JPH094851A

JPH094851A - ガスこんろ

Info

Publication number: JPH094851A
Application number: JP17824095A
Authority: JP
Inventors: Masaru Kodama; 勝児玉; Hisao Kojima; 久雄小島; Tetsuji Kitajima; 哲治北嶋
Original assignee: Paloma Kogyo KK
Current assignee: Paloma Kogyo KK
Priority date: 1995-06-20
Filing date: 1995-06-20
Publication date: 1997-01-10

Abstract

(57)【要約】【目的】耐熱性能や燃焼性能に悪影響を及ぼすことな
く熱効率を向上できるガスこんろを提供する。【構成】天板１と五徳爪５の上端との間の空間にリン
グ状給排気整流板７を設けて該空間を上下に区画形成す
ると共に上記リング状給排気整流板７を天板１の開口１
５の周縁近くまで延設したこと。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、内周面の周方向に多数
の炎口を列設した環状バーナを有するガスこんろに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来より、内周面の周方向に多数の炎口
を列設した環状バーナを備えたガスこんろが知られてい
る。例えば、実開平２ー１００１０２に提案されたガス
こんろは、図５に示すように天板５１に形成した開口１
５の上方に調理鍋８を載置する五徳爪５５と、その周囲
に吹きこぼれた煮汁を受ける外部汁受部５２と、その下
方に燃料ガスを燃焼させるバーナ本体５３と、そのバー
ナ本体５３の頭部同軸状に着脱自由に載置された環状の
バーナヘッド５４と、その下方に環状バーナヘッド５４
の内径より大きい内部汁受皿５８とを備え、汁受部５２
とバーナヘッド５４との間に２次空気９ａを流すように
構成し、火炎に二次空気を効果的に供給して環状バーナ
が良好燃焼するようにしている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成のガスこんろでは、燃焼性能上必要な２次空気
９ａを摂取するために天板５１の汁受部５２とバーナヘ
ッド５４の上端との隙間を大きくする必要があり、隙間
が大きいと調理鍋から吹きこぼれた煮汁が器具の中に侵
入して、部品の腐食が生じてしまうと言う問題があっ
た。本発明のガスこんろは、上記課題を解決し、天板５
１の汁受部５２とバーナヘッド５４の上端との隙間を大
きく取ることなく燃焼性を維持できるガスこんろを提供
することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の請求項１記載のガスこんろは、天板に形成した開口
の略中心位置に内周面の周方向に多数の炎口を列設した
環状バーナを設けると共に、上記開口の上方に鍋を載置
する五徳を設けるガスこんろにおいて、上記天板と上記
五徳の鍋載置部との間の空間にリング状給排気整流板を
設け、上記空間を上下に区画形成すると共に、上記リン
グ状給排気整流板を上記開口の周縁近くまで延設したこ
とを要旨とする。また、請求項２記載のガスこんろは、
請求項１記載の発明において、上記バーナの内周面の周
方向に設けた全ての炎口の噴出方向を中心から所定の角
度ずらしたことを要旨とする。また、請求項３記載のガ
スこんろは、請求項１または２記載の発明において、上
記バーナの内周面の周方向に設けた全ての炎口の噴出方
向を上方に所定の角度傾けたことを要旨とする。

【０００５】

【作用】上記構成を有する本発明の請求項１のガスこん
ろは、天板と五徳の鍋載置部との間の空間に天板の開口
の周縁近くまで延設させたリング状給排気整流板を設
け、その空間を上下に区画形成し、２次空気と排気の通
路を確実に分離確保したので、天板とバーナとの間に２
次空気用の隙間を設ける必要は無く、調理鍋からこぼれ
た煮汁が該隙間を通って器具の中に侵入してしまうこと
を防止できる。また、請求項２記載のガスこんろは、バ
ーナの内周面の周方向に設けた全ての炎口の噴出方向を
中心から所定の角度ずらし、火炎の衝突を無くし、炎口
からの噴出ガスを流れ易くしたので１次空気吸引を良好
にできる。また、火炎が旋回するので２次空気との攪拌
接触も良好にできる。また、請求項３記載のガスこんろ
は、バーナの内周面の周方向に設けた全ての炎口の噴出
方向を上方に所定の角度傾け、火炎間の衝突を弱め、炎
口からの噴出ガスを流れ易くしたので１次空気吸引量を
向上できる。また、ドラフト力が高まり、２次空気をよ
り多く巻き込むようになるので２次空気との接触はさら
に良好となる。

