JPH09502212A - 非共役ジエンからの新しい閉環重合ポリマー - Google Patents

非共役ジエンからの新しい閉環重合ポリマー

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JPH09502212A JP7508169A JP50816995A JPH09502212A JP H09502212 A JPH09502212 A JP H09502212A JP 7508169 A JP7508169 A JP 7508169A JP 50816995 A JP50816995 A JP 50816995A JP H09502212 A JPH09502212 A JP H09502212A
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ホー、スージー・チェン・シー
ウー、マーガレット・メイ‐サム
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Abstract

(57)【要約】 本発明において、非共役ジエンの重合から生成される新規なポリマーおよびコポリマーが見い出された。同様に、新規組成物が、多孔質担体上の還元された原子価状態のVIB族金属酸化物触媒を用いた非共役ジエンの閉環重合から成る新しい方法によって生成される。好ましい触媒は、シリカ上の一酸化炭素還元されたクロムから成る。コポリマーは、シリカ上の活性化クロム触媒と接触させる1-アルケンと非共役ジエンとの共重合により形成される。組成物は、潤滑剤および添加物として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】 非共役ジエンからの新しい閉環重合ポリマー 本発明は、非共役の対称または非対称ジエンの重合から生成される新規なポリ マーおよびコポリマー組成物、並びにその製造方法に関する。特に、本発明は、 触媒としてシリカ担持還元クロムを用いる非共役ジエンの閉環重合、および1- アルケンと共に形成されるコポリマーに関する。組成物は、特に、潤滑剤および 添加剤として有用である。 ポリマーまたはコポリマー主鎖に環状部位の反復単位を組み込んだポリマーお よびコポリマーを形成するための非共役ジエンの重合は周知である。非共役ジエ ンの重合は、架橋ポリマーのみを生成すると考えられていたが、直鎖ポリマーへ のジアリル4級塩の閉環重合が、ジー・ビー・バトラー(G.B.Butler)によって1 947年に初めてに報告された[ジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・ケミカル ・ソサイエティー(J.Amer.Chem.Soc.)、71、3120頁]。その後、閉環重合 を起こす多くの種類の非共役ジエンが報告された。 対称な非共役ジエンについて、閉環重合を開始するために、よく知られた重合 方法をいずれも用いることができることが示された。フリーラジカル開始剤、カ チオンおよびアニオン開始剤による重合が実証された。ジビニルベンゼンの閉環 重合は、チーグラー-ナッタ触媒を用いて達成された。 ビニルモノマーと非共役ジエンとの共重合も知られている[ジー・ビー・バト ラーら著、ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス(J.Poly.Sci.)48、27 9頁(1960年)]。コモノマー対と共重合条件によって、生成物コポリマー が、環状部位とビニル部位を合わせた反復単位を含有するか、またはビニル部位 およびジエン部位が、結合して共通の反復環状部位を形成することがある。 閉環重合のさらなる例が、化学文献には豊富にある。技術は、エンサイクロフ ペディア・オブ・ポリマー・サイエンス・アンド・エンジニアリング(Encyclope dia of Polymer Science and Engineering)、第4巻、1986年、543〜5 98頁にまとめられている。 最近、1-アルケンの重合および共重合に特に有効であることが見い出された 、新しい触媒系が報告された[エム・ウー(M.Wu)、米国特許第4,827,064 号および同第4,827,073号]。触媒は、α-オレフィンのオリゴマー化に よる、メチル対メチレン分枝の比が低い優れた炭化水素系潤滑剤を調製するため に用いられる。