JPH09507850A - 直鎖状ホルミル化合物の調製法 - Google Patents
直鎖状ホルミル化合物の調製法Info
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Abstract
(57)【要約】
一酸化炭素、水素及び触媒系の存在下におけるヒドロホルミル化により、内部不飽和を持つC4〜C12のカルボン酸又は対応するエステル又はニトリルから出発して直鎖状のω - ホルミルカルボン酸又は対応する直鎖状のホルミルニトリル化合物を調製する方法において、ヒドロホルミル化が水性媒体中で実行され、かつ触媒系が白金及び水溶性の有機二座配位子を含む方法。
Description
【発明の詳細な説明】
直鎖状ホルミル化合物の調製法
本発明は、一酸化炭素、水素及び触媒系の存在下におけるヒドロホルミル化に
より、内部不飽和を持つC4〜C12のカルボン酸又は対応するエステル又はニト
リルから出発する直鎖状のω - ホルミルカルボン酸又は対応する直鎖状のホル
ミルニトリル化合物を調製する方法に関する。
内部不飽和を持つ化合物から出発するヒドロホルミル化により高い選択性で直
鎖状の(末端)アルデヒド化合物を調製することは困難である。ここで、内部不
飽和を持つとは、不飽和結合が炭素原子の鎖中の末端に位置されていないことを
意味する。内部不飽和を持つ化合物から出発する直鎖状のホルミル(アルデヒド
)化合物の低い選択性のこの問題は、米国特許第4801738号明細書に記載
されている。この特許明細書は、内部不飽和を持つペンテノエートエステルが、
トルエン溶媒中でのロジウム/トリフェニルホスフィン錯体でのヒドロホルミル
化に先だって、まず末端に不飽和を持つ化合物(4 - ペンテノエートエステル
)に異性化される方法を述べる。末端に不飽和を持つ化合物への内部不飽和を持
つ化合物の異性化は、さもなければ、末端(直鎖状の)ホルミル化合物(5 -
ホルミルバレレートエステル)のための選択性が望ましくなく低いであろう故に
必要である。この方法は、余計な異性化段階の
ために不利である。
本発明の目的は、内部不飽和を持つカルボン酸又は対応するエステル又はニト
リルが高い選択率及び簡単な方法で直鎖状のホルミル化合物にヒドロホルミル化
され得るところの方法を提供することである。
この目的は、ヒドロホルミル化が水性媒体中で実行され、そして触媒系が白金
及び水溶性の有機二座配位子を含むことにおいて達成される。
もし、これらの直鎖状のホルミル化合物が本発明の方法を使用して調製される
なら、所望の生成物は高い選択性で、そして単一のプロセス段階において調製さ
れ得ることが分かった。この方法の更なる利点は、アルデヒドの全部(直鎖状及
び分岐状のアルデヒド)のための選択性が高いことである。分岐状のアルデヒド
は有用な副生成物であり得、あるいは脱カルボニルによって出発物質に有利に転
換され得る。生成物の損失は、このように、(5 - ホルミル - バレレートエス
テルの調製ための欧州特許出願公開第295551号公報に述べられているよう
に)出発物質に(所望されない)分岐状のアルデヒドを転換することにより避け
られる。
更なる利点は、ホルミルカルボン酸又はホルミルニトリル化合物が、例えば、
水より低い極性の溶媒での抽出により触媒系から容易に分離され得ることである
。触媒系は、水相中に残存するであろう。そして、次のヒドロホルミル化に有利
に再利用され得る。
更に、カルボン酸又はエステルから出発するとき、ジカルボン酸のある量が副
生成物として形成されることは有利であり得る。ジカルボン酸はしばしば、多く
の用途を持つ有用な副生成物である。適例はアジピン酸であり、該アジピン酸は
、内部不飽和を持つペンテン酸(又はペンテノエートエステル)が本発明に従っ
て反応されるとき副生成物として形成される。
本発明に従う方法でヒドロホルミル化され得る内部不飽和を持つC4〜C12の
有機ニトリル化合物は、直鎖状の化合物である。適切な化合物の例は、2 - ブ
テンニトリル、2 - ペンテンニトリル、3 - ペンテンニトリル、4 - ヘキセ
ンニトリル、3 - ヘキセンニトリル、2 - ヘキセンニトリル又は9 - ウンデ
カンニトリルである。
本発明に従う方法でヒドロホルミル化され得るカルボン酸は、カルボキシル基
又はエステル基の他に、4〜12の炭素原子を含む。内部にエチレン性不飽和を
持つ適切なカルボン酸の例は、2 - ブテン酸、2 - 及び3 - ペンテン酸、2
- 、3 - 及び4 - ヘキセン酸、5 - ヘプテン酸、5 - 及び6 - オクテン酸
