JPH0952953A - ジシラニルオルガノポリシロキサンの製造方法 - Google Patents

ジシラニルオルガノポリシロキサンの製造方法

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JPH0952953A
JPH0952953A JP22858295A JP22858295A JPH0952953A JP H0952953 A JPH0952953 A JP H0952953A JP 22858295 A JP22858295 A JP 22858295A JP 22858295 A JP22858295 A JP 22858295A JP H0952953 A JPH0952953 A JP H0952953A
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智久 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【解決手段】 式(1) R1 aSi26-a …(1) (R1 はHまたは1価炭化水素基、Xは加水分解性基、
aは0,1,2又は3)で示される加水分解性基含有ジ
シラン及び/又はその部分加水分解縮合物を触媒として
フッ化アルカリ、又は、2塩基性有機酸と金属縮合触媒
とを用いて加水分解縮合させる式(2) R1 cSi2(OR2d(6-c-d)/2 …(2) (R1 2は1価炭化水素基、c,dは0≦c≦3,0<
d<6,0<c+d<6)で示されるジシラニルオルガ
ノポリシロキサンの製造方法。 【効果】 低い温度での造膜化が可能であり、硬度も高
く、更に高温時での体積収縮によるクラックが発生せ
ず、耐熱性が良好であり、このため、無機物材料に対す
る表面処理剤、結合剤或いは補強剤として有効。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性に優れたジ
シラニルオルガノポリシロキサンの製造方法、特にはマ
イカ製品の補強剤として有用なジシラニルオルガノポリ
シロキサンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
マイカ等の無機物材料用の表面処理剤、結合剤或いは補
強剤として、シランカップリング剤、オルガノポリシロ
キサン、シリケート等が使用されている。これらの物質
は、硬化性官能基を有するため、低い温度での縮合硬化
による造膜化が可能であるが、高温時、特に350〜4
00℃程度で体積収縮によるクラック発生が避け難く、
耐熱性に劣っていた。
【0003】特開平6−263425号、同6−263
426号公報にはアルコキシシランをフッ化塩化合物又
はSi−F結合を有する化合物を触媒として加水分解す
ることにより、微細で、多孔質のケイ素系粉末が得られ
ることが記載されているが、シランと反応性の異なるジ
シランへの応用については何ら示唆もされておらず、形
状も異なるものである。
【0004】また、クラックが発生しにくいポリシラン
を用いた例として、特開平5−295563号公報のも
のがあるが、シリコーン樹脂と同等の低温での造膜化は
困難である。上記公報記載の方法による400℃という
高温でも、ジメチルポリシランのように造膜化できない
ものもある。唯一造膜化できたメチルフェニルポリシラ
ンでも、密着性、耐薬品性などが劣り、満足できるもの
は得られていない。従って、上記のような欠点のない表
面処理剤、結合剤或いは補強剤が望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者らは、上記要望に応えるため鋭意検討を行った結
果、下記一般式(1)で示される加水分解性基含有ジシ
ラン及び/又はその部分加水分解縮合物を触媒としてフ
ッ化アルカリ、又は、2塩基性有機酸と金属縮合触媒と
の併用系を用いて加水分解縮合させることにより、平均
組成式(2)で示されるジシラニルオルガノポリシロキ
サンを効率よく製造し得ることを知見した。
