JPH0948754A - ジクミルペルオキシドの精製方法 - Google Patents

ジクミルペルオキシドの精製方法

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JPH0948754A
JPH0948754A JP19883595A JP19883595A JPH0948754A JP H0948754 A JPH0948754 A JP H0948754A JP 19883595 A JP19883595 A JP 19883595A JP 19883595 A JP19883595 A JP 19883595A JP H0948754 A JPH0948754 A JP H0948754A
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dicumyl peroxide
crystals
dcp
crystal
seed crystal
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JP19883595A
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Hideyo Ishigaki
秀世 石垣
Hidemoto Ono
英基 大野
Kengo Inoue
賢吾 井上
Tatsuhiro Oota
樹宏 太田
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Nippon Oil and Fats Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C407/00Preparation of peroxy compounds
    • C07C407/003Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 微細結晶が少なく、粒度分布幅が狭く、かつ
凝集度合いが少ない高純度のDCPの結晶を得ることが
できるジクミルペルオキシドの精製方法を提供する。 【解決手段】 ジクミルペルオキシドの精製方法は、加
熱してジクミルペルオキシドの粗生成物を溶媒に溶解す
る溶解工程と、冷却してジクミルペルオキシドの結晶を
析出させる晶析工程と、析出したジクミルペルオキシド
の結晶を分離する分離工程とよりなる。そして、晶析工
程において、安息角が30〜45度の範囲内にあるジク
ミルペルオキシドの種結晶を添加する。このジクミルペ
ルオキシドの種結晶の粒径が250〜710μmの範囲
内にあることが望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、重合開始剤や架
橋剤などとして用いられるジクミルペルオキシド(以
下、DCPと略記する。)の精製方法に関するものであ
る。さらに詳しくは、粒度分布幅が狭く、凝集度合いが
少ない高純度のDCP結晶を得るのに好適なDCPの精
製方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】DCPは、ゴムの架橋剤あるいは重合開
始剤として非常に有用な性質を示し、多量に使用されて
いる。しかし、DCP中に少量の不純物が含まれている
と、重合反応に悪影響を与えたり、生成したポリマーの
着色や物性劣化の原因となる。このため、より高純度の
DCPが求められている。
【0003】さらに、近年、作業効率の向上あるいは作
業環境の改善が要求されるようになった。このDCP
は、室温では固体であるため、微細結晶が含まれている
と、粉立ちが起こり、作業効率および作業環境を悪化さ
せる要因となる。また、モノマーへのより均一な溶解が
可能なように、710〜2800μm程度の粒径で粒度
分布幅が狭く、かつ微小粒径あるいは大粒径のものを含
まないDCPが求められるようになった。
【0004】高純度のDCPを得るために、これまで多
くの研究がなされてきた。例えば、クメンヒドロペルオ
キシドとクメンとからDCPを合成するに際し、触媒と
してCuCl2-Bu4N+ Br- 、次に塩化亜鉛(ZnCl2 )を用い
る方法が知られている〔 Z.Jan, S. Zbigniew等、ポー
