され
てエッチングされるとともに、このエッチングにより変
化する弾性表面波素子の周波数特性を周波数測定手段に
より測定し、この測定結果に応じて周波数調整部分への
プラズマの照射量を制御手段で制御することにより、弾
性表面波素子の周波数特性を所望の値に調整することが
できる。
【0019】またさらに、プラズマ発生源から弾性表面
波素子の周波数調整部分に照射されるプラズマを遮断で
きるシャッタを設けたので、その開閉により周波数調整
部分へのプラズマ照射量に基づくエッチング量を任意に
制御できる。
【0020】そしてまた、マスクを設けたことにより、
プラズマ発生源からのプラズマを弾性表面波素子のエッ
チング対象となる周波数調整部分にのみ照射させること
ができ、他の部分がプラズマによる影響を受けることは
ない。
【0021】また、プラズマ発生源における導入ガスと
してフッ化炭素ガスを用いているので、高いエッチング
比を得ることができ周波数の移動量を最大にできる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
面を参照して説明する。
【0023】図1および図2において、11は真空処理部
で、この真空処理部11は横長の筒状で気密に構成され、
真空吸引可能に構成されている。そして、この真空処理
部11の内部には搬送具12を横方向に間欠的に搬送する搬
送機構13が内装されている。なお、12c ,12d ,12e ,
12f は、搬送具12の搬送位置を表している。
【0024】また、14はロード部で、このロード部14は
真空吸引可能に構成された真空槽状で、真空処理部11の
左端に仕切弁15によって真空遮断可能に連通設置されて
おり、その内部には金属製の型枠16が設けられ、この型
枠16には搬送具12が順次払出し可能な状態で並設されて
格納されている。そして、この型枠16は、外部からの仕
込みおよび外部への取り出しがそれぞれ可能である。
【0025】さらに、搬送具12には、図5で示すよう
に、弾性表面波素子の半製品17が複数個、所定間隔で取
着されている。そして、ロード部14は、この搬送具12を
真空処理部11内に設けた搬送機構13へ順次ロードする機
能を有する。
【0026】また、19はアンロード部で、このアンロー
ド部19は真空処理部11の右端に、仕切弁20を介して真空
遮断可能に連通設置されている。このアンロード部19は
真空吸引可能に構成された真空槽状で、その内部には金
属製の型枠21が設けられており、搬送機構13により搬送
されてくる搬送具12をアンロードさせ、この型枠21内に
順次格納させる。また、この型枠21は、外部からの仕込
みおよび外部への取り出しがそれぞれ可能である。
【0027】上述した真空処理部11、ロード部14および
アンロード部19には、図示していないが、これらを所定
の真空度に保つための回転ポンプおよび拡散ポンプがそ
れぞれ個別に設けられている。
【0028】次に、搬送具12の具体的構成を図4ないし
図6を参照して説明する。
【0029】まず、搬送具12は複数個の弾性表面波素子
の半製品17を支持するための板状の本体を有し、これら
複数個の弾性表面波素子の半製品17の取付位置に対応し
て、複数個の開口23が所定間隔で形成されている。ま
た、この他に、搬送用の孔24および位置決め用の孔25が
開口23に対応してそれぞれ設けられている。これら各孔
24,25は、図1で示した真空処理部11内の搬送機構13と
係合して、搬送具12に取着された弾性表面波素子の半製
品17が、所定のエッチング位置に順次停止するように、
搬送具12を間欠的に移動させる。
【0030】また、弾性表面波素子の半製品17は、図8
で示すように、セラミックなどによる箱形パッケージ27
を有し、その凹面支持部28内にチップ29を設けたもので
ある。そして、このチップ29は、圧電体基板からのウエ
ハ上にくし歯状の電極パターン30をパターニングしたも
のを複数のデバイス単位に切断してチップ化したもの
で、箱形パッケージ27の凹面支持部28の底面上に接着剤
などによって固定されている。
【0031】また、このチップ29の上面には、電極パタ
