JPH0944935A - 磁気テープ頭出し装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気テープのテープ種類を判定し頭出し動作
を速く確実に行う。 【構成】 ヘッド１は磁気テープ２の信号を読み込み、
信号からテープ種類判定部10はテープ種類を判定し、プ
リレコードテープのときスイッチ11をオフ、ユーザーテ
ープのときオンにする。エンベロープ検出部３はヘッド
１で読み込んだ信号からエンベロープ信号を出力する。
マーカ検出部５はエンベロープ信号の１周期(0.5フレー
ム)を計測し、前回計測時間t１と今回計測時間t２との
比によりマーカ部を検出する。磁気テープ２上の信号の
無記録部から記録部への変化点を走査したとき、無記録
検出部４は変化点を出力し、確認指示部６はマーカ部の
判定を行うため駆動部７へ動作指示を出力する。プリレ
コードテープのときスイッチ11はオフで判定の動作指示
は実行されず、マーカ検出部５により検出される所望の
頭出し位置で頭出し動作を終了する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、デジタル・コンパクト
・カセットレコーダ(以下、ＤＣＣという)等における、
特にプリレコードテープ(以下、プリレコテープという)
使用時の頭出し動作を行う磁気テープ頭出し装置に関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、ＤＣＣにおいて磁気テープ上に記
録された曲の頭出しを行う装置が実用化されている。

【０００３】従来のこの種の磁気テープ頭出し装置は、
図２に示すブロック図のように構成されている。図２に
おいて、１は磁気テープ２から信号を読み込むヘッド、
３はヘッド１で読み込んだ信号からエンべロープ信号を
出力するエンべロープ検出部、４はエンベロープ信号か
ら磁気テープ２上の信号を記録する部分が無記録部か記
録部かの判定をする無記録検出部、５はエンベロープ信
号からマーカ部を検出するマーカ検出部、６は無記録検
出部４の出力結果により後述するマーカ判定部にマーカ
部の判定を行わせるため駆動部に動作指示する確認指示
部、７は磁気テープ２を駆動する駆動部、８は磁気テー
プ２の再生動作の状態でマーカ部の判定を行うマーカ判
定部である。

【０００４】また、図３(a)は磁気テープの記録部の無
記録信号とエンベロープ信号の出力波形を示す図、図３
(b)は磁気テープの無記録部と記録部の変化点を含む無
記録信号とエンベロープ信号の出力波形を示す図であ
る。図３において、t１はエンベロープ信号の１周期の
時間、t２はマーカ部を示すエンベロープ信号の１周期
の時間である。

【０００５】前記従来例において、いま磁気テープ２の
頭出し動作を行うとき、ヘッド１は磁気テープ２の信号
を読み込み、エンベロープ検出部３は、ヘッド１で読み
込んだ信号から図３(a)に示すエンベロープ信号を出力
する。マーカ検出部５はエンベロープ信号の１周期(0.5
フレーム)の時間を計測し、前回計測した時間t１と今回
の時間t２との比により４フレーム以上であると判断さ
れたときマーカ検出部５によりマーカ部であると判断す
る。

【０００６】また、ヘッド１が磁気テープ２上の信号の
無記録部から記録部への変化点を走査したときには、図
３(b)に示すように、エンベロープ信号のマーカ部の１
周期の時間t２の前のエンベロープ信号が無く、エンベ
ロープ信号の１周期の比較による判断をすることができ
ず、マーカ検出部５においてマーカ部の検出ができな
い。このとき無記録検出部４から、磁気テープ２上の信
号が無記録部から記録部への変化による出力があり、確
認指示部６はマーカ判定部８にマーカ部の判定を行わせ
るため駆動部７に動作指示を出力し、磁気テープ２を無
記録部と記録部の変化点まで巻き戻し、再生動作の状態
とする。次にマーカ判定部８でマーカ部を判定し判断す
るように動作する。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成の磁気テープ頭出し装置は、テープ種類が記録
部と無記録部の間にリードインまたはリードアウトを設
けることが義務づけられたプリレコテープであっても、
頭出し動作を行うとき無記録部から記録部への変化点を
走査した場合、磁気テープ２上の無記録部と記録部の変
化点まで巻き戻し、変化点前後を再生動作の状態として
マーカ部の有無、およびマーカ種類を確認する動作を行
うために頭出し動作の時間が長くかかるという問題があ
った。

