JPH09505370A - アスファルト層を敷設しコンパクションするためのフィニッシャおよび該フィニッシャの操作方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明の目的は、処理温度を増大させることなく且つコンパクションコストを増大させることなく、アスファルトのハイコンパクションを可能にするフィニッシャを提供することである。本発明は、機械に配置された２つの分離した受入れバケットから、操作方向に沿って縦列にジグザグ配列された対応する分配装置へ、２つの独立した搬送システムを介して材料を同時に輸送し、重ね合わさった層状に材料を堆積させて敷設することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】 アスファルト層を敷設しコンパクションするためのフィニッシャおよび該フィ ニッシャの操作方法 本発明は、アスファルト層を敷設しコンパクション（圧密）するためのフィニ ッシャおよび該フィニッシャの操作方法に関する。本発明のフィニッシャは、高 温アスファルト混合物を一時的に貯蔵するための受入れ装置と、アスファルトを プレコンパクション（予備圧密）し且つ平らに掻き取るためのコンパクションビ ームの前にアスファルトを縦断搬送するための搬送装置と、敷設幅に亘ってアス ファルト混合物を分離させることなく分配するための分配装置とを有する。 従来技術では、高温アスファルト混合物を一時貯蔵するための受入れバケット と、敷設ビームの前にアスファルトを縦断搬送するためのコンベーヤベルトと、 敷設幅に亘ってアスファルト混合物を分離させることなく分配するための拡散ス クリューと、アスファルトをプレコンパクションし且つ掻き取るための敷設ビー ムとを備えたアスファルトフィニッシャが知られている。敷設ビームは、牽引車 両にピン接合支持され、敷設すべき混合物の上を浮動する。 従来の敷設ビームは、突き固めビーム（タンパー）と振動ビーム（スクリード プレート）とから構成されている。 最近のハイコンパクションビームは、プレコンパクションのレベルを増大させ るために、追加のコンパクション部材を含んでいる。 敷設ビームの効率に依存して、再コンパクションのためにローラーが使用され る。 こうして、受入れバケット内のアスファルト混合物から、所定厚さのアスファ ルト層が敷設される。コンパクションの総和は、アスファルトの機械特性および 耐用性における決定的なファクターである。より高いコンパクショ ンは、正しい混合概念および適当な層構造の品質において著しい改良を意味する 。交通の恒常的な拡大および車軸の車端荷重の増大により、上述のような発展が 要求されている。 DE 90 13 760.4 U1 によれば、道路面を再復（更新）するための道路建造機械 が知られている。この機械は、駆動ユニットを有する粉砕（ミリング）ユニット 、混合ユニット、および材料トラフ（容器）から新たな材料を引き出す搬送装置 を有する加熱ユニット、並びに敷設ユニットを備えている。搬送装置は、道路建 造機械の長手方向に沿って縦列配置された２つのベルトコンベーヤを有する。こ こで、第１のコンベーヤベルトは材料トラフから牽引機械とトレーラーとの間に 配置された輸送ユニットまで延びており、第２のコンベーヤベルトは輸送ユニッ トから敷設ユニットの領域の内部まで延びている。 これらのフィニッシャの場合、現存するアスファルトが加熱ユニットによって 加熱され、取り除かれ、混合領域内に供給され、次いで分配される。ビチュメン が比較的低い熱伝導体であるため、約４ｃｍの厚さの上部領域を加熱するのに２ ５０〜６００°Ｃ以上の温度が要求される。加熱ユニットとの組み合わせで作動 するこれらのフィニッシャを使用すると、アスファルトの内部における大きな温 度差により、環境的に著しく良くない熱放射が発生する。こうして、バインダー が変化を受け、現場混合が一連のファクターの影響を受け、アスファルト混合プ ラントにおける生産と比べて、工事現場におけるかなり大きな品質変動が起こる 。これらのフィニッシャの場合、下部層を加熱するために一定の休止時間が要求 され、これがある程度天候に依存するという欠点がある。