JPH094785A - 真空断熱材 - Google Patents

真空断熱材

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JPH094785A
JPH094785A JP7178081A JP17808195A JPH094785A JP H094785 A JPH094785 A JP H094785A JP 7178081 A JP7178081 A JP 7178081A JP 17808195 A JP17808195 A JP 17808195A JP H094785 A JPH094785 A JP H094785A
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JP
Japan
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average fiber
inorganic
vacuum
inorganic fibers
average
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Withdrawn
Application number
JP7178081A
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English (en)
Inventor
Ryuji Masuda
竜司 増田
Kazuhiro Kitamura
一浩 北村
Koichi Kawashima
孝一 川島
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Nippon Muki Co Ltd
Original Assignee
Nippon Muki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 平均繊維長1mm以下の無機質繊維を主成分
とし、該無機質繊維が熱伝導の方向に対して垂直方向に
配向されていることを特徴とする真空断熱材。 【効果】 真空排気時の波打ちや凹み等の変形がなく、
しかも、無機質繊維が伝熱方向に対して垂直方向に配向
しているため、真空熱伝導率の値が小さく、取扱い性も
よく、優れた断熱性を持つ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、Na−S電池等の断熱
材等として用いるのに好適な真空断熱材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の真空断熱材としては、無
機質繊維よりなるニードリングマット、フェルト、ブラ
ンケット等を断熱容器内に収納し、その後、真空にして
密閉したものが知られている。尚、いずれの真空断熱材
の場合も平均繊維長の明確な規定はなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、主成分
の無機質繊維の平均繊維長が1mmを越える場合、熱伝
導の方向に対して垂直方向に繊維を配向しにくく、真空
熱伝導率の値を0.01W/m・K以下に低減すること
は困難であった。また、繊維が長い場合、繊維自身のク
ッション性が高く、真空排気したときに断熱材自身の圧
縮変形性により、断熱容器が波打ちあるいは凹むという
問題点を有する。本発明はこれらの問題を解決し、真空
排気時の圧縮変形が少なく、更に真空熱伝導率の小さな
真空断熱材を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の真空断熱材は、
前記目的を達成するため、平均繊維長1mm以下の無機
質繊維を主成分とし、該無機質繊維が熱伝導の方向に対
して垂直方向に配向されていることを特徴とする。前記
無機質繊維の平均繊維長は0.1〜1mmの範囲とする
ことが好ましい。これは、平均繊維長が0.1未満であ
ると断熱材自体の強度が小さく、密度が大きくなり過
ぎ、繊維の配向が制御できずランダム配向となり、ま
た、1mmを越えると真空排気時の圧縮変形を少なくす
ることができないからである。また、前記無機質繊維の
平均繊維径は0.5〜3μmであることが好ましい。こ
れは、平均繊維径が0.5μm未満のものは製造コスト
も高く汎用性がなく、3μmを越えると真空排気時に凹
みが大きくなり、また、真空熱伝導率も0.01W/m
・K以下にはならないからである。前記無機質繊維とし
ては、ガラス繊維、セラミック繊維、スラグウール繊
維、あるいは、ロックウール繊維が使用可能であるが、
平均繊維径で3μm以下が得られやすい観点から、ガラ
ス繊維が好ましい。
