定義
以下の略語、用語および表現は、ここで、以下に定義のように用いられる。
ターゲッティング剤の全ての含アミノ側鎖は、本明細書に定義されるR1またはR2が末端になり得る。ターゲッティング剤の全ての含COOH/COO側鎖は、本明細書に定義されるR3が末端になり得る。
サルコシンは、N−メチルグリシンを指す。
3−(4−チアゾリル)−L−アラニンまたは3−(4−チアゾリル)−L−Alaは、
を指す。
3、4−ジメトキシ−フェニルアラニンまたは3、4−ジメトキシ−Pheは、
を指す。
4−シアノフェニルアラニンまたは4−シアノ−Pheは、
を指す。
D−アロイソロイシンまたはD−アロIleまたはD−aIleは、
を指す。
α−アリル−グリシンまたはα−アリル−Glyは、
を指す。
2−フリル−アラニンまたは2−フリル−Alaは、
を指す。
例えばD−AlaまたはN−Me−D−Ileのような「D」接頭辞が無い場合、本明細書および添付の特許請求の範囲に記載されているペプチド中のアミノ酸およびアミノアシル残基のα−炭素の立体化学は、天然または「L」型である。ペプチドのN末端における特定のアシル置換基におけるキラル中心の立体化学を特定するために、Cahn−Ingold−Prelog「R」および「S」表記が用いられる。表記「R、S」は、2つのエナンチオマー形のラセミ混合物を表すことを意味する。この命名法は、R.S.Cahn et al.,Angew.Chem.Int.Ed.Engl.,5:385−415(1966)の記載に従う。
「ポリペプチド」、「ペプチド」および「タンパク質」は、入れ換え可能に、アミノ酸残基のポリマーを指す。本明細書で用いられるこれらの用語は、一以上のアミノ酸残基が、対応する天然産アミノ酸の人工的化学的類似体であるアミノ酸ポリマーに適用される。これらの用語は、天然産アミノ酸ポリマーにも適用される。アミノ酸は、ペプチドの結合機能が維持される限り、LまたはD型であり得る。ペプチドは、ペプチド中の2つの非隣接アミノ酸の間に分子内結合を有する、例えば、骨格−骨格、側鎖−骨格、および側鎖−側鎖の環化を有する環式のものであり得る。環式ペプチドは、当分野で周知の方法により調製することができる。例えば、米国特許第6,013,625号を参照されたい。
全てのペプチド配列は、一般的に受け入れられた慣習に従って記載され、α−N末端アミノ酸残基は左側にあり、α−C末端アミノ酸残基は右側にある。本明細書で用いられる「N末端」という用語は、ペプチド中のアミノ酸の遊離α−アミノ基を指し、「C末端」という用語は、ペプチド中のアミノ酸の遊離α−カルボン酸末端を指す。N末端に基を有するペプチドは、N末端アミノ酸残基のα−窒素原子上に基を有するペプチドを指す。N末端に基を有するアミノ酸は、α−アミノ窒素上に基を有するアミノ酸を指す。
通常、「置換」は、以下に定義するように、そこに含まれる水素原子への一以上の結合が、非水素または非炭素原子、例えば、限定はされないが、F、Cl、BrおよびIのようなハロゲン原子;ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基およびエステル基のような基の中の酸素原子;チオール基、アルキルおよびアリールスルフィド基、スルホン基、スルホニル基およびスルホキシド基のような基の中の硫黄原子;アミン、アミド、アルキルアミン、ジアルキルアミン、アリールアミン、アルキルアリールアミン、ジアリールアミン、N−オキシド、イミドおよびエナミンのような基の中の窒素原子;トリアルキルシリル基、ジアルキルアリールシリル基、アルキルジアリールシリル基およびトリアリールシリル基のような基の中の珪素原子;および種々の他の基の中の他のヘテロ原子への結合により置換された基を指す。置換されたアルキル基および置換されたシクロアルキル基等としても、炭素または水素原子への一以上の結合が、カルボニル、カルボキシルおよびエステル基の中の酸素、イミン、オキシム、ヒドラゾンおよびニトリルのような基の中の窒素のようなヘテロ原子への結合により置換された基がある。本明細書で用いられる「任意に置換された」基は、置換または非置換であってよい。すなわち、例えば、「任意に置換されたアルキル」は、置換アルキル基と非置換アルキル基との両方を指す。
「非置換アルキル」という用語は、ヘテロ原子を含まないアルキル基を指す。すなわち、この用語は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル等のような直鎖アルキル基を含む。この用語は、直鎖アルキル基の分岐鎖異性体も含み、限定はされないが、例として提供される以下の基も挙げられる。−CH(CH3)2、−CH(CH3)(CH2CH3)、−CH(CH2CH3)2、−C(CH3)3、−C(CH2CH3)3、−CH2CH(CH3)2、−CH2CH(CH3)(CH2CH3)、−CH2CH(CH2CH3)2、−CH2C(CH3)3、−CH2C(CH2CH3)3、−CH(CH3)CH(CH3)(CH2CH3)、−CH2CH2CH(CH3)2、−CH2CH2CH(CH3)(CH2CH3)、−CH2CH2CH(CH2CH3)2、−CH2CH2C(CH3)3、−CH2CH2C(CH2CH3)3、−CH(CH3)CH2CH(CH3)2、−CH(CH3)CH(CH3)CH(CH3)2、−CH(CH2CH3)CH(CH3)CH(CH3)(CH2CH3)等。この用語は、シクロアルキル基を含まない。すなわち、非置換アルキル基という用語は、第一アルキル基、第二アルキル基および第三アルキル基を含む。非置換アルキル基は、親化合物中において、一以上の炭素原子、酸素原子、窒素原子および/またはイオウ原子に結合することがある。可能な非置換アルキル基としては、1〜20個の炭素原子を有する直鎖および分岐鎖アルキル基がある。あるいは、そのような非置換アルキル基は、1〜10個の炭素原子を有する、または、1〜約6個の炭素原子を有する低級アルキル基である。他の非置換アルキル基としては、1〜3個の炭素原子を有する直鎖および分岐鎖アルキル基があり、メチル、エチル、プロピルおよび−CH(CH3)2が含まれる。
「置換されたアルキル」という用語は、炭素または水素への一以上の結合が、非水素および非炭素原子、例えば、限定はされないが、F、Cl、BrおよびIのようなハロゲン化物のようなハロゲン原子;ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基およびエステル基のような基の中の酸素原子;チオール基、アルキルおよびアリールスルフィド基、スルホン基、スルホニル基およびスルホキシド基のような基の中の硫黄原子;アミン、アミド、アルキルアミン、ジアルキルアミン、アリールアミン、アルキルアリールアミン、ジアリールアミン、N−オキシド、イミドおよびエナミンのような基の中の窒素原子;トリアルキルシリル基、ジアルキルアリールシリル基、アルキルジアリールシリル基およびトリアリールシリル基のような基の中の珪素原子;および種々の他の基の中の他のヘテロ原子への結合により置換されたアルキル基を指す。置換されたアルキル基は、炭素または水素原子への一以上の結合が、カルボニル、カルボキシルおよびエステル基の中の酸素、イミン、オキシム、ヒドラゾンおよびニトリルのような基の中の窒素のようなヘテロ原子への結合により置換された基も含む。置換されたアルキル基は、とりわけ、炭素または水素原子への一以上の結合が、弗素原子への一以上の結合により置換された基を含む。置換アルキル基の一例は、トリフルオロメチル基および、トリフルオロメチル基を含む他のアルキル基である。他のアルキル基として、炭素または水素原子への一以上の結合が酸素原子への結合により置換された基があり、その置換アルキル基はヒドロキシル、アルコキシ、アリールオキシ基、またはヘテロシクリルオキシ基を含む。さらに別のアルキル基としては、アミン、アルキルアミン、ジアルキルアミン、アリールアミン、(アルキル)(アリール)アミン、ジアリールアミン、ヘテロシクリルアミン、(アルキル)(ヘテロシクリル)アミン、(アリール)(ヘテロシクリル)アミンまたはジヘテロシクリルアミン基を有するアルキル基がある。
「非置換アルキレン」という用語は、上述のように定義される2価非置換アルキル基を指す。すなわち、メチレン、エチレンおよびプロピレンは、各々、非置換アルキレンの例である。「置換アルキレン」という用語は、上述のように定義される2価置換アルキル基を指す。置換または非置換低級アルキレン基は、1〜約6個の炭素を有する。
「非置換シクロアルキル」という用語は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルおよびシクロオクチルのような環式アルキル基、および、上述のように定義された直鎖および分岐鎖アルキル基で置換された環を指す。この用語は、多環式アルキル基も含み、限定はされないが、アダマンチルノルボルニル、およびビシクロ[2.2.2]オクチル等、並びに、上述のように定義された直鎖および分岐鎖アルキル基で置換された環がある。すなわち、この用語は、とりわけ、メチルシクロヘキシル基を含む。この用語は、ヘテロ原子を含む環式アルキル基は含まない。非置換シクロアルキル基は、親化合物中において、一以上の炭素原子、酸素原子、窒素原子および/または硫黄原子に結合することがある。一部の実施形態において、非置換シクロアルキル基は3〜20個の炭素原子を有する。他の実施形態において、そのような非置換アルキル基は3〜8個の炭素原子を有し、別の実施形態において、そのような基は3〜7個の炭素原子を有する。
「置換シクロアルキル」という用語は、置換アルキル基が非置換アルキル基と同様の意味を有するように非置換シクロアルキル基について同じ意味を有する。すなわち、その用語には、オキソシクロヘキシル、クロロシクロヘキシル、ヒドロキシシクロペンチルおよびクロロメチルシクロヘキシル基が含まれるが、これらに限定されない。
「非置換アリール」という用語は、ヘテロ原子を含まないアリール基を指す。すなわち、その用語には、一例として、例えばフェニル、ビフェニル、アントラセニルおよびナフテニルが含まれるが、これらに限定されない。「非置換アリール」という用語は、ナフタレンのような縮合環を含む基を含むが、環構成要素の一つに結合しているアルキルまたはハロ基のような他の基を有するアリール基は含まず、ここで、トリルのようなアリール基は、以下に記載のような置換アリール基であると考えられる。典型的には、非置換アリールは、6〜約10個の炭素原子を有する低級アリールであり得る。一つの非置換アリール基はフェニルである。しかしながら、非置換アリール基は、親化合物中において、一以上の炭素原子、酸素原子、窒素原子および/または硫黄原子に結合していてよい。
「置換アリール基」という用語は、置換アルキル基が非置換アルキル基と同様の意味を有するように非置換アリール基について同じ意味を有する。しかしながら、置換アリール基は、芳香族炭素の一つが前述の非炭素または非水素原子の一つに結合しているアリール基も含み、アリール基の一以上の芳香族炭素が、本明細書に定義された置換および/または非置換アルキル、アルケニルまたはアルキニル基に結合しているアリール基も含む。これは、アリール基の2つの炭素原子がアルキル、アルケニルまたはアルキニル基の2つの原子に結合して縮合環系(例えば、ジヒドロナフチルまたはテトラヒドロナフチル)を形成している結合配置を含む。すなわち、「置換アリール」という用語は、特にトリルおよびヒドロキシフェニルを含むが、これらに限定されない。
「非置換アルケニル」という用語は、2つの炭素原子の間に少なくとも一つの二重結合が存在していることを除いて、先に定義したような非置換アルキル基について前述したような直鎖および分岐鎖の環式基を指す。その例としては、特に、ビニル、−CH=C(H)(CH3)、−CH=C(CH3)2、−C(CH3)=C(H)2、−C(CH3)=C(H)(CH3)、−C(CH2CH3)=CH2、シクロヘキセニル、シクロペンテニル、シクロヘキサジエニル、ブタジエニル、ペンタジエニルおよびヘキサジエチルが挙げられるが、これらに限定されない。低級非置換アルケニル基は1〜約6個の炭素を有する。
「置換アルケニル」という用語は、置換アルキル基が非置換アルキル基と同様の意味を有するように非置換アルケニル基について同じ意味を有する。置換アルケニル基は、非炭素または非水素原子が、もう一つの炭素に二重結合している炭素に結合していると共に、非炭素または非水素原子の一つが、もう一つの炭素への二重結合に含まれない炭素に結合しているアルケニル基を含む。例えば、−CH=CH−OCH3および−CH=CH−CH2−OHはいずれも置換アルケニルである。−CH=CH−C(O)−CH3のような、CH2基がカルボニルにより置換されているオキソアルケニルも、置換アルケニルである。
「非置換アルケニレン」という用語は、先に定義したような2価非置換アルケニル基を指す。例えば、−CH=CH−は、非置換アルケニレンの例である。「置換アルケニレン」という用語は、先に定義したような2価置換アルケニル基を指す。
「非置換アルキニル」という用語は、2つの炭素原子の間に少なくとも一つの三重結合が存在する以外は、先に定義したような非置換アルキル基について記載したような直鎖および分岐鎖基を指す。その例としては、特に、−C≡C(H)、−C≡C(CH3)、−C≡C(CH2CH3)、−C(H2)C≡C(H),−C(H)2C≡C(CH3)および−C(H)2C≡C(CH2CH3)があるが、これらに限定されない。非置換低級アルキニル基は1〜約6個の炭素原子を有する。
「置換アルキニル」という用語は、置換アルキル基が非置換アルキル基と同様の意味を有するように非置換アルキニル基について同じ意味を有する。置換アルキニル基は、非炭素または非水素原子が、もう一つの炭素に三重結合している炭素に結合していると共に、非炭素または非水素原子が、もう一つの炭素への三重結合に含まれない炭素に結合しているアルキニル基を含む。その例としては、−C(O)−CH≡CH-CH3および−C(O)−CH2−CH≡CHのような、CH2基がカルボニルにより置換されているオキソアルキニルが挙げられるが、これらに限定されない。
「非置換アルキニレン」という用語は、先に定義したような2価非置換アルキニル基を指す。−C≡C−は、非置換アルキニレンの例である。「置換アルキニレン」という用語は、先に定義したような2価置換アルキニル基を指す。
「非置換アラルキル」という用語は、非置換アルキル基の水素または炭素原子が先に定義したようなアリール基への結合により置換されている、先に定義したような非置換アルキル基を指す。例えば、メチル(−CH3)が、非置換アルキル基である。メチルの炭素がベンゼンの炭素に結合しているように、メチル基の水素原子が、フェニル基への結合により置換されている場合、化合物は、非置換アラルキル基(例えば、ベンジル基)である。すなわち、この用語は、限定はされないが、ベンジル、ジフェニルメチルおよび1−フェニルエチル(−CH(C6H5)(CH3))のような基を含む。
「置換アラルキル」という用語は、置換アリール基が非置換アリール基と同様の意味を有するように非置換アラルキル基について同じ意味を有する。しかしながら、置換アラルキルは、その基のアルキル部分の炭素または水素結合が非炭素または非水素原子への結合により置換されている基も含む。置換アラルキル基の例としては、−CH2C(=O)(C6H5)および−CH2(2−メチルフェニル)が挙げられるが、これらに限定されない。
「非置換アラルケニル」という用語は、非置換アルケニル基の水素または炭素原子が先に定義したようなアリール基への結合により置換されている、先に定義したような非置換アルケニル基を意味する。例えば、ビニルが非置換アルケニル基である。ビニルの炭素がベンゼンの炭素に結合しているように、ビニル基の水素原子が、フェニル基への結合により置換されている場合、化合物は、非置換アラルケニル基(例えば、スチリル基)である。すなわち、この用語は、限定はされないが、スチリル、ジフェニルビニルおよび1−フェニルエテニル(−C(C6H5)(CH2))のような基を含む。
「置換アラルケニル」という用語は、置換アリール基が非置換アリール基と同様の意味を有するように非置換アラルケニル基について同じ意味を有する。置換アラルケニルは、その基のアルケニル部分の炭素または水素結合が非炭素または非水素原子への結合により置換されている基も含む。置換アラルケニル基の例としては、−CH=C(Cl)(C6H5)および−CH=CH(2−メチルフェニル)が挙げられるが、これらに限定されない。
「非置換アラルキニル」という用語は、非置換アルキニル基の水素または炭素原子が先に定義したようなアリール基への結合により置換されている、先に定義したような非置換アルキニル基を指す。例えば、アセチレンが、非置換アルキニル基である。アセチレンの炭素がベンゼンの炭素に結合しているように、アセチレン基の水素原子が、フェニル基への結合により置換されている場合、化合物は、非置換アラルキニル基である。すなわち、この用語は、限定はされないが、−C≡C−フェニルおよび−CH2−C≡Cフェニルのような基を含む。
「置換アラルキニル」という用語は、置換アリール基が非置換アリール基と同様の意味を有するように非置換アラルキニル基について同じ意味を有する。しかしながら、置換アラルキニルは、その基のアルキニル部分の炭素または水素結合が非炭素または非水素原子への結合により置換されている基も含む。置換アラルキニル基の例としては、−C≡C−C(Br)(C6H5)および−C≡C(2−メチルフェニル)が挙げられるが、これらに限定されない。
「非置換ヘテロアルキル」という用語は、炭素原子が、N、OおよびSから選択される一以上のヘテロ原子により割り込まれている先に定義したような非置換アルキル基を指す。Nを含む非置換ヘテロアルキルは、炭素鎖中にNHまたはN(非置換アルキル)を有してよい。例えば、非置換ヘテロアルキルには、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシアルコキシ、チオエーテル、アルキルアミノアルキル、アミノアルキルオキシ、および他のそのような基がある。典型的に、非置換ヘテロアルキル基は1〜5個のヘテロ原子を含み、特に1〜3個のヘテロ原子を含む。一部の実施形態において、非置換ヘテロアルキルは、例えば、エチルオキシエチルオキシエチルオキシのようなアルコキシアルコキシアルコキシ基を含む。
「置換ヘテロアルキル」という用語は、置換アルキル基が非置換アルキル基と同様の意味を有するように非置換ヘテロアルキル基について同じ意味を有する。
「非置換ヘテロアルキレン」という用語は、先に定義したような2価非置換ヘテロアルキル基を指す。例えば、−CH2−O−CH2−および−CH2−NH−CH2CH2−はいずれも、非置換ヘテロアルキレンの例である。「置換ヘテロアルキレン」という用語は、先に定義したような2価置換ヘテロアルキル基を指す。
「非置換ヘテロアルケニル」という用語は、炭素鎖が、N、OおよびSから選択される一以上のヘテロ原子により割り込まれている先に定義したような非置換アルケン基を指す。Nを含む非置換ヘテロアルケニルは、炭素鎖中にNHまたはN(非置換アルキルまたはアルケン)を有してよい。「置換ヘテロアルケニル」という用語は、置換ヘテロアルキル基が非置換ヘテロアルキル基と同様の意味を有するように非置換ヘテロアルケニル基について同じ意味を有する。
「非置換ヘテロアルケニレン」という用語は、先に定義したような2価非置換ヘテロアルケニル基を指す。すなわち、−CH2−O−CH=CH−が、非置換ヘテロアルケニレンの例である。「置換ヘテロアルケニレン」という用語は、先に定義したような2価置換ヘテロアルケニル基を指す。
「非置換ヘテロアルキニル」という用語は、炭素鎖が、N、OおよびSから選択される一以上のヘテロ原子により割り込まれている先に定義したような非置換アルキニル基を指す。Nを含む非置換ヘテロアルキニルは、炭素鎖中にNHまたはN(非置換アルキル、アルケンまたはアルキン)を有してよい。「置換ヘテロアルキニル」という用語は、置換ヘテロアルキル基が非置換ヘテロアルキル基と同様の意味を有するように非置換ヘテロアルキニル基について同じ意味を有する。
「非置換ヘテロアルキニレン」という用語は、先に定義したような2価非置換ヘテロアルキニル基を指す。すなわち、−CH2−O−CH2−C≡C−が、非置換ヘテロアルキニレンの例である。「置換ヘテロアルキニレン」という用語は、先に定義したような2価置換ヘテロアルキニル基を指す。
「非置換ヘテロシクリル」という用語は、その一または二の構成要素が限定はされないがN、OおよびSのようなヘテロ原子である3以上の環構成要素を含む、限定はされないがキヌクリジルのような、単環式、二環式および多環式化合物を含む芳香族および非芳香族の両方の環状化合物を指す。「非置換ヘテロシクリル」という用語はベンズイミダゾリルのような縮合ヘテロ環式環を含むが、環構成要素の一つに結合したアルキルまたはハロ基のような他の基を有するヘテロシクリル基は含まず、2−メチルベンズイミダゾリルのような化合物は置換ヘテロシクリル基とされる。ヘテロシクリル基としては以下の基が挙げられるが、それらに限定されない:限定はされないがピロリル、ピロリニル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ジヒドロピリジル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアゾリル(例えば、4H−1,2,4−トリアゾリル、1H−1,2,3−トリアゾリル、2H−1,2,3−トリアゾリル等)、テトラゾリル(例えば、1H−テトラゾリル、2H−テトラゾリル等)のような1〜4個の窒素原子を含む不飽和3〜8員環;限定はされないがピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニルのような1〜4個の窒素原子を含む飽和3〜8員環;限定はされないがインドリル、イソインドリル、インドリニル、インドリジニル、ベンズイミダゾリル、キノリル、イソキノリル、インダゾリル、ベンゾトリアゾリルのような1〜4個の窒素原子を含む縮合不飽和ヘテロ環式基;限定はされないがオキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル(例えば、1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル等)のような1〜2個の酸素原子および1〜3個の窒素原子を含む不飽和3〜8員環;限定はされないがモルホリニルのような1〜2個の酸素原子および1〜3個の窒素原子を含む飽和3〜8員環;1〜2個の酸素原子および1〜3個の窒素原子を含む不飽和縮合ヘテロ環式基、例えば、ベンゾキサゾリル、ベンゾキサジアゾリル、ベンゾキサジニル(例えば、2H−1,4−ベンゾキサジニル等);限定はされないがチアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル(例えば、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリル等)のような1〜3個の硫黄原子および1〜3個の窒素原子を含む不飽和3〜8員環;限定はされないがチアゾロジニルのような1〜2個の硫黄原子および1〜3個の窒素原子を含む飽和3〜8員環;限定はされないがチエニル、ジヒドロジチイニル、ジヒドロジチオニル、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロチオピランのような1〜2個の硫黄原子を含む飽和および不飽和3〜8員環;限定はされないがベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾチアジニル(例えば、2H−1,4−ベンゾチアジニル等)、ジヒドロベンゾチアジニル(例えば、2H−3,4−ジヒドロベンゾチアジニル等)のような1〜2個の硫黄原子および1〜3個の窒素原子を含む不飽和縮合ヘテロ環式環;限定はされないがフリルのような酸素原子を含む不飽和3〜8員環;ベンゾジオキソリル(例えば、1,3−ベンゾジオキソイル等)のような1〜2個の酸素原子を含む不飽和縮合ヘテロ環式環;限定はされないが、ジヒドロオキサチイニルのような酸素原子および1〜2個の硫黄原子を含む不飽和3〜8員環;1,4−オキサチアンのような1〜3個の酸素原子および1〜2個の硫黄原子を含む飽和3〜8員環;ベンゾチエニル、ベンゾジチイニルのような1〜2個の硫黄原子を含む不飽和縮合環;およびベンゾキサチイニルのような酸素原子および1〜3個の酸素原子を含む不飽和縮合ヘテロ環式環。ヘテロシクリル基は、環内の一以上のS原子が一以上の酸素原子に二重結合しているもの(スルホキシドおよびスルホン)も含む。例えば、ヘテロシクリル基としては、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェンオキシド、およびテトラヒドロチオフェン1,1−ジオキシドが挙げられる。一部の実施形態において、ヘテロシクリル基は5〜6個の環構成要素を含む。他の実施形態において、ヘテロシクリル基としては、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ピロリジン、イミダゾール、ピラゾール、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、テトラゾール、チオモルホリン、チオモルホリンのS原子が一以上の酸素原子に結合しているチオモルホリン、ピロール、ホモピペラジン、オキサゾリジン−2−オン、ピロリジン−2−オン、オキサゾール、キヌクリジン、チアゾール、イソキサゾール、フランおよびテトラヒドロフランが挙げられる。
