JP2020188935A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】前後方からの排泄物の漏れが抑制された吸収性物品に関する。【解決手段】吸収性物品は、表面シートと吸収体を厚み方向に圧搾して形成される防漏溝を有する。防漏溝は、着用者の排泄部に対向する中間領域よりも前方にある前方領域から後方にある後方領域に亘って位置する一対の防漏縦溝と、前方領域及び後方領域それぞれに横方向に延びて位置する縦方向に延びる一対の防漏横溝と、を有する。前方領域及び後方領域それぞれにおいて、一対の防漏縦溝の横方向の間隔が最も広い最広部を規定する部分を通る縦方向に平行な一対の第1の仮想線を引き、一対の防漏横溝の縦方向における最端部を通る横方向に平行な第2の仮想線を引いたとき、一対の第1の仮想線よりも横方向外側の領域であって一対の第2の仮想線よりも縦方向外側にある第1の領域に存在する吸収性コアのパルプ密度は、一対の第1の仮想線よりも横方向外側の領域であって一対の第2の仮想線間にある第2の領域に存在する吸収性コアのパルプ密度以下である。【選択図】図5

Description

本発明は、生理用ナプキン等の吸収性物品に関する。
特許文献1には、トップシートとバックシートとの間に吸収体が配されるナプキンが記載されている。ナプキンは、トップシートと吸収体とが一緒に厚さ方向に圧搾されてなる吸収体の外周縁に沿って形成される略環状の線状圧搾部を有している。
特開2018−102826号公報
血液等の液状の排泄物は吸収性物品に形成される線状圧搾部で前後に拡散される。吸収性物品使用時、排泄物が多いときや長時間の使用では、線状圧搾部で排泄物が拡散されるとともに、前後端部から排泄物の漏れが誘発されやすい。
本発明の課題は、前後端部からの排泄物の漏れが抑制された吸収性物品に関する。
本発明の一形態に係る吸収性物品は、表面シートと、裏面シートと、吸収体と、を具備する。
上記吸収性物品は、着用者の前後方向に対応する縦方向及び前記縦方向に直交する横方向を有する。
上記吸収体は、吸収性コアと前記吸収性コアの少なくとも一部を覆うコアラップシートを有する。
上記吸収性物品は、上記吸収体の上記横方向における両側縁よりも中央部側に上記表面シートと上記吸収体を厚み方向に圧搾して形成される防漏溝を有する。
上記防漏溝は、上記横方向に二分する上記縦方向に延びる中心線を介して、上記着用者の排泄部に対向する中間領域よりも前方にある前方領域から後方にある後方領域に亘って位置する縦方向に延びる一対の防漏縦溝と、上記前方領域及び上記後方領域それぞれに上記中心線を跨いで上記横方向に延びて位置する一対の防漏横溝と、を有する。
上前方領域及び上記後方領域それぞれにおいて、一対の上記防漏縦溝の上記横方向の間隔が最も広い最広部を規定する部分を通る上記縦方向に平行な一対の第1の仮想線を引き、一対の上記防漏横溝の前記縦方向における最端部を通る上記横方向に平行な一対の第2の仮想線を引いたとき、
上記吸収体の上記前方領域及び上記後方領域それぞれにおいて、一対の上記第1の仮想線よりも上記横方向外側の領域であって一対の上記第2の仮想線よりも上記縦方向外側にある第1の領域に存在する上記吸収性コアのパルプ密度は、一対の上記第1の仮想線よりも上記横方向外側の領域であって一対の上記第2の仮想線間にある第2の領域に存在する上記吸収性コアのパルプ密度以下である。
以上のように、本発明の吸収性物品によれば、前後端部からの排泄物の漏れが抑制される。
本発明の実施形態に係る吸収性物品を示す平面図である。 図1のII−II線で切断した吸収性物品の前方領域の断面図であり、縦溝部の図示を省略している。 上記吸収体を平面視したときの吸収性コア、コアラップシート、防漏溝、圧搾領域の位置関係を説明する平面図である。 上記吸収性物品の吸収体の一部を構成する吸収性コアの平面図である。 上記吸収性物品の平面図である。 図5のVI−VI線で切断した吸収性物品の前方領域における部分拡大断面図である。 上記吸収体の製造工程を説明する概念図である。 変形例の吸収体を説明する図であり、当該吸収体を備える吸収性物品の前方領域を図6と同様に縦方向に切断した部分拡大断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
[ナプキンの全体構成]
本実施形態の吸収性物品1は、図1に示すように、本体Mと、一対のウイング部Wと、を備える。吸収性物品1は、生理用ナプキンとして構成され、以下、ナプキン1と称する。ナプキン1は、後述する粘着部によって、着用者の着衣に固定されることが可能に構成される。
ナプキン1は、着用者の前後方向に対応する縦方向Xと、着用者の左右方向に対応し縦方向Xに直交する横方向Yとを有する。さらに、ナプキン1は、縦方向X及び横方向Yの双方に直交する厚み方向Zを有する。
図1に示すように、ナプキン1は、縦方向に順に位置する前方領域M1と、中間領域M2と、後方領域M3とを有する。中間領域M2は、着用時に着用者の排泄部に主に対向する排泄部対向領域である。前方領域M1は、中間領域M2の前方にあり、着用時に着用者の排泄部より腹側に位置する領域である。後方領域M3は、中間領域M2の後方にあり、着用時に着用者の排泄部より背側に位置する領域である。
本体Mは、縦方向Xに沿って延び、着用時に着用者の着衣の内面に固定される。本体Mは、後述する吸収体11を有しており、着用者の経血等の液状の排泄物(以下、体液と称する場合がある。)を吸収する機能を有する。
一対のウイング部Wは、中間領域M2において、本体Mを挟んで幅方向に互いに対向し、幅方向の外側に大きく突出するように構成される。
ウイング部Wは、装着時に下着を挟んで本体Mと対向するように折り曲げられ、装着者の下着の外面に固定される。ウイング部Wは、装着中におけるナプキン1の位置ずれを防止し、ナプキン1外部への体液の漏れを防止する。
ナプキン1は、吸収体11を備えており、吸収体11は、防漏溝28、前方圧搾領域2及び後方圧搾領域4を有する。
防漏溝38は、本体Mの後述する表面シート12側に形成された圧搾溝である。前方圧搾領域2及び後方圧搾領域4は、それぞれ、吸収体11の縦方向Xにおける前端部11a、後端部11bそれぞれの横方向Y中央部に配置され、吸収体11の横方向Yの側端縁よりも横方向Y内側に配置される。防漏溝38、前方圧搾領域2及び後方圧搾領域4の構成については、後述する。
図2に示すように、ナプキン1は、吸収体11と、表面シート12と、裏面シート13と、一対のサイドシート14と、粘着部(図示せず)と、を備える。本体Mにおいて、ナプキン1は、裏面シート13、吸収体11及び表面シート12が厚み方向Zに積層された構成を有する。これらの構成は、例えば、接着剤やヒートシール等による接合、防漏溝38による圧搾加工等によって、適宜接合されて一体化される。
吸収体11は、縦方向Xに沿って延び、表面シート12と裏面シート13との間に配置される。吸収体11は、体液を表面シート12側の面から吸収し、内部で拡散させて当該体液を保持する。吸収体11の構成については後述する。
表面シート12は、液透過性のシート材として構成され、吸収体11の厚み方向Z上方に配置される。
