JPH09509854A - 物体ハンドリング装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、病院のベッド（５０）のような物体を使用位置又は開始位置から、改良された人間工学的状態でその物体のクリーニングやサービス等を促進するような持ち上げられた作業位置に動かすことができる物体ハンドリング装置に関する。本装置は、２つのフレーム部（３ａ，３ｂ）からなる可動フレーム（３）を有し、前記フレーム部（３ａ，３ｂ）の間の間隔を調整し変更する調整手段（３０）を有する。各フレーム部（３ａ，３ｂ）は、旋回可能に取り付けられたリフティングアーム（７）と、該リフティングアーム（７）をほぼ水平な開始位置と持ち上げ位置との間に揺動させる駆動装置（１４）とを有する。リフティングアーム（７）はフック（８）及びレバーアーム（１１）を有し、これらはハンドリング物体と係合するように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】 物体ハンドリング装置 本発明は例えば病院のベッドのような物体をハンドリングする装置に関する。 ここで、この装置は物体を使用状態又は開始状態から折り畳まれた状態又は持ち 上げられた作業状態に動かす機能を果たす。そして、前記作業状態では、改良さ れた人間工学的状態でクリーニングやサービス等の作業を行うことができる。 看護人や管理人は、例えば病院のベッドのような様々な物体を清掃したりその 他のサービスを行うためにその物体を持ち上げることをしばしば要求される。こ の作業は、例えばベッドの下側に手が届くようにするために、ベッドを垂直に立 てたり一方の側に傾けたりすることを要求することがある。この持ち上げ作業は 管理人に過度の負担をかけるようである。 したがって、そのような負担を強いることなく物体をハンドリングすることが できる補助手段を緊急に準備する必要がある。 本発明の目的は、物体をクリーニングしたりその他のサービスを行ったりする ときにその物体への接近を向上するために、例えば病院のベッドのような物体を ハンドリングする効果的な装置を提供することにある。この目的は、請求の範囲 に記載の特徴を有する本発明による装置によって達成される。 本発明の装置は、多くの様々な効果を与えるが、そのうち次のものを一例とし て説明する。 本発明のハンドリング装置は、装置を使用しないときに折り畳んだ駐車又は保 管状態に持ってゆくことができ、その状態で例えば押し入れに収納することがで きる。この装置は、外部電源のリード線やケーブルを使用しないし、また出入口 をスムーズに通過して部屋から部屋に容易に移動することができるように幅を狭 めることができる。この装置のリフティングアームはベッドの上又は上方に存在 するように構成され、ベッドの下側での次のクリーニング及びサービス作業を妨 げない。必要なら、ベッドのマットレスを取り外す必要がないときにはリフティ ングアームをそのマットレスの下方に挿入することができ、ベッドを持ち上げる ときにそのマットレスを弾性のある伸縮自在なストラップによってその場所に固 定して保持することができる。本装置の幅を調整する能力により、本装置は様々 なタイプ又はモデルのベッドに適用できる。 このように、本発明のハンドリング装置又はベッドリフティング装置により、 ベッドを持ち上げて位置決めし、楽な作業姿勢でベッドの下側全体を清掃するこ とができ、衛生的及び経済的な効果を生じる。 また、この発明のハンドリング装置又はベッドリフティング装置は、病院の病 棟に収納し、その病棟の病室間を容易に移動させることができる。そして、病院 のベッドを迅速かつ容易に清掃することができる。このハンドリング装置は動か すことが容易である。また、ベッドリフティング装置は外部電源のケーブルやリ ード線がなく、使用しないときには、保管場所に駐車され、装置を動かすのに使 用されるバッテリーを充電するためにバッテリーチャージャに接続される。 このように、本発明のハンドリング装置は技術的及び経済的な両方の効果を奏 する。 以下、本発明の例示的な実施例を添付図面に従って詳細に説明する。 図１は本発明のハンドリング装置の折り畳まれた駐車又は保管状態の斜視図で ある。図２は本発明のハンドリング装置の初期使用状態の斜視図であり、拡幅状 態を示す。図３は最終拡幅使用状態のハンドリング装置を示す。図４は図３に示 す最終状態のハンドリング装置により、病院のベッドの下側にクリーニング、サ ービス、又は修理のために手が届くようにそのベッドを支持している状況を示す 斜視図である。 図に示すように、本発明のハンドリング装置１は、車輪又はキャスター２に支 持された可動フレーム３を有し、該可動フレーム３は基本的には２つの鏡対称の フレーム部３ａ，３ｂからなっている。