JPH09502887A - 幼児用シート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、揺動型底部（２）を有する携帯可能バケットシート本体と、該底部の面に沈み込む非作動状態から、該底部面から後ろ下方へ傾斜する作動状態に移ることができるよう装着された補助支持部とを有する幼児用シートに関する。本発明に従えば、支持脚部の自由端が幅方向軸（１２）を中心として下方に回動できるようにＵ字状の前記補助支持部（１１）が装着されており、固定装置の先端がバケット状シートの後壁の後ろに於いて作動されて補助支持部を作動及び非作動状態に固定するようされている。

Description

【発明の詳細な説明】 幼児用シート 本発明は、揺動型底部を有する携帯可能バケットシート本体と、該底部の面に 沈み込む非作動状態から、該底部面から後ろ下方へ傾斜する作動状態に移ること ができるよう装着された補助支持部とを有する幼児用シートに関する。 補助支持部を非作動状態にしてシートを平らな支持面に置いた場合、シートは 湾曲状の底部が支持面に接触しローリングすることができ、よって実質的に中間 載置状態を中心にした回動を行うことができる。補助支持部を作動状態とするこ とにより、シートは幾分上向きの状態、即ち底部の前側部及び補助支持部の後ろ 側の自由端が支持面に当接し安定した状態となっている。 公知の実施態様に於いて前記補助支持部は、引き込み状態から延ばした状態へ 該補助支持部に沿う平面内で後方へ移動することができる実質的にＵ字形の部材 により形成されている。該補助支持部を延ばした状態に引っ張ること及び引き込 み状態に押し戻すことはそれぞれかなりの困難を伴い、シートに座っている子ど もにとって不快感を与える。というのも底部の下の補助支持部を掴むためにはシ ートを 前方に傾かせなければならないからである。 本発明は公知のシートの該欠点を取り除くことを目的としている。 本発明に従えば該目的は、支持脚部の自由端が幅方向軸を中心として下方に回 動できるようにＵ字状補助支持部が装着されており、固定装置の先端がバケット 状シートの後壁の後ろに於いて作動されて補助支持体を作動及び非作動状態に固 定するようされていることによって達成される。 幼児用シートは本発明に従い機能するので、より望ましい上方の安定した座り 状態を確保するためには−シートの背部を支持面から少しだけ挙げる必要があり 、これにより支持部が作動状態へと下方へ回動される。シートの持ち上げ及び支 持部の固定解除は、一回の動作で行うことができる。 本発明は、図面を参照しつつ以下でさらに詳しく一例として説明される。 図１は、後側補助支持部が下降状態にある、本発明に係る幼児用シートの、一 部を横断面図とした立面図であり； 図２は、後側支持部が下降状態にある、図１に類似する側面図である。 図面に示す幼児用シートは、湾曲底部２を有する下部支持体１を備えたバケッ ト状シート本体部と、傾斜した後壁 ４が備えられたシート部３とを備えている。下部支持体１は、幅方向に間隔が設 けられた２つの側壁を公知の態様で備えており、これらの側壁は、シート部３の 下向きの二つの側部湾曲部によって形成されている。 後壁４の下であって、支持体１の二つの側壁の間には、収容スペース７が形成 されており、後部カバー６を介してこれに到達することができる。 参照番号５は、搬送用取っ手の一部を示しており、その両端は、バケット状シ ート本体部の外側に回動自在に取付られている。この搬送用取っ手は、本発明の 構成要件の一部をなすものではなく、公知のタイプのものとすることができる。 従って更に詳しい説明は行わない。取っ手５は、図に示す搬送作動状態から下方 に回動して非作動状態（図示せず）とすることができる。搬送用取っ手を下方に 回動かしても、シートは、下部支持体１の二つの側壁を介して、床、自動車又は 類似の支持面の上で支持されている。幼児用シートを自動車のシート又は椅子に 固定するために、安全ベルト用装着部８及び９が設けられている。 支持体１の底部２が湾曲状になっているということは、シートが床又はこれに 類似する平坦な支持面に置かれている時に、幅方向の軸を中心とした揺動が可能 であり、若干凹状となっていることの多い搭乗者シート上で安定した状 態を確保することに資する。 支持体１の前方の下部には、把持支持部１０が設けられており、後ろ側には把 持又は補助支持部１１が設けられている。これら二つの支持部１０及び１１は、 各々Ｕ字形の取っ手として形成されている。前側の支持部１０の脚部１０ａは、 各脚部長さの一部に亘って（二つの側壁の間で）下部支持体１の内の適所に固定 的に固定されている。