JPH09510633A - 液体の配分を制御する改良された吸収材製品 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 液体透過性の上層（５）と、下方の不透過性層（７）と、吸収部材（６）とを有する生理用ナプキン（１）は中間層（１０）を有し、中間層（１０）は、受けた液体を配分し、吸収部材（６）の縁部からの液体の漏れを防止するために、吸収部材（６）を包囲し、吸収部材（６）の長手方向の側縁及び端縁の周りに伸びている。

Description

【発明の詳細な説明】 液体の配分を制御する改良された吸収材製品 本発明は、液体透過性の上層と液体不透過性の下層と、その２つの層の間に配 置された吸収部材とを有する吸収材製品、例えば、生理用ナプキンに関する。 さらに詳細には、本発明は、婦人の使用者の身体に面する上層の表面に配置さ れた液体の配分を制御する１つまたはそれ以上の層を有する生理用ナプキンに関 する。 本発明の好ましい構成は、基本的な部品として好ましくはヒドロゲル吸収材料 を含む吸収部材を有する。 液体透過性である上層と、液体不透過性の下層と２つのヒドロ吸収材材料の間 に配置された吸収部材とを有する生理用ナプキンはこの技術分野において公知で ある。 米国特許第５００９６５３号は、液体透過性である上層と、液体不透過性であ る下層と、２つの間に配置された吸収部材とを有する生理用ナプキンを示してお り、吸収部材は、エアレイドワッディングの２つの層と、ヒドロゲル吸収材の中 央層とからなる。 ７０％のポリマー及び３０％のポリエステル繊維を有する不織布によって形成 された液体を吸収する層は、上層と吸収部材との間に配置され、上層を通過する 液体の側方への配分を改良するように構成されている。 吸収層において液体の側方への配分は、放出液が接近する吸収材の表面積を増 大させるが、他方、生理用ナプキンの縁部に液体が染み出す可能性があり、従っ て、使用するある条件によっては使用者に密着した下着にしみをつくったり、汚 したりする。 ヨーロッパ特許第２５７２８０号明細書は、少なくとも３５％に等しい全体の 開放面積を有する０．７６２ｍｍ未満の厚さの有孔性でほぼ疎水性のポリマーフ ィルムが不織布層の上にそれに固定されるように配置され、第１の層の開口部は 、重力だけによっては１％の食塩水を通過させるためには不十分な大きさであり 、第２の層は、１５分後に１２．７ｍｍ未満の１％食塩水溶液が垂直方向に上昇 することができるような毛管構造を有する。 吸収材製品は、複合した２層構造、すなわち、セルロース繊維から形成された 上方の低密度層と、セルロース繊維と超吸収材材料との高密度の混合物を有する 下層とを有する。 吸収部材の下側は、ポリエチレンのシートに取り付けられ、ポリエチレンのシ ートは、吸収部材のベース及び側面から使用者の下着に液体が通過することを防 止するように吸収部材の側縁に伸びている。複合カバー層は、液体の流れに関す る清浄性を改良するために一方向に液体を流すことができることが考慮され、ま た前記層は、非常にわずかな拡散特性、すなわち、液体が側方に伝達する低密度 を示すことが考慮される。 従って、同時に、吸収領域の外側で吸収材の領域に受ける液体を配分する性能 を保持しながら完全に液体透過性である中間層の不利益を避ける試みの問題が残 る。 ＰＣＴ出願第ＰＣＴ／ＵＳ９３／０８５９７号は、下方の中間層と、上層と吸 収部材との間に配置された吸収部材それ自信の側縁の周りに伸びるような方法で 構成された中間層を備えている。 中間層は、受けられた液体を配分することができ、側縁からの液体の漏れを防 止し、吸収材の側縁でほぼ不透過性である。しかしながら、例えば、苛酷な使用 の下では、吸収部材の２つの端部からの液体の流出が生じる。 