キャスター２はそれぞれのフレーム部３ ａ，３ｂのフレームビーム４に旋回可能に取り付けられている。また、フレーム 部３ａ及びフレーム部３ｂはほぼ三角形のサイドプレート５を有している。各サ イドプレート５の上端にはリフティングアーム７が支持され、該リフティングア ーム７は旋回軸受け６に旋回可能に取り付けられている。図に示す実施例では、 旋回可能に取り付けられたリフティングアーム７は矩形断面の管からなり、その 前方の自由端にフック８を支持している。フック８は、矩形断面の管からなるリ フティングアーム７に伸縮自在に挿通された円形断面の管９に接続されている。 内部に装着されたスプリング１０は、矩形断面の管からなるリフティングアーム ７とフック８を支持する管９との間で、例えば図１に示すように、リフティング アーム７に対してフック８を引っ張って保持するように作用する。フック８は管 ９との接続領域において矩形断面を有し、これによりフック８がリフティングア ーム７に対して回転するのを防止する。一方、円形断面を有する管９は矩形断面 の管からなるリフティングアーム７の内側で回転することができる。これにより 、ホック８をスプリング１０の付勢力に抗してある限定された範囲でリフティン グアーム７から引き出し、リフティングアーム７内で回転可能な管９によって合 計４つの異なる回転位置の間で回転させることができる。前記ホック８はスプリ ング１０によってリフティングアーム７に対して引き込み位置に戻され、前記４ つの異なる回転位置のうちいずれか１つに固定される。この特徴は図２に示され 、他の１つの回転位置に位置するフック８が破線で示されている。 旋回軸受け６に近接するリフティングアーム７の端部は湾曲したレバーアーム １１を有している。いわゆる電気機械的駆動装置例えばピストン−シリンダ装置 の形態の駆動装置１４は、レバーアーム１１の旋回取付け点１２とサイドプレー ト５の旋回取付け点１３との間で駆動する。電流を供給して駆動装置１４を駆動 すると、本駆動装置は図１に示す引き込み又は折り畳み状態と図３に示す直線状 に伸長した状態との間で動かすことができる。これにより、リフティングアーム ７は図１に示すほぼ水平な開始位置から図３に示すほぼ垂直な使用位置に揺動す る。各リフティングアーム７は駆動装置１４の駆動によりそれぞれの旋回軸受け ６の回りに揺動する。フレーム部３ｂは電流源１５を支持している。この電流源 １５は再充電可能なバッテリーパックの形態を有していてもよい。この電流源は とりわけ駆動装置１４を駆動するのに使用される。 フレーム３はさらに操作ハンドル１６を有し、該操作ハンドル１６はロッド又 はバー１７によってフレーム部３ａのサイドプレート５に接続された第１ハンド ル部１６ａと、ロッド又はバー１７によってフレーム部３ｂのサイドプレート５ に接続された第２ハンドル部１６ｂとからなっている。第２ハンドル部１６ｂは 、必要な計器と、必要ならば充電のために電流源１５を主電源に接続するための 電気接続部とを有する操作パネル１８を支持している。この装置は操作パネル、 電流源、及び電気的に動作する部材の間に電気ケーブル及びワイヤを有するが、 他の関係には電力ケーブルがないことは理解されるであろう。 各フレームビーム４はガイドレール１９を有し、この機能について以下に説明 する。フレームビーム４の後端にはアタッチメント２０が取り付けられ、この機 能についても以下に説明する。 本発明のハンドリング装置１は、さらに、調整装置３０を有し、これによって フレーム部３ａと３ｂの相互の間隔を平行移動により変更することができる。こ の調整装置３０は前方シザーアーム（鋏）コンビネーション３１と後方シザーア ームコンビネーション３２とを有している。前方シザーアームコンビネーション ３１は、２つのシザーアーム３１ａと３１ｂとからなり、これらはそれらの前端 が旋回軸受け３３によって互いに旋回可能に接続されている。シザーアーム３１ ａと３１ｂの後端は旋回軸受け３４によってそれぞれフレーム部３ａと３ｂのア タッチメント２０に旋回可能に接続されている。 後方シザーアームコンビネーション３２は、２つのシザーアーム３２ａと３２ ｂとからなり、これらの各々は２つの相互に離れたアーム部材からなっている。 シザーアーム３２ａと３２ｂとはそれぞれの後端が旋回軸受け３５によって互い に旋回可能に接続されている。シザーアーム３１ａと３１ｂの前端は、旋回軸受 け３６によって旋回可能に接続されたガイドキャリッジ３７を有し、このガイド キャリッジ３７はそれぞれのフレームビーム４のガイドレール１９に沿ってガイ ドされてスライド又は転動するように構成されている。シザーアーム３１ａと３ ２ｂは、本質的にそれらの中央部分において、旋回軸受け３８ａによって互いに 旋回可能に接続されている。