JPH09501837A - 遺伝子治療のための単球−マクロファージ細胞株に由来する組換え細胞 - Google Patents

遺伝子治療のための単球−マクロファージ細胞株に由来する組換え細胞

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JPH09501837A JP7507387A JP50738795A JPH09501837A JP H09501837 A JPH09501837 A JP H09501837A JP 7507387 A JP7507387 A JP 7507387A JP 50738795 A JP50738795 A JP 50738795A JP H09501837 A JPH09501837 A JP H09501837A
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Abstract

(57)【要約】 単核食作用システム細胞を含む細胞組成物、および例えば養子免疫療法のような、その細胞治療での使用が開示されている。

Description

【発明の詳細な説明】 遺伝子治療のための単球−マクロファージ細胞株に由来する組換え細胞 本発明は細胞組成物、その調製、それを含む医薬組成物および治療におけるそ の使用に関する。より詳細には、本発明は単核食細胞系の細胞の単離、培養およ び活性化、ならびに例えば養子免疫療法のような細胞治療におけるその使用に関 する。 単核食細胞系の細胞は末梢血単球、それらの骨髄または血液前駆体および組織 マクロファージを含んで成る。単球は骨髄で形成され、成熟後に末梢血液を通っ て組織に流出する。血液中に循環しているヒト単球は約3日の半減期を有する。 単球は組織に到達した時、マクロファージと呼ばれる。全ての組織マクロファー ジの数は、約400の率で循環している単球の数をはるかに越える。マクロファー ジは体内のいかなる場所でも見いだされるが、特に肝臓(クッパー細胞)中、リ ンパ節中、肺中、腹膜中および皮膚(ランゲルハンス細胞)中に多い。組織マク ロファージの正確な半減期は未知であるが、日数というよりも月数で計数される ようである。最後に、一般的な循環から単球の組織への通過は不可逆的である。 単球およびマクロファージは、急性期の免疫反応の誘導(Anonymous,Lancet ii (1985) 536-537)、造血の調節(Sieff C.A.J.Clin.Invest.79(1987) 1549-1557) 、免疫系の活性化(Unanus E.R.Annu.Rev.Immunol.2(1984) 395-428)、ならびに 凝固(Pryds H.,Allison A.C.Thromb.Haemost.39(1978)582-591)、微生物および 腫瘍細胞の破壊(Sharma S.D.,Remington J.S.Lymphokines 3(1981) 181-212およ びCarswell E.A.ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 72(1975) 3666-3670)、ならびに 組織修復および瘢痕形 成(Korn J.H.ら、J.Clin.Invest.65(1980)543-54)を含む多くの、かつ重要な機 能を有することが知られている。 以下の明細書の記載を通じて、単球−マクロファージ株とは末梢血単球、その 骨髄または血液前駆体および組織マクロファージを含んで成る単核システムの株 と定義する。単球−マクロファージ系は、前駆細胞を培養することにより得られ た単球、ならびに実施例に詳細に記載する条件下(Andressen R.ら、Cancer Res. 50:7450;Bartholeyns Jら、Anticancer Res.11(1991)1201-1204;Lopez Mら、Jou rnal of Immunological Methods 159(1993)29-38も参照にされたい)で単球細胞 を培養した後に得られるマクロファージも含んで成る。単球−マクロファージの 前駆体は、特に多能性幹細胞、骨髄性幹細胞(CFU-GEMM)、骨髄性単球幹細胞(CF U-GM)、CFU-M、単芽球および前単球を含んで成る。 現在、単球−マクロファージは、ヒトの数種の癌の治療のために養子免疫療法 に使用されている。これらの細胞は患者の循環血液から精製され、ex vivoで培 養され、そしてインターフェロンγで活性化されて、その分化を誘導し、そして その殺腫瘍力を上昇させ、次に患者に再度注射される。しかし、単球−マクロフ ァージが定期的に、かつ頻繁に抜き取られなければならないので治療は患者にと ってはつらいことであり、ex vivo活性化にはかなりの時間の消費が必要で、そ してインターフェロンγは未だに高価である。このため、より効果的で、患者に 害を与えず、そしてより廉価な、自由に使用できる治療法を有することが重要で ある。本発明はこの問題に対して、有利な取り組みを提供する。その結果、出願 人は、適当なベクターを使用して遺伝子をex vivoで単球−マクロファージ細胞 に移し、これによって細胞毒性および免疫系の刺激の 両方の卓越した特性を、単球−マクロファージ細胞に与えることが可能であるこ とを示した。 したがって本発明の第一の主題は、1つ以上の治療用遺伝子を、その発現を可 能とする調節要素の制御下に含んで成る組換え核酸を含む単球−マクロファージ 株の細胞を含んで成る細胞組成物である。 したがって本発明は、癌のようなある種の病状の治療のために、養子免疫療法 に利用できる健康かつ活性な単球−マクロファージを簡単に、かつ効果的に得る ことを可能とする。また本発明は特に感染原に対する、および腫瘍細胞に対する 防御、あるいは免疫系の活性化の分野において、生体の単球−マクロファージと 比較して、新規の、または増強された治療特性を単球−マクロファージに与える ことを可能とする。そのような細胞は、感染性(特にウイルス性)疾患、自己免 疫疾患および免疫不全疾患の治療的または予防的処置に、あるいはワクチン化の ために有利に使用できる。 本発明の目的に関して治療用遺伝子という用語は、その転写および適当である ならば細胞中での翻訳が治療効果を持つ生成物を生成する任意の遺伝子を言う。 そのような遺伝子は、特に治療用タンパク質(インターロイキン、インターフェ ロン、腫瘍壊死因子、コロニー刺激因子等)の全部または一部、あるいはワクチ ンの生産または免疫系の刺激のための抗原性ペプチドを含んで成ることができ、 あるいは例えばウイルス起源のタンパク質のような特別なタンパク質の発現を調 節できるか、あるいは感染および/またはウイルスの複製サイクルを妨害できる アンチセンスRNAを含んで成ることもできる。 