JPH094746A - 電磁弁のリフト量調整装置 - Google Patents

電磁弁のリフト量調整装置

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JPH094746A
JPH094746A JP17432095A JP17432095A JPH094746A JP H094746 A JPH094746 A JP H094746A JP 17432095 A JP17432095 A JP 17432095A JP 17432095 A JP17432095 A JP 17432095A JP H094746 A JPH094746 A JP H094746A
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JP
Japan
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valve
valve body
displacement amount
casing
lift amount
Prior art date
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Application number
JP17432095A
Other languages
English (en)
Inventor
Motohiro Kamatsuka
元広 鎌塚
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
Unisia Jecs Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 弁ケーシング内での実際の弁体変位量に基づ
いてリフト量を調整することにより、流量のばらつきを
確実に防止できるようにする。 【構成】 電磁弁21を構成するコア部材23の軸方向
に透孔24を穿設し、閉弁位置と開弁位置との間で変位
する弁体8の変位量を透孔24を介して変位センサ33
により実測し、コントロールユニット34において、実
測された弁体8の変位量が一定の基準値よりも大きいか
否かを判定しつつ、塑性加工機35によってハウジング
22を塑性変形させることにより、弁体8のリフト量を
調整するように構成する。これにより、電磁弁21がそ
の組立て時に変形等を生じても、弁体8のリフト量を確
実に規定値に調整することができ、製造された各電磁弁
21相互の流量のばらつきを確実に低減することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば燃料ガス等の流
量を制御するのに好適に用いられる電磁弁のリフト量調
整装置に関し、特に、弁体のリフト量(変位量)を直接
的に検出するようにした電磁弁のリフト量調整装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、車両等の燃料タンク内に生じた
蒸発燃料ガス(エバポガス)を一時的にキャニスタ内に
蓄え、エンジンの作動時にエバポガスを吸気通路内に導
出するシステム等において、キャニスタと吸気通路とを
連通させる通路には、コントローラからの指令に応じて
通路を連通、遮断することにより、通路内を流れるエバ
ポガス等の流量を制御する流量制御用電磁弁が設けられ
ている。
【0003】このような流量制御用電磁弁は、流入口と
流出口とが形成された弁ケーシングと、該弁ケーシング
の内部に変位可能に設けられた弁体と、電磁コイルの励
磁、消磁により該弁体を変位させる電磁アクチュエータ
等から大略構成される。そして、電磁コイルが消磁され
たとき弁体がばね等に付勢されて弁座に着座することに
より流入口と流出口とが遮断し、電磁コイルが励磁され
たとき弁体が弁座から離座することにより流入口と流出
口とが連通するようになっている。
【0004】そこで、図6にこの種の従来技術による流
量制御用電磁弁を示す。
【0005】図において、1は電磁弁の外形をなす弁ケ