ーン30と電気的に接続されたボンディングパット部31が
形成されており、このボンディングパット部31と箱形パ
ッケージ27側に形成された導体部32との間は、ワイヤボ
ンディング33によって接続されている。さらに、導体部
32は、図示のように箱形パッケージ27を貫通し、この箱
形パッケージ27の外底面に設けられた端子部34と接続し
ている。
【0032】なお、弾性表面波素子の半製品17のチップ
29として、図9で示すように、圧電体基板からなるウエ
ハ上にくし歯状の電極パターン30をパターニングし、さ
らに、その上に酸化膜35を形成したものを複数のデバイ
ス単位に切断してチップ化したものを用いてもよい。こ
の場合、弾性表面波素子の半製品17としての他の構造
は、図8で示したものと同じであり、対応する部分に同
一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0033】また、弾性表面波素子の半製品17を搬送具
12に取り付ける際には、図5および図7で示すように、
箱形パッケージ27の外底面に設けた端子部34が搬送具12
の本体に形成した開口23と対向し、この開口23を通して
反対側から接触できるように取り付ける。なお、開口23
は、箱形パッケージ27の外底面に設けた複数個の端子部
34のうち、少なくとも2つとは接触しておらず、絶縁さ
れた状態となっている。
【0034】図1および図2に戻って、36はエッチング
用のプラズマ発生源で、このプラズマ発生源36は、図示
しないがプラズマを発生するためのガンを有しており、
真空処理部11の長さ方向の中間部に設けられ、この真空
処理部11内の所定のエッチング位置にプラズマを照射す
る。また、エッチング位置には、搬送機構13によって間
欠的に搬送される搬送具12に取着された弾性表面波素子
の半製品17のチップ29の上面が対向するように位置決め
され、停止される。したがって、停止した弾性表面波素
子の半製品17の周波数調整部分、すなわちチップ29の上
面の電極パターン30が形成された部分に、プラズマ発生
源36からのプラズマが照射される。
【0035】なお、プラズマ発生源36に対しては、図1
で示すように、マイクロ波電源37が接続され、かつ、ガ
ス供給源38からガス配管39およびバルブ40を介してガス
が供給される。さらに、図示していないが、必要な磁界
を発生するための磁石、イオンを加速して引き出すため
のグリット電極、直流電源などが設けられ、これらによ
り、チップ29に対してエッチングされる。
【0036】また、イオンビームエッチングは、概略次
のようにして行われる。
【0037】まず、図示しない磁石により磁界を印加し
て、ガンの中のイオン化室内にマイクロ波電力を送り込
む。磁場による電子の回転周波数とマイクロ波の周波数
を一致させ、サイクロトロン共鳴を起こすことにより、
電子にマイクロ波のエネルギーを吸収させ、加速させ
る。加速された電子はガス分子に衝突してイオン化し、
高密度のプラズマを形成する。そして、このイオンをグ
リッド電極により加速してイオンビームとし、これを弾
性表面波素子の半製品17のチップ29の上層部に照射する
ことによりエッチングされる。
【0038】この場合、ガスとしてフッ化炭素ガスを使
用し、酸化シリコン(SiO2 )のような圧電体基板の
ウエハもしくはこのウエハ上に形成された酸化シリコン
(SiO2 )膜のような酸化膜をエッチングすることが
好ましい。また、フッ化炭素ガスとしては、CF4 、C
2 6 などを用いることができ、必要に応じて酸素ガス
を混合する。これらの場合、電極のアルミニウム(A
l)に対してよりも、圧電体基板のたとえばSiO2
対して約5〜15倍のエッチング選択比が得られ、周波
数の移動量を最大にすることができる。
【0039】なお、酸素ガスのみ、あるいは酸素ガスと
アルゴンガスの混合ガスは、フッ化炭素ガスの場合に比
べて、1/10のエッチング処理速度しか得られないた
め好ましくない。また、四塩化炭素(CCl4 )ガスま
たは塩素化三フッ化炭素(CF3 Cl)ガスは、SiO
2 よりAlのような金属を、フッ化炭素ガスに比べて約