場合によって遺伝子は、該細胞株に新規の、または増強した抗−感染 性、抗癌性または免疫刺激特性を与えることができるタンパク質の全部または一 部をコードする。 より好ましくは、遺伝子はインターフェロン(好ましくはガンマ)、腫瘍壊死 因子(好ましくはアルファ)、インターロイキン(IL-1から-12)およびコロニー 剌激因子(G-CSF、M-CSF、GM-CSF等)をコードする遺伝子、MDR(多-薬剤耐性)遺 伝子、ならびに感染粒子抗原または腫瘍に特異的な抗原(例えばウイルスの表面 タンパク質、すなわち特にHIVウイルスのgp160タンパク質、または上皮腫瘍の特 徴であるMuc-1)をコードする遺伝子から選択される。 本発明の特定の態様においては、本発明の主題はベクター、好ましくはウイル スベクターにより組換え核酸が保持されている上記定義の細胞組成物である。本 発明のベクターの使用により、特に細胞中の核酸の投与が向上し、そしてまた核 酸の該細胞中での安定性を増すことが可能となり、これにより持続効果を得るこ とができる。さらに、数種の遺伝子を同じベクター中に導入することも可能であ り、これにより治療効力も増大する。 使用するベクターは好ましくはウイルス起源であり、そして特にアデノウイル ス、アデノ−伴生ウイルス(AAV)、ヘルペスウイルス、ワクシニアウイルス、サ イトメガロウイルス(CMV)等から選択できる。 有利には、使用するウイルスは欠陥ウイルスである。“欠陥ウイルス”という 用語は、標的細胞中で複製できないウイルスを表す。したがって一般的に、本発 明との関連で使用する欠陥ウイルスのゲノムは、感染した細胞中で少なくとも該 ウイルスの複製に必要な配列が欠けている。これらの領域は除去(全部または一 部)されるか、または非機能的にさ れるか、あるいは他の配列、特に組換え核酸に置き換えることができる。これに もかかわらず、好ましくは欠陥ウイルスはそのゲノム中にウイルス粒子の包膜化 に必要な配列を保持している。 本発明の細胞組成物の調製に特に有利なベクターは、アデノウイルスベクター である。その結果、出願人はアデノウイルスが大変効果的に単球−マクロファー ジ株の細胞を感染させ、その中で安定に維持され、そして細胞内生成物、膜生成 物または分泌生成物でありうる治療用遺伝子を発現させることができることを示 した。 異なる血清型のアデノウイルスが存在し、その構造および特性は幾分変化して いるが、ヒトに対して、特に非免疫抑制個体に対して病原性ではない。さらにこ れらのウイルスは感染した細胞のゲノムを組み込まず、そして外因DNAの大き な断片を取り込むことができる。様々な血清型の中でも、本発明との関連でアデ ノウイルス2型または5型(Ad2またはAd5)を使用することが好ましい。Ad5アデ ノウイルスの場合には、複製に必要な配列はE1AおよびE1B領域である。 本発明と関連して使用する欠陥組換えウイルスは、欠陥ウイルスと、とりわけ 上記核酸配列を持つプラスミドとの間の相同組換えにより調製できる(Levreroら 、Gene 101(1991) 195,Graham,EMBO J.3(12)(1984)2917)。相同組換えは、該ウ イルスおよび該プラスミドの適当な細胞株への同時トランスフェクション後に起 こる。組換えの危険性を回避するために、好ましくは組換え状態で、使用する細 胞株は好ましくは(i)該要素により形質転換されることができ、そして(ii)欠陥 ウイルスのゲノムの部分を相補することができる配列を含むべきである。欠陥組 換えアデノウイルスの調製に有用な株の例として、ヒト幼胚腎臓系293(Graham ら、J.Gen.Virol.36(1977) 59)を挙げることができ、これは特にそのゲノム中に Ad5アデノウイルスのゲノムの左腕部を含む(12%)。 その後、操作したウイルスを分子生物学の標準的手法に従い回収し、そして精 製する。 ヘテロロガスな核酸配列を取り込むアデノウイルス、HSV、CMVまたはAAVに由 来するベクターの構築技術は、文献に記載され、本発明と関連して使用すること ができる[Akliら、Nature Genetics 3(1993)224;Stratford-Perricaudetら、H uman Gene Therapy 1(1990) 241;欧州特許出願公開第185 573号明細書、Lavrero ら、Gene 101(1991) 195;Le Gal la Salleら、Science 259(1993) 988;Roemerお よびFriedmann,Eur.J.Biochem.208(1992) 211;Dobsonら、Neuron 5(1990)353 、Chioccaら、NewBiol.2(1990) 739;ミヤノハラら、New Biol.4(1992) 238;国際 特許出願公開第091/18088号、同第090/09441号、同第088/10311号明細書]。 単球−マクロファージ株の細胞の感染は以下の実施例に記載するような様々な 手法、使用するベクターに従い調整できる感染多重度、問題の遺伝子等に従い行 うことができる。 リポソームまたはポリアミド型の化学的な非−ウイルスベクター、あるいはシ リンジまたはエレクトロポレーションのような物理的な手段も使用できる。 本発明の特定の態様は、1つ以上の治療用遺伝子を、その発現を可能とする調 節要素の制御下に含んで成る、欠陥組換えアデノウイルスを含む単球−マクロフ ァージの前駆細胞を含んで成る細胞組成物である。より詳細には前駆細胞は造血 系の幹および前駆細胞から選択され、そして特に多能性幹細胞、骨髄性幹細胞(C FU-GEMM)、骨髄性単球幹細胞(CFU- GM)、CFU-M、単芽球および前単球を含んで成る。 上述のように、治療用遺伝子はその発現を可能にする調節要素の制御下に配置 される。これらの調節要素は一般的に、転写プロモーター配列から成る。これら の配列が単球−マクロファージ中で機能することができるとき、これらは目的と する治療用遺伝子発現の天然の原因である配列であることができる。これらの配 列は異なる起源(他のタンパク質の発現の原因、または合成遺伝子でも)の配列 であることもできる。特に、真核またはウイルス遺伝子のプロモーター配列であ ることができる。例えば、それらの配列は感染が望まれる細胞のゲノムに由来す るプロモーター配列であることができる。