JP2007139312A - コンロバーナ - Google Patents
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Abstract
【課題】熱効率を高めるとともに、煮汁等の器具内への進入を防止し、長期間にわたってきれいな状態で器具を使用することができる、使い勝手のよいガスコンロを提供する。
【解決手段】混合ガス経路を有すると共に、上面に開口を設けた環状頭部を有するバーナボディ8と、上面に中心側に向かって放射状に円周等間隔に炎口16を配設し、前記炎口16の断面は一端を他端面より上方に突出させた形状とし、かつ、上面が外周から中心側に向けて中心側が外周より高くなるように傾斜面を有したバーナキャップ9とを備え、前記バーナキャップ9を前記バーナボディ8の環状頭部に着脱自在に載置し、前記バーナキャップ9の上面側で旋回流火炎を形成するようにしたものである。
【選択図】図1
【解決手段】混合ガス経路を有すると共に、上面に開口を設けた環状頭部を有するバーナボディ8と、上面に中心側に向かって放射状に円周等間隔に炎口16を配設し、前記炎口16の断面は一端を他端面より上方に突出させた形状とし、かつ、上面が外周から中心側に向けて中心側が外周より高くなるように傾斜面を有したバーナキャップ9とを備え、前記バーナキャップ9を前記バーナボディ8の環状頭部に着脱自在に載置し、前記バーナキャップ9の上面側で旋回流火炎を形成するようにしたものである。
【選択図】図1
Description
従来、この種のコンロバーナにおいて、バーナキャップの中心に向かって放射状円周等間隔に、一端を他端面より上方に突出させた断面の炎口を設け、その炎口部の両端には平面部を設けて、上面が外周から中心側に向けて中心側が外周より低くなるような傾斜面を有した構成のものがある。(例えば、特許文献1参照)
図8は、特許文献1に記載された従来のコンロバーナを示すものである。図8に示すように、バーナボディ8にバーナキャップ9が嵌合搭載され、バーナキャップの中心に向かって放射状円周等間隔に、一端を他端面より上方に突出させた断面の炎口10が設けられており、ガスシール部は中央の2次空気孔通過孔11の円筒部12、外周の円筒部13の2ヶ所で構成され、バーナキャップの上面が外周から中心側に向けて中心側が外周より低くなるように傾斜している。
特開2001−201017号公報
図8は、特許文献1に記載された従来のコンロバーナを示すものである。図8に示すように、バーナボディ8にバーナキャップ9が嵌合搭載され、バーナキャップの中心に向かって放射状円周等間隔に、一端を他端面より上方に突出させた断面の炎口10が設けられており、ガスシール部は中央の2次空気孔通過孔11の円筒部12、外周の円筒部13の2ヶ所で構成され、バーナキャップの上面が外周から中心側に向けて中心側が外周より低くなるように傾斜している。
しかしながら、前記従来の構成では、バーナキャップの上面が外周から中心側に向けて中心側が外周より低くなるように傾斜しているので、バーナキャップ上面に滴下した煮こぼれ液等が外周から中心側方向に流れ、前記バーナキャップの中央部に開口した2次空気通過孔11に流入し、前記開口壁面を伝って器具内部まで滴下し底面に溜まってしまって、使用者が掃除できないという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、バーナキャップの上面側に全ての炎口を形成し、被加熱物との距離を短く、かつ、均一に加熱することで熱効率の向上を図ったコンロバーナにおいて、バーナキャップ上面に滴下した煮こぼれ液等を中心側から外周方向に流れさせ、煮こぼれ液等が器具内部に侵入しないようにして、掃除がし易く、使い勝手のよいコンロバーナを提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明のコンロバーナは、混合ガス経路を有すると共に、上面に開口を設けた環状頭部を有するバーナボディと、上面に中心側に向かって放射状に円周等間隔に炎口を配設し、前記炎口の断面は一端を他端面より上方に突出させた形状とし、かつ、上面が外周から中心側に向けて中心側が外周より高くなるように傾斜面を有したバーナキャップあるいは上面が外周から中心側に向けて水平面を有したバーナキャップとを備え、前記バーナキャップを前記バーナボディの環状頭部に着脱自在に載置し、前記バーナキャップの上面側で旋回流火炎を形成するようにしたものである。