10倍はやく腐食させるため、ボンディングワイヤの接
続の信頼性を低下させたり、断線させたりするおそれが
あり、好ましくない。
【0040】そして、周波数の移動量は、たとえばAl
電極膜がSiO2 のような圧電体基板上に形成されてい
る場合には、エッチング時間を長くすることにより、弾
性表面波素子の中心周波数もしくは共振周波数を、低周
波側に微小量シフトさせることができる。一方、基板ウ
エハ上のAl電極膜の上にさらにSiO2 膜が形成され
ている場合は、弾性表面波素子の中心周波数もしくは共
振周波数を高周波側に微小量シフトさせることができ
る。
【0041】また、エッチングは、ECRイオンビーム
エッチングであるため、エッチングすべき弾性表面波素
子の半製品17のチップ29に高周波プラズマが直接およば
ず、エッチング中において、弾性表面波素子の半製品17
の周波数特性を測定し、モニタすることができ、精度の
高い周波数調整が可能となる。
【0042】さらに、真空処理部11内のプラズマ照射経
路中には開閉可能にシャッタ41が設けられており、この
シャッタ41はシャッタ開閉機構42により開閉駆動され
る。また、このシャッタ41は、開閉によりプラズマ発生
源36から弾性表面波素子の半製品17の周波数調整部分に
照射されるプラズマの照射時間を制御する。
【0043】また、真空処理部11内のシャッタ41とプラ
ズマ照射対象との間にはマスク43が設けられており、照
射領域限定用の窓43a を有する。そして、この窓43a に
よりプラズマ発生源26からのプラズマを、弾性表面波素
子の半製品17のエッチング対象となる周波数調整部分の
みに照射させる。このマスク43の裏面には押え部44が設
けられており、搬送具12に取着され、搬送機構13により
所定のエッチング位置に搬送されてきた弾性表面波素子
の半製品17の箱形パッケージ27の上面と接触し、この弾
性表面波素子の半製品17全体を押圧固定する。
【0044】さらに、真空処理部11内のエッチング位置
に対向して接触部45が設置されており、このエッチング
位置に停止した弾性表面波素子の半製品17の端子部34
と、開口23を通して接触する接触ピン46を有する。この
接触部45は、図7で示すように、接触ピン46を枠状のケ
ース47に固定したもので、接触ピン46によって検出され
た信号はケーブル48により、図1で示すように、外部に
設けられた周波数測定手段としてのネットワークアナラ
イザ49に導出される。すなわち、接触部45は周波数測定
用のもので、この接触部45に接続されたネットワークア
ナライザ49は、弾性表面波素子の半製品17の周波数特性
を測定し、かつ、モニタできる。すなわち、この弾性表
面波素子の半製品17の中心周波数もしくは共振周波数を
求めるものである。
【0045】なお、接触ピン46は図7では2本が示され
ているのみであるが、2本に限定されるものではなく、
所望の周波数特性を得るに必要な本数だけ、接触ピン46
を設けてよい。
【0046】また、51はシーケンサもしくはコントロー
ラなどの制御手段で、この制御手段51は図1で示した真
空処理部11、ロード部14およびアンロード部19内をそれ
ぞれ真空状態にするべく図示しない真空系統を遠隔制御
するとともに、仕切弁15,20を開閉制御する。
【0047】また、真空処理部11内に設けられた搬送機
構13を遠隔制御し、搬送具12に取着された弾性表面波素
子の半製品17が所定のエッチング位置に順次停止するよ
うに、プラズマによるエッチング動作と同期して間欠的
に搬送させる。
【0048】さらに、シャッタ開閉機構42を遠隔制御し
て、シャッタ41の開によるエッチング時間を制御し、弾
性表面波素子の半製品17上における周波数の移動量を調
整する。
【0049】また、制御手段51は、ネットワークアナラ
イザ49により測定された周波数特性に関する出力信号の
処理を行なうとともに、このネットワークアナライザ49
やシャッタ開閉機構42に対して帰還制御する。
【0050】そして、これら制御手段51の各機能は、予
め設定されたプログラムにより、相互に関連して順次実
行される。
【0051】また、図10はネットワークアナライザ49
