JPH0951728A

JPH0951728A - プランターと植物栽培装置

Info

Publication number: JPH0951728A
Application number: JP20963095A
Authority: JP
Inventors: Toshiaki Kobayashi; 俊昭小林; Yasushi Wada; 康和田
Original assignee: CI Kasei Co Ltd
Current assignee: CI Kasei Co Ltd
Priority date: 1995-08-17
Filing date: 1995-08-17
Publication date: 1997-02-25
Anticipated expiration: 2015-08-17
Also published as: JP3031208B2

Abstract

(57)【要約】【課題】プランターの構造を工夫することで、比較的
簡単な施工で、給水、施肥などが自動化でき、短期的な
緑化などにも採用できる可搬性のある、新規なプランタ
ーと植物栽培装置を提供する。【解決手段】給水、給液、排水、通気などのために床
面に配置される配管１と係合する係合部２Ａを、プラス
チック容器２の底部に一体に形成すると共に、上記係合
部２Ａに対応して、上記底部に、配管１と連通する導通
口２Ｂを設けている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、主として、緑化対
策の一貫として、施工性に優れた安価なプランターと、
これを用いた植物栽培装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一般に市販されているプランターは、平
面視が長方形の独立した一個の容器で構成され、給水や
施肥の際には、人手を要するものである。しかし、緑化
対策として、ビルの屋上庭園、室内庭園（アトリウ
ム）、イベント会場、スポーツ施設などの仮設用に、更
には、歩道、街路、公園などの緑化のために、広い床面
積全体にプランターを配置して植物栽培する場合には、
給水、施肥などの作業にかなりの時間と労力が必要とな
る。また、その作業のための通行路を確保しなければな
らない。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】通常、このように大規
模な緑化を行う場合には、植物の管理、維持のために、
配管などの埋設によって、給水、施肥を自動化している
が、このための工事に多大の経費が掛かる上、工期が短
い場合には、施工が困難であり、特に、短期的なイベン
ト会場などの仮設現場での採用が難しい。

【０００４】本発明は、上記事情に基づいてなされたも
ので、プランターの構造を工夫することで、比較的簡単
な施工で、給水、施肥などが自動化でき、短期的な緑化
などにも採用できる可搬性のある、新規なプランターと
植物栽培装置を提供しようとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】このため、本発明では、
図示の実施例でも明らかにしたように、プランターが、
給水、給液、排水、通気などのために床面に配置される
配管１と係合する係合部２Ａを、容器２の底部に一体に
形成すると共に、上記係合部２Ａに対応して、上記底部
に、配管１と連通する導通口２Ｂを設けた構造になって
いる。このようなプランター容器は、真空成形、圧空成
形、射出成形又はプレス成形により形成され、プラスチ
ック、セラミック等により構成されている。

【０００６】この場合、容器２の縁の一部には、隣接し
て配置される同じ容器に連係される鉤形の連係部２Ｃを
備えていることが、プランターを多数組み合わせて、大
きな面積の植物栽培を実現する上で、好ましい。また、
配管１と係合する係合部２Ａは、容器２の底部におい
て、縦方向又は横方向の少なくとも一方向に全通する溝
部により構成でき、縦横二方向に形成されている場合に
は容器２の底部の中央において縦横に交差する二条で構
成されているとよい。係合部２Ａは、一方向に部分的に
突設されるアーチ形の突起であってもよい。

【０００７】また、本発明では、上記プランターを用い
た植物栽培装置として、給水、給液、排水、通気などの
ための配管１を所定間隔で床面に配置すると共に、配管
１と係合する係合部２Ａを容器２の底部に一体に形成し
た複数のプランターを、係合部２Ａが配管１に嵌合する
状態で、床面上に隣接して配列すると共に、容器２の底
部に設けた導通口２Ｂを介して、プランター容器の内部
を配管１の導通口１Ａに連通している。

【０００８】この場合、容器２の縁の一部には、鉤形の
連係部２Ｃが一体に突設されており、連係部２Ｃを、隣
接して配置される同じ容器の縁に連係させて、プランタ
ー容器相互を接続するように構成するのが好ましい。