、9 - ウンデセン酸及び多不飽和酸例えば2,4 - ヘキサジエン酸及び2,4
- ペンタジエン酸である。
本発明に従う方法のための出発物質として使用されるカルボン酸エステルは、
一般に、例えば上記のカルボン酸のアルキルエステル、アリールエステル又はア
ラルキルエステルである。アルキルエステル基は、1〜8個の炭素原子
を持つことができ、アリールエステル基又はアラルキルエステル基は、6〜12
個の炭素原子を持つことができる。適切なエステル基の例は、メチル、エチル、
プロピル、イソプロピル、n - ブチル、ターシャリー - ブチル、イソブチル、
シクロヘキシル、ベンジル及びフェニルエステル基である。エステル基はヒドロ
ホルミル化中に加水分解するであろうし、そしてホルミルカルボン酸が主要な生
成物であろう。
上記化合物の混合物はまた、本発明の方法を使用してヒドロホルミル化され得
る。可能な混合物の例は、不飽和結合の位置が異なるところの化合物の混合物で
ある。そのような混合物はまた、末端に不飽和を持つ化合物を含み得る。カルボ
ン酸とカルボン酸エステルの混合物はまた、本発明に従う方法でヒドロホルミル
化され得る。好ましくはエステルは、共反応物として使用されると同一のカルボ
ン酸から誘導される。一般に、該混合物は、不飽和化合物の全量に対して少なく
とも20%の内部不飽和を持つ化合物を含むであろう。
出発化合物の好ましい群は、次の式により示される
CH3−CH=CH−CH2−L (1)
CH3−CH2−CH=CH−L (2)
(ここで、Lは、
であり、Y1は1〜8個の炭素原子を持つアルキル基、6〜12個の炭素原子を
持つアリール基又は7〜12個の炭素原子を持つアラルキル基である。)。
Y1の例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n - ブチル、ターシャ
リー - ブチル、イソブチル、シクロヘキシル、ベンジル及びフェニルである。
好ましくはメチル、エチル又はフェニルが使用される。化学式(1)又は(2)
の化合物から出発するときに得られる直鎖状のアルデヒド化合物は、ナイロン -
6又はナイロン - 6,6前駆体を作るためにある方法において有利に使用され
得る。
本発明に従う方法の利点は、化学式(I)に従う化合物又は化学式(I)に従
う化合物の多くの量を含む出発化合物の混合物から出発するときに、最も著しい
。これは、化学式(I)の化合物又はこれらの混合物がブタジエンから出発して
容易に得られうるからである。末端に不飽和を持つ化合物の少量が一般に、これ
らの混合物中に存在するであろう。例えば、ペンテン酸は、欧州特許出願公開第
405433号公報に述べられたように(水及び一酸化炭素の存在下に)ブタジ
エンをヒドロキシカルボニル化することより調製され得る。ペンテン酸の異性体
混合物が調製され、ここで、該混合物は、3 - ペンテン酸を主として含み、そ
して4 - 及び2 - ペンテン酸の少量を含む。例えば、欧州特許出願公開第30
1450号公報に述べられたように一酸化炭素とアルコールでブタジエンをカル
ボニル化することにより、(主として)3 - ペンテノエート及び
4 - 及び2 - ペンテノエートからなる混合物が、調製され得る。ペンテンニト
リルは、ブタジエンから出発する米国特許第3496215号明細書に述べられ
たような方法により調製され得る。
以下にペンテン酸のヒドロホルミル化が、とりわけ述べられるであろう。しか
し、本発明はそれ故に、この出発化合物に限定されない。以下に述べられる条件
はまた、上記の他の出発物質にも適用されるであろう。
一般に、二座配位子として使用される水溶性化合物は、次の一般式により示さ
れ得る
R1R2−M1−R−M2−R3R4 (3)
(ここで、M1及びM2は、リン(P)原子、アンチモン原子又はヒ素原子を示し
、Rは、少なくとも三つの原子を持つ二価の有機架橋基を示し、そしてR1、N2
、R3及びR4は、同一の又は異なった有機基を示し、そして少なくとも1つの親
水性の基がR1、R2、R3、R4及び/又はR上に置換されている。)。M1及び
M2は、リン(P)原子であることが好ましい。
親水性基は、水中での有機二座配位子の溶解度を高めるところのいずれの基で
もよい。この親水性基は、非常に極性の基、例えばアミン誘導体、例えばジアル
キルアミン基又はより好ましくはイオン性基であり得る。配位子化合物中の親水
性基の位置は重大ではない。親水性基は、基R1〜R4又は架橋基Rに結合され得
る。
適切なイオン性親水性基の例は、スルホネート基 - SO3