ーシングを示し、該弁ケーシング1は、後述するケーシ
ング本体2と、該ケーシング本体2の外周側を覆うコイ
ルカバー13と、該コイルカバー13を径方向両側から
挟むように配設されたハウジング14とから大略構成さ
れている。
【0006】2は弁ケーシング1を構成するケーシング
本体で、該ケーシング本体2は、軸方向に伸長する段付
きの円筒部3と、径方向に伸長する流入口4と、該流入
口4と平行に径方向に伸長する流出口5とを有し、樹脂
材料により一体形成されている。
【0007】ここで、円筒部3の内周側には、軸方向に
延在し一端側が開口端となった中空部3Aが形成され、
該中空部3Aの他端側には流入口4が開口している。ま
た、円筒部3の外周側には軸方向に離間した一対の拡径
部3B,3Bが形成され、該各拡径部3Bの間が、後述
する電磁コイル10が巻回されるボビン部3Cとなって
いる。
【0008】6は流入口4と流出口5との間に位置して
中空部3Aの他端側に突設された弁座で、該弁座6の中
心部には軸方向に伸長する連通路7が穿設されている。
そして、該連通路7の一端側は中空部3Aに開口し、他
端側は流出口5に開口している。従って、流入口4と流
出口5とは中空部3Aおよび連通路7を介して連通する
ようになっている。
【0009】8はケーシング本体2の中空部3A内に変
位可能に設けられた弁体で、該弁体8は磁性材料によっ
て中心部に凹陥部8Aを有する円筒状に形成され、軸方
向両端面にゴム等の樹脂材料が焼付けられている。そし
て、該弁体8が弁座6に着座した閉弁位置をとるときに
は流入口4と流出口5とが遮断され、弁体8が弁座6か
ら離座した開弁位置をとるときには流入口4と流出口5
とが連通する。
【0010】9は弁ケーシング1に設けられた電磁アク
チュエータを示し、該電磁アクチュエータ9は、後述す
る電磁コイル10、プレート12、およびハウジング1
4等から構成され、電磁コイル10に対する通電を制御
することにより、弁体8を駆動して弁座6に対して離着
座させる。
【0011】10はケーシング本体2のボビン部3Cに
巻回された電磁コイルを示し、該電磁コイル10の両端
側はケーシング本体2の外部に突出した各端子ピン11
に接続され、コントローラ(図示せず)からの制御電流
(パルス電流)が各端子ピン11を介して電磁コイル1
0に給電される。
【0012】12はケーシング本体2の円筒部3に埋設
された磁性材料からなるプレートで、該プレート12は
弁体8の外周側に位置する円筒部12Aと、該円筒部1
2Aから拡径したフランジ部12Bとからなり、該フラ
ンジ部12Bの一部はケーシング本体2の外部に突出
し、後述するカバー部16の係止爪16Bに係止される
ようになっている。
【0013】13はケーシング本体2の外周側に配設さ
れたコイルカバーを示し、該コイルカバー13は樹脂材
料により略円筒状に形成され、ケーシング本体2のボビ
ン部3Cに巻回された電磁コイル10を外側から覆う構
成となっている。また、コイルカバー13の一端側には
各端子ピン11を覆うコネクタ部13Aが形成され、該
コネクタ部13Aには、例えばコントローラからの制御
電流を電磁コイル10に供給すべく、各端子ピン11に
接続される相手方コネクタ(図示せず)が取付けられる
ようになっている。
【0014】14はコイルカバー13を径方向両側から
挟むように配設されたハウジングで、該ハウジング14
は、ケーシング本体2の中空部3A内に挿嵌された磁性
材料からなる円柱状のコア部材15と、コイルカバー1
3を径方向(左右方向)両側から挟むように、磁性材料
からなる板材をコ字状に折曲げることにより形成され、
該コア部材15の一端(上端)側が固着されたカバー部
16とから構成されている。そして、該カバー部16
は、その中間部位に取付ブラケット16Aが設けられ、
その下端側には図7に示す如く、複数の係止爪16B,
16B,…が下向きに突出形成され、該各係止爪16B
は前記プレート12のフランジ部12Bに掛止めされ
る。
【0015】ここで、ハウジング14は、コア部材15
をケーシング本体2の中空部3Aに挿嵌することにより