「置換ヘテロシクリル」という用語は、置換アルキル基および置換アリール基について前述したように、環構成要素の一つが非水素原子に結合している先に定義したような非置換ヘテロシクリル基を指す。その例としては、2−メチルベンズイミダゾリル、5−メチルベンズイミダゾリル、5−クロロベンズチアゾリル、1−メチルピペラジニルおよび2−クロロピリジルが挙げられるが、これらに限定されない。
「非置換ヘテロアリール」という用語は、先に定義したような非置換芳香族ヘテロシクリル基を指す。すなわち、非置換ヘテロアリールとしては、フリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、ピリジニル、ベンズイミダゾリルおよびベンゾチアゾリルが挙げられるが、これらに限定されない。「置換ヘテロアリール」という用語は、先に定義したような置換芳香族ヘテロシクリル基を指す。
「非置換ヘテロシクリルアルキル」という用語は、非置換アルキル基の水素または炭素結合が先に定義したようなヘテロシクリル基への結合により置換された先に定義したような非置換アルキル基を指す。例えば、メチル(−CH3)は、非置換アルキル基である。メチルの炭素がピリジンの炭素2(ピリジンのNに結合している炭素の一つ)にまたはピリジンの炭素3または4に結合しているように、メチル基の水素原子がヘテロシクリル基への結合により置換されている場合、化合物は非置換ヘテロシクリルアルキル基である。
「置換ヘテロシクリルアルキル」という用語は、置換アラルキル基が非置換アラルキル基と同様の意味を有するように非置換ヘテロシクリルアルキル基について同じ意味を有する。置換ヘテロシクリルアルキル基は、限定はされないがピペリジニルアルキル基のピペリジン環内の窒素原子のようなヘテロシクリルアルキル基のヘテロシクリル基内のヘテロ原子に非水素原子が結合している基も含む。
「非置換ヘテロシクリルアルケニル」という用語は、非置換アルケニル基の水素または炭素結合が先に定義したようなヘテロシクリル基への結合により置換された先に定義したような非置換アルケニル基を指す。例えば、ビニルは、非置換アルケニル基である。ビニルの炭素がピリジンの炭素2にまたはピリジンの炭素3または4に結合しているように、ビニル基の水素原子がヘテロシクリル基への結合により置換されている場合、化合物は非置換ヘテロシクリルアルケニル基である。
「置換ヘテロシクリルアルケニル」という用語は、置換アラルケニル基が非置換アラルケニル基と同様の意味を有するように非置換ヘテロシクリルアルケニル基について同じ意味を有する。しかしながら、置換ヘテロシクリルアルケニル基は、限定はされないがピペリジニルアルケニル基のピペリジン環内の窒素原子のようなヘテロシクリルアルケニル基のヘテロシクリル基内のヘテロ原子に非水素原子が結合している基も含む。
「非置換ヘテロシクリルアルキニル」という用語は、非置換アルキニル基の水素または炭素結合が先に定義したようなヘテロシクリル基への結合により置換された先に定義したような非置換アルキニル基を指す。例えば、アセチレンは、非置換アルキニル基である。アセチレンの炭素がピリジンの炭素2にまたはピリジンの炭素3または4に結合しているように、アセチレン基の水素原子がヘテロシクリル基への結合により置換されている場合、化合物は非置換ヘテロシクリルアルキニル基である。
「置換ヘテロシクリルアルキニル」という用語は、置換アラルキニル基が非置換アラルキニル基と同様の意味を有するように非置換ヘテロシクリルアルキニル基について同じ意味を有する。置換ヘテロシクリルアルキニル基は、限定はされないがピペリジニルアルキニル基のピペリジン環内の窒素原子のようなヘテロシクリルアルキニル基のヘテロシクリル基内のヘテロ原子に非水素原子が結合している基も含む。
「非置換アルコキシ」という用語は、水素原子への結合が先に定義したような他の非置換アルキル基の炭素原子への結合により置換されているヒドロキシル基(−OH)を指す。
「置換アルコキシ」という用語は、水素原子への結合が先に定義したような他の置換アルキル基の炭素原子への結合により置換されているヒドロキシル基(−OH)を指す。
「医薬的に許容される塩」には、無機塩基、有機塩基、無機酸、有機酸または、塩基性もしくは酸性アミノ酸との塩が含まれる。無機塩基の塩としては、例えば、ナトリウムまたはカリウムのようなアルカリ金属;カルシウム、およびマグネシウムまたはアルミニウムのようなアルカリ土類金属;およびアンモニアが挙げられる。有機塩基の塩としては、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノールアミンおよびトリエタノールアミンが挙げられる。無機酸の塩としては、例えば、塩酸、ホウ化水素酸、硝酸、硫酸および燐酸が挙げられる。有機酸の塩として、例えば、蟻酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマル酸、蓚酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸およびp−トルエンスルホン酸が挙げられる。塩基性アミノ酸の塩として、例えば、アルギニン、リジンおよびオルニチンが挙げられる。酸性アミノ酸としては、例えば、アスパラギン酸およびグルタミン酸が挙げられる。
「互変異性体」は、互いに平衡である化合物の異性体を意味する。異性体の濃度は、化合物が見られる環境に依存し、例えば、化合物が固体であるか、有機もしくは水溶液であるかに依存して異なり得る。例えば、水溶液においては、ケトンは典型的にはそのエノール型と平衡している。すなわち、ケトンおよびそのエノールは、互いに互変異性体と呼ばれる。当業者に容易に理解されるように、種々の官能基および他の構造は互変異性を示し、式I、IIおよびIIIの化合物の全ての互変異性体は本発明の範囲内である。
本発明の化合物は溶媒和、特に、水和することができる。本化合物または本化合物を含む組成物の製造中に水和が起こる、または、本化合物の吸湿性故に時間とともに水和が起こり得る。
一部の実施形態は、プロドラッグと呼ばれる誘導体である。「プロドラッグ」という用語は、医薬的または治療的に活性な薬剤の誘導体、例えば、エステルおよびアミドを意味し、その誘導体は、その薬剤と比べて例えば向上した送達および治療的価値のような向上した特性を有しており、酵素的または化学的プロセスによりその薬剤に転化することができるものである。例えば、R.E.Notari,Methods Enzymol.112:309−323(1985);N.Bodor、Drugs of the Future 6:165−182(1981);H.Bundgaard,Chapter 1 Design of Prodrugs(H.Bundgaard ed.)、Elsevier,New York(1985);およびA.G.Gilman et al.,Goodman And Gilman’s The Pharmacological Basis of Therapeutics,8th ed.,McGraw−Hill(1990)を参照されたい。すなわち、プロドラッグは、薬剤の代謝安定性または輸送特性を変える、薬剤の副作用または毒性を遮蔽する、薬剤の風味を向上させる、または薬剤の他の特徴または特性を変化させるように設計することができる。
本発明の化合物は、表現から明らかなように、任意のまたは全ての非対称原子において強化または分解された光学的異性体を含む。ラセミ混合物およびジアステレオマー混合物の両方、並びに個々の光学的異性体を、そのエナンチオマーまたはジアステレオマーパートナーが実質的に含まれないように、単離または合成することができる。全てのそのような立体異性体は、本発明の範囲内である。
本明細書で用いられる「カルボキシ保護基」という用語は、化合物の他の官能基部位を含む反応が行われるときに、カルボン酸官能基を封鎖または保護するために用いられるカルボン酸保護性エステル基を指す。カルボキシ保護基は、例えば、Greene,Protective Groups in Organic Synthesis,PP.152−186,John Wiley & Sons,New York(1981)に開示されており、それを本明細書に参照して組み込む。さらに、カルボキシ保護基をプロドラッグとして用いることができ、そのカルボキシ保護基を例えば酵素的加水分解によりインビボで容易に開裂して、生物学的に活性な親薬物を放出させることができる。T.HiguchiおよびV.Stellaは、「Pro−drugs as Novel Delivery Systems」,A.C.S.Symposium Series 14,American Chemical Society(1975)、においてプロドラッグの概念を議論しており、それを本明細書に参照して組み込む。そのようなカルボキシ保護基は、当業者に周知であり、米国特許第3,840,556および3,719,667号、S.Kukolja,J.Am.Chem.Soc.93:6267−6269(1971)およびG.E.Gutowski,Tetrahedron Lett.21:1779−1782(1970)に記載されているように、ペニシリンおよびセファロスポリン分野におけるカルボキシル基の保護に広く用いられており、その開示内容を本明細書に参照して組み込む。カルボキシル基を含む化合物用のプロドラッグとして有用なエステルの例を、例えば、Bioreversible Carriers in Drug Design PP.14−21:Theory and Application(E.B.Roche ed.),Pergamon Press,New York(1987)に見ることができ、それを本明細書に参照して組み込む。代表的カルボキシ保護基は、C1〜C8アルキル(例えば、メチル、エチル、または第三ブチル等);ハロアルキル;アルケニル;シクロヘキシル、シクロペンチル等のようなシクロアルキルおよびその置換誘導体;シクロヘキシルメチル、シクロペンチルメチル等のようなシクロアルキルアルキルおよびその置換誘導体;アリールアルキル、例えば、フェネチルまたはベンジル、および、アルコキシベンジルまたはニトロベンジル基等のようなその置換誘導体;アリールアルケニル、例えば、フェニルエテニル等;アリールおよびその置換誘導体、例えば、5−インダニル等;ジアルキルアミノアルキル(例えば、ジメチルアミノエチル等);アセトキシメチル、ブチリロキシメチル、バレリトキシメチル、イソブチリロキシメチル、イソバレリロキシメチル、1−(プロピオニロキシ)−1−エチル、1−(ピバロイロキシル)−1−エチル、1−メチル−1−(プロピオニロキシ)−1−エチル、ピバロイロキシメチル、プロピオニロキシメチル等のようなアルカノイルオキシアルキル基;シクロプロピルカルボニロキシメチル、シクロブチルカルボニロキシメチル、シクロペンチルカルボニロキシメチル、シクロヘキシルカルボニロキシメチル等のようなシクロアルカノイロキシアルキル基;ベンゾイロキシメチル、ベンゾイロキシエチル等のようなアロイロキシアルキル;ベンジルカルボニロキシメチル、2−ベンジルカルボニロキシエチル等のようなアリールアルキルカルボニロキシアルキル;メトキシカルボニルメチル、シクロヘキシロキシカルボニルメチル、1−メトキシカルボニル−1−エチル等のようなアルコキシカルボニルアルキル;メトキシカルボニロキシメチル、t−ブチロキシカルボニロキシメチル、1−エトキシカルボニロキシ−1−エチル、1−シクロヘキシロキシカルボニロキシ−1−エチル等のようなアルコキシカルボニロキシアルキル;t−ブチロキシカルボニルアミノメチル等のようなアルコキシカルボニルアミノアルキル;メチルアミノカルボニルアミノメチル等のようなアルキルアミノカルボニルアミノアルキル;アセチルアミノメチル等のようなアルカノイルアミノアルキル;4−メチルピペラジニルカルボニロキシメチル等のようなヘテロ環式カルボニロキシアルキル;ジメチルアミノカルボニルメチル、ジエチルアミノカルボニルメチル等のようなジアルキルアミノカルボニルアルキル;(5−t−ブチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル等のような(5−(アルキル)−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)アルキル;および(5−フェニル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル等のような(5−フェニル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)アルキルである。
本明細書で用いられる「N−保護基」または「N−保護」という用語は、合成手順中に、アミノ酸またはペプチドのN末端を保護する、またはアミノ基を望ましくない反応から保護することを意図した基を指す。一般的に用いられるN−保護基が、例えば、Greene,Protective Groups in Organic Synthesis、John Wiley & Sons,New York(1981)に開示されており、それを本明細書に参照して組み込む。例えば、N−保護基として、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ピバロイル、t−ブチルアセチル、2−クロロアセチル、2−ブロモアセチル、トリフルオロアセチル、トリクロロアセチル、フタリル、o−ニトロフェノキシアセチル、a−クロロブチリル、ベンゾイル、4−クロロベンゾイル、4−ブロモベンゾイル、4−ニトロベンゾイル等のようなアシル基;ベンゼンスルホニル、p−トルエンスルホニル等のようなスルホニル基;ベンジロキシカルボニル、p−クロロベンジロキシカルボニル、p−メトキシベンジロキシカルボニル、p−ニトロベンジロキシカルボニル、2−ニトロベンジロキシカルボニル、p−ブロモベンジロキシカルボニル、3,4−ジメトキシベンジロキシカルボニル、3,5−ジメトキシベンジロキシカルボニル、2,4−ジメトキシベンジロキシカルボニル、4−メトキシベンジロキシカルボニル、2−ニトロ−4,5−ジメトキシベンジロキシカルボニル、3,4,5−トリメトキシベンジロキシカルボニル、1−(p−ビフェニリル)−1−メチルエトキシカルボニル、α,α−ジメチル−3,5−ジメトキシベンジロキシカルボニル、ベンズヒドリロキシカルボニル、t−ブチロキシカルボニル、ジイソプロピルメトキシカルボニル、イソプロピロキシカルボニル、エトキシカルボニル、メトキシカルボニル、アリロキシカルボニル、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、フェノキシカルボニル、4−ニトロフェノキシカルボニル、フルオレニル−9−メトキシカルボニル、シクロペンチロキシカルボニル、アダマンチロキシカルボニル、シクロヘキシロキシカルボニル、フェニルチオカルボニル等のようなカルバメート形成性基;ベンジル、トリフェニルメチル、ベンジロキシメチル等のようなアルキル基;およびトリメチルシリル等のようなシリル基を挙げることができる。一部の実施形態において、N−保護基はホルミル、アセチル、ベンゾイル、ピバロイル、t−ブチルアセチル、フェニルスルホニル、ベンジル、9−フルオレニルメチロキシカルボニル(Fmoc)、t−ブチロキシカルボニル(Boc)およびベンジロキシカルボニル(Cbz)である。
本明細書で用いられる「ハロ」、「ハロゲン」または「ハロゲン化物」という用語は、F、Cl、BrまたはIを指す。
本明細書で用いられる、保護基、アミノ酸または他の化合物のための略語は、特記しない限り、一般的使用法、認められた略号、またはIUPAC−IUB Commission on Biochemical Nomenclature,Biochem.11:942−944(1972)に従う。
本明細書で用いられる「実質的に純粋な」という用語は、そのような純度を評価するために当業者により用いられる薄層クロマトグラフィー(TLC)、ゲル電気泳動および高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)のような標準的分析方法により決められるような容易に検出可能な不純物を含まないように見える充分な均質さ、または、さらなる精製が、その物質の酵素的および生物学的活性のような物理的および化学的特性を検出可能な程度に変化させないような充分な純粋さを意味する。実質的に純粋という用語は、組成物中の物質の約50%、約60%、約70%、約80%、約90%または約95%以上を構成するように、AAターゲッティング剤またはAAターゲッティング化合物が組成物の主要成分を形成する組成物を含む。実質的に化学的に純粋な化合物を生成するための化合物の精製法は、当業者に知られている。しかしながら、実質的に化学的に純粋な化合物は、立体異性体の混合物であってよい。そのような場合、さらなる精製により化合物の特異的活性を増すことができる。しかしながら、AAターゲッティング剤は常に特定の精製された状態で提供される必要はない。部分的に精製された組成物が、ある実施形態において、および望まれる用途に依存して有用性を有する。例えば、AAターゲッティング剤の全回収率を上げる精製法により、相対的精製純度が低くなる。
本明細書で用いられる「生物学的活性」という用語は、化合物、組成物または他の混合物のインビボでの活性を、または、化合物、組成物または他の混合物のインビボでの投与につながる生理学的反応を指す。すなわち、生物学的活性は、そのような化合物、組成物および他の混合物の治療効果、診断効果および医薬活性を含む。ポリペプチドを含むAAターゲッティング剤またはその組成物を本発明の修飾因子として用いた場合の「生物学的活性」または「官能性」という用語は、AAターゲッティング剤に特徴的なまたは類似の少なくとも一つの活性を示すペプチドに言及する。
本明細書で用いられる「薬物動態」という用語は、投与された化合物の経時的な血清中濃度を指す。薬力学は、標的および非標的組織中の投与された化合物の経時的な濃度、および標的組織への効果(例えば、薬効)および非標的組織への効果(例えば、毒性)を指す。特定のターゲッティング剤または生物学的薬剤について、不安定結合を用いることにより、またはリンカーの化学的性質を修飾する(例えば、溶解度、電荷等を変化させる)ことにより、例えば薬物動態または薬力学が向上するように設計することができる。
本明細書で用いられる「有効量」および「治療有効量」という用語は、AAターゲッティング剤に特徴的な一以上の生物学的活性の水準の観察可能な変化を支持するのに有用なまたはそれを支持することができるAAターゲッティング剤またはAAターゲッティング剤を含む化合物の量、または有益な効果、例えば、それを受容した者の症状の緩和を与えるのに充分な投与量を指す。任意の特定の被験者について特異的な治療有効投与量水準は、治療される症状または障害、症状または障害の重症度、特定の化合物の活性、投与経路、化合物のクリアランス率、治療の持続期間、化合物と組み合わされたまたは同時に用いられる薬剤、被験者の年齢、体重、性別、食事および一般的健康状態等、並びに、医学分野および科学において周知の他の因子、を含む種々の因子に依存する。治療有効量は、治療される組織中における血管新生の測定可能な阻害を提供するのに充分なAAターゲッティング化合物の量、すなわち、血管新生阻害量であり得る。血管新生の阻害は、インサイチューで免疫組織化学により、または、当業者に知られている他の方法により測定することができる。「治療有効量」を決める際に考慮に入れられる種々の一般的考察は、当業者に知られており、例えば、Gilman、A.G.,et al.,Goodman And Gilman’s The Pharmacological Basis of Therapeutics,8th ed.,McGraw−Hill(1990);;およびRemington’s Pharmaceutical Sciences,17th ed.,Mack Publishing Co.,Easton、PA(1990)に記載されている。
一つの態様において、本発明は、AAターゲッティング剤が、抗体の結合部位に共有結合している種々のターゲッティング化合物を提供する。
もう一つの態様において、本発明は、AAターゲッティング剤の少なくとも一つの物理的または生物学的特徴を変化させる方法を含む。これらの方法は、AAターゲッティング剤を抗体の結合部位に直接またはリンカーを介して共有結合させることを含む。修飾することができるAAターゲッティング剤の特徴としては、結合親和性、分解し易さ(例えば、プロテアーゼによる)、薬物動態、薬力学、免疫原性、溶解性、親油性、親水性、疎水性、安定性(程度の差はあるが安定であること、および計画された分解)、硬直性、柔軟性、抗体結合の調整等が挙げられるが、これらに限定されない。また、特定のAAターゲッティング剤の生物学的効能は、抗体により提供されるエフェクター機能を付加することにより増すことができる。例えば、抗体は、補体媒介エフェクター機能のようなエフェクター機能を提供する。いかなる理論により拘束されることも望まないが、AAターゲッティング化合物の抗体部分は、通常、インビボにおいて寸法のより小さなAAターゲッティング剤の半減期を延ばすことができる。すなわち、一つの態様において、本発明は、AAターゲッティング剤の効果的循環半減期を延ばす方法を提供する。
一つの態様において、AAターゲッティング剤を抗体の結合部位に共有結合させることにより、抗体の生物学的活性を修飾する方法を提供する。いかなる理論によっても拘束されることを望まないが、抗原への実質的に低下した抗体結合は、その抗原が抗体結合部位に接触することを立体的に妨害する結合したAAターゲッティング剤から生じ得る。あるいは、共有結合により修飾された抗体結合部位のアミノ酸側鎖が、抗原への結合に重要であるなら、実質的に低下した抗原結合が生じ得る。一方、結合したAAターゲッティング剤が、抗原が抗体結合部位に接触することを立体的に障害しないなら、および/または、共有結合により修飾された抗体結合部位のアミノ酸側鎖が、抗原への結合に重要でないなら、抗原への実質的に増加した抗体結合が生じ得る。
一つの態様において、本発明は、抗体の結合部位を修飾してトロンボスポンジン結合性コグネートへの結合特異性を生じさせる方法を含む。そのような方法は、AAターゲッティング剤がトロンボスポンジンペプチドに基づいてなる本明細書に記載のAAターゲッティング剤−リンカー化合物のリンカー上の化学的部分へ、抗体の結合部位中の反応性アミノ酸側鎖を共有結合させることを含む。リンカーの化学的部分は、AAターゲッティング剤から充分に離れているので、AAターゲッティング剤−リンカー化合物が抗体結合部位に共有結合した場合、AAターゲッティング剤はそのコグネートに結合することができる。典型的に、抗体は、標的分子に特異的であると考えられない。ある実施形態においては、共有結合が生じる前の抗体は、トロンボスポンジン結合性コグネートへの親和性が約1×10−5モル/リッター未満である。しかしながら、抗体がAAターゲッティング剤−リンカー化合物に共有結合した後、修飾された抗体は、好ましくは、標的分子への親和性が、少なくとも約1×10−6モル/リッター、または、少なくとも約1×10−7モル/リッター、または、少なくとも1×10−8モル/リッター、または、少なくとも1×10−9モル/リッター、または、少なくとも約1×10−10モル/リッターである。