【０００９】また、図５の第２の実施の形態に示すよう
に隣接して配置されるプランター容器１２の縁に、略断
面逆Ｕ字型の連結部材８をあとから被せて接続すること
もできる。この場合、連結部材８は、直線状、Ｔ字型或
いは十字型に連続させた形状のものを組み合わせて使用
できる。

【００１０】このように、本発明のプランターを採用す
ることで、床面に配管をすれば、そこにプランターを組
合せ、配列して、所望の床面積で、大規模な植物栽培プ
ラントが実現できることになる。これは、施工が簡単で
あり、工期も大幅に短縮でき、更には、可搬性があり、
解体や部分取り替えなども行えるので、短期のイベント
会場などの緑化にも採用できる。

【００１１】また、要すれば、配管１を通して、各プラ
ンターに対して、給水、液体肥料の供給が行え、更に、
プランターからの過剰水分の排出、植物の根に対する通
気などの機能も、同一配管を介して実現でき、自動化す
ることが可能である。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、本発明の第１の実施の形態
を、図１〜図４を参照して具体的に説明する。ここに示
すプランターは、給水、給液、排水、通気などのために
床面に略水平に配置される配管１を通す逆Ｕ字形断面の
溝部よりなる係合部２Ａを、平面視で正方形又は長方形
をなす容器２の底部に一体に形成すると共に、係合部２
Ａに対応して、上記底部の中央に、配管１に形成した導
通口１Ａと連通する導通口２Ｂを設けている。なお、こ
の実施の形態では、容器２は、真空成形や圧空成形、或
いは射出成形などによって成形されるプラスチック製で
あり、導通口２Ｂは、容器２の内底面より上方に湾曲形
成された溝部よりなる係合部２Ａの上面より下方向にノ
ズル状に突出され、適当な環状パッキング材３を介して
導通口１Ａに液密に嵌合されるのが好ましい。容器２を
セラミックや金属などにより形成することも可能であ
る。

【００１３】容器２の縁の一部、例えば、相隣る２辺の
縁には、隣接して配置される同じ容器の縁に係合される
フック式に折り曲げた連係部２Ｃが一体に備えられてい
て、プランター相互の連係をなしている。なお、この実
施の形態では、容器２は、配管１を通す溝部よりなる係
合部２Ａが、中央において縦横に交差する十字形の２条
で構成されている。

【００１４】このようなプランターを多数用いて、所要
の面積の緑化領域を確保するための植物栽培装置は、上
述の、給水、給液、排水、通気などのための配管１を所
定間隔で床面４に略水平に設置すると共に、配管１を通
す係合部２Ａを容器２の底部に形成したプランターを、
係合部２Ａが配管１に嵌合する状態で、床面３上に配列
すると共に、容器２の底部に設けた導通口２Ｂを介し
て、プランター内部を配管１の導通口１Ａに連通して、
構成される。この際、連係部２Ｃで隣接するプランター
を相互に接続し、連続する長方形や、Ｔ字形、Ｌ字形、
更には、十字形などの緑化領域を構成する。

【００１５】このような構成では、プランター容器２内
の導通口２Ｂよりも低位置となる保水部６に粒状物を敷
き詰め、その上面に通液性のある不織布層５を設け、そ
の上に土壌７などを敷き詰め、そこに所要の植物、例え
ば、芝草などを植え込み、各配管１に給水、給液（液状
肥料や病害予防の薬液を水に溶解した溶液）して、適
宜、導通口１Ａ、２Ｂを介して、各プランターに与え
る。また、必要なら、降雨の際など、過剰の水分を、プ
ランターから配管１を介して、排水することもできる。
また、必要なら、配管１を介して、プランター内に空気
を強制供給して、根腐れなどを防止する機能を果たすこ
ともできる。