ケーシング本体2に組付けられ、プレート12、ハウジ
ング14のカバー部16、およびコア部材15等からな
る閉磁路と電磁コイル10とで電磁アクチュエータ9が
構成されている。そして、ケーシング本体2にハウジン
グ14を組付けた状態で、コア部材15の端面と弁体8
の端面との間には図6に示す如く、弁体8の軸方向変位
(リフト)を許す隙間Sが形成される。
【0016】17は弁体8とコア部材15との間に縮装
された圧縮ばねで、該圧縮ばね17は、その一端側がコ
ア部材15の他端側端面に形成された凹部15Aに係合
し、他端側が弁体8の凹陥部8Aに係合することによ
り、弁体8を閉弁方向に常時付勢している。18はケー
シング本体2の一端側に形成された溝部19とコア部材
15との間に設けられたOリングを示し、該Oリング1
8は、ケーシング本体2の中空部3Aとコア部材15と
の間を気密に封止している。
【0017】上述の如く構成された電磁弁において、電
磁コイル10に対してコントローラからの制御電流が供
給されていない場合には、弁体8が圧縮ばね17の付勢
力によって弁座6に着座する閉弁位置をとり、流入口4
と流出口5とが遮断される。そして、電磁コイル10に
コントローラからの制御電流(パルス電流)が供給さ
れ、電磁コイル10が励磁されると、プレート12、ハ
ウジング14のカバー部16、およびコア部材15等か
らなる閉磁路が形成され、弁体8が圧縮ばね17の付勢
力に抗して弁座6から離座する開弁位置に変位する。こ
れにより、流入口4と流出口5とが連通し、流入口4か
ら流出口5に向けて流体が流れる。
【0018】ここで、弁体8が開弁位置にあるときに流
入口4から流出口5に流れる流体の流量は、弁体8が閉
弁位置から開弁位置へと変位する際の変位量(以下、こ
れをリフト量という)によって決定される。そして、こ
のリフト量は、ハウジング14をケーシング本体2に組
付けるべく、コア部材15をケーシング本体の中空部3
Aに挿嵌したとき、コア部材15の端面と弁体8の端面
との間に形成される隙間Sの大きさに対応する。従っ
て、弁体8の開弁時に規定の流量が得られるようにする
ためには、ハウジング14をケーシング本体2に組付け
た後、コア部材15の端面と弁体8の端面との間に形成
される隙間Sを略一定とするための調整(以下、これを
リフト量調整という)作業を行う必要がある。
【0019】そこで、従来技術によるリフト量調整作業
について述べるに、まず、例えば図7に示すように、ケ
ーシング本体2の中空部3A内に弁体8を配設して弁座
6に着座させた状態で、プレート12のフランジ部12
B上面と弁体8の上端面との間の寸法aを測定すると共
に、ケーシング本体2に組付けるハウジング14におけ
る、コア部材15の下端面とカバー部16の下端縁との
間の寸法bを測定する。
【0020】次に、ケーシング本体2にハウジング14
を組付け、ハウジング14のカバー部16下端縁がプレ
ート12のフランジ部12B上面に当接するまで、コア
部材15を中空部3Aに挿嵌する。
【0021】このとき、弁体8の端面とコア部材15の
端面との間に形成された調整前の隙間S1 は、
【0022】
【数1】S1 =b−a で表される。
【0023】従って、本来のリフト量(図6に示す隙間
S)を確保するための調整量ΔS は、
【0024】
【数2】ΔS =S1 −S として算出される。
【0025】そして、算出された調整量ΔS に基づい
て、例えばコア部材15の一端側を軸方向に押圧(塑性
加工)し、ハウジング14のカバー部16を、ケーシン
グ本体2に形成された溝部19側に陥没するように塑性
変形させる。
【0026】これにより、コア部材15が調整量ΔS だ
け弁体8に接近するから、弁体8の端面とコア部材15
の端面との間の隙間Sを規定のリフト量に対応するよう
に調整できる。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の如き従
来技術によるリフト量調整では、弁体8の端面とコア部
材15の端面との間に形成された調整前の隙間S1 を求