(AAターゲッティング剤)
AAターゲッティング剤は、下記からなる群より選択されるペプチドであり、
R1−Sar−Gly−Val−(D−アロIle)−Thr−Nva−Ile−Arg−Pro−R3 (配列番号1);
R2−Pro−Phe−Val−(D−アロIle)−Thr−Nva−Ile−Arg−Pro−R3 (配列番号2);
R1−Sar−Gly−Val−(D−アロIle)−Thr−Nva−Lys−Arg−Pro−R3 (配列番号3);
R1−Sar−Gly−Val−(D−アロIle)−Thr−Lys−Ile−Arg−Pro−R3 (配列番号4);
R1−Sar−Gly−Val−(D−アロIle)−Thr−Gln−Ile−Arg−Pro−R3 (配列番号5);
R1−Sar−Gly−Val−(D−アロIle)−Thr−(α−Ally−Gly)−Ile−Arg−Pro−R3 (配列番号6);
R1−Sar−Phe−Val−(D−アロIle)−Thr−Nva−Ile−Arg−Pro−R3 (配列番号7);
R2−Lys−Gly−Val−(D−アロIle)−Thr−Nva−Ile−Arg−Pro−R3 (配列番号8);
R2−Glu−Gly−Val−(D−アロIle)−Thr−Nva−Ile−Arg−Pro−R3 (配列番号9);
R2−Pro−Gly−Val−(D−アロIle)−Thr−Nva−Ile−Arg−Pro−R3 (配列番号10);
R2−Pro−(4−シアノ−Phe)−Val−(D−アロIle)−Thr−Nva−Ile−Arg−Pro−R3 (配列番号11);
R2−Pro−(3、4−ジメトキシ−Phe)−Val−(D−アロIle)−Thr−Nva−Ile−Arg−Pro−R3 (配列番号12);
R2−Pro−(3−(4−チアゾリル)−L−Ala)−Val−(D−アロIle)−Thr−Nva−Ile−Arg−Pro−R3 (配列番号13);
R2−Pro−(2−フリル−Ala)−Val−(D−アロIle)−Thr−Nva−Ile−Arg−Pro−R3 (配列番号14);
R2−Pro−(シクロ−Leu)−Val−(D−アロIle)−Thr−Nva−Ile−Arg−Pro−R3 (配列番号15);
R2−Gly−Val−(D−Ile)−Thr−Arg−Ile−Arg−R3 (配列番号16);および
R1−Sar−Gly−Val−(D−Ile)−Thr−Nva−Ile−Arg−Pro−R3 (配列番号17);ここで、
R1はNH(CH3)、N(CH3)C(O)CH3、N(CH3)C(O)CH2CH3、N(CH3)C(O)CH2CH2CH3、N(CH3)C(O)CH(CH3)CH3、N(CH3)C(O)CH2CH2CH2CH3、N(CH3)C(O)CH(CH3)CH2CH3、N(CH3)C(O)C6H5、N(CH3)C(O)CH2CH2(CH2CH2O)1−5Me、アミノ保護基、脂質脂肪酸基または炭水化物であり;
R2はNH2、NHC(O)CH3、NHC(O)CH2CH3、NHC(O)CH2CH2CH3、NHC(O)CH(CH3)CH3、NHC(O)CH2CH2CH2CH3、NHC(O)CH(CH3)CH2CH3、NHC(O)C6H5、NH(CH3)C(O)CH2CH2(CH2CH2O)1−5Me、アミノ保護基、脂質脂肪酸基または炭水化物であり;および
R3はCOOH、C(O)NH2、C(O)NH(CH3)、C(O)NHCH2CH3、C(O)NHCH2CH2CH3、C(O)NHCH(CH3)CH3、C(O)NHCH2CH2CH2CH3、C(O)NHCH(CH3)CH2CH3、C(O)NHC6H5、C(O)NHCH2CH2OCH3、C(O)NHOCH3、C(O)NHOCH2CH3、カルボキシ保護基、脂質脂肪酸基または炭水化物である。
AAターゲッティング化合物は、当該分野において周知の技術を用いて調製することができる。典型的に、ペプチジルAAターゲッティング剤の合成は、最初のステップであり、本明細書に記載のように行われる。次に、ターゲッティング剤は、接続性成分(リンカー)への結合のために誘導され、次に抗体と結合される。当業者は、用いられる特定の合成ステップが、3つの成分の正確な性質に依存することを容易に理解する。すなわち、本明細書に記載のAAターゲッティング剤−リンカーコンジュゲート体およびAAターゲッティング化合物は、容易に合成することができる。
AAターゲッティング剤ペプチドは、当業者に知られている多くの技術により合成することができる。固相ペプチド合成については、例示的な技術の要約を、Chemical Approaches to the Synthesis of Peptides and Proteins(Williams et al.,eds.)、CRC Press,Boca Raton,FL(1997)に見ることができる。
典型的に、所望のペプチドAAターゲッティング剤は、当分野で周知の手順に従って固相で連続的に合成される。例えば、米国特許出願第2003/0045477を参照されたい。リンカーは、固相で部分的にまたは全体としてペプチドに結合することができる、または、樹脂からペプチドを除去した後に溶液相技術を用いて加えることができる(図6Aおよび6Bを参照)。例えば、N−保護アミノおよびカルボン酸含有結合部分を、4−ヒドロキシメチル−フェノキシメチル−ポリ(スチレン−1%ジビニルベンゼン)のような樹脂に結合することができる。適当な酸(例えば、BocについてはTFA)または塩基(例えば、Fmocについてはピペリジン)によりN−保護基を除去し、ペプチド配列を、正常なC末端からN末端への方向に発生させることができる(図6Aを参照)。あるいは、まずペプチド配列を合成し、最後にリンカーをN末端アミノ酸残基に付加することができる(図6Bを参照)。さらにもう一つの方法は、合成中に適当な側鎖を脱保護すること、および適度に反応性であるリンカーを用いて誘導することを含む。例えば、リジン側鎖を脱保護し、活性エステルを有するリンカーと反応させることができる。あるいは、側鎖に既に結合している適当に保護されたリンカー部分を有するアミノ酸誘導体(図6Bを参照)または、ある場合には、α−アミノ窒素を、成長しているペプチド配列の一部として加えることができる。
固相合成の終了時に、連続してまたは単一操作で、ターゲッティング剤−リンカー複合体を樹脂から除去し脱保護する。ターゲッティング剤−リンカー複合体の除去および脱保護は、樹脂結合ペプチド−リンカー複合体を開裂試薬で、例えばチアニゾール、水またはエタンジチオールのようなスカベンジャーを含むトリフルオロ酢酸で処理することにより、単一操作で行うことができる。ターゲッティング剤の脱保護および放出後、ターゲッティング剤ペプチドのさらなる誘導を行うことができる。
充分に脱保護されたターゲッティング剤−リンカー複合体を、以下のタイプの任意のものまたは全てを用いる一連のクロマトグラフィーステップにより精製する。酢酸塩形の弱い塩基性の樹脂上でのイオン交換;誘導されていないポリスチレンジビニルベンゼン(例えば、AMBERLITE XAD)上での疎水性吸着クロマトグラフィー;シリカゲル吸着クロマトグラフィー;カルボキシメチルセルロース上でのイオン交換クロマトグラフィー;例えばSEPHADEX G−25、LH−20または向流分配上での分配クロマトグラフィー;オクチル−またはオクタデシルシリル−シリカ結合相カラム充填剤上での高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)、特に、逆相HPLC。
(抗体)
本明細書で用いられる「抗体」という用語は、免疫反応性活性を有する重鎖および/または軽鎖を含むポリペプチド分子を含む。抗体は、B細胞およびその変異体の産物であるイムノグロブリン、および、T細胞およびその変異体の産物であるT細胞受容体(TcR)を含む。イムノグロブリンは、イムノグロブリンκおよびλにより実質的にコードされている一以上のポリペプチド、α、γ、δ、εおよびμ定常領域遺伝子、および、無数のイムノグロブリン可変領域遺伝子を含むタンパク質である。軽鎖は、κまたはλと分類される。重鎖は、γ、μ、α、δまたはεと分類され、それぞれ、イムノグロブリンクラスIgG、IgM、IgA、IgDおよびIgEを順次定義する。重鎖のサブクラスも知られている。例えば、ヒトにおけるIgG重鎖は、IgG1、IgG2、IgG3およびIgG4サブクラスのいずれかであり得る。
典型的イムノグロブリン構造単位は、テトラマーを含むことが知られている。各テトラマーは、ポリペプチド鎖の2つの同一対からなり、各対は、一つの「軽鎖」(約25kD)および一つの「重鎖」(約50〜70kD)を有する。各鎖のN末端は、主に抗原の認識に責任を負う約100〜110以上のアミノ酸の可変領域を定義する。可変軽鎖(VL)および可変重鎖(VH)という用語は、それぞれ、これらの軽鎖および重鎖を指す。抗体のアミノ酸は、天然産または非天然産であってもよい。
2つの結合部位を含む抗体は、2つの相補性または抗原認識部位を有する点において2価である。典型的な天然二価抗体はIgGである。脊椎動物の抗体は、通常、2つの重鎖および2つの軽鎖を含むが、重鎖のみの抗体も知られている。Muyldermans et al.,TRENDS in Biochem.Sci.26(4):230−235(1991)を参照されたい。そのような抗体は2価であり、重鎖の対合により形成される。抗体は、IgAの2量体形および5量体IgM分子の場合のように多価でもよい。抗体は、抗体鎖が、参照される哺乳動物の抗体鎖と別々に同族であるハイブリッド抗体も含む。重鎖と軽鎖の一つの対は、一つの抗原に特異的な結合部位を有し、重鎖と軽鎖の他の対は、異なる抗原に特異的な結合部位を有する。そのような抗体は、同時に2つの異なる抗原を結合することができるので二重特異的と呼ばれる。抗体は、例えば、FabまたはFab’フラグメントの場合のように1価であってもよい。
抗体は、全長無傷抗体として、または、種々のペプチダーゼまたは化学物質を用いて消化することにより生成される多くの充分に特徴付けられたフラグメントとして存在する。すなわち、例えば、ペプシンが、ヒンジ領域におけるジスルフィド結合の下側の抗体を消化して、それ自体がジスルフィド結合によりVH−CH1に結合している軽鎖であるFabの2量体であるF(ab’)2を生成する。F(ab’)2は、穏やかな条件下に還元してヒンジ領域中のジスルフィド結合を破壊し、それにより、F(ab’)22量体をFab’モノマーに転化することができる。Fab’モノマーは、本質的に、ヒンジ領域の一部を有するFabフラグメントである(他の抗体フラグメントの詳細な説明については、例えば、Fundamental Immunology(W.E.Paul,ed.),Raven Press,N.Y.(1993)を参照されたい。)。もう一つの例として、パパインを用いる部分的消化により、1価Fab/cフラグメントを産生することができる。M.J.Glennie et al.,Nature,295:712−714(1982)を参照されたい。種々の抗体フラグメントが、無傷抗体の消化の観点で定義されているが、当業者は、任意の種々の抗体フラグメントを、化学的にまたは組み換えDNA手法を用いて新たに合成することができることを理解する。すなわち、本明細書で用いられる抗体という用語は、全抗体の修飾により生成された、新たに合成された、または組み換えDNA手法により得られた抗体フラグメントも含む。当業者は、全抗体よりも抗体フラグメントを用いる方が有利である状況があることを理解する。例えば、抗体フラグメントの小さな寸法により、クリアランスが迅速になり、充実性腫瘍への接近が向上することになり得る。
組み換え抗体は、従来の全長抗体、ハイブリッド抗体、重鎖抗体、タンパク質分解から知られる抗体フラグメント、Fvまたは単鎖Fv(scFv)のような抗体フラグメント、VHまたはVLのような単一領域フラグメント、ダイアボディー、領域欠失抗体、ミニボディー等であってよい。Fv抗体は約50kDの寸法であり、軽鎖および重鎖の可変領域を含む。軽鎖および重鎖はバクテリア中で発現することができ、そこで、集合してFvフラグメントになる。あるいは、2つの鎖を加工して鎖間ジスルフィド結合を形成してdsFvを得ることができる。単鎖Fv(「scFv」)は、ポリペプチドが折りたたまれたときに、得られる第3構造が抗原結合部位の構造に類似しているように、介在するリンカー配列により結合されたVHおよびVL配列領域を含む単一のポリペプチドである。J.S.Huston et al.,Proc.Nat.Acad.Sci.U.S.A.85:5879−5883(1988)を参照されたい。当業者は、特定の発現方法および/または望まれる抗体分子に依存して、組み換え抗体の適切な加工を行って、所望の再構成または再び組み立てられた抗体を得ることができることを理解する。例えば、世界的ウェブURL microbialcellfactories.com/content/3/1/11で利用できるVallejo and Rinas,Biomed Central.を参照されたい。
単一領域抗体は、抗体の最も小さな官能的結合単位(寸法が約13kD)であり、重鎖VHまたは軽鎖VLの可変領域に相当する。米国特許第6,696,245号、WO04/058821、WO04/003019およびWO03/002609を参照されたい。単一領域抗体は、細菌、酵母、および他の低級真核生物発現系中で充分に発現される。領域欠失抗体は、全長抗体に対して欠失しているCH2のような領域を有する。多くの場合、そのような領域欠失抗体、特にCH2欠失抗体は、その全長対応物に対して向上したクリアランスを提供する。ダイアボディーは、2つのVH領域を含む第1の融合タンパク質を、2つのVL領域を含む第2の融合タンパク質に接続させることにより形成される。ダイアボディーは、全長抗体と同様に、2価であり、二重特異的であってよい。ミニボディーは、VH、VLまたは、介在IgGヒンジを介してまたは直接CH3に結合しているscFvを含む融合タンパク質である。T.Olafsen et al.,Protein Eng.Des.Sel.17:315−323(2004)を参照されたい。ミニボディーは、領域欠失抗体と同様に、全長抗体の結合特異性を保存するように加工されるが、小さな分子量故にクリアランスが向上している。
T細胞受容体(TcR)は、2つの鎖からなるジスルフィド結合ヘテロ2量体である。2つの鎖は、通常、抗体ヒンジ領域に似ているアミノ酸の短い延長部分におけるT細胞原形質膜の直ぐ外側にジスルフィド結合している。各TcR鎖は、一つの抗体様可変領域と一つの定常領域とからなる。全長TcRは分子量が約95kDであり、個々の鎖は35〜47kDの大きさである。例えば、当分野で周知の方法を用いて可溶性タンパク質として製造することができる可変領域のような受容体の一部も、TcRの意味に含まれる。例えば、米国特許第6,080,840号およびA.E.SlanetzおよびA.L.Bothwell,Eur.J.Immunol.21:179−183(1991)は、TcRの細胞外領域を、Thy−1のグリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)膜アンカー配列につなぎ合わせることにより調製される可溶性T細胞受容体を記載している。この分子は、CD3の不存在下に細胞表面上に発現され、ホスファチジルイノシトール特異的ホスホリパーゼC(PI−PLC)で処理することにより膜から開離することができる。可溶性TcRは、本質的に米国特許第5,216,132号およびG.S.Basi et al.,J.Immunol.Methods,155号:175−191(1992)に記載のように、TcR可変領域を抗体重鎖CH2またはCH3領域にカップリングすることにより調製する、または、E.V.Shusta et al.,Nat.Biotechnol.18:754−759(2000)またはP.D.Holler et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.97:5387−5392(2000)に記載のように、可溶性TcR単鎖として調製することもできる。本発明のある実施形態では、TcR「抗体」を可溶性抗体として用いる。TcRの結合部位は、抗体について前述したものと同じ方法を用いてCDR領域および他の骨格残基を参照することにより確認することができる。
結合部位は、抗原の結合に加わる抗体分子の部分を指す。抗原結合部位は、重(「H」)鎖および軽(「L」)鎖のN末端可変(「V」)領域のアミノ酸残基により形成される。抗体可変領域は、「骨格領域」(FR)として知られている充分に保全されている側面隣接延長部分の間に介在している「超可変領域」または「相補性決定領域」(CDR)と呼ばれる3つの高度に分岐した延長部分を含む。軽鎖の3つの超可変領域(LCDR1、LCDR2およびLCDR3)および重鎖の3つの超可変領域(HCDR1、HCDR2およびHCDR3)が、3次元空間中に互いに相対的に配置されて抗原結合性表面またはポケットを形成する。重鎖抗体またはVH領域において、重鎖の3つの超可変領域により抗原結合部位が形成される。VL領域において、軽鎖の3つの超可変領域により抗原結合部位が形成される。
結合部位を作る特定の抗体中のアミノ酸残基の同一性は、当該分野において周知の方法を用いて決めることができる。例えば、抗体CDRは、最初にKabat etal.により定義された超可変領域として確認することができる。E.A.Kabat et al.,Sequences of Proteins of Immunological Interest,5th ed.,Public Health Service,NIH,Washington D.C.(1992)を参照されたい。CDRの位置は、最初にChothiaらにより記載された構造上ループ構造として確認することもできる。例えば、C.ChothiaおよびA.M.Lesk,J.Mol.Biol.196:901−917(1987);C.Chothia et al.,Nature 342:877−883(1989);およびA.Tramontano et al.,J.Mol.Biol.215:175−182(1990)を参照されたい。他の方法は、KabatとChothiaとの妥協策でありOxford Molecular’s AbM抗体モデリングソフトウェア(現時点ではAccelrys)を用いて誘導される「AbM定義」または、R.M.MacCallum et al.,J.Mol.Biol.262:732−745(1996)に記載されているCDRの「接触定義」を含む。表2は、種々の既知の定義に基づいてCDRを確認するものである。
配列のみから抗体中のCDRを確認することができる一般的ガイドラインを以下に示す。
LCDR1
出発−約24個の残基。
その前の残基は常にCysである。
その後の残基は常にTrpであり、典型的には、Tyr−Glnが続くが、Leu−Gln、Phe−GlnまたはTyr−Leuも続く。
長さは10〜17個の残基である。
LCDR2
L1の末端の後に16個の残基。
その前の配列は通常Ile−Tyrであるが、Val−Tyr、Ile−LysまたはIle−Pheでもよい。
長さは通常7個の残基である。
LCDR3
出発−L2の末端の後に33個の残基。
その前の残基はCysである。
その後の配列は、Phe−Gly−X−Glyである。
長さは7〜11個の残基である。
HCDR1
出発−約26個の残基、Chothia/AbM定義によるとCysの後に4個の残基;Kabat定義によると出発は5個残基後である。
前の配列はCys−X−X−Xである。
後の残基はTypであり、典型的にValが続くが、IleまたはAlaも続く。
長さは、AbM定義によると10〜12個の残基であり;Chothia定義は最後の4個の残基を排除する。
HCDR2
出発−CDR−H1のKabat/AbM定義の末端の後の15残基。
前の配列は、典型的にLeu−Glu−Trp−Ile−Glyであるが、多くの変異が可能である。
後の配列は、Lys/Arg−Leu/Ile/Val/Phe/Thr/Ala−Thr/Ser/Ile/Alaである。
長さは、Kabat定義で16〜19個の残基であり;AbM定義では最後の7個の残基を排除する。
HCDR3
出発−CDR−H2の末端の後の33残基(Cysの後に2個の残基)。
前の配列は、Cys−X−X(典型的にCys−Ala−Arg)である。
後の配列はTrp−Gly−X−Glyである。
長さは3〜25個の残基である。
CDRの外側であるが、それにも拘わらず結合部位の内張りの一部である側鎖を有することにより結合部位の一部を構成する(すなわち、結合部位を介する結合として利用できる)特定の抗体中におけるアミノ酸残基の同一性は、分子モデリングおよびX線結晶学のような当分野で周知の方法を用いて決めることができる。例えば、L.Riechmann et al.,Nature 332:323−327(1988)を参照されたい。
前述のように、抗体に基づくAAターゲッティング化合物を調製する際に用いることができる抗体は、抗体結合部位中に反応性側鎖を必要とする。反応性側鎖は天然に存在する、または、突然変異により抗体中に配することができる。抗体結合部位の反応性残基は、最初に抗体を作ることが確認されたリンパ球様細胞中に存在する核酸により残基がコードされる場合のように、抗体に結合する。あるいは、特定の残基をコードするようにDNAを意図的に突然変異することによりアミノ酸残基が生じ得る(例えば、Meares et al.のWO 01/22922を参照)。反応性残基は、例えば、ここで説明した独自のコドン、tRNAおよびアミノアシル−tRNAを用いる生合成的組み込みにより生じる天然ではない残基であい得る。もう一つの観点において、アミノ酸残基またはその反応性官能基(例えば、求核性アミノ基またはスルフヒドリル基)を、抗体結合部位中のアミノ酸残基に結合させることができる。すなわち、本明細書で用いられる「抗体の結合部位中のアミノ酸残基を介して」生じる抗体との共有結合は、結合が、抗体結合部位のアミノ酸残基への直接の結合である、または、抗体結合部位のアミノ酸残基の側鎖に結合している化学的部分を介した結合であり得ることを意味する。
触媒的抗体は、一以上の反応性アミノ酸側鎖を含む結合部位を有する抗体の一つの供給源である。そのような抗体には、アルドラーゼ抗体、βラクタマーゼ抗体、エステラーゼ抗体およびアミダーゼ抗体等がある。
一つの実施形態は、マウスモノクローナル抗体mAb 38C2またはmAb 33F12のようなアルドラーゼ抗体、並びに、そのような抗体の適当にヒト化されたキメラ形を含む。マウスmAb 38C2は、HCDR3に近いがその外側にある反応性リジンを有しており、反応性免疫化および機械的に類似の天然アルドラーゼ酵素により発生した新しいクラスの触媒的抗体のプロトタイプである。C.F.Barbas 3rd et al.,Science 278:2085−2092(1997)を参照されたい。使用してよい他のアルドラーゼ触媒的抗体としては、ATCCアクセッション番号PTA−1015を有するハイブリドーマ85A2、ATCCアクセッション番号PTA−1014を有するハイブリドーマ85C7、ATCCアクセッション番号PTA−1017を有するハイブリドーマ92F9、ATCCアクセッション番号PTA−823を有するハイブリドーマ93F3、ATCCアクセッション番号PTA−824を有するハイブリドーマ84G3、ATCCアクセッション番号PTA−1018を有するハイブリドーマ84G11、ATCCアクセッション番号PTA−1019を有するハイブリドーマ84H9、ATCCアクセッション番号PTA−825を有するハイブリドーマ85H6およびATCCアクセッション番号PTA−1016であるハイブリドーマ90G8により生成される抗体がある。反応性リジンを介して、これらの抗体は、天然アルドラーゼのエナミン機構を用いてアルドールおよびレトロアルドール反応を触媒する。例えば、J.Wagner et al.,Science 270:1797−1800(1995);C.F.Barbas 3rd et al.,Science 278:2085−2092(1997);G.Zhong et al.,Angew.Chem.Int.Ed.Engl.38:3738−3741(1999);A.Karlstrom et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,97:3878−3883(2000)を参照されたい。アルドラーゼ抗体および、アルドラーゼ抗体を発生させる方法が、米国特許第6,210,938号、6,368,839号、6,326,176号、6,589,766号、5,985,626号および5,733,757号に開示されている。