Z、ホスホネート基 - PO3Z、カルボキシレート基 - COOZ、又はアンモ
ニウム塩のカチオン性基 - N(R5)3Xであり、ここで、Zはカチオン性基を
示し、R5は1〜18個の炭素原子を持つ脂肪族又は芳香族炭化水素基又は水素
を示し、そしてXはアニオン性基を示す。もし、二座配位子が、例えばR1、R2
、R3及び/又はR4としてアリール基を含むなら、アンモニウム塩のカチオン性
基は好ましくは、二座配位子中の非アリール基に結合される。これらの非アリー
ル基は、架橋基(R)又はR1〜R4としての非アリール基であることができる。
親水性基の他の例は、フェノラート基Ar - OZが配位子中に存在するときで
ある。Ar基は、いずれかの芳香族基R1、R2、R3、R4及び/又はRであり得
る。
適切なカチオン性基(Z)の例は、金属、特にアルカリ金属及びアルカリ土類
金属、例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウム及びバリウムの無機カチオン
並びにアンモニウムイオン又は第四級アンモニウムイオン、例えばテトラメチル
アンモニウム、テトラプロピルアンモニウム又はテトラブチルアンモニウムであ
る。
適切なアニオン性基(X)の例は、ハライド、サルフェート及びホスフェート
基及びR6 - SO3 -、R6 - CO2 -及びR6 - PO3 -基であり、ここで、R6 -
は、C1〜C12のアルキル又はC1〜C12のアリールを示す。
一般に、親水性基の数は1〜6個である。基の数は、二座配位子の1分子当り
1〜4個であることが好ましい。
R1、R2、R3及びR4は、C1〜C15の(シクロ)アルキル基又はC5〜C20の
アリール基であり得る。これらの基は好ましくは、アリール基、例えは、ナフチ
ル、フェニル又はピリジルのような複素環式アリール基である。可能な置換基の
例は、アルキル基例えばメチル、エチル又はイソブチル基、アルコキシ基例えば
メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ及びハライドである。
架橋基Rは、3〜30個の炭素原子を持つ有機基であり得る。Rは、二価のC9
〜C12のアルキル基、例えばトリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン
又はヘキサメチレンであり得る。
親水性基なしの、式(3)に従う二座のホスフィン配位子化合物の例は、1,
3 - ビス(ジフェニル - ホスフィノ)プロパン、1,4 - ビス(ジフェニル
- ホスフィノ)ブタン、2,3 - ジメチル - 1,4 - ビス(ジフェニルホス
フィノ)ブタン、1,4 - ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)ブタン、1,
3 - ビス(ジ - p - トルイル - ホスフィノ)プロパン、1,4 - ビス(ジ
- p - メトキシフェニルホスフィノ)ブタン、2,3 - ビス(ジフェニルホス
フィノ) - 2 - ブテン、1,3 - ビス(ジフェニルホスフィノ) - 2 - オ
キソプロパン及び2 - メチル - 2 - (メチルジフェニルホスフィノ) - 1,
3 - ジ(ジフェニルホスフィノ)プロパンである。上記の配位子は、一つ又は
それ以上の親水性基で置換されるとき、本発明に従う方法において使用される可
能な水溶性の二座配位子化合物の例で
ある。
好ましくは、架橋基Rは、M1とM2の間に「剛直な」結合を形成する。「剛直
な」結合とは、M1とM2に、お互いに関して殆ど又は全くコンホメーションの自
由を許さない結合(殆どコンホメーションの自由をまた許さないところの二重結
合に匹敵する)を意味する。より一層コンホメーションの自由を可能にする架橋
基を持つ二座のホスフィン配位子化合物は、より好ましくない結果をもたらすこ
とが分かった。一般に、M1とM2の間の最も短い距離は好ましくは、3、4又は
5原子により形成される。これらの原子は、炭素のみならず、ヘテロ原子、例え
ば窒素、酸素、硫黄及びリン原子を示し得る。
適切な「剛直な」架橋基の例は、M1とM2の間の鎖中に少なくとも一つの環状
基を含む二価の有機基であり、該環状基は芳香族であり得る。この環状基は、架
橋基に「剛直な」性質を授け、そして1〜3個の炭素原子を持つアルキル基を経
てM1及び/又はM2に多分結合され得る。適切な架橋基の例は、次の一般式によ
り示され得る
−R7−Y−R8− (4)
[ここで、Yは炭化水素基を示し、該基は少なくとも一つの環状構造を含み(該
環状構造は、架橋基に剛直性を授ける)、該環状構造は任意的に置換されており
