JP2009502782A - 硬組織形成を促進するためのタンパク質製剤 - Google Patents

硬組織形成を促進するためのタンパク質製剤 Download PDF

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Abstract

骨、軟骨、および/または歯組織のような新たな硬組織を形成、または再生する生物学的過程を促進するために使用される製剤およびキットが開示される。製剤は、担体および二つまたはそれ以上のタンパク質を含み、硬組織形成細胞を増殖、分化、成熟、および/もしくはミネラル化させるのに重要な役割を果たす細胞内酵素およびシグナリング分子の特異的および選択的アップレギュレーション、ならびに/または、保持時間の延長により特徴付けられる、硬組織増殖および分化因子の生物活性を増強する。

Description

発明の分野
本発明は、一般に、二つまたはそれ以上のペプチドおよび担体で硬組織を処置するための製剤およびキットに関する。
発明の背景
世界的に、骨組織の障害が多数の重要な健康問題を引き起こすことがよく報道されている。骨疾患に伴うそのような重要な健康問題のために、骨障害のための新たな治療剤を開発する多数の努力が為されてきている。
例えば、いくつかの増殖および/または分化因子は、骨、軟骨、および歯組織を生じさせることが公知である。これらの多くは、これらの組織における欠陥の治癒の速度を速める、または変更する能力について評価されてきた。そのような因子は、トランスフォーミング増殖因子(TGF)および骨形成タンパク質(BMP)ファミリー、ならびに上皮成長因子(EGF)、上皮細胞増殖因子(ECGF)、繊維芽細胞増殖因子(FGF)、血小板由来増殖因子(PDGF)、インスリン様増殖因子(IGF)、およびインスリン様増殖因子結合タンパク質(IGFBP)ファミリーに属する分子を含む。
これらの因子の多くは、骨芽細胞の増殖、分化、成熟、またはミネラル化を促進することが公知であるが、これらの因子を新たな治療法として開発する試みは、その組織特異性の欠如により限定されてきた。これらの因子の投与は、骨格組織以外の組織に影響を及ぼし、望ましくない活性をもたらし得る。
例えば、rhBMP-2の軟部組織への投与(例えば、皮下注射)は、軟部組織における新生骨の急速な形成を引き起こす。この応答の結果として、rhBMP-2の使用は限定されおり、望ましくない位置における石灰化を防ぐために注意深く適用される必要がある。
上記の増殖および/または分化因子を治療として使用するさらなる限界は、製造のコストである。因子はすべて、組換えDNA法によって製造されるタンパク質であり、大規模発酵または細胞培養過程を必要とする。加えて、これらの製造方法は、高度に専門化した設備を必要とし、このことが製造のコストをさらに増加させる。結果として、製造コストは、これらの製品を使用する処置の非常に高いコストに変換されることになる。
例えば、BMPファミリー分子を含む局所的に移植可能なコラーゲンスポンジが、脊椎固定療法のための医療装置として使用されてきた。しかしながら、そのような手順のためのコストが、このタイプの処置より恩恵を受け得る患者にその有用性の限界をもたらしてきた。
従って、処置のコストを著しく減少させるであろう新たな治療法の開発に引き続き関心が寄せられる。特に関心対象であるのは、既に存在する治療法の必要とされる用量を減少させる新規治療法であろう。
さらに、TGF、PDGF、EGF、FGF、およびIGFファミリーの増殖因子のような、BMPファミリーの増殖因子以外の増殖因子が、可能性のある治療法として探査されるべきである。既存の増殖因子治療法の代わりに効果的な用量および療法のコストを減少させる他の増殖因子を利用することは、整形外科および関連医学界、ならびにそれらが奉仕する患者にとって大きな価値があるであろう。
発明の概要
本発明は、骨、軟骨、および/または歯組織のような新たな硬組織の形成または再生のための製剤および/またはキットに関する。製剤は、第二のペプチドの活性を増強する第一のペプチドを含む。より具体的には、第一のペプチドは、硬組織増殖因子および/または分化因子であってもよい第二のペプチドの生物活性および/または治療効果を増強する。第一のペプチドおよび第二のペプチドは、単一の製剤中に一緒にあってもよい。または、第一および第二のペプチドは、実質的に同時に、またはいずれかの順序で連続して投与されてもよい。第一および第二のペプチドは、実質的に同量、またはお互いに対して異なる割合で製剤において存在してもよいし、または投与されてもよい。
第一のペプチドは、アミノ酸配列RGDBDXnSGZGを有する10〜50個のアミノ酸を含み、配列中、B、X、およびZは任意のアミノ酸残基より選択され、および、nは1〜10の間の整数である(SEQ ID NO:3)。第一のペプチド(例えば、SEQ ID NO:8のペプチド)は、硬組織の形成に関与する細胞の分化、増殖、成熟、およびミネラル化より選択される第二のペプチドの特性を増強するような量で投与される。
第二のペプチド(例えば、rhBMP-2)は、トランスフォーミング増殖因子-β(TGF-β)のファミリーに属する増殖因子であってもよい。TGF-βは、骨形成タンパク質(BMP)のファミリーに属してもよい。
第一のペプチドおよび第二のペプチドの具体例が、本明細書で提供される。二つのペプチドは、単一の製剤において投与されてもよいし、製剤は、同等の量または異なる割合で第一および第二のペプチドを含んでもよい。さらに具体的には、本発明の製剤は、薬学的に許容される担体(例えば、吸収性コラーゲンスポンジ(ACS))および二つのタンパク質で構成されてもよく、ここで、第一のタンパク質は、
Figure 2009502782
より選択されるタンパク質であり、第二のタンパク質は、トランスフォーミング増殖因子(TGF)および骨形成タンパク質(BMP)ファミリー(例えば、rhBMP-2)、ならびに上皮成長因子(EGF)、上皮細胞増殖因子(ECGF)、繊維芽細胞増殖因子(FGF)、血小板由来増殖因子(PDGF)、インスリン様増殖因子(IGF)、およびインスリン様増殖因子結合タンパク質(IGFBP)ファミリーに属する分子より選択される。
本発明の局面は、rhBMP-2のようなペプチドが非常に高価であり、そのようなペプチドを本発明の第一のペプチド(例えば、SEQ ID NO:8のペプチド)と組合せることによって、第一のペプチド無しでより多い量のrhBMP-2を投与するのと比較して実質的に同一の望ましい治療結果を取得しながら、投与されるrhBMP-2の量を減少させることが可能であることである。第二のペプチドは、市販されている組換えヒト骨形成タンパク質-2(rhBMP-2)であってもよく、Integra Life Sciences, Plainsboro, NJによりHelistat(登録商標)として販売されている、市販のI型ウシ吸収性コラーゲンスポンジ(ACS)上にあってもよい。SEQ ID NO:8のペプチドであってもよい製剤の第一のペプチドは、比較的大量に安価に製造され得る。従って、第一および第二のペプチドは同等の量、または異なる量で投与され得るが、製剤の第一のペプチドを第二のペプチドに対して比較的大量に投与する経済的理由が存在する。rhBMP-2のようなペプチドは、SEQ ID NO:8のペプチドを生産するコストに対して、生産するのが非常に高価である。結果的に、第一のペプチドがSEQ ID NO:8のペプチドのようなペプチドであり、第二のペプチドが骨形成タンパク質(rhBMP-2)のようなペプチドである場合、第一のペプチドに対する第二のペプチドの割合は、使用されるペプチドの一つのみの同量と比較して改善された結果を得る任意の割合であってもよい。しかしながら、rhBMP-2のような第二のペプチドは、SEQ ID NO:8のペプチドと比較すると実質的により高価であるため、SEQ ID NO:8のペプチドのような第一のペプチドが、rhBMP-2のような第二のペプチドに対してより多い量で存在するように、製剤において二つのペプチドを使用する経済的理由が存在する。割合における第一の数字がSEQ ID NO:8のペプチドのような第一のペプチドを示し、第二の数字がrhBMP-2のような第二のペプチドの量を示すと仮定すると、製剤は、第二のペプチドに対する第一のペプチドの割合が1:1またはそれ以上で造られてもよく、その割合は、1:5,000、および、ことによるとより多くまで拡張され得る。1:2〜1:5,000のような中間的な量の割合もまた、使用され得る。1:5、1:10、1:50、1:200、1:300、1:500のような他の割合が使用され得、当業者は、最も経済的なコストで最も高い治療効果を得る見地から、特定の状況および製剤の中で望ましい割合を容易に決定し得る。