による弾性表面波素子の半製品17の周波数測定用整合回
路を示しており、ネットワークアナライザ49は信号発生
部53を有し、この信号発生部53で発生された電気信号
は、等価インピーダンス54、コンデンサ55およびコイル
56からなるインピーダンス整合用のLC回路、図7で示
した接触ピン46を経て、弾性表面波素子の半製品17の端
子部34から、くし歯状の表面波励振用の電極30a に加わ
る。
【0052】さらに、ネットワークアナライザ49は受信
部57を有し、この受信部57は弾性表面波素子の半製品17
に形成された表面波受信用の電極30b で変換された電気
信号を、端子部34から接触ピン46、コンデンサ55および
コイル56からなるインピーダンス整合用のLC回路、等
価インピーダンス54を経て受信し、弾性表面波素子の半
製品17の周波数特性を測定する。
【0053】そして、整合回路において、接触ピン46の
本数は信号線用2本、接地線用2本が最低限必要になる
が、もちろん必要に応じて本数を増やしてもよい。ま
た、コンデンサ55およびコイル56からなるインピーダン
ス整合用のLC回路を接触ピン46とは別体に示したが、
これらLC回路を接触部45の枠状のケース47内部に一体
に組み込むようにしてもよい。
【0054】次に、図1および図2で説明した弾性表面
波素子の周波数調整装置の動作を説明する。
【0055】まず、図8および図9で説明したように、
セラミックなどによる箱形パッケージ27の凹面支持部28
内にチップ29を接着剤などによって固定し、上面に設け
たボンディングパット部31と箱形パッケージ27側に形成
された導体部32との間をワイヤボンディング33によって
接続し、さらに、この導体部32を介して箱形パッケージ
27の外底面に設けた端子部34にも接続された弾性表面波
素子の半製品17を、図5で示すように、搬送具12の開口
23と対向する位置にそれぞれ取り付け、この搬送具12に
より複数個の弾性表面波素子の半製品17を整列させる。
【0056】このようにして弾性表面波素子の半製品17
を整列させた搬送具12を複数個、型枠16内に収納し、さ
らに、この型枠16をロード部14内の所定位置に設置す
る。また、アンロード部19内には空の型枠21を設置す
る。
【0057】この後、ロード部14、真空処理部11および
アンロード部19を真空吸引し、所定の真空度となるよう
にする。この真空状態で仕切弁15を開状態にし、型枠16
内の搬送具12を真空処理部11内の搬送機構13にロード
し、図1で示す搬送位置12c まで搬送させる。なお、型
枠16内から真空処理部11内の搬送機構13への搬送具12の
ロード完了後、型枠16をロード部14内にて図1の上下方
向に1ピッチ、すなわち搬送具12の並設間隔分ずらし、
次のロードに備える。
【0058】次に、仕切弁15を閉状態にし、さらに、搬
送位置12c にある搬送具12を搬送位置12d まで搬送す
る。さらに、搬送位置12d から、搬送具12のいちばん右
端に位置する弾性表面波素子の半製品17のチップ搭載面
がプラズマ発生源36と対向し、かつ、箱形パッケージ27
の裏面が接触部45と対向する位置まで、すなわち、所定
のエッチング位置まで弾性表面波素子の半製品17を微小
移動させる。この微小移動により、マスク43の裏面に形
成した押え部44は、図7で示すように、弾性表面波素子
の半製品17を構成する箱形パッケージ27の上辺部を押圧
して、弾性表面波素子の半製品17をこのエッチング位置
に一時固定する。また、接触部45に設けた接触ピン46
は、箱形パッケージ27の裏面に設けた端子部34と接触す
る。
【0059】この状態でプラズマ発生源36を動作させて
プラズマを発生させるが、シャッタ41が未だ閉じている
ためチップ29の表面に対するエッチングは行なわれな
い。この後、外部に設けたネットワークアナライザ49を
動作させ、チップ29の周波数特性を測定し、その中心周
波数もしくは共振周波数をモニタしながらシャッタ41を
開状態にする。
【0060】このとき、ネットワークアナライザ49によ
り中心周波数もしくは共振周波数のモニタを続けなが