これに対して後ろ側の支持部１１の脚部１１ａは、支持体 １の二つの側壁及び収容空間７との間の空間内で、幅方向軸を中心として参照番 号１２の箇所で回動可能に装着されている。 支持部１１は、図１の持ち上げ状態と図２の下げ状態との間を移動可能であり 、これら双方の状態に於いて固定可能とされ、また中間状態で固定することも可 能である。このため取っ手１１の脚部１１ａには、上向き突出部１３がそれぞれ 上側に設けられている。３つの固定用段部１３ａ、１３ｂ及び１３ｃは、前記突 出部の後ろ向きの直立エッジ部に設けられている。各取っ手脚部１１ａの固定用 段部１３ａ−１３ｃは、固定用突出部１４と選択的に協働することが可能とされ ている。該二つの固定用突出部１４は各々、支持体１の側壁の内側に沿って下方 に延びているアーム１５の下端に設けられいる。アーム１５は、その上端が幅方 向に延びる接続部１６に固定されており、該接続部１６はＴ状の交差片を形成し 、該交差片の中央脚部１７は、後壁５の下に形成されシートの左右対称の垂直面 に位置する案内手段（図示せず）内に（矢印の方向に対して）移動可能に装着さ れている。該脚部１７は、その（上側の）自由端に、凹部１９が１７の後ろに形 成されたノブ１８を備えてており、後壁４の下方に湾曲するリップ２１によって 支持されたバネ装置２１によって通常は下方の固定位置となるよう付勢されてい る。部材１４−２１はノブ１８によって操作可能とされる摺動固定部を全体で形 成している。 図１では後ろ側の取っ手１１が持ち上がり状態となっており、シートは、湾曲 状の底部２を水平な支持面２２に載置して実質的に横たわった状態で支持されて いる。取っ手１０及び１１の一つをそれぞれフットペダルとして使用することに より、容易にシートを揺らすことができる。 図１で示す状態に於いては、固定用突出部１４と前記二つの取っ手脚部１１ａ の各々の突出部１３の下部固定用段部１３ｃとの係合状態がバネ装置２１によっ て保持されている。 シートをより直状状態とすることが望まれる場合には、−一方の手で後壁４の 上端を掴んで−シートの後ろ側を少し持ち上げ、−同じ手の親指によって固定部 １４−１９を バネ装置２１の付勢力に抗して上方に摺動させることにより、−取っ手１１を簡 単に下方に回動することができる。これにより固定用突出部１４がそれぞれ段部 １３ｃから解除されることとなり、従って取っ手１１は、下方に回動することが できる。その結果シートが所望の状態に保たれてつつも、固定部を解除して固定 用突出部１４を例えば上部固定用段部１３ａに係合させることが可能となり、シ ートが支持面２２上で安定した座り状態で支持されている図２の状態が確保でき る。

【手続補正書】特許法第１８４条の８ 【提出日】１９９５年５月８日 【補正内容】 明細書 幼児用シート 本発明は、請求項１の最初の部分に於いて定義される幼児用シートに関する。 補助支持部を非作動状態にしてシートを平らな支持面に置いた場合、シートは 湾曲状の底部が支持面に接触しローリングすることができ、よって実質的に中間 載置状態を中心にした回動を行うことができる。補助支持部を作動状態とするこ とにより、シートは幾分上向きの状態、即ち底部の前側部及び補助支持部の後ろ 側の自由端が支持面に当接し安定した状態となっている。 公知の実施態様に於いて前記補助支持部は、前方への引き込み状態から延ばし た状態へ該補助支持部に沿う平面内で後方へ摺動移動することができる実質的に Ｕ字形の部材により形成されている。該補助支持部を延ばした状態に引っ張るこ と及び前方への引き込み状態に押し戻すことはそれぞれかなりの困難を伴い、シ ートに座っている子どもにとって不快感を与える。というのも底部の下の補助支 持部を掴むためにはシートを前方に傾かせなければならないからである。 本発明は公知のシートの該欠点を取り除くことを目的としている。 本発明に従えば該目的は、脚部の自由端が幅方向軸を中心として下方に回動で きるようにＵ字状補助支持部が装着されており、該記軸は、前記揺動底部の中心 付近の位置にあり、固定装置の先端がバケット状シートの後壁の後ろに於いて作 動されて補助支持体を作動及び非作動状態に固定するようされていることによっ て達成される。 幼児用シートは本発明に従い機能するので、より望ましい上方の安定した座り 状態を確保するためには−シートの背部を支持面から少しだけ挙げる必要があり 、これにより支持部が作動状態へと下方へ回動される。シートの持ち上げ及び支 持部の固定解除は、一回の動作で行うことができる。 欧州特許公開第０２１８４４４号は、二つの側壁を持ったバケットシートと、 底部と、シートと、傾斜後壁と、回動可能に接続された搬送用取っ手とを備えた 幼児用シートを開示しており、これらに、幅方向軸を中心にして回動可能に装着 された補助支持部も設けられている。