JPH09509142A - 新規のインテグリン結合ペプチド - Google Patents

新規のインテグリン結合ペプチド

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JPH09509142A JP7515220A JP51522095A JPH09509142A JP H09509142 A JPH09509142 A JP H09509142A JP 7515220 A JP7515220 A JP 7515220A JP 51522095 A JP51522095 A JP 51522095A JP H09509142 A JPH09509142 A JP H09509142A
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ルオスラーティ,エリッキー
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Abstract

(57)【要約】 本発明は新規のインテグリン結合ペプチドに関する。これらのペプチドは、αv含有インテグリンまたはα5含有インテグリンに結合し、そして高結合親和性を示し得る。これらは、以下の配列モチーフ:配列RX1ETX2WX3(配列番号1)(特にRRETAWA(配列番号8));RGDGX[配列番号2]、ここでXは疎水性の芳香族側鎖を有するアミノ酸である;2重環CX1CRGDCX2C[配列番号15];およびRLDの内の1つを含有する。これらのペプチドが立体配置的に安定な配座をとる場合、これらは、一般に最も高い結合親和性を示す。本発明はまた、これらのペプチドを使用する方法をも提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 新規のインテグリン結合ペプチド 本発明は、米国国立衛生研究所により授けられた補助CA45207、CA28896、およ び、Cancer Center Support Grant CA30199の下で政府援助によりなされた。米 国政府は、本発明に対し一定の権利を有する。 発明の背景 インテグリンは、広範な種類の細胞で発現される膜貫通性αβヘテロ二量体レ セプターである。これらは、細胞外マトリックス(「ECM」)への細胞の接着を 仲介する。8個の公知のβサブユニットおよび14個の公知のαサブユニットが存 在し、それらは様々な組合わせで会合し、異なるリガンド特異性を有する少なく とも20個のレセプターを形成する。いくつかのインテグリンのリガンドは、細胞 外マトリックス(ECM)接着性タンパク質(例えば、フィブロネクチン、ビトロ ネクチン、コラーゲン、およびラミニン)である。 ECMが遺伝子発現に影響し、そしてマトリックスタンパク質をコードする遺伝 子の発現の変化がECMの組成を変化させることが、徐々に明らかになってきてい る。インテグリンは、細胞の外部から細胞の内部への情報を仲介するようであり 、それにより遺伝子発現における変化を誘導する。この能力において、インテグ リンは、多数の医学的に重要な生物学的現象を調節する。そしてこれには発達の 間の細胞移動、組織修復、癌細胞分化、腫瘍細胞の転移、血小板凝集、免疫系細 胞のホーミング、および標的部位へのニューロン突起の伸長が含まれる。 多くのインテグリン(α5β1、αvβ5、αIIbβ3、およびαvβ3を含む)は、 アミノ酸配列RGD(アルギニン-グリシン-アスパラギン酸)を認識する。そして この配列は、フィブロネクチンおよび他の接着タンパク質中に存在する。 フィブロネクチンは、α5β1インテグリンに対する唯一公知のECMリガンドで あり、そしてこのインテグリンへのフィブロネクチンの結合は、RGD配列により 仲介される。対照的に、インテグリンαvβ3およびαIIbβ3もまた、RGD配列を 認識 し、多くの異なる接着タンパク質に結合し得る。 α5β1インテグリンは、フィブロネクチンマトリックスの凝集の促進、および フィブロネクチンへの細胞付着の開始において重要である。同様に、αvβ3、αv β5、およびαIIbβ3インテグリンは、ビトロネクチン、フィブリノーゲン、フ ィブロネクチン、オステオポンチン、およびいくつかの他のRGD含有タンパク質 への細胞付着の促進において重要である。RGD配列を含有するペプチドおよびタ ンパク質フラグメントは、RGD認識インテグリンの活性を調整するために用いら れ得る。RGDペプチドの使用は、様々な医学的状況における、細胞接着ならびに 他のインテグリン仲介細胞性事象の標的化した調整および操作を可能にする。こ のインテグリン仲介細胞性事象には、血小板凝集、血栓症、創傷治癒、骨粗鬆症 、組織修復、および腫瘍浸潤が含まれる。Ruoslahti,J.Clin.Invest.,87:1- 5(1991)。 1つ以上のRGD指向性インテグリンに結合するRGDペプチドは、これらの応用の いくつかに用いられているが、最も発達した応用(抗血栓性使用)は、標的イン テグリンに関してより選択的であるペプチドに依存する。抗血栓性ペプチドは、 血小板インテグリンαIIbβ3を標的にする(例えば、Collenら、Thromb.Haemos .,71:95-102(1994))。 従って、インテグリンに選択的に結合するリガンドについて必要性が存在する 。本発明は、この必要性を満足させ、そして同様に、関連する利点を提供する。 発明の要旨 本発明は、様々なインテグリンに結合するペプチドを提供する。これは、α5 β1インテグリンに結合し、なおかつ配列RX1ETX2WX3[配列番号1]、ここでX1 、X2、およびX3は任意のアミノ酸である、を含有するペプチド;α5β1インテグ リンに結合し、なおかつ配列RGDGX[配列番号2]、ここでXは疎水性の芳香族側 鎖を有するアミノ酸である、を含有するペプチド;αvβ3インテグリンに結合し 、なおかつ配列RLDを含有するペプチド;ならびにαvβ5インテグリンおよびαv β3インテグリンに結合し、なおかつ配列X1X2X3RGDX4X5X6[配列番号3]、ここ でX1、X3、X4、およびX6は環化結合を形成し得、なおかつX2およびX5は1〜5アミ ノ酸である、 を含有するペプチドを包含する。 本発明の所定の実施態様により、配列モチーフを含有するペプチドは、例えば 、環化の結果として制限された二次構造(constrained secondary conformation )をとる場合、増強された結合親和性を示す。 本発明はまた、これらのペプチドを用いる方法も提供する。サンプル混合物か らαv含有インテグリンまたはα5含有インテグリンを単離するために有用な方法 は、ペプチドへのインテグリンの結合を可能にするイオン条件下において、本発 明のペプチドをサンプル混合物と接触させる工程、およびペプチドからインテグ リンを分離する工程を包含する。インテグリンは、例えば、インテグリン結合薬 剤(例えば、抗血栓薬)の特異性の評価において有用である。Tschoppら、Coron ary Artery Disease,4:809-817(1993)。細胞を基材に付着させるために有用な 方法もまた提供され、この方法は、本発明のペプチドを基材に結合させる工程、 および基材と細胞とを接触させる工程を包含する。細胞培養物は、適切な細胞付 着を必要とする。従って、本発明はまた、基材の表面に付着した本発明のペプチ ドを有するデバイスも提供する。 本発明はまた、これらのペプチドを利用する治療法およびデバイスも提供する 。細胞を移植可能な人工装具の表面に誘引するために有用な方法は、本発明のペ プチドを移植可能な人工装具の表面に付着させる工程を包含し、そして人工装具 を個体に移植する工程をさらに包含し得る。本発明はまた、移植可能な人工装具 の表面に付着した本発明のペプチドを有するデバイスも提供する。入手可能な文 献は、このようなデバイスが非コーティングデバイスに対し利点を有することを 示す。Glassら、Mat Res.Soc.Symp.Proc.,252:331-337(1992)。 本発明は、支持マトリックスに付着した本発明のペプチドを有するパッチ移植 片に関する。創傷治癒を促進するために有用な本発明の方法は、本発明のパッチ 移植片を創傷に適用する工程を包含する。 骨への破骨細胞の付着を阻害するため、そして、それゆえ、骨粗鬆症を治療す るために有用な治療方法は、個体にαvβ3インテグリンに結合する本発明のペプ チドを投与する工程を包含する。 同様に、脈管形成を阻害するために有用な治療方法もまた、個体にαvβ3イン テグリンに結合する本発明のペプチドを投与する工程を包含する。脈管形成の阻 害は、例えば、腫瘍治療において重要である。 本発明はまた、例えば、α5β1インテグリンまたはαvβ3インテグリンを発現 する腫瘍細胞の転移を阻害するために有用な治療方法を提供し、これは、個体に 、これらのインテグリンに結合する本発明のペプチドを投与する工程を包含する 。 本発明の他の実施態様は、平滑筋細胞の移動を阻害するために有用な方法であ り、これは個体に、αvβ3インテグリンに結合する本発明のペプチドを投与する 工程を包含する。 図面の簡単な説明 図1は、合成環状ペプチドによる、α5β1インテグリンへの125I-フィブロネ クチン結合の阻害を示す。 図2は、合成環状ペプチドGACRGDCLGA[配列番号5]およびGACRRETAWACGA[ 配列番号6]による、ELRGDGW[配列番号4]ディスプレーファージのα5β1イ ンテグリンへの結合の阻害を示す。 図3は、環状ペプチドGACRRETAWACGA[配列番号6]およびGACRGDCLGA[配列 番号5]による、CRGDCL[配列番号7]ディスプレーファージのαvβ3インテグ リンへの結合における影響を示す。 図4は、環状ペプチドGACRRETAWACGA[配列番号6]およびGACRGDCLGA[配列 番号5]による、RRETAWA[配列番号8]ディスプレーファージのα5β1インテ グリンへの結合の阻害を示す。 図5は、合成ペプチドによるフィブロネクチンへのα5β1仲介細胞付着の阻害 を示す。 図6は、合成ペプチドによるフィブロネクチンへのαvβ1仲介細胞付着の阻害 を示す。 図7は、合成ペプチドによるビトロネクチンへのαvβ5仲介細胞付着の阻害を 示す。 図8は、GACRRETAWACGA[配列番号6]ペプチドへのα5β1発現細胞の結合お よびαvβ5発現細胞の結合を示す。 図9は、環状RGD含有ペプチドによるα5β1インテグリンへのファージの付着 の阻害を示す。RGDGW[配列番号9]配列を含有するファージクローンを、競合 ペプチドの存在下で、インテグリンコーティングしたマイクロリットルウェル中 で1時間インキュベートした。十分に洗浄後、結合して残ったファージを実施例 XIIに記載のように測定した。結果は、二組のウェルからの平均値を示す。 図10は、環状RGDペプチドによるαvβ5インテグリンへのファージの結合の阻 害を示す。ACDCRGDCFCG[配列番号10]配列を含むファージを、競合ペプチドま たはコントロールとしてのジメチルスルホキシド溶媒の存在下で、インテグリン コーティングしたマイクロリットルウェル中で1時間インキュベートした。結合 ファージを本明細書に記載のように測定した。結果は、二組のウェルからの平均 値を示す。 図11〜13は、細胞接着のペプチド阻害を示す。合成ペプチドの効果を、以下の ように試験した: 図11--フィブロネクチンへのB2/a27細胞のα5β1仲介付着。 図12--ビトロネクチンへのHT-29細胞のαvβ5仲介付着。 図13--ビトロネクチンへのIMR-90細胞のαvβ3仲介付着。結合した細胞を本明 細書に記載のように測定した。結果は、二組のウェルからの平均値を示す。 発明の詳細な説明 本発明は、新規のインテグリン結合ペプチドに関する。