【0006】 R1 aSi26-a …(1) (但し、R1 は水素原子又は置換もしくは非置換の1価
炭化水素基であり、Xは加水分解性基である。aは0,
1,2又は3である。) R1 cSi2(OR2d(6-c-d)/2 …(2) (但し、R1 は上記と同様の意味を示し、R2は水素原子
又は置換もしくは非置換の1価炭化水素基である。c,
dは0≦c≦3,0<d<6,0<c+d<6を満たす
正数である。)
【0007】そして、このジシラン含有オルガノポリシ
ロキサンは、無機物材料用表面処理剤や結合剤、補強剤
の主成分として使用した場合、従来のシリコーン樹脂系
と同様に硬化性官能基を有するため、低い温度での造膜
化が可能であり、従って生産性が向上し、更に密着性、
耐薬品性なども良好であることを見出した。
【0008】しかも、分子内にジシラン骨格を有するた
め、高温時において、有機基が熱分解する前或いは同時
にSi−Si結合のSi−O−Si結合への酸化反応が
起き、この酸化反応による重量増加によって、有機基の
熱分解による体積収縮が抑えられ、従ってクラック発生
が回避でき、耐熱性が良好となることも見い出した。
【0009】また、原料となるジシランは、シラン合成
時に副生する蒸留残渣としてのクロロ含有ジシランを使
用し得るが、このジシランは一般にポリシロキサン合成
原料として不適切とされてきたため、廃棄処分されるこ
とが多いものであったが、本発明の方法によれば、産業
廃棄物を有効利用でき、地球環境上からも好ましく、従
って、このように本発明にかかるジシラン含有オルガノ
ポリシロキサンは、耐熱性、密着性、耐薬品性といった
性能上の効果を与えるだけでなく、その製造原料として
産業廃棄物を利用できるので、地球環境保護の面までも
満足できる優れたものであることを知見し、本発明をな
すに至ったものである。
【0010】以下、本発明を詳しく説明する。
【0011】本発明は下記一般式(1)で示される加水
分解性基含有ジシラン及び/又はその部分加水分解縮合
物を触媒としてフッ化アルカリ、又は、2塩基性有機酸
と金属縮合触媒との併用系を用いて加水分解縮合させる
ことにより得られる平均組成式(2)で示されるジシラ
ニルオルガノポリシロキサンの製造方法を提供する。
【0012】 R1 aSi26-a …(1) (但し、R1 は水素原子又は置換もしくは非置換の1価
炭化水素基であり、Xは加水分解性基である。aは0,
1,2又は3である。) R1 cSi2(OR2d(6-c-d)/2 …(2) (但し、R1 は上記と同様の意味を示し、R2は水素原子
又は置換もしくは非置換の1価炭化水素基である。c,
dは0≦c≦3,0<d<6,0<c+d<6を満たす
正数である。)
【0013】(1)式においてR1 は水素原子又は置換
もしくは非置換の一価炭化水素基であり、炭素数1〜1
0、特に1〜6のものが好ましい。具体的には、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘ
キシル基、ヘプチル基、オクチル基等のアルキル基、シ
クロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル
基、フェニル基等のアリール基、ベンジル基、フェニル
エチル基等のアラルキル基などを例示することができ、
これらの基はその水素原子の一部もしくは全部がハロゲ
ン原子で置換されていてもよい。また、反応性基とし
て、ビニル基、アリル基等のアルケニル基、アリルオキ
シプロピル基、メタクリロキシプロピル基等の脂肪族不
飽和基含有有機基置換アルキル基を例示することもでき
る。これらのうち特に好適なものはメチル基である。
【0014】また、加水分解性基Xは、ハロゲン原子、
アルコキシ基、アセトキシ基、アミノ基、オキシム基等
であり、ハロゲン原子及びアルコキシ基が好ましい。こ
の場合、アルコキシ基としては特に炭素数1〜4のもの
が好ましく、ハロゲン原子としては特に塩素原子が好ま
しい。
【0015】ここで、式(2)のジシランにおいて、a
は上述したように0,1,2又は3であり、aがa>3