表面シート12は、例えば、上方に突出する複数の凸部12aを有する。凸部12aは、内部にも繊維が分布する中実な構成でもよいし、内部に繊維がほとんど存在しない中空な構成でもよい。凸部12aにより、着用時に着用者の肌と表面シート12との接触面積を低減させることができ、通気性を高め、不快感を軽減させることができる。
裏面シート13は、吸収体11の厚み方向Z下方に配置される。裏面シート13は、例えば周縁部において、表面シート12及びサイドシート14と接着剤、熱シール等によって接合される。裏面シート13は、接着剤等によって吸収体11に接合されていてもよい。
裏面シート13は、例えば、液難透過性、水蒸気透過性及び撥水性等の機能を有するシート材で形成される。当該シート材としては、例えば熱可塑性樹脂のフィルムや、当該フィルムと不織布とのラミネート等を用いることができる。
図1に示すように、一対のサイドシート14は、ナプキン1の横方向Y周縁に配置され、表面シート12を挟んで横方向Yに相互に対向する。サイドシート14は、横方向Y内方において接着剤等により表面シート12に接合される。サイドシート14の材料としては、表面シート12よりも親水性が小さいシート材料が好ましく、具体的には、表面シートよりも親水性の低い不織布、フィルム材料、及び不織布とフィルム材料のラミネート構造のシートが挙げられる。
図示しない粘着部は、裏面シート13の外面に設けられ、ナプキン1を着衣に対して固定させるずれ止め材としての機能を有する。
粘着部は、例えば、裏面シート13に所定のパターンで粘着剤を塗工することにより形成される。粘着部に用いられる粘着剤として、好ましくは、ゴム系、オレフィン系、エチレン酢酸ビニル(EVA)系等のホットメルト粘着剤が用いられる。
本実施形態において、粘着部は、本体M及びウイング部Wの裏面シート13に設けられる。
[吸収体の構成]
図3に示すように、吸収体11は、前端部11a及び後端部11bを有し、前端部11aから後端部11bに向かって縦方向Xに延びる。前端部11aは前方領域M1内に位置し、後端部11bは後方領域M3に位置している。
図2に示すように、吸収体11は、表面シート12と裏面シート13との間に配置される。吸収体11は、肌対向面において表面シート12とホットメルト接着剤等の接着剤(図示せず)により接着されている。
吸収体11は、吸収性コア20と、コアラップシート7と、を有する。図3に示す吸収体11の平面図において、コアラップシート7が位置する領域をドットで示している。
(吸収性コアの構成)
吸収性コア20は、パルプなどの繊維材料が積繊されてなる繊維集合体であり、積繊装置を用いて製造することができる。吸収性コア20を構成する繊維材料として主に用いられるのは親水性繊維である。親水性繊維としては、化学繊維に代表される、本来的に疎水性の繊維を親水化処理したものと、木材パルプに代表される、本体的に親水性の繊維とが挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、吸収性コア20は、繊維材料に加えてさらに吸水性ポリマーを含有していても良い。これにより、吸収性コア20の液保持力を高めることができる。吸水性ポリマーとしては、一般に球状、塊状、俵状又は不定形のいずれでもよい。吸水性ポリマーとしては、この種の吸収性物品において使用可能なものを特に制限なく用いることができ、例えば、アクリル酸又はアクリル酸アルカリ金属塩の重合物又は共重合物を用いることができる。
図2に示すように、吸収性コア20は、着用者の肌面側に位置する肌対向面29aと、着用者の着衣側に位置する非肌対向面29bとを有する。
図4に示すように、吸収性コア20は、縦方向Xにおける前端縁20a及び後端縁20bを有し、前端縁20aから後端縁20bに向かって縦方向Xに延びる。前端縁20aは前方領域M1内に位置し、後端縁20bは後方領域M3に位置している。
図4に示すように、吸収性コア20は、前方コア部21と、中間コア部22と、後方コア部23と、を有する。前方コア部21、中間コア部22及び後方コア部23は、縦方向Xに沿って並んでいる。中間コア部22は主に着用者の排泄部に対向する領域であり、前方コア部21及び後方コア部23は中間コア部22の前方及び後方にそれぞれ位置する。中間コア部22は中間領域M2にほぼ対応する。吸収性コア20は、横方向Yにおいて左右対称な平面形状を有する。
図4に示すように、吸収性コア20は、縦方向Xに沿って延びる複数の縦溝部25及び横方向Yに沿って延びる複数の横溝部26を有する。吸収性コア20は、複数の縦溝部25及び複数の横溝部26により、複数のブロック部27に分割されている。
縦溝部25及び横溝部26は、ブロック部27よりも低い坪量を有し、ブロック部27の上面から厚み方向Z下方に向かって形成された溝で構成される。つまり、縦溝部25及び横溝部26は、ブロック部27よりも剛性が低い領域となる。これにより、ナプキン1に外力が付加された場合に、吸収性コア20が縦溝部25及び横溝部26で変形しやすくなり、縦方向X及び横方向Yのいずれの方向の外力に対しても柔軟に構成される。
ブロック部27は、高坪量ブロック部27Aと、低坪量ブロック部27Bを有する。高坪量ブロック部27Aは低坪量ブロック部27Bよりも坪量の高いブロック部である。高坪量ブロック部27Aは低坪量ブロック部27Bよりも厚み方向Zに厚く構成される。図4では、高坪量ブロック部27Aをドットで示し、低坪量ブロック部27Bを無地で示している。
複数の高坪量ブロック部27Aと、隣り合う高坪量ブロック部27間に位置する縦溝部25及び横溝部26とが位置する領域を高坪量部24と称する。高坪量部24は、中間コア部22の横方向Y中央部61に位置する。高坪量部24は、縦方向Xに延び、例えば前後端縁部が縦方向Xに向かって凸な曲線状に構成される。
複数の低坪量ブロック部27Bと各低坪量ブロック部27Bの周囲に位置する縦溝部25及び横溝部26とが形成される領域を低坪量部28と称する。低坪量部28は、中間コア部22の横方向Yにおける両側方部62、前方コア部21及び後方コア部23に位置する。
本実施形態では、高坪量部24が低坪量部28よりも表面シート12側に突出している。尚、高坪量部24が、裏面シート13側に突出した構成としてもよい。
吸収性コア20の中間コア部22の横方向Y中央部61に高坪量部24を設けることで、中間コア部22の排泄部に対するフィット性及び体液の吸収性を向上させることができる。
本実施形態のナプキン1では、一対のウイング部Wは、中間コア部22を挟んで横方向Yに互いに対向して配されている。
ナプキン1の着用時、中間領域M2に位置するウイング部Wを折り曲げ下着の外面に固定した場合、高坪量部24と低坪量部28との剛性差によって、高坪量部24が着用者の排泄部側へと起立しやすくなる。これにより、中間コア部22が装着者の排泄部付近にフィットしやすくなり、ナプキン1と肌との隙間が減少し、液漏れを抑制することができる。
吸収体11において、コアラップシート7と吸収性コア20とは、前方圧搾領域2、後方圧搾領域4及び防漏溝38の部分で圧搾されて一体化されているが、それ以外の領域では一体化されておらず、コアラップシート7は縦溝部25及び横溝部26に追従していない形状をとる。