、そして該炭化水素化合物はヘテロ原子、例えば酸素、窒素、リン及び硫黄を含
むことができ、そしてR7及びR8は互いに独立して省略されることができ、又は
互いに独立してC1〜
C3のアルキレン基を示し得る]。一般に、環状構造は、3〜20個の原子を含
むであろう。M1及びM2は、剛直な環Yに対してシス又はトランスであり得る。
もし、基R7及び/又はR8が存在するなら、それ/それらはまた、剛直な架橋Y
に対してシス又はトランスであり得る。
ヘテロ原子を含むY中に環状構造を持つ二座のホスフィンの例は、2,3 -
o - イソプロピリデン - 2,3 - ジヒドロキシ - 1,4 - ビス(ジフェニ
ルホスフィノ)ブタン(DIOP)であり、これは市場において入手可能である
。DIOPから誘導された化合物がまた適している。式(III)中のYのために特
に適する環状構造の他の基は、環状アルカン、例えばシクロプロパン、シクロブ
タン、シクロペンタン及びシクロヘキサンである。架橋された環状アルカンはま
た、式(III)中の環状基Yとして使用されるために非常に適している。そのよう
な架橋された環状アルカンの例は、ビシクロ[1,1,2]ヘキサン、ビシクロ
[2,2,1]ヘプタン及びビシクロ[2,2,2]オクタンである。
Yの環状構造は任意的に、一つ又はそれ以上のアリール又はアルキル基及び/
又は他の官能基で置換され得る。Y上に置換される官能基はまた、本発明に従う
方法において使用される有機二座配位子の溶解度を増加するところの親水性基で
あり得る。官能基は、担体上に二座のホスフィンを固定化するために任意的に使
用され得る。これらの官能基の例は、例えば、カルボニル、ヒドロキシル、アミ
ン及
びハライド基である。
他の適切な「剛直な」架橋基は、(少なくとも)2つ結合された、好ましくは
芳香族の、環系を含む二価の有機基である。二環系は、お互いに関して束縛され
た回転を有し、それ故に、架橋は「剛直な」性質を有する。そのような化合物は
、例えば、「アドバンスド オーガニック ケミストリー、リアクションズ、メ
カニズムズ アンド ストラクチャー(Advanced Organic Chemistry,Reactions
,Mechanisms and Structure)」、ジェリー マーチ(Jerry March)、第4版、
1992年、ジョン ワイリー アンド サンズ(John Wiley & Sons)、第1
01頁に詳細に述べられている。適切な結合環系の例は、ビフェニル、ビナフチ
ル及びビピリジルである。結合環系を持つ「剛直な」架橋基を持つ二座のホスフ
ィンの例は、2,2´ - ビス - (ジフェニルホスフィノ) - 1,1´ - ビナ
フチル(BINAP)であり、これは市場において入手可能である。環系は、上
記の環構造Yと同じ方法において置換され得る。
環化合物を持つ適切な「剛直な」架橋基Rの全く異なる基は、金属のビス(η
- シクロペンタジエニル) - 配位化合物(またメタロセンとして公知である)
である。特に適切なメタロセンはフェロセンである。
親水性基が未だ組込まれていない剛直な架橋基(R)を持つ適切な二座のホス
フィンの例は、既に述べたDIOP(A)、ビス(ジフェニルホスフィン)フェ
ロセン(B)、トランス - 1,2 - ビス(ジ(m - メチルフェニル)ホス
フィノメチル)シクロブタン(C)、トランス - [(ビシクロ[2.2.1]
ヘプタン - 2,3 - ジイル)ビス(メチレン)]ビス[ジフェニルホスフィン
](D)、トランス - [(ビシクロ[2.2.2]オクタン - 2,3 - ジイ
ル)ビス(メチレン)] - ビス[ジフェニルホスフィン](E)、トランス -
1,2 - ビス(ジフェニルホスフィノメチル)シクロブタン(DPMCB)(
F)、トランス - 1,2 - ビス[ジフェニルホスフィノメチル]トランス -
3,4 - ビス[フェニル]シクロブタン(G)及び既に述べたBINAPであ
る。(カッコ内の文字は、化学式のシートを参照する。)
親水性基は、上記化合物にたやすく結合され得る。例えば、スルホネート基は
、硫酸中のSO3の助けによりスルホン化を経て配位子に結合され得る。カルボ
キシレート基、ホスホネート基及びアンモニウム塩のカチオン性残基が、当業者
に公知の合成法を使用して組込まれ得る。
助触媒が好ましくは、直鎖状生成物への選択性を更に改善するために触媒系に
加えられる。これらの助触媒は、(水性溶液中において18℃で測定された)p
Ka<2である酸、好ましくはスルホン酸類、例えばスルホン酸、トリフルオロ