【０００６】

【実施例】以上説明した本発明の構成・作用を一層明ら
かにするために、以下本発明のガスこんろの好適な実施
例について説明する。図１は一実施例としてのガスこん
ろの側面の断面図である。このガスこんろは、天板１に
着脱自由に載置した汁受皿２と、汁受皿２に形成した開
口１５の上方に調理鍋８を載置する五徳爪５と、汁受皿
２の略中心位置に燃料ガスを燃焼させるバーナ本体３
と、バーナ本体３の頭部同軸状に着脱自由に載置される
環状のバーナヘッド４ａと、その下方に設けた開口径が
環状バーナヘッド４ａの内径より大きい内部汁受皿１６
とから構成される。また、汁受皿２に形成した開口１５
は、バーナヘッド４ａの内径より大きい開口径を有し、
環状のバーナヘッド４ａは、図１，２に示すようにその
内周面の周方向に多数の炎口１２ａを中心かつ上向きに
列設してなる。

【０００７】五徳は、五徳爪５の所定の高さ位置にリン
グ状の給排気整流板７を嵌着し、五徳爪５の下方に設け
た係止部６を天板１に設けた穴に嵌入して天板１に位置
決め固定されている。そして、給排気整流板７の内周面
は汁受皿２に形成した開口１５付近まで下り勾配に延設
され、汁受皿２と五徳爪５の上端部までの空間が上下に
区画されると共に、汁受皿２のほぼ全体を覆っている。
また、給排気整流板７付き五徳は、火炎に晒されるので
材料には高温に耐え得る鉄に耐熱ホーローを施したもの
を使用している。また、天板１及び汁受皿２は調理物の
煮汁や調理材料のかけらが落ち常に汚れるのでその表面
には汚れが付き難く、そして付いた汚れが取れ易いフッ
素樹脂を施している。

【０００８】五徳爪５に調理鍋８を載せバーナヘッド４
に点火して調理を開始すると、燃焼火炎や排気が勢い良
く調理鍋８に当たり一部下方に溢れながらドラフト力に
より調理鍋８を伝って上昇するが、給排気整流板７を設
けたことにより汁受皿２に形成した開口１５付近まで２
次空気９ａの給気通路が確保されているので下方に溢れ
た火炎や排気が給気通路を流れる２次空気９ａを汚染し
て燃焼不良を引き起こすと言ったことが無くなる。ま
た、汁受皿２とバーナヘッド４との間に２次空気用の隙
間を設ける必要は無くなり、調理鍋８からこぼれた煮汁
がその隙間を通って器具の中の部品に付着してしまうこ
とを防止できる。また、バーナヘッド４ａの中央より侵
入した煮汁は、内部汁受皿１６で受けられ前方より抜出
して捨てることができるので部品への付着は生じない。

【０００９】また、排気が給気通路に回り込んで２次空
気９ａを汚染することが無くなり汁受皿２から調理鍋８
までの寸法を更に低くしても燃焼性能は安定するので、
温度の高い火炎を直接調理鍋８により多く接触すること
ができ熱効率が向上する。尚、火炎は鍋中央に向かって
流れ、鍋底の中心から外に向かって広がるので鍋が小径
であっても鍋底面は伝熱に有効利用され、熱効率は向上
する。また、鍋外に大きく炎が溢れることが無いので、
使用者（特に老人）の袖に火が引火して火傷すると言っ
たことも無く安全である。