であると架橋率が低下するため、耐熱性に劣り、しかも
密着性も低下するので好ましくない。
【0016】またこのジシランは、通常行われている金
属ケイ素とハロゲン化アルキル反応によるシラン合成時
に副生する高沸点溜分として得ることが可能であり、製
造コスト、更に地球環境を考慮するとこの高沸点溜分を
用いることが好ましい。
【0017】従って、加水分解性基Xとして好適なもの
は、高沸点溜分として得られる塩素原子又はこれとアル
コール等との反応により低コストにて誘導できるアルコ
キシ基である。
【0018】本発明において使用される加水分解性基含
有ジシランの具体例は以下の通りである。
【0019】(CH3O)3SiSi(OCH33,(C
3O)2CH3SiSi(OCH33,(CH3O)2
3SiSiCH3(OCH32,(CH3O)3SiSi
(CH32OCH3,(CH3O)2CH3SiSi(CH
32OCH3,(CH3O)3SiSi(CH33,Cl3
SiSiCl3,Cl2CH3SiSiCl3,Cl2CH3
SiSiCH3Cl2,Cl3SiSiCH3,Cl2CH3
SiSiCH3Cl
【0020】また、式(2)において、c,dは0≦c
≦3、0<d<6、0<c+d<6、より好ましくは0
<c+d<4を満たす正数である。特に0<c+d<4
であるとジシラン構造は分岐構造となり、耐熱性、機械
的強度の優れたものとなる。
【0021】また、R2は水素原子又は一価の炭化水素
基であり、R1と同様の基を挙げることができ、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘ
キシル基、ヘプチル基、オクチル基等のアルキル基、シ
クロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル
基、フェニル基等のアリール基、ベンジル基、フェニル
エチル基等のアラルキル基を例示することができる。こ
れらの基はその水素原子の一部もしくは全部がハロゲン
原子で置換されていてもよい。これらのうち特に好適な
ものは水素原子、炭素原子数4以下のアルキル基であ
る。
【0022】加水分解縮合に用いる触媒はKF、NaF
等のフッ化アルカリ、又は、2塩基性有機酸と金属縮合
触媒併用系とされる。シランの加水分解性触媒として公
知の硫酸、塩酸等の酸性触媒やKOH、NaOH等の塩
基性触媒では、得られるジシラニルオルガノポリシロキ
サンの耐熱性が不十分である。これに対し、フッ化塩系
ではKFが特に好ましい。また、有機酸単独では耐熱性
が不十分となるが、金属縮合触媒を併用することにより
耐熱性に優れたジシラニルオルガノポリシロキサンが得
られる。
【0023】ここで、上記2塩基の有機酸の具体例とし
ては、マレイン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グ
ルタル酸、アジピン酸、フタル酸等を例示することがで
き、これらのうち特に好適なものはマレイン酸である。
【0024】また、金属縮合触媒としては、チタン系、
スズ系、鉄系及びアルミニウム系の縮合触媒が挙げられ
る。その具体例としては、テトラブチルチタネート、ジ
ブチルスズジオクテート、オプテープ鉄及びアルミノキ
レート等を例示することができ、これらのうち特に好適
なものは、ジブチルスズジオクテートである。
【0025】上記加水分解縮合は、公知の酸性又は塩基
性条件と同様な方法により行うことができるが、フッ化
アルカリ触媒を使用した場合、0〜100℃で0.1〜
3時間反応を行うことが好ましい。溶媒はアルコール系
溶剤を使用することが好ましい。
【0026】また、2塩基の有機酸と金属縮合触媒との
併用系での条件は、両者を同時に添加してもよいが、ま
ず2塩基の有機酸を用いて反応を行った後、金属縮合触
媒を用いて更に反応を行うことが好ましい。この場合、
2塩基の有機酸で加水分解縮合させる際、0〜100℃
で0.1〜5時間反応を行うことが好ましい。使用する
溶媒はアルコール系溶剤を使用することが好ましい。次
に、金属縮合触媒で縮合させる際、0〜200℃で0.