めるに際して、ケーシング本体2にハウジング14を組
付ける前段階で測定した、プレート12のフランジ部1
2B上面と弁体8の端面との間の寸法aと、コア部材1
5の下端面とカバー部16の下端縁との間の寸法bとを
用いている。
【0028】このため、各寸法a,bに測定誤差があっ
た場合、あるいは、ケーシング本体2にハウジング14
を組付ける際に、例えばケーシング本体2やハウジング
14のカバー部16等が変形を生じた場合には、上述の
各寸法a,bが、ケーシング本体2にハウジング14を
組付けた段階で測定値とは異なってしまう。従って、組
付け前の各寸法a,bから算出された調整量ΔS に基づ
いて塑性加工を行っても、弁体8の端面とコア部材15
の端面との間の隙間が実際のリフト量とは異なることと
なり、この結果、個々の電磁弁間におけるリフト量が必
ずしも一定せず、制御すべき流量にばらつきを生じると
いう問題がある。
【0029】また、ケーシング本体2にハウジング14
を組付ける前段階で、プレート12のフランジ部12B
上面と弁体8の端面との間の寸法aと、コア部材15の
下端面とカバー部16の下端縁との間の寸法bとを測定
する工程が必要となるから、リフト量調整も含めた電磁
弁の組立て作業が煩雑化するだけでなく、製造コストが
嵩んでしまうとういう問題がある。
【0030】さらに、上述の如く電磁弁を組立てた後
に、例えば図6に示す流入口4側を流体源(図示せず)
等に接続し、外部からの制御電流(パルス電流)を電磁
コイル10に給電することにより、弁体8を弁座6に対
して離着座させ、このときに流出口5側に流出してくる
流体の流量を測定し、この流量が規定の流量を満たして
いるか否かの流量検査を行うことがある。
【0031】しかし、このときの流量特性は図8に示す
如く、弁体8のリフト量に対してリニアな特性(直線
性)をもって変化しないために、流量検査の結果に基づ
いて、上述の如くカバー部16を塑性変形させるリフト
量調整を行ったとしても、必ずしも正確にリフト量を調
整できないという問題がある。
【0032】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みて
なされたもので、弁ケーシング内での実際の弁体変位量
に基づいてリフト量を調整することにより、流量のばら
つきを確実に低減でき、リフト量の調整作業を大幅に簡
略化できると共に、耐久性や信頼性を向上できるように
した電磁弁のリフト量調整装置を提供することを目的と
している。
【0033】
【問題点を解決するための手段】上述した課題を解決す
るために、本発明は、流入口と流出口とを有し該流入口
と流出口との間に弁座が形成された弁ケーシングと、該
弁ケーシング内に変位可能に設けられ、前記弁座に対し
て離着座する弁体と、該弁体を駆動すべく前記弁ケーシ
ングに設けられた電磁アクチュエータとを備えてなる電
磁弁のリフト量調整装置に適用される。
【0034】そして、請求項1の発明は、前記弁体が弁
座に着座した閉弁位置と前記弁座から離座した開弁位置
とに基づき前記弁体のリフト量を変位量として検出する
変位量検出手段と、該変位量検出手段による弁体の変位
量が一定の基準値よりも大きいか否かを判定する変位量
判定手段と、該変位量判定手段により弁体の変位量が大
きいと判定したときに前記弁体の変位量を小さくするよ
うに、前記弁ケーシングの少なくとも一部を塑性変形さ
せる塑性加工手段とからなる構成を採用している。
【0035】また、請求項2の発明は、前記弁ケーシン
グには前記弁体の端面に向けて延びる透孔を設け、前記
変位量検出手段は、該透孔を介して前記弁体の端面位置
を検知することにより弁体の変位量を検出する構成を採
用している。
【0036】さらに、請求項3の発明は、前記弁ケーシ
ングには、該弁ケーシング内を前記弁体の端面に向けて
軸方向に延び、前記電磁アクチュエータの一部を構成す
るコア部材を設け、該コア部材には前記弁体の端面に向
けて軸方向に伸長する細長い透孔を形成する構成を採用
している。
【0037】
【作用】請求項1の構成によれば、弁ケーシングと、該