これらのペプチドは、 以下のアミノ酸モチーフ配列の1つを含有する:RX1ETX2WX3[配列番号1](特 にRRETAWA[配列番号8]);RGDGX[配列番号2]、ここでXは疎水性の芳香族 側鎖を有するアミノ酸である;X1X2X3RGDX4X5X6[配列番号3]およびRLD。 これらのペプチドが立体配置的に安定な配座をとる場合、これらのペプチドは 、より高いインテグリン結合親和性を有することになる。 本発明のペプチドは、多くの実用的用途を有する。これらの用途は、α5含有 インテグリンおよびαv含有インテグリンを混合物から単離すること;適切なイ ンテグリンを有する細胞の表面への付着を促進すること、および高分子(例えば 、フィブロネクチン、ビトロネクチン、およびオステオポンチン)へのこのよう な 細胞の結合を阻害することを含む。これらの活動の各々は、下記のような様々な 応用において有用である。 本発明は、α5β1インテグリンに結合し、なおかつ配列RX1ETX2WX3[配列番号 1]、ここでX1、X2、およびX3は任意のアミノ酸である、を含有するペプチドを 提供する。より詳細には、本発明は、α5β1インテグリンについての選択性を有 し、なおかつ制限された二次構造中に配列RX1ETX2WX3[配列番号1]を含有する ペプチドに関する。1つの実施態様では、このペプチドは、配列CRX1ETX2WX3C[ 配列番号11]を含有し、そして立体配置的安定性は、システイン残基を含むジス ルフィド結合に起因する。本発明において意図される特定の実地態様は、配列RR ETAWA[配列番号8]および配列CRRETAWAC[配列番号12]を有するペプチドを包 含する。表1は、α5β1に結合するこのモチーフを有する他のペプチドを提供す る。環状ペプチドCRRETAWAC[配列番号12]がα5β1インテグリンに結合すると いう事実は、環外アミノ酸が結合に関して必要ではないことを示す。環状ペプチ ドCRRETAWAC[配列番号12]が、ペプチドにインテグリン結合能を与えるコア配 列であり、そして様々な環外アミノ酸は、インテグリン結合能を除去しない。 インテグリンに選択的に結合するモチーフとしてのRRETAWA[配列番号8]の 同定は、驚くべきことであった。RRETAWA[配列番号8]モチーフは、α5β1ま たは他のインテグリンに結合することが知られる、フィブロネクチン配列、また は他のリガンド配列部分に明らかな類似性を全く有しない。RRETAWA[配列番号 8]は、RGDと同一の部位、または実施例VIに示されるα5β1インテグリン中のR GD結合ポケットと直接関連する部位でインテグリンと結合する。さらに、固定化 RRETAWA[配列番号8]ペプチドへの細胞の結合は、EDTAにより阻害され、これ は、相互作用(インテグリンへのRGDの結合のような)が二価陽イオン依存性で あることを示す。RRETAWA[配列番号8]ペプチドは、2個の正電荷および1個 の負電荷を有し、それらは、インテグリンへのペプチドの結合において役割を演 じるようである。 本発明はまた、α5β1に結合し、なおかつ配列RGDGX[配列番号2]、ここでX は疎水性の芳香族側鎖を有するアミノ酸である、を含有するペプチドを提供する 。特に、本発明は、α5β1インテグリンに対する選択性を有し、なおかつ制限さ れ た二次構造中に配列RGDGX[配列番号2]を含有するペプチドを提供する。この 配列を含有する7員環ペプチドは、他の大きさの環のペプチドより比較的高い結 合親和性を示す。特に、本発明は、XがWまたはFであるペプチドを意図する。1 つの実施様態では、ペプチドは、配列CRGDGWC[配列番号13]または配列CRGDGFC [配列番号14]を含有し、そして環状配座は、システイン残基を含むジスルフィ ド結合に起因する。表2を参照のこと。 本発明はまたαvβ5インテグリンおよびαvβ3インテグリンに結合し、なおか つ配列X1X2X3RGDX4X5X6[配列番号3]、ここでこの配列は、2つの環化結合に より生じる制限された二次構造にあり、ここでX1、X3、X4、およびX6が架橋を形 成し得る残基であり、なおかつX2およびX5が1〜5アミノ酸である、を含むペプチ ドを提供する。本発明の1つの実施様態では、ペプチドは配列CX2CRGDCX5C[配 列番号15]を含有する。本発明の特定の実施様態は、配列CDCRGDCFC[配列番号1 6]、CDCRGDCLC[配列番号17]、またはCLCRGDCIC[配列番号18]を含有するペ プチドを含む。表5を参照のこと。これらのペプチドの2重環状構造は、通例で はない。2個のジスルフィド結合の存在が、質量分析計により実証された。 本発明はまた、αvβ3インテグリンに結合し、そして制限された二次構造中に 配列RLDを含むペプチドも提供する。この配列を含有する9員環ペプチドは、他 の環の大きさのRLD含有ペプチドと比べて、αvβ3に対して比較的高い結合親和 性を示す。1つの実施様態では、ペプチドは、配列CX1X2RLDX3X4C[配列番号38 ]を含有する。制限された立体配座は、システイン残基を含むジスルフィド結合 に起因する。本発明において意図される特定の実施態様は、配列CARRLDAPC[配 列番号19]またはCPSRLDSPC[配列番号20]を有するペプチドを含む。αvβ3へ のRLD含有ペプチドの親和性は比較的低いが、これらのペプチドは、これらがαv β1に比較してαvβ3インテグリンに対して選択的であるという有用な特徴を有 する。実施例IX、および表3、下記を参照のこと。 本明細書で用いられるように、用語「ペプチド」は、ペプチド結合により結合 された2個以上のアミノ酸をいう。そしてこの用語は、本発明のペプチドに特有 の所望の機能活性を保持するアミノ酸等価物および他の非アミノ酸群を含む。ペ プチド等価物は、関連有機酸(例えば、PABA)、アミノ酸などとの1個以上のア ミノ酸アナログの置き換え、あるいは側鎖または官能基の置換または修飾により 、従来のペプチドとは異なり得る。 本発明のペプチドは合成物である。すなわち、このペプチドは特に、記載のア ミノ酸配列モチーフを含有する全ての天然に存在するペプチドを除外する。本発 明は、他のアミノ酸配列がモチーフの一端または両端に接するより長いペプチド において、記載のモチーフが含まれるペプチドを意図する。本発明のペプチドは 、サイズにおいて限定されない。しかし、本発明は特に、全体で約50アミノ酸よ りも少ないアミノ酸を有するペプチドを意図する。本発明はまた、コアとなるモ チーフ配列がポリペプチドの配列中に人工的にはめ込まれたタンパク質(例えば 、組換えDNA技術または化学合成により製造されるペプチド)を意図する。本明 細書に含まれるいかなるペプチドの結合親和性も、本明細書に記載の親和性アッ セイおよび当該分野において公知の他の親和性アッセイにより試験され得る。 本明細書で用いられるように、用語「アミノ酸」および特定のアミノ酸への任 意の言及は、一般的に、天然に存在するタンパク質原性アミノ酸、およびアミノ 酸アナログのような天然に存在しないアミノ酸を意味する。この広範な定義を考 慮して、当業者は、アミノ酸に関する本明細書中の言及が、他に特別に示されな い限り、例えば、天然に存在するタンパク質原性(L)-アミノ酸、(D)-アミノ酸、 ペニシラミン(3-メルカプト-D-バリン)のようなアミノ酸アナログを含む化学 修飾アミノ酸、ノルロイシン(norleucine)のような天然に存在する非タンパク 質原性アミノ酸、およびアミノ酸に特有の当該分野で公知の性質を有する化学合 成化合物を包含することを認識する。 本発明のペプチドにおける(L)-または(D)-アミノ酸包括物の選択は、部分的に は、ペプチドの所望の特性に依存する。例えば、1個以上の(D)-アミノ酸の取り 込みは、インビトロまたはインビボでペプチドの増加された安定性を与え得る。 例えば、1個以上の(D)-アミノ酸の取り込みはまた、例えば、本明細書に記載の 結合アッセイ、または当該分野で公知の他の方法を用いて測定されるペプチドの 結合活性を増加または減少させ得る。ある場合、例えば被験体を治療する場合、 本発明のペプチドにごく短時間、活性を保持させることが望まれ得る。これらの 場合、ペプチドにおける1個以上の(L)-アミノ酸の取り込みは、例えば、被験体 中の内因性ペプチダーゼがインビボでペプチドを消化することを可能にし、それ により活性ペプチドへの被験体の曝露を制限する。 本明細書で用いられるように、用語「アミノ酸等価物」は、天然に存在するア ミノ酸の構造からはずれる化合物をいうが、これは、生物学的活性を保持するペ プチド内に置換され得るような、実質的にアミノ酸の構造を有する。従って、例 えば、アミノ酸等価物は、上記のアミノ酸を含み得、これらのアミノ酸等価物は 、側鎖の修飾または置換を有し、あるいはアミドなどのような有機酸の関連クラ スに属する。上記のように、用語「アミノ酸」は、アミノ酸等価物を含むことが 意図される。用語「残基」もまた、アミノ酸またはアミノ酸等価物をいい、そし てこれらの用語と同義である。一般に、限定修飾が、その生物学的機能を破壊す ることなく、ペプチドになされ得る。 本明細書中に用いられるように、「結合」は、特異的(非特異的の反対として )結合を意味する。インテグリンへの特異的結合は、インテグリンへの結合につ いて、それ自身またはペプチドGRGDSP[配列番号21]と競合する本発明のペプチ ドの能力により決定され得る。このような結合の弁別的な特性は、結合ペプチド が、フィブロネクチン由来合成GRGDSP[配列番号21]ペプチドを用いる特異的溶 出または初期接触により、それぞれ、インテグリンへの結合から脱離または防止 され得ることである。Pytelaら、Cell,40:191-198(1985)およびPytelaら、Proc .Natl.Acad.Sci.,USA,82:5766-5770(1985)を参照のこと。これらはそれぞれ、 本明細書中で参考として援用される。さらに、以下に説明される手順に記載のよ うに、特異的結合は、EDTAのようなインテグリンを不活性にする薬剤を用いて、 または低pH緩衝液のような変性剤を用いて破壊され得る。 同型の結合アッセイにおいて測定される他のインテグリンへの結合と比較して 、10倍以上高い親和性を有して、あるインテグリンに結合する場合、本明細書中 に用いられるように、ペプチドはそのインテグリンに「選択的に結合する」。同 型の結合アッセイにおいて測定される他のインテグリンへの結合と比較して、10 0倍高い親和性を有して、あるインテグリンに結合する場合、ペプチドはインテ グリンに対し「選択的」である。また、これらの値は、多様なインテグリンにつ いてのアッセイ間の差異が、非選択的RGDペプチド、GRGDSP[配列番号21]に対 す る比較により補償される実験に由来する。 本明細書中に用いられるように、用語「高結合親和性」は、インテグリンにつ いての少なくとも1つの競合結合アッセイにおいて、1×10-7M以下のIC50を有 するペプチドをいう。本明細書中に記載の競合結合アッセイにおいて、IC50値は 、公知の結合親和性の標準ペプチドに対しての競合により測定された。従って、 CRRETAWAC[配列番号12]は、α5β1について高結合親和性を示す。実施例VIお よびVIIを参照のこと。 本明細書中に用いられるように、「相対的結合親和性」は、特定のインテグリ ンについての2つのペプチドの比較上の親和性をいう。相対的結合親和性は、直 接的な結合競合アッセイ、または標準インテグリン結合ペプチド(例えば、GRGD SP(配列番号21))への結合親和性の比較により測定され得る。相対的結合親和性 を測定する1つの測定法は、例えば、インテグリンへのGRGDSP[配列番号21]の 結合を阻害するためのこれらのペプチドの半最大阻害濃度(IC50)である。 本発明のペプチドは、組換えDNA技術および化学合成の方法を含む周知の方法 を用いて合成され得る。