【０００８】本発明は、前記従来技術の問題を解決する
ものであり、磁気テープのテープ種類を判定し頭出し動
作を速く確実に行うことができる磁気テープ頭出し装置
を提供することを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明は、サブトラックを有し記録部と無記録部の
間にリードインまたはリードアウトが義務づけられたプ
リレコテープと任意のユーザーテープ等のテープ種類が
ある磁気テープを駆動する駆動手段と、磁気テープに記
録された信号を読み込むヘッドと、磁気テープの再生動
作において読み込んだ信号からテープ種類を判定するテ
ープ種類判定手段と、磁気テープの再生動作においてマ
ーカ部を判定するマーカ判定手段と、頭出し動作におい
てエンベロープ信号を検出するエンベロープ検出手段
と、検出したエンベロープ信号からマーカ部を検出し駆
動手段に対して動作指示するマーカ検出手段と、エンベ
ロープ信号から磁気テープの無記録部と記録部の変化点
を検出する無記録検出手段と、無記録検出手段が出力す
る無記録信号の状態により、マーカ判定手段に判定を行
わせるために駆動手段に対して動作指示する確認指示手
段と、確認指示手段と駆動手段との間に配置されたスイ
ッチとから構成したものである。

【００１０】

【作用】前記構成によれば、本発明の磁気テープ頭出し
装置は、頭出しする磁気テープがプリレコテープである
とテープ種類判定手段が判定したとき、判定結果により
スイッチを作動して確認指示手段と駆動手段との間を切
り離し、無記録検出手段による無記録部と記録部の変化
点の検出に関わらず、マーカ検出手段により検出される
所望の頭出し位置まで頭出し動作を継続して行い動作を
速くする。

【００１１】

【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例を詳
細に説明する。図１は、本発明の実施例における磁気テ
ープ頭出し装置を示すブロック図である。また、従来例
の図２で説明した同一の作用効果のものには同一の符号
を付してある。図１において、１はヘッド、２は磁気テ
ープ、３はエンべロープ検出部、４は無記録検出部、５
はマーカ検出部、６は確認指示部、７は駆動部、８はマ
ーカ判定部、10は磁気テープ２のテープ種類を判定する
テープ種類判定部、11はテープ種類判定部10の出力によ
り確認指示部６と駆動部７の間をオン／オフするスイッ
チである。

【００１２】次に、前記実施例の動作を説明する。ま
ず、磁気テープ２が再生動作の状態のとき、ヘッド１は
磁気テープ２の信号を読み込み、テープ種類判定部10は
テープ種類を判定し、テープ種類がプリレコテープであ
るときスイッチ11をオフにし、ユーザーテープであると
きオンにする。前記テープ種類の判定は装置本体に磁気
テープ２が装着されたとき、磁気テープ２の信号を読み
込み行われる。

【００１３】いま、プリレコテープの頭出し動作を行う
とき、従来例と同様にヘッド１は磁気テープ２の信号を
読み込み、エンベロープ検出部３は、ヘッド１で読み込
んだ信号から図３(a)に示すエンベロープ信号を出力す
る。マーカ検出部５はエンベロープ信号の１周期(0.5フ
レーム)の時間を計測し、前回計測した時間t１と今回の
時間t２との比により４フレーム以上であると判断され
たときマーカ部である判断をする。