【0005】前記真空断熱材を製造するには、一般に、
繊維綿を水中で強力に攪拌して繊維を所定長さに破砕
し、水分散体となし、これを所定の形状の成形型に注入
して脱水成形するいわゆる湿式成形法による。尚、この
時、平均繊維長1mm以下の前記無機質繊維を熱伝導の
方向、即ち、成形体の厚み方向に対して垂直方向に配向
するには、一定濃度の水分散体を脱水しつつ複数回に分
けて連続的に添加することにより徐々に繊維層を形成
し、吸引脱水による繊維の縦配向化を抑制すればよい。
また、添加時に攪拌を加えることで吸引により繊維が縦
配向化するのを更に抑制することができる。
【0006】
【作用】本発明においては、無機質繊維の平均繊維長を
1mm以下と短くしたので、繊維自身のクッション性が
少なく、真空排気時の断熱材自体の圧縮変形が少なくな
る。また、無機質繊維の配向方向を伝熱方向に対して垂
直方向になるように制御しているため、断熱効果が向上
し熱伝導率の値が小さくなる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例と共に説明す
る。 (実施例1)まず、平均繊維径2.5μmのCガラス短
繊維(含アルカリ珪酸塩ガラス)を集綿機で集綿した。
次に、この集綿物を水中に分散させ、ミキサーで5分間
離解し、平均繊維長0.6mmまで切断した。これを圧
縮脱水して湿潤状態の所定の形状を有する成形体を得
た。次いで、これを熱風乾燥し、厚さ25mmの成形体
を得た。
【0008】この成形体を評価したところ、平均繊維径
2.5μm、平均繊維長0.6mm、有機物含有量は
0.01%以下であり、割れ、欠けや剥離も発生しなか
った。また1kgf/cm2 加圧時の厚さ減少率は8.
6%と小さかった。
【0009】次に、この真空断熱材をSUS枠に収納
し、10-3Torrまで真空排気した。このとき真空断
熱材の波打ちや凹みはなく、割れ、欠けもなかった。ま
た、350℃で真空熱伝導率を測定した結果、0.00
7W/m・Kと小さな値となった。
【0010】(比較例1)ミキサーでの離解を5分間か
ら1分間にして、平均繊維長2mmとした以外は実施例
1と同様の方法で成形体を作製した。
【0011】この成形体を評価したところ、平均繊維径
2.5μm、平均繊維長2mm、有機物含有量は0.0
1%以下であり、割れ、欠けや剥離も発生しなかった。
しかしながら、1kgf/cm2 加圧時の厚さ減少率は
15%と大きな値となった。
【0012】次に、この真空断熱材をSUS枠に収納
し、10-3Torrまで真空排気したところ、SUS枠
の凹みが若干生じた。また、350℃で真空熱伝導率を
測定した結果、0.015W/m・Kと大きな値となっ
た。
【0013】尚、前記平均繊維径と平均繊維長は以下の
ようにして求めた値である。平均繊維径;試料を電子顕
微鏡(1000倍)で観察し、任意の一ヶ所の繊維20
本についてその直径を0.1μm単位まで測定し、この
測定を三ヶ所について行い、合計60本の繊維の径の平
均値をもって平均繊維径とした。平均繊維長;試料を電
子顕微鏡(1000倍)で観察し、任意の一ヶ所の繊維
10本についてその長さを0.01mm単位まで測定
し、この測定を三ヶ所について行い、合計30本の繊維
の長さの平均値をもって平均繊維長とした。
【0014】
【発明の効果】このように、本発明による真空断熱材
は、真空排気時の波打ちや凹み等の変形がなく、しか
も、無機質繊維が伝熱方向に対して垂直方向に配向して
いるため、真空熱伝導率の値が小さく、取扱い性もよ
く、優れた断熱性を持つ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均繊維長1mm以下の無機質繊維を主
    成分とし、該無機質繊維が熱伝導の方向に対して垂直方
    向に配向されていることを特徴とする真空断熱材。
  2. 【請求項2】 前記無機質繊維の平均繊維長が0.1〜
    1mmであることを特徴とする請求項1記載の真空断熱
    材。
  3. 【請求項3】 前記無機質繊維の平均繊維径が0.5〜
    3μmであることを特徴とする請求項1または2記載の
    真空断熱材。
  4. 【請求項4】 前記無機質繊維がガラス繊維、セラミッ
    ク繊維、スラグウール繊維、あるいは、ロックウール繊
    維のいずれかであることを特徴とする請求項1乃至3の
    いずれかに記載の真空断熱材。
JP7178081A 1995-06-21 1995-06-21 真空断熱材 Withdrawn JPH094785A (ja)

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