触媒は、多孔質担体上に担持された、還元された原子価状態のV IB族金属酸化物触媒から構成される。具体的な潤滑剤の調製方法は、触媒とし て、シリカ担体上の一酸化炭素還元されたクロムから成る活性化クロム触媒を用 いる。シリカ上の活性化クロム触媒によって生成され得る新規潤滑剤組成物は、 ポリ-α-オレフィンポリマーおよび/またはコポリマーから構成される。 1-アルケン重合とベンゼンアルキル化に対するシリカ上の活性化クロム触媒 の多用性および有効性は、十分に証明されていたが、ポリエン、特に非共役ジエ ンと触媒との反応性に関しては、ほとんど知られていなかった。閉環重合につい て行われた多数の研究にもかかわらず、シリカ上の活性化クロム触媒は、脂肪族 非共役ジエン閉環重合のための触媒としては、先行技術に報告されていなかった 。実際、活性化クロム触媒の特異性は、その使用に熟練した者が、既知の閉環重 合触媒と比べて、ジエン重合ではどのように機能するのかを推定するのを妨げる 傾向があった。すなわち、本発明に示すように、非共役ジエン重合におけるシリ カ上の還元クロム触媒の活性の事実は、明らかに予期されなかった発見を表して いる。 非共役ジエンの重合から製造された新規ポリマーおよびコポリマー組成物が示 されている。新規組成物は、多孔質担体上の還元された原子価状態のVIB族金 属酸化物触媒を用いた非共役ジエンの閉環重合から成る同様に新規な方法によっ て製造される。好ましい触媒は、シリカ上の一酸化炭素還元されたクロムから構 成される。コポリマーは、1-アルケンと非共役ジエンをシリカ上の活性化クロ ム触媒と接触させて共重合することによって形成される。組成物は、潤滑剤およ び添加剤として有用である。 特に、ランダムな1-メチレン-3-シクロアルキル反復単位から成る潤滑剤と して有用なアタクチックポリマー炭化水素組成物が製造されている。組成物は、 少なくとも1.5の臭素価と、少なくとも1個の末端ビニリデンオレフィン基を 有している。反復単位は、以下の構造を有している。 組成物は、R1基とR2基のシス-およびトランス異性体を有する反復単位を含 有する。 ポリマー炭化水素組成物の製造方法は、構造: (式中、R3は、アルキル基または水素から成り、およびxは1〜3である。) を有する少なくとも1つの非共役ジエンを、重合条件下、多孔質担体上の還元さ れた原子価状態のVIB族金属触媒と接触させることから成り、それによって、分 子量が少なくとも1000のポリマー炭化水素組成物が生成される。好ましい触 媒は、孔寸法が少なくとも4nm(40Å)のシリカ上に担持され、かつCOも しくはH2含有気体または金属アルキル還元剤によって還元されたCrO3から成 る。 炭化水素潤滑剤は、前記の構造を有する非共役ジエン1〜99重量%と、少な くとも1つのC3−C10-1-アルケン1〜99重量%から構成される混合物を、 共重合条件下、多孔質担体上の還元された原子価状態のVIB族金属触媒と接触 させて共重合すること、並びにC30+潤滑剤留分を分離することから成る方法に よって製造される。 本発明の閉環重合反応は、シリカ上のCr化合物のような担持した金属酸化物 触媒、または米国特許第4,827,064号(エム・ウー)に記載された他の担 持されたIUPAC(国際純正応用化学連合)の周期律表のVIB族化合物によ っ て触媒される。最も好ましい触媒は、不活性担体上のより低い原子価のVIB族 金属酸化物である。好ましい担体としては、シリカ、アルミナ、チタニア、シリ カ/アルミナ、マグネシアなどが挙げられる。担体材料は、金属酸化物触媒を固 定する。少なくとも4nmの孔を有する上記の多孔質基材が好ましい。 担体材料は、通常、広い表面積と平均孔寸法4〜35nm(40〜約350Å )の大きな孔寸法を有している。広い表面積は、多量の高分散性活性クロム金属 中心を担持し、かつ金属の最大有効利用を与えるのに有利であり、それにより、 非常に高活性な触媒となる。担体は、少なくとも4nm(40Å)の大きな平均 孔寸法、好ましくは6を超え30nm(>60〜300Å)までの平均孔寸法を 有する。固定床またはスラリー反応器において使用され、何度もリサイクルされ て再生されるこの触媒について、取り扱い中または反応中に触媒粒子を摩損ある いは分解させないようにするために、優れた物理的強度を有するシリカ担体が好 ましい。 