AAターゲッティング化合物は、チオエステラーゼおよびエステラーゼ触媒的抗体の結合部位において見られるように反応性システインにAAターゲッティング剤を結合させることにより形成することもできる。適当なチオエステラーゼ触媒的抗体が、K.D.Janda et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.91:2532−2536(1994)に記載されている。適当なエステラーゼ抗体が、P.Wirsching et al.,Science,270:1775−1782(1995)に記載されている。反応性アミノ酸含有抗体は、反応性アミノ酸をコードするために抗体結合部位残基を突然変異させる、または反応性基を含むリンカーを用いて抗体結合部位中のアミノ酸側鎖を化学的に誘導することを含む、当分野で周知の方法により調製することができる。
ここに用いるのに適した抗体は、従来の免疫化、インビボでの反応性免疫化により、または、ファージ表示を用いるようなインビトロでの反応性選択により得ることができる。抗体は、ハイブリドーマまたは細胞融合法により、またはインビトロ宿主細胞発現系により得ることもできる。抗体は、ヒトまたは他の動物種において生成することができる。一つの動物種から得られた抗体を修飾して、もう一つの動物種に反映させることができる。例えば、ヒトキメラ抗体は、抗体の少なくとも一つの領域がヒト免疫グロブリンからのものである抗体である。ヒトキメラ抗体は、典型的には、ヒトイムノグロブリンに相同的なアミノ酸配列を有する定常領域を有する非ヒト動物、例えば、げっ歯類に相同的な可変領域アミノ酸配列を有すると理解される。これに対して、ヒト化抗体は、非ヒト抗体からのCDR配列を使用し、大部分または全ての可変骨格領域配列および全ての定常領域配列は、ヒトイムノグロブリンからのものである。キメラおよびヒト化抗体は、CDRグラフト化手段(例えば、N.Hardman et al.,Int.J.Cancer,44:424−433(1989);C.Queen et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.86:10029−10033(1989)を参照されたい)、チェーン・シャッフリング法(chain shuffling strategies)(例えば、Rader et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.95:8910−8915(1998)を参照されたい)、遺伝子工学分子モデリング法(例えば、M.A.Roguska et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.91:969−973(1994)を参照されたい)、等のような当分野で周知の方法により調製することができる。
非ヒト抗体をヒト化する方法が当分野で記載されている。好ましくは、ヒト化抗体は、非ヒトである供給源から導入された一以上のアミノ酸残基を有する。これらの非ヒトアミノ酸残基は、「重要」残基と呼ばれることが多く、典型的には「重要」可変領域から得られる。ヒト化は、本質的に、Winterらの方法(例えば、P.T.Jones et al.,Nature 321:522−525(1986);L.Riechmann et al.,Nature 332:323−327(1988);M.Verhoeyen et al.,Science 239:1534−1536(1988)を参照されたい。)に従って、超可変領域配列をヒト抗体の対応する配列に置き換えることにより行うことができる。従って、そのような「ヒト化」抗体は、本質的に無傷未満のヒト可変領域が非ヒト種からの対応する配列により置換されているキメラ抗体である。実際、ヒト化抗体は、典型的には、一部の超可変領域およびおそらくは一部の骨格(FR)残基が、げっ歯類抗体中の類似の部位からの残基により置換されているヒト抗体である。
ヒト化抗体を作るために用いられる軽鎖および重鎖の両方のヒト可変領域の選択は、抗体がヒト治療用途を意図している場合、抗原性およびヒト抗マウス抗体(HAMA)反応を低下させるのに非常に重要である。いわゆる「最適」法によれば、ヒト化に用いられるヒト可変領域は、意図するげっ歯類可変領域との高度の相同性に基づき既知の領域のライブラリーから選択される(M.J.Sims et al.,J.Immunol.,151:2296−2308(1993);M.ChothiaおよびA.M.Lesk,J.Mol.Biol.196:901−917(1987))。もう一つの方法は、軽鎖または重鎖の特定のサブグループの全てのヒト抗体のコンセンサス配列から誘導された骨格領域を用いる。複数の異なるヒト化抗体に対して、同じ骨格を用いることができる(例えば、P.Carter et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.89:4285−4289(1992);L.G.Presta et al.,J.Immunol.,151:2623−2632(1993)を参照されたい。)。
Z基への高い結合親和性を維持して抗体をヒト化することが、さらに重要である。この目的を達成するために、一つの方法によれば、ヒト化抗体は、親およびヒト化配列の三次元モデルを用いて親配列および種々の概念的ヒト化産物の分析により調製される。三次元イムノグロブリンモデルは、一般的に入手でき、当業者に周知である。選択された候補イムノグロブリン配列の可能な三次元立体構造を描き表示するコンピュータープログラムを利用することができる。これらの表示を調べると、Z基への結合に対して候補イムノグロブリン配列の機能における残基の可能性のある役割を分析することができる。このように、標的抗原への増加した親和性のような所望の抗体の特徴が達成されるように受容者および重要配列からFR残基を選択および組み合わせることができる。
ヒト化ネズミアルドラーゼ抗体の種々の形が考えられる。一つの実施形態は、ヒト定常領域CκおよびCγ11を有するヒト化アルドラーゼ触媒的抗体h38c2 IgG1またはh38c2 Fabを用いる。C.Rader et al.,J.Mol.Bio.332:889−899(2003)は、h38c2 Fabおよびh38c2 IgG1を生成するために用いることができる遺伝子配列およびベクターを開示している。ヒト生殖細胞系Vk遺伝子DPK−9(配列番号36)およびヒトJk遺伝子JK4(配列番号38)を、m38c2のκ軽鎖可変領域のヒト化のための骨格として使用し、ヒト生殖細胞系遺伝子DP−47(配列番号37)およびヒトJH遺伝子JH4(配列番号39)を、m38c2の重鎖可変領域のヒト化のための骨格として使用した。図7Aは、m38c2(配列番号それぞれ32および33)、h38c2(配列番号それぞれ34および35)およびヒト生殖細胞系中の可変軽鎖と重鎖との間の配列配置を示している。h38c2は、IgG1、IgG2、IgG3またはIgG4定常領域(任意のそれらのアロタイプを含む)を利用することができる。図7Bは、G1m(f)アロタイプを使用するh38c2 IgG1の一つの実施形態を示す。このh38c2 IgG1の軽鎖および重鎖アミノ酸配列を、配列番号40および41にそれぞれ示す。抗体がG1m(f)アロタイプを有するh38c2 IgG1である式IIまたはIIIのAAターゲッティング化合物の特定の実施形態において、配列番号41の99位におけるリジン残基の側鎖にZが結合する。この残基を、図7Bにおいて太文字で示す。もう一つの実施形態は、h38c2の可変領域(VLおよびVH)およびIgG1、IgG2、IgG3またはIgG4からの定常領域を含むキメラ抗体を使用する。
ヒト化アルドラーゼ抗体フラグメントの種々の形も考えられる。一つの実施形態は、h38c2 F(ab’)2を用いる。h38c2 F(ab’)2は、h38c2 IgG1のタンパク質消化により生成することができる。もう一つの実施形態は、介在リンカー(Gly4Ser)3により任意に連結されるh38c2からのVLおよびVH領域を含むh38c2 scFvを使用する。
ヒト化への代替策として、ヒト抗体を発生させることができる。例えば、免疫化(または、触媒的抗体の場合は、反応性免疫化)の際に、内因性イムノグロブリンを生成することなくヒト抗体の全長体を生成することができるトランスジェニック動物(例えば、マウス)を生成することができる。例えば、キメラおよび生殖細胞系イムノグロブリン遺伝子配列中の抗体重鎖結合性領域(JH)遺伝子をホモ接合的に欠失させてそのような生殖細胞系突然変異マウス中に入れると、抗原攻撃時にヒト抗体が生成されることになると記載されている。例えば、B.D.Cohen et al.,Clin.Cancer Res.11:2063−2073(2005);J.L.Teeling et al.,Blood 104:1793−1800(2004);N.Lonberg et al.,Nature 368:856−859(1994);A.Jakobovits et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.90:2551−2555(1993);A.Jakobovits et al.,Nature 362:255−258(1993);M.Bruggemann et al.,Year Immunol.7:33−40(1993);L.D.Taylor et al.,Nucleic Acids Res.20:6287−6295(1992);M.Bruggemann et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.86:6709−6713(1989);およびWO 97/17852を参照されたい。
あるいは、ファージ表示技術(例えば、J.McCafferty et al.,Nature 348:552−553(1990);H.J.de Haard et al.,J Biol Chem 274,18218−18230(1999);およびA.Kanppik et al.,J Mol Biol,296,57−86(2000)を参照されたい。)を用いて、非免疫化ドナーからのイムノグロブリン可変(V)領域遺伝子体を使用して、インビトロでヒト抗体および抗体フラグメントを生成することができる。この技術によれば、抗体V領域が、骨格内でクローニングされて、M13またはfdのような線維状バクテリオファージのメジャーまたはマイナー被覆タンパク質遺伝子に入り、ファージ粒子の表面上に機能性抗体フラグメントとして表示される。線維状粒子は、ファージゲノムの一本鎖DNAコピーを含むので、抗体の機能性に基づいて選択することにより、その特性を示す抗体をコードする遺伝子も選択されることになる。すなわち、ファージは、B細胞の特性の一部を模倣する。ファージ表示は、種々のフォーマットで行うことができ、例えば、K.S.JohnsonおよびD.J.Chiswell,Curr.Opin.Struct.Biol.3:564−571(1993)に概説されている。V遺伝子セグメントの幾つかの供給源を、ファージ表示のために用いることができる。T.Clackson et al.,Nature,352:624−628(1991)は、免疫化マウスの脾臓から誘導されたV遺伝子の小さなランダム組み合わせライブラリーから、種々の配列の抗オキサゾロン抗体を単離した。非免疫化ヒトドナーからのV遺伝子のレパートリーを構築することができ、種々の配列の抗原(自己抗原を含む)への抗体を、本質的に、J.D.Marks et al.,J.Mol.Biol.222:581−597(1991)またはA.D.Griffiths et al.,EMBO J.12:725−734(1993)に記載された技術に従って単離することができる。米国特許第5,565,332号および5,573,905号およびL.S.Jespers et al.,Biotechnology 12:899−903(1994)も参照されたい。
前述したように、ヒト抗体は、インビトロ活性化B細胞により発生させることもできる。例えば、米国特許第5,567,610号および5,229,275号およびC.A.K.Borrebaeck et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.85:3995−3999(1988)を参照されたい。
本明細書に記載の抗体のアミノ酸配列の修飾が考えられる。例えば、抗体の結合親和性および/または他の生物学的特性を向上させることが望ましい。適当なヌクレオチド変化を抗体核酸中に導入することにより、またはペプチド合成により、抗体のアミノ酸配列変異体が調製される。そのような修飾としては、例えば、抗体のアミノ酸配列中の残基からの欠失、残基中への挿入および/または残基の置換がある。最終的構造体が所望の特性を有するならば、欠失、挿入および置換が任意に組み合わされて最終的構造体が得られる。アミノ酸の変化は、グリコシル化部位の数または位置の変化のような抗体の翻訳後プロセスの変化を引き起こすこともある。
突然変異発生のための好ましい位置である抗体の特定の残基または領域を確認する有用な方法は、B.C.CunninghamおよびJ.A.Wells,Science 244:1081−1085(1989)に記載のように「アラニンスキャンニングムタゲネシス」と呼ばれる。ここで、残基または標的残基の群(例えば、Arg、Asp、His、LysおよびGluのような帯電残基)が確認され、中性または陰性帯電アミノ酸(最も好ましくは、Alaまたはポリアラニン)により置き換えられて、アミノ酸と、リンカーのZ基との相互作用が生じる。次に、置換に対する機能的感受性を示すこられのアミノ酸の位置は、置換の部位においてまたはそのために、更なるまたは他の変異体を導入することにより絞り込まれる。すなわち、アミノ酸配列変異体を導入するための部位は予め決められているが、突然変異の性質そのものは予め決められている必要はない。例えば、所与の部位における突然変異の性能を分析するために、アラニンスキャンニングまたはランダム突然変異が標的コドンまたは領域において行われ、発現された抗体変異体が、Zと共有結合を形成する性能についてスクリーニングする。
アミノ酸配列挿入は、長さが1つの残基から百以上の残基を含むポリペプチドまで及ぶアミノ−および/またはカルボキシル末端の融合、および、単一または複数のアミノ酸残基の配列内挿入を含む。末端挿入としては、N末端メチオニル残基を有する抗体、または細胞毒性ポリペプチドに融合したその抗体がある。抗体分子の他の挿入変異体としては、抗体の血清半減期を増加させる酵素またはポリペプチドへの抗−抗体のN−またはC末端への融合がある。
もう一つのタイプの変異体は、アミノ酸置換変異体である。これらの変異体は、異なる残基により置き換えられる抗体分子中の少なくとも一つのアミノ酸残基を有する。置換突然変異のために最も興味深い部位として、超可変領域があるが、FR変化も考えられる。伝統的置換基を、「好ましい置換基」と題する以下の表3に示す。そのような置換により生物学的活性が変化するなら、アミノ酸クラスに関して以下に詳細に説明される「例示的置換」と呼ばれるより実質的な変化を導入して、生成物をスクリーニングすることができる。
抗体の生物学的特性の実質的修飾には、(a)例えば面状または螺旋状である置換の領域におけるポリペプチド骨格の構造、(b)標的部位における分子の荷電または疎水性、または(c)側鎖の嵩を維持することに対する効果が著しく異なる置換基の選択が伴う。天然産残基は、下記の一般的な側鎖の特性に基づいて群に分けられる。
(1) 疎水性:Nle、Met、Ala、Val、Leu、Ile;
(2) 中性親水性:Cys、Ser、Thr;
(3) 酸性:Asp、Glu;
(4) 塩基性:Asn、Gln、His、Lys、Arg;
(5) 鎖の配向に影響を与える残基:Gly、Pro;および
(6) 芳香族:Trp、Tyr、Phe。
非保存的置換は、これらのクラスの一つの構成因子を、もう一つのクラスの構成因子に交換することを必要とする。
抗体の適当な構造の維持に寄与しない任意のシステイン残基は、通常はセリンで置換して、分子の酸化安定性を向上させ、異常な架橋を防ぐことができる。逆に、システイン結合を抗体に付加して、その安定性を向上させることができる(特に、抗体がFvフラグメントのような抗体フラグメントである場合)。
一つのタイプの置換変異体は、親抗体(例えば、ヒト化抗体またはヒト抗体)の一以上の超可変領域残基を置換することを含む。通常、さらなる成長のために選択される得られる変異体は、それらがそこから発生する親抗体に対して向上した生物学的特性を有する。そのような置換変異体を発生させる好都合な方法としては、ファージ表示を用いる親和性成熟を含む。簡単に言えば、幾つかの超可変領域部位(例えば、6〜7の部位)が突然変異されて、各部位において全ての全ての可能なアミノ置換が生じる。このように発生した抗体変異体は、各粒子中に包み込まれたM13の遺伝子III産物への融合として線維状ファージ粒子から一価として表示される。次に、ファージが表示した変異体は、本明細書に開示のような生物学的活性(例えば、結合親和性)についてスクリーニングされる。修飾用の候補超可変領域部位を確認するために、アラニンスキャンニング突然変異を行って、抗原結合に著しく寄与する超可変領域残基を確認することができる。別法として、またはそれに加えて、抗体コンジュゲート複合体の構造を分析して、抗体とZ基との接触点を確認することが有利である。そのような接触残基および隣接残基は、本明細書に開発された技術に従って置換するための候補である。一旦そのような変異体が生じると、変異体のパネルが本明細書に記載のようにスクリーニングに付され、一以上の関連するアッセイにおいて優れた特性を有する抗体をさらなる成長のために選択することができる。
抗体のもう一つのタイプのアミノ酸変異体は、抗体中に見られる一以上の炭水化物部分を欠失させることにより、および/または、抗体中に存在しない一以上のグリコシル化部位を加えることにより、抗体の最初のグリコシル化パターンを変化させる。
抗体のグリコシル化は、典型的には、N−結合またはO−結合である。N−結合は、アスパラギン残基の側鎖への、炭水化物部分の結合を指す。トリペプチド配列Asn−X’’−SerおよびAsn−X’’−Thr(式中、X’’はプロリンを除く任意のアミノ酸である)は、通常、アスパラギン側鎖への、炭水化物部分の酵素的結合に対する認識配列である。すなわち、ポリペプチド中に、これらのトリペプチド配列のいずれかが存在すると、潜在的グリコシル化部位が形成される。O−結合グリコシル化は、糖類N−アセチルガラクトースアミン、ガラクトースまたはキシロースの一つをヒドロキシアミノ酸、最も一般的にはセリンまたはスレオニンに結合させることを指すが、5−ヒドロキシプロリンまたは5−ヒドロキシリジンも用いることができる。
グリコシル化部位の抗体への付加は、(N−結合グリコシル化部位については)前記トリペプチド配列の一以上を含むように、アミノ酸配列を変化させることにより都合良く達成される。(O−結合グリコシル化部位については)最初の抗体の配列への、一以上のセリンまたはスレオニン残基の付加または置換により変化することもできる。
作用因子機能について抗体を修飾する、例えば、抗原依存性細胞媒介細胞毒性(ADCC)および/または抗体の補体依存性細胞毒性(CDC)を高めることが望ましい。これは、抗体のFc領域に一以上のアミノ酸置換を導入することにより達成することができる。あるいは、2つのFc領域を有する抗体を加工することができ、それにより、補体溶解およびADCC性能が高められるかも知れない。G.T.Stevenson et al.,Anticancer Drug Des.3:219−230(1989)を参照されたい。
抗体の血清半減期を延ばすために、例えば、米国特許第5,739,277号に記載のようにサルベージ受容体結合エピトープを抗体(特に、抗体フラグメント)に組み込むことができる。本明細書で用いられる「サルベージ受容体結合エピトープ」という用語は、IgG分子のインビボ血清半減期の延長に影響を与えるIgG分子のFc領域のエピトープを指す(例えば、IgG
1、IgG
2、IgG
3またはIgG
4)。
全抗体および抗体フラグメントの製造のために、種々の技術が開発された。従来は、抗体フラグメントは、無傷抗体のタンパク質消化により誘導されていた(例えば、K.MorimotoおよびK.Inouye,J.Biochem.Biophys.Methods 24:107−117(1992);M.Brennan et al.,Science 229:81−83(1985)を参照されたい。)。しかしながら、これらのフラグメントは、今では、組み換え宿主細胞により直接生成することができる。Fab、Fv、VH、VLおよびscFv抗体フラグメントは、全て、以下に詳細に説明するように、大腸菌中で発現および大腸菌から分泌することができ、それにより、これらのフラグメントを大量に容易に生成することができる。抗体フラグメントは、前述の抗体ファージライブラリーから単離することができる。あるいは、Fab’−SHフラグメントを大腸菌から直接回収して、化学的にカップリングさせてF(ab’)2フラグメントを形成することができる(P.Carter et al.,Biotechnology 10:163−167(1992))。もう一つの手段によれば、F(ab’)2フラグメントを、組み換え宿主細胞培養株から直接単離することができる。
種々の発現ベクター/宿主系を利用して、抗体を発現することができる。これらの系としては、組み換えバクテリオファージ、プラスミドまたはコスミドDNA発現ベクターで形質転換された細菌のような微生物;酵母発現ベクターで形質転換された酵母;ウイルス発現ベクター(例えば、バキュロウイルス)が感染された昆虫細胞系;ウイルス発現ベクター(例えば、カリフラワーモザイクウイルス、CaMV;タバコモザイクウイルス、TMV)を形質移入したまたはバクテリア発現ベクター(例えば、TiまたはpBR322プラスミド)で形質転換された植物細胞系、または動物細胞系が挙げられるが、これらに限定されない。
組み換え抗体発現において有用な哺乳動物細胞としては、VERO細胞、HeLa細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞系、COS細胞(例えばCOS−7)、W138、BHK、HepG2、3T3、RIN、MDCK、A549、PC12、K562および293細胞、並びに、本明細書に記載のハイブリドーマ細胞系が挙げられるが、これらに限定されない。典型的にグリコシル化されていると共に活性のために適当に再び折り重ねることが必要である抗体の調製のために哺乳動物細胞が好ましい。好ましい哺乳動物細胞には、CHO細胞、ハイブリドーマ細胞および骨髄細胞がある。
抗体の組み換え発現のための一部の例示的プロトコールが、以下に記載されている。
「発現ベクター」または「ベクター」という用語は、DNA(RNA)配列からのポリペプチドの発現のためには、プラスミド、ファージ、ウイルスまたはベクターを指す。発現ベクターは、(1)遺伝子発現を制御する一以上の調節配列、例えば、プロモーターまたはエンハンサー、(2)一以上のポリペプチドをコードする一以上の配列、および(3)適当な転写開始および停止配列、を含む転写ユニットを含み得る。酵母または真核生物発現系において用いることを意図した発現ベクターとしては、好ましくは、宿主細胞により翻訳されたタンパク質の細胞外分泌を可能にするリーダー配列がある。あるいは、リーダーまたは輸送配列を用いることなく抗体ポリペプチドが発現される場合、それはアミノ末端メチオニン残基を含み得る。この残基を、発現された組み換えタンパク質から続いて開裂して最終的抗体産物を提供してもよいし、しなくてもよい。
抗体、特に抗体フラグメントを、大腸菌のような原核生物系において発現させることができる。もう一つの例において、特異的結合剤ペプチドをコードするDNA配列を、PCRにより増幅し、例えばpGEX−3x(Pharmacia製)のような適当なベクター中にクローニングして入れることができる。pGEXベクターは、ベクターによりコードされたグルタチオン−S−トランスフェラーゼ(GST)と、ベクタークローニング部位に挿入されたDNAフラグメントによりコードされたペプチドとを含む融合タンパク質を生成するように設計されている。例えば適当な開裂部位を含むように、PCR用のプライマーを発生させることができる。pGEX−3x抗体ペプチド構造体が、大腸菌XL−1 Blue cell(Stratagene、La Jolla Calif.)中に形質転換して入れられ、個々の形質転換細胞が単離され育てられる。次に、発現されたペプチド融合タンパク質が、融合タンパク質のGST部分から開裂される。