5〜24時間反応を行うことが好ましい。この際、必要
に応じて、高沸点の溶剤に置換してもよい。
【0027】本発明のジシラン含有オルガノポリシロキ
サンは、無機物材料用表面処理剤、結合剤或いは補強剤
の主成分として使用することができる。かかる用途に使
用する場合は、ジシラン含有オルガノポリシロキサンを
トルエン等の有機溶剤と十分混合し、均一な溶液状態に
した後、無機物材料の表面に均一に塗布し、十分乾燥さ
せて被着する。この時、公知のシリコーン樹脂系表面処
理剤、結合剤或いは補強剤と同様、公知の酸性、塩基性
及び金属化合物等の硬化触媒を添加してもよい。また、
マイカ、シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウム等の無
機物質補強材料と併用してもよい。
【0028】その後、大気中或いは酸素雰囲気下におい
て熱処理を行い、必要に応じて酸化反応を起させること
により、ジシラン含有オルガノポリシロキサンで表面改
質された無機物材料が得られる。この場合、熱処理とし
ては20〜250℃で10分〜10時間行うことができ
る。
【0029】なお、無機物材料の具体例としては、鉄、
銅、ニッケル、アルミニウム、シリコン、ステンレス
鋼、真鍮、ガラスクロス、レンガなどであり、特に限定
されるものではない。また、形状も特に限定されず、棒
状、管状、バルク状、ファイバー状、フィルム状或いは
粉体状であってもよい。
【0030】ここで、本発明の製造方法で得られるジシ
ラン含有オルガノポリシロキサンは、マイカ積層板等の
シリコーンマイカ製品を得る場合に好適に使用すること
ができる。
【0031】即ち、マイカは優れた電気的性質と耐熱性
を持っているため、一般に広く使用されているが、その
機械的強度が弱いため、バインダーを用いて成形又は積
層することにより機械的強度を補い、マイカ製品として
用いられている。バインダーとしては、従来、第一リン
酸塩系の無機ポリマーや有機樹脂を使用する方法が知ら
れているが、第一リン酸塩金属塩を縮合した無機ポリマ
ーを用いたものは、積層品を形成する際に400℃以上
の高温を必要とするため、特殊な設備が必要であり、製
造費が高くつくという難点がある。また、これによって
得られたマイカ製品は耐熱性に優れている反面、耐水性
が悪く、湿気の存在で機械的強度や電気的性質を損う欠
点がある。一方、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂、エ
ポキシ樹脂、アクリル樹脂などの有機樹脂をバインダー
として使用した場合は、100〜200℃という比較的
低温で積層、成形でき、しかも機械的強度にも優れてい
るが、耐熱性や耐水性に劣るという欠点がある。そこで
このような欠点を解決すべく、有機樹脂よりも耐熱性や
耐水性に優れたオルガノポリシロキサンがバインダーと
して用いられるようになったが、400℃以上の高温で
使用される場合には、このオルガノポリシロキサンは、
有機基の熱分解をともない、重量減少による体積収縮の
ためクラックの発生等、耐熱性を十分満足できるものは
なかった。
【0032】ところが、本発明者らは、加水分解縮合に
用いる触媒を従来の酸性触媒や塩基性触媒からフッ化ア
ルカリ又は2塩基性有機酸と金属縮合触媒との併用系に
代えて得られたジシラン含有オルガノポリシロキサンを
用いてマイカ積層板を作成し、その機械的強度を測定し
たところ、意外なことに高温状態になっても強度低下は
認められず、従来の触媒系に比べ極めて優れた特性を示
すことを見い出したものである。
【0033】ここで、このようなジシラン含有オルガノ
ポリシロキサンを用いてマイカ積層板等のシリコーンマ
イカ製品を得る場合は、ジシラン含有オルガノポリシロ
キサン又はこれを主成分とする樹脂組成物をトルエン、
キシレン、石油系溶剤のような炭化水素系溶剤などで希
釈混合し、均一な溶液状態にした後、はがしマイカや集
成マイカに含浸、吹きつけ、はけ塗りなどの方法で塗布
付着し、比較的低温で溶剤を揮散させる。この時、シリ
コーン樹脂系と同様、公知の酸性、塩基性、及び金属化
合物等の硬化触媒を添加してもよい。その後、得られた
ジシラン含有オルガノポリシロキサン付着マイカ片を重
ね合わせ、150〜250℃の温度で必要ならば10〜
150kg/cm2 の圧力を加えた状態で15分〜2時
間加熱し、ジシラン含有オルガノポリシロキサンを硬化