担持された金属酸化物触媒を、好ましくは、水または有機溶媒中の金属塩を担 体上へ含浸させることによって調製する。当該技術で既知の適する有機溶媒(例 えばエタノールメタノールまたは酢酸)を使用してよい。次に、固体の触媒前駆 体を乾燥し、200〜900℃で、空気または他の酸素含有気体によって焼成す る。その後、触媒を、例えばCO、H2、NH3、H2S、CS2、CH3SCH3、 CH3SSCH3、またはR3Al、R3B,R2Mg,RLi,R2Znのような金 属アルキル含有化合物(式中、Rは、アルキル、アルコキシ、アリールなどであ る。)のようないくつかのよく知られた還元剤で還元する。COまたはH2ある いは金属アルキル含有化合物が好ましい。 あるいは、VIB族金属を、Cr(II) 化合物のような還元された形態で基材 に適用してよい。触媒は、バッチ式反応器においてまたは固定床、連続フロー反 応器内で使用され得る。 一般には、担体材料を、金属化合物(例えば酢酸塩または硝酸塩等)の溶液に 添加してよく、その後、混合物を混合して、室温で乾燥する。乾燥した固体ゲル を、引き続き約600℃までの高温で約16〜20時間パージする。その後、触 媒を、不活性雰囲気下で250〜450℃の温度に冷却し、明橙色から淡青色へ の著しい色の変化によって示されるように、十分なCOが通過して触媒を還元す る間、純還元剤流をそれと接触させる。典型的には、触媒を、より低い原子価C r(II)状態へ触媒を還元するために、化学量論量より2倍過剰なCOで処理する 。最後に、触媒を室温に冷却して使用に供する。 本発明に有用な非共役ジエンとしては、オレフィン結合の少なくとも1つがα -オレフィンである上記C6+非共役脂肪族炭化水素ジエンが挙げられる。第二オ レフィン結合は、内部オレフィンまたはω-(すなわち末端)オレフィン結合で あってよい。末端オレフィン結合を、末端から二番目の炭素原子においてアルキ ル基で置換して、それにより、ビニリデン末端基を形成してよい。末端から二番 目の炭素原子上において適するアルキル置換基としては、C1-C12アルキル基が 挙げられ、メチル、エチル、プロピルおよびブチルが好ましい。メチルが最も好 ましい。本発明において特に有用な非共役ジエンは、構造: (式中、R3は、アルキルまたは水素から成る。) を有する。 本発明において有用な非共役ジエンとしては、1,4-ヘキサジエン、1,5-ヘ キサジエン、4-メチル-1,5-ヘキサジエン、1,7-オクタジエンおよび1,9- デカジエンが挙げられる。1,5-ヘキサジエン、1,4-ヘキサジエンおよび置換 4-メチル-1,5-ヘキサジエンまたはより長鎖のアルカジエンのような非共役ジ エンを、シリカ上の還元クロム触媒によって重合して、独自の構造と性質を有す る新規ポリマーを得ることができる。非共役ジエンの重合は、ジエンポリマーの 閉環重合を介して進行し、そのうちあるものは、以下の構造: (式中、mは1〜3、nは1〜1000、R1およびR2は、アルキルまたは水素 (ただし、R1基およびR2基の少なくとも1つは水素である。)、並びにaは1 〜3である。) を有する。ポリマーは、シクロアルキル部位がポリマー主鎖全体に亙ってランダ ムに分布されたアタクチックである。一貫したパターンの頭-尾結合閉環重合で はない。重合度によって、生成物を、液体または固体として回収することができ る。 非共役ジエンを、シリカ上の還元クロム触媒と接触させて、1-アルケン(す なわち、α-オレフィン)と共重合し、シクロアルキル反復基と1-アルケン部位 をランダムに含有するコポリマーを生成できることも見い出されている。C3− C12は、C6+非共役脂肪族炭化水素ジエンと共重合して本発明の閉環重合コポ リマーを生成するのに有用なコモノマーである。好ましいα-オレフィンはとし ては、プロピレンおよび1-ブテンが挙げられる。1-デセンが最も好ましい。 本発明の閉環重合法および共重合法は、0〜300℃の間の温度で行える。非 共役ジエンのホモ重合に好ましい温度は、25〜200℃の間であり、1-アル ケンとの共重合に好ましい温度は、25〜200℃の間である。 シリカ上の活性化クロム触媒上におけるジエン単独の閉環重合またはα-オレ フィンとの共重合は、全く予期しなかったものである。