ランドの文献、Przemysl Chemiczny 74, 11(1995) 〕。
そして、この方法により、高純度のDCPが高収率で得
られる。
【0005】また、クメンヒドロペルオキシドとクメン
とからDCPを合成するに際し、触媒として塩化銅(Cu
Cl2 )、次に塩化亜鉛(ZnCl2 )を用い、得られた粗生
成物を水蒸気蒸留し、さらにエタノールで再結晶する方
法も知られている(ブラジルの公告特許、 Braz. Peido
PI BR 8906395A )。この方法によれば、純度98%の
DCPが得られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一般に、DCPを析出
させる晶析工程で、冷却速度を速くするとDCPの結晶
が凝集しやすくなるとともに、微細結晶が多数発生し、
粒度分布幅も広くなるという問題がある。一方、冷却速
度が遅い場合でも、冷却時に溶液が過冷却状態となりや
すく、ある温度でDCPの結晶が一度に析出する。この
ため、DCPの結晶は凝集するとともに、微細結晶が多
数生成するため、粒度分布幅も広くなるという問題があ
る。
【0007】従って、微細結晶が少なく、粒度分布幅が
狭く、しかも凝集度合いが少ない高純度の結晶を得る方
法が要求されている。ところが、前述の従来技術に基づ
くDCPの精製では、特殊な触媒を用いることにより、
高純度のDCPが得られるものの、得られるDCPの粒
径および結晶形態についての改良はなされていない。
【0008】この発明は、以上のような従来技術に存在
する問題に着目してなされたものである。その目的とす
るところは、微細結晶が少なく、粒度分布幅が狭く、か
つ凝集度合いが少ない高純度のDCPの結晶を得ること
ができるジクミルペルオキシドの精製方法を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、第1の発明のジクミルペルオキシドの精製方法で
は、ジクミルペルオキシドの粗生成物を溶媒に溶解する
溶解工程と、ジクミルペルオキシドの結晶を析出させる
晶析工程と、析出したジクミルペルオキシドの結晶を分
離する分離工程とよりなるジクミルペルオキシドの精製
方法であって、前記晶析工程において、安息角が30〜
45度の範囲内にあるジクミルペルオキシドの種結晶を
添加するものである。
【0010】第2の発明では、第1の発明において、前
記ジクミルペルオキシドの種結晶の粒径が250〜71
0μmの範囲内にあるものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の実施形態につ
いて、さらに詳細に説明する。DCPの種結晶の安息角
は、30〜45度であり、より好ましくは30〜40度
の範囲内である。種結晶の安息角の相違は、その種結晶
の凝集度合いの相違に相当すると考えられる。種結晶が
凝集せず、単結晶である場合、安息角は30度前後とな
り最小となる。このため、30度が種結晶の安息角の最
小値となり、安息角が30度より小さい結晶は得られな
い。安息角が45度より大きい場合、種結晶の凝集度合
いが増し、晶析工程で得られるDCPの凝集度合いも増
す。
【0012】種結晶の粒径は、250〜710μmの範
囲内が好ましく、300〜500μmの範囲内がより好
ましい。粒径が710μmより大きい場合、あるいは2
50μmより小さい場合には、晶析により得られるDC
Pの凝集度合いが増す。
【0013】種結晶に使用するDCPの純度は、好まし
くは97%以上であり、より好ましくは99%以上であ
る。97%より低い場合には、晶析により得られるDC
Pの純度が低下してしまう。
【0014】この発明に用いられる種結晶の添加量は、
0.1 〜10重量%の範囲内が好ましく、 0.5〜7重量%
の範囲内がさらに好ましい。10重量%より大きい場
合、あるいは0.1 重量%より小さい場合、晶析工程で得
られるDCPの凝集度合いが増加する。
【0015】種結晶の添加温度は、好ましくは32〜3
4℃の範囲内であり、より好ましくは33〜34℃の範
囲内である。添加温度が34℃より高い場合、添加した
種結晶が溶解してしまうため、種結晶を添加する効果が
なく、晶析工程で得られるDCPの凝集度合いが増す。
一方、添加温度が32℃より低い場合には、種結晶を添
加する前に、DCPが析出してしまうため、種結晶の添