直線状ペプチドは、例えば、自動ペプチド合成機を用い るMerrifieldの固相ペプチド合成法により合成され得る(J.Am.Cem.Soc.,85 :2149(1964)、これは本明細書中で参考として援用される)。あるいは、本発明 のペプチドは、当該分野で周知の標準溶液法を用いて合成され得る(例えば、Bo danszky,M.,Principles of Peptide Synthesis(Springer-Verlag,1984)を参 照のこと。これは本明細書中で参考として援用される)。このような新規の合成 ペプチドは、例えば、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて比較的純粋 な形態で得られ得、そして例えば、質量分析計またはアミノ酸配列分析を用いて 特徴付けられ得る。合成ペプチドについて95パーセントより高い純度が好ましい が、より低い純度も容認され得る。 制限された二次構造(constrained secondary structure)内に開示したモチー フを有する本発明のペプチドは、一般に、そのような配置のモチーフを有しない ペプチドよりもインテグリンに対して比較的高い結合親和性を示し、そしてイン テグリンの結合にさらなる選択性を表す傾向がある。本明細書で使用されるよう に、「制限された二次構造」「安定化された」および「構造的に安定化された」 という用語は、ペプチドを含むペプチド結合は空間で自由に回転し得ないが、代 わりに比較的固定された構造を維持することを示す。 本発明のペプチドの制限された二次構造の重要性は、環状ペプチドGACRRETAWA CGA[配列番号6]の結合活性が、ジスルフィド結合の還元およびシステイン残基 のアルキル化に従って大きく減少した事実によって示される。 ペプチドの二次構造を制限する種々の方法は、当該分野で周知である。特に有 用な方法では、新規に合成された直鎖状ペプチドを反応性のアミノ酸側鎖間で結 合を形成させることにより環化し得る。例えば、1組のシステインを含有するペ プチドを合成し得、そして、そのペプチドの希釈水性溶液をK3[Fe(CN)6]で酸化 することによりジスルフィド架橋を形成し得る。このジスルフィド架橋はまた、 ペニシラミンを使用して形成され得る。 新規に合成された直鎖状ペプチドの二次構造を制限するための他の特に有用な 方法は、任意の当該分野で周知の種々の方法を使用してペプチドを環化すること である。例えば、本発明の環状ペプチドは、例えば、Schillerら、Int.J.Pept.P rot.Res.、25:171(1985)(これは本明細書に参考として援用されている)によっ て記載されたように、近接していないアミノ酸残基間でペプチド結合を形成させ ることにより調製され得る。ペプチドを、Nα-Fmoc-アミノ酸およびBocおよび第 3ブチル(tertiary-butyl)タンパク質を使用して、直鎖状ペプチド鎖を集合させ ることによりMerrifield樹脂上で合成し得、次に、樹脂からペプチドを解離させ るのに続いて、ペプチド結合をアミノ末端およびカルボキシル末端の間で形成さ せ得る。 一方、ラクタム(例えば、ε(γ-グルタミル)-リジン)結合は、リジンおよび グルタミン酸残基の間で形成され得、リシノノルロイシン結合は、リジンおよび ロイシン残基の間で形成され得、あるいは、ジチロシン結合が2つのチロシン残 基間で形成され得る。環状ペプチドはまた、例えば、4つのリジン残基(これは 、デスモシンのヘテロ環状構造を形成し得る、例えば、Devlin、Textbook of Bi ochemistry 、第3版(1992)参照。これは本明細書中に参考として援用されている )を包含するように構築され得る。これらの結合および他の結合を形成させる方 法は当該分野で周知であり、そして周知の化学反応性に基づく。 本発明のペプチドはまた、公知の二次構造を形成する大きなペプチド配列中に そのペプチドを取り込むことにより、制限された二次構造に安定化され得る。例 えば、本発明のペプチドは、記載された方法によってヘリックス(例えば、αヘ リックスまたは3重ヘリックス)を形成する配列中にそれを取り込むことにより 安定化され得る。(例えば、Dedharら、J.Cell Biol.、104:585(1987);Rhodes ら、Biochemistry、17:3442(1978);およびCarboneら、J.Immunol.、138:1838(1 987)、これらはそれぞれ本明細書中に参考として援用されている) 本明細書中で使用されるように、環状ペプチドの環の「員」は、環のアミノ酸 である。従って、例えば、*CRRETAWAC*[配列番号12]は、9員環であると考えら れる。「*」は、システイン残基がジスルフィド架橋の形成に関与することを示 す。 特定の環の大きさが、インテグリンに対する結合親和性およびペプチド選択性 を最適化し得るが、本発明は、コア配列を含有する種々の大きさの環を意図する 。種々の大きさの環は、ペプチド内の架橋形成要素の位置を変えることにより得 られ得る。当業者は、インテグリン結合活性を維持するペプチドの環の大きさの 範囲を決定し得る。従って、例えば、本発明は種々の大きさの環に含有されるコ ア配列RLDを意図し、それ自身、より長いペプチド内に含有される。 本発明は、本明細書中に記載のペプチドの様々な使用を意図する。これらのペ プチドは、他のRGDペプチドが有用である全ての方法および物質に有用である。 それらが高い結合親和性を有する限り、他のRGD含有ペプチドよりも少ない本発 明のペプチドの使用ですむ。それらがインテグリンに選択的または特異的に結合 する限り、本発明のペプチドは、他のRGD含有ペプチドよりも正確に標的化され 得、従ってより特異的な効果を有し、および/またはより少ない用量ですむ。従 って、本発明のペプチドは、既知のクラスのRGD含有ペプチドに勝る改良を表す 。 アフィニティーカラムまたは他の適切な精製システムに結合されるので、本発 明のペプチドは、それらが結合するα5含有インテグリンおよびαv含有インテグ リンの混合サンプルからの単離に有用である。それゆえ、本発明は、本発明のペ プチドに結合するインテグリンの単離に有用な方法を提供する。この方法は、ペ プチドへのインテグリンの結合を可能とするイオン条件下で、サンプル混合物に ペプチドを接触させる工程を包含する。次に、インテグリンを当該分野で周知の 方法により、ペプチドから分離する。代表的には、ペプチドはアフィニティーカ ラムに付着する。サンプル混合物を、インテグリンがペプチドに結合可能な条件 下でカラムに通す。次いで、未結合分子をカラムを洗うことにより除去する。イ ンテグリンを、結合したインテグリンをペプチドから溶出させる緩衝液でカラム を洗うことにより単離する。単離方法を、さらに実施例XIVに記載した。 CRRETAWAC[配列番号12]タイプのペプチドは、α5β1インテグリンの特異的単 離を可能にする。実施例VIおよびVIIを参照のこと。 本発明のペプチドは、これらの目的に特に有用である。なぜなら、このペプチ ドは容易にかつ安価に合成され、従って、例えば、インテグリンの天然リガンド またはインテグリンまたはインテグリンサブユニットに特異的な抗体に比べてよ り容易に利用し得る。 固体表面に結合させた場合、本発明のペプチドは適切なインテグリンを持つ細 胞の表面への付着を促進させる。細胞培養のために基材に細胞を付着させる有用 な方法は、本発明のペプチドを基材に結合させる工程、そして基材を細胞と接触 させる工程を包含する。ペプチドで基材をコートすることにより、培地中のフィ ブロネクチンの使用が不必要となり、これは、培養のためのより良い定義された 条件および再現性を提供する。 例えば、Cytodex particle(Pharmacia、Piscataway、NJ)をゼラチンでコート する。これは、皿で可能な量よりもずっと少ない培地量で同数の接着細胞の増殖 を可能にする。これらのビーズの活性は、一般に成長培地中のフィブロネクチン の使用に依存する。それゆえ、本発明のペプチドは、そのような目的のために改 良され、化学的に定義されたコーティングを生み出すことが期待される。他の表 面または物質(例えば、ガラス、プラスチック、アガロース、合成樹脂、または 長鎖ポリサッカライド)を、付着増強のためにコートし得る(Glassら、Mat.Res. Soc.Symp Proc.、252:331-337(1992)およびPierschbacherら、米国特許第5,120, 829号参照)。本発明で提供されるα5β1結合ペプチドは、α5β1インテグリンを 含有する細胞を結合させる。さらに、本明細書で提供されるペプチドの親和性の 改良により、コーティングにはより少ない量のペプチドの使用でよく、それゆえ 、経済的にも改善される。本発明はさらに、基材表面に付着した本発明のペプチ ド を包含するデバイスを提供する。1つの実施態様では、基材は、細胞培養皿であ る。 本発明のペプチドはまた、移植可能な人工装具(例えば、人工血管または血管 移植片(ここではそれらは細胞を誘引または付着する))の表面のコーティングと しても有用である。従って、本発明は、移植可能な人工装具の表面に付着した本 発明のペプチドを有するデバイスを提供する。これらの移植デバイスは一般に、 ニトロセルロースまたはポリエステル繊維、特にダクロン(ポリエチレンテレフ タレート)繊維から織られるかまたは編まれる。従って、本発明は、移植可能な 人工装具の表面に本発明のペプチドを付着する工程を包含する、移植可能な人工 装具の表面に細胞を誘引するために有用な方法を提供する。さらなる方法は、個 体へ人工装具を移植する工程を包含する。従って、線維芽細胞の人工組織パッチ への、および内皮細胞の血管移植片への誘導が望ましい。 本発明のペプチドはまた、創傷治癒が目的であるパッチ移植片などに有用であ る。よって、本発明は、支持マトリックスに付着したα5β1インテグリンまたは αvインテグリンに結合する本発明のペプチドを有するパッチ移植片を提供する 。このマトリックスは、生分解性分子(例えば、コラーゲン、グリコサミノグリ カン、またはプロテオグリカン)を包含し得る。ヒアルロン酸、およびコンドロ イチン硫酸は、2つのそのような物質である。本発明はさらに、本発明のパッチ 移植片を創傷に適用する工程を包含する、創傷治癒を促進するために有用な方法 を提供する。 RGD含有接着性ペプチドは、この方法で臨床試験に使用されてきた。例えば、P olarekら、Wounds:A Compendium of Clinical Research and Practice、6:46-53 (1994)参照のこと。本発明のペプチドのインテグリン選択性および親和性はまた 、この方法で細胞タイプ選択性および経済性に利点を提供する。 多くの生理学的事象は、インテグリンによって仲介される細胞結合を包含する 。よって、インテグリン仲介結合を阻害するペプチドは、これらの事象の調節に 向けられた治療に有用であり、実際にこの目的に使用されてきた。例えば、フィ ブリノーゲンに結合する血小板は、αIIbβ3インテグリンに仲介される。RGDベ ースの抗血栓化合物は、このインテグリンに結合し、そしてフィブリノーゲンへ の血 小板の結合を妨害するが、これは、現在臨床試験中である。例えば、Tschoppら 、Coronary Artery Disease、4:809-817(1993)参照のこと。 本発明のペプチドは特定のインテグリンに結合するので、これらは、インビボ でインテグリンへの結合に関してRGD含有分子と競合する。本発明のペプチドが 個体に投与された場合、これらはインビボでそれらの標的分子とインテグリンを 持つ細胞との結合を妨害するのに有用である。