同様に、それらの配列はベクターとし て使用するアデノウイルスを含むウイルスのゲノムに由来するプロモーター配列 であることができる。これと関連して、E1A、MLP、CMV、RSV等のプロモーター、 遺伝子を例として挙げることができる。さらに、これらの発現配列はアクチベー ター、調節物質等の配列を付加することにより修飾されることができる。したが って、調節要素として治療用遺伝子の持続的かつ高度な発現を可能にする構成的 プロモーターを使用することが特に有利な場合もある(例えば、治療用遺伝子がI NF-γまたはTNFα用である場合)。別の場合では、活性を制御できる調節プロモ ーターを使用することがさらに有利である。さらに、挿入遺伝子が発現配列を含 まない場合は、欠損ウイルスゲノムのそのような配列の下流にこれを挿入するこ ともできる。 本発明の細胞組成物は一般的に、単球、マクロファージまたはその前駆体が濃 縮された細胞群を含んで成る。したがって細胞は単球、マクロファージ、その前 駆体、またはこれらの様々な種類の細胞の混合物であ ることができる。好ましくは本発明の組成物は、80%より多い単球、マクロファ ージまたはその前駆体、より好ましくは90%より多くを保有する。 したがって本発明に従い、特に組換えアデノウイルスベクターを使用してex v ivoで形質転換された単球−マクロファージは、医薬組成物、特に抗腫瘍、抗感 染性組成物、あるいは患者の造血系、特に個体の免疫系を増強する目的の組成物 を調製するための選択ツールであるように思われる。 本発明の主題は、有効成分細胞として上記の単球−マクロファージ株を含む医 薬組成物でもある。 本発明の医薬組成物は、所望する投与に関連して、腫瘍内注射等により全身的 に投与することができる。さらに組成物を単独で、または他の医薬組成物と組み 合わせて使用してもよい。 前記の“組み合わせて”という用語は、単球−マクロファージおよび他の医薬 生成物を混合して、あるいは同時に必ず投与することを意味するものではない。 またこの意味は付加効果または相乗効果を生じさせるのに、ゼロではないが十分 に短い時間間隔で投与することを含む、任意の使用または投薬にまで拡大する。 特定の態様では、本発明は体内から全部の、または一部の腫瘍細胞を排除する 特性をマクロファージに与えるタンパク質の全部または一部をコードする組換え 核酸を含む、単球−マクロファージ系の細胞を含んで成る医薬組成物を網羅する 。 上記のように、腫瘍細胞に関して細胞毒性を表す活性化されたマクロファージ になるようにするためには、単核食細胞または単球をマクロファ ージに分化させ、そして次に主にインターフェロン ガンマ(IFN-γ)で活性化す る必要がある。これまで、単球のマクロファージへの成熟化、そしてインターフ ェロンガンマでの活性化はin vitroで行われ、ヒト血球アフィレーシスから採取 した単球細胞から出発し、そして活性化した後、再度注射した。しかし活性化効 率、および患者にとって大変つらい多回注射の必要性(少なくとも1週間に1回 、したがって1回の血球アフィレーシスが弱い)の問題から、実験的な試験では 満足な結果は得られなかった。 本発明は循環している単球−マクロファージまたはその前駆体から、抗腫瘍性 マクロファージが濃縮された細胞群を、例えばINF-γを発現する組換えDNAで 形質転換することによりex vivoで生成することを可能にする。 したがって本発明の好適な態様は、インターフェロンγ遺伝子を持つ欠陥組換 えアデノウイルスを含む上記の単球−マクロファージ細胞を有効成分として含ん で成る医薬組成物である。その結果、そのような細胞はインターフェロンγによ るマクロファージの一定かつ永続的な刺激の結果として、養子免疫療法において 増強した抗癌特性を保有する。このように、殺腫瘍性ヒトマクロファージMAK(マ クロファージ活性化キラー)の均質な群を調製することが可能となる。 以前の治療と比較して、本発明の組成物の利点は、その再現性、治療経費の低 下、および定期的な血球アフィレーシスの必要性を回避することにより患者に受 け入れられる気楽さ、という点を挙げることができる。 さらに、マクロファージの抗腫瘍活性のメディエーターの中で、TNFα(腫瘍 壊死因子)も決定的な部分の役割を果たす(Feinmanら、J.Imm unol.138(1987) 635-640)。TNFα(またはカケクチン)は、組織破壊、細菌エン ドトキシンまたはウイルス感染に反応して、あるいは他のサイトカインに反応し てマクロファージから本質的に放出されるサイトカインである(Quantin Bら、Hu man Gene Transfer 219(1991) 271-272)。本発明に関連して大変活性な細胞群を 調製するために、そのようなメディエーターを発現する組換え遺伝子を含むマク ロファージをex vivo調製することも可能である。 したがって本発明の別の好適様式は、TNFαをコードする遺伝子を持つ欠陥組 換えアデノウイルスを含む上記の単球−マクロファージ細胞を活性成分として含 んで成る医薬組成物にある。さらに一層好ましくは、本発明の細胞は膜状態のTN Fαをコードする遺伝子を含む。この膜状態のTNFαの発現は、養子免疫療法に使 用されるとき、形質転換細胞に増強された抗癌特性を与える。さらにこの態様は 、TNFの細胞外媒質への放出を回避することができ、そのような放出は極度に有 害な炎症型の効果を生じ易い。 有利なことには、組換え核酸はN-末端領域のアミノ酸が欠失しているTNFαを コードし、該欠失は少なくとも3個のアミノ酸、そして多くても20個のアミノ酸 、好ましくは12個のN−末端アミノ酸を網羅している。 別の態様では本発明は、免疫反応を誘導または調節することにより、ウイルス 、レトロウイルス、寄生虫または細菌のような感染原による感染を予防し、また は発病を治療する特性をマクロファージに与えるタンパク質の全部または一部を コードする組換え核酸を含む単球−マクロファージ株の細胞を含んで成る医薬組 成物を網羅する。 この使用はマクロファージ表面での抗原提示特性の良い理由になると 思われ、この抗原提示は免疫担当細胞、特にBリンパ球およびTリンパ球の免疫 応答を刺激する。その結果、体内に存在する抗原はマクロファージにより取り込 まれ、マクロファージが抗原を処理し、そして次にマクロファージの表面で抗原 を組織適合性遺伝子複合体クラスIIの分子と混合して発現する。本発明により、 一般的または特異的な免疫系の刺激のために、このマクロファージの特性を有利 に開発することが可能となる。 