上記発明によれば、混合ガスを供給するバーナボディの環状頭部に着脱自在に取り付けられるバーナキャップの上面に火炎を形成する炎口を放射状に配置し、かつ、上面が外周から中心側に向けて中心側が外周より高くなるように傾斜面を有した構成としているため、被加熱物を加熱している最中に被加熱物内の調理物等の煮汁等が煮こぼれしたりする現象が生じた際に、煮こぼれ汁が被加熱物の側面を伝って滴下、或いは直接的にバーナキャップの上面に滴下した場合、この煮こぼれ汁はバーナキャップの上面を流れ、中心側が外周より高い傾斜面に沿ってバーナキャップの外周へと流れる。従って、被加熱物からの煮汁が炎口へ入り込んで炎口が詰まるという現象がなくなり、炎口詰まりによる燃焼時の炎口負荷が大きくなることで生じる燃焼炎の吹き飛び現象や吹き消え現象等が生じないので安定した燃焼状態が維持される。また、煮こぼれ汁がバーナキャップの中央部に開口した二次空気流通孔の壁面を伝って器具内部に滴下することもなくなるため、器具内に侵入し
た煮汁を除去するための掃除の必要性がなく、長期間にわたってきれいな状態で器具を使用することができる。
た煮汁を除去するための掃除の必要性がなく、長期間にわたってきれいな状態で器具を使用することができる。
また、バーナキャップの上面に形成した放射状の炎口からのガスは斜め上方に速度を有して噴出されるために、旋回流を形成してガスが噴出され、炎口に形成された燃焼炎は旋回燃焼を呈する。従って、旋回燃焼にて被加熱物を加熱すると、燃焼ガスは旋回流によって強制的に攪拌される現象が生じるので乱流状態になる。この乱流状態の燃焼ガスが被加熱物表面を流れるので被加熱物の表面と燃焼ガス間に生じる温度境界層が薄くなることで被加熱物と燃焼ガス間の熱伝達係数が大きくなる。よって、被加熱物に燃焼ガスから伝わる熱量が多くなる。以上のコンロバーナを搭載したガスコンロにあっては、熱効率の高い省エネのガスコンロが提供できるのである。
また、旋回流が生じることで、旋回流の周囲の空気にも旋回流によって誘発された旋回現象が生じているので、燃焼時に燃焼炎と燃焼用二次空気間の拡散係数が大きくなり、燃焼炎に十分な二次空気供給がなされて完全燃焼が得られる。この完全燃焼によって一酸化炭素等が発生しない安全なガスコンロが提供できるのである。
また、炎口は中心側が高い傾斜面を有して火炎が外側斜め上向きとなることにより、円周方向へ噴き出す力と、排気熱が上方向からさらに鍋底を伝って排出される力により旋回流が生じて、中央の二次空気通過孔からより多くの二次空気を吸引することができ良好な燃焼が得られる。さらには鍋底とバーナ間を近づけることができ省エネ・熱効率を向上させることができる。
本発明のコンロバーナは、熱効率を向上させた省エネルギーで、吹き飛び現象や吹き消え現象に強い安定した燃焼状態を確保するとともに、煮こぼれによる煮汁等の器具内への進入を防止し、長期間にわたってきれいな状態で器具を使用することができる、使い勝手のよいガスコンロを提供することができる。
第1の発明は、混合ガス経路を有すると共に、上面に開口を設けた環状頭部を有するバーナボディと、上面に中心側に向かって放射状に円周等間隔に炎口を配設し、前記炎口の断面は一端を他端面より上方に突出させた形状とし、かつ、上面が外周から中心側に向けて中心側が外周より高くなるように傾斜面を有したバーナキャップとを備え、前記バーナキャップを前記バーナボディの環状頭部に着脱自在に載置し、前記バーナキャップの上面側で旋回流火炎を形成するようにしたことを特徴とするものである。
第2の発明は、混合ガス経路を有すると共に、上面に開口を設けた環状頭部を有するバーナボディと、上面に中心側に向かって放射状に円周等間隔に炎口を配設し、前記炎口の断面は一端を他端面より上方に突出させた形状とし、かつ、上面が外周から中心側に向けて水平面を有したバーナキャップとを備え、前記バーナキャップを前記バーナボディの環状頭部に着脱自在に載置し、前記バーナキャップの上面側で旋回流火炎を形成するようにしたことを特徴とするものである。