弁ケーシング内に変位可能に設けられた弁体と、電磁ア
クチュエータとからなる電磁弁において、弁体のリフト
量が、変位量検出手段によって弁体の閉弁位置と開弁位
置との間での変位量として検出される。そして、変位量
判定手段によって検出された弁体の変位量が一定の基準
値よりも大きいか否かが判定され、検出された弁体の変
位量が基準値よりも大きいと判定したときには、塑性加
工手段が弁ケーシングの少なくとも一部を塑性変形さ
せ、弁体の変位量を小さくする調整が行われる。
【0038】このように、弁ケーシング内で実際に変位
する弁体の変位量に基づいて弁体のリフト量が調整でき
るから、電磁弁を組付ける際に各構成部品が変形等を生
じても、弁体のリフト量を確実に規定のリフト量に調整
することができる。
【0039】また、請求項2の構成によれば、変位量検
出手段は、弁ケーシングに設けられた透孔を介して、閉
弁位置と開弁位置との間で変位する弁体の端面位置を検
知することにより、弁ケーシング内に組込まれた弁体の
変位量を実測できるから、個々の電磁弁それぞれについ
てのリフト量調整を正確に行うことができる。
【0040】さらに、請求項3の構成によれば、弁体の
端面に向けて軸方向に延びるコア部材に形成された細長
い透孔を介して、変位する弁体の端面位置を検知するこ
とにより、弁ケーシング内に組込まれた弁体の変位量を
一層正確に実測できる。
【0041】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図4に基
づき説明する。
【0042】図において、21は本実施例のリフト量調
整装置による調整対象物としての電磁弁を示し、該電磁
弁21は図6に示す従来技術による電磁弁と略同様に、
弁ケーシング1と、該弁ケーシング1内に変位可能に設
けられた弁体8と、該弁体8を駆動すべく弁ケーシング
1に設けられた電磁アクチュエータ9とを備えているも
のの、弁ケーシング1を構成する後述のハウジング22
が従来技術によるハウジング14とは異なっている。な
お、電磁弁21において、図6に示す従来技術の電磁弁
と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省
略する。
【0043】22は電磁弁21の弁ケーシング1を構成
し、コイルカバー13を径方向両側から挟むように配設
されたハウジングで、該ハウジング22は従来技術によ
るハウジング14と略同様に、コア部材23と板状のカ
バー部16とから構成されているものの、コア部材23
の中心部には軸方向に貫通する透孔24が穿設されてい
る。そして、該透孔24は、コア部材23をケーシング
本体2の中空部3Aに挿嵌した状態で、コア部材23の
他端側端面に形成された凹部23Aを介して弁体8の端
面を臨むようになっている。
【0044】31は本実施例によるリフト量調整装置を
示し、該リフト量調整装置31は後述するように、電磁
弁21を支持する基台32と、電磁弁21に設けられた
弁体8の変位量を検出する変位センサ33と、該変位セ
ンサ33からの検出信号に基づき、図3に示すリフト量
調整処理を行うコントロールユニット34と、該コント
ロールユニット34からの駆動信号に基づいて駆動さ
れ、電磁弁21のハウジング22を塑性変形させる塑性
加工機35とから大略構成されている。
【0045】32は電磁弁21を支持する基台で、該基
台32は電磁弁21のケーシング本体2が嵌合する嵌合
凹部32Aと、該嵌合凹部32Aの近傍から上方に伸長
し、突出端が嵌合凹部32Aの真上に向けて屈曲したア
ーム部32Bとを有している。そして、嵌合凹部32A
にケーシング本体2が嵌合することにより、電磁弁21
が基台32上に位置決め状態に固定されている。
【0046】33は電磁弁21のコア部材23上に配設
された変位量検出手段としての変位センサを示し、該変
位センサ33としては、例えば発光部から被検出体(弁
体8の端面)にレーザ光等の検出光を照射し、該被検出
体から反射した反射光に基づいて被検出体の位置を検知
する光学式センサ等が用いられる。そして、該変位セン