シザーアーム３１ｂと３２ａは、本質的にそれらの 中央部分において、旋回軸受け３８ｂによって互いに旋回可能に接続されている 。駆動装置３９は、図示された実施例では電気機械的位置決め装置例えばピスト ン−シリンダ装置の形態を有している。この駆動装置３９は一端において取り付 け 点４０に旋回可能に取り付けられる一方、多端はフレーム部３ｂのガイドキャリ ッジ３７の取り付け点４１に旋回可能に取り付けられている。取り付け点４０は フレーム部３ｂに設けられている。 位置決め装置３９が操作パネル１８からの指令に応答し、かつ、電流源１５か ら供給される電流に応答してその最大長位置に伸ばされると、フレーム部３ａの 対応するレール１９と係合するガイドキャリッジ３７がそのレール１９上をスラ イド又は転動すると同時に、ガイドキャリッジ３７はフレーム部３ｂのガイドレ ール１９に沿ってスライド又は転動する。これにより、フレーム部３ａと３ｂは 互いの方向に移動し、図１に示すように駆動装置３９の最大長さ伸長状態で互い に相対的に接近した状態に位置する。これに対し、駆動装置３９がその長さを縮 めるように駆動すると、ガイドキャリッジ３７はフレーム部３ａと３ｂが互いに 離れるようにガイドレール１９上を後方にスライド又は転動し、これにより、ハ ンドリング装置１は図２に示す拡張された幅に広げられる。ハンドリング装置１ の幅は、ハンドリング装置を使用するときに旋回可能に取り付けられたリフティ ングアーム７が所望の範囲に離れ、かつ、持ち上げるべき物体に所望の方法で作 用するように、駆動装置３９を駆動することによってスムーズにかつ連続的に調 整することができることが分かる。 本発明のハンドリング装置１が例えば病院のベッドを持ち上げるのに使用され るとき、旋回可能に取り付けられたリフティングアーム７の垂直位置、及び、フ ック８と湾曲したレバーアーム１１との間の距離は、当該病院のベッドの寸法及 び外形に合わせて調整されることはもちろん理解されるであろう。当然ながら、 フレームビーム４はハンドリング装置１にそれぞれの作業状態に十分な安定性を 与える長さを有しなければならないし、またもちろん、残りの部材もまた各作業 状態を管理するように寸法が決められなければならない。 本発明のハンドリング装置１は次のようにして使用される。 ハンドリング装置１が最初に図１に示すように駐車又は保管状態にあると仮定 する。装置を使用したいときには、持ち上げるべき例えば病院のベッド５０の近 傍まで操作ハンドル１６ａと１６ｂの助けを借りてキャスター２で装置を移動さ せる。次に、フレーム部３ａと３ｂの間の距離を広げるために、リフティングア ーム７が持ち上げるべきベッド５０に適当な距離まで離れるまで、前述のように して駆動装置３９を駆動する。そして、前述した方法でフック８を一時的に引き 出して回すことにより、該フック８を図２に破線で示す状態に向け、あるいは、 予め向けておく。次に、リフティングアーム７がベッド５０の上方に位置するよ うに、かつ、フレームビーム４がベッド５０の下方に部分的に位置するように、 ハンドリング装置１を前方に移動させる。そして、ベッド５０の１つの長手側縁 が湾曲したレバーアーム１１の空間５１に位置するまで、ハンドリング装置１を 前方に移動させる。ここで、フック８を引き出して図２に実線で示す回転位置に 回し、それぞれのフック８によって形成される空間５２に、ベッド５０の他方の 長手側縁を位置させる。旋回可能に取り付けられたリフティングアーム７は、フ ック８とレバーアーム１１により、ベッド５０の底と強固に係合した保持状態と なる。そして、操作パネル１８を適切に操作すると、駆動装置１４の長さが伸長 し、リフティングアーム７が図２に示す初期位置から図３に示す最終位置まで上 方に揺動する。これにより、ベッド５０は床から持ち上げられ、図４に示すよう な上方の揺動位置にもたらされる。ここで、図４から分かるように、リフティン グアーム７がベッド５０の上方側に位置しているので、リフティングアーム７が 邪魔することなく、ベッド５０の下側の全体がクリーニング及び／又は他のサー ビスのために接近可能である。操作パネル１８を同様に操作することにより、駆 動装置１４の長さを縮めてリフティングアーム７を図２に示す水平位置に復帰さ せ、ベッド５０を床に降ろして床の上に戻すことができる。次に、フック８とベ ッド５０の長手側縁との係合を解除し、フック８を図２の破線で示す位置に回し 、この後ハンドリング装置１をベッド５０から引き離して取り外す。もし望まれ るなら、ハンドリング装置１の幅を狭めるように駆動装置３９を駆動し、図１に 示す駐車／保管位置等にすることができる。 