そして、第1の発明および第2の発明は、混合ガスを供給するバーナボディの環状頭部に着脱自在に取り付けられるバーナキャップの上面に火炎を形成する炎口を放射状に配置し、かつ、上面が外周から中心側に向けて中心側が外周より高くなるように傾斜面を有した構成としているため、被加熱物を加熱している最中に被加熱物内の調理物等の煮汁等が煮こぼれしたりする現象が生じた際に、煮こぼれ汁が被加熱物の側面を伝って滴下、或いは直接的にバーナキャップの上面に滴下した場合、この煮こぼれ汁はバーナキャップの上
面を流れ、中心側が外周より高い傾斜面に沿ってバーナキャップの外周へと流れる。従って、被加熱物からの煮汁が炎口へ入り込んで炎口が詰まるという現象がなくなり、炎口詰まりによる燃焼時の炎口負荷が大きくなることで生じる燃焼炎の吹き飛び現象や吹き消え現象等が生じないので安定した燃焼状態が維持される。
面を流れ、中心側が外周より高い傾斜面に沿ってバーナキャップの外周へと流れる。従って、被加熱物からの煮汁が炎口へ入り込んで炎口が詰まるという現象がなくなり、炎口詰まりによる燃焼時の炎口負荷が大きくなることで生じる燃焼炎の吹き飛び現象や吹き消え現象等が生じないので安定した燃焼状態が維持される。
また、煮こぼれ汁がバーナキャップの中央部に開口した二次空気流通孔の壁面を伝って器具内部に滴下することもなくなるため、器具内に侵入した煮汁を除去するための掃除の必要性がなく、長期間にわたってきれいな状態で器具を使用することができる。
また、バーナキャップの上面に形成した放射状の炎口からのガスは斜め上方に速度を有して噴出されるために、旋回流を形成してガスが噴出され、炎口に形成された燃焼炎は旋回燃焼を呈する。従って、旋回燃焼にて被加熱物を加熱すると、燃焼ガスは旋回流によって強制的に攪拌される現象が生じるので乱流状態になる。この乱流状態の燃焼ガスが被加熱物表面を流れるので被加熱物の表面と燃焼ガス間に生じる温度境界層が薄くなることで被加熱物と燃焼ガス間の熱伝達係数が大きくなる。よって、被加熱物に燃焼ガスから伝わる熱量が多くなる。以上のコンロバーナを搭載したガスコンロにあっては、熱効率の高い省エネのガスコンロが提供できるのである。
また、旋回流が生じることで、旋回流の周囲の空気にも旋回流によって誘発された旋回現象が生じているので、燃焼時に燃焼炎と燃焼用二次空気間の拡散係数が大きくなり、燃焼炎に十分な二次空気供給がなされて完全燃焼が得られる。この完全燃焼によって一酸化炭素等が発生しない安全なガスコンロが提供できるのである。
また、炎口は中心側が高い傾斜面を有して火炎が外側斜め上向きとなることにより、円周方向へ噴き出す力と、排気熱が上方向からさらに鍋底を伝って排出される力により旋回流が生じて、中央の二次空気通過孔からより多くの二次空気を吸引することができ良好な燃焼が得られる。さらには鍋底とバーナ間を近づけることができ省エネ・熱効率を向上させることができる。
第3の発明は、バーナキャップの中央部に被加熱物の温度を検出する温度センサーを配設したことを特徴とするものである。
そして、上面に中心側が高い傾斜面を有して炎口を設けるとともに、中央部に二次空気流通用の開口を設け、その開口に温度センサーを配設することで、火炎が外側斜め上向き旋回流を形成して鍋底を加熱することになるため、中央部に配置した温度センサーに対して火炎の熱的影響を受けにくくなり、かつ、火炎が形成する旋回流で中央部の開口から二次空気を吸引して温度センサーの周囲にエアーカーテンを形成して火炎の影響を抑制することができ、正確な鍋底温度の検出が可能となる。
第4の発明は、バーナキャップの表面に耐熱表面処理塗装を施すことを特徴とするものである。
そして、バーナキャップの耐腐食性を向上させることができるとともに、バーナ表面の温度を下げることができ、火炎の炎口からの逆火現象を防ぐことが可能となる。
第5の発明は、バーナキャップをプレス成型の板金で構成したことを特徴とするものである。
そして、炎口の断面形状として一端を他端より突出させた切り起こし構成とすることで、プレス加工により寸法精度の高い炎口を一体的に形成することができ、加工性を飛躍的
に向上させることができ、かつ、バーナキャップの熱容量を小さくすることで、火炎からの発熱が効率的に鍋底に作用し、熱効率が向上することができる。