することによって得ることができる。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、硬化性官能基を有する
ため、低い温度での造膜化が可能であり、硬度も高く、
更に高温時での体積収縮によるクラックが発生せず、耐
熱性が良好であり、このため、無機物材料に対する表面
処理剤、結合剤或いは補強剤として有効に使用すること
ができるジシラン含有オルガノポリシロキサンを効率よ
く得ることができる。
【0035】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。
【0036】〔実施例1〕冷却管、温度計、滴下漏斗を
付した0.3リットルのセパラブルフラスコに1,2−
ジメチル−1,1,2,2−テトラメトキシジシランと
1,1,2−トリメチル−1,2,2−トリメトキシジ
シランとの混合物(混合モル比2:1)を100g、メ
タノール125gとフッ化カリウム0.03gを仕込
み、室温で撹拌した。撹拌下、水27gを15分かけて
滴下したところ、フラスコ内が32℃まで昇温した。更
に室温にて1時間撹拌後、反応溶液を低温ストリップし
てメタノール溜去を行い、トルエン60gを添加した。
次に、20%CaCl2水溶液で洗浄し、更に20%N
2SO4水溶液で洗浄した後、Na2SO4乾燥した。濾
過後、不揮発分50%のトルエン溶液に調製した。
【0037】29Si−NMR、官能基測定及びGPC平
均分子量から得られたジシラニルオルガノポリシロキサ
ンの平均組成式は、 [(CH32.33Si2(OR)0.223.28] (ORはOH基が40mol%、OCH3基が60mo
l%)であった。
【0038】〔実施例2〕冷却管、温度計、滴下漏斗を
付した0.3リットルのセパラブルフラスコに1,2−
ジメチル−1,1,2,2−テトラメトキシジシランと
1,1,2−トリメチル−1,2,2−トリメトキシジ
シランとの混合物(混合モル比2:1)を100g、メ
タノール125gとマレイン酸0.6gを仕込み、室温
で撹拌した。撹拌下、水11.3gを6分かけて滴下し
たところ、フラスコ内が33℃まで昇温した。更に室温
にて1時間撹拌後、ジブチルスズジオクテートの50%
トルエン溶液を0.1g添加し、トルエン100gを滴
下しながらエステルアダプターよりメタノール溜去を行
った。
【0039】トルエン置換後、フラスコ内温を90℃に
保ち、1時間撹拌を行い、冷却後、20%Na2SO4
溶液で洗浄した。抽出液をNa2SO4で乾燥し、濾過
後、不揮発分50%のトルエン溶液に調製した。
【0040】29Si−NMR、官能基測定及びGPC平
均分子量から得られたジシラニルオルガノポリシロキサ
ンの平均組成式は、 [(CH32.33Si2(OR)0.153.35] (ORはOH基が40mol%、OCH3基が60mo
l%)であった。
【0041】〔比較例1〕冷却管、温度計、滴下漏斗を
付した0.3リットルのセパラブルフラスコに1,2−
ジメチル−1,1,2,2−テトラメトキシジシランと
1,1,2−トリメチル−1,2,2−トリメトキシジ
シランとの混合物(混合モル比2:1)100gとトル
エン104.2g、イソプロピルアルコール8.9gを
仕込み、室温で撹拌した。撹拌下、メタンスルホン酸を
2.0g添加後、水24gを20分かけて滴下したとこ
ろ、フラスコ内が45℃まで昇温した。更に室温にて1
時間撹拌後、反応溶液20%Na2SO4水溶液で洗浄
し、Na2SO4乾燥した。以下、実施例2と同様の手順
にて、不揮発分50%のトルエン溶液を得た。
【0042】29Si−NMR及び官能基測定から得られ
たジシラニルオルガノポリシロキサンの平均組成式は、 [(CH32.33Si2(OR)0.223.28] (ORはOH基が50mol%、OMe基が50mol
%)であった。
【0043】〔比較例2〕冷却管、温度計、滴下漏斗を
付した0.3リットルのセパラブルフラスコに1,2−
ジメチル−1,1,2,2−テトラメトキシジシランと
1,1,2−トリメチル−1,2,2−トリメトキシジ
シランとの混合物(混合モル比2:1)100g、メタ
ノール125gとマレイン酸0.6gを仕込み、室温で
撹拌した。撹拌下、水11.3gを6分かけて滴下した
ところ、フラスコ内が32℃まで昇温した。更に室温に
て1時間撹拌後、反応溶液を低温ストリップしてメタノ
ール溜去を行い、トルエン60gを添加した。次に、2
0%Na2SO4水溶液で洗浄した後、Na2SO4乾燥し