従って、本発明の目的は、婦人の使用者の身体に面する前記生理用ナプキンの 表面に放出された液体を制御することができる層状構造を有する生理用ナプキン を提供することである。 本発明の他の目的は、液体不透過性である下層と、液体が放出される液体透過 性の上層との間に配置された吸収部材を有し、上層と吸収部材との間に配置され た中間層が婦人の使用者の身体に面する吸収部材の表面に放出された液体を配分 するが、吸収材の縁部から使用者の布への液体のロスを防止するような形状であ る生理用ナプキンを提供することである。 本発明の他の目的は、上層と吸収部材との間に配置された中間層が前記吸収部 材の婦人の使用者の身体に面する表面に放出された液体を配分し、前記中間層が 、少なくとも吸収部材の中央部分に沿って吸収部材の側縁の周りに伸び、液体が 吸収部材の長手方向側縁の周りで前記中間層の少なくとも内面に沿って拡散する ことができる生理用ナプキンを提供することである。 従って、本発明は、次の請求の範囲に特に示された特性を有する吸収材製品、 例えば、生理用ナプキンを提供することを目的とする。これは、吸収部材の側縁 及び端縁の双方から使用者へ衣服への液体の漏れを防止するような方法で形成さ れた中間層の使用を含む。 好ましくは、生理用ナプキンは、液体透過性の上層と、液体不透過性の下層と 、前記２つの層の間に配置された吸収部材とを有し、前記生理用ナプキンは、上 層と吸収部材との間に配置された親水性中間層を有し、吸収部材は、各層の密度 が上層から下層に向かって減少する層構造を有する。 本発明は、請求の範囲を参照して非制限的な例によって完全に説明されている 。 第１図は、使用者から離れるように構成される側から見た本発明によって構成 された生理用ナプキンの平面図である。 第２図は、第１図の線IIー IIに沿って切った吸収材の断面図である。 第３図は、第１図の線Ｉ−Ｉに沿った吸収材の断面図である。 第４図は、本発明による吸収材内に含まれる中間層の好ましい構成の部分断面 図である。 第４′図は、本発明による吸収材の他の構成の断面図である。 第５図は、使用者から離れるように構成された側から見た、本発明によって製 造された生理用ナプキンの他の構成の平面図である。 第６図は、第５図の線Ｉ−Ｉに沿った吸収材の断面図である。 第７図ａ及び第７図ｂは、重複した長手方向の縁部を有する中間層を備えた本 発明による吸収材製品の２つの連続した製造工程を概略的に示した図である。 第８図ａ及び第８図ｂは、重複した長手方向の縁部を有する中間層を備えた吸 収材の対応する図面である。 本発明は、使用者の外陰部の領域で使用者に直接接触するように外側に接触し 、身体から排出される液体を吸収するように作用し、１回の使用の後に廃棄され る使い捨て吸収材製品、特に婦人用の生理用ナプキンに関する。 しかしながら、本発明は、生理用ナプキンのみには制限されず、例えば、パン ティライナ等のような他の使い捨て吸収材製品にも適用可能である。 第１図、第２図及び第３図に示す使い捨て生理用ナプキンは、本発明によって 構成された吸収材製品の好ましい実施例を示す。 第１図は、本発明によって製造された生理用ナプキンを示している。特にそれ は、使用中に婦人のユーザの身体に直接接触する場合の吸収材の上側を示す。 第１図は、前方領域２と、後方領域３と、２つの領域の間に配置される中央領 滅４とを示す。また、それは長手方向の軸線ＡＡ′と断面線II-IIに対応する横 新方向の軸線とを示す。 吸収材は、液体透過性で使用者の身体に直接接触するようになっている上層と 、及収部材６と、液体不透過性である下層７とを有する。 この図示した構成において、吸収材は２つの前方領域２と後方領域３に大きな 幅を有し、幅は中央領域４においてさらにせまい。