サ33は、コア部材23に穿設された透孔24を介して
弁体8の端面(この場合は、凹陥部8Aの底部)に検出
光Lo を照射し、凹陥部8Aからの反射光に基づいて該
凹陥部8Aの位置を検知し、変位センサ33と凹陥部8
Aとの間の距離に応じた電圧値を有する検出信号Sa を
コントロールユニット34に出力するようになってい
る。
【0047】34はマイクロクコンピュータ等によって
構成されたコントロールユニットで、該コントロールユ
ニット34は、入力側が変位センサ33等に接続され、
出力側が塑性加工機35に接続されている。そして、該
コントロールユニット34は、その記憶回路内に図3に
示すプログラム等を格納し、電磁弁21のリフト量調整
処理等を行うようになっている。また、該コントロール
ユニット34の記憶回路にはその記憶エリア34A内
に、基準値としての基準電圧V2 等を格納している。
【0048】ここで、コントロールユニット34は後述
の如く、弁体8が閉弁位置にあるときの検出信号Sa の
電圧Vc と、開弁位置にあるときの検出信号Sa の電圧
Voとの差に基づき、弁体8の変位量を検出電圧V1 と
して検出すると共に、該検出電圧V1 が、予め記憶エリ
ア34Aに格納した基準電圧V2 (弁体8の変位量が規
定値であるときの電圧値)よりも大きいか否かを判定
し、判定結果に応じて駆動信号Sb を塑性加工機35に
出力することにより、その作動を制御するようになって
いる。
【0049】35は塑性加工手段としての塑性加工機を
示し、該塑性加工機35は、基台32のアーム部32B
先端に設けられた駆動部35Aと、該駆動部35Aから
下向きに突出し、電磁弁21のコア部材23と対向する
加圧ヘッド35Bとを有している。そして、塑性加工機
35は、コントロールユニット34からの駆動信号Sb
に基づいて加圧ヘッド35Bを駆動部35Aから下向き
に変位させることにより、基台32との間で電磁弁21
のコア部材23を軸方向に押圧し、ハウジング22のカ
バー部16を、ケーシング本体2に形成された溝部19
側に塑性変形させるものである。
【0050】本実施例によるリフト量調整装置31は上
述の如き構成を有するもので、次に、コントロールユニ
ット34による電磁弁21のリフト量調整処理について
図3を参照して説明する。
【0051】まず、電磁弁21のケーシング本体2を基
台32の嵌合凹部32Aに嵌合させ、電磁弁21を基台
32に位置決めした状態で処理動作をスタートし、ステ
ップ1では、変位センサ33がコア部材23に穿設され
た透孔24を介して弁体8の凹陥部8A内に検出光Lo
を照射することにより、凹陥部8Aからの反射光に基づ
いて該変位センサ33から出力された検出信号Sa か
ら、弁体8の凹陥部8Aの位置(弁体8の閉弁位置)を
示す電圧Vc を読込む。
【0052】次に、ステップ2では、電磁弁21の電磁
コイル10に各端子ピン11を介して制御電流(パルス
電流)を給電し、電磁アクチュエータ9を間歇的に作動
させることにより、弁体8を弁座6に対して離着座させ
つつ、変位センサ33からの検出信号Sa から弁体8の
開弁位置を示す電圧Vo を読込む。
【0053】そして、ステップ3では、弁体8が閉弁位
置にあるときの検出信号Sa の電圧Vc と開弁位置にあ
るときの検出信号Sa の電圧Vo との差に基づき、
【0054】
【数3】V1 =Vc −Vo なる演算を行い、弁体8の変位量に対応する検出電圧V
1 を算出する。
【0055】次に、ステップ4では、検出電圧V1 が基
準電圧V2 よりも大きいか否か、即ち、実際の弁体8の
変位量が規定の変位量よりも大きいか否かを判定し、
「YES」と判定した場合には、ステップ5に移って塑
性加工機35に駆動信号Sb を出力する。
【0056】これにより、加圧ヘッド35Bが電磁弁2
1のコア部材23を軸方向に押圧し、ハウジング22の
カバー部16が、ケーシング本体2に形成された溝部1
9側に塑性変形し、コア部材23と弁体8との間の距離
が徐々に縮小していく。
【0057】このようにして、コア部材23と弁体8と