本発明の具体例は、硬組織の形成および再生を促進するために具体的に設計された製剤である。製剤は、中に本発明の第一のタンパク質および第二のタンパク質を有する、注射可能な担体のような薬学的に許容される担体で構成されてもよい。さらにより具体的には、製剤は、SEQ ID NO:8を有する第一のタンパク質およびrhBMP-2の形態における第二のタンパク質を有する、ACSまたは注射可能な担体であってもよい薬学的に許容される担体で構成されてもよい。第一および第二のタンパク質は、同等の量または上記で示されたものを含んで任意の異なる割合で存在してもよい。さらに、本明細書で記載された具体的な製剤は、単一の第一のタンパク質および単一の第二のタンパク質を含むが、各群由来の多数のタンパク質が製剤中に含まれてもよく、または、別々に、同時に、もしくは異なる時間に連続して投与されてもよい。
本発明の局面は、本発明の第一のペプチドを含むことにより、第二のペプチドを、治療結果を(それ単独で)もたらすことが期待されうる、より低いレベルとなる量で投与することが可能であることである。従って、製剤は、薬学的に許容される注射可能な担体を、SEQ ID NO:8のペプチドおよびrhBMP-2 (rhBMP-2の量はSEQ ID NO:8のペプチドの非存在下では治療的に有効ではないと考えられる量である)と組合せることによって調製され得る。
骨、軟骨、および/または歯組織のような新たな硬組織を形成、または再生するための生物学的過程を促進する方法であって、rhBMP-2単独の使用と比較して実質的に削減されたコストで実施され得る方法が、開示される。より具体的には、本発明は、硬組織形成細胞を増殖、分化、成熟、および/もしくはミネラル化させるのに重要な役割を果たす細胞内酵素およびシグナリング分子の特異的および選択的アップレギュレーション、ならびに/または、保持時間の延長により特徴付けられる、硬組織増殖および分化因子の生物活性を増強する方法である。本発明は、硬組織障害を処置し、および現今使用されている実践の効力を改善する方法を医学界に提供する。本方法はまた、患者に著しく削減されたコストをもたらすことが期待される。SEQ ID NO:8のタンパク質のようなタンパク質であってもよい第一のタンパク質を投与することによって、rhBMP-2のような第二のタンパク質の量を減少させ、さらに、最適濃度のrhBMP-2を投与した際に得られるであろう望ましい治療効果を得ることが可能である。
本発明のもう一つの局面は、患者に投与するためのキットである。キットは、成分を組合せ、投与する方法に関する指示書を含んでもよい。成分は、薬学的に許容される担体を含んでもよい。担体は、注射可能な担体であってもよいし、または、I型ウシ吸収性コラーゲンスポンジ(ACS)を含む移植可能な吸収性スポンジのような移植可能な吸収性材料であってもよい。さらに、キットは、SEQ ID NO:8の第一のペプチドを含む、本明細書において記載されたタイプの任意の第一のペプチドであってもよい第一のペプチドの、予め測定され、パッケージされた量を含んでもよい。キットは、さらに、rhBMP-2を含んでもよい、本明細書において説明されるタイプの任意の第二のペプチドであってもよい第二のペプチドを含んでもよい。キットは、第一のペプチドの多数の異なるバージョンを含んでもよい。さらに、キットは、第二のペプチドの多数の異なるバージョンを含んでもよい。一つのバージョンにおいて、キットは、吸収性コラーゲンスポンジの形態における担体、SEQ ID NO:8の第一のペプチド、および、rhBMP-2である第二のペプチド(SEQ ID NO:8のペプチドおよびrhBMP-2が、経済的に有利な様式で望ましい治療効果を得ることが可能である割合において、測定された量で存在する)の、別々にパッケージされた成分を含む。
本発明のこれらおよび他の目的、利点、および特徴は、下記により完全に説明されるように本発明の詳細を読むと、当業者に明らかになるであろう。
発明の詳細な説明
本発明の本方法および製剤が説明される前に、本発明は、説明された特定の態様に限定されず、そのようなものとして当然変化してもよいことが理解されるべきである。また、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ限定されるであろうため、本明細書において使用される用語は特定の態様のみを説明する目的のためであり、限定するように意図されないことが理解されるべきである。
値の範囲が提供される場合、その範囲の上限と下限との間の、文脈が別の方法で明らかに指図しない限り下限の単位の10分の1に至る各介在値(intervening value)がまた、具体的に開示されることが理解される。提示された範囲における任意の提示された値または介在値と、その開示された範囲における任意の他の提示された値または介在値との間のそれぞれのより小さい範囲が、本発明内に包含される。これらのより小さい範囲の上限および下限は、独立して範囲に含まれても、または除外されてもよく、および、より小さい範囲に限界のいずれかが含まれ、いずれも含まれず、または双方が含まれる各範囲はまた、本発明内に包含され、提示された範囲における任意の具体的に除外された限界に従う。提示された範囲が限界の一つまたは双方を含む場合、それらの含まれた限界のいずれかまたは双方を除外する範囲もまた、本発明に含まれる。
別の方法で定義されない限り、本明細書において使用されるすべての技術および科学用語は、本発明が属する当業者によって一般に理解されるのと同一の意味を有する。本明細書において説明されるものと同様または同等の任意の方法および材料が、本発明の実践または試験において使用され得るが、いくつかの可能性のあるおよび好ましい、方法および材料が、次に説明される。本明細書において言及されるすべての刊行物は、関連して刊行物が引用される方法および/または材料を開示し、説明するために、参照により本明細書に組み入れられる。本開示は、矛盾が存在する程度まで組み入れられた刊行物の任意の開示に取って代わることが、理解される。
本明細書および添付の特許請求の範囲において使用されるとき、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が別の方法で明らかに指図しない限り複数の指示対象を含むことが、注目されなければならない。従って、例えば、「タンパク質」(「a protein」)への言及は、多数のそのようなタンパク質を含み、「ペプチド」(「the peptide」)への言及は、一つまたは複数のペプチド、および当業者に公知であるその同等物への言及を含む、などである。
本明細書において議論される刊行物は、本出願の提出日に先立つ開示のために単に提供されている。本明細書中のいずれも、本発明が先行発明の力によりそのような刊行物に先立つ権利を与えられない承認として解釈されるべきではない。さらに、提供された刊行物の日付は、独立して確認される必要がある可能性がある実際の刊行日とは異なっている可能性がある。