メタンスルホン酸、ターシャリーブチルスルホン酸又はp - トルエンスルホン
酸である。酸対白金のモル比は、1:1〜30:1、そして好ましくは1:1〜
10:1であり得る。
白金又は白金化合物は、均一系又は不均一な、固定され
た系において使用され得る。均一系が好ましい。白金は、二座の化合物との錯体
をその場で形成する故、初めのpt化合物の選択は通常重大でない。適切な白金
化合物は、例えば、白金と例えばハロゲン化水素、硝酸、スルホン酸及び一分子
当り12個より多くない炭素原子を持つカルボン酸の塩である。そのような塩の
例は、PtCl2、Pt(AcAc)2(AcAc=アセチルアセトネート)、C
ODPtCl2(COD=シクロオクタジエン)、Pt(CH3CN)4(BF4)2
及びCODPt(AcAc)BF4である。
水性媒体は、一般に水である。水に次いで他の溶媒が任意的に存在し得る。他
の溶媒の例は、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ベンゾニトリル及
びアセトニトリルである。
ヒドロホルミル化の温度は一般に50〜200℃であり、そして好ましくは9
0〜120℃である。
圧力は重大ではなく、そして例えば4〜20MPaであり得る。
水素対一酸化炭素のモル比は、例えば1:10〜10:1であり得る。この比
は、ホルミルカルボン酸の収量対ジカルボン酸の収量の比に影響を及ぼす。得ら
れた反応混合物のジカルボン酸の含有量は、より多い一酸化炭素が使用されるに
つれて増加するであろう。もし、所望する生成物がホルミルカルボン酸であるな
ら、一酸化炭素対水素のモル比は約1:1であろう。もし、ジカルボン酸の著し
い量
が所望なら、水素に対する一酸化炭素のモル過剰量は、5より高い。
不飽和カルボン酸対白金のモル比は、一般に100:1〜1000:1であり
、しかし好ましくは400:1〜600:1である。
不飽和カルボン酸と水のモル比は、一般に1:20〜1:2の間にある。
ヒドロホルミル化は好ましくは、連続的に行われる。本発明の方法は、ヒドロ
ホルミル化が第一段階(反応領域)において起り、続く第二段階により触媒が生
成物から分離される様式において有利に行われ得る。可能な反応領域の例は、一
つ又はそれ以上の連続的に攪拌された槽型反応器又は管状反応器である。触媒が
水相にたやすく溶解する故に、ホルミルカルボン酸は、触媒を含む水相から容易
に分離され得る。可能な分離技術は、例えば蒸留、晶出及び抽出である。反応生
成物は好ましくは、より低い極性の有機溶媒での抽出により、水相から単離され
る。可能な有機溶媒は、例えば、芳香族溶媒例えばベンゼン、トルエン、キシレ
ン、及びエーテル例えばジエチルエーテル、メチルターシャリー - ブチルエー
テル、エステル例えば酢酸ブチル、酢酸エチル、及び他の溶媒例えばジクロロメ
タン、1,2 - ジクロロエタン、ジオキサン、ジグリムである。生成物が水相
から分離された後、触媒を含む水相は、反応領域に有利に再循環され得る。本発
明に従う触媒系の利点は、生成物が有機抽出剤により抽出されるとき白金及び配
位子が全く又は殆ど失われないということである。
直鎖状のホルミルカルボン酸又は直鎖状のホルミルニトリルは、他の副生成物
例えば非直鎖状のアルデヒド副生成物から、通常の分離技術例えば晶出、抽出又
は蒸留例えば抽出蒸留により分離され得る。
本発明はまた、(末端)ω - ホルミルカルボン酸及び5 - ホルミル吉草酸夫
々から出発する一般に末端ジカルボン酸、特にアジピン酸を調製する方法に関し
、ここで、該出発化合物は上記の方法により得られる。上記の方法により調製さ
れるジカルボン酸の収量は、本発明の方法において、好ましくは既に形成された
ジカルボン酸の存在下に、形成されたホルミルカルボン酸を酸化することにより
増加され得るであろう。そのような酸化は、例えば、欧州特許出願公開第295
551号公報、欧州特許出願公開第131860号公報及びベーシック プリン
シプルズ オブ オーガニック ケミストリー(Basic Principles of Organic
Chemistry)(ジェー.ディー.ロバーツ(J.D.Roberts)、エム.シー.カセリ
オ(M.C.Caserio)、第二版、第712〜713頁)に述べられている。一般に
、ホルミルカルボン酸は、任意的に触媒の存在下において、酸素又は酸素含有ガ
スの存在下に50〜80℃で酸化される。その触媒は、例えばMn又はCo含有
触媒であり得る。
加えて本発明は、末端アミノカルボン酸、そして特に6 - アミノカプロン酸