図示したようにこの形状は、 使用者の身体の形状にさらによく適合する。吸収部材６は、丸い端部３８を有す る矩形の形状と、中央領域４に対応する吸収材の最小限の幅よりわずかに小さい 幅を有することを特徴とする。吸収材６において、吸収材１の中央領域４及び前 方領域２及び後方領域に広く対応する領域中央領域３９及び２つの端部領域３４ がある。液体に対して透過性を有する上層５と、吸収材全体の外形に対応する同 じ寸法及び寸法を有する不透過性の下層７とが、例えば、吸収材の外側の周囲９ に沿ってのりまたは熱溶接によって一緒に結合される。 液体に対する透過性を有する上層５は、液体がその厚さを通って下の構造に迅 速に通過することができなければならない。従来技術の種々の方法において、上 層５は、例えば、不織布や液体透過性で吸収材ではない有孔性ポリマーフィルム で製造することが好ましい。 本発明の好ましい構成において、使用者の本体に面する透過性の上層５の表面 は、前記上層５がポリマーフィルムを使用して製造される場合に親水性である。 親水性の表面は、上層から下の吸収構造まで液体が迅速に通過することを保証 し、液体の一部が上層の表面に流れる可能性を低減する。 身体に面する可撓性上層５の表面は、スプレーまたはローラによって適用され る表面活性剤で処理することによって親水性とされる。 別の例として表面は透過性の上層が形成される材料に直接組み込むことができ る。 吸収部材６は、ユーザの身体に面する表面をカバーする中間層１０によってカ バーされ、２つの長手方向の境界部分１１によって吸収部材６の側方の長手方向 の縁部８と、２つの端部領域３５によって端縁３８とがカバーされる。好ましく は、第２図に示すような、中間層１０は、長手方向の境界部分１１を有し、この 境界部分１１は、密接する下着に面する吸収部材の側で、中間層１０の一部に重 複する吸収部材６を完全に包囲するような寸法である。 第１図及び第３図に示すように、中間層１０は、吸収部材６より長く、その端 縁３６は、吸収部材を越えて突出している。 端縁３６において、中間層１０の重複部分は、第１図及び第３図に示すように 、中間層１０内に吸収部材６を完全に包囲するように接着剤３７のラインによっ て一緒に結合される。 中間層１０は、長手方向の境界部分１１に沿って液体不透過性であり、この長 手方向の境界部分１１は、長手方向の側縁８及び吸収部材６の２つの端部３４に 対応する２つの端部領域の近傍で少なくとも吸収部材６の衣類に面する表面部分 を包囲する。 前記中間層１０は、ユーザの身体に面する吸収部材６の表面の少なくとも一部 に対応して液体透過性である部分１２を有する。第１図は、線II-IIに関して対 称的に配置された透過性部分１２を示している。これは、吸収材１の横断軸線と 一致して吸収部材６の中央領域３９に配置されている。 中間層１０は、５ｃｍ3／ｇを越える容量、好ましくは、７ｃｍ3／ｇを越える 容量を有し、液体の毛管拡散の良好な性能及び低い吸収性能とを有する。 中間層を形成する材料の毛管拡散性能及び吸収性能は、“水平方向拡散テスト ”及び“自由吸収テスト”によって評価され、その双方は、重量が０．９％の食 塩水溶液を使用して８０ｍｍの長さで２５．４ｍｍの幅の材料の矩形のサンプル で実施される。 各テストにおいて、得られた値は３つの同一のサンプルにおいて測定された値 の平均を表す。 水平方向拡散テスト プロノイＫシャタジーによって編集され、１９８５年エルサビールサイエンス パブリッシャＢ．Ｖ．１９８５年によって発行された“吸収材”の“要求濡れ特 性テスタ”と称される設備は、１９７４年米国のＢ．Ｍリヒシュタインの“ＩＮ ＤＡ技術シンポジウム”を参照することによって使用される。 