これにより表面シート12、コアラップシート7を介して吸収性コア20に吸収され、縦溝部25及び横溝部26を伝って縦方向及び横方向に広がる体液が、着用者の肌側に位置する表面シート12に戻りにくくなり、不快感を軽減させることができる。
(コアラップシートの構成)
コアラップシート7は、吸収性コア20を被覆する。コアラップシート7は、吸収性コア20の少なくとも肌対向面29aを覆うように位置すればよい。本実施形態では、1枚のコアラップシート7で吸収性コア20全体を覆い、コアラップシート7により肌対向面29a及び非肌対向面29bの双方が覆われている。
コアラップシート7は例えば被覆前の形状が略矩形状を有し、図2に示すように、吸収性コア20の肌対向面29a、非肌対向面29b、横方向Yにおける両側端縁を覆うように吸収性コア20を覆ったときに対向する一対の端部が互いに重なりあって非肌対向面29b側に位置するように配置される。非肌対向面29b側でコアラップシート7が2枚重なる多層コアラップシート領域70は、縦方向Xに延在し、吸収体11の横方向Yの中央部61に位置する。
尚、ここでは、コアラップシート7が2枚重なった部分は肌対向面29a側に位置する例をあげたが、非肌対向面29b側に位置してもよい。
吸収性コア20の肌対向面29aとコアラップシート7とは、両者の間に縦方向Xに延在し横方向Yに間欠配置された複数の接着剤により接着されている。この接着剤によって吸収性コア20の肌対向面29a側に吸水性ポリマーが位置するようにすることができる。すなわち、ナプキン1の製造時に、吸収性コア20に分散されている吸水性ポリマーのうち肌対向面29a側に位置する吸水性ポリマーが裏面シート13側に脱落するのを、接着剤によって抑制することができる。従って、ナプキン1の使用時、吸収性コア20が繰り返し体液を吸収しても、接着剤によって肌対向面29a側に位置するように保持された吸水性ポリマーによって体液が効率よく吸水され、肌対向面29a側に液が滞留しにくくなり、ドライ感を長時間保持することができる。
図3に示すように、吸収体11において、コアラップシート7は、縦方向Xにおける前端縁7a及び後端縁7bを有し、前端縁7aから後端縁7bに向かって縦方向Xに延びる。前端縁7aは前方領域M1内に位置し、後端縁7bは後方領域M3に位置している。
吸収体11の状態で、コアラップシート7は、前端縁7a及び後端縁7bが縦方向Xに向かって凸な曲線状に構成される。
コアラップシート7は、典型的には、親水性繊維を主体とする不織布、紙などのシート状物である。コアラップシート7に含まれる親水性繊維としては、針葉樹パルプや広葉樹パルプ等の木材パルプ、綿パルプや麻パルプ等の非木材パルプ等の天然繊維;カチオン化パルプ、マーセル化パルプ等の変性パルプ;キュプラ、レーヨン等の再生繊維;アセテート等の半合成繊維;ポリビニルアルコール繊維、ポリアクリロニトリル繊維等の親水性合成繊維;ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維等の合成繊維に親水化処理を施した繊維等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。コアラップシート7における親水性繊維の典型的なものは、天然繊維、セルロース系の再生繊維又は半合成繊維である。コアラップシート7は、親水性繊維に加えてさらに、合成繊維(疎水性繊維)、例えば熱可塑性繊維を含んでもよい。熱可塑性繊維としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン等の単一の合成樹脂を用いて形成された単一繊維、あるいは、これら2種以上の複合体等の合成樹脂を用いて形成された複合繊維、例えば、2種以上の合成樹脂を用いて形成した芯鞘型、サイドバイサイド型等の複合繊維を用いることもできる。
ム塩が挙げられ、これらからなる群から選ばれる少なくとも1種を含有することが好ましい。これらのカチオン性抗菌剤は1種を単独で用いても良く、2種以上を組み合わせても良い。
(吸収性コアとコアラップシートの位置関係)
図3に示すように、吸収体11では、厚み方向Zからの平面視で、コアラップシート7の前端縁7a及び後端縁7bそれぞれが、吸収性コア20の前端縁20a及び後端縁20bそれぞれから延在している。平面視での吸収体11の外形は、コアラップシート7の外形と一致している。
吸収体11の前端部11aにおいて、平面視でコアラップシート7のみが存在する領域と、コアラップシート7と吸収性コア20とが積層した領域とがある。同様に、吸収体11の後端部11bにおいて、平面視でコアラップシート7のみが存在する領域と、コアラップシート7と吸収性コア20とが積層した領域とがある。
吸収体11の前端部11a(後端部11b)において、コアラップシート7が吸収性コア20よりも縦方向Xに飛び出して延在し、コアラップシート7のみが存在する部分を前方延在部71a(後方延在部71b)と称する。図3において、ドットで埋められていない無地の領域が前方延在部71a及び後方延在部71bに相当する。
前方延在部71a及び後方延在部71bは、その縦方向Xにおける長さが、横方向Y中央部61で長く、横方向Y中央部61から横方向Y外側に向かって短くなっていく形状を有している。
図2に示すように、吸収体11において、多層コアラップシート領域70にはコアラップシート7が3枚存在する。多層コアラップシート領域70を間に介して横方向Yの両側に位置する側方部にはコアラップシート7が2枚存在する。多層コアラップシート領域70は、平面視で吸収体11の横方向Y中央部61に位置する。
吸収性コア20の肌対向面29aとコアラップシート7とは、両者の間に縦方向Xに延在し横方向Yに間欠配置された複数の接着剤により接着されている。これにより、接着剤によって肌対向面29a側に位置するように吸水性ポリマーを保持することができ、ナプキン1の製造時に、吸収性コア20に分散されている吸水性ポリマーのうち肌対向面29a側に位置する吸水性ポリマーが裏面シート13側に脱落しにくくなる。従って、ナプキン1の使用時、吸収性コア20が繰り返し体液を吸収しても、肌対向面29a側に位置する吸水性ポリマーによって体液が効率よく吸収され、肌対向面29a側に液が滞留しにくくなり、ドライ感を長時間保持することができる。
(圧搾領域の構成)
図3に示すように、吸収体11は、前端部11a及び後端部11bにそれぞれ形成された前方圧搾領域2及び後方圧搾領域4を有する。前方圧搾領域2及び後方圧搾領域4は、吸収体11の横方向Y中央部61に配置され、吸収体11の横方向Yの側端縁よりも横方向Y内側に配置される。また、前方圧搾領域2及び後方圧搾領域4は、それぞれ、前方領域M1及び後方領域M3内のみに存在している。
前方圧搾領域2は、吸収体11の前端部11aの端縁まで形成される。前方圧搾領域2は、前端部11aにおいて、コアラップシート7のみの領域である前方延在部71aと、コアラップシート7と吸収性コア20とが重なった領域との双方に跨って形成される。