加効果が見られず、晶析工程で得られるDCPの凝集度
合いが増加する。
【0016】晶析工程における冷却速度は、0.07〜 0.0
1 ℃/min の範囲内が好適であり、0.05〜 0.02 ℃/mi
n の範囲内がさらに好適である。冷却速度が 0.07 ℃/
minより速い場合、晶析によって得られるDCPの凝集
度合いが増す。一方、冷却速度が 0.01 ℃/min より遅
い場合、晶析工程に要する時間が長くなって経済的に好
ましくない上に、2800μmより大きい粒径の結晶が増加
する。
【0017】晶析工程に使用する溶媒は、不純物を良く
溶解し、目的物であるDCPを溶解しないもので、比較
的極性の小さいDCPに対し極性の大きい溶媒が望まし
い。一方、不純物であるクミルアルコール、クメンヒド
ロペルオキシド、アセトフェノン、クメン、α−メチル
スチレンなどは極性溶媒には良く溶解する。そのような
溶媒として、例えばメタノール、 イソプロピルアルコー
ル、アセトンなどの水溶液が使用される。
【0018】この水溶液の水含有量は、好ましくは5〜
30重量%、より好ましくは10〜20重量%である。
水含有量が5重量%より少ない場合、DCPの溶解度が
高いため結晶表面がべたつき、結晶の付着が起こりやす
くなり、結晶の凝集や白色化が起こりやすい。一方、3
0重量%より多い場合、不純物の溶解度が低いため結晶
の純度が低下する。
【0019】また、その水溶液の使用量は、DCP粗生
成物に対する水溶液の重量比で、1:1〜1:5の範囲
内が好適であり、1:1.5 〜1:3の範囲内がさらに好
適である。DCP粗生成物と水溶液との重量比が1:1
より小さい場合、晶析工程で得られるDCPの凝集度合
いが増し、純度が低下してしまう。一方、重量比が1:
5より大きい場合、溶媒の量が増加し、釜効率の低下等
により経済的に不利となる。
【0020】晶析工程により得られたDCP結晶は、種
々の公知の方法により、母液から分離できる。分離方法
としては、例えば濾過法、デカンテーション法、遠心分
離法などが挙げられる。分離されたDCP結晶は、適当
な溶媒で洗浄しても良い。適当な溶媒としては、例えば
メタノール、アセトン、イソプロピルアルコールまたは
これらの水溶液などが使用される。また、分離されたD
CP結晶は、通常の方法により乾燥することができる。
【0021】このような方法によれば、次のような利点
がある。 (1) 微細結晶の少ないDCP結晶が得られる。 (2) 粒度分布幅の狭いDCP結晶が得られる。 (3) 凝集度合いの少ないDCP結晶が得られる。 (4) 高純度のDCP結晶が得られる。 (5) 複雑な晶析装置を用いることなく、簡単な装置で所
望のDCP結晶を得ることができる。
【0022】これは、次のような理由に基づくものと考
えられる。すなわち、結晶の成長は、成長点から螺旋状
に成長するが、種結晶の凝集が少ないため、成長点が少
なくなり、得られるDCP結晶は凝集度合いが少ないも
のとなる。なお、種結晶の凝集度合いが多い場合、単結
晶が凝集した状態で、多数存在し、その突起部分から結
晶が成長するため、成長点が多くなって得られるDCP
結晶は凝集度合いが多くなる。
【0023】また、晶析工程で析出するDCP結晶は、
結晶成長に使用される場合と、新たな結晶核として析出
する場合とがあり、結晶成長に使用されると種結晶が均
一に成長して粒度分布幅が狭くなるが、新たな結晶核が
多数発生する場合には粒度分布幅が広くなる。この発明
では、特定の種結晶を添加することから、析出するDC
P結晶が種結晶に基づく結晶成長に使用され、粒度分布
幅の狭いDCP結晶を得ることができる。
【0024】さらに、得られるDCP結晶の凝集度合い
が大きいと、DCP結晶同士の衝突により結晶が壊れて
微細結晶が増加する。しかし、この発明では、DCP結
晶の凝集度合いが少ないため、微細結晶の発生は少な
い。
【0025】加えて、所定の種結晶の添加により、その
種結晶からDCP結晶が成長することから、不純物を抱
き込むことが少なく、高純度のDCP結晶が得られる。
【0026】
【実施例】次に、実施例および比較例によって、この発
明をさらに具体的に説明する。まず、各例において用い
た分析方法について説明する。 (安息角)試料 2.00 gを秤量し、これを30mmの高さ