を調製する方法に関する。例えば、本発明に従う方法により調製された5 - ホ
ルミル吉草酸は、
(水素及びアンモニアによる)還元的アミノ化により6 - アミノカプロン酸に
有利に転換され得る。5 - ホルミル吉草酸の還元的アミノ化は、例えば、米国
特許第4950429号明細書に述べられた方法を用いて達成され得る。一般に
、還元的アミノ化は、50〜150℃の温度で及び1.0〜40MPaの高めら
れた圧力で水素化触媒及び任意的に溶媒の存在下において過剰量のアンモニア及
び水素を用いて達成される。適切な溶媒の例は、水及び1〜5個の炭素原子を持
つ一価又は多価アルコールである。水が好ましく使用される。
適切な水素化触媒の例は、周期律表(ケミカル アンド エンジニアリング
ニューズ(Chemical and Engineering News)、63(5)、27、1985年か
らの、シーエーエス バージョン(CAS version))のVIII族からの金属である。そ
のような触媒の例は、コバルト及びニッケル触媒及び貴金属触媒ルテニウム、白
金及びパラジウムである。該触媒は、活性促進剤を含み得る。そのような剤の例
は、Zr、Mn、Cu及びCrである。触媒は、それらの全体が、上記元素から
、又は活性金属を担持している担体例えば酸化アルミニウム、ケイソウ土、活性
炭からなり得る。どのようにして還元的アミノ化が行われるべきであるかについ
ての更なる情報のために、上記の米国特許第4950429号明細書が簡便のた
めに引用される。
5 - ホルミル吉草酸から出発して上記の方法により調製された6 - アミノカ
プロン酸は、適切な溶媒例えばC1〜
C6のアルカノール又は水中において、150〜370℃で閉環によりε - カプ
ロラクタムに有利に転換され得る。
ε - カプロラクタムを調製するための上記の方法により、例えば米国特許第
4950429号明細書に述べられた方法に比較して多数のプロセス段階を減ら
すことができる。米国特許第4950429号明細書は、ヒドロホルミル化によ
り得られる5 - ホルミルバレレートエステルがまず、5 - ホルミル吉草酸に加
水分解され、次いで還元的アミノ化により6 - アミノカプロン酸に転換され、
そして続いて6 - アミノカプロン酸はε - カプロラクタムへ環化されるところ
の方法を開示する。本発明に従う方法により、付加的な加水分解なしにヒドロホ
ルミル化の生成物を用いて還元的アミノ化を直接的に開始することができる。
本発明は今、次の限定するものでない実施例に関して説明されるであろう。実
施例において言及される選択率は、転換された基質のモル量に対する形成された
特定の生成物のモル量×100(%)として計算される。
実施例I
次のものが150ミリリットルのハステロイC製オートクレーブにはかり取ら
れた。即ち、45ミリリットルの脱ガスされた水中の37.4mg(0.1ミリ
モル)のCODPtCl2(COD=1,5 - シクロオクタジェン)及び89.
7mg(0.1ミリモル)のテトラスルホネート化トランス - 1,2−ビス(
ジフェニルホスフィノメチレン)シクロブタンである。30分間の攪拌後、4.
9gの
新しく蒸留された3 - ペンテン酸が加えられ、そしてオートクレーブは、CO
/H2=1(モル/モル)で5.0MPaにおいて100℃に加熱された。最終
圧力は、CO/H2ガス混合物で8.0MPaに調節された。4時間後、反応混
合物は冷却され、減圧され、そして水性混合物が100ミリリットルのジエチル
エーテルで3回抽出された。エーテル相が集められ、そして残余の水性相が50
mmHg、50℃において蒸発された。次に、200ミリリットルのトルエンと
1.0gのデカンが加えられた。この有機層は、ガスクロマトグラフィー(GC
)により分析された。水相は、固体残渣が残るまで蒸発された。得られた残渣は
ジエチルエーテル中に溶解され、そして0.2gのデカンを加えた後、溶液はG
Cにより分析された。これは、94.1%までの全体のマスバランス、転換率:
80.3%、アルデヒドのための選択率:83%、N/Br(=直鎖状アルデヒ
ド/分岐状アルデヒド)=3.4、吉草酸のための選択率:4.6%、アジピン
酸のための選択率:8.1%をもたらした。
実施例II
実施例Iが、テトラスルホネート化トランス - 1,2 - ビス(ジフェニルホ
スフィノメチレン)シクロブタンが、モノスルホネート化トランス - 1,2 -
(ジフェニルホスフィノメチレン)シクロブタンにより置き換えられたことを除
き繰り返された。転換率は23.5%であった。アルデヒドのための選択率は9
4.6%であり、N/Br=5.