後方圧搾領域4は、吸収体11の後端部11bの端縁まで形成される。後方圧搾領域4は、後端部11bにおいて、コアラップシート7のみの領域である後方延在部71bと、コアラップシート7と吸収性コア20とが重なった領域との双方に跨って形成される。
図2に示すように、前方圧搾領域2及び後方圧搾領域4は、それぞれ、平面視で3枚のコアラップシートが存在する多層コアラップシート領域70と重なっている。
前方圧搾領域2及び後方圧搾領域4は、いずれも、吸収性コア20がコアラップシート7で被覆された状態の吸収体11全体を厚み方向Zに圧搾加工することによって形成される。
前方圧搾領域2及び後方圧搾領域4において、コアラップシート7と吸収性コア20とが重なった領域では、吸収性コア20とコアラップシート7とは圧搾加工により一体化している。
一方、コアラップシート7のみの領域である前方延在部71a及び後方延在部71bでは、複数枚のコアラップシート7が圧搾加工により軽く一体化している。前方圧搾領域2及び後方圧搾領域4は、それぞれ、前方延在部71a及び後方延在部71bの横方向Y中央部61に形成され、両側方部62には形成されていない。前方延在部71a及び後方延在部71bの横方向Y中央部61には多層コアラップシート領域70が位置しており、前方圧搾領域2及び後方圧搾領域4において、多層コアラップシート領域70では3枚のコアラップシート7が圧搾加工され、その他の領域では2枚のコアラップシート7が圧搾加工されている。圧搾加工されている領域は圧搾加工されていない領域よりも剛性が高くなる。
前方圧搾領域2は、縦方向Xに線状に延在し、横方向Yに間欠して位置する複数の圧搾溝3によって構成される。後方圧搾領域4は、縦方向Xに線状に延在し、横方向Yに間欠して位置する複数の圧搾溝5によって構成される。圧搾溝3及び5は、吸収体11の吸収性コア20及びコアラップシート7のみが一体に陥凹しており、表面シート12は圧縮されていない。吸収体11の肌対向面側を上方に、非肌対向面側を下方に配置したとき、圧搾溝3及び5は、肌対向面からZ軸方向下方に向かって圧縮されているとともに、非肌対向面からもZ軸方向上方に向かっても圧縮されている。
線状の圧搾溝が間欠して配置されて圧搾領域が形成されることにより、圧搾領域を高い剛性としつつも柔らかさを維持することができる。
圧搾溝3及び5は縦方向Xに延びる線状の溝であり、それぞれ、吸収体11の縦方向Xの側端縁から中間領域M2に向かって伸びている。
圧搾溝3及び5における「線状」は、溝の形状が平面視において直線状の態様に限られず、曲線状の態様を含む。圧搾溝3及び5における各線は、連続線でも破線でも良い。例えば、圧搾溝3及び5は、不連続な多数の凹部(例えば、点エンボス)が列をなして形成されていてもよい。
また、本実施形態においては、圧搾溝は縦方向Xに延びる線状の溝としたが、圧搾溝の形状はこれに限定されない。横方向Yに延びる線状の溝としてもよい。また、点状の圧搾溝がマトリクス状に配置されて圧搾領域を構成してもよい。
(防漏溝の構成)
吸収体11及び表面シート12には、表面シート12側から厚み方向Zに圧搾加工することによって形成された防漏溝38が設けられている。防漏溝38は、表面シート12及び吸収性コア20が裏面シート13側に向かって一体的に凹陥した構成を有する。防漏溝38は、本体Mの周縁に形成された圧搾溝であり、他の圧搾されていない領域と比較して剛性が高く、変形しにくい部分となる。
図3に示すように、防漏溝38は、縦方向Xに延びる線状の防漏縦溝38aと、横方向Yに延びる防漏横溝38bと、を有する。防漏縦溝38aと防漏横溝38bとは、連なって1つの略長円形状を形成するが、非連続であってもよい。防漏溝38は、高坪量部24を囲むように吸収体11の周縁に沿って位置する。
防漏縦溝38aにおいて「線状に縦方向Xに延びる」とは、縦方向Xに平行な態様に限定されない。例えば、図3に示すように、平面視において、全体として縦方向Xに向かって延びている部分を「線状に縦方向Xに延びる」と表現でき、横方向Yの中心線に向かって延びる、防漏溝の左右一対の線分が1点で収束する場合、当該線分は後述する「横方向Yに延びる」防漏溝として、区別できる。なお、「線状に縦方向Xに延びる」防漏溝としては、横方向Yにおける長さeが、縦方向Xの各領域(M1,M2及びM3)において、7mmの縦方向Xに長手方向を有する仮想の矩形41内に位置するように前方から後方に向かって延びる態様であることが好ましい。したがって、防漏縦溝38aは、直線状であってもよいし、湾曲していてもよいし、蛇行していてもよい。
縦方向Xに延びる線状の防漏縦溝38aは、前方領域M1の一部、排泄部の対向領域となる中間領域M2、後方領域M3の一部に亘って位置する。
また、防漏横溝38bにおいて「横方向Yに延びる」とは横方向Yに平行な態様に限定されず、横方向Yにおける一方の側方から他方の側方に向かって延びる態様を広く含むものとする。したがって、防漏横溝38bは、吸収体11において、直線状であってもよいし、湾曲していてもよいし、蛇行していてもよい。防漏横溝38bは、前方領域M1及び後方領域M3それぞれの横方向Y両側縁よりも中央部側に位置する。
図3に示すように、防漏縦溝38aは線状に縦方向Xに延び、横方向Yに吸収体11を二等分する中心線55を間に介して一対位置する。
防漏横溝38bは中心線55を跨いで横方向Yに延び、縦方向Xに沿って一対位置し、一方の防漏横溝38bは前方側に位置し、他方の防漏横溝38bは後方側に位置する。
防漏溝38は、高坪量部24を囲むように位置し、両者は平面視で重なりあっていない。
防漏溝38は、熱を伴うか又は伴わない圧搾加工、あるいは超音波エンボス等のエンボス加工により常法に従って形成することができる。防漏溝38においては、表面シート12及び吸収体11が熱融着等により一体化している。
つまり、防漏溝38は、周囲の領域と比較して圧密化されている。これにより、防漏溝38は、毛細管現象によって圧密化された繊維間に体液を引き込み、延在方向である縦方向Xに当該液を拡散させることで、横方向Yの液の漏れを防止する作用を有する。このように防漏溝38を設けることにより防漏性を確保しつつ着用者の排泄部付近のドライ感を確保することができる。
(吸収体の前後端部の構成)
図5において、前方領域M1及び後方領域M3それぞれにおいて、一対の防漏縦溝38aの横方向Yの間隔が最も広い最広部Dを通る縦方向Xに平行な一対の第1の仮想線54をひく。また、一対の防漏横溝38bの縦方向Xにおける最端部を通る横方向Yに平行な一対の第2の仮想線56をひく。
平面視で、前方領域M1及び後方領域M3において、一対の第1の仮想線54よりも横方向Y外側の領域であって一対の第2の仮想線56よりも縦方向X外側にある領域を第1の領域Aとする。前方領域M1及び後方領域M3において、一対の第1の仮想線54よりも横方向Y外側の領域であって第2の仮想線56よりも縦方向X内側にある領域を第2の領域Bとする。図5において、第1の領域A及び第2の領域Bを、それぞれ密度の異なるドットで区別して示している。