したがって、作業速度 が遅く、分配または変更されるべきアスファルトの層厚が限定されてしまう。 従来技術において知られているフィニッシャの欠点は、供給されたタイプのア スファルト混合物しか敷設することができないということである。表層およびバ インダー層は、比較的薄い膜状に敷設される。アスファルトコンパクションは、 アスファルト層の熱容量に大きく依存する。これは、層厚、気 象条件、および現場に供給された混合物の温度に密接に関連する。 アスファルト温度の急激な低下は、コンパクションの困難化や、層の間の不十 分な付着や、空洞率の増大を招く。これらは、全体的な品質低下を意味している 。数多くの研究により、比較的薄くロールされたアスファルト表層のコンパクシ ョンにおいて種々の欠陥があることがわかっている。建設作業の順番、資金の割 当て、および予期できない天候の影響による必要性から、アスファルト表層はし ばしば悪天候の下で敷設される。供給状態における混合温度の上昇は、バインダ ーの酸化を加速し、コンパクション性能を悪化させ、一般的に不都合であるため 、制限を受ける。したがって、一般的に、混合温度を増大させるよりは混合温度 を低下させるように、努力がなされている。 本発明の目的は、処理温度を増大させることなく且つコンパクションコストを 増大させることなく、アスファルトのハイコンパクションを可能にするフィニッ シャを提供することである。 本発明によれば、機械に配置された２つの分離した受入れバケットから、操作 方向に沿って縦列にジグザグ配列された対応する分配装置へ、２つの独立した搬 送システムを介して材料を同時に輸送し、重ね合わさった層状に材料を堆積させ て敷設することを特徴とする方法によって、上記課題は解決される。 本発明にしたがうフィニッシャでは、高温混合物を一時的に貯蔵するための受 入れ装置は、２つの分離した受入れバケットを有し、少なくとも１つの搬送装置 を有する輸送システムが受入れバケットの各々から分配装置へ混合物を導き、分 配装置は拡散スクリューとして形成されている。 本発明にしたがうフィニッシャのさらに好ましい態様は、他の請求項に記載さ れている。 本発明によるフィニッシャは、一連の利点によって特徴付けられる。実際に、 より厚い層を敷設する際に、より高いコンパクションは同じ技術によって達成さ れることが示された。本発明にしたがうフィニッシャにより、２つ の異なる混合物を互いに隣接させて同時に敷設することが可能となる。このよう に、層厚の増大が可能となるので、敷設されたアスファルトの熱容量が著しく増 大し、その結果、好ましくない天候条件においても敷設を実行することができる （季節の延長）。 さらに、本発明にしたがうフィニッシャにより、厳しくコントロールされた品 質条件および環境的に適切な条件においてアスファルト混合プラントで生産され た組成の異なる２つの供給アスファルトの同時敷設が高温作業方法において可能 となる。 さらに、高温層と高温層とを直接敷設することにより、２つの層の間において 最適な付着を達成することができるのも有利である。したがって、従来技術とは 異なり、アスファルトを結合（接合）させるためのアスファルトエマルジョンの 使用が不要である。また、著しく大きな熱潜在力により、既存のアスファルト層 との間でより良い付着を実現する。 フィニッシャの循環使用と比べて、本発明によるフィニッシャにより、高い作 業速度が可能となる。混合プラントから供給されたアスファルトは、品質変動が 少なく、規定された温度を有する。さらに、均一で低い温度において製造がなさ れるので、前述した有害な熱放射が回避される。 以下、典型的な実施例を参照して、本発明をさらに詳細に説明する。添付図面 において、 図１は、本発明のアスファルトフィニッシャの全体構成を概略的に示す図であ る。 図２は、自動推進トラフの実施例を示す図である。 図３は、フィニッシャへの積込み（供給）における自動推進トラフを示す図で ある。 図１は、２つの混合バケットＭ１およびＭ２を備えた、本発明にしたがうアス ファルトフィニッシャの実施例を示している。アスファルトフィニッシャに対す る公知の構成システムを修正することによって、このアスファルトフィニッシャ は製造されている。