免疫系の一般的な刺激のために、治療用遺伝子はMHCクラスII分子の生産を刺 激することができる化合物を発現する組換え遺伝子であることができ、濃縮され た抗原提示特性を有する本発明の細胞を生成させることができ;かつ/またはウ イルスあるいは細菌の表面抗原を発現する組換え遺伝子であることができ、この 種の感染に対する増強した免疫防御を誘導する本発明の細胞を生成させることが できる。そのような抗原の例として、特に狂犬病ウイルス糖タンパク質を挙げる ことができる。 免疫系の特異的刺激には、ワクチン化の目的のためにマクロファージを明らか な抗原を調製するために使用することができる。 組換え核酸は、好ましくは上記定義の意味において欠陥であるアデノウイルス ベクターにより保持されている。 また本発明の主題は、上記定義の単球−マクロファージの調製法であり、以下 の: 1.単球−マクロファージまたはその前駆体を血液または骨髄から採取し、そ して単離し、 2.これらの細胞を培養し、 3.これらの細胞を上記定義の組換え核酸で形質転換させ、そして適 当な場合には、 4.このようにして得た細胞をパッーケージングおよび/または保存する、 工程を含んで成る。 単球−マクロファージ細胞またはその前駆体の採取および単離は、当業者に周 知の技術により行うことができる。これらの様々な技術は、物理的な分離工程( 遠心、細胞分離 (FACS)等)、および免疫学的化合物(細胞マーカーに特異的な抗 体:米国特許第4,965,204号明細書;欧州特許出願公開第17,381号、同第30,450 号明細書等)、または生化学的化合物(膜レセプターリガンド;欧州特許出願公開 第405,972号)等での選択を含むことができる。 単球−マクロファージに関して、これらは血液から種々の技術、特に血球アフ ィレーシスにより(Lopezら、J.Immunol.Methods.159(1992) 29)、またはCD14、C D64またはMaxlのような単球−マクロファージ細胞の特異的マーカーに対する抗 体の使用により得ることができる。またこれらは、その分化を可能とする適当な 条件下で培養することにより、前駆細胞からex vivoで得ることもできる。 前駆細胞に関して、これらは特異的マーカー、例えば幹細胞:CD33、CD34;CF U-GMおよびCFU-M細胞:CD13、CD14、CD15、CD33、HLA DR;単芽球および前単球 :CD13、CD14、CD15、CD33を認識する抗体により単離することもできる。本発明 に関連して使用し得る技術は、当業者には周知であり、例えば欧州特許出願第45 1 611号明細書および国際特許出願公開第93/02182号明細書を参照にされたい。 このようにして得た細胞を次に、その保存、その増殖および/または その分化(前駆細胞の場合)を可能にする任意の滅菌条件下で培養することがで きる。次に培養は、単に形質転換中の細胞を維持するために行うことができる。 その結果、細胞を前駆体または単球の段階で形質転換し、そして次にそれらを患 者に再度投与した後、in vivoで分化および/または活性化することが可能であ る。同様に、分化/活性化は、形質転換後にex vivoで行ってもよい。細胞増殖 および/または細胞分化を起こさせるために、成熟細胞(単球、マクロファージ 、MAK)について形質転換を行う前に培養を行なっても良い。特に、前駆体の増殖 およびその単球細胞への分化は、GM-CSF、M-CSF、インターロイキンIL-3、IL-4 、IL-6およびIL-11、あるいはSCFのような増殖および分化因子の存在下でex viv oで行うことができる。 単離した細胞の培養は、とりわけ血清およびアミノ酸を補充した当業者に周知 の様々な培地(例えばRPMI、IMDM)中で行うことができる。培養は実施例に説明す るように滅菌条件下で、好ましくは37℃で行う。培養プレート、または好ましく はテフロンバック中で行うことができる。 培養条件は単離した細胞群、所望する使用等に従い、当業者により調整される ことができる。 同様に、組換え核酸による細胞の形質転換は、滅菌培地中で、核酸、単離した 細胞群等に従い、当業者により調整された条件下で行われる。 核酸がアデノウイルスのようなウイルスベクターに保持されているときは、以 下の実施例に記載されるように、単球−マクロファージ系の細胞の感染は様々な 手法に従い、使用するベクターおよび目的の遺伝子に従い調整しうる感染多重度 で行うことができる。好ましくは単球−マクロファージを、細胞あたり50-250pf uの精製ウイルスの存在下で、より 好ましくは80-100pfu/細胞の存在下でインキューベーションする。形質転換条 件に依存して、組換え核酸の挿入により改質された細胞の割合は、30-95%の間 で変動し得る。 これにより得られた改質細胞を、次に直ぐに使用する目的でパッーケージする か、および/または後に使用する目的で保存することができる。 直ぐに再投与するために、細胞を通常、リン酸緩衝液または生理食塩水に投与 あたり105から109細胞の可変濃度で懸濁する。 保存するためには、細胞を好ましくはグリセロール、DMSO等の保存剤の存在下 で凍結することができる。 したがって、本発明により上記定義の細胞投与を含んで成る治療法を行うこと が可能である。細胞は患者(オートロガス)から、またはドナー(同種内)に由 来するものであることができる。 投与は様々な方法で行うことができる。好ましくは細胞は静脈内または腫瘍内 に注射することにより投与される。さらに、全身性の注入は潅流により行うこと ができる。 本発明による具体的な治療法は: 1.単球−マクロファージまたはその前駆体を血液または骨髄から採取し、そ して単離し、 2.これらの細胞を培養し、 3.これらの細胞を上記定義の組換え核酸で形質転換させ、そして適当な場合 には、 4.このようにして得た細胞をパッーケージングおよび/または保存し、そし て次に、 5.それらを患者に投与する、 ことを含んで成る。 本発明の処置は、LAK、TILまたはNK(ナチュラルキラー)での養子免疫療法に おける他の処置と比べて、例えば細胞により放出される毒性メディエーターが無 い、活性化マクロファージの増殖が無い、細胞毒性について標的細胞に対するエ フェクターの割合が他の処置よりも低いという事実、ならびにIL-2のようなサイ トカインの同時注射の必要性が無いという事実、有害な副作用という多くの利点 を供給する。