吸収体11において、第1の領域Aは、防漏溝38が存在しない領域である。更に、第1の領域Aには前方圧搾領域2及び後方圧搾領域4は存在していない。第1の領域Aは、積層された吸収性コア20とコアラップシート7が存在する領域と、コアラップシート7のみが存在する領域と、を有する。
第2の領域Bは、防漏溝38が存在しない領域である。第2の領域Bには積層された吸収性コア20とコアラップシート7とが存在する。
第2の領域Bに存在する吸収性コア20と、第1の領域Aに存在する吸収性コア20とは、パルプ密度、坪量及び厚みが同じとなっている。尚、第1の領域Aにおいて、コアラップシート7のみが存在する領域には吸収性コア20が存在しないため、第1の領域Aのコアラップシート7のみの領域における吸収性コア20のパルプ密度は0である。このため、第1の領域Aは、第2の領域Bよりもパルプ密度が低くなっている。
防漏溝38が形成される領域Cは、積層された吸収性コア20とコアラップシート7とが圧搾加工された領域である。領域Cに位置する吸収性コア20は、圧搾加工がなされていない第1の領域A及び第2の領域Bに位置する吸収性コア20よりも、はるかにパルプ密度が高くなっている。
尚、吸収性コア20のパルプ密度は、縦溝部25及び横溝部26を除いたブロック部27におけるパルプ密度を示す。
このように、本実施形態では、防漏縦溝38a、第2の領域B及び第1の領域Aの吸収性コア20とコアラップシート7が積層されている領域、第1の領域Aのコアラップシート7のみの領域の順番で、パルプ密度が段々と低くなっている。すなわち、吸収体11は、前方領域M1及び後方領域M3それぞれの横方向Y側方部62において、図5に示す矢印のようにナプキン1の内側から前後方外側に向かってパルプ密度が段階的に低くなっていくように構成される。
上述したように防漏縦溝38aが設けられることにより、着用者の排泄部の対向領域となる中間領域M2で吸収された体液は防漏縦溝38aの延在方向である前後方向に拡散される。防漏縦溝38aに近く位置する第2の領域Bは、防漏縦溝38aよりもはるかにパルプ密度が低いため、防漏縦溝38aから第2の領域Bへ体液は誘導されにくい。しかし、一対の防漏縦溝38a、38a間の間隔が、最も広い部分から狭まり始める部分においては、排泄部の対向領域である中間領域M2から拡散されてきた体液がそのまま縦方向Xに拡散され易くなっている。そうなると、面方向に拡散した体液が吸収体の縁部から漏れ出てしまう危険性が高まる。このような課題に対して、本発明では、更に、吸収体11の前後端部11a、11bの横方向Y両側方部62に位置する第1の領域Aには、第2の領域Bよりもパルプ密度が高い領域が存在せず、第2の領域Bに存在する吸収性コア20のパルプ密度以下の領域しかないため、第2の領域Bから第1の領域Aへと体液が誘導されにくい。
このように、ナプキン1において、吸収体11の前方領域M1及び後方領域M3それぞれの横方向Y側方部62では、内側から前後方外側に向かって吸収体11のパルプ密度が低くなっていくように構成されているので、低密度から高密度への体液の移動が抑制される。したがって、防漏溝38により前後方に拡散した体液は、ナプキン1の前後端部へと拡散されにくくなり、ナプキン1の前後端部からの液漏れが抑制される。特に、着用感向上目的で、吸収体11の、前方領域M1及び後方領域M3に位置する部分の少なくとも一方において、上記縦方向の長さが、上記横方向中央部よりも上記横方向両側方部の方が短い形状とした場合には、本発明の上述した効果が有益である。
また、本実施形態では、第1の領域Aに位置する吸収性コア20は、第2の領域Bの吸収性コア20と同じ厚み、同じパルプ密度を有する。これにより、第1の領域Aに位置する吸収性コア20は、第2の領域Bの吸収性コア20と同等のパルプ空隙を備え、パルプ密度が高い場合と比較して多くのパルプ空隙を有することとなり、より多くの体液を保持することができ、液漏れが抑制される。
また、吸収体11が、コアラップシート7のみが存在する前方延在部71a及び後方延在部71bを有することにより、吸収性コア20の前端縁20a、後端縁20bまで体液が到達したあとに外力が加わっても、前方延在部71a及び後方延在部71bのコアラップシート7、及び、コアラップシート7と吸収性コア20との間の空間で、体液を一時的に保持することができる。これにより、体液が多いときや長時間の使用時においても漏れを抑制することができる。更に、図3及び5に示すように、前方延在部71aは、吸収体11の縦方向端部において、横方向Yの両側部側よりも中央部において、縦方向の長さが長くなっている。このため、第1領域Aから面方向に拡散して前方延在部71aに至った体液を一時的に保持できる量が中央領域61で多く、その体液は、重力に従って、装着中の下側に位置する吸収性コア20へと戻されて、体液の漏れが抑制し易くなる。この効果は、後方延在部71bにおいても同様である。
図3に示すように、吸収体11において、前方延在部71a(後方延在部71b)の横方向Y中央部61には前方圧搾領域2(後方圧搾領域4)が設けられ、横方向Y両側方部62には圧搾領域は設けられていない。吸収体11において、前方延在部71a及び後方延在部71bは、その縦方向Xにおける長さが、横方向Y中央部61で長く、横方向Y中央部61から横方向Y外側に向かって短くなる形状を有している。
このように、吸収体11の前端部11a及び後端部11bの横方向Y中央部61では、前方圧搾領域2及び後方圧搾領域4により、積層された複数のコアラップシート7が圧搾加工で軽く一体化されて高剛性となっているので、コアラップシート7の捲れやヨレの発生が抑制される。
更に、吸収体11の前端部11a及び後端部11bにおいて、前方延在部71a及び後方延在部71bの縦方向Xの長さが中央部61よりも両側方部62の方が短くなるように構成され、かつ、前方延在部71a及び後方延在部71bの横方向Y中央部61が前方圧搾領域2及び後方圧搾領域4により軽く一体化されているので、前方延在部71a及び後方延在部71bの横方向Y両側方部62においてもコアラップシート7が捲れにくく、またヨレにくくなっている。
また、吸収体11の前端部11a及び後端部11bの横方向Y両側方部62に圧搾領域を設けていないため、吸収体11の前方領域M1及び後方領域M3それぞれの横方向Y両側方部62において、内側から前後方外側に向かってパルプ密度が低くなるように吸収体11を構成することができ、吸収体11の前後端部からの液漏れが抑制される。
このように、前方圧搾領域2及び後方圧搾領域4を、横方向Y中央部61に設け、横方向Y両側方部62には設けない構成とし、前方延在部71a及び後方延在部71bの縦方向Xにおける長さを横方向Y中央部61よりも両側方部62の方が短くなるように構成することによって、吸収体11の前後端部からの液漏れを効果的に抑制しつつ、コアラップシート7の捲れやヨレの発生を抑制することができる。
吸収体11において、前方圧搾領域2及び後方圧搾領域4は、それぞれ、平面視で3枚のコアラップシートが存在する多層コアラップシート領域70と重なっている。前方延在部71a及び後方延在部71bにおいて、横方向Y中央部61に位置する多層コアラップシート領域70は、多層コアラップシート領域70の横方向Y両側方部よりも厚み方向で多くのコアラップシート7が存在しているため剛性が高くなっている。多層コアラップシート領域70は、前方圧搾領域2及び後方圧搾領域4での圧搾加工によって更に剛性が高くなっている。