前述の組み換え系を用いて抗体をコードするポリヌクレオチドを発現すると、生物学的に活性となるために「再び折り重ね」(種々のジスルフィド橋を適当に作るため)なくてはならない抗体またはそのフラグメントが生成されることになる。
細菌細胞中で作られた抗体、特に抗体フラグメントは、細菌中で不溶性の封入体として生成することができる。そのような抗体は以下のように精製することができる。宿主細胞を遠心分離により破壊し;0.15M NaCl、10mM Tris、pH 8、1mM EDTA中で洗い;0.1mg/mlのリゾチーム(Sigma、St.Louis、Mo.)により室温で15分間処理することができる。溶解産物を超音波処理により清ませ、細胞片を12,000×gで10分間遠心分離することによりペレット化することができる。抗体含有ペレットを、50%グリセロール上に層化された50mM Tris、pH 8、および10mM EDTA中に再懸濁し、6000×gで30分間遠心分離することができる。ペレットを、MgおよびCaイオンを含まない標準的リン酸緩衝塩水溶液(PBS)中に再懸濁させることができる。再懸濁したペレットは、変性性SDSポリアクリルアミドゲル(Sambrookr et al.,前述)中に分別することによりさらに精製することができる。このゲルを、0.4 M KCl中に浸してタンパク質を見えるようにすることができ、それを摘出して、SDSを含まないゲルランニング緩衝液中で電気溶離することができる。
抗体の発現のための哺乳動物宿主系は、当業者に周知である。宿主細胞株を、発現されたタンパク質を加工するための、またはタンパク質活性を提供する際に有用となる特定の翻訳後修飾を提供するための特定の性能のために選択することができる。ポリペプチドのそのような修飾としては、アセチル化、カルボキシル化、グリコシル化、リン酸化、脂質化およびアシル化が挙げられるが、これらに限定されない。CHO、HeLa、MDCK、293およびW138のような異なる宿主細胞、並びにハイブリドーマ細胞系等が、そのような翻訳後活性のための特定の細胞機構および特徴的機構を有しており、導入された異質タンパク質を正確に修飾し加工することを確保するように選択することができる。
組み換え抗体を生成するために形質転換された細胞を回収するために、多くの選択系を用いることができる。そのような選択系としては、tk−、hgprt−またはaprt−細胞における、HSVチミジンキナーゼ、ハイポキサンチン−グアニン・ホスホリボシルトランスフェラーゼおよびアデニン・ホスホリボシルトランスフェラーゼ遺伝子がそれぞれ挙げられるが、これらに限定されない。メトトレキセートへの抵抗を与えるDHFR;ミコフェノール酸への抵抗を与えるgpt;アミノグリコシドG418への抵抗を与えると共にクロルスルフロンへの抵抗を与えるneo;およびハイグロマイシンへの抵抗を与えるhygroについての選択の基礎として、抗代謝産物抵抗を用いることもできる。有用となり得るさらなる選択可能な遺伝子としては、細胞にトリプトファンに代わりにインドールを利用させるtrpBまたは、細胞にヒスチジンの代わりにヒスチノールを利用させるhisDがある。形質転換体の確認のために視覚的表示を与えるマーカーとしては、アントシアニン、β−グルクロニダーゼおよびその基質であるGUS、および、ルシフェラーゼおよびその基質であるルシフェリンが挙げられる。
一部の場合に、前述の手順を用いて生成された抗体は、「再び折り重ねられ」および酸化されて適当な第三構造になり、生物学的に活性になるためにジスルフィド結合を生じさせることが必要である。再び折り重ねることは、当分野で周知の多くの手順を用いて達成することができる。そのような方法としては、例えば、カオトロピック剤の存在下に通常7を超えるpHに、可溶化されたポリペプチド剤をさらすことを含む。カオトロピック剤の選択は、封入体の可溶化に用いられる選択に類似している。しかしながら、カオトロピック剤は、典型的には、低濃度で用いられる。カオトロピック剤の例は、グアニジンである。大部分の場合、再折り重ね/酸化溶液は、システイン橋の形成のためにジスルフィドシャッフリングを起こさせる特別の酸化還元性能を発生させるために、還元剤+その酸化形を特定の比で含む。一般的に用いられる酸化還元の組み合わせには、システイン/シスタミン、グルタチオン/ジチオビスGSH、塩化第二銅、ジチオスレイトールDTT/ジチアンDTT、および2−メルカプトエタノール(bME)/ジチオ−bMEがある。多くの例において、再折り重ねの効果を上げるために共溶媒を用いることができる。一般的に用いられる共溶媒には、グリセロール、種々の分子量のポリエチレングリコール、およびアルギニンがある。
(リンカーおよび結合された化合物)
AAターゲッティング剤は、抗体中の結合部位に、直接またはリンカーを介して共有結合することができる。ターゲッティング剤と抗体との間の充分な距離を提供するように、適当なリンカーを選択することができる。AAターゲッティング化合物の調製において用いるためのリンカーの実施形態の一般的設計は、式:−X−Y−Z(式中、Xは結合鎖であり、Yは認識基であり、Zは反応性基である)により示される。リンカーは線形または分岐であってよく、任意に一以上の炭素環式またはヘテロ環式基を含む。リンカーの長さは、線状原子の数として考え、芳香族環などの環状部分は環の周囲の最も短い経路を測定する。一部の実施形態において、リンカーは5〜15個の原子からなる線状に延びた部分を有し、他の実施形態では15〜30個の原子、さらに別の実施形態では30〜50個の原子、さらに別の実施形態では50〜100個の原子、およびさらに他の実施形態では100〜200個の原子からなる。他のリンカーについての考察としては、得られるAAターゲッティング化合物またはAAターゲッティング剤−リンカーの物理的または薬物動態特性への効果、例えば、可溶性、親油性、親水性、疎水性、安定性(差異はあれ安定であること、および予定された劣化)、硬直性、フレキシビリティ、免疫原性、抗体結合の調節、ミセルまたはリポソームに取り込まれる性能、等がある。
リンカーの連結鎖Xとしては、基C、H、N、O、P、S、ハロゲン(F、Cl、Br、I)、またはその塩由来の任意の原子がある。Xとしては、アルキル、アルケニル、アルキニル、オキソアルキル、オキソアルケニル、オキソアルキニル、アミノアルキル、アミノアルケニル、アミノアルキニル、スルホアルキル、スルホアルケニル、スルホアルキニル、ホスホアルキル、ホスホアルケニルまたはホスホアルキニル基のような基も挙げられる。一部の実施形態では、Xは一以上の環構造を含み得る。一部の実施形態では、リンカーは、2〜100個の単位を含むポリエチレングリコールのような繰り返しポリマーである。
リンカーの認識基Yは任意であり、存在する場合は、反応性基と連結鎖との間に位置する。一部の実施形態では、YはZから1〜20個の原子の間隔を置いている。いかなる理論にも拘束されるべきでないが、認識基は適当な位置で抗体結合部位内の反応性基に作用して、反応性アミノ酸側鎖と反応し得るようになると考えられる。認識基の例としては、炭素環式およびヘテロ環式環が挙げられ、好ましくは5個または6個の原子を有するものが挙げられる。しかしながら、より大きな環構造も用いることができる。一部の実施形態において、AAターゲッティング剤が、介在リンカーを用いることなく、Yに直接結合する。
Zは、抗体結合部位中の反応性側鎖と共有結合を形成することができる。一部の実施形態において、Zは、ジケトン、アシルβ−ラクタム、活性エステル、ハロケトン、シクロヘキシルジケトン基、アルデヒド、マレイミド、活性化アルケン、活性化アルキン、または通常、求核性または求電子性移動を受けやすい脱離基を含む分子、を形成するように配された一以上のC=O基を含む。他の基として、ラクトン、無水物、α−ハロアセトアミド、イミン、ヒドラジドまたはエポキシドが挙げられる。抗体の結合部位中の反応性求核性基(例えば、リジンまたはシステイン側鎖)に共有結合することができるリンカー求電子性反応性基の例としては、アシルβ−ラクタム、単純ジケトン、スクシンイミド活性エステル、マレイミド、リンカーを有するハロアセトアミド、ハロケトン、シクロヘキシルジケトン、アルデヒド、アミジン、グアニジン、イミン、エネアミン、リン酸塩、ホスホン酸塩、エポキシド、アジリジン、チオエポキシド、遮蔽または保護ジケトン(例えば、ケタール)、ラクタム、スルホン酸塩等、イミン、ケタールおよびアセタールのような遮蔽されたC=O基、および任意の他の既知の求電子性基が挙げられる。ある実施形態において、反応性基は、アシルβ−ラクタム、単純ジケトン、スクシンイミド活性エステル、マレイミド、リンカーを有するハロアセトアミド、ハロケトン、シクロヘキシルジケトンまたはアルデヒドを形成するように配された一以上のC=O基を含む。
特定の結合部位における反応性残基と共に用いるために、リンカー反応性基または同様のそのような反応性基が選択される。例えば、アルドラーゼ抗体による修飾のための化学的部分は、ケトン、ジケトン、βラクタム、活性エステルハロケトン、ラクトン、無水物、マレイミド、α−ハロアセトアミド、シクロヘキシルジケトン、エポキシド、アルデヒド、アミジン、グアニジン、イミン、エネアミン、リン酸塩、ホスホン酸塩、エポキシド、アジリジン、チオエポキシド、遮蔽または保護ジケトン(例えば、ケタール)、ラクタム、ハロケトン、アルデヒド等であってよい。
抗体中の反応性スルフヒドリル基による共有結合修飾に適したリンカー反応性基化学的部分は、ジスルヒド、アリールハライド、メレイミド、α−ハロアセトアミド、イソシアネート、エポキシド、チオエステル、活性エステル、アミジン、グアニジン、イミン、エネアミン、リン酸塩、ホスホン酸塩、エポキシド、アジリジン、チオエポキシド、遮蔽または保護ジケトン(例えば、ケタール)、ラクタム、ハロケトン、アルデヒド等であってよい。
当業者は、抗体結合部位中の反応性アミノ酸側鎖は、AAターゲッティング剤またはそのリンカー上の求核性基と反応する求電子性基を有することができ、一方、他の実施形態では、アミノ酸側鎖中の反応性求核性基は、AAターゲッティング剤またはリンカー中の求電子性基基と反応することを容易に理解する。
AAターゲッティング化合物は、幾つかの手段により調製することができる。一部の手段において、AAターゲッティング剤−リンカー化合物が、抗体の結合部位中のアミノ酸の側鎖との共有結合反応用に設計された一以上の反応性基を含むリンカーを用いて合成される。そのターゲッティング剤−リンカー化合物と抗体が、リンカー反応性基がアミノ酸側鎖と共有結合を形成する条件下に、組み合わされる。
もう一つの手段において、AAターゲッティング剤の適当な化学的部分と共有結合反応するように設計された一以上の反応性基を含むリンカーと、抗体とを含む抗体−リンカー化合物を合成することにより、結合を達成することができる。AAターゲッティング剤は、リンカー反応性基との反応に適した部分を提供するように修飾する必要がある。抗体−リンカーとAAターゲッティング剤とが、リンカー反応性基が標的および/または生物学的剤に共有結合するような条件下に、組み合わされる。
抗体−AAターゲッティング化合物を形成するためのさらなる手段は、2本リンカー設計を使用する。ある実施形態において、AAターゲッティング剤と、反応性基を有するリンカーとを含むAAターゲッティング剤−リンカー化合物が合成される。第1ステップのAAターゲッティング剤−リンカーの反応性基との反応性に敏感な化学的基を有するリンカーと、抗体とを含む抗体−リンカー化合物が合成される。次に、これらの2つのリンカー含有化合物を、リンカーが共有結合して抗体−AAターゲッティング化合物を形成する条件下に、組み合わせる。
結合に含まれ得る官能性基の例としては、例えば、エステル、アミド、エーテル、リン酸塩、アミノ、ケト、アミジン、グアニジン、イミン、エネアミン、リン酸塩、ホスホン酸塩、エポキシド、アジリジン、チオエポキシド、遮蔽または保護ジケトン(例えば、ケタール)、ラクタム、ハロケトン、アルデヒド、チオカルバメート、チオアミド、チオエステル、スルフィド、ジスルフィド、ホスホルアミド、スルホンアミド、尿素、チオ尿素、カルバメート、カルボネート、ヒドロキサミド等であってよい。
リンカーとしては、基C、H、N、O、P、S、ハロゲン(F、Cl、Br、I)、またはその塩由来の任意の原子がある。リンカーは、アルキル、アルケニル、アルキニル、オキソアルキル、オキソアルケニル、オキソアルキニル、アミノアルキル、アミノアルケニル、アミノアルキニル、スルホアルキル、スルホアルケニル、スルホアルキニル基、ホスホアルキル、ホスホアルケニルまたはホスホアルキニル基のような基も含み得る。リンカーは、一以上の環構造も含み得る。本明細書で用いられる「環構造」としては、飽和、不飽和および芳香族の炭素環式環、および飽和、不飽和および芳香族のヘテロ環式環が挙げられる。環構造は単、二または多環式であり、融合または非融合環を含む。さらに、環構造は、任意に当分野で周知の官能性基で置換され、官能性基としては、ハロゲン、オキソ、−OH、−CHO、−COOH、−NO2、−CN、−NH2、−C(O)NH2、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6オキソアルキル、オキソアルケニル、オキソアルキニル、アミノアルキル、アミノアルケニル、アミノアルキニル、スルホアルキル、スルホアルケニル、スルホアルキニル、ホスホアルキル、ホスホアルケニルまたはホスホアルキニル基が挙げられるが、これらに限定されない。AAターゲッティング化合物のリンカー中に、前述の基と環との組み合わせも存在してよい。
本発明の一つの態様は、下記式(I)を有するAAターゲッティング剤−リンカー複合体である。
L−[AAターゲッティング剤] (I)
(式中、[AAターゲッティング剤]は、AAターゲッティング剤ペプチドである)。
式Iの化合物中のリンカー部分Lは、AAターゲッティング剤のアミノ末端、カルボキシ末端または任意のアミノ酸側鎖に結合することができる。特定の実施形態において、Lは、AAターゲッティング剤のカルボキシ末端に結合する。特定の他の実施形態において、Lは、AAターゲッティング剤のアミノ末端に結合する。さらに他の実施形態において、Lは、求核性または求電子性基側鎖のいずれかに結合する。求電子性側鎖への結合の場合、Lは、求電子性側鎖との共有結合反応に敏感な求核性基を有するべきである。求電子性側鎖の例としては、AspおよびGluがある。求核性側鎖の例としては、Cys、Lys、Ser、ThrおよびTyrがある。求核性側鎖への結合の場合、Lは、求核性側鎖との共有結合反応に敏感な求電子性基を含むべきである。もう一つの実施形態において、求核性アミノ酸が、AAターゲッティング剤のカルボキシ末端またはアミノ末端のいずれかに付加され、リンカーLが、このさらなるアミノ酸の側鎖に共有結合される。特定の実施形態において、Lysが、AAターゲッティング剤のアミノ末端に付加される。特定の他の実施形態において、Lysが、AAターゲッティング剤のカルボキシ末端に付加される。
すなわち、R
1−Sar−Gly−Val−(D−アロIle)−Thr−Nva−Ile−Arg−Pro−R
3(配列番号1)を含むAAターゲッティング剤を含む実施形態において、i)D、E、C、K、S、TおよびYの側鎖、またはii)アミノもしくはカルボキシ末端のいずれか、に結合することにより形成された式Iの化合物としては、例えば、以下のものが挙げられる。
同様に、R
1−Sar−Gly−Val−(D−アロIle)−Thr−Lys−Ile−Arg−Pro−R
3(配列番号4)を含むAAターゲッティング剤を含む実施形態において、i)D、E、C、K、S、TおよびYの側鎖、またはii)アミノもしくはカルボキシ末端のいずれか、に結合することにより形成された式Iの化合物としては、例えば、以下のものが挙げられる。
式Iの化合物において、Lは式:−X−Y−Zを有するリンカー部分であり、
Xは、AAターゲッティング剤を含む残基の一つに結合している生物学的適合性のポリマーまたはブロックコポリマーであり、
Yは、少なくとも環構造を含む任意に存在する認識基であり、および
Zは、抗体の結合部位における側鎖に共有結合することができる反応性基である。
式Iの化合物の一部の実施形態において、Xは、
−R22−P−R23−または−R22−P−R21−P’−R23−であり、
ここで、PおよびP’は、独立して、ポリエチレンオキシドのようなポリオキシアルキレンオキシド、ポリエチルオキサゾリン、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリヒドロキシエチルアクリレート、ポリヒドロキシエチルメタクリレートおよびポリアクリルアミド、ポリリジン、ポリオルニチン、ポリアルギニンおよびポリヒスチジンのようなポリマー骨格またはポリマー側鎖にアミン基を有するポリアミン、ポリアミノスチレン、ポリアミノアクリレート、ポリ(N−メチルアミノアクリレート)、ポリ(N−エチルアミノアクリレート)、ポリ(N、N−ジメチルアミノアクリレート)、ポリ(N、N−ジエチルアミノアクリレート)、ポリ(アミノメタクリレート)、ポリ(N−メチルアミノメタクリレート)、ポリ(N−エチルアミノメタクリレート)、ポリ(N、N−ジメチルアミノメタクリレート)、ポリ(N、N−ジエチルアミノメタクリレート)のような非ペプチドポリアミン、ポリ(エチレンイミン);ポリ(N、N、N−トリメチルアミノアクリレートクロライド)、ポリ(メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド)のような四級アミンのポリマー、コンドロイチン硫酸−A(4−硫酸)、コンドロイチン硫酸−C(6−硫酸)およびコンドロイチン硫酸−Bのようなプロテオグリカン、ポリセリン、ポリスレオニンおよびポリグルタミンのようなポリペプチド、キトサン、ヒドロキシエチルセルロースのような天然または合成多糖類、および脂質からなる群より選択され、
R21、R22およびR23は各々独立して、共有結合、−O−、−S−、−NRb−、置換または非置換の直鎖または分岐鎖C1−50アルキレン、あるいは置換または非置換の直鎖または分岐鎖C1−50ヘテロアルキレンであり、
Rbは、水素、置換または非置換C1−10アルキル、置換または非置換C3−7シクロアルキル−C0−6アルキルあるいは置換または非置換アリールC0−6アルキルであり、および
R21、R22;およびR23は、Xの骨格長さが約200個以下の原子を維持するように選択される。
式Iの化合物の一部の実施形態において、R22は、−(CH2)v−、−(CH2)u−C(O)−(CH2)v−、−(CH2)u−C(O)−O−(CH2)v−、−(CH2)u−C(S)−NRb−(CH2)v−、−(CH2)u−C(O)−NRb−(CH2)v−、−(CH2)u−NRb−(CH2)v−、−(CH2)u−O−(CH2)v−、−(CH2)u−S(O)0−2−(CH2)v−、−(CH2)u−S(O)0−2−NRb−(CH2)v−または−(CH2)u−P(O)(ORb)−O−(CH2)v−であり、uおよびvは、独立して0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20である。
式Iで示される化合物のさらに他の実施形態において、R22は、−(CH2)v−、−(CH2)u−C(O)−(CH2)v−、−(CH2)u−C(O)−O−(CH2)v−、−(CH2)u−C(O)−NRb−(CH2)v−または−(CH2)u−NRb−(CH2)vである。さらに別の実施形態において、R−2は−(CH2)u−C(O)−NRb−(CH2)v−である。
式Iで示される化合物の一部の実施形態において、R21およびR23は、各々独立して、−(CH2)s−,−(CH2)r−C(O)−(CH2)s−,−(CH2)r−C(O)−O−(CH2)v−,−(CH2)r−C(S)−NRb−(CH2)s−,−(CH2)r−C(O)−NRb−(CH2)s−,−(CH2)r−NRb−(CH2)s−,−(CH2)r−O−(CH2)s−,−(CH2)r−S(O)0−2−(CH2)s−,−(CH2)r−S(O)0−2−NRb−(CH2)s−,または−(CH2)r−P(O)(ORb)−O−(CH2)s−であり、r、sおよびvは、各々独立して0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20である。
さらなる他の実施形態において、R21およびR23は、各々独立して、−(CH2)s−、−(CH2)r−C(O)−(CH2)s−、−(CH2)r−C(O)−O−(CH2)s−、−(CH2)r−C(O)−NRb−(CH2)s−または−(CH2)r−NRb−(CH2)sおよび−(CH2)r−C(O)−NRb−(CH2)s−である
さらに別の実施形態において、R
21およびR
23は、各々独立して下記構造を有する。
ここで、pは1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33,34、35、36、37、38、39、40、41、32、43、44または45;w、rおよびsは各々独立して0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。
式Iで示される化合物の特定の実施形態において、Xは下記構造を有する。
ここで、H
1およびH
1’は各々の場合に独立してN、O、SまたはCH
2;rおよびsは各々独立して1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20;tおよびt’は各々独立して0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、32、43、44、45、46、47、48、49または50;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。
式Iで示される化合物の特定の実施形態において、Xは下記構造を有する。
ここで、H
1およびH
1’は各々の場合に独立してN、O、S、またはCH
2;rおよびsは各々独立して1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20;tおよびt’は各々独立して0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、32、43、44、45、46、47、48、49または50;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。
式Iで示される化合物の特定の実施形態において、Xは下記構造を有する。
ここで、H
1およびH
1’は各々の場合に独立してN、O、S、またはCH
2;rおよびsは各々独立して1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20;tおよびt’は各々独立して0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、32、43、44、45、46、47、48、49または50;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。
式Iで示される化合物の特定の実施形態において、Xは下記構造を有する。
ここで、H
1およびH
1’は各々の場合に独立してN、O、S、またはCH
2;rおよびsは各々独立して1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20;tおよびt’は各々独立して0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、32、43、44、45、46、47、48、49または50;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。
式Iで示される化合物の特定の実施形態において、Xは下記構造を有する。
ここで、H