ら、制御手段51はこれらの値が目標とする周波数に達す
るまでシャッタ41の開状態を保持させ、弾性表面波素子
の半製品17のチップ29上をエッチングする。このエッチ
ングにより中心周波数もしくは共振周波数が変化し、目
標の周波数に達すると、そのモニタ信号を受けている制
御手段51は、シャッタ開閉機構42に対して閉指令を出力
し、シャッタ41を閉状態に駆動してエッチングを終了さ
せ、この弾性表面波素子の半製品17に対する周波数調整
を完了する。
【0061】この後、制御手段51は搬送機構13を動作さ
せて、搬送具12を1ピッチ分、すなわち、図4で示した
搬送用の孔24の間隔分、右方に移動させる。この動作に
より、今までエッチング位置にて押え部44により一時固
定されていた周波数調整の完了した弾性表面波素子の半
製品17は、この押え部44から外れ、接触部45の接触ピン
46による接続状態も解除される。
【0062】また、この動作に伴い、搬送具12の次の位
置に取り付けられている周波数未調整の弾性表面波素子
の半製品17がエッチング位置に移動するので、この弾性
表面波素子の半製品17は押え部44により一時固定され、
その端子部34も接触部45に設けた接触ピン46と接触し、
周波数調整可能な状態となる。したがって、前回の弾性
表面波素子の半製品17の場合と同様に、ネットワークア
ナライザ49により対応するチップ29の周波数特性を測定
し、その中心周波数もしくは共振周波数をモニタしなが
らシャッタ41を開状態にしてエッチングし、目標とする
周波数に調整する。
【0063】以後、搬送具12に取り付けられている全て
の弾性表面波素子の半製品17に対して同様の周波数調整
作業を繰り返す。この結果、搬送具12に取り付けられて
いる全ての弾性表面波素子の半製品17の周波数調整が完
了したら、その搬送具12を搬送位置12e から搬送位置12
f に搬送させ、プラズマ発生源36の動作を停止させる。
さらに、仕切弁20を開いて搬送位置12f にある搬送具12
を搬送機構13からアンロードし、アンロード部19の内部
の型枠21内に搬送する。なお、型枠21は、アンロードさ
れた搬送具12が収納された後、アンロード部19内にて、
図1の上下方向に1ピッチ分スライドし、次にアンロー
ドされる搬送具12の収納に備える。
【0064】このように、周波数未調整の複数個の弾性
表面波素子の半製品17を取り付けた複数個の搬送具12
を、ロード部14の型枠16から真空処理部11内に順次ロー
ドし、真空処理部11内のエッチング位置にて搬送具12に
取り付けられた複数個の弾性表面波素子の半製品17を順
次エッチングして周波数調整し、取り付けられた全ての
弾性表面波素子の半製品17に対する周波数調整が終わっ
た搬送具12はアンロード部19内の型枠21に順次収納され
る。この操作を繰り返すことにより、ロード部14の型枠
16内の全ての搬送具12が、アンロード部19内の型枠21に
移送され、これらの搬送具12に取り付けられていた全て
の弾性表面波素子の半製品17に対する周波数調整が完了
する。
【0065】この後、仕切弁20を閉じ、アンロード部19
を大気開放して、周波数調整後の半製品17を取付けた搬
送具12を型枠21ごと外部に取り出す。さらに、ロード部
14も仕切弁15を閉じた後、大気開放して空の型枠16を取
り出し、新たな弾性表面波素子の半製品17に対する周波
数調整作業に備える。
【0066】このようにして周波数調整された弾性表面
波素子の半製品17に対しては、セラミックなどによる箱
形パッケージ29の上部開放面に金属製の蓋を取り付け、
周辺と箱形パッケージ29との間をシーム溶接等により封
止することにより、弾性表面波素子の製品として完成す
る。
【0067】図3の実施の形態は、ロード部14に複数
個、たとえば2個の型枠16a ,16b を前後に配置すると
ともに、アンロード部19にも複数個、たとえば2個の型
枠21a,21b を前後に配置し、連続処理量を増大させて
いる。このように、型枠16a ,16b または型枠21a ,21
b を前後2段に構成したので、真空処理部11との間に設
けた仕切弁15,20も前後2段の搬送具12が同時に搬入ま