【００１０】従って、本実施例のガスこんろにおいて
は、給排気整流板７により汁受皿２と調理鍋８との空間
を上下に区画し給排気通路を形成し、汁受皿２とバーナ
ヘッド４の隙間を閉じたので煮汁の侵入が防げて器具の
耐久性が向上する。また、燃焼性を損なうことなく熱効
率を向上させることができるので省エネルギーとなる。
また、汁受皿２に変色や焼けが生じたり、燃焼性を損な
ったりすることなく熱効率を向上させることができる。
また、耐熱温度は比較的低いが汚れが付き難く、汚れが
とれ易いフッ素樹脂を汁受皿２に施すことができるので
汁受皿２の掃除が容易になり使い勝手が良い。また、上
記実施例は火炎の衝突により炎口からの混合ガスの噴出
が悪くなることが考えられるので図３に示すようにバー
ナヘッド４ｂの全ての炎口１２ｂの噴出方向を中心から
ずらし、火炎の衝突を無くし、炎口からの混合ガスを流
れ易くしたものは１次空気吸引を良好にできると共に、
火炎の旋回により２次空気との攪拌接触も良好となり燃
焼性は向上する。また、図４に示すようにバーナヘッド
４ｂの炎口の噴出方向を上方に傾け、ドラフト力を高
め、２次空気をより多く巻き込むようにしたので２次空
気との接触はさらに良好となり燃焼性は向上すると共に
鍋底に火炎が衝突する形になるので熱効率も上昇する。
また、汁受皿２はこの実施例では天板１と分離されてい
るが、天板１と一体成形しても勿論良い。また、開口１
５は天板１と汁受皿２といずれの場合も意味する。即
ち、天板１と汁受皿２が分離された本実施例では汁受皿
２に設けた開口１５であり、汁受皿２が天板１と一体成
形したものでは天板１に設けた開口１５である。以上本
発明の実施例について説明したが、本発明はこうした実
施例に何等限定されるものではなく、例えば天板の材料
はステンレスでも良く本発明の要旨を逸脱しない範囲に
おいて、様々なる態様で実施し得ることは勿論である。

【００１１】

【発明の効果】以上詳述したように、本発明の請求項１
記載のガスこんろによれば、天板と鍋との空間を上下に
区画する給排気整流板を設けたので、天板とバーナの隙
間を設ける必要はなくなり煮汁の侵入が防げて器具の耐
久性が向上する。また、内周面の周方向に多数の炎口を
列設したので火炎が調理鍋の底面中央部から有効に加熱
するので熱効率が向上できる。また、鍋外に大きく炎が
溢れることが無いので、使用者の袖に火が引火して火傷
すると言ったことも無く安全である。また、本発明の請
求項２記載のガスこんろによれば、バーナの内周面の周
方向に設けた全ての炎口の噴出方向を中心から所定の角
度ずらし、火炎の衝突を無くし、炎口からの噴出ガスを
流れ易くし、１次空気吸引を良好にできるので燃焼性を
向上できる。また、火炎の旋回により２次空気との攪拌
接触も良好となり燃焼性は更に向上する。また、本発明
の請求項３記載のガスこんろによれば、炎口の噴出方向
を上方に傾け、ドラフト力を高め２次空気をより多く巻
き込み２次空気との接触を良好にしたので燃焼性を向上
できると共に鍋底に火炎が勢いよく衝突するので熱効率
も向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】一実施例としてのガスこんろの側面の断面図で
ある。

【図２】一実施例としてのバーナヘッドの正面図であ
る。

【図３】一実施例としての炎口角度をずらしたバーナヘ
ッドの正面図である。

【図４】一実施例としてのバーナ本体，バーナヘッドの
側面の断面図である。

【図５】従来例としてのガスこんろの側面の断面図であ
る。

【符号の説明】

１，５１天板２汁受皿３バーナ本体４ａ，４ｂバーナヘッド５五徳爪６係止部７給排気整流板９ａ，９ｂ２次空気流１０旋回火炎１１旋回排気流１２ａ，１２ｂ炎口１３排気流１６内部汁受皿

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】天板に形成した開口の略中心位置に内周
面の周方向に多数の炎口を列設した環状バーナを設ける
と共に、上記開口の上方に鍋を載置する五徳を設けるガ
スこんろにおいて、上記天板と上記五徳の鍋載置部との間の空間にリング状
給排気整流板を設け、上記空間を上下に区画形成すると
共に、上記リング状給排気整流板を上記開口の周縁近く
まで延設したことを特徴とするガスこんろ。
【請求項２】上記バーナの内周面の周方向に設けた全て
の炎口の噴出方向を中心から所定の角度ずらしたことを
特徴とする請求項１記載のガスこんろ。
【請求項３】上記バーナの内周面の周方向に設けた全て
の炎口の噴出方向を上方に所定の角度傾けたことを特徴
とする請求項１または２記載のガスこんろ。