図示され説明された本発明のハンドリング装置は、本発明の範囲内で種々の方 法で修正することは理解されるであろう。例えば、ある部材は機能的に均等な部 材と置き換えることができる。例えば、限定されない実施例として、駆動装置１ ４及び３９及び他の部材は前述した以外の形態を有していてもよい。 さらに、旋回可能に取り付けられたリフティングアーム７、フック８及びレバ ーアーム１１には、物体を持ち上げるのに協働し、物体の形状や構造に相応する 構成を与えてもよいことは理解されるであろう。 もちろん、ハンドリング装置１のリフティングアーム７、フック８及びレバー アーム１１は交換可能であってもよいし、フレーム３はリフティングアーム７の 旋回軸受け６が異なった高さレベルに位置することができるように構成してもよ い。 したがって、本発明は、請求の範囲内において変更及び修正することができるの で、図示され説明された実施例に制限されない。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ)， ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，Ｃ Ｈ，ＣＮ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ ，ＧＥ，ＨＵ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ， ＬＫ，ＬＲ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＮ，Ｍ Ｗ，ＭＸ，ＮＬ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＴ，ＵＡ， ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．病院のベッド（５０）のような物体を使用位置又は開始位置から、改良され た人間工学的状態でその物体のクリーニングやサービス等を促進するような持ち 上げられた作業位置に動かすことができる物体ハンドリング装置において、 ２つのフレーム部（３ａ，３ｂ）からなる可動フレーム（３）を有し、 前記フレーム部（３ａ，３ｂ）の間の間隔を調整し変更する調整手段（３０） を有し、 各フレーム部（３ａ，３ｂ）は旋回可能に取り付けられたリフティングアーム （７）と、該リフティングアーム（７）をほぼ水平な開始位置と持ち上げられた 作業位置との間に揺動させる駆動装置（１４）とを有することを特徴とする物体 ハンドリング装置。 ２．前記旋回可能に取り付けられたリフティングアーム（７）の自由端にフック （８）が取り付けられ、該フック（８）は異なる位置に移動可能であることを特 徴とする請求項１の装置。 ３．前記各リフティングアーム（７）の旋回取り付け端にレバーアーム（１１） を有することを特徴とする請求項１又は２の装置。 ４．前記フック（８）及びレバーアーム（１１）はハンドリングする物体（５０ ）と係合する形状になっていることを特徴とする請求項３の装置。 ５．前記リフティングアーム（７）を旋回させるための駆動装置（１４）はレバ ーアーム（１１）とそれぞれのフレーム部（３ａ，３ｂ）との間で動作するよう になっていることを特徴とする請求項３又は４の装置。 ６．前記調整手段（３０）は前方シザーアームコンビネーション（３１）と後方 シザーアームコンビネーション（３２）とを有し、当該シザーアームコンビネー ション（３１，３２）は旋回軸受け（３８ａ，３８ｂ）によって相互に接続され ていることを特徴とする請求項１から５のいずれかの装置。 ７．前記前方シザーアームコンビネーション（３１）は一端（３３）で旋回可能 に接続された２つのシザーアーム（３１ａ，３１ｂ）を有し、当該シザーアーム （３１ａ，３１ｂ）の各々はその自由端（３４）でそれぞれのフレーム部（３ａ ，３ｂ）に旋回可能に接続されていることを特徴とする請求項６の装置。 ８．前記後方シザーアームコンビネーション（３２）は一端（３５）で旋回可能 に接続された２つのシザーアーム（３２ａ，３２ｂ）を有し、当該シザーアーム （３１ａ，３１ｂ）の自由端（３６）はそれぞれのガイドキャリッジ（３７）に 旋回可能に接続され、該ガイドキャリッジ（３７）はそれぞれのフレーム部（３ ａ，３ｂ）のガイドレール（１９）に沿ってスライド又は転動するようにガイド されることを特徴とする請求項６または７の装置。 ９．前記シザーアームコンビネーション（３１，３２）の相互位置を変更するた めのさらなる駆動装置（３９）を有することを特徴とする請求項６から８のいず れかの装置。 １０．前記フレーム部（３ａ，３ｂ）は車輪又はキャスター（２）を有し、ハン ドリング装置（１）の移動を容易にすることを特徴とする請求項１から９の装置 。