本発明は、インテグリンを持つ細 胞がRGD含有分子に結合するのを阻害するのに有用な方法であって、その結合を 阻害するのに有効な量で本発明のペプチドを個体に投与する工程を包含する方法 を提供する。特に、本発明は、これらの方法で、高結合親和性のペプチドまたは 1以上のインテグリンに特異的なペプチドの使用を意図する。 骨粗鬆症は、骨を分解する破骨細胞の骨への付着に関与する。骨への破骨細胞 の付着は、αvβ3インテグリンに仲介される。Nesbittら、J.Biol.Chem.、268:1 6737-45(1993)参照のこと。この付着を妨害するRGDペプチドの能力に依存する骨 粗鬆症のための処置が開発されている。Fisherら、Endocrinology、132:1411-14 13(1993)。よって、本発明は、αvβ3インテグリンに結合する本発明のペプチド を個体に投与する工程を包含する、骨への破骨細胞の付着を阻害するのに有用な 方法を提供する。 新しい血管の形成である脈管形成は、αvβ3インテグリンに依存する内皮細胞 の移動を包含する。例えば、Brooksら、Science、264:569-571(1994)参照のこと 。脈管形成の妨害に基づく腫瘍処置が開発されている。従って、本発明は、αv β3インテグリンに結合する本発明のペプチドを個体に投与する工程を包含する 脈管形成阻害に有用な方法を提供する。 RGDペプチドは、腫瘍の転移を阻害する。(Humphriesら、Cancer Biology、4: 293-299(1993);Hardanら、Int.J.Cancer、55:1023-1028(1993);Komazawaら、C arbohyd.Res.、21:299-307(1993)参照のこと。)従って、本発明は、インテグリ ンを発現している腫瘍の転移を阻害するのに有用な方法であって、それらのイン テグリンに結合する本発明のペプチドを個体に投与する工程を包含する方法を提 供する。特に、この方法は、α5β1および/またはαvβ3インテグリンを発現す る腫瘍に向けられる。 新脈管内膜過形成(neointimal hyperplasia)は、中膜から新脈管内への平滑筋 細胞の移動により特徴付けられる。この疾患は、αvβ3インテグリンをRGDペプ チドでブロックすることにより阻害された。Choiら、J.Vasc.Surg.、pp125-134 (1994年1月)参照のこと。よって、本発明は、αvβ3インテグリンに結合する 本発明のペプチドを個体に投与する工程を包含する平滑筋細胞の移動を阻害する のに有用な方法を提供する。 本明細書で用いられるように、個体は脊椎動物であり、さらに特に、ヒトを含 む哺乳動物である。 本発明の方法におけるペプチドの投与は、標的インテグリンを持つ細胞へのペ プチドの結合に有効な量でなければならない。ペプチドの有効量は、本明細書中 に記載の方法を使用して測定し得る。例えば、図1に示すように、請求したペプ チドの有効量を、細胞付着を阻害するために必要な濃度を同定するためのアッセ イを使用して測定し得る。 一般に、本発明のペプチドを、薬学的に受容可能なキャリアーで個体に投与さ れる。薬学的に受容可能なキャリアーは当該分野で周知であり、そして水性溶液 (例えば、薬学的に緩衝化した生理食塩水)または他の溶媒またはビヒクル(例 えば、グリコール、グリセロール、オリーブ油のようなオイル、または注射可能 な有機エステル)を包含する。薬学的に受容可能なキャリアーは、生理学的に受 容可能な化合物を包含し得、それらは例えば、本発明のペプチドの安定化させる かまたはそのペプチドの吸収を増加させるように作用する。このような生理学的 に受容可能な化合物は、例えば、炭水化物(例えば、グルコース、スクロース、 またはデキストラン)、抗酸化剤(例えば、アスコルビン酸またはグルタチオン )、キレート剤、低分子量タンパク質または他の安定化剤または賦形剤を包含す る。当業者は、生理学的に受容可能な化合物を包含する薬学的に受容可能なキャ リアーの選択が、例えば、インテグリン結合ペプチドの投与経路、および特異的 なペプチドの特定の物理化学的性質に依存していることがわかる。 当業者は、本発明のペプチドを含有する薬学的組成物が、特定の病状に応じて 種々の経路で個体に投与されることがわかる。例えば、処置を例えば創傷治癒の 誘導のために局所化する場合、適切なキャリアー(例えば、ヒアルロン酸)に結 合した本発明のペプチドを含有する薬学的組成物は、適切な薬学的に受容可能な 処方で投与され得、そして局所的に投与され得る。例えば、Polarekら、Wounds: A Compendium of Clinical Research and Practice、6:46-53(1994)参照のこと 。あるいは、処置が例えば、被験体内にガンが存在するために全身的である場合 、組成物は、非経口投与(例えば、静脈内投与、筋肉内投与、皮下投与、眼内投 与、嚢内投与、腹腔内投与、またはくも膜下槽内投与)され得る。 本発明のペプチドの総効果量を、1用量として、比較的短期間に渡ってボーラ スとしてまたは注入により、被験体に投与し得る。あるいは細分化された処置プ ロトコルを使用して投与し得、ここでは、多数の用量がより長期に渡って投与さ れる。当業者は、被験体内に効果的な用量を得るのに必要な本発明のペプチドの 濃度が、被験体の年齢および全身的健康状態、ならびに投与経路および投与され る処置の回数を包含する多くの要素に依存することがわかる。これらの要素から 見て、当業者は、特定の使用のための効果量を提供するように、用量を調整する 。 本発明を、以下の実施例を参考とすることにより非常に詳細にここで記載する 。これらの実施例は本発明の例証を意図するが、しかし限定を意図しない。 実施例I ビトロネクチンおよびインテグリンの単離 ビトロネクチンを、ヒト血漿からYatohgoら、Cell Struct.Funct.、13:281-29 2(1988)に記載のように精製した。ヒト血漿フィブロネクチンは、フィンランド 赤十字(Finnish Red Cross)から得た。ペプチドを、標準的なMerrifield固相合 成プロトコルおよびt-ブトキシカルボニル化学により、Applied Biosystems Mod el 430A合成機(Foster City、CA)で合成した。ペプチドを樹脂から解離させた後 、1mM NH4OAc、pH8中の0.01M K3[Fe(CN)6]で、25℃にて一晩酸化させることに より環化させた。ロータリーエバポレーションにより過剰なH2Oを除去した後、 ペプチドを凍結乾燥させ、そして最終的には逆相HPLCで精製した。ACDCRGDCFCG[ 配列番号10]のペプチドの貯蔵溶液を、100mMの濃度でジメチルスルホキシド中で 作製し、そして使用前にTBSまたは培養培地に希釈した。全てのファージおよび 細胞付着実験で、ジメチルスルホキシド単独をコントロールとして含んだ。この 研究 で使用される他のペプチドは、水性緩衝液に5mMの濃度で溶解した。 αvβ3、αvβ5、α5β1インテグリンは、0.1Mオクチルグルコシド、プロテイ ナーゼインヒビター、および2価の陽イオンを含有するTBS緩衝液中に作られた ヒト胎盤抽出物から単離された(Pytelaら、Methods Enzymol.、144:475-489(198 7))。αvβ3およびα5β1インテグリンを、1mM MnCl2および1mM CaCl2含有緩 衝液中に抽出し、そしてGRGDSPKペプチド[配列番号22](Pytelaら、Methods Enzy mol.、144:475-489(1987))およびGAC*RRETAWAC*GA[配列番号6]ペプチドをそれ ぞれ連結したセファロースのアフィニティークロマトグラフィーによって単離し た(Koivunenら、J.Cell.Biol.、124:373-380(1994))。αvβ5インテグリンを、 ビトロネクチンのアフィニティークロマトグラフィーを使用して、1mM CaCl2で 調製した抽出物から単離した。GRGDSPK[配列番号22]ペプチドカラムに結合した インテグリンは、主としてαvβ3であることが示された。なぜならこのインテグ リンに対する標識されたビトロネクチンの結合は、特異的抗体LM609(Chereshお よびSpiro、J.Biol.Chem.、262:17703-11(1987)によってブロックされたからで ある。さらに、αvβ3調製物中の大部分のファージ結合活性は、以前に記載され たように(Koivunenら、J.Biol.Chem.、268:20205-10(1993))、αvまたはβ3サブ ユニットに対する抗体でコートされたマイクロリットルウェルに捕獲された。αIIb β3インテグリンを、古い血小板から単離した(Pytelaら、Science、231:1559 -1562(1986))。 実施例II フィブロネクチン結合アッセイ α5、αv、およびβ3サブユニットの細胞質テイルに対するポリクローナル抗 体を、Freedら、EMBO J.、8:2955-2965(1989);Giancottiら、Cell、60:849-859 (1990);およびVogelら、J.Cell.Biol.、121:461-468(1993)により記載された方 法に従って、記載された合成ペプチドでウサギを免疫することにより調製した。 免疫したペプチドを、当該分野で周知の方法(Harlowら、Antibodies: A Laborat ory Manual、Cold Spring Harbor(1989)、これは本明細書中に参考として援用さ れている)を使用して、抗体のアフィニティー精製のために使用した。 α5β1インテグリンを、1ウェルあたり300μlの胎盤抽出物を0.1Mオクチルグ ルコシド、1mM CaCl2、1mM MnCl2およびプロテイナーゼインヒビター含有TBS 緩衝液中で4℃にて一晩インキュベートすることにより、α5特異的抗体でコー トしたウェルに結合させた(Koivunenら、J.Biol.Chem.、268:20205-20210(1993) )。あるいは、α5β1インテグリンを、上記のように直接プラスチックをコート させた。ウェルを、大量の0.1%NP-40含有TBSで洗浄した。125I標識フィブロネ クチン(1ウェルあたり100,000 cpm)を、Koivunenら、J.Biol.Chem.268:20205- 20210(1993)に記載のように0.1%NP-40および1mM MnCl2含有TBS100μl容量中で 25℃で1時間、競合ペプチドの存在下でインキュベートした。洗浄を繰り返した 後、結合した放射活性をガンマカウンターで計量した。 実施例III 環状ペプチドおよび直鎖状ペプチドの合成 環状ペプチドGACRRETAWACGA[配列番号6](*CRRETAWAC*)[配列番号12]およびGA* CRGDC*LGA[配列番号5](*CRGDC*)[配列番号37]を、Applied Biosystems Model 430A合成機(Foster City、CA)を使用して合成し、そして逆相HPLCによって精製 した。環状ペプチドのアリコートを還元およびアルキル化によって直鎖状にした 。簡略に述べると、5mgのペプチドを、8M尿素および100xモルの過剰なジチオス レイトール含有0.1M Tris緩衝液(pH8)中で、37℃で1時間インキュベートした。 200xモルの過剰なヨードアセトアミドを添加し、そしてインキュベーションを 暗所で30分間続けた。ペプチドを、500Da分子量をカットオフする膜を使用して 大量に水に対して透析した。透析後のペプチドの回収率は、UV吸光度で測定した ところ43%であった。 実施例IV ファージディスプレーライブラリーの構築および使用 ペプチドライブラリーを、既に記載(Koivunenら、J.Cell.Biol.、124:373-380 (1994))のように融合5ベクター(ScottおよびSmith、Science 249:386-390(1990 ))中で構築した。