から直径30mmの硝子製円盤上に自然落下させ、このと
きにできた円錐の低面と稜線のなす角を安息角とした。 (DCPの分析) 純度:ガスクロマトグラフにより求めた。
【0027】収率=〔(粒径が710〜2800μmの
DCPの重量)/(DCP粗生成物中のDCPの重量+
種結晶として用いたDCPの重量)〕×100 粒径の測定:直径200mmのふるい(目の開き:710
および2800μm)を順番に重ね、上段に試料を載
せ、10分間しんとうする。目の開きが710μmのふ
るい上に残ったDCPを710〜2800μmの粒径の
DCPとした。
【0028】結晶形態:粒径が710〜2800μmの
結晶を顕微鏡で観察し、目視により以下に示す評価基準
で5段階の評価を行った。数字の大きい方が、結晶の凝
集度合いが少ない。 (5段階の評価基準) 5:ひし形の形状をした無色単結晶、4:単結晶に微細
結晶が数個付着した無色結晶、3:単結晶に微細結晶が
多数付着した無色結晶、2:微細結晶が多数凝集した無
色結晶、1:微細結晶が多数凝集した白色結晶。 (実施例1〜5)1リットルビーカーに、クメンヒドロ
ペルオキシドとクミルアルコールとの脱水縮合反応によ
り得られた反応混合物を濃縮したDCP粗生成物(組
成:DCP=90.6 %, クミルアルコール=4.1%, クメン
ヒドロペルオキシド=1.2%, アセトフェノン=1.0%, ク
メン=1.6%, α- メチルスチレン=1.5%)300 gおよび
15%の水を含むメタノール(以下 85 %メタノールと略
記する。)600 gを仕込み、40℃に加熱してDCP粗生
成物を溶解した。その後、33℃まで冷却した。
【0029】そして、表1に示す安息角と粒径を有する
純度が 99.0 %の種結晶をDCP粗生成物に対して1重
量%添加し、100rpm で撹拌しながら、28℃まで
0.03℃/min の冷却速度で冷却した。次いで、DCPを
濾取し、DCP粗生成物に対して20重量%の85%メ
タノールで洗浄し、さらに室温で12時間乾燥した。乾
燥後のDCPを篩分けし、実施例1〜5として表1およ
び表2に示した。 (比較例1,2)表1に示す種結晶を用い、実施例1に
準じて晶析操作を行い、比較例1,2として表1および
表2に示した。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】 表1および表2に示したように、実施例1〜5では、安
息角が30〜45度の範囲内の種結晶を使用しているこ
とから、粒度分布幅が狭く、かつ凝集度合いの少ない高
純度のDCP結晶を得ることができることがわかる。
【0032】一方、比較例1,2に示すように、種結晶
の安息角が45度より大きくなると、DCPの結晶形態
からわかるように、晶析によって得られるDCPの凝集
度合いが増す。しかも、710μmより小さい粒径のD
CP結晶が増加する。安息角が45度より大きい種結晶
は、凝集度合いが大きいため、表面が粗く多数の突起が
存在する。この様な種結晶では、突起の部分が成長点と
なって結晶が成長するため、凝集度合いの大きい結晶が
得られると考えられる。
【0033】また、晶析で得られるDCPの凝集度合い
が大きい場合には、結晶同士の衝突による結晶の粉砕が
起こり易くなり、710μmより小さい粒径のものが増
加する。
【0034】加えて、種結晶の粒径が250μmより小
さい場合(実施例4)、種結晶が成長しきれず、710
μmより小さい粒径のものが増加する。種結晶の粒径が
710μmより大きい場合(実施例5)、溶液中からの
結晶核の発生を抑制する効果が低下する傾向があり、7
10μmより小さい粒径のDCPの量が増加する傾向が
ある。また、種結晶が成長しすぎて、2800μm以上
の粒径のDCPが生成する傾向がある。
【0035】なお、この発明は、例えば以下のように構
成を変更して具体化してもよい。 (a)ジクミルペルオキシドの粗生成物を溶媒に溶解す
る溶解工程において、溶媒量を多くしたり、溶媒中の水
含有量を少なくしたりすること。このようにすれば、加
熱することなく、ジクミルペルオキシドの粗生成物を溶
媒に溶解することができる。 (b)ジクミルペルオキシドの結晶を析出させる晶析工
程において、溶媒を蒸発除去することにより、ジクミル
ペルオキシドの結晶を析出させること。このようにすれ
ば、冷却することなく、ジクミルペルオキシドの結晶を