反応は、今までに報告さ れておらず、独自の化学構造を有する生成物は、潤滑剤、添加剤または化学中間 体としての利用に特異な性質を有している。 以下の実施例は、本発明を示すために提供するものである。以下の実施例の閉 環重合において使用されるシリカ上の活性クロム触媒は、本発明における一般的 な記載、特に、米国特許第4,827,064号の実施例1〜4の記載と同様にし て調製した。実施例1:1,5-ヘキサジエンの重合 ヘキサン溶媒120g中の1,5-ヘキサジエン50gと活性化Cr/SiO2 触媒10gを混合し、16時間、約60℃に加熱した。生成物を、濾過して触媒 を除去し、蒸留して軽量末端(留分)を除去することにより、20%収率で単離 した。生成物を透明な半固体として回収し、ポリスチレンを較正標準として用い たGPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)による分子量(MW)は約1000で あった。固体は、13C NMRによって決定したところ、以下のポリマー構造: を有していた。その結果を表1に示す。 構造は、触媒による1,5-ヘキサジエンの環化からの形成と一致している。さ らに、ポリマーは、各ポリマー鎖の末端に少量の不飽和二重結合も有していた。 少量の不飽炭素は、114.12ppm、114.825ppm、129.882 ppm、140.245ppmおよび144.453ppmに13C NMRピーク を有する。 シリカ上の活性化クロム触媒を用いた非共役ジエンと1-デセンとの共重合は 、重要な潤滑剤特性を有するコポリマー生成物を生成する。実施例2および3に 示すように種々のジエンを1-デセンと共重合して、予期しなかった高い粘度指 数の潤滑剤を製造した。結果を表2および3にまとめる。 ジエンと1-アルケンのコポリマーを、非共役ジエン1〜99重量%と1-アル ケン1〜99重量%を含有する混合物から生成することができる。実施例2:ジエンと1-デセンとの共重合 種々のジエン10gと1-デセン90gを、活性化Cr/SiO2触媒5gと混 合し、16時間、55℃に加熱した。生成物を、濾過および蒸留して軽量末端留 分を除去して単離した。反応収率と潤滑剤製品特性を表2にまとめる。 この方法で製造された潤滑剤製品は、高いVI(粘度指数)と、高い不飽和度 を示す高い臭素価を有している。比較例であるジエンを含まない実施例では、潤 滑剤製品の臭素価は2未満(<2)であろう。この不飽和は、さらなる官能化、 例えば無灰洗剤合成のために無水マレイン酸と結合させるのに有用である。実施例3:1,5-ヘキサジエンと1-ブテンの共重合 様々な割合の1,5-ヘキサジエンと1-ブテンを、140℃でオートクレーブ に加えた。反応条件、液体製品特性および収率を表3にまとめる。ジエンの共重 合から製造された製品は、ジエンを添加しなかった製品よりも高い臭素価を有し ている。この不飽和は、他の官能化反応に有用である。 意外なことに、本発明の方法は、ジエンがα-オレフィンと内部オレフィンと の組み合わせであるときでも、閉環重合を介して非共役ジエンを重合する。実施 例4は、このシリカ担体上の活性化クロムの能力を示す例として、1,4-ヘキサ ジエンの重合を示す。実施例4:Cr/SiO2触媒上での1,4-ヘキサジエンの重合 活性化Cr/SiO2触媒上で1,4-ヘキサジエンを重合して固体ポリマーを 得た。その結果を表4に示す。ポリマーは、閉環重合生成物であり、室温で固体 である。生成物の構造を、1H-NMRおよび13C-NMRで確認した。1H-NM Rからは、生成物ポリマーが、オレフィン系二重結合不飽和をほとんど含まない ことが分かった。これは、生成物が、構造中にオレフィン系二重結合を残してい ない環状生成物であったという重要な証拠である。1H-NMRに基づいて、少な くとも80%のジエンが、環状生成物を生成したことを算出した。さらに、スペ クトルからは、環状生成物に構造規則性がないことが示された。ポリマーの主鎖 は、アタクチックであり、頭−尾結合規則性のないシス-およびトランス-環状ポ リマーを含有していた。生成物は、低分子量で、架橋ポリマー構造の可能性を除 外する比較的狭い分子量分布を有している。 内部オレフィンは、通常、Cr/SiO2触媒に対して不活性であるため、生 成物は、全く予期しなかったものである。