このため、上述のフィニッシャの基本ユニ ットは、１４００ｍｍのフレーム延長部ＲＶによって延長されている。さらに、 基本ユニットは４５０ｍｍだけ上昇され、追加のコンベーヤＦｚが設けられてい る。フィニッシャは、１３ｔのアスファルト混合能力を有するブレード付きの第 ２の混合バケットＭ２を備えている。さらに、テレスコピック形の掻取り部が設 けられ、フレームが延長されている。そして、アスファルト材料は、２つの拡散 スクリューＶ１、Ｖ２を利用して分配される。第１の混合タイプの後に、第２の 混合タイプが迅速に敷設され、双方の層が一体的にコンパクションされる。 図２は、第２の混合バケットに積込みするための輸送ベルトの形態をした搬送 装置ＦＥを有する、自動推進トラフの実施例を示している。 図３は、自動推進トラフにより輸送ベルトを介して第２の混合バケットへ積込 みするプロセスを示している。 コンベーヤの直線状配列によって、中間貯蔵能力が創設される。これにより、 フィニッシャトラフへ恒常的に積込みされ、フィニッシャの均一な操作シーケン スが保証される。 また、フィニッシャに輸送システムを配置し、これによって受入れバケットに 積込みすることが可能である。輸送システムとして、輸送ベルトまたはグラブを 付設することができる。 図面の参照符号のリスト Ｍ１ 第１の混合バケット Ｍ２ 第２の混合バケット Ｆｚ 追加のフィニッシャコンベーヤ ＶＳ１ 第１の拡散スクリュー ＶＳ２ 第２の拡散スクリュー ＲＶ フレーム延長部 ＶＢ コンパクションビーム ＡＳ１ 第１のアスファルト層 ＡＳ２ 第２のアスファルト層 ＦＥ 可動トラフの搬送装置

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＣＮ，ＪＰ，ＰＬ，ＲＵ，Ｕ Ｓ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．高温混合物を一時的に貯蔵するための受入れ装置から、アスファルトをプレ コンパクションし平らに掻き取るためのコンパクションビーム（ＶＢ）の前に混 合物を搬送装置を介して輸送し、混合物を分配装置に分配するようになった、ア スファルト層を敷設しコンパクションするフィニッシャの操作方法において、 機械に配置された２つの分離した受入れバケットから、操作方向に沿って縦列 にジグザグ配列された対応する分配装置へ、２つの独立した搬送システムを介し て材料を同時に輸送し、重ね合わさった層状に材料を堆積させて敷設することを 特徴とする方法。 ２．互いに異なる材料を敷設することを特徴とする請求項１に記載の方法。 ３．高温混合物を一時的に貯蔵するための受入れ装置と、アスファルトをプレコ ンパクションし平らに掻き取るためのコンパクションビーム（ＶＢ）の前にアス ファルトを輸送するための搬送装置と、敷設幅に亘って分離することなく材料を 分配するための分配装置とを備えた、アスファルト層を敷設しコンパクションす るためのフィニッシャにおいて、 上記高温混合物を一時的に貯蔵するための受入れ装置は、２つの分離した受入 れバケット（Ｍ１、Ｍ２）を有し、少なくとも１つの搬送装置を有する輸送シス テムが上記受入れバケット（Ｍ１、Ｍ２）の各々から上記分配装置へ混合物を導 き、上記分配装置は拡散スクリュー（ＶＳ１、ＶＳ２）として形成されているこ とを特徴とするフィニッシャ。 ４．上記２つの受入れバケット（Ｍ１、Ｍ２）は、フィニッシャトラフの分離お よび拡大により実現されていることを特徴とする請求項３に記載のフィニッシャ 。 ５．第１の層の正しい高さの形成のために、スクリードプレートが付設されてい ることを特徴とする請求項３または４に記載のフィニッシャ。 ６．第１の層のプレコンパクションのために、第２のコンパクションシステムが 設けられていることを特徴とする請求項３または４に記載のフィニッシャ。 ７．上記２つの受入れバケットの積込みが、輸送ベルトまたはグラブを有する 自動推進車両によってなされることを特徴とする請求項３乃至６のいずれか１項 に記載のフィニッシャ。 ８．輸送システムがフィニッシャに配置され、この輸送システムを介して上記 受入れバケットの積込みがなされることを特徴とする請求項３乃至６のいずれか １項に記載のフィニッシャ。