JPH09510261A - ワークを焼入れする際の寸法変化および形状変化を制御するための方法および装置 - Google Patents
ワークを焼入れする際の寸法変化および形状変化を制御するための方法および装置Info
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- JPH09510261A JPH09510261A JP7523826A JP52382695A JPH09510261A JP H09510261 A JPH09510261 A JP H09510261A JP 7523826 A JP7523826 A JP 7523826A JP 52382695 A JP52382695 A JP 52382695A JP H09510261 A JPH09510261 A JP H09510261A
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- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
- C21D1/00—General methods or devices for heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering
- C21D1/62—Quenching devices
- C21D1/673—Quenching devices for die quenching
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Abstract
(57)【要約】
本発明は、ワークを焼入れする際の寸法変化および形状変化を制御するための方法および装置に関する。ワークの焼入れには、機械的補助手段、特にマンドレル固定具が使用される。公知の方法においては、浸炭されたワークはこのマンドレル固定具上に載置されそして冷却される。マンドレル固定具を使用する焼入れ方法を簡素化し、安価に行えるようにすることを目的として、本発明は、工程サイクルの中の別々の工程、すなわちワークを浸炭する工程、ワークをマンドレル固定具上に積み重ねる工程、およびワークを急冷する工程とを互いに組み合わせることを提案する。本発明による方法において使用される機械的補助手段は、ワークを浸炭する際に浸炭されない材料からなる。すなわち、マンドレル固定具の表面が硬質組織へと変化しない材料からなる。
Description
【発明の詳細な説明】
ワークを焼入れする際の寸法変化および
形状変化を制御するための方法および装置
技術分野
本発明は、特に回転対称な形状を有するワークを焼入れする際の寸法変化およ
び形状変化を制御するための方法に関する。
発明の背景
マルテンサイトの形成により鋼の硬度が著しく増加することが知られている。
焼入れとは、ワークを、オーステナイト組織における焼入れ温度から出発し、急
冷媒体中で、マルテンサイトが形成される様に冷却する熱処理のことである。構
造部品を焼入れする際には歪みが発生するが、この歪みは組織が変化する結果生
じる不可避な部分、および工程特有の条件により左右される可避部分に分類され
る。
焼入れが行われる場合、ワークに浸炭を施した直後に、ワークは予め決められ
た直径を有する機械的な補助手段の上に載せられ、急冷媒体中で冷却される。こ
の冷却工程中に、ワークは、塑性変形および弾性変形の下でこの直径に収縮する
。
上記の機械的補助手段には、いわゆるマンドレル固定具(Dornfixturen)ならび
に動力に接続した装置、いわゆる開閉工具(Spreizwerkzeuge)がある。本発明の
範囲内では、マンドレル固定具を使用する。
ドイツ特許出願公開第4133799号(DE−A 4133799)には、
ワークの急冷を少なくとも2つの時期で行なう、回転対称な形状を有するワーク
の焼入れ方法が開示されている。第一の時期では、ワークは主として塑性変形の
下で機械的補助手段の第一の直径に収縮する。これに続く時期では、この工程を
、
ワークがより小さな第二の直径に収縮する様に続行する。この時期における塑性
変形の程度は著しく小さい。
本発明の課題は、マンドレル固定具を使用して焼入れする際の寸法および形状
変化を制御するための公知の方法を、簡素化し、より安価に行なえる様に改良す
ることである。
発明の開示
本発明の解決策により、従来のワークを焼入れする際の寸法および形状変化を
制御するための方法であって、ワークをマンドレル固定具上に積み重ねる工程、
マンドレル固定具上にあるワークを浸炭および急冷する工程、ならびにワークを
マンドレル固定具から取り外す工程とを特徴とする方法を提供する。本発明の方
法は、一連の貴重な利点を備えている。焼入れ結果は非常に再現性が高い。オー
ブン中における部品の手間のかかる取り扱いは不要である。この簡素化された方
法により、簡単で、したがって安価なオーブンを使用することができる。オーブ
ンへの供給は簡単に自動化することができる。1回のオーブン装填で様々な部品
を仕上げることができる。この簡素化により、これまでの熱処理コストと比較し
て、経費を大幅に節約することができる。