さらに、明らかで、かつ制御された細胞群のみを感染させることが 可能となり、これは多回感染(細胞あたりのウイルス粒子の数)を選択すること ができ、血液循環から不可逆的に組織に到達させることができ、そしてそれらの 抗腫瘍または抗感染活性、ならびに上記に説明するような免疫系の刺激または調 節活性の両方により、体内のマクロファージの中心的役割が良い原因となること を可能とする。さらに、マクロファージのかなり長期の生命を考慮すると、患者 の処置を繰り返す障害を回避することができた。 したがって本発明は、患者に与える障害が少なく、経費が低く、かつより再現 性がある、より効率的な治療の新たな可能性を与える。 さらに本発明の詳細は、以下の単球−マクロファージ株の細胞の形質転換の可 能性、ならびに培養細胞および腫瘍中にin vivo再注射された細胞の両方の中で の治療用遺伝子発現の記載に与えられている。 記載する実施例は制限するものではなく、方法の可能性、および遺伝子の効力 の保存、およびマクロファージ中に移された遺伝子によるタンパク質のin vitro ならびにex vivoおよびin vivoの両方での発現を説明する。図の説明 図1.この図は大腸菌(E.coli)のLacZ遺伝子を持つ、欠陥組換えアデノウイル ス(Ad RSV β gal)で感染させた単球から派生したマクロファージの区分を表し 、感染48時間後(図1a)、感染4日後(図1b)、そして感染16日後(図1c)で ある。図1d:非感染対照細胞。 図2.ヌードマウスに腫瘍内注射した後に、アデノウイルスAd RSVβ galで形 質転換させた単球−マクロファージ中に発現したβ−ガラクトシダーゼ活性の検 出。 マウスはヒト中皮腫腫瘍細胞の皮下感染により誘発した腫瘍を表し、そしてAd RVS β galで感染させたヒト単球−マクロファージの腫瘍内注射により処置し た。処置の3日後、腫瘍を摘出し、そして固定し、そしてβ−ガラクトシダーゼ 活性の存在を視覚化する。分子生物学の一般的技法 プラスミドDNAの調製的抽出、プラスミドDNAの塩化セシウム勾配遠心、 アガロースおよびアクリルアミドゲル電気泳動、電気溶出によるDNA断片の精 製、タンパク質のフェノールまたは−クロロホルム抽出、塩媒質中でのDNAの エタノールまたはイソプロパノール沈殿、大腸菌の形質転換等の分子生物学で古 典的に使用されている方法は、当業者は周知であり、文献に豊富に記載されてい る[Maniatisら、“モレキュラークローニング、ア ラボラトリーマニュアル:Mo lecular Cloning,a Laboratory Manual”コールドスプリングハーバー ラボラ トリー(Cold Spring Harbor Laboratory)、コールドスプリングハーバー、N.Y., 1982;Ausubel F.M.ら、(編集)、“分子生物学の最新の方法:Current Protoco ls in Molecular Biology”、ジョン ウィリー アンド サン(John Wiley & Sons)、ニューヨーク、1987]。 pBR322およびpUC 型のプラスミドならびにM13シリーズのファージは、市販さ れているものである(ベセスダリサーチラボラトリーズ:Bethesda Research Lab oratories)。 ライゲーションのために、DNA断片をその大きさに従いアガロースまたはア クリルアミドゲル電気泳動により分離し、フェノールまたはフェノール−クロロ ホルム混合物で抽出し、エタノールで沈殿させ、そしてファージT4 DNAリガーゼ (バイオラボズ:Biolabs)の存在下で、供給元の推薦に従いインキューベーション することができる。 5'突出末端のフィリングは、大腸菌DNAポリメラーゼI(バイオラボズ)のク レノー断片で、供給元の仕様に従い行うことができる。3'突出末端の破壊は、フ ァージT4 DNAポリメラーゼ(バイオラボズ)の存在下で、製造元の推薦に従い行う 。5'突出末端の破壊は、S1ヌクレアーゼで制御された処理により行う。 合成オリゴヌクレオチドによるin vitro直接突然変異誘発法は、Taylorらによ る方法[Nucleic Acids Res.13(1985)8749-8764]に従い、アマシャム(Amersham) により販売されているキットを使用して行うことができる。 DNA断片の酵素的増幅、いわゆるPCR[polymerase-catalysed chain reac tion:ポリメラーゼ−触媒連鎖反応、Saiki R.K.ら、Science 230(1985)1350-13 54;Mullis K.B.およびFaloona F.A.,Meth.Enzym.155(1987)335-350]法は、“ DNAサーマルサイクラー”(パーキンエルマーシータス:Perkin Elmer Cetus) を使用して、製造元の仕様に従い行うことができる。 ヌクレオチド配列の確認はSangerらにより開発された方法[Proc.Natl.Acad.Sc i.USA,74(1977)5463-5467]により、アマシャムが市販しているキットを使用して 行うことができる。 アデノウイルスを生成するために、ヒト幼胚腎臓系293を使用した(Grahamら、 J.Gen.Virol.36(1977) 59)。この系は特に、そのゲノム中にヒトアデノウイルス Ad5のゲノムの左腕部を含む(12%)。実施例 実施例1:単球およびマクロファージの調製 使用するマクロファージの調製法は、すでに文献に記載されている(Lopesら 、1993、同上)。簡潔に述べると、単核細胞(MNC)を赤血球および顆粒球からFic oll-Hypaque(d=1.077)勾配で、Cobe 2991ブロッドプロセッサーを使用して分離 し、そして次にリン酸緩衝液で3回洗浄した。MNCの一部を使用して、以下に記載 する条件下で水簸により単球を調製した。MNCの他の部分を、3×10-5Mの2-メル カプトエタノール、1%の非必須アミノ酸、2mM のL-グルタミン、2mM のピルビ ン酸ナトリウム、mlあたり100IUのペニシリン、mlあたり100μgのストレプトマ イシンおよび2%のAB血清を含有するIMDM培地(ギブコ:Gibco、仏国)中で、600ml のテフロンバッグ中で培養(mlあたり5×106)し、そして次に5%のCO2を含む湿潤 環境中で37℃で7日間インキューベーションした。 次に細胞を回収し、そして単球−マクロファージを95%にまで水簸により、J5 .0ローターおよび40mlの水簸チャンバーを装備したベックマン(Beckman)J6ME遠 心機を使用して精製した。 実施例2:β−ガラクトシダーゼ遺伝子(Ad RSV βgal)を発現するアデノウイル スベクターによる単球およびマクロファージの感染 2.1ベクターの調製:この実施例で使用するアデノウイルスベクターは、ベ クターAd.RSV.