CX5C、CX6C、CX7CおよびCX9[それぞれ、配列番号39〜42]のラ イブラリーを、それぞれコア配列TGT(NNK)5TGT、TGT(NNK)6TGT、TGT(NNK)7TGTお よびTGT(NNK)9[それぞれ、配列番号43〜46](N=A、C、G、Tの等モル混合物;K= GまたはT)を含む合成オリゴヌクレオチドを使用して調製した。オリゴヌクレオ チドを、5サイクルのPCR増幅により2本鎖にし、精製し、そして融合5ベクタ ーのpIII遺伝子のN末端に連結した。CX5C、CX6C、CX7CおよびCX9ベクターを、 それぞれ16、60、263および250のエレクトロポレーションを使用してMC1061細胞 にトランスフェクトした。細菌を20μg/mlのテトラサイクリン存在下で24時間培 養し、そしてファージをポリエチレングリコールで2回沈殿させることにより上 清から回収した。ファージのペレットを、0.02% NaN3含有TBS緩衝液中に約1013 形質導入単位(TU)/mlで溶解し、そして4℃で貯蔵した。CX5C、CX6C、CX7Cおよ びCX9の1次ライブラリーの収量は、それぞれ3.5×108、1.1×109、4.5×105お よび3.5×108クローンであった。 それぞれCX5C、CX6C、CX7CおよびCX9ライブラリー由来の7×1010、2.5×1011 、2.5×1011および4×1011TUを含むファージ混合物を、本質的には記載(Koivune nら、J.Biol.Chem.、268:20205-10(1993))のように、マイクロリットルウェルを コートしたインテグリンでスクリーニングした。最初のパニングでは、インテグ リンを1ウェルあたり5μgでコートし、そしてライブラリープールを、1%ウ シ血清アルブミンおよび1mM MnCl25β1、αvβ3)、1mM MgCl2IIbβ3)ま たは1mM CaCl2vβ5)含有のTBS緩衝液中で25℃で4時間インキュベートした 。大量の洗浄後、結合したままのファージをpH2.2のグリシン緩衝液で溶出した 。おそらくウェルに結合したままの任意の強く結合しているファージを、濃縮し たK91kan細菌(Smithら、Methods Enzymol.、217:228-257(1993))と共に37℃で2 時間インキュベートすることにより捕獲した。細菌を低pHの溶出液と混合し、そ してファージを増幅した。続いてのパンニングでは、インテグリンを低濃度(1 ウェルあたり100、10、および1ng)でコートし、高親和性のファージ配列を選択 した。ファージを、記載(Koivunenら、J.Biol.Chem.、268:20205-10(1993))のよ うにランダムに選択したクローンから配列決定した。 個々のクローン化ファージのインテグリンへの結合を、Koivunenら、J.Cell.B iol.、124:373-380(1994)で記載されたようにマイクロリットルウェルで研究し た。α5β1およびαvβ3に結合したファージを1%BSAおよび1mM MnCl2含有TBS 緩衝液中でアッセイし、そして1mM CaCl2の存在下でαvβ5に結合したファージ をアッセイした。結合したファージを、F繊毛陽性K91kan細菌へのそれらの感染 能力で測定した。細菌を、テトラサイクリン存在下でマイクロリットルウェルに おいて一晩増殖し、そして細菌の増殖を示す吸光度をELISAプレートリーダーを 用いて600nmで測定した。 実施例V 細胞付着アッセイ この実施例は、本発明のペプチドのインテグリン結合特異性を示す。 異なるインテグリンを発現する細胞株を用い、インテグリン機能のペプチド阻 害を試験した。ヒト黒色腫細胞株C8161、線維芽細胞株WI-38、および骨肉腫細胞 株MG-63(それぞれ、Seftorら、Canc.Res.、53:3411-3415(1993);Vogelら、J.Bi ol.Chem.、265:5934-5937(1990);およびPytelaら、(1985)上記により記載されて おり、これらの各々は本明細書中に参考として援用されている)を、ヒトα5で トランスフェクトしたCHO細胞株であるB2/α27で行ったように、α5β1インテグ リンを介してフィブロネクチンに付着した。コントロールの親CHO株であるB2/C1 (Bauerら、J.Cell.Biol.、116:477-487(1992)、これは本明細書中に参考として 援用されている)は、αvβ5を介して付着する。CHO細胞C11およびNIH 3T3細胞は 、それぞれ内因性のチャイニーズハムスターα5β1インテグリンおよびマウスα5 β1インテグリンを発現する。ヒト黒色腫細胞A375-Mは、α5β1インテグリンお よびα4β1インテグリンを介してフィブロネクチンに付着する(Mouldら、J.Biol .Chem.265:4020-4024(1990)、これは本明細書中に参考として援用されている) 。CHO細胞株B2/v7は、αvβ1インテグリンを発現する(Zhangら、J.Cell.Biol.1 22:235-242(1993)、これは本明細書中に参考として援用されている)。ビトロネ クチン結合インテグリンαvβ1およびαvβ3を、それぞれ細胞株HT-29およびIMR -90を使用してアッセイした(Koivunenら、J.Biol.Chem.、268:20205-20210(1993 ))。 フィブロネクチン結合インテグリンを発現する細胞株を、Ruoslahtiら、Meth. Enzymol.、144:803-831(1982)(これは本明細書中に参考として援用されてい る)により記載された細胞付着アッセイでこれらのインテグリンに対するペプチ ド活性を決定するために使用した。ヒト血漿フィブロネクチンを、MorlaおよびR uoslahti、J.Cell Biol.、118:421-429(1992)(これは本明細書中に参考として 援用されている)に記載されたようにヨウ化した。ビトロネクチンを、Telios P harmaceuticals(San Diego、CA)より得た。別の実験では、マイクロリットルウ ェルを、フィブロネクチンもしくはビトロネクチンの種々の濃度、または各細胞 タイプにつき50〜70%の最大付着を生じる濃度(B2/α27、2μg/ml;B2/v7、4 μg/ml;HT29、8μg/ml:IMR90、1μg/ml)のいずれかでコートした。ペプチド を、0.25%グルタルアルデヒド含有リン酸緩衝化生理食塩水中で、37℃で2時間 インキュベートすることによりプラスチックにコートし、ペプチドを架橋した。 プラスチックの結合していない部位をBSAを用いてブロックした。1ウェルあた り約1×105細胞を、競合ペプチドの存在下または非存在下で1時間付着させた 。結合した細胞を、0.1%アミノブラックで染色することにより定量した。 実施例VI ペプチドの相対的な結合親和性の測定 CRRETAWAC[配列番号12]およびCRGDC[配列番号37]のペプチドの相対的親和性を 、ペプチドディスプレーファージのα5β1インテグリンへの結合阻害により測定 した。ペプチドディスプレーファージを、ScottおよびSmith、Science 249:386- 390(1990)および実施例IVに記載のように構築した。マイクロウェルプレートを 、Koivunenら、J.Biol.Chem.、268:20205-10(1993)および実施例IIに記載のよう に様々なインテグリンでコートした。 CRRETAWAC[配列番号12]含有ペプチドリガンドのα5β1インテグリンへの結合 を以下のように行った。RRETAWA[配列番号8]ディスプレーファージを、α5β1 インテグリンでコートしたマイクロリットルウェル中で種々の濃度のCRRETAWAC[ 配列番号12]含有環状ペプチドおよびCRGDC[配列番号37]含有環状ペプチドの存在 下で、1時間インキュベートした。結合をK91kan細菌を直接ウェルに添加し、そ して細菌を室温で一晩増殖させることにより定量した(SmithおよびScott、Meth. Enzymol.、217:228-257(1993)、これは本明細書中に参考として援用されている) 。 図4は、CRGDC[配列番号37]およびCRRETAWAC[配列番号12]によるα5β1インテ グリンへのRRETAWA[配列番号8]ディスプレーファージの結合阻害を示す。CRRET AWAC[配列番号12]モチーフは、CRGDC[配列番号37]含有ペプチドよりも少なくと も10倍効果的に阻害した。コントロールペプチドGRGESP[配列番号23]は効果がな かった。 さらなるペプチドモチーフを以下のように試験した。ELRGDGW[配列番号4]デ ィスプレーファージを種々の濃度のCRRETAWAC[配列番号12]含有環状ペプチドま たはCRGDC[配列番号37]含有環状ペプチドと共に、α5β1インテグリンでコート したマイクロリットルウェルに添加し、室温で1時間インキュベートし、そして ウェルへの結合を定量した。図2に示すように、CRRETAWAC[配列番号12]およびC RGDC[配列番号37]は、大体同じ程度にα5β1インテグリンへのELRGDGW[配列番号 4]ディスプレーファージの結合を阻害した。 CRRETAWAC[配列番号12]およびCRGDC[配列番号37]含有ペプチドの、αvβ3イン テグリンでコートしたマイクロウェルへのCRGDCL[配列番号7]ディスプレーファ ージの結合を阻害する能力もまた試験した。CRGDCL[配列番号7]ディスプレーフ ァージをウェルに添加し、そして環状GACRRETAWACGA[配列番号6]または環状GAC RGDCLGA[配列番号5]のいずれかを結合を競合するために添加した。結合は、上 記のように定量した。図3に示すように、GACRRETAWACGA[配列番号6]ペプチド は、αvβ3に対するCRGDCL[配列番号7]ディスプレーファージの結合阻害に影響 せず、一方GACRGDCLGA[配列番号5]ペプチドは結合を完全に阻害した。 実施例VII 細胞付着およびフィブロネクチン結合阻害における α5β1に対するRRETAWAの特異性 上の結果は、RRETAWA[配列番号8]モチーフが、α5β1に対して高い相対的な 結合親和性および選択性を表すことを示した。この結果を確証するために、RRET AWA[配列番号8]含有ペプチドであるCRRETAWAC[配列番号12]をさらに別の結合ア ッセイおよび細胞付着アッセイで試験した。使用した方法は、上記の方法と同一 である。 最初に、CRRETAWAC[配列番号12]を、フィブロネクチン(これは、α5β1に対 する天然のリガンドである)の結合を阻害するその能力について調べた。簡略に 述べると、125I−フィブロネクチンを、α5β1でコートしたマイクロリットルウ ェル中で、競合ペプチドの存在下で1時間インキュベートした。インキュベート に続いて、ウェルを洗浄し、そして結合した放射活性をガンマカウンターで測定 した。図1に示すように、環状CRRETAWAC[配列番号12]ペプチドは、環状CRGDC[ 配列番号37]ペプチドと同等にフィブロネクチンの結合を阻害する。 フィブロネクチン結合インテグリンまたはビトロネクチン結合インテグリンの いずれかに仲介される細胞付着の阻害を行い、生物学的に適切な系でペプチド特 異性を測定した。アッセイおよび細胞株は、上記のように行った。図5および図 6は、フィブロネクチン結合インテグリンα5β1およびαvβ1により仲介される 細胞付着の結果を示す。図7は、αvβ5ビトロネクチン結合インテグリンにより 仲介される細胞付着を示す。 細胞付着阻害アッセイは、RRETAWA[配列番号8]ペプチドが、環状CRGDCL[配列 番号7]ペプチドよりもα5β1への結合阻害に効果的であることを確証する(図 5)。フィブロネクチンへのCRRETAWAC[配列番号12]阻害α5β1仲介細胞付着のI C50は、3×10-5Mであった。