析出させることができる。
【0036】さらに、前記実施形態より把握される技術
的思想について以下に記載する。 (1)クメンヒドロペルオキシドとクミルアルコールと
を脱水縮合反応させてジクミルペルオキシドの粗生成物
を生成させ、その粗生成物を溶媒に溶解する溶解工程
と、ジクミルペルオキシドの結晶を析出させる晶析工程
と、析出したジクミルペルオキシドの結晶を分離する分
離工程とよりなるジクミルペルオキシドの製造方法であ
って、前記晶析工程において、安息角が30〜45度の
範囲内にあるジクミルペルオキシドの種結晶を添加する
ジクミルペルオキシドの製造方法。この方法によれば、
微細結晶が少なく、粒度分布幅が狭く、しかも凝集度合
いが少ない高純度の結晶を容易に得ることができる。 (2)クメンヒドロペルオキシドとクミルアルコールと
を脱水縮合反応させてジクミルペルオキシドの粗生成物
を生成させ、その粗生成物を溶媒に溶解する溶解工程
と、ジクミルペルオキシドの結晶を析出させる晶析工程
と、析出したジクミルペルオキシドの結晶を分離する分
離工程とより得られるジクミルペルオキシドであって、
前記晶析工程において、安息角が30〜45度の範囲内
にあるジクミルペルオキシドの種結晶を添加するジクミ
ルペルオキシド。この構成によれば、微細結晶が少な
く、粒度分布幅が狭く、しかも凝集度合いが少ない高純
度のジクミルペルオキシドを得ることができる。 (3)前記溶解工程において、ジクミルペルオキシドの
粗生成物を加熱して溶媒に溶解する請求項1に記載のジ
クミルペルオキシドの精製方法。この方法によれば、ジ
クミルペルオキシドの粗生成物を溶媒に確実に溶解させ
ることができる。 (4)ジクミルペルオキシドの種結晶の添加温度を32
〜34℃に設定した請求項1に記載のジクミルペルオキ
シドの精製方法。この方法によれば、種結晶が溶解した
り、種結晶の添加前にジクミルペルオキシドの結晶が析
出したりすることなく、種結晶が有効に作用して目的と
するジクミルペルオキシドを得ることができる。 (5)前記晶析工程において、冷却によりジクミルペル
オキシドの結晶を析出させる請求項1に記載のジクミル
ペルオキシドの精製方法。この方法によれば、ジクミル
ペルオキシドの結晶を効率良く生成させることができ
る。 (6)晶析工程における冷却速度を0.07〜 0.01 ℃/mi
n に設定した請求項1に記載のジクミルペルオキシドの
精製方法。この方法によれば、不純物を抱き込むことな
くジクミルペルオキシドの結晶を析出させることがで
き、高純度のジクミルペルオキシドを得ることができる
とともに、凝集度合いが少ないジクミルペルオキシドを
得ることができる。
【0037】
【発明の効果】以上詳述したように、第1の発明のジク
ミルペルオキシドの精製方法によれば、新たな結晶核の
発生を抑えながら、種結晶を成長させることにより、微
細結晶が少なく、粒度分布幅が狭く、しかも凝集度合い
が少ない高純度のジクミルペルオキシドの結晶を得るこ
とができる。加えて、複雑な晶析装置を用いることな
く、簡単な装置で実施することができる。
【0038】また、第2の発明によれば、小さい粒子径
や大きい粒子径のジクミルペルオキシドの結晶が発生し
て粒度分布幅が広くなるのを防止することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジクミルペルオキシドの粗生成物を溶媒
    に溶解する溶解工程と、ジクミルペルオキシドの結晶を
    析出させる晶析工程と、析出したジクミルペルオキシド
    の結晶を分離する分離工程とよりなるジクミルペルオキ
    シドの精製方法であって、 前記晶析工程において、安息角が30〜45度の範囲内
    にあるジクミルペルオキシドの種結晶を添加するジクミ
    ルペルオキシドの精製方法。
  2. 【請求項2】 前記ジクミルペルオキシドの種結晶の粒
    径が250〜710μmの範囲内にある請求項1に記載
    のジクミルペルオキシドの精製方法。
JP19883595A 1995-08-03 1995-08-03 ジクミルペルオキシドの精製方法 Pending JPH0948754A (ja)

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