の間の距離が徐々に縮小していく過程においても、コン
トロールユニット34は、変位センサ33からの検出信
号Sa に基づいて弁体8の変位量に対応する検出電圧V
1 を検出し、該検出電圧V1と基準電圧V2 との比較に
基づいて、実際の弁体8の変位量が規定の変位量よりも
大きいか否かを判定する。
【0058】これにより、検出電圧V1 は図2に示すよ
うに徐々に減少し、検出電圧V1 が基準電圧V2 のレベ
ルに達したときには、ステップ4で「NO」と判定し、
弁体8の変位量が規定の変位量に達したとしてステップ
6に移り、塑性加工機35への駆動信号Sb の出力を停
止する。
【0059】このようにして、塑性加工機35の加圧ヘ
ッド35Bに押圧されてハウジング22のカバー部16
が塑性変形することにより、コア部材23と弁体8との
間の距離が徐々に縮小し、弁体8の変位量が規定値に達
すると、弁体8に対するリフト量の調整作業が終了す
る。
【0060】そして、リフト量の調整作業が終了した後
には、図4に示すように、電磁弁21のコア部材23に
穿設された透孔24を、樹脂材料からなるプラグ25で
閉塞する。
【0061】上述した如く、本実施例によれば、閉弁位
置と開弁位置との間で変位する弁体8の変位量を変位セ
ンサ33により実測し、コントロールユニット34にお
いてこの実測された弁体8の変位量が一定の基準値より
も大きいか否かを判定しつつ、塑性加工機35によって
ハウジング22を塑性変形させることにより、弁体8の
変位量が規定値の範囲内に達するようにして、弁体8の
リフト量を調整することができる。
【0062】従って、電磁弁21を構成する各種部品の
精度誤差や、電磁弁21がその組付け時に変形等を生じ
ても、弁体8のリフト量を確実に規定値に調整すること
ができるから、個々の電磁弁21相互のリフト量を略一
定に安定させて調整でき、各電磁弁21間での流量のば
らつきを確実に低減することができる。
【0063】また、従来技術によるリフト量の調整作業
のように、ケーシング本体2にハウジング14を組付け
る前の段階で、プレート12のフランジ部12B上面と
弁体8の端面との間の寸法aと、コア部材15の下端面
とカバー部16の下端縁との間の寸法bとを測定する工
程が不要となるから、電磁弁の組立て時における作業性
を大幅に簡略化でき、製品としての耐久性や信頼性を確
実に向上させることができる。
【0064】なお、前記実施例では、コア部材23の軸
方向に貫通して設けた透孔24を介して弁体8の変位量
を検出する場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれ
に限るものではなく、例えば図5に示す変形例のよう
に、ケーシング本体2に設けられた流出口5の基端側に
連通路7と同心となるように透孔26を穿設し、該透孔
26を介して弁体8の変位量を検出することにより弁体
8のリフト量を調整し、その後、該透孔26をプラグ2
7によって閉塞するようにしてもよい。
【0065】また、前記実施例では、弁体8の変位量を
検出する変位センサ33として、レーザ光等を検出媒体
とする光学式センサを用いた場合を例に挙げたが、本発
明はこれに限るものではなく、例えば赤外線や超音波を
検出媒体とする赤外線センサや超音波センサ等の他の非
接触式変位センサを用いてもよく、さらに、一端側が弁
体8に当接し他端側が透孔24を介して電磁弁21の外
部に突出する検出ロッドと、該検出ロッドの他端側の位
置を検出するポテンショメータ等の変位センサとによっ
て弁体8の変位量を検出する構成としてもよい。
【0066】
【発明の効果】以上詳述した如く請求項1の発明によれ
ば、弁体の閉弁位置と開弁位置との間での変位量を実測
する変位量検出手段と、実測された弁体の変位量が一定
の基準値よりも大きいか否かを判定する変位量判定手段
とを備え、実測された弁体の変位量が基準値よりも大き
いと判定したときに、塑性加工手段によって弁ケーシン
グの少なくとも一部を塑性変形させることにより、弁体
の変位量を小さくする調整を行うように構成したから、