しかしながら、本発明の場合、内部二 重結合が、重合反応に関与しており、さらに驚くべきことには、2つの二重結合 が環化して、潤滑剤またはプラスチック加工用添加剤として有用な特異なポリマ ーが得られた。 50mLシュレンクフラスコ内において、触媒2.5gを1,4-ヘキサジエン 10gに添加することにより、60℃で、1,4-ヘキサジエンの重合反応を行っ た。反応混合物を2時間撹拌し、室温に冷却すると、ポリマーは、粘稠となり、 凝固した。ポリマーを溶解するのに、熱テトラヒドロフランを使用した。溶液を 濾過して触媒を除去した。溶媒を蒸発させた後、生成物を真空乾燥して、白色固 体6gを得た。 本発明に用いられる内部オレフィンとしては、構造: (式中、yは1〜3、およびzは少なくとも1である。) を有する内部オレフィンが挙げられる。 置換したジエンも、閉環重合によりポリマーを生成する本発明の方法には有用 であり得る。実施例5は、シリカ担体上の活性化クロム触媒と接触させる4-メ チル-1,5-ヘキサジエン(MND)の重合によるこの能力を実証している。結 果を表5にまとめる。実施例5:Cr/SiO2上での2-メチル-1,5-ヘキサジエン(MHD)の重 MHDをCr/SiO2触媒上で重合して、ポリマー主鎖に環状構造を有する 液体生成物を得た。生成物の構造を、1H-NMRおよび13C-NMRで確認した 。1H-NMRスペクトルからは、生成物ポリマーが、不飽和をほとんど含んでい ないことが分かった。これは、生成物が、ポリマー中にオレフィン系二重結合不 飽和をほとんど残していない環状ポリマーであるという重要な証拠である。1H- NMRに基づいて、少なくとも70%の第2の二重結合が、環化反応に関与して いたことを算出した。さらに、ポリマー生成物には構造規則性がない。ポリマー 主鎖は、頭−尾結合規則性のないアタクチックであり、シス-およびトランス-異 性体を共に含有していた。 50mLシュレンクフラスコ内において、触媒2.0gを2-メチル-1,5-ヘ キサジエン10gに添加することにより、80℃で、2-メチル-1,5-ヘキサジ エンの重合を行った。反応混合物を80℃で20時間撹拌した。混合物を濾過し て触媒を除去した。濾液を蒸留して、揮発性の軽量留分を除去し、無色油0.7 5gを得た。分析結果を表5に示す。液体ポリマーは、1-デセンからの同様の 分子量のポリマーよりも、室温において非常に粘稠であった。ポリマー生成物は 、VI(粘度指数)向上剤または新しい特性を有する潤滑剤原料として使用する ことができる。 MHDおよび同様の置換した非共役ジエンも、本発明の未置換ジエンの能力と 同様に、Cr/SiO2触媒上で1-アルケンと共重合することができる。実施例 6は、この能力について示しており、その結果を表6に示す。実施例6:4-メチル-1,5-ヘキサジエン(MHD)と1−デセンの共重合 触媒(10〜15重量%)を1-デセンとジエンの混合物に添加することによ り、共重合反応を行った。用いたジエン:デセン比は、反応温度および結果と共 に表6に示すように、0:100、5:95、10:90、100:0であった 。生成物を、濾過により単離し、真空蒸留して、触媒と揮発性軽量留分を除去し た。生成物は、表6に示す分析結果を有する無色の油である。 ジエン組み込んだ実施例6の臭素価は、ジエンを添加しない場合よりも高い臭 素価を示している。 シリカ上の活性化クロム触媒によるジエンの閉環重合は、主鎖に環状構造を有 するかまたはより高い不飽和度を有する新規ポリマーを生成した。この環状ポリ マーは、特異な性質を有しており、潤滑剤またはプラスチック添加剤に使用でき る。高い不飽和度のポリマーを、さらなる合成のための出発材料として使用して よい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C07C 2/02 C07C 2/02 13/28 9546−4H 13/28 C10M 107/16 9547−4H C10M 107/16 C10N 20:02 (72)発明者 ション、ユーシェン アメリカ合衆国18940ペンシルバニア州、 ニュータウン、タマラック・コート 11番