このテストは、液体が有効なゼロの水力学的なヘッドで放出される穴に対応す る１つの端部を有する水平方向のテストプレート上に特定の寸法を有する一例の 材料を配置することによって行われる。 ８０ｍｍの距離をカバーするサンプルの他端に液体が達するのに必要な時間を 秒で測定する。 自由吸収テスト 特定の寸法のサンプルは、重量が測定され、液体の表面に浮くことができるよ うにする。液体の表面に面する材料の表面は、使用中の接触表面である。このサ ンプルは、１分の間に液体に放置され、ツイーザを使用して取り出され、１分間 の間、液体が滴下され、次に重量が測定される。最初の重量と最後の重量との間 の差はテスト中にサンプルによって吸収された量を表す。 中間層１０を有する材料は、１５０秒未満の“水平方向拡散テスト”によって 測定された毛管拡散時間と、１ｇ、好ましくは、“自由吸収試験”によって測定 された０．５ｇ未満の自由吸収性能とを有する。 適当な処理によって親水性とされる出願人の名称でヨーロッパ特許第２０７９ ０４号明細書に述べられている生理用製品のコート構造の使用が特に好ましいも のと証明された。 特に第４図に示すこの構造は、有効であり、不織布からなる上層１３と、ポリ マーフィルムからなる中間層１４と、不織布からなる下層１５とを有する。この ３つの層は、２００μと７００μとの間の厚さを有する構造を形成するために一 緒に結合する。 本発明の好ましい実施例において、この構造は有孔性であり、従って、中間層 の部分１２でのみ液体透過性とされるが、中間の衣服に面する吸収部材６の表面 の少なくとも一部分と、長手方向の側縁をカバーする境界の長手方向の部分と、 吸収部材６の２つの端部３４に対応する２つの領域３５は、穴がなく、従ってほ ぼ不透過性である。 中間層１０を形成する層構造の上方及び下方層１３の不織布から成る繊維は、 親水性であり、例えば、前記構造を形成する前に、表面活性剤によって親水性と される。 好ましくは、この場合、層構造の上方繊維層に対応する前記中間層１０の外面 は、液体透過性である部分のみが親水性であるが、中間層１０の外面の他の部分 は、疎水性であり、例えば、これは前記構造を形成するために表面処理によって 行われる。 使用するにあたって、層状の構造は、上に重なる透過性の上層５から下の吸収 部材６に透過性部分１２の穴１２を通って液体を受けそれを迅速に伝達すること ができる。 中間層１０の高度な容量的な特徴は、吸収部材６の表面から上方の透過性層５ を隔離して、使用中に使用者の身体に面する吸収材の表面を乾燥する上での補助 を行う。 中間層の無孔性の長手方向の境界部分１１は、生理用ナプキンが使用中に正規 の圧力を受けるときに吸収部材６の縁部８から生じる液体の漏れを防止する。 例えば、接着剤３７のラインによって設けられた各端部領域３５の端縁３８に 対応する中間層の重複部分の間の前記端部３４の巻き込みを含む結合は、苛酷な 使用条件の下で吸収部材６の端部３４で生じる液体の漏れを防止して、吸収部材 ６の吸収性能から最大限の利点を引き出すことを可能にする。 中間層１０の端部領域３５は、吸収部材６の端部３４に対応し、従って、使用 中に前記吸収部材の中央領域３９の中央のほぼ近傍に開放される液体を受けるよ うに構成されている。前記端部領域は、孔がなく、従って、液体不透過性である ので、吸収部材６の端部３４で生じる液体の流れを生じないように吸収材の上面 を絶縁することができる。 ２つの上方１３及び下方１５の繊維層の毛管拡散性能は、低い液体性能と共に 、上層に広がって受けられる液体を、最初に通常可撓性部分１２の中央に受けら れる領域からかなり離れた前記繊維層内の毛管に伝達するようにし、その結果、 長手方向及び横断方向の双方において拡散される。 