弁ケーシング内での実際の弁体の変位量に基づいて弁体
のリフト量が調整できる。従って、各構成部品に精度誤
差がある場合や、電磁弁を組付ける際に各構成部品が変
形等を生じた場合でも、弁体のリフト量を確実に規定の
リフト量に調整することができ、個々の電磁弁間での流
量のばらつきを確実に低減することができる。
【0067】また、従来技術によるリフト量の調整作業
のような、組付け前の各構成部品の寸法を測定する工程
を不要にできるから、電磁弁の組付け作業の作業性を向
上することができ、製造コストの低減にも寄与できる。
【0068】また、請求項2の発明によれば、変位量検
出手段は、弁ケーシングに設けられた透孔を介して、閉
弁位置と開弁位置との間で変位する弁体の端面位置を検
知することにより、弁ケーシング内に組込まれた弁体の
変位量を実測できるから、個々の電磁弁のリフト量調整
を正確に行うことができる。
【0069】さらに、請求項3の発明によれば、弁ケー
シング内に組込まれた弁体の変位量を実測するに際し
て、弁体の端面に向けて軸方向に延びるコア部材に形成
された細長い透孔を利用することにより、変位する弁体
の端面位置を確実に検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による電磁弁のリフト量調整装
置を示す縦断面図である。
【図2】コントロールユニットにより検出される検出電
圧の変化を示す特性線図である。
【図3】コントロールユニットによる電磁弁のリフト量
調整処理を示す流れ図である。
【図4】リフト量調整が終了した状態を示す電磁弁の縦
断面図である。
【図5】本実施例によるリフト量調整装置が適用される
電磁弁の変形例を示す縦断面図である。
【図6】従来技術による電磁弁を示す縦断面図である。
【図7】従来技術による電磁弁のリフト量調整前の状態
を示す縦断面図である。
【図8】電磁弁のリフト量と流量との関係を示す特性線
図である。
【符号の説明】
1 弁ケーシング 4 流入口 5 流出口 6 弁座 8 弁体 9 電磁アクチュエータ 23 コア部材 24,26 透孔 33 変位センサ(変位量検出手段) 34 コントロールユニット(変位量判定手段) 35 塑性加工機(塑性加工手段)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流入口と流出口とを有し該流入口と流出
    口との間に弁座が形成された弁ケーシングと、該弁ケー
    シング内に変位可能に設けられ、前記弁座に対して離着
    座する弁体と、該弁体を駆動すべく前記弁ケーシングに
    設けられた電磁アクチュエータとを備えてなる電磁弁の
    リフト量調整装置であって、 前記弁体が弁座に着座した閉弁位置と前記弁座から離座
    した開弁位置とに基づき前記弁体のリフト量を変位量と
    して検出する変位量検出手段と、該変位量検出手段によ
    る弁体の変位量が一定の基準値よりも大きいか否かを判
    定する変位量判定手段と、該変位量判定手段により弁体
    の変位量が大きいと判定したときに前記弁体の変位量を
    小さくするように、前記弁ケーシングの少なくとも一部
    を塑性変形させる塑性加工手段とから構成してなる電磁
    弁のリフト量調整装置。
  2. 【請求項2】 前記弁ケーシングには前記弁体の端面に
    向けて延びる透孔を設け、前記変位量検出手段は、該透
    孔を介して前記弁体の端面位置を検知することにより弁
    体の変位量を検出する構成としてなる請求項1に記載の
    電磁弁のリフト量調整装置。
  3. 【請求項3】 前記弁ケーシングには、該弁ケーシング
    内を前記弁体の端面に向けて軸方向に延び、前記電磁ア
    クチュエータの一部を構成するコア部材を設け、該コア
    部材には前記弁体の端面に向けて軸方向に伸長する細長
    い透孔を形成してなる請求項2に記載の電磁弁のリフト
    量調整装置。
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