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.ランダムな1-メチレン-3-シクロアルキル反復単位から成る潤滑剤とし て有用なアタクチックポリマー炭化水素組成物であって、該組成物が、少なくと も1.5の臭素価と、少なくとも1個の末端ビニリデンオレフィン基を有し、か つ反復単位が構造: (式中、mは1〜3、nは1〜1000、R1およびR2は、アルキルまたは水素 (R1基およびR2基の少なくとも1つは水素である。)、並びにaは1〜3であ る。) を有する炭化水素組成物。 2.組成物が、R1基とR2基のシス-およびトランス異性体を有する反復単位 を含有する請求項1に記載の炭化水素組成物。 3.分子量が少なくとも1000である請求項1に記載の炭化水素組成物。 4.シクロアルキルがシクロペンチルから成り、組成物が、以下の13C NM Rスペクトル: を示し、少量の不飽炭素が、114.12ppm、114.825ppm、129 .882ppm、140.245ppmおよび144.453ppmに13C NMR のピークを有する請求項1に記載の組成物。 5.シクロアルキルが、シクロヘキシルまたはシクロヘプチルから成る請求項 1に記載の組成物。 6.シクロアルキルのランダムな反復単位が、シクロペンチル、シクロヘキシ ルおよび/またはシクロヘプチルから成る請求項1に記載の組成物。 7.R1またはR2がメチルである請求項4に記載の組成物。 8.さらに、1-アルケンのランダムな反復単位も含有する請求項1に記載の 組成物。 9.1-アルケンが、C3−C10-1-アルケンから選ばれる請求項8に記載の組 成物。 10.構造; (式中、R3は、アルキルまたは水素から成る。) を有する少なくとも1つの非共役ジエンを、重合条件下、多孔質担体上の還元さ れた原子価状態のVIB族金属触媒と接触させることから成る請求項1に記載の ポリマー炭化水素組成物の製造方法。 11.金属触媒が、少なくとも40Åの孔寸法のシリカ担体上のCrO3から 成る請求項10に記載の方法であって、触媒を、一酸化炭素、水素含有気体また は金属アルキル還元剤で還元する方法。 12.重合条件が25〜200℃の間の温度から成る請求項10に記載の方法 。 13.温度が50〜95℃の間である請求項10に記載の方法。 14.非共役ジエンが、1,4-ヘキサジエン、1,5-ヘキサジエン、4-メチ ル-1,5-ヘキサジエン、1,7-オクタジエンおよび1,9-デカジエンから選ば れる請求項10に記載の方法。 15.R3がアルキル基、およびxが1〜3である構造: を有する非共役ジエン1〜99重量%と、少なくとも1つのC3−C10-1-アル ケン1〜99重量%から成る混合物を、共重合条件下、孔寸法が少なくとも4. 0nmのシリカ担体上の還元されたCrO3と接触させて共重合すること、並び に環状炭化水素部位のランダムな反復単位を含有するC30+潤滑剤留分を分離す ることから成る炭化水素潤滑剤の製造方法。 16.触媒が、還元されたCrO3から成り、担体が、少なくとも4.0nmの 孔寸法のシリカから成る請求項15に記載の方法。 17.共重合条件が50〜150℃の間の温度から成る請求項15に記載の方 法。 18.混合物が、1,9-デカジエン10重量%と1-デセン90重量%から成 り、潤滑剤留分が、250より大きな粘度指数と、100℃において600mm2 /秒より大きな粘度を有する請求項15に記載の方法。 19.混合物が、1,7-オクタジエン10重量%と1-デセン90重量%から 成り、潤滑剤留分が、300より大きな粘度指数と、100℃において1600 mm2/秒より大きな粘度を有する請求項15に記載の方法。 20.混合物が、1,5-ヘキサジエン10重量%と1-デセン90重量%から 成り、潤滑剤留分が、200より大きな粘度指数と、100℃において400m m2/秒より大きな粘度を有する請求項15に記載の方法。 21.混合物が、1,5-ヘキサジエン10重量%と1-デセン90重量%から 成り、かつ潤滑剤留分の粘度指数が200より大きい請求項15に記載の方法。 22.ジエンが、1,5-ヘキサジエンから成り、かつ1-アルケンが1-ブテン から成ることから、25より大きな臭素価の潤滑剤留分を生成する請求項15に 記載の方法。 23.混合物が、1,5-ヘキサジエン10重量%と1-デセン90重量%から 成り、かつ潤滑剤留分の粘度指数が200より大きい請求項15に記載の方法。
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