定義
「処置」、「処置する」などの用語は、効果が硬組織形成、再生、増殖などへの効果である、望ましい薬理学的および/または生理学的効果を得ることを説明するために、本明細書で使用される。効果は、完全にもしくは部分的に硬組織の損失を予防する観点からいって予防的であってもよいし、および/または、部分的にもしくは完全に硬組織の損失に起因する有害な状態を治療する観点からいって治療的であってもよい。従って、「処置」は、本明細書で使用されるとき、以下の段階を含む、哺乳動物、特にヒトを処置する段階を包含するように意図される:
(a)硬組織のさらなる損失もしくは硬組織のさらなる加速損失を予防する様式において疾患もしくは状態の進行を予防する段階;
(b)疾患もしくは状態を阻害する段階、すなわち、硬組織の損失を導く状態を阻止する段階;ならびに/または
(c)疾患もしくは状態を軽減し、それによって疾患もしくは状態の退縮をもたらし、および、それによって硬組織の形成、再生、および/もしくは増殖を促進する段階。
本発明を実施することによって、硬組織の形成に関与する細胞の分化、増殖、成熟、および/またはミネラル化を増強することが可能である。
「相乗的」、「相乗効果」などの用語は、一つまたは複数のタンパク質の投与を組合せることによって得られる、改善された処置効果を説明するために、本明細書において使用される。いくつかの分野における相乗効果は、相加的より大きい(例えば、1+1=3)効果を意味するが、骨疾患に関連する多くの分野においては、相加的(1+1=2)または相加的より低い(1+1=1.6)効果すら、相乗的として解釈され得る。例えば、任意の骨疾患を、単に、100%の有効処置を得るためにそれぞれが処置において50%有効である二つの公知の医薬品を合わせて加えることによって処置することは可能ではない。このように、いくつかの状況においては、二つの成分を合わせて加えることが、実際にはマイナスの効果を有し、いずれかの薬物が単独で使用される場合より望ましくない結果を得る可能性がある。さらに、本明細書において使用されるとき、相乗的は、成分の一つ(例えば、rhBMP-2)が、第二の成分(例えば、SEQ ID NO:8)と組合された場合により少ない量で使用されてもよく、それでもなお、rhBMP-2成分がより多い量で存在する場合と同一の望ましい効果を得てもよいことを意味する。このように、本発明と関連して、SEQ ID NO:8のタンパク質のような第一のタンパク質をrhBMP-2のような第二のタンパク質と組合せることによって、望ましい治療結果を得るのに必要とされるrhBMP-2の量が減少され得る。その減少は、第一のタンパク質の投与無しで望ましい結果を得るのに必要とされる用量と比較したとき、10%、20%、50%、75%またはより多くであってもよい。相乗効果はまた、本発明の製剤の経済的価値に関して得られる。このように、SEQ ID NO:8のタンパク質のような第一のタンパク質の非常に多い量が使用される場合、rhBMP-2のような第二のタンパク質の非常に少ない量が使用される。rhBMP-2は、SEQ ID NO:8のタンパク質と比較して製造するのが実質的により高価であるため、実質的に同一の治療結果が得られる場合でさえ、相乗的経済結果が得られる。このように、SEQ ID NO:8のタンパク質のような第一のタンパク質の多い量が使用される場合、第二のタンパク質の量は、SEQ ID NO:8の第一のタンパク質の非存在下で望ましい治療効果を得るのに必要とされる可能性がある用量の半分もしくはそれ以下、10分の1もしくはそれ以下、または、100分の1もしくはそれ以下さえでもよい。
本発明の製剤を投与する観点からいって「同時」および「連続的」という用語は、本明細書において、第一のペプチドおよび第二のペプチドが、通常の医療過程および得られる結果を考慮して、正確に同時に、または、逐次投与されてもよいことを意味するために使用される。このように、同時は、二つの化合物が単一の製剤中に存在していること、または、処置の同一の点で投与されることを意味してもよい。「連続的に」とは、同一のシリンジから、または異なるシリンジから、それらが連続的に逐次投与されることを意味してもよい。重要なことは、求められる望ましい処置の観点からいって、第一のペプチドおよび第二のペプチドが生理学的に相互作用する機会を有し得るような様式で、第一および第二のペプチドが投与されることである。
発明全般
本発明の製剤は、硬組織形成を増強するために製造され、および使用される製剤である。製剤は、担体として吸収性コラーゲンスポンジ上にあるように移植可能な製剤、または、薬学的に注射可能な担体より構成される注射可能な製剤であってもよい。製剤は、一つ、二つ、またはそれ以上のタンパク質を含んでもよい。一つの態様において、製剤は、SEQ ID NO:1の一般配列により包含されるタンパク質である第一のタンパク質を、トランスフォーミング増殖因子(TGF)および骨形成タンパク質(BMP)ファミリー(rhBMP-2を含む)、ならびに上皮成長因子(EGF)、上皮細胞増殖因子(ECGF)、繊維芽細胞増殖因子(FGF)、血小板由来増殖因子(PDGF)、インスリン様増殖因子(IGF)、およびインスリン様増殖因子結合タンパク質(IGFBP)ファミリーに属する分子より選択される第二のタンパク質と組合せて含む。
本発明の製剤は、担体および一つのタンパク質(例えば、SEQ ID NO:8)のみを含んでもよいし、および、第二のタンパク質(例えば、rhBMP-2)がまた、予め測定された量で存在し、吸収性コラーゲンスポンジ(ACS)または注射可能な担体であってもよい薬学的に許容される担体とともにパッケージされるキットにおいて存在してもよい。二つのタンパク質は、同時または連続的な投与のために合わせてパッケージされてもよい。本発明の製剤またはキットは、キットまたは製剤に存在する第二のタンパク質の量を最小化する一方で望ましい治療結果を得るような方式において設計されてもよい。SEQ ID NO:8のタンパク質のような第一のタンパク質は、生産するのに比較的安価であり、および、第二のタンパク質(例えば、rhBMP-2)は、非常に高価であるため、当業者は、大量の第一のタンパク質および少量の第二のタンパク質を含んで製剤化することが、高度に経済的である様式において望ましい治療結果を提供し得ることを認識するであろう。
第二のペプチドは、市販されている組換えヒト骨形成タンパク質-2(rhBMP-2)であってもよく、Integra Life Sciences, Plainsboro, NJによりHelistat(登録商標)として販売されている、市販のI型ウシ吸収性コラーゲンスポンジ(ACS)上にあってもよい。
本特許出願における発明は、骨芽細胞、象牙芽細胞、エナメル芽細胞、およびセメント芽細胞を含むがそれらに限定されない硬組織形成細胞系列において、細胞の増殖、分化、成熟、およびミネラル化の一つまたは複数を促進することが公知である増殖および/または分化因子の活性を増強し、それによって新たな硬組織形成を促進する方法に関する。
本発明の特定の態様において、本発明の方法は、硬組織形成細胞の分化、成熟、および/またはミネラル化の一つまたは複数を通常促進する分化因子の活性を具体的に増強する。
本方法は、SEQ ID No.1により一般に定義されるアミノ酸配列を含むペプチドを用いることによって特徴付けられる。インビトロまたはインビボ骨格組織形成系にペプチドを添加することによって、硬組織増殖および/または分化因子によって促進された硬組織形成が著しく増強され、および、そのような因子の必要量が著しく削減されたことが発見された。さらに、硬組織増殖および/または分化因子とSEQ ID No.1を含むペプチドとの間のこの著しい相乗効果は、硬組織に対して高度に選択的である。換言すれば、SEQ ID No.1を含むペプチドによるこの特有の増強効果は、硬組織になるようコミットした組織においてのみ期待される。