1およびH
1’は各々の場合に独立してN、O、S、またはCH
2;rおよびsは各々独立して1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20;tおよびt’は各々独立して0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、32、43、44、45、46、47、48、49または50;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。
式Iで示される化合物の特定の実施形態において、Xは下記構造を有する。
ここで、H
1およびH
1’は各々の場合に独立してN、O、S、またはCH
2;rおよびsは各々独立して1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20;tおよびt’は各々独立して0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、32、43、44、45、46、47、48、49または50;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。
式Iで示される化合物の特定の実施形態において、Xは下記構造を有する。
ここで、H
1およびH
1’は各々の場合に独立してN、O、S、またはCH
2;rおよびsは各々独立して1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20;tおよびt’は各々独立して0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、32、43、44、45、46、47、48、49または50;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。
式Iで示される化合物の特定の実施形態において、Xは下記構造を有する。
ここで、vおよびwは各々独立して1、2、3,4または5;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。これらの実施形態の特定の場合に、vは1、2または3、wは1、2または3、およびR
bは水素である。
式Iで示される特定の実施形態において、Lは式:−X−Y−Zで示されるリンカー部分であり、
Xは、AAターゲッティング剤を含む残基の一つに結合しており、任意に置換された−R22−[CH2−CH2−O]t−R23−、−R22−シクロアルキル−R23−、−R22−アリール−R23−または−R22−ヘテロシクリル−R23−であり、ここで、
R22およびR23は各々独立して、共有結合、−O−、−S−、−NRb−、置換または非置換の直鎖または分岐鎖C1−50アルキレン、置換または非置換の直鎖または分岐鎖C1−50ヘテロアルキレン、置換または非置換の直鎖または分岐鎖C2−50アルケニレンあるいは置換または非置換のC2−50ヘテロアルケニレンであり、
Rbは、水素、置換または非置換C1−10アルキル、置換または非置換C3−7シクロアルキル−C0−6アルキルあるいは置換または非置換−アリールC0−6アルキルであり、
tは0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、32、43、44、45、46、47、48、49または50であり、および
R22およびR23は、Xの骨格長さが約200個以下の原子を維持するように選択され;
Yは、少なくとも1つの環構造を含む任意に存在する認識基であり、および
Zは、抗体の結合部位における側鎖に共有結合することができる反応性基である。式Iで示される化合物の一部の実施形態において、t>1または、−X−R22−シクロアルキル−R23−、−R22−アリール−R23−または−R22−ヘテロシクリル−R23−である場合、Yが存在する。
式Iで示される化合物の一部の実施形態において、Xは、
−R
22−[CH
2−CH
2−O]
t−R
23−である。
ここで、R
22は、−(CH
2)
v−、−(CH
2)
u−C(O)−(CH
2)
v−、−(CH
2)
u−C(O)−O−(CH
2)
v−、−(CH
2)
u−C(O)−NR
b−(CH
2)
v−、−(CH
2)
u−C(S)−NR
b−(CH
2)
v−、−(CH
2)
u−NR
b−(CH
2)
v−、−(CH
2)
u−O−(CH
2)
v−、−(CH
2)
u−S(O)
0−2−(CH
2)
v−、−(CH
2)
u−S(O)
0−2−NR
b−(CH
2)
v−または−(CH
2)
u−P(O)(OR
b)−O−(CH
2)
v−であり、
uおよびvは、各々独立して0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20であり、tは0〜50である。
R
23は下記構造を有する。
ここで、pは1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33,34、35、36、37、38、39、40、41、32、43、44または45;
wおよびrは各々独立して0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20;
sは0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20;および
R
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルであり;および
t、u、w、p、v、rおよびsの値は、Xの骨格長さが約200個以下の原子を維持するような値である。
式Iで示される化合物の特定の実施形態において、Xは下記式を有する。
ここで、v、t、wおよびpの値は、Xの骨格長さが200個未満、または100個未満、または75個未満、または50個未満、または25個未満、または15個未満の原子であるように選択される。
式Iで示される化合物の特定の実施形態において、Xは下記構造を有する。
ここで、v、t、rおよびsの値は、Xの骨格長さが200個未満、または100個未満、または75個未満、または50個未満、または25個未満、または15個未満の原子であるように選択される。
式Iで示される化合物の特定の実施形態において、Xは下記構造を有する。
ここで、u、v、t、wおよびpの値は、Xの骨格長さが200個未満、または100個未満、または75個未満、または50個未満、または25個未満、または15個未満の原子であるように選択される。
式Iで示される化合物の特定の実施形態において、Xは下記構造を有する。
ここで、u、v、t、rおよびsの値は、Xの骨格長さが200個未満、または100個未満、または75個未満、または50個未満、または25個未満、または15個未満の原子であるように選択される。
式Iで示される化合物の特定の実施形態において、Xは下記構造を有する。
ここで、u、v、t、wおよびpの値は、Xの骨格長さが200個未満、または100個未満、または75個未満、または50個未満、または25個未満、または15個未満の原子であるように選択される。
式Iで示される化合物の特定の実施形態において、Xは下記構造を有する。
ここで、u、v、t、rおよびsの値は、Xの骨格長さが200個未満、または100個未満、または75個未満、または50個未満、または25個未満、または15個未満の原子であるように選択される。
式Iで示される化合物の特定の実施形態において、Xは下記構造を有する。
ここで、u、v、t、wおよびpの値は、Xの骨格長さが200個未満、または100個未満、または75個未満、または50個未満、または25個未満、または15個未満の原子であるように選択される。
式Iで示される化合物の特定の実施形態において、Xは下記構造を有する。
ここで、u、v、t、rおよびsの値は、Xの骨格長さが200個未満、または100個未満、または75個未満、または50個未満、または25個未満、または15個未満の原子であるように選択される。
式Iで示される化合物の特定の実施形態において、Xは下記構造を有する。
ここで、u、v、t、wおよびpの値は、Xの骨格長さが200個未満、または100個未満、または75個未満、または50個未満、または25個未満、または15個未満の原子であるように選択される。
式Iで示される化合物の特定の実施形態において、Xは下記構造を有する。
ここで、u、v、t、rおよびsの値は、Xの骨格長さが200個未満、または100個未満、または75個未満、または50個未満、または25個未満、または15個未満の原子であるように選択される。
式Iで示される化合物の特定の実施形態において、Xは下記構造を有する。
ここで、u、v、t、wおよびpの値は、Xの骨格長さが200個未満、または100個未満、または75個未満、または50個未満、または25個未満、または15個未満の原子であるように選択される。
式Iで示される化合物の特定の実施形態において、Xは下記構造を有する。
ここで、u、v、t、rおよびsの値は、Xの骨格長さが200個未満、または100個未満、または75個未満、または50個未満、または25個未満、または15個未満の原子であるように選択される。
Lが式−X−Y−Zで示される式Iの化合物において、Yの環構造として、飽和、不飽和および芳香族の炭素環式環、および飽和、不飽和および芳香族のヘテロ環式環が挙げられる。環構造は単、二または多環式であり、融合または非融合環を含む。さらに、環構造は、任意に当分野で周知の官能性基で置換され、官能性基としては、ハロゲン、オキソ、−OH、−CHO、−COOH、−NO2、−CN、−NH2、アミジン、グアニジン、ヒドロキシルアミン、−C(O)NH2、第二および第三アミド、スルホンアミド、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、オキソアルキル、オキソアルケニル、オキソアルキニル、アミノアルキル、アミノアルケニル、アミノアルキニル、スルホアルキル、スルホアルケニル、スルホアルキニル、ホスホアルキル、ホスホアルケニル、およびホスホアルキニル基が挙げられるが、これらに限定されない。
式Iで示される化合物の一部の実施形態において、Yの環構造は以下の任意に置換された構造を有する。
ここで、a、b、c、dおよびeは各々独立して炭素または窒素であり、fは炭素、窒素、酸素または硫黄であり、Yは、充分な価数の任意の2つの環位置においてXおよびZに結合しており、a、b、c、d、eまたはfの4個以下が同時に窒素である。
環構造を構成する原子上に残っている任意の空の価数は、水素または他の置換基により、またはXおよびZへの共有結合により充たすことができる。例えば、bが炭素である場合、その価数は水素、ハロゲンのような置換基、Xへの共有結合、またはZへの共有結合により充たすことができる。一部の実施形態において、a、b、c、dおよびeは各々炭素であり、他の実施形態において、a、c、dおよびfは各々炭素である。他の実施形態において、a、b、c、dおよびeの少なくとも一つは窒素であり、さらに他の実施形態において、fは酸素または硫黄である。さらにもう一つの実施形態において、Yの環構造は置換されていない。特定の実施形態において、Yはフェニルである。
式Iで示される化合物の特定の実施形態において、X−Yは下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合において、vは1、2、3、4または5;wは1、2、3、4または5;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。他の実施形態の特定の場合において、vは1、2または3であり、wは1、2または3である。さらに他の実施形態において、vは1または2、およびwは1または2である。
式Iで示される化合物の特定の実施形態において、Xは下記構造を有する。
ここで、H
1およびH
1’は各々独立してN、O、SまたはCH
2;rおよびsは各々独立して1、2、3、4または5;およびtおよびt’は各々独立して0、1、2、3、4または5である。これらの実施形態の特定の場合に、H
1およびH
1’は各々独立してOまたはCH
2;rおよびsは各々独立して1または2;およびtおよびt’は各々独立して0または1である。。
式Iで示される化合物の特定の実施形態において、Xは下記構造を有する。
ここで、H
1およびH
1’は各々独立してN、O、SまたはCH
2;rおよびsは各々独立して1、2、3、4または5;tおよびt’は各々独立して0、1、2、3、4または5であり、およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。これらの実施形態の特定の場合に、H
1およびH
1’は各々独立してOまたはCH
2;rおよびsは各々独立して1または2;およびtおよびt’は各々独立して0または1である。
式Iで示される化合物の特定の実施形態において、Xは下記構造を有する。
ここで、H
1およびH
1’は各々独立してN、O、SまたはCH
2;rおよびsは各々独立して1、2、3、4または5;tおよびt’は各々独立して0、1、2、3、4または5であり、およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。これらの実施形態の特定の場合に、H
1およびH
1’は各々独立してOまたはCH
2;rおよびsは各々独立して1または2;およびtおよびt’は各々独立して0または1である。
式Iで示される化合物の特定の実施形態において、Xは下記構造を有する。
ここで、H
1およびH
1’は各々独立してN、O、SまたはCH
2;rおよびsは各々独立して1、2、3,4または5;tおよびt’は各々独立して0、1、2、3,4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。これらの実施形態の特定の場合に、、H
1およびH
1’は各々独立してOまたはCH
2;rおよびsは各々独立して1または2;およびtおよびt’は各々独立して0または1である。
式Iで示される化合物の特定の実施形態において、Xは下記構造を有する。
ここで、H
1およびH
1’は各々独立してN、O、SまたはCH
2;rおよびsは各々独立して1、2、3,4または5;tおよびt’は各々独立して0、1、2、3,4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。これらの実施形態の特定の場合に、H
1およびH
1’は各々独立してOまたはCH
2;rおよびsは各々独立して1または2;およびtおよびt’は各々独立して0または1である。
式Iで示される化合物の特定の実施形態において、Xは下記構造を有する。
ここで、H
1およびH
1’は各々独立してN、O、SまたはCH
2;rおよびsは各々独立して1、2、3,4または5;tおよびt’は各々独立して0、1、2、3,4または5;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。これらの実施形態の特定の場合に、、H
1およびH
1’は各々独立してOまたはCH
2;rおよびsは各々独立して1または2;およびtおよびt’は各々独立して0または1である。
式Iで示される化合物の特定の実施形態において、Xは下記構造を有する。
ここで、H
1およびH
1’は各々独立してN、O、SまたはCH
2;rおよびsは各々独立して1、2、3,4または5;およびtおよびt’は各々独立して0、1、2、3,4または5である。これらの実施形態の特定の場合に、H
1およびH
1’は各々独立してOまたはCH
2;rおよびsは各々独立して1または2;およびtおよびt’は各々独立して0または1である。
式Iで示される化合物のこれらの特定の実施形態において、X−Yは下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3,4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3,4または5;pは1、2、3,4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;およびpは3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3、wは1;およびpは1または2である。
式Iで示される化合物の特定の実施形態において、X−Yは下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3,4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3,4または5;sは0、1、2、3,4または5;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;およびsは3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;およびsは1または2である。
式Iで示される化合物の特定の実施形態において、X−Yは下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、uは0、1、2、3,4または5;vは0、1、2、3,4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3,4または5;pは1、2、3,4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、uは0;vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;およびpは3である。一部の実施形態において、uは0または1;vは0;tは1または2;wは1;およびpは1または2である。
式Iで示される化合物の特定の実施形態において、X−Yは下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、uは0、1、2、3,4または5;vは0、1、2、3,4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3,4または5;sは0、1、2、3,4または5;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール-C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、uは0;vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;およびsは3である。一部の実施形態において、uは0または1;vは0;tは1、2または3;rは1;およびsは1または2である。
式Iで示される化合物の特定の実施形態において、X−Yは下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、uは0、1、2、3,4または5;vは0、1、2、3,4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3,4または5;pは1、2、3,4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、uは0;vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;およびpは3である。一部の実施形態において、uは0または1;vは0;tは1または2;wは1;およびpは1または2である。
式Iで示される化合物の特定の実施形態において、X−Yは下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、uは0、1、2、3,4または5;vは0、1、2、3,4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3,4または5;sは0、1、2、3,4または5;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、uは0;vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;およびsは3である。一部の実施形態において、uは0または1;vは0;tは1、2または3;rは1;およびsは1または2である。
式Iで示される化合物の特定の実施形態において、X−Yは下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、uは0、1、2、3,4または5;vは0、1、2、3,4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3,4または5;pは1、2、3,4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、uは0;vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;およびpは3である。一部の実施形態において、uは0または1;vは0;tは1または2;wは1;およびpは1または2である。
式Iで示される化合物の特定の実施形態において、X−Yは下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、uは0、1、2、3,4または5;vは0、1、2、3,4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3,4または5;sは0、1、2、3,4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、uは0;vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;およびsは3である。一部の実施形態において、uは0または1;vは0;tは1、2または3;rは1;およびsは1または2である。
式Iで示される化合物の特定の実施形態において、X−Yは下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、uは0、1、2、3,4または5;vは0、1、2、3,4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3,4または5;pは1、2、3,4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、uは0;vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;およびpは3である。一部の実施形態において、uは0または1;vは0;tは1または2;wは1;およびpは1または2である。
式Iで示される化合物の特定の実施形態において、X−Yは下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、uは0、1、2、3,4または5;vは0、1、2、3,4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3,4または5;sは0、1、2、3,4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、uは0;vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;およびsは3である。一部の実施形態において、uは0または1;vは0;tは1、2または3;rは1;およびsは1または2である。
式Iで示される化合物の特定の実施形態において、X−Yは下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、uは0、1、2、3,4または5;vは0、1、2、3,4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3,4または5;pは1、2、3,4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、uは0;vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;およびpは3である。一部の実施形態において、uは0または1;vは0;tは1または2;wは1;およびpは1または2である.