た。濾過後、不揮発分50%のトルエン溶液に調製し
た。
【0044】29Si−NMR、官能基測定及びGPC平
均分子量から得られたジシラニルオルガノポリシロキサ
ンの平均組成式は、 [(CH32.33Si2(OR)0.283.22] (ORはOH基が40mol%、OCH3基が60mo
l%)であった。
【0045】〔比較例3〕冷却管、温度計、滴下漏斗を
付した0.3リットルのセパラブルフラスコにメチルト
リメトキシシラン100g(0.74mol%)、メタ
ノール148gとフッ化カリウム0.03gを仕込み、
室温で撹拌した。撹拌下、水20gを15分かけて滴下
したところ、フラスコ内が35℃まで昇温した。更に室
温にて1時間撹拌後、反応溶液を低温ストリップしてメ
タノール溜去を行い、トルエン40gを添加した。次
に、20%CaCl2水溶液で洗浄し、更に20%Na2
SO4水溶液で洗浄した後、Na2SO4乾燥した。濾過
後、不揮発分50%のトルエン溶液に調製した。
【0046】官能基測定及びGPC平均分子量から得ら
れたオルガノポリシロキサンの平均組成式は、 [CH3Si 3/2] であった。
【0047】〔参考例1〕実施例1,2及び比較例1〜
3から得られたジシラニルオルガノポリシロキサンの5
0%トルエン溶液を各々100gずつ取り、リン酸を
0.6重量%添加配合し、更に0.02mm厚の集成マ
イカ片に樹脂付着量が10%になるように塗布含浸せし
めた後、30分間風乾した。風乾後、更に105℃にて
5分間プレキュアさせ、このものを10cm×10cm
に切断し、10枚重ねて180℃,10kg/cm2
1時間プレスを施して、熱的損傷することなくシリコー
ンマイカ板を製造することができた。
【0048】更に、得られたシリコーンマイカ板を20
0℃から400℃まで6時間アフターキュアさせ、また
200℃から600℃まで6時間アフターキュアさせた
積層板を作成した。
【0049】上記実施例1,2及び比較例1〜3より得
られたオルガノポリシロキサンの物性を表1に示す。ま
た、上記方法により得られた積層板の特性を表2に示
す。
【0050】
【表1】 *GPCによる分子量測定(ポリスチレン換算)
【0051】
【表2】 * 50℃の水中に24時間浸漬した時の重量減少率が
1%未満を良好、1%以上を不良とした。
【0052】表2の結果より本発明のフッ化アルカリ又
は2塩基性有機酸と金属縮合触媒との併用系を加水分解
縮合触媒として用いて得られたジシラニルオルガノポリ
シロキサンは、従来法に比べて優れた性能を有している
ことが認められた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 磯部 憲一 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1) R1 aSi26-a …(1) (但し、R1 は水素原子又は置換もしくは非置換の1価
    炭化水素基であり、Xは加水分解性基である。aは0,
    1,2又は3である。)で示される加水分解性基含有ジ
    シラン及び/又はその部分加水分解縮合物を触媒として
    フッ化アルカリ、又は、2塩基性有機酸と金属縮合触媒
    とを用いて加水分解縮合させることを特徴とする下記平
    均組成式(2) R1 cSi2(OR2d(6-c-d)/2 …(2) (但し、R1 は上記と同様の意味を示し、R2は水素原子
    又は置換もしくは非置換の1価炭化水素基である。c,
    dは0≦c≦3,0<d<6,0<c+d<6を満たす
    正数である。)で示されるジシラニルオルガノポリシロ
    キサンの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009544797A (ja) * 2006-07-27 2009-12-17 ダウ・コーニング・コーポレイション 強化シリコーン樹脂フィルム及びその調製方法
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JP2010518226A (ja) * 2007-02-06 2010-05-27 ダウ・コーニング・コーポレイション シリコーン樹脂、シリコーン組成物、被覆基材、および補強シリコーン樹脂フィルム

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