たは搬出できるように、大径のものとする。
【0068】また、真空処理部11も、図1および図2で
示した搬送位置12c ,12d ,12e ,12f に加えて、ロー
ド部14からの前後2段の搬入位置12a ,12b と、アンロ
ード部19への前後2段の搬出位置12g ,12h を新たに確
保しなければならず、前後方向の大きな形状となる。同
様に搬送機構13も、図1および図2で示した搬送位置12
c ,12d ,12e ,12f 間の搬送の他に、搬入位置12a ,
12b および搬送位置12c 間と搬送位置12f および搬出位
置12g ,12h との間についても搬送する。
【0069】なお、その他の構成は、図1および図2で
示した装置と同じであり、説明は省略する。
【0070】上記構成において、周波数調整する弾性表
面波素子の半製品17は、図4ないし図6で示す搬送具12
の、開口23に対応した位置にそれぞれ取り付けられて整
列される。このように、弾性表面波素子の半製品17を複
数個整列状態で取り付けた搬送具12は、2個の型枠16a
,16b 内にそれぞれ多数並設状態で収納され、さら
に、この型枠16a ,16b はロード部14内に前後2段に設
置される。なお、アンロード部19内には空の型枠21a ,
21b を同じく前後2段に設置する。
【0071】この後、ロード部14、真空処理部11および
アンロード部19を真空吸引し、所定の真空度の状態で仕
切弁15を開状態にし、型枠16a ,16b 内の搬送具12を真
空処理部11内の搬入位置12a ,12b にロードする。な
お、型枠16a ,16b から真空処理部11へのロード完了
後、型枠16a ,16b をロード部14内にて図3の紙面と直
角な方向に1ピッチ、搬送具12の並設間隔分スライドさ
せて、次のロードに備える。
【0072】次に、仕切弁15を閉状態にし、搬入位置12
b にある搬送具12を、搬送機構13により、搬送位置12c
を経て搬送位置12d まで搬送し、搬送位置12d から、搬
送具12のいちばん右端に位置する弾性表面波素子の半製
品17のチップ搭載面がエッチング位置に達するまで、す
なわちこのチップ搭載面がプラズマ発生源36と対向し、
かつ、箱形パッケージ27の裏面が接触部45と対向するま
で、搬送具12を微小移動させる。この微小移動により、
マスク43の裏面に形成した押え部44は、図7で示すよう
に、弾性表面波素子の半製品17をこのエッチング位置に
一時固定する。また、接触部45に設けた接触ピン46は、
箱形パッケージ27の裏面に設けた端子部34と接触する。
【0073】この状態でプラズマ発生源36を動作させて
プラズマを発生させるとともに、外部に設けたネットワ
ークアナライザ49を動作させ、チップ29の周波数特性を
測定し、その中心周波数もしくは共振周波数をモニタし
ながらシャッタ41を開状態にする。
【0074】このように、中心周波数もしくは共振周波
数をモニタしながら、弾性表面波素子の半製品17のチッ
プ29上をエッチングする。その結果、中心周波数もしく
は共振周波数が目標の周波数に達すると、シャッタ開閉
機構42によりシャッタ41を閉じてエッチングを終了さ
せ、この弾性表面波素子の半製品17に対する周波数調整
を完了する。
【0075】この後、搬送機構13により搬送具12を1ピ
ッチ分右方に移動させ、次の位置に取り付けられている
弾性表面波素子の半製品17をエッチング位置に移動させ
る。この弾性表面波素子の半製品17もエッチング位置に
て前回の弾性表面波素子の半製品17と同様に、その中心
周波数もしくは共振周波数をモニタされながらエッチン
グされ、目標とする周波数に調整される。
【0076】以後、搬送具12に取り付けられている全て
の弾性表面波素子の半製品17に対して同様の周波数調整
作業を繰り返し、それらの周波数調整が完了したら、そ
の搬送具12を搬送位置12e から搬送位置12f および搬出
位置12g を経て搬出位置12hに搬送させる。
【0077】次に、搬入位置12a にある搬送具12を、搬
送機構13により、搬入位置12b 、搬送位置12c を経て搬