【００１４】また頭出し動作において、磁気テープ２上
の無記録部から記録部への変化点を走査したときは、無
記録検出部４から図３(b)に示す無記録信号により、無
記録部から記録部への変化を検出したことによる出力が
あり、確認指示部６はマーカ部の判定をマーカ判定部８
に行わせるため駆動部７へ動作指示を出力するが、プリ
レコテープであるときはスイッチ11はオフとなり、確認
指示部６と駆動部７は切り離されてマーカ部の判定のた
めの動作指示は実行されず、マーカ検出部５がマーカ部
を検出することにより、検出される所望の頭出し位置で
頭出し動作を終了する。

【００１５】以上のことから、無記録部から記録部への
変化点から磁気テープ２上に無信号部分であるリードイ
ンまたはリードアウトが設けられているプリレコテープ
の頭出し動作を行う場合、無記録部と記録部の変化点の
マーカ部の部分に記録されているのはリードインまたは
リードアウトであり、次のマーカ部の部分に信号の先頭
部分があることになる。このため無記録部と記録部の変
化点にあるマーカ部について確認を行う必要がなく、そ
の確認の動作を行わないことで頭出し動作を速くするこ
とができる。

【００１６】なお、ユーザーテープにおいては、その記
録する状態により無記録部と記録部の変化点にあるマー
カ部には、リードインまたはリードアウトが無く信号の
先頭となる場合があり、このため従来例と同様にマーカ
部の確認を行うことが必要となる。本発明の実施例では
マーカ部の確認の動作をスイッチ11により切り換えられ
るため、従来例と同様な磁気テープ２の頭出し動作を行
うこともできる。

【００１７】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
テープ種類がプリレコテープの場合、頭出し動作におい
て、無記録部から記録部への変化点を走査して検出した
ときに、マーカ部の判定を行うため磁気テープを巻き戻
し、その後再生動作の状態とする読み返しをするような
マーカ部の確認の動作を無くすことができ、頭出し動作
を確実に、かつ速くすることができるという効果を奏す
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例における磁気テープ頭出し装置
を示すブロック図である。

【図２】従来の磁気テープ頭出し装置を示すブロック図
である。

【図３】(a)は磁気テープの記録部の無記録信号とエン
ベロープ信号の出力波形を示す図、(b)は磁気テープの
無記録部と記録部の変化点を含む無記録信号とエンベロ
ープ信号の出力波形を示す図である。

【符号の説明】

１…ヘッド、 ２…磁気テープ、 ３…エンべロープ検
出部、 ４…無記録検出部、 ５…マーカ検出部、 ６
…確認指示部、 ７…駆動部、 ８…マーカ判定部、
10…テープ種類判定部、 11…スイッチ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 サブトラックを有し記録部と無記録部の
   間にリードインまたはリードアウトが義務づけられたプ
   リレコードテープと任意のユーザーテープ等のテープ種
   類がある磁気テープを駆動する駆動手段と、前記磁気テ
   ープに記録された信号を読み込むヘッドと、前記磁気テ
   ープの再生動作において読み込んだ信号からテープ種類
   を判定するテープ種類判定手段と、前記磁気テープの再
   生動作においてマーカ部を判定するマーカ判定手段と、
   頭出し動作においてエンベロープ信号を検出するエンベ
   ロープ検出手段と、検出した前記エンベロープ信号から
   マーカ部を検出し前記駆動手段に対して動作指示するマ
   ーカ検出手段と、前記エンベロープ信号から磁気テープ
   の無記録部と記録部の変化点を検出する無記録検出手段
   と、前記無記録検出手段が出力する無記録信号の状態に
   より、前記マーカ判定手段に判定を行わせるために前記
   駆動手段に対して動作指示する確認指示手段と、該確認
   指示手段と前記駆動手段との間に配置されたスイッチと
   を備え、頭出しする磁気テープがプリレコードテープで
   あると前記テープ種類判定手段が判定したとき、判定結
   果により前記スイッチを作動して前記確認指示手段と前
   記駆動手段との間を切り離し、前記無記録検出手段によ
   る無記録部と記録部の変化点の検出に関わらず、マーカ
   検出手段により検出される所望の頭出し位置まで頭出し
   動作を継続することを特徴とする磁気テープ頭出し装
   置。