【００１６】なお、配管は、排水のみに採用される場
合、上述のようにパイプ状ではなく、例えば、断面Ｕ字
形の樋状でも良い。また、上述のプランターは、平面視
で正方形であったが、必要なら、平面視で長方形や六角
形などの適宜な形状にしてもよいことは勿論である。ま
た、上述のように、容器２に係合部２Ａを有するプラン
ターの構成では、その容器２の内底部に、導通口２Ｂの
レベルＬまで保水性を確保できるので、そこに砂利、
砂、軽石、燒結土、プラスチック・ペレットなどの粒状
物を敷き詰めてもよい。また、このような保水部分と、
その上の植裁部分（詰め込み土壌）との間に通液性のあ
る不織布層５を設け、毛細管現象を利用して、水の吸い
上げが実現できるようにしてもよい。

【００１７】図５は、本発明に係るプランター又はこれ
を用いる植物栽培装置の第２の実施の形態を示す。この
プランター容器１２は、これとは別に略断面逆Ｕ字型の
連結部材８を有し、隣接する容器１２の縁部にこの連結
部材８をあとから被せて接続する。この場合、連結部材
８は、直線状、Ｔ字型或いは十字型に連続させた形状の
ものを組み合わせて使用できる。

【００１８】

【発明の効果】本発明は、以上詳述したようになり、給
水、給液、排水、通気などのために床面に配置される配
管を通す係合部を、容器の底部に形成すると共に、上記
係合部に配管と連通する導通口を設けているプランター
を提供することで、以下のような作用効果が得られる。
すなわち、本発明では、個々のプランターに、予め、土
壌を詰め、施肥し、所要の植物を植裁しておけるので、
緑化現場では、工期が著しく短縮できる。個々のプラン
ターで植物栽培を始め、養生、ストックが可能なので、
計画生産や在庫が可能であり、コストダウンなどの経済
効果が得られる。配管も床面に設置するだけでよく、埋
設などの面倒が無く、施工が容易であり、作業に熟練を
要しないなどの利点がある。プランター容器を床面上に
設置するときに、その係合部を配管に嵌合するようにし
て設置するところからその設置が容易で、位置決め配列
も容易である。各プランター内への給排水を配管を通し
て行うので能率的である。プランターに鉤形の連係部を
突設することによりプランターの位置決め配列が容易且
つ確実となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施の形態を示す概略斜視図で
ある。

【図２】同じく、各プランターの縦断側面図である。

【図３】同じく、平面図である。

【図４】同じく、プランターどうしの接続状態を示す縦
断側面図である。

【図５】本発明の第２の実施の形態を示すプランター容
器の隣接部の断面図である。

【符号の説明】

１配管１Ａ導通口２，１２容器２Ａ係合部２Ｂ導通口２Ｃ連係部３環状パッキング４床面５不織布層６保水部７土壌８連結部材

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】給水、給液、排水、通気などのために床
面に配置される配管と係合する係合部を、容器の底部に
一体に形成すると共に、上記係合部に対応して配管と連
通する導通口を設けていることを特徴とするプランタ
ー。
【請求項２】上記容器の縁の一部には、隣接して配置
される同じ容器に連係される鉤形の連係部を備えている
ことを特徴とする請求項１に記載のプランター。
【請求項３】複数個の容器が隣接して配設され、該隣
接して配置される容器の縁に、略断面逆Ｕ字型の連結部
材を被せて相互に連係していることを特徴とする請求項
１に記載のプランター。
【請求項４】上記係合部は、容器の底部において、縦
方向又は横方向の少なくとも一方向に全通する溝部によ
り構成されていることを特徴とする請求項１、２又は３
に記載のプランター。
【請求項５】給水、給液、排水、通気などのための配
管を所定間隔で床面に配置すると共に、上記配管と係合
する係合部を容器の底部に一体に形成した複数のプラン
ターを、上記係合部が上記配管に嵌合する状態で、床面
上に隣接して配列すると共に、上記係合部に対応して設
けた導通口を介して、各プランター容器の内部を上記配
管の導通口に連通していることを特徴とする植物栽培装
置。
【請求項６】各プランター容器が、その上記係合部の
導通口より低い底面を有する容器の保水部に粒状物を敷
き詰め、その上面に不織布層を設け、さらにその上に土
壌などを敷き詰めていることを特徴とする請求項５に記
載の植物栽培装置。