に向上させることができ、かつ、バーナキャップの熱容量を小さくすることで、火炎からの発熱が効率的に鍋底に作用し、熱効率が向上することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明のコンロバーナを搭載したガス調理器の上面図を示すものであり、図2は同ガス調理器の正面図を示すものである。
図1は、本発明のコンロバーナを搭載したガス調理器の上面図を示すものであり、図2は同ガス調理器の正面図を示すものである。
図において、キャビネット1の上に天板2が設置されており、前記天板2の材質はガラスで構成されている。天板2の右手前にはハイカロリー用のバーナ3、左手前には標準カロリー用のバーナ4、中央奥には小カロリー用のバーナ5が搭載され、天板2の上部には鍋を支持するためのゴトク6が各バーナ毎に載置されている。天板2の手前には各コンロの点火、消火および火力調節を行うスイッチ及び動作状態を表示する表示器を備えた操作表示部7が設けられている。そして、上記3つのバーナ3,4,5のうち、手前側2つのバーナ3,4は上面に火炎を形成するタイプのバーナを採用し、外径の大きさを変更することでハイカロリー用バーナと標準カロリー用バーナを区別し、中央奥側のバーナ5は外周方向に火炎を形成する外向炎タイプのバーナを採用し、小カロリーのバーナにおいて効果的に被加熱物を加熱する火炎形態を確保できるようにしている。
図3は本発明の第1の実施形態におけるコンロバーナの断面図、図4はバーナキャップの炎口部断面図、図5はバーナキャップの全体斜視図である。
以下、本実施の形態におけるコンロバーナの構成について、ハイカロリー用バーナ3を用いて説明するが、標準カロリー用バーナ4についても同様の構成を有するものであり、説明は省略する。
図において、コンロバーナ3は、上面に開口を設けた環状頭部を有し供給されるガスと燃焼用空気を混合するバーナボディ8と、このバーナボディ8に嵌合搭載されるバーナキャップ9で構成され、該バーナキャップ9は、ステンレス材等でプレス加工し、ガスシール部は中央の二次空気通過孔10の円筒部11、外周の円筒部12の2ヶ所で構成されている。バーナボディ8にはバーナキャップ9が載置されて二次空気通過孔10が構成されている。
また、バーナキャップ9の上面側に凹部13と凸部14をバーナキャップ9の中心に向けて放射状に交互に配置構成している。凹部13はバーナキャップ9の中央からバーナキャップ9外周方向に中央側が高くなるように傾斜し、凹部13の凹量はバーナキャップ9の外周ほど大きく構成してバーナキャップ9の外周壁15で最大量に構成した。凸部14に一端を他端面より上方に突出させた断面形状を有する炎口A16を中心側に向かって放射状に配設して主炎口部17を形成しており、炎口A16の形状は、一端18を他端面19より上方に突出させた形状でプレス加工にて炎口スリット巾20を形成し、炎口スリット巾20のガス噴き出しが斜め上方を向くようにしたものである。
主火炎21がやや外向きの円周に沿って斜め上方に流れることにより旋回流が起こり、バーナキャップ9の中央の二次空気通過孔10より二次空気を吸引して供給する。炎口A16部は主火炎21がやや外向きの斜め上向きとなることにより、円周方向へ噴き出す力と、排気熱が上方向からさらに被加熱物22の底を伝って排出される力により旋回流が生じて、中央二次空気通過孔10からより多くの二次空気を吸引する。
バーナキャップ9の外方23に被覆体24が設けられてバーナキャップ9の外周壁15との構成で主炎口部17の外方23に開口A25と外方23の下方に開口B26を有した放電空間部27を構成し、放電空間部27に点火電極28を設けて点火電極28に対応した放電空間部27の上部29に位置する部分に凸状の放電ターゲット30を構成し、点火電極28と放電ターゲット30間の放電空間部27と対向するバーナキャップ9の外周壁15には点火炎口部31を形成し、バーナボディ8より供給される混合ガスを噴出して衝突流れを形成すると共に、点火炎口部31の略中間部に放電空間部27を配設した点火部が構成されている。
32は立ち消え安全装置の熱電素子で、熱電素子32と対向するバーナキャップ9の外周壁15には一端を他端面より突出させた断面を有する炎口Dを対向させて配置した熱電素子加熱部33を形成し、バーナボディ8より供給される混合ガスを噴出して衝突流れを形成すると共に、熱電素子加熱部33の略中間部に熱電素子32が配置されている。