これにより、吸収体11の前端部11a及び後端部11bでのコアラップシート7の折れの発生が抑制され、コアラップシート7の折れによって生じる折れ線に沿った体液の漏れの発生が抑制される。また、吸収体11の前端部11a及び後端部11bの横方向Y両側部から外力が加わった際に、該両側部が横方向Y内側へ向かって折れ曲がる一方で、前方圧搾領域2及び後方圧搾領域4が外力による変形を抑制するので、横方向中央部61を底として、両側部が起立した形状になり易い。該形状によって、体液が、前方コア部21及び後方コア部23の両側部から漏れにくくなる。更に、前述したように、図3及び5のような、前方延在部71aが横方向Y中央61でその両側部側より縦方向長さが長い場合には、比較的多い量の体液を一時保持したコアラップシート7から前方圧搾領域2を伝って吸収性コア20へと体液が戻り易くなって、体液の漏れを一層抑制可能となる。この効果は、後端部11bにおいても同様である。
[吸収体の製造方法]
次に吸収体11の製造方法について説明する。
複数の溝部によってブロック状に区画され、凹凸構造を有する上述の吸収性コア20は、例えば外周面に集積用凹部を有する積繊ドラムを備える積繊装置を用いて製造することができる。積繊装置では、積繊ドラムの外周面にパルプ繊維等のコア材料を供給することにより、集積用凹部内にコア材料を堆積させる。この堆積してなる積繊体を集積用凹部から離型することによって吸収性コアを得ることができる。
図7に示すように、積繊装置を用いて製造された複数の吸収性コア20を互いに離間させて1枚のコアラップシート7で覆われてなる吸収体連続体65を形成する。吸収体連続体65において、隣り合って配置される吸収性コア20間にはコアラップシート7のみが存在する領域がある。吸収体連続体65の隣り合う吸収性コア20間に位置するコアラップシート7を所定の形状にカッター(図示せず)で切断して取り除くことにより、吸収体11が製造される。吸収体連続体65は、その厚み方向Zに沿ってカッターが挿入されて切断される。
このように吸収体連続体65のコアラップシート7のみを切断して製造された吸収体11は、図3に示すように、コアラップシート7の前端縁7a(後端縁7b)が吸収性コア20の前端縁20a(後端縁20b)よりも前方(後方)に飛び出して延在する形状を有する。
また、吸収体連続体65のコアラップシート7のみを切断して吸収体11を製造するため、切断時、吸収性コア20に対してカッター挿入による厚み方向の力が加わっていない。このため、図6に示すように、吸収体11において、吸収性コア20の前端縁20aは圧密化されず、前端縁は固くならない。これにより、図5に示す第1の領域Aに存在する吸収性コア20の厚み及びパルプ密度が第2の領域Bに存在する吸収性コア20と同じとなる吸収体11を製造することができる。吸収性コア20の後端縁20bにおいても同様である。
ここで、厚みが同じとは±1.5mmの誤差範囲を含む。パルプ密度が同じとは±0.03g/cmの誤差範囲を含む。
尚、図8に示す吸収体11のように吸収性コア20の前端縁20a(後端縁20b)とコアラップシート7の前端縁7a(後端縁7b)とがほぼ面一となるように、コアラップシート7のみを切断して吸収体連続体65を分断してもよい。コアラップシート7のみを切断することにより、吸収性コア20の前後端縁は圧密化せず、第1の領域Aに存在する吸収性コア20のパルプ密度を第2の領域Bに存在する吸収性コア20と同じとすることができる。
[パルプ密度の実施例]
本実施形態において、第1の領域Aに存在する吸収性コア20及び第2の領域Bに存在する吸収性コア20のブロック部27Aのパルプ密度はいずれも0.06g/cmである。防漏縦溝38aに存在する吸収性コア20のパルプ密度は0.5g/cmである。
尚、これらの数値は一例であり、これらの数値に限定されない。例えば、第1の領域Aに存在する吸収性コア20及び第2の領域Bに存在する吸収性コア20のブロック部27Aのパルプ密度はいずれも0.01〜0.2g/cmであることが好ましい。防漏縦溝38aに存在する吸収性コア20のパルプ密度は0.2〜1g/cmであることが好ましい。
[パルプ密度の測定方法]
パルプ密度は、吸収性コア20の各領域A,B,Cの坪量を厚みで除して算出する。
坪量の測定は次のように行うことができる。すなわち、測定対象である吸収性コア20の各部を、フェザー社製片刃剃刀を用いて切断し、あらかじめ定めた面積となるように小片を得る。それらの小片の重量を電子天秤(A&D社製電子天秤GR−300、精度:小数点以下4桁)を用いて測定する。求めた重量を各部の小片の面積で除して小片の坪量を算出する。各部のそれぞれについて、小片5個の坪量の平均を坪量とする。
測定対象である吸収性コアの厚みの測定は、各々の部位について坪量を測定するために切り出した小片の厚みを測定することで行う。吸収性コアより切り出した小片を5kPaの圧力で10分間加圧し、除重後すぐに測定を行う。除重後のサンプルの中央域に、大きさ20mm×20mm、厚み3mmのアクリルプレートを置き、KEYENCE社製非接触式レーザー変位計(レーザーヘッドLK−G30、変位計LK−GD500)を用い、サンプルの厚みを測定する。切り出した小片の大きさが小さく、非接触式レーザー変位計により測定し難い場合には、上記切断されたサンプルの断面を、例えば、マイクロスコープ(KEYENCE社製VHX−1000)を用いて20〜100倍の倍率で観察し、測定してもよい。
[その他の構成例]
吸収体11は機能剤を含んでいていてもよい。機能剤は、吸収性コア20及びコアラップシート7の少なくとも一方に含まれる。機能剤は、コアラップシート7全面に配置されていてもよいし、コアラップシート7の一部に配合されていてもよい。また、機能剤は、コアラップシート7のみに含まれていてもよいし、吸収性コア20のみに含まれていてもよいし、コアラップシート7及び吸収性コア20の双方に含まれていても良い。ここでは、コアラップシート7に機能剤が含まれる例をあげる。
機能剤には、抗菌剤、消臭剤、香料、冷感剤等が含まれる。これらの各種機能剤から選択される1種又は2種以上の機能剤をコアラップシート7に配合することができる。
抗菌剤を、コアラップシート7に配合することにより、悪臭の主な発生原因である吸収性コア20の内部での菌の繁殖を効果的に防止することができる。
抗菌剤には既知のものを用いることができる。抗菌剤としては、有機性の抗菌剤を用いることが好ましい。有機性の抗菌剤は、排泄物中の匂い発生原因物質が有機性である場合、匂い発生原因物質との良好な親和性から高い抗菌・消臭性が気体できる。有機性の匂い原因物質や菌との親和性の観点から、有機性のカチオン性抗菌剤が特に好ましい。カチオン性抗菌剤は、悪臭産生の制御として強い腐敗臭の発生を抑えることができる。