この予想外の、および重要な知見は、硬組織欠陥を治癒するための改善された方法を医学界に提供する。そのようなペプチドの使用は、最大活性を発揮するのに必要とされるそのような増殖および/または分化因子の必要量を最小化し、それによって処置の全体的なコストを著しく減少させる。
SEQ ID No.1を含むペプチドの任意は、広く使用されているペプチドの化学合成方法論によって製造され得、その商品のコストは、組換え増殖および/または分化因子よりも著しく低くあり得る。
加えて、SEQ ID No.1を含むペプチドの生物活性は、硬組織環境においてのみ発現されるため、たとえ他の増殖および/または分化因子が投与の方法において一定の限界を有する可能性があっても、必要とする対象へのペプチドの投与経路は限定されない。換言すれば、SEQ ID No.1を含むペプチドは、治療過程に依存した様々な様式で製剤化され、投与され得る。
本発明のもう一つの独特の特徴は、SEQ ID No.1を含むペプチドを加えることによって、骨芽細胞、象牙芽細胞、セメント芽細胞、およびエナメル芽細胞のような硬組織形成細胞におけるシクロオキシゲナーゼ-2(COX-2)の発現および活性が著しくアップレギュレーションされることである。このCOX-2の著しいアップレギュレーションは、SEQ ID No.1を含むペプチドの添加に続いて用量依存的様式で観察される。
さらに、そのような硬組織形成細胞によるプロスタグランジンE2(PGE2)の産生は、本方法によって著しくアップレギュレーションされる。
PGE2が硬組織形成細胞の増殖を促進することは公知である。そのため、硬組織形成細胞におけるPGE2の局所的なアップレギュレーションは望ましい。
Nagelらは、AC-100とも呼ばれ、多数の硬組織処置について第II相臨床開発中であるSEQ ID No.8のペプチドが、ヒト間葉系幹細胞においてCOX-2をアップレギュレーションすることを示した(Journal of Cellular Biochemistry, 2004)。
また、Middleton-Hardieらは、SEQ ID No.8のペプチドが、マウス頭蓋冠器官培養アッセイにおいてPGE2の産生を用量依存的にアップレギュレーションすることを示している(27th Annual Meeting of the American Society for Bone and Mineral Research 2005、印刷中)。BMPのようないくつかの硬組織増殖因子が、骨芽細胞によるPGE2の産生を増加させることもまた、示されている。
しかしながら、SEQ ID No.1を含むペプチドが、COX-2またはPGE2単独をわずかにアップレギュレーションする準最適濃度のrhBMP-2とともに使用されるとき、COX-2またはPGE2のいずれかが、SEQ ID No.1を含むペプチドの添加に続いてペプチドの用量依存的様式で著しくアップレギュレーションされた。
例えば、培養におけるヒト間葉系細胞へのSEQ ID No.8のペプチド単独の添加は、PGE2の著しい増加はもたらさなかった。PGE2の増強は、器官培養において、およびrhBMP-2が存在する(準最適濃度であっても)ときに起こるため、SEQ ID No.8のペプチドは、実質的にrhBMP-2(外因的に加えられるか、または、骨においてもしくは骨細胞によって局所的に産生されるかいずれか)の分化活性を増強することによって作用したと信じられている。
Smad分子(1〜8)は、TGF-βおよびBMPファミリーのメンバーの細胞内シグナル伝達において重要な役割を果たすことが公知である。硬組織形成細胞において、Smad1、5、および8は、BMPファミリー分子のような分化因子により活性化されることが公知である。Smad分子のそのような活性化は、刺激後10〜20分以内に起きるリン酸化事象を介して観察され得る。典型的には、そのようなリン酸化Smad分子の保持時間は短時間存続し、通常、細胞の最初の刺激後約0.5〜12時間以内に消失する。
MC3T3細胞のような骨形成細胞が、rhBMP-2およびSEQ ID No.1を含むペプチド双方で刺激されると、細胞内Smad分子(特にSmad1、5、および8)がリン酸化され、48時間までの間リン酸化されて存続する。このことは、SEQ ID No.1を含むペプチドが硬組織形成細胞の活性を延長する能力を有し、それによって硬組織形成を増強することを強く示唆する。
硬組織形成の増強とリン酸化Smad分子の保持時間の延長との間のこの相関関係は、硬組織形成を増強し得る新規の分子を設計し、または同定するのに極めて有用である。当業者は、硬組織形成細胞におけるリン酸化Smad分子の保持時間を観察するアッセイ系を確立し得、および、硬組織形成を刺激する新たな化学的実体をスクリーニングするのに使用し得る。
硬組織形成細胞においてリン酸化Smad分子の保持時間を延長し得る任意の化合物、および、硬組織形成細胞においてリン酸化Smad分子の保持時間を評価するためのスクリーニング系を用いてそのような化合物を同定する方法は、本発明の範囲内である。
BMPが、与えられる際に、哺乳動物に投与される、または移植されるとき、骨形成を引き起こすことは公知である。活性は、適切な送達賦形剤において与えられるとき増強され得る。実施例6に示されるように、5μgまたはより多い量のrhBMP-2を含み、ポリ酢酸(PLA)、ポリエチレングリコール(PGE)、およびリンカー(DX)を含むポリマーが、マウス背側筋肉に移植された後、約20日で、新たな骨組織が局所的に形成された。より少ない、準最適用量のrhBMP-2では、最小の骨形成があるか、または骨形成はない。具体的には、この場合において3μg用量が使用されたとき、5μg用量の投与と比較して実質的により少ない骨形成があった。
様々な量のSEQ ID No.8のペプチドが、準最適用量として3μgのrhBMP-2を含む同一のポリマーに添加された。しかしながら、図3に示されるように、SEQ ID No.8のペプチド用量が準最適用量のrhBMP-2に添加されたとき、骨形成において著しい、および用量依存的な増加があった。50μg/mLまたはより多くで与えられたとき、新生骨形成の程度は、最適用量のrhBMP-2を用いて形成された骨の量と同様、またはより多量であった。
同等または匹敵する結果が、SEQ ID No.1により定義されるアミノ酸配列を有する異なるペプチドが使用されるとき、同一の実験において得られる。
これらのインビボの結果は、SEQ ID No.1を含むペプチドは、rhBMP-2が哺乳動物において新生骨を形成するためにそのようなペプチドとともに使用されるとき、rhBMP-2の必要量を著しく減少させ得ることを明らかに示唆する。このrhBMP-2の必要量の著しい減少は、より低いコスト、および、より多い量のrhBMP-2による異所性石灰化のより低いリスクのため、医療実践にとって極めて有益である。
硬組織形成細胞は同一の系列にあるため、象牙芽細胞、エナメル芽細胞、およびセメント質よりそれぞれ形成される象牙質、エナメル質、およびセメント質のような歯科硬組織において、同様の相乗効果が期待される。
上記の硬組織形成の目的のためのSEQ ID No.1を含むペプチドの共使用は、BMPファミリー分子との使用に限定されない。ペプチドが、TGF(BMPファミリーはその一部である)、EGF、PDGF、FGF、IGF、およびIGFBPのファミリーに属する分子を含むがそれらに限定されない他の硬組織増殖または分化因子とともに使用されるとき、同様の効果が期待され得る。