天板2の上面に載置したゴトク34に被加熱物22が載せられてガスコンロとして使用される。35は点火炎口部31の放電空間部27に形成された点火衝突火炎である。36はバーナ外周壁15に構成した熱電素子加熱部33にガスの噴出による衝突流によって形成した立ち消え安全装置の燃焼の有無を検知する熱電素子32を加熱する衝突火炎である。
これにより、バーナボディ8の環状頭部に着脱自在に取り付けられるバーナキャップ9の上面に凹部13と凸部14を設け,凸部14に一端18を他端面19より上方に突出させた断面形状を有する炎口A16を中心側に向かって放射状に配設して主炎口部17を形成し、炎口A16間の凹部13を中心側に比して凹量を大きくして外周壁15側に中心側が高くなるように傾斜させたバーナキャップ9で構成したコンロバーナ3をガスコンロに搭載していることにより、このガスコンロの使用を開始すると、主炎口部17にてバーナボディ8から供給されたガスを燃焼させて被加熱物22を加熱している最中に被加熱物22内の調理物等の煮汁等が煮こぼれしたりする現象が生じた際に、煮こぼれ汁は被加熱物22の側面を伝って滴下、或いは直接的にバーナキャップ9の上面に滴下する。この煮こぼれした煮こぼれ汁は、バーナキャップ9の上面を流れる。この流れは、凸部14に比して底面になる凹部13へと流れるので凹部13が流れの流路の役目を果たし、凹部13がバーナキャップ9の外周側15に中心側が高くなるように傾斜面を有して構成されているのでバーナキャップ9の外周へと流れる。
従って、被加熱物22から煮こぼれした煮汁が炎口へ直接的に煮こぼれしない限り炎口A16が詰まる現象が生じないので、炎口A16の詰まりによる燃焼時の炎口負荷が大きくなることで生じる燃焼時の燃焼炎の吹き飛び現象、吹き消え現象等が生じないので安定した燃焼状態が維持される。よって、バーナキャップ9外方に設けた点火電極部28への点火時のガス供給、或いは、同位置に設けた立ち消え安全装置の熱電素子32加熱用の燃焼に異常が生じることなく、正常現象が維持される。さらに、凸部14に炎口A16を設けて炎口A16の両側に凹部13を設けて構成したことで凹部13が被加熱物22等からの煮こぼれに対しての流路となり、煮こぼれ案内の効果をもたらすと同時に外側に傾斜していることで煮こぼれがコンロバーナ3の上面の開口からガスコンロ内への流入するのを防止するので安定した安全な使い勝手の良好なガスコンロが提供できるのである。
また、主炎口部17は主火炎21が斜め上向きとなることにより、円周方向へ噴き出す力と、排気熱が上方向からさらに被加熱物22の底を伝って排出される力により旋回流が生じて、中央の二次空気通過孔10からより多くの二次空気を吸引することができ良好な燃焼を得ることができる。従って、旋回燃焼にて被加熱物22を加熱すると、燃焼ガスは旋回流によって強制的に攪拌される現象が生じるので乱流状態になる。この乱流状態の燃
焼ガスが被加熱物22表面を流れるので被加熱物22の表面と燃焼ガス間に生じる温度境界層が薄くなることで被加熱物22と燃焼ガス間の熱伝達係数が大きくなる。よって、被加熱物22に燃焼ガスから伝わる熱量が多くなる。
焼ガスが被加熱物22表面を流れるので被加熱物22の表面と燃焼ガス間に生じる温度境界層が薄くなることで被加熱物22と燃焼ガス間の熱伝達係数が大きくなる。よって、被加熱物22に燃焼ガスから伝わる熱量が多くなる。
以上のコンロバーナ3を搭載したガスコンロにあっては、熱効率の高い省エネのガスコンロが提供できるのである。また、攪拌によって良好な燃焼が得られているので、被加熱物22底とコンロバーナ3間距離を近づけることができ省エネ・熱効率を向上させることができる。
また、点火電極28は放電空間部27を構成した被覆体24にて上方を覆われているために、被加熱物22等から調理中に煮汁等が飛散したりこぼれたりしても、濡れたり或いは汚れたりすることがなくなるので、電気的なリークが生じることなく確実に放電するので確実な点火による使い勝手の良いガスコンロが提供できるのである。
また、点火されるまでは放電空間部27にガスの一部が流入しているが点火と同時に炎口A16に形成される燃焼炎の燃焼速度或いは燃焼用空気量との関係で主火炎21はバーナキャップ9の外方23にはみ出す現象はないので点火衝突火炎35と衝突火炎46と炎口A16に形成された主火炎21が干渉することがないので、燃焼時に燃焼用の空気不足等がないので良好な燃焼が得られるので燃焼熱のロスも少ない安全で経済的なガスコンロが提供できる。