このペプチドはまた、細胞付着ドメインを含有する 110kDaフラグメントのフィブロネクチンへの細胞付着を阻害した。ジスルフィド 結合の還元およびアルキル化は、ペプチドの活性を約50×減少した。コントロー ルペプチドGRGESP[配列番号23]は、結合に影響しなかった(図5)。 図5の結果は、B2/α27細胞を使用して得られ、B2/α27細胞は、トランスフェ クトしたcDNAから発現したヒトα5サブユニットを発現する。しかし、同様の結 果が、C8161、MG-63、およびWI-38ヒト細胞株(これら全てはα5β1を発現する )を使用して得られた。A375-M細胞の付着は、CRRETAWAC[配列番号12]によって 部分的にのみ阻害されたが、おそらく、この細胞株はα4β1のような他のフィブ ロネクチン結合インテグリンを発現するからである(Mouldら、(1990)、上述)。 しかし、CRRETAWAC[配列番号12]は、フィブロネクチンへのCHO C11細胞またはマ ウスNIH 3T3細胞の付着をブロックし得ず、このペプチドが種特異的であり得る ことを示した。 しかし、他のフィブロネクチン結合インテグリンであるαvβ1に対して試験し た場合、RRETAWA[配列番号8]ペプチドは、環状RGDペプチドの100倍低い活性お よび研究された別のインテグリン結合ペプチドCELRGDGWC[配列番号24]の約40倍 低い活性よりも高かった(図6)。最後に、ビトロネクチンへのαvβ5細胞付着 に対して試験した場合、RRETAWA[配列番号8]含有ペプチドは、本質的に試験し た全ての濃度で活性がなかった(図7)。上述の結合データと組み合わせると、 これらの結果は、GACRRETAWACGA[配列番号6]ペプチドが、α5β1インテグリン に対して高い活性および選択性を表すことを示す。 天然のリガンドへの細胞付着阻害に加えて、基質としてGACRRETAWACGA[配列番 号6]ペプチドを使用して、付着アッセイおよび阻害アッセイを行った。マイク ロリットルウェルを、上記のようにグルタルアルデヒドを使用して、GACRRETAWA CGA[配列番号6]でコートした。簡略に述べると、ペプチドを、0.25%グルタル アルデヒド含有のリン酸緩衝化生理食塩水中で、37℃で2時間インキュベートす ることによりプラスチックをコートし、ペプチドを架橋し、そしてプラスチック の結合していない部位をBSAを使用してブロックした。次にウェルをBSAで飽和さ せ、続いて指示量のインヒビターの存在下または非存在下で50,000のB2/α27細 胞またはB2/C1細胞を添加した。B2/α27細胞はα5β1を発現するが、しかしB2/C 1細胞は発現しない。結合した細胞を、0.1%アミドブラックで染色することによ り定量した。 図8に示すように、RRETAWA[配列番号8]含有ペプチドは、α5β1仲介付着を 促進した(B2/C1とB2/α27付着と比較して)。この付着を、RRETAWA[配列番号8 ]含有ペプチド(1mM)、およびCRGDC[配列番号37](1mM)、およびEDTA(10mM)によ って阻害した。αvβ1発現B2/α27細胞はまた、このペプチドにも結合したが、 しかし十分な付着を生成するには、1mg/mlのペプチドコート濃度を必要とした 。これらのインテグリンを発現しない細胞株または非ヒトα5β1インテグリンを 発現する細胞株は、固定化CRRETAWAC[配列番号12]に接着しなかった。 実施例VIII α5β1インテグリンによって認識されるCRX1ETX2WX3Cペプチド ペプチドCRRETAWAC[配列番号12]およびCRSETYWKC[配列番号25]はどちらも選択 的にα5β1インテグリンを結合することが見出された。従って、両方に共通であ るモチーフX4CRX1ETX2WX3C[配列番号26]を有するペプチドのライブラリーを、本 明細書に記載の他のライブラリーと同様の手法で作製し、そしてα5β1インテグ リンへの結合を試験した。2番目および3番目のパニングでは、α5β1インテグ リンに選択的な多くのポリペプチドの同定を可能にした。表1参照。これらの大 多数は、モチーフCRRETAWAC[配列番号12]を含有し、モチーフは、環状外部位に 種々の異なったアミノ酸を取り込んでさえも結合能力を保持することを示す。 実施例IX α5β1インテグリンによって認識されるRGDおよび関連ペプチド 異なった長さのペプチドを発現するライブラリーのプールは、初めにα5β1イ ンテグリンでスクリーニングされる。合計40個の異なる配列を得、この2、20、 および18は、それぞれCX5C、CX6C、およびCX9[それぞれ配列番号39、40、および 42]のライブラリーに由来した(表2)。パニングのストリンジェンシーが増加 するにつれて、初期に見出されたように(Koivunenら、J.Biol.Chem.、268:20205 -10(1993);Koivunenら、J.Cell.Biol.、124:373-380(1994))、RGD配列のC末端 部位のグリシン残基が豊富になった。グリシンのC末端側の次の残基はトリプト ファン、フェニルアラニン、または他の疎水性アミノ酸である。RGDのC末端側 の3番目の位置もまた、頻繁に大きな疎水性アミノ酸によって占められた。最も よく生じた配列は、CX6CペプチドCRGDGWMC[配列番号27]であり、これは10回見出 された。CX5C配列CRGDGWC[配列番号13]は、8回見出された。 CX9ライブラリーに由来する全ての配列は、X9部分[全て配列番号42]に別のシ ステインを含んだ。RGD含有ペプチドでは、2番目のシステインの位置は、変化 し、そしてCX3CX4、CX5CX3、CX6CX2、CX7CX、およびCX8Cを含んでいた。CX3CX4 配列は、本発明者らが、直鎖状X6ライブラリー(Koivunenら、J.Biol.Chem.、268 :20205-10(1993))を使用して初期に単離したCRGDCL[配列番号7]配列を含んでい た。 α5β1結合モチーフNGR(Koivunenら、J.Biol.Chem.、268:20205-10(1993);Ko ivunenら、J.Cell.Biol.、124:373-380(1994))は、2つのクローンで見出された 。このペプチドはCX8C構造を有し、そして初めにX6ライブラリー(Koivunenら、J .Biol.Chem.、268:20205-10(1993))から単離されたNGRAHA[配列番号28]配列と類 似性を有した。CX9ライブラリー由来の8つのCX8C配列は、RGDモチーフまたはNR Gモチーフを欠いていたので、これ以上研究しなかった。 実施例X β3インテグリンにより選択された配列 αvβ3インテグリンにより選択されたファージ配列の大部分(50のうち42)は、 RGD配列を含んでいた(表3)。これらの大部分は、CX7Cライブラリー由来であ った。2つの配列はCX9ライブラリー由来であり、そしてCX8C構造を有していた 。α5β1結合配列と比較して、RGD配列のC末端側の最も共通の残基はセリンであ るが、この位置はまたスレオニン、アラニン、または塩基性アミノ酸のような多 くの他の残基によって占められた。C末端側の次の残基は、通常フェニルアラニ ンのような大きな疎水性アミノ酸であったが、高親和性選抜後でさえ、いくつか の他のアミノ酸もまたこの位置に見出された。 4つのクローンは、明らかにRGDホモログをディスプレーし、ここでは、小さ なグリシン残基はロイシン(3クローン)またはセリン(1クローン)で置換さ れていた。これは、ペプチドCARRLDAPC[配列番号19]およびCPSRLDSPC[配列番号2 0]を含む。最後に、RGDモチーフを含有しない4つのファージ配列を単離した。 この配列は、疎水性であり、そしてビトロネクチン中のどの配列とも明らかな相 同性を示さなかった(Suzukiら、EMBO J.4:2519-2524(1985))。 αIIbβ3インテグリンを用いたパニングは、αvβ3によって選択された配列と 幾分類似した配列を生じた。この配列はRGDモチーフを含有する配列および変異 を含有する配列の2つのグループに分類され得、ここではRGDのグリシンまたは アルギニン残基が置換されていた(表4)。グリシンは全く異なったアミノ酸( 例えば、セリン、スレオニン、ロイシン、アラニン、グルタミン、ヒスチジン、 およびメチオニン)で置換され、いくつかの配列はグリシンのディスプレーを欠 い ていてRDのみであった。KGDホモログを、得られた35配列の中の1つのファージ クローンに見出された。 αIIbβ3に好まれるRGD含有配列は、α5β1およびαvβ3により選択された配 列と異なっていた。すなわち、芳香族残基のTrp、Phe、またはTyrがRGD配列のC 末端側に隣接する位置に豊富であった。さらに、いくつかの配列は、RGDの外側 に1または2の塩基性残基を含有した。 実施例XI αvβ5インテグリンによって選択された配列 αvβ5インテグリンに結合した大部分のRGD含有配列は、CX7CおよびCX9ライブ ラリーから生じた(表5)。さらに、得られた18個のCX9ペプチド全てがCX8C構造を 有していた。RGDのC末端側の残基がしばしばセリンまたはスレオニンであり、 そして次の位置はフェニルアラニンである点でαvβ5のペプチド結合はαvβ3の ペプチド結合と類似していた。RGDSF[配列番号31]配列またはRGDTF[配列番号32] 配列は、決定した39個のRGD配列のうち13個で生じていた。RGD配列のN末端側の 位置に特定のアミノ酸の富化はなかった。他の3つのインテグリンで選択した配 列はまた、これらの位置に任意の特定のアミノ酸の優占を示さなかった。 高い親和性の配列の検索により、各々CX7Cライブラリーに由来するCRGDC[配列 番号37]モチーフを有する4つの配列を生じた。これらの配列は2つのさらなる システインを含有し、2つのジスルフィド結合の存在を示唆している。これらの うち3つの配列は、CXCRGDCXC[配列番号15]構造を、1つの配列はCRGDCCXXC[配 列番号33]構造を有していた。 αvβ5インテグリンはまた、全て2または3の塩基性残基を有し、そしてしば しばグルタミン残基もまた含有するCX9ライブラリーに由来する非RGD配列を選択 した。これらの配列のうち5つは、CX8C構造を、そして1つはCX7CX構造を有し ていたが、他の5つは、2番目のシステインを欠いていた。これらの配列は、そ の後のパニングではなく2番目のパニングの後にのみ見出され、そしてファージ はインテグリンに弱く結合した。 実施例XII ファージ結合アッセイにおける合成ペプチドを用いる研究 ファージにより示唆されたように、RGDGW[配列番号9]配列がα5β1に高い親 和性を有するかどうか試験するために、本発明者らは、環状ペプチドA*CRGDGWC* G[配列番号34]を合成した。このペプチドを発現するファージがインテグリンの 最良のバインダーの1つであり、そして以前に同定された活性な結合配列RRETAW A[配列番号8]およびCRGDCL[配列番号7]を発現するファージよりも高い親和力( avidity)を一貫して示すので、CX5Cライブラリー由来であるこのペプチドを選択 した。A*CRGDGWC*G[配列番号34]ペプチドは、α5β1へのRGDディスプレーファー ジの結合阻害が、*CRGDC*[配列番号37]ペプチドよりも5倍以上活性であった( 図9)。本発明者らはまた、RLD含有ファージの1つに従って1つのペプチドを 合成した。この研究で見出されたRGDホモログの1つである、CX7Cライブラリー からαvβ3インテグリンにより選択されたペプチドA*CPSRLDSPC*G[配列番号35] は、αvβ3に結合するが、α5β1には結合しない。