カチオン性抗菌剤は、有機化合物系の抗菌剤で、銀、亜鉛、銅等の金属イオン系よりも尿等の排泄物への溶出が多く抗菌作用が広範囲である。特に、ジデシルジメチルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、ベンゼトニウム塩、ベンザルコニウム塩、モノアルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩等の第四級アンモニウム塩が挙げられ、これらからなる群から選ばれる少なくとも1種を含有することが好ましい。これらのカチオン性抗菌剤は1種を単独で用いても良く、2種以上を組み合わせても良い。
消臭剤としては、それ自体が臭気に直接作用して、即ち臭気を吸着、中和、分解等して、消臭効果を発現し得る物質であり、当該技術分野においても消臭用途に汎用されているものを用いることができるが、臭気に対する広い消臭スペクトルを有する点から、多孔性の消臭粒体が好ましい。多孔性の消臭粒体としては、無機消臭粒体や、有機消臭粒体などがある。無機消臭粒体とは無機化合物を主体とする消臭粒体、即ち消臭粒体の骨格となる化合物が無機化合物である消臭粒体のことである。有機消臭粒体とは有機化合物を主体とする消臭粒体、即ち消臭粒体の骨格となる化合物が有機化合物である消臭粒体のことである。
このように、抗菌剤に加え消臭剤を用いることにより、更に悪臭の発生を抑制することができる。
好ましい無機消臭粒体としては、カンクリナイト様鉱物、ゼオライト、モンモリロナイト、活性炭等が挙げられる。これらの中でも極性を有している多孔性消臭粒体が水溶性の臭い原因物質の消臭に適しているので好ましく、更には、カンクリナイト様鉱物とゼオライトが広い消臭スペクトルを有する点から好ましい。なお、活性炭は非極性に属するので、有機性の臭い成分の消臭に有効であり、例えば、椰子殻炭、木炭、暦青炭、泥炭、亜炭等が挙げられる。ただし、有機性の香料成分が吸着されて臭いが変質することを防止する観点から、活性炭は含まれないことが好ましい。
好ましい有機消臭粒体としては、架橋性ビニルモノマー及びヘテロ芳香環を有するビニルモノマーを含むモノマー成分を共重合して得られる粒子が挙げられる。
香料を用いることにより排泄された液由来の匂いが香料によってマスキングされて外部へ放出され、液由来の匂いが認識されにくくなり、不快感を軽減できる。
香料として用いられる高揮発性香料成分としては、例えばアニソール、ベンズアルデヒド、酢酸ベンジル、ベンジルアルコール、ギ酸ベンジル、酢酸イソボルニル、シトロネラール、シトロネロール、酢酸シトロネリル、パラシメン、デカナール、ジヒドロリナロール、ジヒドロミルセノール、ジメチルフェニルカルビノール、ユーカリプトール、1−カルボン、ゲラニアール、ゲラニオール、酢酸ゲラニル、ゲラニルニトリル、酢酸ネリル、酢酸ノニル、リナロール、エチルリナロール、酢酸リナリル、フェニルエチルアルコール、α−ピネン、β−ピネン、γ−ピネン、α−ヨノン、β−ヨノン、γ−ヨノン、α−テルピネオール、β−テルピネオール、酢酸テルピニル、テンタローム等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
香料として用いられる中揮発性香料成分としては、例えばアミルシンナムアルデヒド、ジヒドロジャスモン酸メチル、サリチル酸イソアミル、β−カリオフィレン、セドレン、セドリルメチルエーテル、桂皮アルコール、クマリン、ジメチルベンジルカルビニルアセテート、イソオイゲノール、γ−メチルヨノン、ヘリオトロピン、サリチル酸ヘキシル、サリチル酸シス−3−ヘキセニル、フェニルヘキサノール、ペンタライド等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
香料として、上述の高揮発性及び中揮発性香料成分以外に、あるいはこれら香料成分に加えてさらに、バラ香調、ラベンダー香調、ジャスミン香調、イランイラン香調を有する香料を含有した香料組成物を用いることもできる。このような香料組成物としては、例えば、ネロール、ラバンジュロール、ジャスマール、シクロピデン等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。香料には、上述した香料素材単体、及び天然精油や調合ベースのように、「複数の香料によって構成される香料素材が組み合わされたもの(香料組成物)で、溶剤によって希釈・調整されたもの」が含まれる。例えば、香料として、バラ、ラベンダー、ジャスミン、イランイラン様香気を有する香料を含有する香料組成物を用いることができる。
冷感剤は、着用者の皮膚や粘膜表面の温度受容器を刺激して、皮膚や粘膜表面上の温度を変化させることなしに、着用者に冷感、爽快感を感じさせることができる剤である。
冷感剤として乳酸メンチルやメントール等を用いることができる。
[その他の例]
本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば、上述の実施形態においては、第1の領域Aに存在する吸収性コアのパルプ密度と第2の領域Bに存在する吸収性コアのパルプ密度とが同じ例をあげたが、第1の領域Aに存在する吸収性コアのパルプ密度を第2の領域Bに存在する吸収性コアのパルプ密度よりも低くしてもよい。このような吸収性コアは、積繊装置を用いて、積繊ドラムの外周面に供給するパルプ繊維等のコア材料の量を調整することにより製造することができる。
また、前方圧搾領域2及び後方圧搾領域4の双方を設ける例をあげたが、いずれか一方を設ける形態であってもよく、圧搾領域を設けることにより吸収性コアから延在したコアラップシートの捲れ及びヨレの発生が抑制される。
また、上述の各実施形態においては、ウイング部を備えるナプキンを例にあげて説明したが、ウイング部を有さないナプキンに適用してもよい。
前述した本発明の実施形態に関して、更に以下の付記を開示する。
(1)
表面シートと、裏面シートと、前記表面シートと前記裏面シートの間に配置された、吸収性コアと前記吸収性コアの少なくとも一部を覆うコアラップシートを有する吸収体と、を具備し、着用者の前後方向に対応する縦方向及び前記縦方向に直交する横方向を有する吸収性物品であって、前記吸収性物品は、前記吸収体の前記横方向における両側縁よりも中央部側に前記表面シートと前記吸収体を厚み方向に圧搾して形成される防漏溝を有し、前記防漏溝は、前記横方向に二分する前記縦方向に延びる中心線を介して、前記着用者の排泄部に対向する中間領域よりも前方にある前方領域から後方にある後方領域に亘って位置する前記縦方向に延びる一対の防漏縦溝と、前記前方領域及び前記後方領域それぞれに前記中心線を跨いで前記横方向に延びて位置する一対の防漏横溝と、を有し、前記前方領域及び前記後方領域それぞれにおいて、一対の前記防漏縦溝の前記横方向の間隔が最も広い最広部を規定する部分を通る前記縦方向に平行な一対の第1の仮想線を引き、一対の前記防漏横溝の前記縦方向における最端部を通る前記横方向に平行な一対の第2の仮想線を引いたとき、前記吸収体の前記前方領域及び前記後方領域それぞれにおいて、一対の前記第1の仮想線よりも前記横方向外側の領域であって一対の前記第2の仮想線よりも前記縦方向外側にある第1の領域に存在する前記吸収性コアのパルプ密度は、一対の前記第1の仮想線よりも前記横方向外側の領域であって前記第2の仮想線よりも前記縦方向内側にある第2の領域に存在する前記吸収性コアのパルプ密度以下である、吸収性物品。