この方法において、液体が下の吸収部材に向かって通過する中間層１０の表面 が増大され、液体を吸収する前記吸収部材の大きな範囲を提供する利点を与える 。 横断方向に中間層１０に沿って染み出した液体は、吸収部材６の側方の長手方 向の境界８を越えて中間層１０の長手方向の境界部分１１がその下に伸びている 前記吸収部材６の下面まで搬送される。 従って、液体のある部分は、吸収部材６の下面を通って吸収される。液体は、 好ましい実施例で対応する吸収部材６の内側に面する中間層１０に沿って第３図 の層構造の下方繊維層１５に向かって前進し、その結果、例えば、長手方向の側 縁８から側方への漏れの結果として繊維または吸収部材６を通って内側の毛管拡 散によって下方繊維層１５に到達する。 中間層を構成する材料の低い吸収性能は最小限の液体のみが前記層に保持され 、大部分の液体は、前述したような方法で吸収部材６に伝達される。 無孔領域、すなわち長手方向の境界部分１１及び端部領域３５の中間層１０の 疎水性外面は、透過性の親水性部分１２を越えて液体が毛管的に拡散することを 防止する利点を有する。この方法において、中間層１０の外面に沿って、液体が 側縁に向かって、吸収部材の下を、生理用ナプキン１の前方領域２及び後方領域 ３に対応する端部領域３５に向かって液体が染み出す危険性が低減される。 従って、中間層１０の外面のこれらの領域は、液体の拡散による影響をうけず 、使用中に乾燥したままであり、吸収材の側縁または端部からの漏れの可能性を 制 限する。密着した布に面する表面で中間層１０によって一部がまたは全体が包囲 される吸収部材６と、下方の不透過性層７との間に下方の停止層１６が含まれて いる。第１図に示すように、下方の停止層１６は、生理用ナプキン１と同じよう に形成されることが好ましく、従って、矩形の吸収部材６より広く、２つの前方 領域２及び後方領域３に４つの部分１７を形成する。 下方の停止層１６は、疎水性であり、非常に低い毛管拡散性能を有する。好ま しい構成において、前記層は、中間層１０を有する前記有孔層構造によって形成 され、層１３及び１５の繊維は、親水性の代わりに疎水性である。 中間層１０が下方の側の吸収部材を完全に包囲しない場合、吸収部材６によっ て吸収されて使用中に放出された衣服に面する下方の側からの少量の液体は、穴 によって形成された小さい空洞内の下方の停止層１６から受けられ、前記層を製 造する繊維の疎水性の性質によってほかの場所に拡散することができるように保 持される。 成形吸収材１の２つの前方領域２及び後方領域３の矩形の吸収部材６の長手方 向側縁に関して側方に伸びている下方停止層１６の４つの部分１７は、この領域 における吸収材１の構造に対して大きな整合性と厚さを与える。 吸収部材６は、生理用ナプキン、あかちゃんのおむつ及び他の使い捨て吸収材 で使用できる種々の広範な吸収材材料から得ることができる。 適当な材料は、木製パルプ、吸収フォームまたはスポンジ、合成繊維、親水性 吸収性材料、または他の材料または他の材料の組み合わせから得られるセルロー ス繊維である。 通常、超吸収材と称されるヒドロゲル吸収材料は、膨張によって大量の液体か ら少量の身体の液体、特に水を吸収することができるポリマである。また、それ らは、中間の圧力でもこれらの液体を保持することができる特定の特性を有する 。これらの特性によって、それらはある時期の間において、使い捨て吸収材製品 を 意図する吸収部材で親水性繊維と組み合わせて使用するために提案されている。 しかしながら、超吸収材の高度な吸収性能は、吸収材の同様な高度な速度と組 み合わされ、これは、このような物質を組み込む吸収材製品の性能に逆影響を与 える。 超吸収材は、“ゲルブロック”として従来技術に説明された現象を起こす。