βgalである。このベクターはその複製に必要な配列を欠いている が、それにもかかわらず、これが感染することができる細胞へ入るために必要な 配列ならびにこのアデノウイルスの包膜化に必要なすべての必須配列を含んでい る。またベクターはRSVプロモーターの制御下に大腸菌のβ−ガラクトシダーゼ 遺伝子も持っている。欠陥組換えアデノウイルスAd.RSVβgalの構築は、文献に 記載されている(Stratford-Perricaudetら、J.Clin.Invest.90(1992)626)。簡潔 に説明すると、アデノウイルスAd.RSVβgalは、突然変異体アデノウイルスAd-d1 324(Thimmappayaら、Cell 31(1982) 543)とプラスミドpAd.RSVβGal(Akliら、19 93)との間のin vivo相同組換えにより得た、欠陥組換えアデノウイルスである( そのE1およびE3領域は欠失している)。 プラスミドpAd.RSVβGalは5'→3'方向に、 −ITR配列、複製起源、包膜化シグナルおよびE1Aエンハンサーを含んで成るア デノウイルスAd5の左腕末端に対応するPvuII断片、 −RSVプロモーター(ラウス肉腫ウイルス由来)の制御下にβ−ガラクトシダー ゼをコードする遺伝子、 −プラスミドpAd.RSVβGalとd1324との間の相同組換えを可能にするアデノウ イルスAd5ゲノムの第2断片、 を含む。 酵素ClaIで直線化した後、プラスミドpAd.RSVβGalとd1324アデノウイルスを2 93系に、リン酸カルシウムの存在下で同時トランスフェクションを行い、相同組 換えを起こさせる。このように生成した組換えアデノウイルスをプレートでの精 製により選択する。単離後、組換えアデノウ イルスDNAを293細胞系中で増幅させ、約1010pfu/mlの力価を有する未精製組 換え欠陥アデノウイルスを含む培養上清を導く。 一般的にウイルス粒子を周知の方法に従い、塩化セシウム勾配で遠心により精 製する(特にGrahamら、Virology 52(1973)456を参照にされたい)。 このアデノウイルスを単球−マクロファージの形質転換の可能性を示すために 、そしてこれらの細胞中への遺伝子移入の効力を表すために使用した。 2.2 単球−マクロファージの感染:マクロファージまたは新しい単球を、 細胞あたり80-100pfu(プラーク形成単位)の精製ウイルス(Ad.RSV βgal)の存在 下で、完全RPMI培地(mlあたり1×106細胞)中で一晩インキューベーションした。 細胞を遊離のウイルス粒子を除去するために洗浄し、次にテフロンバックまたは 12-ウェルの培養プレート中で新しい完全RPMI培地中に再インキューベーション した。様々な時間で、細胞のアリコートを洗浄し、固定し、そしてβ−ガラクト シダーゼ活性の存在を試験した。 β−ガラクトシダーゼ活性は、組換えアデノウイルスで感染させた後の細胞に ついて記載されているように(Stratford−Perricaudetら、(Hum.Gene Ther.1(19 90) 241)、組織化学的方法を使用して試験した。簡潔に説明すると、細胞をX-ga lの存在中でインキューベーションしてβ-gal活性を露出させ、これを次にβ-ga l遺伝子を含む細胞中の核の青色着色の発生ならびに、ヘマトキシリンおよびエ オシンでのカウンター染色により視覚化する。 実施例3:β−ガラクトシダーゼ遺伝子を持つ組換えアデノウイルスベ クターで形質転換させたヒト単球から派生したヒト単球またはマクロファージ中 への遺伝子移入の実証。 3.1 細胞培養中の単球−マクロファージ中のβ−ガラクトシダーゼ活性の 発現 アデノウイルスベクターでの遺伝子移入の効力を、精製単球およびこれらの同 じ単球細胞から派生したマクロファージで試験した。血球アフィレーシスにより 得た単核血液細胞を、Ficoll勾配で実施例1に記載したように分離した。MNC懸 濁液の一部を水簸に供し、そしてこれにより得られた単球を感染試験に使用した (実施例2)。NMC懸濁液の第二部分を6−7日間培養し、実施例1に示すように 単球をマクロファージへ分化させた。この培養期間の後、マクロファージも水簸 により精製した。このように精製したマクロファージは単球より2倍大きく、そ してその表面に分化に特異的なMax1抗原を発現する。HLA-DRのCD14およびCD64も 、出発の単球と比較すると有意に増大する。培養中に単球から得られたマクロフ ァージの部分を、培養終了約18時間前および培養終了時に、250IU/mlの組換えイ ンターフェロン ガンマを加えることによりLopezらの方法に従い(J.Immunothera py 11(1992)209-217)活性化した。この活性化は、抗−感染性免疫療法で活性で あることができる活性化マクロファージを得ることを可能にする。 培養6日後(すなわちインターフェロン ガンマでの活性化前)、または培養7 日後(インターフェロン ガンマでの活性化後)のいずれかの精製単球または精 製マクロファージを、細胞あたり80-100pfu(プラーク形成単位)の組換えアデノ ウイルスAd.RSV βgalで感染させた。 一晩感染させた後、培地を除去し、そして細胞を洗浄し、そして新し い完全培地で、テフロンバックまたは12-ウェルプレート中で再度インキューベ ーションする。細胞を次に固定し、そしてβ−ガラクトシダーゼ活性を、感染後 の様々な時間間隔で試験した。細胞核中のβ−ガラクトシダーゼ発現は、遺伝子 移入および遺伝子発現の効力を指示している。 得られた結果を図1に表す。ここではインターフェロンで処理した単球から派 生したマクロファージの感染後、様々な時間でβ−ガラクトシダーゼ活性の検出 を表している。同様な結果はインターフェロンガンマで活性化していない細胞か ら得られる。調製に応じて、40-80%のマクロファージがβ−ガラクトシダーゼ 活性をその核内に、感染の2日から4日の間に発現する。β−ガラクトシダーゼ の発現は感染後、最高3週間続行する(図1C)。感染多重度を増すと、組換え 遺伝子を発現する細胞の割合が増大し得ると考えられる。このように、95%以上 の細胞が形質転換した細胞組成物を得ることができる。 3.2 ヌードマウスを対象とした、組換えアデノウイルスで感染させた単球− マクロファージの腫瘍内注射後のβ−ガラクトシダーゼの発現 感染させた単球−マクロファージが腫瘍中in vivoで外因遺伝子を発現できる かどうかを試験する観点から、組換えアデノウイルスで感染させた単球−マクロ ファージをヌードマウスに誘発させた腫瘍中に注射した。 