本明細書において使用されるペプチドは、SEQ ID No.1により明記される特定のアミノ酸配列を含むことによって定義される。ペプチドは、SEQ ID No.1により明記されるアミノ酸配列を含む限り、約10〜50個のアミノ酸のサイズであり得る。本発明において使用されるペプチドは、必ずしも直線状ペプチドではなく、環状または分枝ペプチドであり得る。本発明の配列単位の縦列配列を含む50アミノ酸より長いペプチドもまた、本発明の範囲内である。SEQ ID No.1を含むペプチドの多量体もまた、範囲内である。そのような多量体は、二量体、三量体、四量体、五量体、六量体、七量体、八量体、九量体、十量体などであり得る。
本発明のペプチドの最小サイズは、RGDBDXSGZGのアミノ酸配列を有し、配列中、B、X、およびZは任意のアミノ酸であり得る。SEQ ID No.4の一般的アミノ酸配列を含むペプチドは、本発明の目的について他の配列より高い生物活性を示すが、SEQ ID No.8が最も高い活性を示す。
SEQ ID No.5および8は、細胞外基質リン酸化糖タンパク質(matrix extracellular phosphoglycoprotein:MEPE)と名づけられた公知のヒトタンパク質のそれぞれアミノ酸番号247〜259および242〜264に相当する。SEQ ID No.6は、SEQ ID No.5のヒト配列のマカクザルオーソログである。SEQ ID No.7は、同一部分のげっ歯類(マウスとラットとの間で共通)オーソログである。MEPEのこれらのオーソログのすべては、同等の様式で硬組織形成細胞の増殖、分化、成熟、およびミネラル化を促進するSEQ ID No.1の範囲内の配列を含む。
要約すると、新たな硬組織形成を促進、または増強する方法は、SEQ ID No.1により明記されるアミノ酸配列を含む約10〜50個のアミノ酸を含むペプチドにおいてもたらされた。このペプチドは、有効な新生骨形成を促進するのに必要とされる骨分化および/または形成因子(例えば、rhBMP-2)の量を減少させた。さらに、研究は、骨形成を担当する分子シグナル伝達経路に関与することが公知である特異的にリン酸化されたSmad分子の寿命時間の延長を含むメカニズムによってこれが起こる可能性があることを示唆する。
キット
本発明に従う一つのキットは、商業的にrhBMP-2と関連して一般に使用されるタイプの、一つまたは複数の吸収性コラーゲンスポンジを含む。スポンジは、SEQ ID NO:8のペプチドのような第一のタンパク質の溶液、および、rhBMP-2のような第二のタンパク質を含む別の容器とともに存在する。キットのもう一つのバージョンにおいて、SEQ ID NO:8のペプチドのような第一のタンパク質およびrhBMP-2のような第二のタンパク質は、同一の溶液容器中に存在する。異なる容器において二つのタンパク質を含むことは、二つの容器の保存寿命が異なる場合、一つのみの保存寿命が終了したときに双方の容器を廃棄する必要が無いかもしれない点で有利である。さらに、キットは、吸収性コラーゲンスポンジまたはスポンジが、第一および第二のペプチドを含む容器の一つまたは双方より溶液の量を吸収するのに適切なサイズであるように設計され得る。またさらに、第一および第二のペプチドは、上記で提供された割合のような望ましい割合において、別々の容器に含まれる、または単一の容器中で混合されるであろう。以前に示したように、これらの割合は一般に、SEQ ID NO:8のペプチドのような第一のタンパク質の比較的多い量、および、rhBMP-2のような第二のタンパク質の比較的少ない量を提供する。
骨形成タンパク質
本発明の製剤において使用される第二のタンパク質は、天然のタンパク質、または、そのような天然のタンパク質の組換えで生産されたバージョンであり得る。そのようなタンパク質の例は骨形成タンパク質-2(BMP-2)であり、組換えバージョンにおいては組換えヒト骨形成タンパク質-2(rhBMP-2)と称される。骨形成タンパク質に関する情報は、参照により本明細書に組み入れられる以下の刊行物中に含まれる。BioDrugs. 2002; 16(5): 376-7. Journal of Orthopaedics 2005;2(4)e3;特許第5,108,922号;第5,187,07号;第5,318,898号;第5,459,047号;第5,618,924号;第5,631,142号。
本発明の第一のタンパク質に従う骨形成タンパク質は、I型ウシ吸収性コラーゲンスポンジ(ACS)のような適当な薬学的に許容される担体と組合されてもよい。
本発明の治療用製剤は、骨および/または軟骨の損傷(例えば、骨折、骨切り術など)の部位に適用され、こうして本発明の治療用タンパク質組成物の局所的な送達を提供する。例えば、治療用タンパク質組成物は、関心対象の部位へ適当な担体(例えば、落花生油のような油性溶媒、または注射可能な骨セメント)における注射、または、開放手術の場合は、骨ろう、脱ミネラル化骨粉、ポリマー性骨セメント、骨シーラントなどのような適当な担体におけるそのような化合物の局所適用いずれかによって適用され得る。または、局所適用は、適当な担体における治療用タンパク質組成物の溶液または分散物を、人工器官、dacronメッシュ、Gore-tex(商標)、ゲル‐フォームおよびkiel bone、ならびに/もしくはコラーゲンスポンジ/マトリクスのような整形外科手術において通常使用される、固体もしくは半固体の移植片の表面上に適用する、またはそれに組み入れることによって達成され得る。例えば、ウシの腱より再構築された吸収性コラーゲンスポンジ、または、脱ミネラル化/グアニジン抽出されたウシの骨由来のコラーゲンベースのマトリクスは、関心対象の部位へのBMPの送達のために現今使用されている二つの送達材料である(例えば、Infuse(商標)、Medtronic, Inc.;InductOs(商標)、Wyeth/Astellas BV参照)。
一定の態様において、本発明の治療用製剤は、骨および軟骨を発生させるための構造を提供する一方で、骨および/または軟骨の損傷の部位へ、rhBMP-2を伴うSEQ ID NO:8のような治療用タンパク質組成物を送達することが可能であるマトリクスを含む。そのようなマトリクスは、他の移植医療適用のために現在使用されているそれらの材料を含む任意の通常の材料で形成されてもよい。そのような製剤は、骨、軟骨、または組織損傷の部位への送達のために粘性形態において移植され、被包され、または注入されるスポンジに望ましく適用されてもよい。マトリクス材料の選択は、生体適合性、生分解性、機械的特性、美容的外見および界面特性を含むいくつかの因子に基づき得る。具体的な治療用製剤の特定の適用は、その設計および履行に強い影響を与えるであろう。組成物について可能性のあるマトリクスは、生分解性であり、化学的に定義された硫酸カルシウム、リン酸三カルシウム、ヒドロキシアパタイト、ポリ酢酸、およびポリ無水物であってもよい。他の可能性のある材料は、骨または皮膚コラーゲンのように、生分解性であり、生物学的によく定義されている。さらなるマトリクスは、純粋なタンパク質または細胞外マトリクス成分より構成される。他の可能性のある材料は、焼結ヒドロキシアパタイト、バイオガラス、アルミナート、または他のセラミックのように、非生分解性であり、化学的に定義されている。マトリクスは、ポリ酢酸およびヒドロキシアパタイト、またはコラーゲンおよびリン酸三カルシウムのように、上記で言及されたタイプの材料の任意の組合せより構成されてもよい。バイオセラミックは、カルシウム‐アルミナート‐ホスフェートのような組成物、ならびに、孔サイズ、粒子サイズ、粒子形、および生分解性を変更する過程において変更されてもよい。
rhBMP-2を伴うSEQ ID NO:8のような本発明の治療用製剤についての投与計画は、形成されることが望ましい骨重量、骨損傷の部位、損傷をうけた骨の状態、創傷のサイズ、損傷をうけた組織のタイプ、患者の年齢、性別、および飲食物、任意の感染の重大度、投与の時間、ならびに他の臨床的要因を含む、本発明の製剤の治療用タンパク質組成物の作用に影響を及ぼし得る多数の要因によって決定されるであろう。用量は、使用される賦形剤、担体、またはマトリクスのタイプ、ならびに製剤における治療用タンパク質(単数または複数)の本体によって変化してもよい。処置の効力は、例えばX線を用いた、骨の増殖および/または修復の定期的な評価によって、診療所においてモニターされ得る。