超 吸収材の粒子が液体と接触するとき、その外面は、その液体を吸収し始め、膨張 し、前記粒子への液体の伝達を妨げる。液体は、非常に遅い拡散機構によっての み、乾燥している粒子のコアに浸透する。 この現象は、超吸収物質の高度な吸収性能から完全に製品をつくることを妨げ る。 すべての環境におけるヒドロゲル吸収材料の使用は、等しい吸収性能ごとに少 量の親水性繊維を有する吸収部材を製造することを可能にし、その結果、繊維の みからなる従来の吸収部材と比較して小さい寸法及び小さい厚さを特徴とする。 高度に薄い厚さを特徴とするヒドロゲル吸収材材料の繊維及び粒子を別れた重 複層に配置した構造が形成される。 本発明の生理用ナプキンとして特に好ましいのは、ＰＣＴ特許出願ＵＳ９３／ ０６１２８号及びＵＳ９３／０８５９７号及びイタリアの特許出願第ＴＯ９３Ａ ００１０２８号（ＲＤ５５参照）に説明されている薄層構造である。 前記吸収構造は、２つまたはそれ以上の繊維層から形成され、前記繊維層の各 対の間には、疎水性吸収材料の粒子及び熱可塑性有機ポリマー材料の粒子を有す る中間層がある。 それらの間に対応する中間層を有する繊維層は、熱可塑性有機材料の粒子を溶 融し、少なくとも各長手方向の境界で長手方向に伸びる接着材の連続線によって 結合される。第２図及び第４図の断面図に示す吸収材６は、薄い吸収材構造の好 ましい構成を表す。 この吸収部材は、第１の繊維層１８と、第２の繊維層１９と、第３の繊維層２ ０と、ヒドロゲル吸収材料及びそれと混合された熱可塑性有機材料の粒子２２を 組み込んだ２つの中間層２１とを有する。 第２図は、接着剤２５の連続線を示しており、この接着剤２５は、吸収部材６ の長手方向の側縁８に沿って示された形状に配置された層構造で長手方向の境界 部分に沿って長手方向に伸びている。 第２図に示す層構造の吸収構造を形成する繊維層は、同一ではない。特に前記 層の密度は、第１乃至第３の繊維層に次第に増加する。 好ましくは、第１及び第２の繊維層１８及び１９は、短い繊維構造の乾燥した 層（エアレイド）を有し、下方の繊維層２０は、セルロース繊維及び合成繊維か ら形成され熱的に安定している（熱結合）。合成繊維の存在は、層に対する容量 性及び弾性特性を与える。使用において、さらに密度の高い上層１８及び１９は 、液体を受け、繊維及びヒドロゲル吸収材料の下層に向かってそれを迅速に伝達 することができると同時に吸収時に含まれる下の層の面積を増大するように長手 方向及び横断方向にそれを配分する。 さらに容量性を有する下方の繊維層は、小さい拡散容量性を有するが、その中 に大量の液体容量を受けることができ、中間層２１のヒドロゲル吸収材料の粒子 と共に吸収部材６の全体の吸収部材に寄与する。 さらに、合成繊維の存在によって得られる弾性の結果として、それが濡れたと きにつぶれる傾向はない。吸収材が使用によって正規の圧力を受けたときに、そ れにもかかわらず、下方の繊維層から離れた少量の液体は、重複した中間層のヒ ドロゲル吸収層の粒子によって再び吸収される。 通常、吸収部材６を形成する繊維層の密度は、０．０４ｇ／ｃｍ3と０．２０ ｇ／ｃｍ3との間にある。 第４図に示す他の構成において、中間層１０は、所定の寸法の長手方向の境界 部分を有し、それらは、第２図に示すように重複することなく、衣服に面する吸 収部材６の側に沿ってその一部のみが伸びている。 この場合、前記中間層１０は、第１図及び第３図に示すと同様の方法で各端縁 ３８に沿ってそれ自身に結合することができ、長手方向の境界部分１１に対応し て２つの領域に制限される。長手方向の境界部分１１は、いかなる場合にも２つ の端部３４で吸収部材６を閉鎖するために下方に折り曲げられ、少なくとも一部 が中間の下の層に、例えば、不透過性の下層７、または下方の停止層１６に、折 り曲げられる。 