JPH0943841A - ポジ型ホトレジスト組成物およびこれを用いた多層レジスト材料 - Google Patents

ポジ型ホトレジスト組成物およびこれを用いた多層レジスト材料

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JPH0943841A
JPH0943841A JP8130773A JP13077396A JPH0943841A JP H0943841 A JPH0943841 A JP H0943841A JP 8130773 A JP8130773 A JP 8130773A JP 13077396 A JP13077396 A JP 13077396A JP H0943841 A JPH0943841 A JP H0943841A
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positive photoresist
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sulfonic acid
photoresist composition
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JP8130773A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Hosoda
浩 細田
Satoshi Niikura
聡 新倉
Atsushi Sawano
敦 沢野
Tatsuya Hashiguchi
達也 橋口
Kazuyuki Nitta
和行 新田
Hidekatsu Obara
秀克 小原
Toshimasa Nakayama
寿昌 中山
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Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/004Photosensitive materials
    • G03F7/022Quinonediazides

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 高解像性で、断面形状に優れたレジストパタ
ーンの形成が可能なポジ型ホトレジスト組成物、および
これを用いた多層レジスト材料を提供する。 【解決手段】 (A)アルカリ可溶性樹脂と、(B)下
記一般式(I) (式中、R1 、R2 、R3 はそれぞれ独立に水素原子、
炭素原子数1〜3のアルキル基または炭素原子数1〜3
のアルコキシ基;R4 は水素原子または炭素原子数1〜
3のアルキル基;a、b、cは1〜3の整数;1、m、
nは1〜3の整数である)で表される1種のフェノール
化合物中の水酸基の一部がキノンジアジドスルホン酸エ
ステル化、および下記一般式(II) (式中、R5 はアルキル基、置換基を有するアルキル基
等、を表す)で表される基でスルホン酸エステル化され
た混合エステルを感光性成分として含有するポジ型ホト
レジスト組成物、およびこれ形成されるポジ型ホトレジ
スト層を基板上の反射防止層上に設けた多層レジスト材
料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は放射線に感応するポジ型
ホトレジスト組成物およびこれを用いた多層レジスト材
料に係り、特に、高解像性で、断面形状に優れるレジス
トパターンの形成が可能で、かつ露光余裕度、焦点深度
幅特性に優れたポジ型ホトレジスト組成物、および該ポ
ジ型ホトレジスト組成物を用いた多層レジスト材料に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、ICやLSI等の半導体デバイス
やLCD等の液晶デバイスの製造プロセスにおいては、
被膜形成用のアルカリ可溶性樹脂とキノンジアジド基含
有化合物からなる感光性成分とを組み合わせたポジ型ホ
トレジスト組成物が好適であることが知られ、実用化さ
れている。
【0003】被膜形成用のアルカリ可溶性樹脂として
は、膨潤することなくアルカリ水溶液に溶解可能で現像
特性に優れ、またエッチング時のマスクとしてもプラズ
マエッチングに対して優れた耐熱性を有していることな
どから、ノボラック樹脂が有用である。
【0004】また、感光性成分のキノンジアジド基含有
化合物は、それ自身がノボラック樹脂のアルカリ溶解性
を抑制する作用がある一方、紫外線(g線、i線)、エ
キシマレーザーを含む遠紫外線などの電磁波、電子線等