一定の態様において、rhBMP-2を伴うSEQ ID NO:8のような本発明の製剤の治療用タンパク質組成物の重量における総用量は、マイクログラム(μg)〜ミリグラム(mg)量(例えば、10μg〜25mg、100μg〜10mgなどのような、2μg〜50mgを含む、1μg〜100mg)であり得る。上記で示されたように、総用量は、多数の要因によって決定され得る。一定の態様において、治療用タンパク質組成物は、1mg/ml〜3mg/ml、例えば2mg/mlのような、0.5mg/ml〜4mg/mlを含む、0.1mg/ml〜5mg/mlの範囲の濃度(すなわち、治療用タンパク質組成物の重量/総製剤の重量における用量)で、製剤に存在するであろう。
本発明の製剤における治療用タンパク質組成物は、二つまたはそれ以上のタンパク質を含んでもよい。一つの態様において、製剤は、SEQ ID NO:1の一般配列により包含されるタンパク質である第一のタンパク質を、トランスフォーミング増殖因子(TGF)および骨形成タンパク質(BMP)ファミリー、ならびに上皮成長因子(EGF)、上皮細胞増殖因子(ECGF)、繊維芽細胞増殖因子(FGF)、血小板由来増殖因子(PDGF)、インスリン様増殖因子(IGF)、およびインスリン様増殖因子結合タンパク質(IGFBP)ファミリーに属する分子より選択される第二のタンパク質との組合せで含む。これらの態様のいくらかにおいて、本発明の治療用製剤における第一のタンパク質に対する第二のタンパク質の割合は、1:2またはそれ以上〜1:500またはそれ以上のような、1:1またはそれ以上〜1:1,000またはそれ以上を含む、1:1またはそれ以上〜1:5,000またはそれ以上の範囲である。
当業者は、本明細書においてBMP-2およびrhBMP-2としてまた言及されているBMPに関する実質的な追加情報が、多数の発行された米国特許を含む文献内に見出され得ることを認識するであろう。さらに、硬組織形成増殖を促進する他のタンパク質を含む特定の製剤が文献において見出され得、SEQ ID NO:1により包含される第一のタンパク質が、より少量のタンパク質を用いる一方で治療効果を増強するために、硬組織形成および増殖を促進するこれらのタンパク質の任意と組合されるという本発明と関連する。
方法のための製造
製剤および/またはキットは、以下の段階を含む方法を実施するために製造されてもよい:
RGDBD(X)nSGZG(SEQ ID NO:1)のアミノ酸配列を有する10〜50個のアミノ酸残基を含み、B、X、およびZが任意のアミノ酸残基であり得、および、nが1〜10の間の任意の整数である第一のペプチドを患者に投与する段階;ならびに
トランスフォーミング増殖因子(TGF)、骨形成タンパク質(BMP)、上皮成長因子(EGF)、上皮細胞増殖因子(ECGF)、繊維芽細胞増殖因子(FGF)、血小板由来増殖因子(PDGF)、インスリン様増殖因子(IGF)、およびインスリン様増殖因子結合タンパク質(IGFBP)を含む群より選択される第二のタンパク質を患者にさらに投与する段階。
方法において、患者はヒトであってもよく、方法は硬組織形成活性を増強するために実施されてもよい。方法は、リン酸化Smad分子の保持時間を延長するために実施されてもよい。方法は、Smad分子を脱リン酸化するのに必要とされる時間を減少させるために実施されてもよい。請求項14において特許請求されるように、方法は、硬組織形成細胞におけるリン酸化Smad分子を分解するのに必要とされる時間を減少させるために実施される。
処置される細胞は、次の群より選択される組織形成細胞であってもよい:(a)硬組織が骨組織の形態にある骨芽細胞の系列の細胞;(b)硬組織がエナメル質の形態にあるエナメル芽細胞の系列の細胞;(c)硬組織が象牙質の形態にある象牙芽細胞の系列の細胞;および(d)硬組織がセメント質の形態にあるセメント芽細胞の系列の細胞。
第一のペプチドおよび第二のペプチドは、注射によって投与されてもよい。第一のペプチドはSEQ ID NO:8のペプチドであってもよく、第二のペプチドは組換えヒト骨形成タンパク質-2(rhBMP-2)である。第一のタンパク質および第二のタンパク質は、同時に投与されてもよい。第一のタンパク質および第二のタンパク質は、吸収性コラーゲンスポンジ(ACS)上で投与されてもよい。
製剤および/またはキットは、以下の段階を含み、硬組織欠陥により特徴付けられる疾患を処置するために製造されてもよい:
(a)B、X、およびZが任意のアミノ酸残基であり得、および、nが1〜10の間の任意の整数である、RGDBD(X)nSGZG(SEQ ID NO:1)のアミノ酸配列を含む約10〜50個のアミノ酸を含むペプチドを投与する段階;ならびに
(b)硬組織の増殖を促進する分子、および担体を投与する段階。
(a)および(b)が同時に投与される方法が実施されてもよい。(a)および(b)が、硬組織の増殖を促進する分子に先立って投与されるペプチドと連続的に投与される方法が実施されてもよい。(b)および(a)が、ペプチドに先立って投与される硬組織の増殖を促進する分子と連続的に投与される方法が実施されてもよい。投与する段階(a)および(b)が処置される硬組織においてシクロオキシゲナーゼ-2をアップレギュレーション、および/または活性化する方法が実施されてもよい。プロスタグランジンE2産生が処置された硬組織によって増加する方法が実施されてもよい。リン酸化Smad分子の分解時間が処置された硬組織細胞において延長される方法が実施されてもよい。
キットおよび/または製剤は、リン酸化Smad1、5、および8の保持時間を延長する段階を含む、硬組織形成細胞を増強する方法であって、増強が増殖、分化、成熟、またはミネラル化を促進する方法を実施するために製造される。
キットおよび/または製剤は、以下の段階を含む、硬組織欠陥により特徴付けられる疾患を処置する方法を実施するために製造される:
硬組織形成細胞においてリン酸化Smad分子の保持時間を延長することが可能である一つまたは複数の薬学的活性分子を投与する段階。
キットおよび/または製剤は、以下の段階を含む、軟骨を再生する方法を実施するために製造される:
本明細書で定義されるようなSEQ ID No.1の配列を有するポリペプチドを含む組成物の薬学的活性量を患者に投与する段階。
キットおよび/または製剤は、以下の段階を含む、処置の方法を実施するために製造される:
薬学的に許容される担体、および、本明細書において定義されるようなSEQ ID NO:1〜SEQ ID NO:8の任意のペプチドより選択されるペプチドを含む製剤の治療的有効量を患者に投与する段階。
方法はさらに、硬組織の増殖を促進するような様式において、ある期間に渡って定期的に患者に製剤を繰り返し投与する段階を含んでもよい。
方法はさらに、硬組織形成を開始する第二の薬物を投与する段階を含んでもよい。
第二の薬物が組換えで生産された骨形成タンパク質(BMP)である方法が実施されてもよい。
実施例
以下の実施例は、当業者に、本発明を作製し使用する方法の完全な開示および説明を提供するために述べられ、本発明者らが本発明とみなすものの範囲を限定するように意図されないし、以下の実験が行われた全ての実験であることまたは唯一の実験であることを意味することも意図されない。使用される数字(例えば、量、温度など)に関して正確さを確保する努力がされてきたが、いくらかの実験的誤りおよび偏差が計上されるべきである。別の方法で示されない限り、部分は重量による部分であり、分子量は重量平均分子量であり、温度は摂氏温度であり、および、圧力は大気圧または大気圧付近である。
実施例1.