送位置12d 間に搬送する。この搬送具12に取り付けられ
た弾性表面波素子の半製品17についても、いちばん端に
位置するものから順次エッチングにより周波数調整す
る。そして、この搬送具12に取り付けられている全ての
弾性表面波素子の半製品17に対する周波数調整が完了し
たなら、その搬送具12を搬送位置12e から搬送位置12f
を経て搬出位置12g に搬送させる。
【0078】次に、プラズマ発生源36の動作を停止さ
せ、さらに、仕切弁20を開いて、搬出位置12g ,12h に
ある搬送具12を搬送機構13からアンロードし、アンロー
ド部19内部の型枠21a ,21b 内に搬送する。なお、型枠
21a ,21b は、搬送具12が収納された後、アンロード部
19内にて、図3の紙面と直角な方向に1ピッチ分スライ
ドし、次にアンロードされる搬送具12の収納に備える。
【0079】この操作を繰り返すことにより、ロード部
14の型枠16a ,16b 内の全ての搬送具12が、アンロード
部19内の型枠21a ,21b に移送され、これらの搬送具12
に取り付けられていた全ての弾性表面波素子の半製品17
に対する周波数調整が完了する。
【0080】この後、仕切弁20を閉じ、アンロード部19
を大気開放して、周波数調整後の弾性表面波素子の半製
品17を取り付けた搬送具12を型枠21a ,21b ごと外部に
取り出す。さらに、ロード部14も仕切弁15を閉じた後、
大気開放して空の型枠16a ,16b を取り出し、新たな弾
性表面波素子の半製品17に対する周波数調整作業に備え
る。
【0081】なお、上述した各実施の形態に限定される
ものではなく、種々の態様で実施することができる。た
とえば図4ないし図6では、搬送具12に取り付けられる
弾性表面波素子の半製品17の整列可能数を1列とした
が、量産性向上などのため2列あるいはそれ以上の列数
としてもよい。
【0082】
【発明の効果】本発明によれば、弾性表面波素子の半製
品の周波数特性を測定し、その中心周波数あるいは共振
周波数をモニタしながらチップ上をエッチングするの
で、その中心周波数あるいは共振周波数を目標とする周
波数に調整でき、しかも搬送具の使用により量産性を確
保できるので、製造費の低減化、製品品質の向上および
均一化をそれぞれ達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の弾性表面波素子の周波数調整方法およ
びその装置の一実施の形態を示す正面図である。
【図2】同上図1で示した装置のロード部、真空処理
部、アンロード部分の構成例を示す平面図である。
【図3】同上図1で示した装置のロード部、真空処理
部、アンロード部分の別の構成例を示す平面図である。
【図4】同上図1の実施の形態で用いる搬送具の正面図
である。
【図5】同上図4で示した搬送具と弾性表面波素子の半
製品との関係を示す拡大正面図である。
【図6】同上図4で示した搬送具の断面図である。 (a)は図4のA−A断面 (b)は図4のB−B断面
【図7】同上図1の装置におけるエッチング位置での弾
性表面波素子の半製品の状態を示す側面図である。
【図8】同上図7で示した弾性表面波素子の半製品の構
成例を示す断面図である。
【図9】弾性表面波素子の半製品の別の構成例を示す断
面図である。
【図10】同上弾性表面波素子の半製品に対する周波数
特性の測定回路例を示す回路図である。
【符号の説明】
11 真空処理部 12 搬送具 13 搬送機構 14 ロード部 17 弾性表面波素子の半製品 19 アンロード部 36 プラズマ発生源 49 周波数測定手段としてのネットワークアナライザ 51 制御手段

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搬送具に取着された弾性表面波素子を真
    空処理部内の所定のエッチング位置に搬送し、 このエッチング位置にて前記弾性表面波素子にプラズマ
    を照射してその周波数調整部分をエッチングし、 このエッチングにより変化する弾性表面波素子の周波数
    特性を測定してこの測定された周波数が所望の値になる