本ケースに於いては、幅方向軸がシートの 底部の後端に位置しており、該底部は、−後方に見られるように−、搬送用ハン ドルの幅方向回動軸の位置を少しだけ越えて延びている。その結 果、それ自体揺動底部を構成するものではない。支持平面に於いてシート本体を 揺動させることが望ましい場合には、プラットホーム状の補助支持部が、シート 底部の後方湾曲延伸部を構成する状態に設定する必要がある。 本発明は、図面を参照しつつ以下でさらに詳しく一例として説明される。 請求の範囲 １． 揺動底部を構成する湾曲した下部エッジ（２）を備えた二つの側壁を有す る携帯型バケットシート本体と、シートと、前記側壁間を延びる傾斜した後壁（ ４）と、前記揺動底部（２）の中心上の部位に位置する幅方向軸を中心にして回 動可能に前記側壁に接続された搬送用取っ手（５）と、前記揺動底部（２）の面 に沈み込む非作動状態から、該揺動底部面から後ろ下方へ傾斜する作動状態に移 ることかできるよう装着された全体的にＵ字形の補助支持部（１１）とを有する 幼児用シートであって、前記Ｕ字形補助支持部（１１）は、その支持脚部（１１ ａ）の自由端が幅方向軸（１２）を中心として下方に回動できるように装着され ており、該軸（１２）は、前記揺動底部（２）の中心に隣接した位置にあり、固 定装置（１３、１３ａ−ｃ、１４−２１）の先端が、バケット状シートの後壁（ ４）の後ろに於いて作動されて前記補助支持部（１１）を作動及び非作動状態に 固定するよう設けられていることを特徴とする幼児用シート。 ２． 前記補助支持部（１１）の回動軸（１２）は、前記揺動底部の中心より若 干後ろ方向に位置することを特徴と する請求項１に記載の幼児用シート３． 支持脚部（１１ａ）の上側から上方に 延び、−前記補助支持部（１１）の非作動及び作動状態のそれぞれに対応する少 なくとも二つの選択的状態で−、シートの後壁（４）の下側に沿ってシートの対 称平面で往復的に案内される摺動固定部（１７）上に設けられた相補状固定用突 出部（１４）に係合するようにされた固定用突出部（１３）を備えたことを特徴 とする請求項１から２に記載の幼児用シート。 ４． 支持脚部（１１ａ）上の前記固定用突出部（１３）には、前記摺動固定部 上の前記相補状固定用突出部（１４）と選択的に係合し得るようにされた少なく とも二つの固定用段部（１３ａ−１３ｃ）が設けられていることを特徴とする請 求項３に記載の幼児用シート。 ５． 前記相補状固定用突出部（１４）の各々は、交差片（１６）及び該交差片 の端部から垂下しているアーム（１５）によって前記摺動固定部（１７）に接続 されていることを特徴とする請求項４に記載の幼児用シート。 ６． 前記摺動固定部（１７）は、バネ付勢力（２１）に抗して非固定状態に移 動可能に装着されていることを特徴とする請求項５に記載の幼児用シート。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 揺動型底部を有する携帯可能バケットシート本体と、該底部の面に沈み込 む非作動状態から、該底部面から後ろ下方へ傾斜する作動状態に移ることができ るよう装着された補助支持部とを有する幼児用シートであって、支持脚部の自由 端が幅方向軸を中心として下方に回動できるようにＵ字状の前記補助支持部が装 着されており、固定装置の先端がバケット状シートの後壁の後ろに於いて作動さ れて補助支持部を作動及び非作動状態に固定するようされていることを特徴とす る幼児用シート。 ２． 取っ手状の補助支持部の回動軸は、シートの底部の中央部に隣接して設け られていることを特徴とする請求項１に記載の幼児用シート。 ３． 取っ手脚部の上側から上方に延び、−補助支持ハンドルの非作動及び作動 状態に対応する少なくとも二つの選択的状態で−、シートの後壁の下側に沿って シートの対称平面で往復的に案内される摺動固定部上に設けられた相補状固定用 突出部に係合するようにされた固定用突出部を備えたことを特徴とする請求項１ から２に記載の幼児用シー ト。 ４． 取っ手脚部上の前記固定用突出部には、摺動固定部上の前記相補状固定用 突出部と選択的に係合し得るようにされた少なくとも二つの固定用段部（１３ａ −１３ｃ）が設けられていることを特徴とする請求項３に記載の幼児用シート。 ５． 前記相補状固定用突出部（１４）の各々は、交差片（１６）及び該交差片 の端部から垂下しているアーム（１５）によって前記摺動固定部（１７）に接続 されていることを特徴とする請求項４に記載の幼児用シート。 ６． 前記摺動固定部（１７）は、バネ付勢力（２１）に抗して非固定状態に移 動可能に装着されていることを特徴とする請求項５に記載の幼児用シート。