これと一致して、合成ペプチ ドA*CPSRLDSPC*G[配列番号35]は、α5β1へのRGDファージの結合阻害を示さなか った(図9)。 ACDCRGDCFCGペプチド[配列番号10]は、αvβ5インテグリンに強く結合する明 白な2つのスルフィド結合ペプチドの1つであった。ファージ付着実験は、この ペプチドを発現するファージが優先的にαvβ5インテグリンに結合することを示 した。本発明者らは、ファージの中でどのシステインが互いにペアーになるのか 知らないので、合成ペプチドのジスルフィド結合形成を制御する試みを行わなか った。合成樹脂からペプチドを放出した後の酸化は、HPLCで1つの主要なピーク を生じ、そのピークは別にかけた非酸化ペプチドよりも有意に早く溶出した。こ れは、ペプチドの同質のジスルフィド結合を示唆する。1つのジスルフィド結合 は、*CRGDC*[配列番号37]ペプチドが活性であるように、おそらくRGD配列の両側 のシステインの間で形成される。次に、2番目のジスルフィド架橋は、CX7Cシス テインの間で形成するが、しかし本発明者らは、異なった結合が混在する可能性 を排除し得ない。質量スペクトロメトリーは、このペプチドが2つのジスルフィ ド結合を含有することを確証した。 環化したACDCRGDCFCG[配列番号10]ペプチドは、1つのジスルフィド結合含有 ペプチド*CRGDC*[配列番号37]よりも、αvβ5へのRGD含有ファージの結合阻害で 、10倍以上強力であった(図10)。αvβ3に結合するファージは、*CRGDC*[配列 番号37]によるよりもACDCRGDCFCG[配列番号10]ペプチドにより5倍以上よく阻害 され、ACDCRGDCFCG[配列番号10]ペプチドは、これらのαvインテグリンの両方に 結合することを示す。ジメチルスルホキシド溶媒をコントロールとして含み、そ して1%までの濃度ではファージの結合に影響を及ぼさなかった。 さらなるファージ結合実験は、RLD含有ペプチドA*CPSRLDSPC*G[配列番号35]が 、αvβ3インテグリンについては部分的な選択性を有すが、しかし、その親和性 は低いことを示した。αvβ3およびαvβ5結合アッセイでは、このペプチドは、* CRGDC*[配列番号37]よりもそれぞれ100倍および100倍低い活性を有した。低い 親和性は、部分的には中性pHでのペプチド沈殿の傾向に依存し得る。 実施例XIII 合成ペプチドでの細胞付着の阻害 細胞付着実験は、ファージアッセイから推論されるRGDGW[配列番号9]含有ペ プチドおよび2つのジスルフィド結合含有ペプチドの高親和性を確証した。A*CR GDGWC*G[配列番号34]ペプチドは、フィブロネクチンへのα5β1仲介細胞付着の 強力なインヒビターであった。A*CRGDGWC*G[配列番号34]は、B2/α27細胞の付着 を阻害し、B2/α27細胞は、6μMのIC50で、ヒトα5およびCHOβ1からなるα5β1 インテグリンを通してフィブロネクチンに付着する;これは、*CRGDC*[配列番 号37](図11)または*CRRETAWAC*[配列番号12]ペプチドよりも7倍以上強力であ った。MG63細胞についても同様の結果が得られ、ここではA*CRGDGWC*G[配列番号 34]が10μMのIC50で阻害し、そして*CRRETAWAC*[配列番号12]よりも4倍以上強 力であった。標準的な直鎖状ペプチドGRGDSP[配列番号21]と比較して、A*CRGDGW C*G[配列番号34]は、活性で約50倍の改良を示した。特に、2つのジスルフィド 結合含有ACDCRGDCFCG[配列番号10]ペプチドは、より小さな*CRGDC*[配列番号37] ペプチドと比較して、α5β1について著しく減少した活性を有し、そして直鎖状 のGRGDSP[配列番号21]ペプチドよりも少しよいだけであった。本発明者らはまた 、CX7C[配列 番号41]ライブラリー(Koivunenら、J Cell.Biol.、124:373-380(1994))由来であ る、他の合成RGDGW含有[配列番号9]ペプチドGAC*ELRGDGWC*GA[配列番号36]を調 製した。このCX7Cペプチドは、より短いCX5C[配列番号39]ペプチドよりも10倍活 性が低かった。 ACDCRGDCFCG[配列番号10]ペプチドは、ビトロネクチンへのαvβ5仲介細胞付 着の大変強力なインヒビターであった(図12)。HT-29細胞では、このペプチドは0 .6μMのIC50で阻害し、そして1つのジスルフィド結合含有ペプチド*CRGDC*[配 列番号37]およびA*CRGDGWC*G[配列番号34]よりも40倍高い親和性を有した。UCLA -P3細胞についても同様の結果が得られ、ここではACDCRGDCFCG[配列番号10](IC5 0 =0.6μM)は、*CRGDC*[配列番号37]に関する活性において20倍の増加を示した。 ペプチドとともに添加した濃度に対応する濃度でのジメチルスルホキシドは、細 胞付着に影響を及ぼさなかった。 ACDCRGDCFCG[配列番号10]ペプチドはまた、αvβ3インテグリンについて、1 つのジスルフィド結合含有ペプチドよりも高い親和性を有した。0.2μMのIC50で 、このペプチドは、ビトロネクチンへのIMR-90細胞の付着で*CRGDC*[配列番号37 ]よりも20倍効果的なインヒビターであった(図13)。RLD含有環状ペプチドA*CP SRLDSPC*G[配列番号35]は、1mMより高い濃度でのみ阻害活性を示した。 実施例XIV ペプチドアフィニティークロマトグラフィーによるα5β1インテグリンの単離 接着性ペプチドは、レセプター精製に有用な道具である。例えば、セファロー スに結合した直鎖状ペプチドGRGDSPK[配列番号22]は、αvβ3または血小板レセ プターαIIbβ3のアフィニティー精製に使用され得る(Pytelaら、Methods Enzym ol.、144:475-489(1987))。このペプチド配列はフィブロネクチン由来であるが 、フィブロネクチンレセプターα5β1インテグリンはこのカラムに結合しない。 おそらくこの相互作用の親和性が、天然のリガンドに生じる別のレセプターの接 触がなければ低すぎるためである。これは、ペプチドについて異なる親和性をイ ンテグリンの選択的単離に使用し得ることを最初に示した。 環状ペプチドGA*CRRETAWAC*GA[配列番号6]は、高い親和性で選択的にα5β1 に 結合する。ペプチドGRGDSPK[配列番号22]についての親和性によるビトロネクチ ンレセプターを精製する手順に基づく方法により、ヒト胎盤組織からのα5β1の 精製でのこのペプチドの適用を、ここに記載する。実際、GRGDSPK[配列番号22] およびGA*CRRETAWAC*GAペプチド[配列番号6]のカラムを、同じ出発物質からα5 β1およびαvβ3の両方を同時に精製するためにタンデムに流し得る。 α5β1アフィニティー樹脂を、製造者の使用説明書(Pharmacia、Uppsala、Swe den)に従って、5mlの臭化シアン活性化4Bセファロースに75mgのペプチドである GA*CRRETAWAC*GA[配列番号6]を結合して調製し得る。ペプチド樹脂を直径1cm のカラムに詰め、そして平衡化させる[1mM CaCl2、1mM MnCl2、および100mMオ クチル-β-D-グルコピラノシド(Calbiochem、La Jolla、CA)を含むTBS(トリス緩 衝化生理食塩水)中で]。組織をプロテイナーゼインヒビター(1mM PMSF、0.5μg /ml ロイペプシン、0.5μg/ml ペプスタチン)を含む氷冷TBS400mlを添加し、そ して10,000rpmで10分間遠心分離することにより3回洗浄する。洗浄した組織を 最小容量(200ml)の氷冷抽出緩衝液[1mM CaCl2、1mM MnCl2、100mMオクチル-β- D-グルコピラノシドおよびプロテイナーゼインヒビターを含むTBS]と混合し、そ して4時間インキュベートする。10,000gで20分間遠心分離した後、上清をプー ルし、そして予め1mM CaCl2、1mM MnCl2、および100mMオクチル-β-D-グルコピ ラノシドを含むTBSで平衡化したペプチドカラムに通す。次にカラムを200mlの洗 浄緩衝液[1mM CaCl2、25mMオクチル-β-D-グルコピラノシドおよびプロテイナー ゼインヒビターを含むTBS]で洗浄する。大部分の目的のためには、さらなる精製 を必要としない。1mM MnCl2および0.02% NaN3を含むTBSで透析後、インテグリ ンを少なくとも1カ月間4℃で貯蔵し得、あるいは、アリコートを直ちに液体窒 素で凍結させ、そして80℃で貯蔵し得る。この方法で得られた100μgの最終収量 は、他の精製方法に匹敵する(Pytelaら、Methods Enzymol.,144:475-489(1987)) 。ペプチドカラムは、100ml 8M尿素、50 mM Tris-HCl pH7.5での洗浄、次に大量 の貯蔵緩衝液[0.02% NaN3を含むTBS]で洗うことにより再生し得る。 インテグリンのアフィニティー精製にペプチドを使用することの天然のリガン ドに対する利点は、低コストおよび他の結合部位(例えば、既に精製に使用され たフィブロネクチンのフラグメントのタイプIII反復単位中に潜在的に存在する 他の結合部位)の排除から生じるよりよい精製の能力である。インテグリン抗体 に基づくアフィニティー精製(Koivunenら、J.Cell.Biol.、124:373-380(1994)も また使用されてきたが、しかし、これらは高価であり、そして一般的に不活性化 されたインテグリンを選択しない。Nowlinら、J.Biol.Chem.、268:20352-59(199 3)は、最近、高い親和性でα4β1およびα5β1を結合する環状ペンタペプチドRC D(ThioP)C[配列番号29]を記載し、そしてそれは、それら両方のインテグリンの 精製に使用し得ることを示した。対照的に、環状ペプチドCRRETAWAC[配列番号12 ]は、α5β1に選択的であるようである。インテグリン精製のための接着性ペプ チドの有用性は、新しい特異性を有するペプチドが発見されるにつれて増加する ようである。 本発明を、上記の実施例を参考にして詳細に記載したが、本発明の精神から逸 脱することなく種々の改変をし得ることが理解される。従って、本発明は以下の 請求項によってのみ限定される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C07K 7/08 9356−4H C07K 14/78 14/75 9051−4C A61K 37/02 ADA 14/78 9051−4C ADU (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ),AM, AU,BB,BG,BR,BY,CA,CN,CZ,F I,GE,HU,JP,KE,KG,KP,KR,KZ ,LK,LT,LV,MD,MG,MN,MW,NO, NZ,PL,RO,RU,SD,SI,SK,TJ,T T,UA,UZ,VN (72)発明者 コイブネン,エリッキー アメリカ合衆国 カリフォルニア 92122, サン ディエゴ,デコロ ナンバー66 4158