    までプラズマによりエッチングし、 エッチング完了後は前記弾性表面波素子を前記搬送具と
    ともに前記真空処理部外に搬出することを特徴とする弾
    性表面波素子の周波数調整方法。
  2. 【請求項2】 搬送具に一定間隔で取着された複数個の
    弾性表面波素子を真空処理部内の所定のエッチング位置
    に順次間欠的に搬送し、 このエッチング位置にて前記各弾性表面波素子毎にプラ
    ズマを照射してその周波数調整部分をエッチングし、 このエッチングにより変化する弾性表面波素子毎の周波
    数特性を測定してこれらの測定された周波数がそれぞれ
    所望の値となるまでプラズマによりエッチングし、 前記搬送具に取着された全ての弾性表面波素子に対する
    エッチング完了後はこれらの弾性表面波素子を搬送具と
    ともに真空処理部外に搬出することを特徴とする弾性表
    面波素子の周波数調整方法。
  3. 【請求項3】 搬送機構が内装された真空処理部と、 この真空処理部の一端に真空遮断可能に連通設置され搬
    送具に取着された弾性表面波素子を収納し前記搬送具と
    ともに前記真空処理部内にロードするロード部と、 前記真空処理部の他端に真空遮断可能に連通設置され前
    記搬送機構により搬送されてくる弾性表面波素子を搬送
    具ごとアンロードするアンロード部と、 前記真空処理部に設けられこの真空処理部内の所定のエ
    ッチング位置にて前記弾性波表面素子の周波数調整部分
    にプラズマを照射するエッチング用のプラズマ発生源
    と、 前記弾性表面波素子の周波数を測定する周波数測定手段
    と、 この周波数測定手段による測定結果に応じて前記弾性表
    面波素子の周波数調整部分へのプラズマの照射量を制御
    する制御手段とを具備したことを特徴とする弾性表面波
    素子の周波数調整装置。
  4. 【請求項4】 真空処理部内に開閉可能に構成され、開
    閉によりプラズマ発生源から弾性表面波素子の周波数調
    整部分に照射されるプラズマを遮断可能なシャッタを有
    することを特徴とする請求項3記載の弾性表面波素子の
    周波数調整装置。
  5. 【請求項5】 真空処理部内に設けられ、プラズマ発生
    源からのプラズマを弾性表面波素子のエッチング対象と
    なる周波数調整部分にのみ照射させるマスクを有するこ
    とを特徴とする請求項3または4記載の弾性表面波素子
    の周波数調整装置。
  6. 【請求項6】 プラズマ発生源は、フッ化炭素ガスを導
    入ガスとして用い、マイクロ波電源により放電してエッ
    チング用のプラズマを発生することを特徴とする請求項
    3ないし5いずれか記載の弾性表面波素子の周波数調整
    装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002290201A (ja) * 2001-03-26 2002-10-04 Seiko Epson Corp 弾性表面波装置及びその製造方法
JP2002290184A (ja) * 2001-03-28 2002-10-04 Seiko Epson Corp 弾性表面波装置及びその製造方法
JP2003028645A (ja) * 2001-07-16 2003-01-29 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 音叉型角速度センサ素子の製造方法
RU2686579C1 (ru) * 2018-08-16 2019-04-29 Федеральное государственное бюджетное учреждение науки Институт радиотехники и электроники им. В.А. Котельникова Российской академии наук Способ определения параметров плазменного травления пластин

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