培養へのSEQ ID No.8のペプチドの添加を用いた、準最適濃度のBMP-2下の初代骨芽細胞におけるアルカリホスファターゼ(ALP)活性の増加
材料および方法:胎児マウス頭蓋冠より回収された初代骨芽細胞を、0または25ng/mL BMP-2の下で培養した。SEQ ID No.8のペプチドを、この培養系に0、0.2、0.4、1.0、2.0、および4.0μMで添加した。ALPのレベルを0、3、および7日目に評価した。
結果:図1に示されるように、骨芽細胞におけるALP活性は、BMP-2およびSEQ ID No.8のペプチドで処理された群において用量依存的様式で著しく増加した。2μMのSEQ ID No.8のペプチド処理群において、ALP活性は、対照群と比較して約3倍増加し、ペプチドの添加無しのBMP-2処理細胞と比較して2倍増加した。
考察:これらの結果は、SEQ ID NO.8のペプチドが、前骨芽細胞の骨芽細胞への分化に正の影響を及ぼすBMP-2の能力を著しく増加させることを示した。
実施例2.
異なる用量のSEQ ID No.8のペプチドの添加を用いた、初代hMSCにおけるCOX2レベルの増加
材料および方法:SEQ ID No.8のペプチド処理の遺伝子発現への影響を、以前に記述された(Locklin et al., 2001)ような遺伝子発現マイクロアレイ解析を用いてClonetics hMSC細胞において評価した。簡潔には、細胞を、5個のT-150ベントフラスコにフラスコ当たり1.0 × 106細胞の密度で増殖培地に播種し、37℃で48時間培養した。賦形剤のみまたはSEQ ID No.8のペプチド(1000ng/ml)いずれかを含むフラスコを、標準分化培地で24時間または48時間培養した。各時点で、賦形剤および処理フラスコをトリプシン処理し、細胞を除去してQiagen Rneasy Kit(Qiagen)により解析のために全RNAを抽出した。8μgの全RNAを増幅し、ビオチン標識化した。混合物を、12,600ヒト遺伝子のプローブを含むU95Aヒト遺伝子発現マイクロアレイ(Affymetrix)にハイブリダイズさせた。その後チップを洗浄して、フィコエリトリン‐ストレプトアビジンで染色し、Affymetrixスキャナーで読んだ。mRNA頻度に対するハイブリダイゼーション強度値を、百万当たりの分子において計算した。強度値の解析は、Spotfire Decision Site(Somerville, MA)ソフトウェアを用いて行った。
結果:SEQ ID NO.8のペプチドでの処理によって2倍またはそれ以上変化したmRNAのみを考慮した。双方の時間間隔でこの程度変化した唯一のmRNAはCOX-2であった:COX-2は24時間で3.6倍、48時間で2.2倍増加した。
考察:これらのデータは、SEQ ID No.8のペプチドが、プロスタグランジン合成に必要な誘導酵素であるシクロオキシゲナーゼ-2(COX-2)のmRNAを増加させる(〜3倍)ことを示した。このように、SEQ ID No.8のペプチドは、骨形成に正の効果を有することが公知であるPGE2の合成を誘導する可能性を有する。
実施例3.
MC3T3細胞によるBMP-2刺激PGE2産生の、SEQ ID No.8のペプチドによる増強
方法:MC3T3-E1サブクローン4細胞は、繊維芽細胞形態を有する新生児マウス由来の頭蓋冠前骨芽細胞である。このサブクローンは、アスコルビン酸および無機ホスフェートの存在下で増殖すると、高いレベルの骨芽細胞分化を示す。この実験のために、MC3T3細胞を増殖培地(αMEM+1mMピルビン酸ナトリウム+10%ウシ胎児血清(FBS))で24ウェルプレートにウェル当たり105細胞を播種した。培養の24時間後に培地を除去し、試験物質を含むアッセイ培地(αMEM+1mMピルビン酸ナトリウム+2%FBS)で置換した。各試験群は4ウェル使用した。さらに24時間のインキュベーションの後、培地を除去し、PGE2のレベルをELISA(R&D Systems)を用いて測定した。
結果:SEQ ID No.8のペプチドは、図2によって示されるように、BMP-2誘導PGE2産生を増加させる。
実施例4.
SEQ ID No.8のペプチドが細胞培養に添加されたときの、初代マウス骨芽細胞におけるBMP活性化リン酸化Smad1、5、および8の保持
材料および方法:胎児マウス頭蓋冠より回収した初代骨芽細胞を、0または2μMのSEQ ID No.8のペプチドの培養系への添加とともに、0または25ng/mLのBMP-2で培養した。Smad1/5/8のリン酸化を、0、0.5、1、2、12、24、48、および72時間でウェスタンブロッティングによって評価した。
結果:これらの条件の下では、BMP-2は0.5〜12時間検出可能なSmad1/5/8のリン酸化を誘導した。BMP-2への2μMのSEQ ID No.8のペプチドの添加は、0.5〜48時間検出可能なSmad1/5/8の長期のリン酸化を誘導した(図3)。
考察:これらのデータは、BMP-2の活性を増強するSEQ ID No.8のペプチドの能力は、少なくとも部分的に、BMP-2および他の骨同化剤のシグナル伝達経路の不可欠な一部であるリン酸化Smad1/5/8タンパク質の半減期を著しく延長するペプチドの能力による可能性があることを示した。
実施例5.
異なる濃度のSEQ ID No.8のペプチドの添加を用いた、準最適濃度のBMP-2でのマウス頭蓋冠器官培養アッセイにおけるPGE2の産生の増加
方法:頭蓋冠器官培養は、骨形成および骨吸収の制御を研究するために長年使用されてきた。インビボ研究と比較したこの方法の利点は、混乱させる効果(ホルモンおよび機械的影響のような)が存在しないことであり、骨組織への試験物質のより直接的な効果が測定され得ることを意味する。また、単離された細胞系と比較して、骨における異なる細胞タイプの間の相互関係ならびに、これらの細胞と骨マトリクスとの間の相互関係が保存されている。
簡潔には、4日齢のSwiss Websterマウスより半頭蓋冠(hemi-calvariae)を単離し、培地中、スチールメッシュ格子上でインキュベーションした。SEQ ID NO.8のペプチド(1、10、100μg/mL)を7日間毎日培養に添加し、BMP-2(40ng/mL)対照群は1および4日目に処理した。PGE2濃度の解析(R&D Systems ELISA kit)のために、条件培地の試料を毎日回収した。培養の終わりに、組織学を用いて新生骨形成および骨芽細胞の数について骨を解析した。
結果:SEQ ID NO.8のペプチドで処理された群は、PGE2産生(図4)、ならびに、新生骨形成、骨芽細胞表面、および骨細胞密度のパラメータ(図5)において著しい増加を有した。
考察:これらの結果は、SEQ ID No.8のペプチドが、増加したPGE2産生メカニズムを通して骨形成のパラメータを増加させる、頭蓋冠骨器官に存在する内因性の骨因子(BMP2を含む)の能力を増強し得たことを示す。
実施例6.