25であり、吉草酸のための選択率は4.9%であった。ジカルボン酸は形成さ
れなかった。
実施例III
実施例Iは、2 - ペンテン酸が3 - ペンテン酸の代わりに使用されたことを
除き繰り返された。
3時間の反応時間の後に、転換率は37.1%であり、アルデヒドのための選
択率は84.2%であり、N/Brは3.5であり、吉草酸のための選択率は5
.7%であり、そしてジカルボン酸のための選択率は9.4%であった。
実施例IV
実施例Iは、(実施例Iの方法における基質の添加前に)30ミリリットルの
脱ガスされたトルエン及び17.5マイクロリットル(0.2ミリモル)のトリ
フルオロメタン硫酸が水性混合物に加えられたことを除き繰り返された。
3.5時間の反応時間の後に、86%の転換率が達成された。アルデヒドへの
選択率は86.9%であり、3.9のN/Brであった。吉草酸及びジカルボン
酸への選択率は夫々、5.2%及び7.2%であった。
実施例V
実施例Iは、実施例IのCODPtCl2及びホスフィン配位子の0.5倍量
が使用され、そして反応がCO/H2=1/1の100バールにおいて130℃
で実行されたことを除き繰り返された。1時間の反応時間の後に、転換率は68
%であり、アルデヒドへの選択率は71.8%であり、3.0のN/Brであっ
た。吉草酸及びジカルボン
酸への選択率は夫々、16.8%及び11.2%であった。
実施例VI
実施例Iは、58.4mg(0.1ミリモル)のトランス - 1,2 - ビス[
フェニル - (4 - リチウムスルホナト - 1 - ブチル)ホスフィノメチレン]
シクロブタンが、テトラスルホネート化ホスフィンに代えて使用されたことを除
き繰り返された。5時間の反応時間の後に、35.2%の転換率が達成された。
アルデヒドへの選択率は90.7%であり、2.6のN/Brであった。吉草酸
への選択率は9.3%であった。ジカルボン酸生成物は得られなかった。
実施例VII
実施例Iは、41.1mg(0.1ミリモル)のPt(COD)2がCODP
tCl2に代えて使用され、そして30ミリリットルの脱ガスされたトルエンが
基質の添加前に加えられたことを除き繰り返された。4時間の反応時間の後に、
72.5%の転換率が達成された。アルデヒドへの選択率は86.5%であり、
4.0のN/Brであった。吉草酸及びジカルボン酸への選択率は夫々、4.5
%及び9.0%であった。
実施例VIII
実施例Iは5.3gの3 - ペンテン酸を使用して繰り返された。圧力は、反
応混合物が冷却された後に、解放された。水性の反応混合物は次いで、窒素雰囲
気下においてエーテル(50ミリリットルで3回)を用いて抽出された。
この第一のサイクル後、エーテル相はGCにより分析された。エーテル相中の生
成物及び出発物質の量は表1に与えられている。この後に、新しい3 - ペンテ
ン酸の一定量が水性の相に加えられ(表1、欄1)、その後、反応が上記の方法
で繰り返された。このサイクルが5回繰り返された。エーテル抽出物は、夫々の
サイクルの後に、GCにより分析された。最後のサイクルの後に、水相もまた、
GCにより分析された。
表1は、3 - ペンテン酸の量及び夫々のサイクルの結果を示す。これらの結
果は、触媒がその活性を保有しながら容易に再利用され得ることを示す。
4サイクル後の全体の転換率は、78.8%であった。吉草酸のための選択率
は6.2%であり、5 - ホルミル吉草酸のために62%であり、全体のホルミ
ル吉草酸のために80.3%であり、ジカルボン酸のために11.4%であった
。N/Brは3.4であった。
実施例IX
晶出による5 - ホルミル吉草酸(5 FVA)の精製:
本発明に従う方法により得られた5 - ホルミル吉草酸(80%)、4 - ホルミ
ル吉草酸(16%)及び3 - ホルミル吉草酸(4%)の混合物3.0gが、室
温でメチルターシャリーブチルエーテル中に溶解された。−20℃に冷却すると
、1.4gの白色の結晶物が得られた。融点は36〜37℃であった。1HNM
R及びGC分析によれば、この物質は、96%より多い5 - ホルミル吉草酸よ
り成って
いた。
実施例X
次のものが150ミリリットルのハステロイC製オートクレーブにはかり取ら
れた。即ち、45ミリリットルの脱ガスされた水中の37.4mgのCODPt
Cl2(COD=1,5 - シクロオクタジエン)及び90mgのテトラスルホネ
ート化トランス - 1,2 - ビス(ジフェニルホスフィノ - メチレン)シクロ
ブタンである。30分後に、4.43gのトランス - 3 - ペンテンニトリルが
加えられ、そしてオートクレーブが、CO/H2=1で5.0MPaにおいて1
00℃まで加熱された。最終圧力は、同一のCO/H2混合物により8.0MP
aに調節された。4時間後に、反応混合物が冷却され、そして水層が、100ミ
リリットルのジエチルエーテルを用いて3回抽出された。次に、アニソールが、
内部標準としてエーテル層に加えられた。全ての成分のモル質量は、GC - M
Sにより測定された。また、エーテル層の一部分は蒸発により濃縮され、そして1