ヌードマウスを始めに、2×106のヒト中皮腫腫瘍細胞(HIB細胞)の皮下注射に 供した。この注射により誘発させた腫瘍(約4mmの直径)を、次に実施例3.1で 得たAd.RSVβgalで感染させたヒト単球−マクロファージの腫瘍内注射により処 置した。注射用に、感染させたヒト単球−マクロファージをリン酸緩衝液に懸濁 した。注射投与量はマウスあたり2× 106細胞であった。処置の3日後、腫瘍を摘出し、そして固定し、β−ガラクト シダーゼの存在を視覚化する。 得られた結果を図2に表す。これらは、処置の3日後に腫瘍中にβ−ガラクト シダーゼの活性が見いだされ、そして投与した単球−マクロファージが実質的に 腫瘍をコロニー化することができ、かつその中に組換え遺伝子を発現できること を明らかに表している。 実施例4:突然変異したTNFα遺伝子の、ヒト血液単球由来マクロファージ中へ の転移 TNFαまたはカケクチンは、組織破壊、細菌エンドトキシンおよびウイルス性 疾患ならびに他のサイトカインに反応してマクロファージから本質的に放出され るサイトカインである。TNFは233アミノ酸(26kDa)のプロホルモンの状態で生産 される。成熟タンパク質は157個のアミノ酸(17kDa)を含み、そして76個のアミノ 酸のN-末端配列の除去を生じる。活性化された単球−マクロファージは膜TNFα を合成し、そして細胞−細胞接触(26kDaの膜TNFαの効果)により、ならびに可 溶性TNFα(17kDa)の局所放出により、それらの標的に細胞毒性作用を有する。 これは一部のショックが急性または慢性の単球活性化から生まれると考えらる敗 血症ショック中に起こるものとは異なり、分泌状態のTNF放出を導く(Perezら、C ell 53(1990) 251)。TNFαは大腸菌中でクローン化され、そして発現した時から (Pennicaら、1984)、大量に臨床試験用で利用できた。しかし、ヒトでのTNFαの 治療的使用は、そのかなりの毒性および生じる副作用のために制限される(悪液 質、発熱、頭痛、疲労、高血圧)。結腸直腸癌では、最近の臨床試験で抗腫瘍活 性を得るために不十分な投与量でもかなりの毒性が見られることが示された(Kem enyら、1990)。 本発明は可溶性TNFαに付随する毒性を発生させずに、マクロファージの抗腫 瘍力を増大させることができる。その結果、本発明は膜状態のTNFαによりトラ ンスフェクトさせたマクロファージを生成することが可能である。さらに、これ により得られた本発明のマクロファージは、他の大きな利点を示す;その結果、 可溶性(分泌)TNFαが約20分の短いプラスマ半減期であるのに対して、本発明 のマクロファージは腫瘍表面で数日間留まることができ、TNFを持つマクロファ ージと腫瘍細胞との間の接触から生まれる長期に持続する抗腫瘍活性の希望を与 える。 このように活性化されたマクロファージは、実施例2に記載したように単球由 来のマクロファージまたは単球を組換えアデノウイルスで感染させることにより 得られたが、その中の治療用遺伝子は突然変異したTNFαのためのものである。 より詳細には、突然変異遺伝子を以下のように得た。膜状態のTNFαは2つの 開裂部位を有し、1つはアミノ酸-1および+1(+1位は成熟タンパク質の始を表す )の間、他方は+13領域に位置する(Perezら、1990、同上)。アミノ酸1-12の欠失 は、26kDa状態の開裂を防ぐが、細胞−細胞接触ゾーンの細胞毒性は維持される 。ヒトTNFαの突然変異は、直接突然変異誘発法により行われた;それらはC.Per ezら、1990、同上に記載された突然変異体Δ+1、Δ-12に対応する。突然変異し たTNF構造の効力は、真核(cos)細胞中での一時的発現により評価され、抗−TNF 抗体を使用して膜、細胞内および分泌状態のTNFが探査され、そして生物学的活 性が測定される。上記のように調製した突然変異した遺伝子を含んで成る組換え アデノウイルスを、次に構築し、そして合成されたTNFの生物学的活性を以下の 事柄に関して監視する:(a)寒天中の細胞溶解ゾーン 法によりL929系に関して、この技術は細胞−細胞接触に依存する溶解を表す方法 である、ならびに(b)培養中のU937(ヒトリンパ腫由来の組織球細胞)、K 56 2(慢性骨髄性白血病に由来する細胞)、およびLS 174T(結腸腺癌)細胞へのトリチ ル化チミジンの取り込み阻害、ならびに白血病患者から採取された芽細胞につい て。in vivoの抗腫瘍活性を、次に動物モデルで試験し、そしてヒトの腫瘍をヌ ードマウスに移植し、そしてこれらのマウスを、上記の実施例3に記載したよう に、修飾したTNFα遺伝子でトランスフェクトしたマクロファージの全身性注入 により処置することを構成する。抗腫瘍効果を、プラセボまたは非トランスフェ クトマクロファージで処理した対照マウスと比較して評価する。 実施例5:単球またはインターフェロンガンマ遺伝子を含む組換えアデノウイル スで形質転換した単球から派生したマクロファージ、ならびにマクロファージに 増強した抗腫瘍活性を与えること インターフェロンガンマ遺伝子を上記のアデノウイルスベクターに導入し、そ して組換えアデノウイルスを単球または単球から派生したマクロファージの細胞 を形質転換するために使用した。 上記実施例1に記載したように、RPMI培地中で分化した後に得られたマクロフ ァージはインターフェロンガンマを構成的に発現し、したがってもはや必要な細 胞毒性および抗腫瘍効果を得るためにマクロファージを18から24時間処理する必 要は無い。このように構成的にインターフェロン ガンマを発現するマクロファ ージを、全身性注入により、または腫瘍に直接注射することにより、養子免疫療 法に使用することができる。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1995年7月26日 【補正内容】 請求の範囲 1.1つ以上の治療用遺伝子を、その発現を可能とする調節要素の制御下に含ん で成る組換え核酸を含む単球−マクロファージ株の分化した細胞を含んで成る細 胞組成物。 2.1つの治療用遺伝子または複数の治療用遺伝子が、新規な、または増強され た抗感染性、抗癌性または免疫刺激特性を細胞に与えることができるタンパク質 の全部または一部をコードすることを特徴とする、請求の範囲第1項に記載の細 胞組成物。 3.