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.配列RX1ETX2WX3[配列番号1]を含む、α5β1インテグリンに結合するペ プチドであって、ここでX1、X2、およびX3は任意のアミノ酸である、ペプチド。 2.前記配列RX1ETX2WX3[配列番号1]が、制限された二次構造中に存在する 、請求項1に記載のペプチド。 3.前記配列RX1ETX2WX3[配列番号1]が、環に含まれる、請求項1に記載の ペプチド。 4.前記環がジスルフィド結合、ペプチド結合、またはラクタム結合により形 成される、請求項3に記載のペプチド。 5.前記配列RX1ETX2WX3[配列番号1]が、配列RRETAWA[配列番号8]であ る、請求項4に記載のペプチド。 6.前記配列RRETAWA[配列番号8]がさらに、配列CRRETAWAC[配列番号12] に含まれる、請求項5に記載のペプチド。 7.X1がR、K、G、P、E、D、A、S、またはHであり;X2がA、E、Q、G、L、S、 またはNであり;そしてX3がA、H、R、Q、W、G、M、またはSである、請求項4に 記載のペプチド。 8.前記配列RX1ETX2WX3[配列番号1]がさらに、配列CRX1ETX2WX3C[配列番 号11]に含まれる、請求項7に記載のペプチド。 9.α5β1インテグリンに結合するための、配列RGDGX[配列番号2]を含有 するペプチドの使用であって、ここでXは疎水性の芳香族側鎖を有するアミノ酸 で ある、使用。 10.XがWまたはFである、請求項9に記載の使用。 11.前記配列RGDGX[配列番号2]が、制限された二次構造中に含まれる、請 求項10に記載の使用。 12.α5β1インテグリンに結合し、なおかつ7員環または9員環中に配列RGDG X[配列番号2]を含むペプチドであって、ここでXはWまたはFである、ペプチド 。 13.前記環がジスルフィド結合、ペプチド結合、またはラクタム結合により形 成される、請求項12に記載のペプチド。 14.前記配列RGDGX[配列番号2]がさらに、配列CRGDGXC[配列番号30]に含 まれる、請求項13に記載のペプチド。 15.αvβ3インテグリンに結合し、なおかつ制限された二次構造中に配列RLD を含有する、天然に存在しないペプチド。 16.前記配列RLDが9員環中に含まれる、請求項15に記載のペプチド。 17.前記環がジスルフィド結合、ペプチド結合、またはラクタム結合から形成 される、請求項16に記載のペプチド。 18.前記配列RLDがさらに、配列CX1X2RLDX3X4C[配列番号38]、ここでX1、X2 、X3、およびX4は任意のアミノ酸である;CARRLDAPC[配列番号19]、またはCPS RLDSPC[配列番号20]に含まれる、請求項17に記載のペプチド。 19.αvβ3およびαvβ5インテグリンに結合し、なおかつ配列X1X2X3RGDX4X5X6 [配列番号3]を含む、ペプチドであって、ここでX1、X3、X4、およびX6が架橋 を形成し得、なおかつX2およびX5が1〜5アミノ酸である、ペプチド。 20.X1、X3、X4、およびX6がジスルフィド結合、ペプチド結合、またはラクタ ム結合を形成し得る、請求項19に記載のペプチド。 21.前記配列X1X2X3RGDX4X5X6[配列番号3]が、CX2CRGDCX5C[配列番号15] 、CDCRGDCFC[配列番号16]、CDCRGDCLC[配列番号17]、またはCLCRGDCIC[配 列番号18]である、請求項20に記載のペプチド。 22.サンプル混合物からα5含有インテグリンを単離するに有用な方法であっ て、ペプチドへのインテグリンの結合を可能にするイオン条件下で、該サンプル 混合物と請求項1に記載のペプチドとを接触させる工程、および該ペプチドから 該インテグリンを分離する工程を包含する、方法。 23.サンプル混合物からα5含有インテグリンを単離するに有用な方法であっ て、ペプチドへのインテグリンの結合を可能にするイオン条件下で、該サンプル 混合物と、α5β1インテグリンに結合し、なおかつ配列RGDGX[配列番号2]、 ここでXは疎水性の芳香族側鎖を有するアミノ酸である、を含むペプチドとを接 触させる工程、および該ペプチドから該インテグリンを分離する工程を包含する 、方法。 24.サンプル混合物からαv含有インテグリンを単離するに有用な方法であっ て、ペプチドへのインテグリンの結合を可能にするイオン条件下で、該サンプル 混合物と請求項15に記載のペプチドとを接触させる工程、および該ペプチドから 該インテグリンを分離する工程を包含する、方法。 25.サンプル混合物からαv含有インテグリンを単離するに有用な方法であっ て、ペプチドへのインテグリンの結合を可能にするイオン条件下で、該サンプル 混合物と請求項19のペプチドとを接触させる工程、および該ペプチドから該イン テグリンを分離する工程を包含する、方法。 26.基材に細胞を付着するための薬物を調製するための、請求項1に記載のペ プチドの使用であって、基材に該ペプチドを結合させる工程を包含する、使用。 27.基材に細胞を付着するための薬物を調製するための、α5β1インテグリン に結合し、なおかつ配列RGDGX[配列番号2]、ここでXは疎水性の芳香族側鎖を 有するアミノ酸である、を含有するペプチドの使用であって、基材に該ペプチド を結合させる工程を包含する、使用。 28.基材に細胞を付着するための薬物を調製するための、請求項15に記載のペ プチドの使用であって、基材に該ペプチドを結合させる工程を包含する、使用。 29.基材に細胞を付着するための薬物を調製するための、請求項19に記載のペ プチドの使用であって、基材に該ペプチドを結合させる工程を包含する、使用。 30.基材の表面に付着した、請求項1に記載のペプチドを含有するデバイス。 31.基材の表面に付着した、α5β1インテグリンに結合し、なおかつ配列RGDG X[配列番号2]、ここでXは、疎水性の芳香族側鎖を有するアミノ酸である、を 含有するペプチドを含有するデバイス。 32.基材の表面に付着した、請求項15に記載のペプチドを含有するデバイス。 33.基材の表面に付着した、請求項19に記載のペプチドを含有するデバイス。 34.移植可能な人工装具の表面に付着した、請求項1に記載のペプチドを含有 するデバイス。 35.前記移植可能な人工装具が、人工血管または血管移植片である、請求項34 に記載のデバイス。 36.移植可能な人工装具の表面に付着した、α5β1インテグリンに結合し、な おかつ配列RGDGX[配列番号2]、ここで、Xは疎水性の芳香族側鎖を有するアミ ノ酸である、を含有するペプチドを含有するデバイス。 37.移植可能な人工装具が人工血管および血管移植片である、請求項36に記載 のデバイス。 38.人工装具の表面に付着した、請求項15に記載のペプチドを含有するデバイ ス。 39.移植可能な人工装具が人工血管または血管移植片である、請求項38に記載 のデバイス。 40.人工装具の表面に付着した、請求項19に記載のペプチドを含有するデバイ ス。 41.前記人工装具が人工血管または血管移植片である、請求項40に記載のデバ イス。 42.移植可能な人工装具の表面に細胞を誘引するための医用デバイスを調製す るための、請求項1に記載のペプチドの使用であって、該ペプチドを該移植可能 な人工装具の表面に付着させる工程を包含する、使用。 43.前記人工装具を個体に移植する工程をさらに包含する、請求項42に記載の 使用。 44.移植可能な人工装具の表面に細胞を誘引するための医用デバイスを調製す るための、α5β1インテグリンに結合し、なおかつ配列RGDGX[配列番号2]、 ここで、Xは疎水性の芳香族側鎖を有するアミノ酸である、を含有するペプチド の使用であって、該ペプチドを該移植可能な人工装具の表面に付着させる工程を 包含する、使用。 45.前記人工装具を個体に移植する工程をさらに包含する、請求項44に記載の 使用。 46.移植可能な人工装具の表面に細胞を誘引するための医用デバイスを調製す るための、請求項15に記載のペプチドの使用であって、該ペプチドを該移植可能 な人工装具の表面に付着させる工程を包含する、使用。 47.前記人工装具を個体に移植する工程をさらに包含する、請求項46に記載の 使用。 48.移植可能な人工装具の表面に細胞を誘引するための医用デバイスを調製す るための、請求項19に記載のペプチドの使用であって、該ペプチドを該移植可能 な人工装具の表面に付着させる工程を包含する、使用。 49.前記人工装具を個体に移植する工程をさらに包含する、請求項48に記載の 使用。 50.支持マトリックスに付着した、請求項1に記載のペプチドを含有するパッ チ移植片。 51.前記支持マトリックスがコラーゲン、グリコサミノグリカン、またはプロ テオグリカンを含む、請求項50に記載のパッチ移植片。 52.支持マトリックスに付着した、α5β1インテグリンに結合し、なおかつ配 列RGDGX[配列番号2]、ここでXは疎水性の芳香族側鎖を有するアミノ酸である 、を含有するパッチ移植片。 53.前記支持マトリックスが、コラーゲン、グリコサミノグリカン、またはプ ロテオグリカンを含む、請求項52に記載のパッチ移植片。 54.支持マトリックスに付着した、請求項15に記載のペプチドを含有するパッ チ移植片。 55.前記支持マトリックスが、コラーゲン、グルコサミノグリカン、またはプ ロテオグリカンを含む、請求項54に記載のパッチ移植片。 56.支持マトリックスに付着した、請求項19に記載のペプチドを含有するパッ チ移植片。 57.前記支持マトリックスが、コラーゲン、グリコサミノグリカン、またはプ ロテオグリカンを含む、請求項56に記載のパッチ移植片。 58.創傷の治癒を促進するための薬物を調製するための、請求項50に記載のパ ッチ移植片の使用。 59.創傷の治癒を促進するための薬物を調製するための、請求項52に記載のパ ッチ移植片の使用。 60.創傷の治癒を促進するための薬物を調製するための、請求項54に記載のパ ッチ移植片の使用。 61.創傷の治癒を促進するための薬物を調製するための、請求項56に記載のパ ッチ移植片の使用。 62.骨への破骨細胞の付着を阻害するための薬物を調製するための、請求項15 に記載のペプチドの使用。 63.骨への破骨細胞の付着を阻害するための薬物を調製するための、請求項19 に記載のペプチドの使用。 64.脈管形成を阻害するための薬物を調製するための、請求項15に記載のペプ チドの使用。 65.脈管形成を阻害するための薬物を調製するための、請求項19に記載のペプ チドの使用。 66.α5β1インテグリンを発現する腫瘍の転移を阻害するための薬物を調製す るための、請求項1に記載のペプチドの使用。 67.α5β1インテグリンを発現する腫瘍の転移を阻害するための薬物を調製す るための、α5β1インテグリンに結合し、なおかつ配列RGDGX[配列番号2]、 ここでXは疎水性の芳香族側鎖を有するアミノ酸である、を含有するペプチドの 使用。 68.α5β1インテグリンを発現する腫瘍の転移を阻害するための薬物を調製す るための、請求項15に記載のペプチドの使用。 69.α5β1インテグリンを発現する腫瘍の転移を阻害するための薬物を調製す るための、請求項19に記載のペプチドの使用。 70.平滑筋細胞の移動を阻害するための薬物を調製するための、請求項15に記 載のペプチドの使用。 71.平滑筋細胞の移動を阻害するための薬物を調製するための、請求項20に記 載のペプチドの使用。 72.インビトロで細胞を基材に付着させるに有用な方法であって、請求項1に 記載のペプチドを基材に結合させる工程および該基材と該細胞とを接触させる工 程を包含する、方法。 73.インビトロで、細胞を基材に付着させる工程に有用な方法であって、α5 β1インテグリンに結合し、なおかつ配列RGDGX[配列番号2]、ここでXは疎水 性の芳香族側鎖を有するアミノ酸である、を含有するペプチドを基材に結合させ る工程、および該基材と該細胞とを接触させる工程を包含する、方法。 74.インビトロで細胞を基材に付着させるに有用な方法であって、請求項15に 記載のペプチドを基材に結合させる工程および該基材と該細胞とを接触させる工 程を包含する、方法。 75.インビトロで細胞を基材に付着させるに有用な方法であって、請求項19に 記載のペプチドを基材に結合させる工程および該基材と該細胞とを接触させる工 程を包含する、方法。
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