ワークをマンドレル固定具上に積み重ねた後に固定するのが有利であることが
分かった。ここで歪みを避けるために、例えばワークに重しを載せることができ
る。
急冷媒体中で塑性変形および弾性変形の下で予め決められた直径に収縮するワ
ークの焼入れを行なうための本発明の機械的補助手段は、ワークを浸炭する際に
ワークと共に浸炭されないマンドレル固定具である。したがって、マンドレル固
定具の表面は硬質組織へと変化しない。
浸炭を阻止することができる材料でマンドレル固定具を被覆することにより、
特にその摩耗性に関して、有利な解決策になることが分かった。この被覆は、好
ましくはニッケル被覆または銅被覆により行なわれる。
また、マンドレル固定具を高合金鋼で製造することにより、極めて優れた耐老
化性を得ることができる。
発明を実施するための最良の形態
本発明の方法ならびにこの方法の実行に適した装置を、以下により詳細に説明
する。
本方法は、現在行なわれている製造の中でワークを焼入れする際の時間および
コストの節約は、ワークを浸炭する工程と、ワークをマンドレル固定具上に積み
重ねる工程と、ワークを塑性変形および弾性変形の下で収縮させる工程という別
々の工程を、1つの工程サイクルの中で互いに組み合わせることができる場合に
達成できる、という知識に基づいている。したがって、本発明の焼入れ方法は、
ワークをマンドレル固定具上に積み重ねる工程と、ワークを浸炭および急冷する
工程とから構成されている。本発明の方法においては公知の方法と異なり、マン
ドレル固定具および硬化処理される(焼き入れられる)ワークが焼入れ温度に加
熱される。油中で急冷される際(油焼入れの際)に、ワークはマンドレル固定具
上に収縮する。この場合、マンドレル固定具はワークに比べて寸法がより大きい
ため、マンドレル固定具が(油の温度まで)冷却されるまでに、より長い時間が
かかる。このため、温度降下によりワークとマンドレル固定具の間に体積差が生
じるために、ワークはまず(主として塑性変形の下で)マンドレル固定具の「よ
り大きな直径」に対応するように収縮する。さらに冷却が進行する過程で、マン
ドレル固定具の直径が小さくなってゆき、その際、ワークはこの直径変化に従っ
て収縮する。焼入れ工程のこの部分で、塑性変形が再度起こり得るが、この場合
の塑性変形は、最初の冷却過程において生じる塑性変形の程度と比較して、著し
く小さい。また、冷却の際にワークを平らに保持するには、ワークをマンドレル
固定具上に積み重ねた後、重しを載せるのが有利である。ワークの最終的な冷却
の後(焼入れが完了した後)、マンドレル固定具は初期寸法に収縮するため、ワ
ークをマンドレル固定具から容易に取り外すことができる。
本発明の方法は、ワークを浸炭する際にマンドレル固定具が一緒に浸炭されな
いこと、すなわちマンドレル固定具の表面が硬質組織に変化しないことが前提で
ある。マンドレル固定具が浸炭されることを阻止するために、マンドレル固定具
に例えばニッケル被覆または銅被覆を施してもよい。あるいは、硬質組織に変化
しない高合金鋼でマンドレル固定具を製造してもよい。
マンドレル固定具のニッケル被覆または銅被覆された表面も、高合金鋼製のマ
ンドレル固定具も、実使用で、傑出した耐老化性を示した。
本発明の方法の利点は、次の様にまとめることができる。焼き入れ結果は非常
に良く再現される。公知の方法で部分的に見られる様な、オーブン中におけるワ
ークの手間のかかる取り扱いが無くなる。簡単で、したがって安価なオーブンを
使用することができる。さらに、オーブンへのワークの供給は、簡単な手段で自
動化することができる。1回のオーブン装填で様々な部品を無制限に製造するこ
とができる。さらに、本方法は節約性の高いのが特徴である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1. 急冷媒体中で、予め決められた直径を有する機械的補助手段、特にマン ドレル固定具上に、塑性変形および弾性変形の下で収縮するワークを焼入れする 際の寸法変化および形状変化を制御するための方法において、 ワークをマンドレル固定具上に積み重ねる工程と、 マンドレル固定具上にあるワークを浸炭し、急冷する工程と、 ワークをマンドレル固定具から取り外す工程と、 を備えたことを特徴とする方法。 2. ワークをマンドレル固定具の上に積み重ねた後、ワークを固定すること を特徴とする請求項1に記載の方法。 3. ワークに重しを載せることを特徴とする請求項2に記載の方法。 4. 急冷媒体中で塑性変形および弾性変形の下で予め決められた直径に収縮 するワークの焼入れを行なうための機械的補助手段において、 この機械的補助手段は、ワークの浸炭の際に、表面が硬質組織に変化しないよ うな、ワークと共に浸炭されないマンドレル固定具からなることを特徴とする機 械的補助手段。 5. 前記マンドレル固定具は浸炭を阻止する被覆を備えていることを特徴と する請求項4に記載の機械的補助手段。 6. その表面にニッケル被覆または銅被覆が施されていることを特徴とする 請求項5に記載の機械的補助手段。 7. 高合金化鋼から製造されていることを特徴とする請求項5に記載の機械 的補助手段。
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