HNMR及び13CNMRにより分析された。次の結果は、この方法において得
られたものである。即ち、転換率は20.7%であり、全アルデヒドの選択率は
91.4重量%(N/Br=6.6;N/Br=直鎖状アルデヒド/分岐アルデ
ヒド)であり、ペンタンニトリルへの選択率は3.7重量%であり、そしてカル
ボン酸ニトリル化合物への選択率は3重量%であった。実際に、トランス - 2
- ペンテンニトリルへの異性化は観察されなかった。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI
C07C 67/347 9279−4H C07C 67/347
69/716 9279−4H 69/716
227/08 9450−4H 227/08
229/08 9450−4H 229/08
255/17 8927−4H 255/17
C07D 201/08 9159−4C C07D 201/08
// C07B 61/00 300 7419−4H C07B 61/00 300
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),CA,CN,JP,KR,U
S
(72)発明者 トス,イムレ
オランダ国,6162 ジーエイチ ゲレー
ン,ヘンリ ヘルマンスラーン 48
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.一酸化炭素、水素及び触媒系の存在下におけるヒドロホルミル化により、内 部不飽和を持つC4〜C12のカルボン酸又は対応するエステル又はニトリルから 出発して直鎖状のω - ホルミルカルボン酸又は対応する直鎖状のホルミルニト リル化合物を調製する方法において、ヒドロホルミル化が水性媒体中で実行され ること、及び触媒系が白金及び水溶性の有機二座配位子を含むことを特徴とする 方法。 2.水溶性の二座配位子が、次の一般式により示されることを特徴とする請求項 1記載の方法 R1R2−M1−R−M2−R3R4 (ここで、M1及びM2は、リン(P)原子、アンチモン原子又はヒ素原子を示し 、Rは、少なくとも三つの原子を持つ二価の有機架橋基を示し、そしてR1、R2 、R3及びR4は、同一の又は異なった有機基を示し、そして少なくとも1つの親 水性の基がR1、R2、R3、R4及び/又はR上に置換されている。)。 3.架橋基Rが、M1とM2の間に剛直な結合を形成することを特徴とする請求項 2記載の方法。 4.M1及びM2が、リン(P)原子であることを特徴とする請求項1〜3のいず れか一つに記載の方法。 5.親水性の基が、スルホネート基 - SO3Z、ホスホネート基 - PO3Z、カ ルボキシレート基 - COOZ、又 はアンモニウム塩のカチオン性基 - N(R5)3Xである ことを特徴とする請求項2〜4のいずれか一つに記載の方法 (ここで、Zはカチオン性基を示し、R5は1〜18個の炭素原子を持つ脂肪族 炭化水素基を示し、そしてXはアニオン性基を示す。)。 6.pKa<2である酸が存在することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一 つに記載の方法。 7.内部不飽和を持つカルボン酸又はエステル又はニトリルが、次の式で示され ることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の方法 CH3−CH=CH−CH2−L (1) CH3−CH2−CH=CH−L (2) (ここで、Lは、 であり、Y1は1〜8個の炭素原子を持つアルキル基、6〜12個の炭素原子を 持つアリール基又は7〜12個の炭素原子を持つアラルキル基である。)。 8.ヒドロホルミル化の後にホルミルカルボン酸が抽出により触媒を含む水性混 合物から分離され、触媒系を含む得られた水性混合物が、連続法においてヒドロ ホルミル化に戻されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに 記載の直鎖状のω - ホルミルカルボン酸を調製する方法。 9.5 - ホルミル吉草酸から出発して還元的アミノ化を経る6 - アミノカプロ ン酸を調製する方法において、5 - ホルミル吉草酸が、請求項7又は8に記載 の方法を使用して調製されることを特徴とする方法。 10.請求項9に記載の方法により得られた6 - アミノカプロン酸から出発し てε - カプロラクタムを調製する方法において、6 - アミノカプロン酸が、溶 媒中で150〜370℃において閉環によりε - カプロラクタムに転換される 方法。 11.請求項7に従う方法により得られたアジピン酸及び5 - ホルミル吉草酸 の混合物から出発してアジピン酸を調製する方法において、5 - ホルミル吉草 酸がアジピン酸に酸化される方法。 12.明細書及び実施例において実質的に述べられた方法。
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