遺伝子がインターフェロン、腫瘍壊死因子、インターロイキンおよびコロニ ー刺激因子(G-CSF、M-CSF、GM-CSF等)をコードする遺伝子、MDR遺伝子、ならび に感染性粒子の抗原または腫瘍に特異的な抗原をコードする遺伝子から選択され ることを特徴とする、請求の範囲第1または第2項に記載の細胞組成物。 4.組換え核酸がウイルスベクターに保持されていることを特徴とする、前記請 求の範囲のいずれか1項に記載の細胞組成物。 5.ウイルスベクターがアデノウイルス、アデノ伴生ウイルス、ヘルペスウイル ス、ワクシニアウイルスまたはサイトメガロウイルス(CMV)に由来するベクター であることを特徴とする、請求の範囲第4項に記載の細胞組成物。 6.ウイルスベクターがアデノウイルスに由来するベクターであることを特徴と する、請求の範囲第5項に記載の細胞組成物。 7.ウイルスベクターが欠陥組換えウイルスであることを特徴とする、請求の範 囲第4ないし第6項のいずれか1項に記載の細胞組成物。 8.1つ以上の治療用遺伝子を、その発現を可能とする調節要素の制御 下に含んで成る欠陥組換えアデノウイルスを含む、単球−マクロファージの前駆 細胞。 9.造血系の幹および祖先細胞から選択されることを特徴とする、請求の範囲第 8項に記載の前駆細胞。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD),AM,AU, BB,BG,BR,BY,CA,CN,CZ,FI,G E,HU,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK ,LT,LV,MD,MG,MN,MW,NO,NZ, PL,RO,RU,SD,SI,SK,TJ,TT,U A,US,UZ,VN (72)発明者 アダダ,エデイ フランス・エフ―94140アルフオルビル・ リユジユール―ゲスド1・アパルトマン 221 (72)発明者 ロペ,マニユエル フランス・エフ―94500シヤンピニ―シユ ール―マルヌ・リユシヤルル―アンフロワ 47 (72)発明者 ペリコーデ,ミシエル フランス・エフ―28320エクロスヌ・リユ ドシヤルトル31

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.1つ以上の治療用遺伝子を、その発現を可能とする調節要素の制御下に含ん で成る組換え核酸を含む単球−マクロファージ株の細胞を含んで成る細胞組成物 。 2.1つの治療用遺伝子または複数の治療用遺伝子が、新規な、または増強され た抗感染性、抗癌性または免疫刺激特性を細胞に与えることができるタンパク質 の全部または一部をコードすることを特徴とする、請求の範囲第1項に記載の細 胞組成物。 3.遺伝子がインターフェロン、腫瘍壊死因子、インターロイキンおよびコロニ ー刺激因子(G-CSF、M-CSF、GM-CSF等)をコードする遺伝子、MDR遺伝子、ならび に感染性粒子の抗原または腫瘍に特異的な抗原をコードする遺伝子から選択され ることを特徴とする、請求の範囲第1または第2項に記載の細胞組成物。 4.組換え核酸がウイルスベクターに保持されていることを特徴とする、前記請 求の範囲のいずれか1項に記載の細胞組成物。 5.ウイルスベクターがアデノウイルス、アデノ伴生ウイルス、ヘルペスウイル ス、ワクシニアウイルスまたはサイトメガロウイルス(CMV)に由来するベクター であることを特徴とする、請求の範囲第4項に記載の細胞組成物。 6.ウイルスベクターがアデノウイルスに由来するベクターであることを特徴と する、請求の範囲第5項に記載の細胞組成物。 7.ウイルスベクターが欠陥組換えウイルスであることを特徴とする、請求の範 囲第4ないし第6項のいずれか1項に記載の細胞組成物。 8.1つ以上の治療用遺伝子を、その発現を可能とする調節要素の制御 下に含んで成る欠陥組換えアデノウイルスを含む、単球−マクロファージの前駆 細胞。 9.造血系の幹および祖先細胞から選択されることを特徴とする、請求の範囲第 8項に記載の前駆細胞。 10.請求の範囲第1ないし第9項のいずれか1項に記載の1つ以上の細胞組成 物を有効成分として含んで成る、医薬組成物。 11.体内から腫瘍細胞の全部または一部を排除する特性をマクロファージに与 えるタンパク質の全部または一部をコードする組換え核酸を含む単球−マクロフ ァージ系の細胞を含んで成る、請求の範囲第10項に記載の医薬組成物。 12.遺伝子がインターフェロン−γ遺伝子および腫瘍壊死因子アルファ遺伝子 から選択されることを特徴とする、請求の範囲第11項に記載の医薬組成物。 13.INF-γ遺伝子を持つ欠陥組換えアデノウイルスを含む単球−マクロファー ジ株の細胞を含んで成る、医薬組成物。 14.TNFα遺伝子を持つ欠陥組換えアデノウイルスを含む単球−マクロファー ジ株の細胞を含んで成る、医薬組成物。 15.欠陥組換えアデノウイルスが膜状態のTNFαをコードする遺伝子を持つこ とを特徴とする、請求の範囲第14項に記載の医薬組成物。 16.ウイルス、レトロウイルス、寄生虫または細菌のような感染原による感染 の予防または発病を治療する特性をマクロファージに与えるタンパク質の全部ま たは一部をコードする組換え核酸を含む、単球−マクロファージ株の細胞を含ん で成る、請求の範囲第10項に記載の医薬組成物。 17.組換え核酸がウイルスまたは細菌の表面抗原をコードすることを特徴とす る、請求の範囲第16項に記載の医薬組成物。 18.GP160タンパク質の全部または一部のようなHIVウイルスの表面抗原を発現 する欠陥組換えアデノウイルスを含む単球−マクロファージ株の細胞を含んで成 る医薬組成物。 19.注入可能な状態であることを特徴とする、請求の範囲第10ないし第18 項のいずれか1項に記載の医薬組成物。 20.静脈または腫瘍内注射を目的とする、請求の範囲第18項に記載の医薬組 成物。 21.潅流を目的として配合された、請求の範囲第18項に記載の医薬組成物。 22.投与量あたり105-109細胞を含んで成ることを特徴とする、請求の範囲第 10ないし第21項のいずれか1項に記載の医薬組成物。 23.請求の範囲第1ないし第9項のいずれか1項に記載の単球−マクロファー ジの調製法であって、 −血液または骨髄から単球−マクロファージまたはその前駆体を取り出し、そ して単離し、 −これらの細胞を培養し、 −これらの細胞を上記定義の組換え核酸で形質転換させ、そして適当な場合に は、 −得られた細胞をパッケージングおよび/または保存する、 工程を行うことを特徴とする上記方法。
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