(2)
前記吸収体の前記第2の領域に存在する前記吸収性コアのパルプ密度は、前記防漏溝が形成される領域に存在する前記吸収性コアのパルプ密度よりも小さい、(1)に記載の吸収性物品。
(3)
前記吸収体は、前記厚み方向からの平面視で、前記コアラップシートが前記吸収性コアの前記縦方向における前端縁及び後端縁の少なくとも一方から延在して構成される、(1)又は(2)に記載の吸収性物品。
(4)
前記吸収体は、前記前方領域及び前記後方領域の少なくとも一方で、前記縦方向の長さが、前記横方向中央部よりも前記横方向両側方部の方が短い形状である、(1)〜(3)のいずれか1つに記載の吸収性物品。
(5)
平面視で前記吸収性コアから延在する部分の前記コアラップシートは、前記縦方向の長さが、前記横方向中央部よりも前記横方向両側方部の方が短い形状を有し、前記吸収体は、前記縦方向における前端部及び後端部の少なくとも一方の前記横方向中央部に、厚み方向に圧搾されて形成される圧搾領域を有する、(3)又は(4)に記載の吸収性物品。
(6)
前記圧搾領域は、前記縦方向に延びる線状の複数の圧搾溝が前記横方向に間欠配置されて構成される、(5)に記載の吸収性物品。
(7)
前記圧搾領域は、前記縦方向における前端部及び後端部の両方に設けられている、(5)又は(6)に記載の吸収性物品。
(8)
前記吸収体は、前記横方向中央部に配置される前記コアラップシートの枚数が前記横方向両側方部よりも多い多層コアラップシート領域を有し、前記多層コアラップシート領域と前記圧搾領域とは平面視で重なっている、(5)〜(7)の何れか1つに記載の吸収性物品。
(9)
前記第1の領域に位置する吸収性コアは、前記第2の領域の吸収性コアと同じ厚み、同じパルプ密度を有する、(1)〜(8)の何れか1つに記載の吸収性物品。
(10)
前記吸収性コアは、縦方向に沿って延びる複数の縦溝部及び横方向に沿って延びる複数の横溝部を有し、複数のブロック部に分割されており、前記縦溝部及び前記横溝部は、前記ブロック部よりも低い坪量を有する、(1)〜(9)の何れか1つに記載の吸収性物品。
(11)
前記ブロック部は、高坪量ブロック部と、該高坪量ブロック部よりも坪量が低い低坪量ブロック部を有し、前記高坪量ブロック部は前記低坪量ブロック部よりも厚み方向に厚く構成されている、(10)に記載の吸収性物品
(12)
前記高坪量部が前記低坪量部よりも表面シート12側に突出している、前記(11)に記載の吸収性物品。
(13)
前記複数の高坪量ブロック部と、隣り合う高坪量ブロック部間に位置する縦溝部及び横溝部とが位置する領域である高坪量部が、横方向両側部に位置する低坪量部を含む低坪量部に挟まれて、前記中間領域に位置する中間コア部の横方向中央部に配される、(11)又は(12)に記載の吸収性物品。
(14)
生理用ナプキンである、(1)〜(13)の何れか1つに記載の吸収性物品。
1…ナプキン(吸収性物品)
7…コアラップシート
11…吸収体
12…表面シート
13…裏面シート
20…吸収性コア
38…防漏溝
38a…防漏縦溝
38b…防漏横溝
54…第1の仮想線
55…中心線
56…第2の仮想線
M1…前方領域
M2…中間領域
M3…後方領域
A…第1の領域
B…第2の領域
C…防漏溝が形成される領域

Claims (6)

  1. 表面シートと、裏面シートと、前記表面シートと前記裏面シートの間に配置された、吸収性コアと前記吸収性コアの少なくとも一部を覆うコアラップシートを有する吸収体と、を具備し、着用者の前後方向に対応する縦方向及び前記縦方向に直交する横方向を有する吸収性物品であって、
    前記吸収性物品は、前記吸収体の前記横方向における両側縁よりも中央部側に前記表面シートと前記吸収体を厚み方向に圧搾して形成される防漏溝を有し、
    前記防漏溝は、前記横方向に二分する前記縦方向に延びる中心線を介して、前記着用者の排泄部に対向する中間領域よりも前方にある前方領域から後方にある後方領域に亘って位置する前記縦方向に延びる一対の防漏縦溝と、前記前方領域及び前記後方領域それぞれに前記中心線を跨いで前記横方向に延びて位置する一対の防漏横溝と、を有し、
    前記前方領域及び前記後方領域それぞれにおいて、一対の前記防漏縦溝の前記横方向の間隔が最も広い最広部を規定する部分を通る前記縦方向に平行な一対の第1の仮想線を引き、一対の前記防漏横溝の前記縦方向における最端部を通る前記横方向に平行な一対の第2の仮想線を引いたとき、
    前記吸収体の前記前方領域及び前記後方領域それぞれにおいて、一対の前記第1の仮想線よりも前記横方向外側の領域であって一対の前記第2の仮想線よりも前記縦方向外側にある第1の領域に存在する前記吸収性コアのパルプ密度は、一対の前記第1の仮想線よりも前記横方向外側の領域であって前記第2の仮想線よりも前記縦方向内側にある第2の領域に存在する前記吸収性コアのパルプ密度以下である
    吸収性物品。
  2. 前記吸収体の前記第2の領域に存在する前記吸収性コアのパルプ密度は、前記防漏溝が形成される領域に存在する前記吸収性コアのパルプ密度よりも小さい
    請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記吸収体は、前記厚み方向からの平面視で、前記コアラップシートが前記吸収性コアの前記縦方向における前端縁及び後端縁の少なくとも一方から延在して構成される
    請求項1又は請求項2に記載の吸収性物品。
  4. 平面視で前記吸収性コアから延在する部分の前記コアラップシートは、前記縦方向の長さが、前記横方向中央部よりも前記横方向両側方部の方が短い形状を有し、
    前記吸収体は、前記縦方向における前端部及び後端部の少なくとも一方の前記横方向中央部に、厚み方向に圧搾されて形成される圧搾領域を有する
    請求項3に記載の吸収性物品。
  5. 前記圧搾領域は、前記縦方向に延びる線状の複数の圧搾溝が前記横方向に間欠配置されて構成される
    請求項4に記載の吸収性物品。
  6. 前記吸収体は、前記横方向中央部に配置される前記コアラップシートの枚数が前記横方向両側方部よりも多い多層コアラップシート領域を有し、
    前記多層コアラップシート領域と前記圧搾領域とは平面視で重なっている
    請求項4又は5に記載の吸収性物品。
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JPH09510633A (ja) * 1994-03-15 1997-10-28 ザ、プロクター、エンド、ギャンブル、カンパニー 液体の配分を制御する改良された吸収材製品
JP2015198798A (ja) * 2014-04-09 2015-11-12 ユニ・チャーム株式会社 吸収性物品

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