第５図及び第６図に示す他の構成は上述したものとは異なり、吸収部材６は、 直線的な端縁３８及び中間層１０を有する矩形の形状を有し、中間層１０は、こ の場合、長手方向の境界部分１１によって側方の長手方向の縁部８に沿ってその 周りを包囲された吸収部材６より長く、その対応端部３４で吸収部材６の下に折 り曲げられる端部領域３５を有する。 各端部３４で吸収部材６の下で中間層１０の下の端部領域３５を折り曲げるこ とは、長手方向の境界部分１１が特に第６図で示されたように折り曲げられる前 後に実行される。吸収部材６が中間層１０によって完全に包囲され、この層１０ は不透過性の長手方向の境界部分１１と長手方向の側縁８及び端縁３８に沿った 端部領域３５を有する。この方法において、吸収材の使用中に前記縁部から生じ る液体の漏れは防止される。 この形状は、第４′図の断面に示すように衣服に面する吸収部材６の側に沿っ てその一部のみが伸びるように中間層１０の長手方向の境界部分１１が十分に広 い場合に特に好ましい。しかしながら、別の例として、境界部分１１は、突き合 わせ継手で互いに合致するためには十分に長いが、互いに重複する程には長くな い。 第８図ａ及び第８図ｂは、中間層１０で吸収部材６を包囲する段階を示してい る。図面から分かるように、層の寸法は長手方向の縁部が領域５０で互いに重複 し、層は吸収部材の端縁３９を越えて伸びている。直線で示す層１０の端縁３６ は、接着剤のライン３７によって共に密封される。 第９図ａ及び第９図ｂは、層１０が重複領域５０を与えるためには不十分な寸 法であり、層の長手方向の縁部が互いに合致しない場合に対応する段階を示す。 本発明による生理用ナプキンは、エンボスラインを含み、エンボスラインは長 手方向であることを特徴とする生理用ナプキンの吸収部材６または生理用ナプキ ンの全体構造のみを含む。 これらのエンボスラインは、吸収部材６内で長手方向に液体の拡散を補助する ように設計され、その構造内に局所的に密度が増加した領域をつくり、周縁の折 曲線を形成し、その結果、使用者の輪郭にさらによく合致するように使用中に好 ましい形状、例えば、Ｗ形状に適合する。 本発明による生理用ナプキンの構造を形成する個々の層は、接着剤によって一 緒に接着されることが好ましい。 もちろん、本発明の詳細は、その原理から外れることなく、また本発明の範囲 から逸脱することなく広範に変化する。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ)， ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，Ｃ Ｈ，ＣＮ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ ，ＧＥ，ＨＵ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ， ＬＫ，ＬＲ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＮ，Ｍ Ｗ，ＭＸ，ＮＬ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＴ，ＵＡ， ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 液体透過性の上層と、液体不透過性の下層と、前記上層と前記下層との 間に配置された吸収層とを有し、前記吸収層は、２つの長手方向の側縁と、２つ の端縁と、使用者の身体に面する面と、使用者の下着に面する面とを有し、少な くとも前記身体に面する面と、前記長手方向の側縁と、前記２つの端縁とは中間 層でカバーされ、前記中間層は、吸収層の少なくとも前記側縁及び端縁に重なっ た液体不透過性部分と、前記身体に面する吸収部材の表面の少なくとも一部分に 液体透過性部分とを有し、前記中間層及び前記下層は共に使用者の下着に面する 表面若しくは縁部のいずれかからの漏れを防止するように吸収層を包囲する吸収 材製品。 ２． 前記中間層は、前記下着に面する吸収層の側の少なくとも一部をカバー する請求項１に記載の吸収材製品。 ３． 前記中間層は、吸収層の少なくとも表面の周りを包囲するシートが設け られ、前記吸収層は、前記ユーザの身体及びその長手方向の縁部に面し、各端縁 で液密状に互いに密封される部分を有する請求項２に記載の吸収材製品。 ４． 前記密封部分は、前記端縁の外側に配置されている請求項３に記載の吸 収材製品。 ５． 前記部分は、前記吸収材層に隣接して配置される請求項３に記載の吸収 材製品。 ６． 前記中間層は、身体に面する側、下着に面する側、吸収材の側部及び端 縁に完全に対応して伸びている請求項２乃至５に記載の吸収材製品。 ７． 前記中間層は、５ｃｍ3／ｇ以上の容積と、水平方向の拡散試験におい て８０ｍｍの所定の長さにおいて１５０秒未満の毛管拡散容量と、自由吸収試験 において１ｇ未満の吸収容量とを有し、双方のテストは、重量で０．０９％の食 塩水を使用して８０ｍｍの長さ及び２５．４ｍｍの幅を有する中間層の材料のサ ンプルで実施される請求項１乃至６のいずれか１項に記載の吸収材製品。 ８． 前記中間層は７ｃｍ3／ｇの容積を有する請求項７に記載の吸収材製品 。 ９． 前記中間層の材料は、０．５ｇ未満の吸収性能を有する請求項７または ８に記載の吸収材製品。 １０． 前記中間層は、液体不透過性のフィルムと不織布の材料とから形成さ れた層状構造を有し、前記不織布の材料は中間層の内面に毛管拡散容積を有する 層を形成する請求項７乃至９に記載の吸収材製品。 １１． 前記中間層は、中央のポリエチレンフィルムと、外側の２つのポリエ チレン繊維層とを有する３つの層構造を有する請求項１０に記載の吸収材製品。 １２． 前記中間層の液体に対して透過性である部分は、複数の孔を有する請 求項１０または１１に記載の吸収材製品。 １３． 下方の停止層は、不透過性の下層と吸収部材との間に配置されている 請求項１乃至１２のいずれか１項に記載の吸収材製品。 １４． 前記吸収部材はヒドロゲル吸収材材料を有する請求項１乃至１２のい ずれか１項に記載の吸収材製品。 １５． 前記吸収部材は、ヒドロゲル吸収材材料が間に配置される少なくとも ２つの繊維層を有する請求項１４に記載の吸収材製品。 １６． 前記吸収部材は、使用者の身体にもっとも近い層から始まる第１、第 ２及び第３の繊維層を有し、ヒドロゲル吸収材材料の層は、繊維層の隣接した層 の間に配置される請求項１４に記載の吸収材製品。 １７． 前記第１の繊維層は第２の繊維層より大きい密度を有し、前記第３の 繊維層は、第１及び第２の繊維層の密度より小さい密度を有する請求項１６に記 載の吸収材製品。 １８． 前記繊維層は吸収部材の長手方向の側縁に沿った接着剤によって互い に結合される請求項１５，１６または１７に記載の吸収材製品。 １９． 各繊維層の密度は、０．０４ｇ／ｍ3乃至０．２０ｇ／ｍ3の間にある 請求項１５乃至１８のいずれか１項に記載の吸収材製品。 ２０． ヒドロゲル吸収材料は、それと混合された熱可塑性ポリマーの粒子を 有し、さらにヒドロゲル吸収材料と連結して互いに繊維層を結合するように作用 する請求項１４乃至１６のいずれか１項に記載の吸収材製品。 ２１． 前記吸収部材は、ほぼ長手方向に伸びる少なくとも１つのエンボスラ インで製造される請求項１乃至２０のいずれか１項に記載の吸収材製品。 ２２． 生理用ナプキンを形成する形状をしている請求項１乃至２１のいずれ か１項に記載の吸収材製品。