BMP-2およびSEQ ID No.8のペプチドを含む移植可能なポリマーを用いたマウス背側筋肉におけるBMP-2の骨同化活性の誘導
材料および方法:以下の量(下記の表参照)のBMP-2およびSEQ ID No.8のペプチド双方を含むポリマーペレットを4週齢ICRマウスの背側筋膜下(subfascia)に移植した。マウスを3週間後に屠殺し、軟X線写真および骨ミネラル密度測定を用いた評価のために、新たに形成された骨を単離した。
Figure 2009502782
結果:図6に示されたように、異なる用量のSEQ ID No.8のペプチド(0、50、250、または1250μg)とともに5μgまたは3μgいずれかのBMP-2を含む30mgポリマーの、マウス(ICR)の背側筋肉への移植後3週間で、異所性小骨のサイズおよびミネラル密度により、骨形成の量を評価した。ペプチドの効力は、5μgのBMP-2を用いたときは不明確であった。しかしながら、3μgのBMP-2を用いたとき、ペプチドはBMP-2効果の著しい増強を示した。
考察:これらのデータは、特に準最適用量のBMP-2を用いるとき、SEQ ID No.8のペプチドがインビボでBMP-2の骨同化効果を著しく誘導し得ることを示した。
配列表
Figure 2009502782
前記は、単に本発明の原理を例証する。当業者は、本明細書において明確に説明されていない、または示されていないが、本発明の原理を具体化し、ならびに、本発明の精神および範囲内に含まれる種々の配置を考案することが可能であろうことが、認識されるであろう。さらに、本明細書において引用されるすべての実施例および条件付き用語は、当技術分野を助成するために本発明者らによって寄与された本発明の原理および概念を読者が理解するのを手助けするように主に意図され、ならびに、そのような具体的に引用された実施例および条件に非限定的であるように解釈されるべきである。そのうえ、本明細書において本発明の原理、局面、および態様を引用するすべての供述ならびにそれらの具体例は、それらの構造的および機能的双方の同等物を包含するように意図される。加えて、そのような同等物は、現今公知である同等物および将来開発される同等物双方、すなわち、構造にかかわらず同一の機能を果たす開発された任意の要素を含むことが意図される。そのため、本発明の範囲は、本明細書において示され、および説明された例示的な態様に限定されるように意図されない。むしろ、本発明の範囲および精神は、添付の特許請求の範囲により具体化される。
本発明に従って、本発明は、添付の図面に関連して読まれる際に、上記の詳細な説明から最もよく理解される。一般的な習慣によって、図面の種々の特徴は原寸に比例していないことが強調される。一方、種々の特徴の寸法は、明確にするために自由裁量によって拡大され、または縮小される。図面に含まれるのは、以下の図である。
準最適濃度のrhBMP-2を用いて培養したマウス初代骨芽細胞において異なる濃度のSEQ ID No.8のペプチドを培養に添加したときの、アルカリホスファターゼ(ALP)活性の用量依存的アップレギュレーションを示す棒グラフである。 準最適濃度のrhBMP-2を用いて培養し、加えて様々な用量のSEQ ID No.8のペプチドを培養に添加したMC3T3細胞によるプロスタグランジンE2の用量依存的産生を示す棒グラフである。 異なる時点のMC3T3細胞からウェスタンブロットにより示された、リン酸化Smad1、5、および8(総量として)の発現を示すゲルのイメージである。細胞は、SEQ ID No.8のペプチド有りまたは無しいずれかで、準最適濃度のrhBMP-2を用いて培養した。 単離し、異なる用量のSEQ ID No.8のペプチドを用いて培養したときの頭蓋冠によるPGE2の産生を示す棒グラフである。 rhBMP-2のSEQ ID No.8のペプチドを用いたマウス頭蓋冠器官培養における、新生骨体積、骨組織における細胞密度、および骨芽細胞表面のような種々の骨パラメータを示す棒グラフである。 rhBMP-2および異なる用量のSEQ ID No.8のペプチドを含むポリマーを組織に移植したときにマウスの背側筋肉に形成されるX 線写真(新たな石灰化組織/骨を示す)を表わす棒グラフおよびイメージを示す。(時点)

Claims (26)

  1. 以下を含む、製剤:
    薬学的に許容される担体;
    B、X、およびZが任意のアミノ酸残基であり得、および、nが1〜10の間の任意の整数である、RGDBD(X)nSGZG(SEQ ID NO:1)のアミノ酸配列を有する10〜50個のアミノ酸残基を含む第一のペプチド;ならびに
    トランスフォーミング増殖因子(TGF)、骨形成タンパク質(BMP)、上皮成長因子(EGF)、上皮細胞増殖因子(ECGF)、繊維芽細胞増殖因子(FGF)、血小板由来増殖因子(PDGF)、インスリン様増殖因子(IGF)、およびインスリン様増殖因子結合タンパク質(IGFBP)を含む群より選択される第二のペプチド。
  2. 担体が、吸収性コラーゲンスポンジ(ACS)である、請求項1記載の製剤。
  3. 担体が、注射可能な担体である、請求項1記載の製剤。
  4. 第二のタンパク質が、BMPである、請求項2記載の製剤。
  5. BMPが、組換えヒト骨形成タンパク質-2(rhBMP-2)である、請求項4記載の製剤。
  6. ZがDであり、および、BがNである、請求項1記載の製剤。
  7. 「n」が、2、3、4、5、または6より選択される整数である、請求項6記載の製剤。
  8. nが4である、請求項6記載の製剤。
  9. X4のアミノ酸配列がJJPFであり、配列中、Jが任意のアミノ酸であり得る、請求項8記載の製剤。
  10. JJのアミノ酸配列が、IS、MS、またはVPより選択される、請求項9記載の製剤。
  11. 第一のペプチドが、
    Figure 2009502782
    のアミノ酸配列を有する、請求項5記載の製剤。
  12. 第一および第二のタンパク質が、合わせて、硬組織形成細胞におけるシクロオキシゲナーゼ-2をアップレギュレーションおよび活性化して硬組織形成細胞によるプロスタグランジンE2の産生を増加させるような量で存在する、請求項1記載の製剤。
  13. 第一のペプチドに対する第二のペプチドの割合が、1:5またはそれ以上の範囲である、請求項1記載の製剤。
  14. 以下を含む、キット:
    薬学的に許容される担体;
    B、X、およびZが任意のアミノ酸残基であり得、および、nが1〜10の間の任意の整数である、RGDBD(X)nSGZG(SEQ ID NO:1)のアミノ酸配列を有する10〜50個のアミノ酸残基を含む第一のペプチドの、予め測定された量;
    トランスフォーミング増殖因子(TGF)、骨形成タンパク質(BMP)、上皮成長因子(EGF)、上皮細胞増殖因子(ECGF)、繊維芽細胞増殖因子(FGF)、血小板由来増殖因子(PDGF)、インスリン様増殖因子(IGF)、およびインスリン様増殖因子結合タンパク質(IGFBP)を含む群より選択される第二のペプチドの、予め測定された量;ならびに
    担体、第一のペプチド、および第二のペプチドを組合せ、投与するための指示書。
  15. 担体が、吸収性コラーゲンスポンジ(ACS)である、請求項14記載のキット。
  16. 担体が、第一および第二のペプチドとは別にパッケージされる、請求項14記載のキット。
  17. 第二のタンパク質が、BMPである、請求項14記載のキット。
  18. BMPが、組換えヒト骨形成タンパク質-2(rhBMP-2)である、請求項17記載のキット。
  19. ZがDであり、および、BがNである、請求項14記載の製剤。
  20. 「n」が、2、3、4、5、または6より選択される整数である、請求項19記載の製剤。
  21. nが4である、請求項19記載の製剤。
  22. X4のアミノ酸配列がJJPFであり、配列中、Jが任意のアミノ酸であり得る、請求項21記載の製剤。
  23. JJのアミノ酸配列が、IS、MS、またはVPより選択される、請求項22記載のキット。
  24. 第一のペプチドが、
    Figure 2009502782
    のアミノ酸配列を有する、請求項18記載のキット。
  25. 第一および第二のタンパク質が、合わせて、硬組織形成細胞におけるシクロオキシゲナーゼ-2をアップレギュレーションおよび活性化して硬組織形成細胞によるプロスタグランジンE2の産生を増加させるような量で存在する、請求項14記載のキット。
  26. 第一のペプチドに対する第二のペプチドの割合が、1:5またはそれ以上の範囲である、請求項14記載のキット。
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