式Iで示される化合物の特定の実施形態において、X−Yは下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、uは0、1、2、3,4または5;vは0、1、2、3,4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3,4または5;sは0、1、2、3,4または5;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、uは0;vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;およびsは3である。一部の実施形態において、uは0または1;vは0;tは1、2または3;rは1;およびsは1または2である。
Lが式−X−Y−Zで示される式Iの化合物において、反応性基Zは、抗体の結合部位においてアミノ酸との共有結合を形成することができる部分を含む。例えば、Zは置換アルキル、置換シクロアルキル、置換アリール、置換アリールアルキル、置換ヘテロシクリル、または置換ヘテロシクリルアルキルであり得、ここで、少なくとも一つの置換基は1,3−ジケトン部分、アシルβ−ラクタム、活性エステル、α−ハロケトン、アルデヒド、マレイミド、ラクトン、無水物、α−ハロアセトアミド、アミン、ヒドラジドまたはエポキシドである。一部のそのような実施形態において、Zは置換アルキルである。
Zは、可逆的または不可逆的共有結合を形成する基であってよい。一部の実施形態において、図8に示すように、ジケトンZ基を用いて可逆的共有結合を形成することができる。すなわち、構造A−Cが、抗体の結合部位において反応性求核性基(例えば、リジンまたはシステインン側鎖)と可逆的共有結合を形成することができる。図8の構造A−C中のR’1、R’2、R’3およびR4は、C、H、N、O、P、S、ハロゲン(F、Cl、Br、I)またはその塩であり得る置換基を表す。これらの置換基は、アルキル、アルケニル、アルキニル、オキソアルキル、オキソアルケニル、オキソアルキニル、アミノアルキル、アミノアルケニル、アミノアルキニル、スルホアルキル、スルホアルケニル、またはスルホアルキニル基、ホスホアルキル、ホスホアルケニルまたはホスホアルキニル基のような基も含んでよい。R’2およびR’3は、構造BおよびCに例示されているような環状構造も形成することができる。図8中のXは、ヘテロ電子であり得る。可逆的共有結合を形成する他のZ基としては、アミジン、イミン、および図8の構造Gに包含される他の反応性基がある。図9は、可逆的共有結合を形成する他のリンカー反応性基の構造を含み、例えば、構造B、G、Hおよび、Xが脱離基でない場合、EおよびFがある。
抗体の結合部位と不可逆的共有結合を形成する反応性基Zは、図8の構造D−G(例えば、Gがイミデートの場合)および図9の構造A、CおよびDを含む。Xが脱離基の場合、図9の構造EおよびFが、不可逆的共有結合を形成することもできる。そのような構造は、ターゲッティング剤−反応性求核的基へのリンカーを、抗体の結合部位に不可逆的に結合させるのに有用である。
他のそのような実施形態において、Zは1,3−ジケトン部分である。さらに他のそのような実施形態において、Zは1,3−ジケトン部分により置換されたアルキルである。特定の実施形態において、Zは以下の構造を有する。
ここで、q=0〜5。特定の他の実施形態において、Zは以下の構造を有する。
AAターゲッティング化合物中で用いるため、および、AAターゲッティング剤−リンカー化合物を調製するための一つのリンカーは、Zとして1,3−ジケトン反応性基を含む。式Iで示される特定の実施形態において、Lは以下の構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3,4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3,4または5;pは1、2、3,4または5;qは0、1、2、3,4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは1または2である。
式Iで示される特定の実施形態において、Lは以下の構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3,4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3,4または5;pは1、2、3,4または5;qは0、1、2または3;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは2または3である。
式Iで示される特定の実施形態において、Lは以下の構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3,4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3,4または5;pは1、2、3,4または5;qは0、1、2、3,4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは1または2である。
式Iで示される特定の実施形態において、Lは以下の構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3,4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3,4または5;sは0、1、2、3,4または5;qは0、1、2、3,4または5;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは1または2である。
式Iで示される特定の実施形態において、Lは以下の構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3,4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3,4または5;sは0、1、2、3,4または5;qは0、1、2、3,4または5;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは1または2である。
式Iで示される特定の実施形態において、Lは以下の構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3,4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3,4または5;sは0、1、2、3,4または5;qは0、1、2または3;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは2または3である。
式Iで示される特定の実施形態において、Lは以下の構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、uは0、1、2、3,4または5;vは0、1、2、3,4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3,4または5;pは1、2、3,4または5;qは0、1、2、3,4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、uは0;vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、uは0または1;vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは1または2である。
式Iで示される特定の実施形態において、Lは以下の構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、uは0、1、2、3、4または5;vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、uは0;vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは1または2である。
式Iで示される特定の実施形態において、Lは以下の構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、uは0、1、2、3、4または5;vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2または3;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、uは0;vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは2または3である。
式Iで示される特定の実施形態において、Lは以下の構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、uは0、1、2、3、5、または5;vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、uは0;vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、uは0または1;vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは1または2である。
式Iで示される特定の実施形態において、Lは以下の構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、uは0、1、2、3、5、または5;vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、uは0;vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、uは0または1;vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは1または2である。
式Iで示される特定の実施形態において、Lは以下の構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、uは0、1、2、3、5、または5;vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2または3;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、uは0;vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、uは0または1;vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは2または3である。
式Iで示される特定の実施形態において、Lは以下の構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、uは0、1、2、3、4または5;vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、uは0;vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、uは0または1;vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは1または2である。
式Iで示される特定の実施形態において、Lは以下の構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、uは0、1、2、3、4または5;vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、uは0;vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、uは0または1;vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは1または2である。
式Iで示される特定の実施形態において、Lは以下の構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、uは0、1、2、3、4または5;vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2または3;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、uは0;vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、uは0または1;vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは2または3である。
式Iで示される特定の実施形態において、Lは以下の構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、uは0、1、2、3、5、または5;vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、uは0;vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、uは0または1;vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは1または2である。
式Iで示される特定の実施形態において、Lは以下の構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、uは0、1、2、3、5、または5;vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、uは0;vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、uは0または1;vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは1または2である。
式Iで示される特定の実施形態において、Lは以下の構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、uは0、1、2、3、5、または5;vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2または3;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、uは0;vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、uは0または1;vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは2または3である。
式Iで示される特定の実施形態において、Lは以下の構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、uは0、1、2、3、4または5;vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、uは0;vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、uは0または1;vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは1または2である。
式Iで示される特定の実施形態において、Lは以下の構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、uは0、1、2、3、4または5;vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、uは0;vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、uは0または1;vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは1または2である。
式Iで示される特定の実施形態において、Lは以下の構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、uは0、1、2、3、4または5;vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2または3;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、uは0;vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、uは0または1;vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは2または3である。
式Iで示される特定の実施形態において、Lは以下の構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、uは0、1、2、3、5、または5;vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、uは0;vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、uは0または1;vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは1または2である。
式Iで示される特定の実施形態において、Lは以下の構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、uは0、1、2、3、5、または5;vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、uは0;vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、uは0または1;vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは1または2である。
式Iで示される特定の実施形態において、Lは以下の構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、uは0、1、2、3、5、または5;vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2または3;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、uは0;vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、uは0または1;vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは2または3である。
式Iで示される特定の実施形態において、Lは以下の構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、uは0、1、2、3、4または5;vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、uは0;vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。さらに一部の実施形態において、uは0または1;vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは1または2である。
式Iで示される特定の実施形態において、Lは以下の構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、uは0、1、2、3、4または5;vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、uは0;vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、uは0または1;vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは1または2である。
式Iで示される特定の実施形態において、Lは以下の構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、uは0、1、2、3、4または5;vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2または3;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、uは0;vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、uは0または1;vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは2または3である。
式Iで示される特定の実施形態において、Lは以下の構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、uは0、1、2、3、5、または5;vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、uは0;vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、uは0または1;vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは1または2である。
式Iで示される特定の実施形態において、Lは以下の構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、uは0、1、2、3、5、または5;vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、uは0;vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、uは0または1;vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは1または2である。
式Iで示される特定の実施形態において、Lは以下の構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、uは0、1、2、3、5、または5;vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2または3;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、uは0;vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、uは0または1;vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは2または3である。
式Iで示される特定の実施形態において、Lは以下の構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、uは0、1、2、3、4または5;vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、uは0;vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。さらに他の実施形態において、uは0または1;vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは1または2である。
式Iで示される特定の実施形態において、Lは以下の構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、uは0、1、2、3、4または5;vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、uは0;vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、uは0または1;vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは1または2である。
式Iで示される特定の実施形態において、Lは以下の構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、uは0、1、2、3、4または5;vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2または3;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、uは0;vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、uは0または1;vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは2または3である。
式Iで示される特定の実施形態において、Lは以下の構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、uは0、1、2、3、5、または5;vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、uは0;vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、uは0または1;vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは1または2である。
式Iで示される特定の実施形態において、Lは以下の構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、uは0、1、2、3、5、または5;vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、uは0;vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、uは0または1;vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは1または2である。
式Iで示される特定の実施形態において、Lは以下の構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、uは0、1、2、3、5、または5;vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2または3;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、uは0;vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、uは0または1;vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは2または3である。
本明細書で用いられる「AA1−AA2−AAn」という用語は、「AA1」がN末端から測定されるAAターゲッティング剤配列の最初のアミノ酸であり、「AA2」がN末端から測定されるAAターゲッティング剤配列の二番目のアミノ酸であり、「AAn」がN末端から測定されるAAターゲッティング剤配列のn番目のアミノ酸である、AAターゲッティング剤を指す。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは1、2、3、4または5;wは1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは1、2または3;wは1、2または3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは1または2;wは1または2;およびqは1または2である。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは1、2、3、4または5;wは1、2、3、4または5;qは0、1、2または3;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは1、2または3;wは1、2または3;およびqは0、1、2、3である。一部の実施形態において、vは1または2;wは1または2;およびqは2または3である。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは1、2、3、4または5;wは1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは1、2または3;wは1、2または3;およびqは0、1、2、3である。一部の実施形態において、vは1または2;wは1または2;およびqは2または3である。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは1または2である。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは1または2である。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2または3;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;およびqは0、1、2または3である。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;およびpは3であり、および一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは2または3である。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは1または2である。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは1または2である。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2または3;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは2または3である。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは1または2である。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは1または2である。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2または3;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは2または3である。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは1または2である。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは1または2である。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2または3;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは2または3である。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは1または2である。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは1または2である。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2または3;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは2または3である。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは1または2である。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは1または2である。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2または3;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは2または3である。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは1または2である。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは1または2である。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2または3;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは2または3である。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは1または2である。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは1または2である。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2または3;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは2または3である。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは1または2である。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは1または2である。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2または3;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは2または3である。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは1または2である。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは1または2である。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2または3;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは2または3である。
本明細書で用いられる。
は、「AA
1」がN末端から測定されるAAターゲッティング剤配列の最初のアミノ酸であり、「AA
2」がN末端から測定されるAAターゲッティング剤配列の二番目のアミノ酸であり、「AA
n」がN末端から測定されるAAターゲッティング剤配列のn番目のアミノ酸である、AAターゲッティング剤を指す。ターゲッティング剤は、さらに、N末端から測定されるm+1の任意の位置にLys残基を含む。AAターゲッティング剤の本体中のLys側鎖への結合に加えて、AAターゲッティング剤のN末端またはC末端上のLys側鎖への結合も可能であることが理解される。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは1または2である。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは1または2である。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2または3;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは2または3である。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは1または2である。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール-C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは1または2である。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2または3;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは2または3である。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは1または2である。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは1または2である。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2または3;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは2または3である。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは1または2である。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは1または2である。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2または3;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは2または3である。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは1または2である。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは1または2である。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2または3;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは2または3である。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは1または2である。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは1または2である。
式Iに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2または3;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは2または3である。
免疫応答性個体へのAAターゲッティング化合物の投与により、複合体(conjugate)に対する抗体が生成されることになる。そのような抗体を、抗体イディオタイプを含む可変領域に、および、ターゲッティング剤または、ターゲッティング剤を抗体に結合させるのに用いられるリンカーに導くことができる。長鎖ポリエチレングリコール(PEG)系スペーサー等をAAターゲッティング化合物に結合させるような、当分野で周知の方法により、AAターゲッティング化合物の免疫原性の低減を達成することができる。長鎖PEGおよび他のポリマーは、外来エピトープを遮蔽し、それにより外来エピトープを表示する治療用タンパク質の免疫原性を低下させる性能を有することが知られている(N.V.Katre著、J.Immunol.144:209−213(1990);G.E.Francis et al.,Int.J.Hematol.68:1−18(1998))。あるいは、またはそれに加えて、抗体−AAターゲッティング剤複合体を投与された個体に、シクロスポリンA、抗CD3抗体等のような免疫抑制剤を投与することができる。