の粒子線の照射または描画を感受すると、アルカリ可溶
性に変化するとともにノボラック樹脂のアルカリ溶解性
を促進する作用を有する点で特異である。
【0005】このように放射線を受けることによって大
きな性質変化を有するキノンジアジド基含有化合物とア
ルカリ可溶性ノボラック樹脂とを含有する多くのポジ型
ホトレジスト組成物が開発され、実用化されている(例
えば、米国特許第4,377,631号明細書、特開昭
62−35349号公報、特開平1−142548号公
報、同1−179147号公報、特公平3−4897号
公報、等)。
【0006】他方、半導体デバイスの集積度は近年ます
ます高まり、超LSIの製造においては、サブミクロン
(1ミクロン未満)の超微細パターンの加工精度が要求
されるため、ポジ型ホトレジスト組成物においても解像
性、レジストパターン形状のレジスト特性について、さ
らなる改善が必要とされるようになった。
【0007】そこでポジ型ホトレジスト組成物の感光性
成分に着目し、ポリヒドロキシベンゾフェノンを、キノ
ンジアジドスルホン酸エステルとアルキルスルホン酸エ
ステル(例えばメタンスルホン酸エステル、等)または
カルボン酸エステル(例えば酢酸エステル、等)との混
合エステルとすることにより、レジスト特性を向上しよ
うとする試みが、特開昭62−284353号公報、特
開昭63−24244号公報、特開平2−186351
号公報等において提案されている。
【0008】しかしながら、このようなポリヒドロキシ
ベンゾフェノンの混合エステルを用いたホトレジスト
は、g線(436nm)リソグラフィーには適している
ものの、i線(365nm)リソグラフィーでは解像性
が不十分であるという問題があり、またレジスト溶剤に
対する溶解性が悪く、異物を生じる等の問題もある。
【0009】そこで、特開平4−301848号公報、
同4−301849号公報、同4−301850号公
報、同4−301851号公報等には、非ベンゾフェノ
ン系のベンゼン環3〜5個を有するフェノール化合物
を、キノンジアジドスルホン酸エステルとアルキルスル
ホン酸エステルまたはカルボン酸エステルとの混合エス
テルとしたポジ型ホトレジストが提案されている。
【0010】このような感光性成分を用いたホトレジス
トは、上述のポリヒドロキシベンゾフェノンをキノンジ
アジドスルホン酸エステルとアルキルスルホン酸エステ
ルまたはカルボン酸エステルとの混合エステルとしたポ
ジ型ホトレジストに比べ、解像性、露光余裕度の向上が
みられ、i線リソグラフィーに適している。しかしなが
ら、今日のハーフミクロン以下の0.4μm、0.35
μm等の解像性を必要とする超LSIの作製において
は、解像性、露光余裕度、焦点深度幅特性については十
分なものではない。
【0011】すなわち、従来のポジ型ホトレジスト組成
物ではハーフミクロン以下の0.4μm、0.35μm
の解像性を必要とする超LSIの作製においては、レジ
ストパターンの形状、解像性、露光余裕度、焦点深度幅
等特性についてさらなる改善が要望されているのが現状
である。
【0012】他方、リソグラフィー工程において、アル
ミニウム膜、タングステンシリサイド膜等の高反射性膜
を有する基板や段差を有する基板を用いる場合、定在波
の影響や基板からの乱反射により、レジストパターン形
状が波打った形状となったり、ノッチングと呼ばれるレ
ジストパターンの局所的なゆがみが生じる等の問題があ
る。
【0013】これまで、このような問題点を解決するた
めに、例えば特開昭59−93448号公報等におい
て、基板とレジスト層の間に反射防止層を設けるBAR
C(Bottom Anti−Reflective
Coating)法と呼ばれる多層レジストプロセスが
提案されている。このような多層レジストプロセスは、
定在波の影響や基板からの乱反射を防止する効果がある
上に、単層レジストプロセスに比べ解像度、焦点深度幅
等のレジスト特性が飛躍的に向上することなどから、
0.35μm以下の微細なレジストパターンを得るプロ
セスに好適であり、近年、注目されている。
【0014】しかしながら、これまでのBARC法に用
いられたポジ型ホトレジストでは、裾広がりのレジスト
パターンとなったり、レジストパターンのトップ部分が
細まったりするなど、パターン形状において十分満足の
いくものではなかった。
【0015】すなわち、このようなBARC法におい
て、上述したような問題点のないレジストパターンの形
状、解像性、露光余裕度、焦点深度幅等の特性に優れる
ポジ型ホトレジスト組成物を用いた多層レジスト材料が