また、バーナキャップ9の中央部に開口した二次空気通過孔10には、被加熱物22の底の温度を検出し、調理条件の設定や異常加熱状態を検出するための温度センサー37が配設されている。この温度センサー37は伸縮自在に可動し、被加熱物22を載置すると底面に密着して温度を検出する。そして、二次空気通過孔10を流れる二次空気により冷却されて、火炎による熱的影響は軽減される。
さらに、本実施の形態においては、バーナキャップ9の上面に設けられた炎口A16は、図4に示すように外周壁15側に中心側が高くなるように傾斜させて構成しているため、この炎口A16に形成される火炎はやや外側斜め上向きの旋回流となる。このやや外側斜め上向きの旋回流により、円周方向へ噴き出す力と、排気熱が上方向からさらに被加熱物22の底を伝って排出される力によりさらに旋回流が生じて、中央の二次空気通過孔10からより多くの二次空気を吸引することができ良好な燃焼を得ることができるとともに、温度センサー37の冷却効果を高めて、より正確な温度検出を行うことができる。
また、バーナキャップ9の表面に耐熱表面処理塗装を施すことで、バーナキャップの耐腐食性を向上させることができるとともに、バーナ表面の温度を下げることができ、火炎の炎口からの逆火現象を防ぐことが可能となる。
なお、上記実施の形態においては、バーナキャップ9の上面側の傾斜形態として、中央側が外周側に対して高くなるような傾斜面を有する構成について説明してが、バーナキャップ9の上面を水平とし、この水平面に放射状の炎口を形成した場合でも、傾斜面を有した場合とほぼ同様の効果を得られるものである。そして、傾斜角αはバーナの燃焼特性等を確認しながら、任意の値を選択することで、良好なコンロバーナを提供することができる。
以上のように、本発明のコンロバーナは、熱効率を向上させた省エネルギーで、吹き飛び現象や吹き消え現象に強い安定した燃焼状態を確保するとともに、煮こぼれによる煮汁等の器具内への進入を防止し、長期間にわたってきれいな状態で器具を使用することがで
きる、使い勝手のよい調理器具全般に適用できる。
きる、使い勝手のよい調理器具全般に適用できる。
8 バーナボディ
9 バーナキャップ
10 2次空気通過孔
16 炎口
37 温度センサー
9 バーナキャップ
10 2次空気通過孔
16 炎口
37 温度センサー
Claims (5)
- 混合ガス経路を有すると共に、上面に開口を設けた環状頭部を有するバーナボディと、
上面に中心側に向かって放射状に円周等間隔に炎口を配設し、前記炎口の断面は一端を他端面より上方に突出させた形状とし、かつ、上面が外周から中心側に向けて中心側が外周より高くなるように傾斜面を有したバーナキャップとを備え、
前記バーナキャップを前記バーナボディの環状頭部に着脱自在に載置し、前記バーナキャップの上面側で旋回流火炎を形成するようにしたコンロバーナ。 - 混合ガス経路を有すると共に、上面に開口を設けた環状頭部を有するバーナボディと、
上面に中心側に向かって放射状に円周等間隔に炎口を配設し、前記炎口の断面は一端を他端面より上方に突出させた形状とし、かつ、上面が外周から中心側に向けて水平面を有したバーナキャップとを備え、
前記バーナキャップを前記バーナボディの環状頭部に着脱自在に載置し、前記バーナキャップの上面側で旋回流火炎を形成するようにしたコンロバーナ。 - バーナキャップの中央部に被加熱物の温度を検出する温度センサーを配設した請求項1または2記載のコンロバーナ。
- バーナキャップの表面に耐熱表面処理塗装を施した請求項1〜3のいずれか1項記載のコンロバーナ。
- バーナキャップをプレス成型の板金で構成した請求項1〜4のいずれか1項記載のコンロバーナ。
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2005
- 2005-11-18 JP JP2005333915A patent/JP2007139312A/ja active Pending
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