一つの実施形態において、AAターゲッティング化合物は式IIにより示され、立体異性体、互変異性体、溶媒和物、プロドラッグ、およびその医薬的に許容される塩を含む。
抗体−L’−[AAターゲッティング剤] (II)
式IIで示される化合物において、[AAターゲッティング剤]は、式Iにおけるように定義される。L’は、抗体をターゲッティング剤に結合させるリンカー部分であり、式−X−Y−Z’−で示される。式IIで示される化合物において、XおよびYは、式Iにおけるように定義され、抗体は本明細書に定義される抗体である。図10および図11は、それぞれ、図8および図9に示される抗体の結合部位中の反応性求核的側鎖をZ部分に付加する機構を表している。
抗体がアルドラーゼ触媒的抗体である特定の実施形態において、Z’−抗体は以下の構造を有する。
ここで、HN−抗体は、アミノ基を有する抗体の結合部位中の任意の側鎖を指す。
抗体がアルドラーゼ触媒的抗体である特定の実施形態において、Z’−抗体は以下の構造を有する。
ここで、HN−抗体は、アミノ基を有する抗体の結合部位中の任意の側鎖を指す。
抗体がアルドラーゼ触媒的抗体である特定の実施形態において、Z’−抗体は以下の構造を有する。
ここで、HN−抗体は、アミノ基を有する抗体の結合部位中の任意の側鎖を指す。
抗体がアルドラーゼ触媒的抗体である特定の実施形態において、Z’−抗体は以下の構造を有する。
ここで、HN−抗体は、アミノ基を有する抗体の結合部位中の任意の側鎖を指す。
抗体がアルドラーゼ触媒的抗体である特定の実施形態において、Z’−抗体は以下の構造を有する。
ここで、HN−抗体は、アミノ基を有する抗体の結合部位中の任意の側鎖を指す。
抗体がアルドラーゼ触媒的抗体である特定の実施形態において、Z’−抗体は以下の構造を有する。
ここで、HN−抗体は、アミノ基を有する抗体の結合部位中の任意の側鎖を指す。
抗体がアルドラーゼ触媒的抗体である特定の実施形態において、Z’−抗体は以下の構造を有する。
ここで、HN−抗体は、アミノ基を有する抗体の結合部位中の任意の側鎖を指す。
抗体がアルドラーゼ触媒的抗体である特定の実施形態において、Z’−抗体は以下の構造を有する。
ここで、HN−抗体は、アミノ基を有する抗体の結合部位中の任意の側鎖を指す。
抗体がアルドラーゼ触媒的抗体である特定の実施形態において、Z’−抗体は以下の構造を有する。
ここで、HN−抗体は、アミノ基を有する抗体の結合部位中の任意の側鎖を指す。
抗体がアルドラーゼ触媒的抗体である特定の実施形態において、Z’−抗体は以下の構造を有する。
ここで、HN−抗体は、アミノ基を有する抗体の結合部位中の任意の側鎖を指す。
抗体がアルドラーゼ触媒的抗体である特定の実施形態において、Z’−抗体は以下の構造を有する。
ここで、HN−抗体は、アミノ基を有する抗体の結合部位中の任意の側鎖を指す。
抗体がアルドラーゼ触媒的抗体である特定の実施形態において、Z’−抗体は以下の構造を有する。
ここで、HN−抗体は、アミノ基を有する抗体の結合部位中の任意の側鎖を指す。
抗体がアルドラーゼ触媒的抗体である特定の実施形態において、Z’−抗体は以下の構造を有する。
ここで、HN−抗体は、アミノ基を有する抗体の結合部位中の任意の側鎖を指す。
抗体がアルドラーゼ触媒的抗体である特定の実施形態において、Z’−抗体は以下の構造を有する。
ここで、HN−抗体は、アミノ基を有する抗体の結合部位中の任意の側鎖を指す。
抗体がアルドラーゼ触媒的抗体である特定の実施形態において、Z’−抗体は以下の構造を有する。
ここで、HN−抗体は、アミノ基を有する抗体の結合部位中の任意の側鎖を指す。
式IIで示される化合物において、Z’は、共有結合および、抗体がそこに結合する0〜20個の炭素原子を含む結合部分である。これを、リンカーが反応性基としてジケトン部分を有し、抗体結合部位中のリジン残基の側鎖アミノ基との結合が起こる場合について、以下に示す。抗体を、示された各結合部位についての反応性アミノ酸側鎖を有する二価体として模式的に示す。
以下に示すもう一つの実施形態は、リンカーが反応性基としてβラクタム部分を有すると共に抗体結合部位中のリジン残基の側鎖アミノ基との結合が生じる場合のものである。抗体を、示された各結合部位についての反応性アミノ酸側鎖を有する二価体として模式的に示す。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは2または3である。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは1または2である。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;およびpは1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;およびpは3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;およびpは1または2である。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは1、2、3、4または5;wは1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは1、2または3;wは1、2または3;およびqは0、1、2、3である。一部の実施形態において、vは1または2;wは1または2;およびqは1または2である。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは1、2、3、4または5;wは1、2、3、4または5;qは0、1、2または3;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは1、2または3;wは1、2または3;およびqは0、1、2、3である。一部の実施形態において、vは1または2;wは1または2;およびqは2または3である。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは1、2、3、4または5;wは1、2、3、4または5;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは1、2または3;およびwは1、2または3である。一部の実施形態において、vは1または2、およびwは1または2である。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは1または2である。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2または3;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは2または3である。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;およびsは3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;およびsは1または2である。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは1または2である。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2または3;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは2または3である。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;およびpは3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;およびpは1または2である。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは1または2である。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2または3;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは2または3である。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;およびsは3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;およびsは1または2である。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは1または2である。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2または3;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは2または3である。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;およびpは3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;およびpは1または2である。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは1または2である。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2または3;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは2または3である。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;およびsは3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;およびsは1または2である。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは1または2である。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2または3;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは2または3である。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;およびpは3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;およびpは1または2である。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは1または2である。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2または3;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは2または3である。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;およびsは3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;およびsは1または2である。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは1または2である。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2または3;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは2または3である。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;およびpは3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;およびpは1または2である。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは1または2である。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2または3;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは2または3である。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;およびsは3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;およびsは1または2である。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは1または2である。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2または3;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは2または3である。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;およびpは3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;およびpは1または2である。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは1または2である。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2または3;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは2または3である。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;およびsは3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;およびsは1または2である。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは1または2である。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2または3;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは2または3である。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;およびpは3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;およびpは1または2である。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは1または2である。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2または3;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは2または3である。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;およびR
bは水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;およびsは3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;およびsは1または2である。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは1または2である。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;qは0、1、2または3;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;pは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;pは1または2;およびqは2または3である。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;wは1、2、3、4または5;pは1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;wは1;およびpは3である。一部の実施形態において、vは0;tは1または2;wは1;およびpは1または2である。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは1または2である。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;qは0、1、2または3;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;sは3;およびqは0、1、2または3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;sは1または2;およびqは2または3である。
式IIに従う特定の実施形態は下記構造を有する。
これらの実施形態の特定の場合に、vは0、1、2、3、4または5;tは1、2、3、4、5または6;rは1、2、3、4または5;sは0、1、2、3、4または5;およびR
bは各々の場合に独立して水素、置換または非置換C
1−10アルキル、置換または非置換C
3−7シクロアルキル−C
0−6アルキル、あるいは置換または非置換アリール−C
0−6アルキルである。特定の実施形態において、vは0;tは1、2、3、4、5または6;rは1または2;およびsは3である。一部の実施形態において、vは0;tは1、2または3;rは1;およびsは1または2である。
また、リンカーは反応性基としてアミンまたはヒドラジンを有してもよく、抗体をジケトン部分を有するように加工することができる。非天然ジケトン含有アミノ酸を、当分野で周知の技術を用いて抗体結合部位に容易に組み込むことができ、非天然アミノ酸を含むタンパク質が酵母および細菌中で生成された。例えば、J.W.Chin et al.,Science 301:964−966(2003);L.Wang et al.,Science 292:498−500(2001);J.W.Chin et al.,J.Am.Chem.Soc.124:9026−9027(2002);L.Wang et al.,J.Am.Chem.Soc.124:1836−1837(2002);J.W.Chin and P.G.Schultz著、Chembiochem.3:1135−1137(2002);J.W.Chin et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.99:11020−11024(2002);L.Wang and P.G.Schultz著、Chem.Commun.(1):1−11(2002);Z.Zhang et al.,Angew.Chem.Int.Ed.Engl.41:2840−2842(2002);L.Wang著、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.100:56−61(2003)を参照されたい。すなわち、例えば、ジケトン部分を含む非天然アミノ酸を酵母サッカロマイセス・セレビシエに挿入するために、独自のコドン、tRNAおよびアミノアシル−tRNA合成酵素(aa RS)を含むタンパク質生合成装置に、新しい成分を添加することが必要とされる。例えば、真核生物についてJ.W.Chin et al.,Science 301:964−966(2003)に報告されているように、大腸菌からのアンバー抑制遺伝子チロシル−tRNA合成酵素(TyrRS)−tRNACUA対を用いることができる。対象の非天然アミノ酸をコードするためにアンバーコドンを用いる。次に、突然変異体TyrRSおよびtRNACUAのライブラリーを生成し、TyrRSがtRNACUAに対象の非天然アミノ酸、例えば、ジケトン含有アミノ酸を持たせているaaRS−tRNACUA対について選択することができる。続いて、一以上の抗体結合部位においてアンバーコドンを含む遺伝子をクローニングおよび発現することにより、ジケトン含有アミノ酸を組み込んでいる抗体を生成することができる。
式IIで示される化合物の一部の実施形態において、抗体は全長抗体である。他の実施形態において、抗体は、Fab、Fab’、F(ab’)2、Fv、VH、VLまたはscFvである。特定の実施形態において、抗体はヒト抗体、ヒト化抗体またはキメラヒト抗体である。特定の実施形態において、抗体は触媒的抗体である。一つの実施形態において、抗体は、ヒトIgG、IgA、IgM、IgDまたはIgE抗体からの定常領域を含むネズミ38c2のヒト化体である。もう一つの実施形態において、抗体は、ネズミ38c2からの可変領域と、ヒトIgG、IgA、IgM、IgDまたはIgE抗体からの定常領域とを含むキメラ抗体である。
一部の場合、二以上のAAターゲッティング剤を、単一全長二価抗体に結合することができる。これを式IIIとして以下に示す:
抗体[−L’−[AAターゲッティング剤]]2 (III)
立体異性体、互変異性体、溶媒和物、プロドラッグ、および医薬的に許容されるその塩も提供される。
式IIIの化合物において、[AAターゲッティング剤]、L’および抗体は、式IIにおけるように定義される。
式IIの化合物のようなターゲッティング化合物は、本明細書に記載のようなターゲッティング剤−リンカー化合物を、多価抗体の結合部位に共有結合させることにより容易に合成することもできる。例えば、リンカーがジケトン反応性部分を含むAAターゲッティング剤−リンカー複合体を、h38C2 IgG1のようなアルドラーゼ抗体の0.5当量と共にインキュベートしてAAターゲッティング化合物を生成することができる。あるいは、式IIIの化合物のようなAAターゲッティング化合物は、本明細書に記載のAAターゲッティング剤−リンカー化合物を、二価抗体の各結合部位に共有結合させることにより生成することができる。
(AAターゲッティング化合物の使用方法)
本発明の一つの態様は、本明細書に記載のAAターゲッティング化合物の有効量を被験者に投与することを含む、インビボでのトロンボスポンジン活性を調整するための方法を提供する。さらに、被験者中での異常血管新生または血管新生媒介症状を治療する方法が提供される。そのような方法は、治療有効量の本明細書に記載のAAターゲッティング化合物を被験者に投与することを含む。本明細書で用いられる、血管新生媒介症状は、異常血管新生活性により引き起こされる症状、または血管新生活性を調整する化合物が治療的用途を有する症状である。治療することができる疾患および症状には、癌、関節炎、乾癬、感染または手術に関わる眼の血管新生、黄斑変性または糖尿病性網膜症がある。特に、癌治療法には、乳、結腸、直腸、肺、口腔咽頭部、食道、胃、膵臓、肝臓、胆嚢および胆管、小腸、尿管、女性生殖管、男性生殖管、内分泌腺等の癌;血管腫;メラノーマ;肉腫;脳、神経、眼および髄膜の腫瘍;白血病;またはリンパ腫が含まれる。
医薬組成物および投与方法
本発明のもう一つの態様は、AAターゲッティング化合物の医薬組成物を提供する。AAターゲッティング化合物は、細胞または被験者への投与用の医薬組成物を形成するための医薬的に許容されるキャリアの単独と、または、そのキャリアと一以上の治療手段と組み合わせて、混合することができる。
医薬組成物は、通常、その意図する投与経路に適合するように調節される。当業者は、医薬媒体の選択および組成物の適当な調製法が、意図する用途および投与方法に依存することを知っている。投与経路としては、例えば、非経口(例えば、静脈内、筋肉内、骨髄内、皮内、皮下)、経口(例えば、吸入、摂取)、鼻腔内、経皮(例えば、局所)、経粘膜、および直腸投与が挙げられる。AAターゲッティング化合物の投与経路は、鞘内、直接心室内および腹腔内送達も含む。AAターゲッティング化合物は、任意の非経口経路により、組成物を直接注入することにより、または、正常食塩水、D5W、乳酸加リンガー液または他の一般的に用いられる輸液媒体のような輸液マトリクスとターゲッティングAA化合物組成物との混合物の輸液により投与することができる。
AAターゲッティング化合物は、当業者に周知の技術を用いて投与することができる。好ましくは、剤を調製して全身的に投与する。調製および投与の技術を、「Remington’s Pharmaceutical Sciences」18版、1990年、Mack Publishing Co.,Easton、PAに見ることができる。注入のためには、AAターゲッティング化合物を水溶液、エマルジョンまたは懸濁液として調製することができる。AAターゲッティング化合物は、好ましくは、クエン酸塩、酢酸塩、ヒスチジンまたはリン酸塩のような生理学的適合性の緩衝剤を含む水溶液として調製される。必要な場合、そのような組成物は、張度調節剤、可溶化剤および/または安定化剤も含んでもよい(例えば、塩化ナトリウムのような塩、スクロース、マンニトールおよびトレハロースのような糖類、アルブミンのようなタンパク質、グリシンおよびヒスチジンのようなアミノ酸、ポリソルベート(Tweens)のような界面活性剤、または、エタノール、ポリエチレングリコールおよびプロピレングリコールのような共溶媒)。
医薬組成物は、例えば、pH、オスモル濃度、粘度、透明度、色、等張性、臭気、無菌性、安定性、溶解および放出速度、または、組成物の吸着性または浸透性を修飾、維持または保持するための調製材料を含んでもよい。適当な調製材料として、アミノ酸(例えば、グリシン、グルタミン、アスパラギン、アルギニンまたはリジン);抗菌剤;酸化防止剤(例えば、アスコルビン酸、亜硫酸ナトリウムまたは亜硫酸水素ナトリウム);緩衝剤(例えば、ホウ酸塩、重炭酸塩、Tris−HCl、クエン酸塩、リン酸塩、他の有機酸、キレート化剤[例えば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)]);溶媒(例えば、グリセリン、プロピレングリコールまたはポリエチレングリコール);糖アルコール(マンニトールまたはソルビトール);懸濁剤;界面活性剤または湿潤剤(例えば、プルロニック、PEG、ソルビタンエステル、ポリソルベート20やポリソルベート80のようなポリソルベート類、トリトン、トロメタミン、レシチン、コレステロール、チロキサパル(tyloxapal));安定性向上剤(スクロースまたはソルビトール);張度向上剤(例えば、アルカリ金属ハロゲン化物(好ましくは、塩化ナトリウムまたはカリウム、マンニトール、ソルビトール);送達ビヒクル;希釈剤;賦形剤および/または医薬アジュバント(Remington’s Pharmaceutical Sciences,18版、A.R.Gennaro編、Mack Publishing Company、1990)が挙げられるが、これらに限定されない。
非経口投与を考える場合、治療組成物は、医薬的に許容されるビヒクル中にAAターゲッティング化合物を含む発熱物質を含まない非経口的に許容される水溶液の状態であってよい。非経口注入用の一つのビヒクルは、AAターゲッティング化合物がその中で無菌等張溶液として調製される無菌蒸留水である。さらにもう一つの組成物は、蓄積注射により送達することができる産物の制御されたまたは持続された放出を提供する注射可能微粒子、生分解性粒子、ポリマー化合物(ポリ乳酸、ポリグリコール酸)、ビーズまたはリポソームのような薬剤と共にAAターゲッティング化合物を含む組成物であり得る。ヒアルロン酸も使用することができ、これは、循環中の徐放時間を延ばす効果がある。所望の分子を導入するための他の適当な手段には、移植可能な薬剤送達デバイスがある。
もう一つの態様において、非経口投与に適した医薬組成物は、水溶液中で、好ましくはハンクス液やリンガー液のような生理学的に適合性の緩衝液、または生理学的緩衝塩水中で調製することができる。水性注射懸濁液は、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ソルビトールまたはデキストランのような、懸濁液の粘度を上昇させる物質を含んでもよい。適当な親油性溶媒またはビヒクルとしては、ゴマ油のような脂肪油、またはオレイン酸エチル、トリグリセリドまたはリポソームのような合成脂肪酸エステルがある。非脂質ポリカチオン性アミノポリマーも送達に用いることができる。任意に、懸濁液は、適当な安定化剤、または化合物の溶解性を増加させ高濃度溶液の調製を可能にする薬剤も含んでもよい。
インビボ投与のために用いられる医薬組成物は、典型的に、無菌であるべきである。これは、滅菌濾過膜を通して濾過することにより達成することができる。組成物が凍結乾燥される場合、この方法を用いた滅菌は、凍結乾燥または再構成の前または後に行うことができる。非経口投与用の組成物は、凍結乾燥状態または溶液状態で貯蔵することができる。さらに、非経口組成物は、通常、無菌アクセスポートを有する容器、例えば、静脈内溶液袋、または皮下注射針により突き通すことができるストッパーを有するバイアル中に入れられる。
医薬組成物が一旦調製されると、それを、無菌バイアル中に、溶液、懸濁液、ゲル、エマルジョン、固形物、または、脱水されたもしくは凍結乾燥された粉末として貯蔵することができる。そのような製剤は、即用状態、または、投与前に再構成を必要とする状態(例えば、凍結乾燥状態)で貯蔵することができる。
一つの実施形態は、単回投与ユニットを作るためのキットに関する。これらのキットは、各々、AAターゲッティング化合物を含む第1の容器および、水性製剤を含む第2の容器の両方を含む。単室または複室予備充填注射器を含むキットも、本発明の範囲に含まれる。
血管新生要素を有する疾患を有するヒトを含む哺乳動物の治療において、治療有効量のAAターゲッティング化合物または医薬的に許容される誘導体が投与される。投与の頻度は、使用される製剤中のAAターゲッティング化合物の薬物動態パラメーターに依存する。典型的に、所望の効果を達成する投与量に至るまで組成物が投与される。従って、組成物を、単回投与、または長期間に渡る複数回投与(同じまたは異なる濃度/投与量)として、あるいは連続的輸液として投与することができる。組成物の投与の経路および頻度並びに投与量は、個人間で異なり、標準的技術を用いて容易に達成することができる。適当な投与量が、従来法によりさらに洗練される。適当な投与量は、適当な投与量−反応データを使用することにより当業者により開発することができる。
適当な投与量および治療方法は、治療および/または予防的利益を提供するのに充分な量の活性化合物を提供する。そのような反応は、治療していない患者と比較して、治療した患者において向上した臨床的結果(例えば、標的領域中での血球数の低下、腫瘍の寸法または体積の縮小)を達成することによりモニターすることができる。典型的に、適当な投与量は、本明細書に記載のように投与したときに抗血管新生反応を促進することができるおよび/または基準または未治療水準を少なくとも10〜50%上回る化合物量である。
一部の実施形態において、本発明の組成物のための最も効果的な投与方法および投与量は、疾患の重症度および経過、患者の健康状態および治療への反応、および治療医の判断に依存する。従って、本発明の組成物の投与量は、個々の患者に調節すべきである。化合物の効果的投与量は、約0.1ug〜約40mg/kg/日の範囲である。AAターゲッティング化合物は、約0.1mg/体重1kg〜約15mg/体重1kgの日用静脈内輸液として投与することができる。従って、一つの実施形態は、約0.5mg/体重1kgの投与量を提供する。もう一つの実施形態は、約0.75mg/体重1kgの投与量を提供する。もう一つの実施形態は、約1.0mg/体重1kgの投与量を提供する。もう一つの実施形態は、約2.5mg/体重1kgの投与量を提供する。もう一つの実施形態は、約5mg/体重1kgの投与量を提供する。もう一つの実施形態は、約10.0mg/体重1kgの投与量を提供する。もう一つの実施形態は、約15.0mg/体重1kgの投与量を提供する。AAターゲッティング化合物または医薬的に許容される誘導体の投与量を、1日約1回〜1週間2回、あるいは、毎週約1回〜月1回の間隔で投与すべきである。一つの実施形態において、約0.002mg/ml〜30mg/mlのAAターゲッティング化合物または医薬的に許容されるその誘導体のピーク血漿中濃度を達成するように投与量を投与する。これは、適当な製剤(化学の当業者に知られた任意の適当な製剤溶液を使用することができる)中に投与成分を含む溶液の滅菌注射により達成することができる。所望の血中濃度は、AAターゲッティング化合物の連続的輸液により維持することができ、有効な分析手段により測定される血漿中濃度により確認される。
AAターゲッティング化合物を個体に投与するための一つの方法は、AAターゲッティング剤−リンカー複合体を個体に投与し、インビボで適当な抗体の結合部位との共有結合化合物を形成させることを含む。インビボで形成されるAAターゲッティング化合物の抗体部分は、ターゲッティング剤−リンカー複合体の投与の前、同時または後に、個体に投与することができる。既に述べたように、AAターゲッティング剤はリンカー/反応性部分を含んでもよい、または、抗体結合部位を適当に修飾してターゲッティング剤に共有結合させることができる。あるいは、またはそれに加えて、適当な免疫原を用いて免疫化した後に、個体の循環系に抗体が存在してよい。例えば、キャリアタンパク質に結合した基質の反応性中間体で免疫化することにより、触媒的抗体を発生させることができる。R.A.LernerおよびC.F.Barbas 3rd著、Acta Chem.Scand.50:672−678(1996)を参照されたい。特に、P.Wirsching et al.,Science 270:1775−1782(1995)(J.Wagner et al.,Science 270:1797−1800(1995)にコメントしている)に記載のように、ジケトン部分に結合しているスカシガイ(keyhole limpet)ヘモシアニンを投与することにより、アルドラーゼ触媒的抗体を発生させることができる。
本発明は、組織および細胞中に、トロンボスポンジン受容体または抗血管新生剤(すなわち、AAターゲッティング剤受容体)を視覚化または局在化させる方法も提供する。一つの実施形態において、生検した組織を、AAターゲッティング剤受容体の存在について調べることができる。もう一つの実施形態において、被験者における血管新生を、AAターゲッティング剤または検出可能なラベルを含む化合物を被験者に投与することにより画像化することができる。本明細書で用いられる「検出可能なラベル」という用語は、インビボに投与し、その後に検出することができる任意の分子を指す。検出可能なラベルの例としては、放射性ラベルおよび蛍光分子がある。放射性核種の例としては、インジウム−111、テクネチウム−99、カーボン−11およびカーボン−13がある。蛍光分子としては、フルオレセイン、アロフィコシアニン、フィコエリスリン、ローダミンおよびテキサス・レッドがあるが、これらに限定されない。
併用療法
腫瘍中の脈管構造は、通常、活性血管新生を奏し、腫瘍の成長を支持する新しい血管を連続的に形成することになる。そのような新生血管は、新生脈管構造が、アルファvベータ3インテグリンを含む独自の内皮細胞表面マーカー(Brooks著、Cell 79:1157−1164(1994);WO 95/14714、Int.Filing Date Nov.22、1994)を発現し、新生血管成長因子に対する受容体(MustonenおよびAlitalo著、J.Cell Biol.129:895−898(1995);Lappi、Semin.Cancer Biol.6:279−288(1995))を発現する点において成熟脈管構造から区別することができる。
本発明は、各々がその治療に適した方式に従って投与される一以上の腫瘍治療薬と組み合わせて、一以上のAAターゲッティング剤を投与することも含む。併用療法の成分は、同時または非同時に投与することができる。本明細書で用いられる「同時に投与された」および「同時投与」という用語は、一以上のAAターゲッティング化合物と一種類の他の腫瘍治療薬とを実質的に同時に投与することを包含する。
本明細書で用いられる「非同時」投与という用語は、一以上のAAターゲッティング化合物を、異なる時間に、重複しても重複しなくても、任意の順番で投与することを包含する。この方法としては、組み合わせた成分を用いたり薬剤を変更する連続的治療(例えば、前治療、後治療または重複治療)、または、一つの成分を長期間投与し他の成分を間欠的に投与することがあるが、これらに限定されない。成分を、同じまたは別々の組成物中で、同じまたは異なる投与経路により投与することができる。
AAターゲッティング化合物と組み合わせて用いることができる適当な腫瘍治療薬剤および組み合わせを表4〜6に列挙する。
BAMVEC移動アッセイ
内皮細胞移動は、P.J.Polverini et al.,Methods Enzymol.198:440−450(1991)に記載のように行われる。BAMVEC(ウシ副腎微小血管内皮細胞、(VEC Technologies、Rensselaer、NY)製)を、0.1%BSAを含むEBM(内皮系培地)中で一晩飢餓させる。細胞をHBSSで洗い、Cellstripper(商標)(Mediatech、Herndon、VA)で10分間処理し、次に、トリプシンで採取し、0.1%BSAを含むEBM中に1.5×106細胞/mLの濃度で再懸濁させる。次に、細胞を、改変Boydenチャンバー(Nucleopore Corp製)の底部に加える。チャンバーを組立て、逆さまにし、細胞を90分間固着させる。試験化合物を、ウエルの頂部に加え、3〜4時間インキュベートする。膜を回収し、固定し、染色し、細胞はフィルターを通過して移動する。細胞を10個の視野を用いて100倍で数える。0.25%FBS(ウシ胎児血清)(Tissue Culture Biologicals、Tulare、CA)を陽性対照として使用し、0.1%BSAを陰性対照として使用する。背景移動は差し引き、FBS誘発移動の百分率でデータを示す(最大移動%)。
マトリゲルプラグ(Matrigel plug)アッセイ
氷上で、100ng/mlのbFGF(R&D systems製)を含む成長因子低減マトリゲル(BD Bioscience製)500μlを調製し、イソフルオランで麻酔したヌードマウス(1グループ当たり5匹のマウス)の左胸部領域に注射する。試験化合物を、30mg/kgの割合で1週間に2回、静脈内投与する。1週間後、プラグ(栓)を取り出し、写真を撮る。同じグループの5つのプラグを一緒に並べ、一つのOTC化合物ブロック中でカチカチに凍結させる。Leica CM1850 Cryostat(低温保持装置)を用いて各ブロックから異なる深さにおいて5つの5μmのセクションを得る。スライドを直ちに冷アセトン中で2分間固定し、風乾する。Anti−Rat IG HRP検出キット(BD Pharmingen製)を使用し、製造者の取扱説明書に提供された方法により、血管のCD31免疫組織化学的染色を行う。用いられる一次CD31抗体は、Rat IgG2a、Clone MEC13.3(BD Pharmingen製、cat# 550274)である。CD31抗体を1:30〜50に希釈する。各プラグのCD31陽性領域を、Nikon Eclipse 80i顕微鏡(20倍)に接続されたQimaging Micropublisher 5.0 RTVカメラを用いて撮影する。ImagePro 5.1ソフトウェアを使用し、実験を通してコモン・マクロ(common macro)を用いてCD31陽性領域を定量化する。各プラグの5つのセクションの合計CD31陽性領域を計算する。
本発明の典型的実施形態を示すが特許請求の範囲または明細書をいかようにも制限しない以下の実施例により、本発明の有用性を示す。
実施例