要望されているのが現状である。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる事情
に鑑みてなされたもので、その課題は、ハーフミクロン
以下の解像性を必要とする超LSIの作製等において
も、高解像性で、断面形状に優れるレジストパターンの
形成が可能であり、かつ露光余裕度、焦点深度幅特性に
優れたポジ型ホトレジスト組成物を提供することにあ
る。
【0017】また、本発明の他の課題は、基板上に反射
防止層を設けるBARC法に好適なポジ型ホトレジスト
組成物を用いた多層レジスト材料を提供することにあ
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、アルカリ可溶
性樹脂と、特定の化学構造を有するフェノール化合物中
の水酸基の一部をキノンジアジドスルホン酸エステル化
および特定のスルホン酸エステル化した混合エステルと
を組み合わせることにより、上記課題を解決することが
できることを見出し、これに基づいて本発明を完成させ
るに至った。
【0019】すなわち、ポジ型ホトレジスト組成物に係
る本発明は、(A)アルカリ可溶性樹脂と、(B)下記
一般式(I)
【0020】
【化4】 (式中、R1 、R2 、R3 はそれぞれ独立に水素原子、
炭素原子数1〜3のアルキル基または炭素原子数1〜3
のアルコキシ基であり;R4 は水素原子または炭素原子
数1〜3のアルキル基であり;a、b、cは1〜3の整
数であり;1、m、nは1〜3の整数である)で表され
る少なくとも1種のフェノール化合物中の水酸基の一部
がキノンジアジドスルホン酸エステル化、および下記一
般式(II)
【0021】
【化5】 (式中、R5 はアルキル基、置換基を有するアルキル
基、アルケニル基、アリール基または置換基を有するア
リール基を表す)で表される基でスルホン酸エステル化
された混合エステルを感光性成分として含有してなるポ
ジ型ホトレジスト組成物である。
【0022】また、多層レジスト材料に係る本発明は、
基板上に反射防止層と、該反射防止層上にポジ型ホトレ
ジスト層を設けてなる多層レジスト材料において、該ポ
ジ型ホトレジスト層が、(A)アルカリ可溶性樹脂と、
(B)上記一般式(I)(ここで、R1 、R2 、R3
4 、a、b、c、1、m、nは、それぞれ上記で定義
したとおり)で表される少なくとも1種のフェノール化
合物中の水酸基の一部がキノンジアジドスルホン酸エス
テル化、および上記一般式(II)(ここで、R5 は上
記で定義したとおり)で表される基でスルホン酸エステ
ル化された混合エステルを感光性成分として含有してな
るポジ型ホトレジスト組成物から形成された多層レジス
ト材料である。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に、本発明のポジ型ホトレジ
スト組成物およびこれを用いた多層レジスト材料につい
て詳述する。
【0024】(A)成分としてのアルカリ可溶性樹脂
は、特に制限されるものでなく、ポジ型ホトレジスト組
成物において被膜形成物質として通常用いられ得るもの
の中から任意に選ぶことができるが、好ましくは、芳香
族ヒドロキシ化合物とアルデヒド類またはケトン類との
縮合反応生成物、ポリヒドロキシスチレンおよびその誘
導体等を挙げることができる。
【0025】前記芳香族ヒドロキシ化合物としては、例
えばフェノール、m−クレゾール、p−クレゾール、o
−クレゾール、2,3−キシレノール、2,5−キシレ
ノール、3,5−キシレノール、3,4−キシレノール
等のキシレノール類;m−エチルフェノール、p−エチ
ルフェノール、o−エチルフェノール、2,3,5−ト
リメチルフェノール、2,3,5−トリエチルフェノー
ル、4−tert−ブチルフェノール、3−tert−
ブチルフェノール、2−tert−ブチルフェノール、
2−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2−t
ert−ブチル−5−メチルフェノール等のアルキルフ
ェノール類;p−メトキシフェノール、m−メトキシフ
ェノール、p−エトキシフェノール、m−エトキシフェ
ノール、p−プロポキシフェノール、m−プロポキシフ
ェノール等のアルコキシフェノール類;o−イソプロペ
ニルフェノール、p−イソプロペニルフェノール、2−
メチル−4−イソプロペニルフェノール、2−エチル−
4−イソプロペニルフェノール等のイソプロペニルフェ
ノール類;フェニルフェノール等のアリールフェノール
類;4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ビスフェノー
ルA、レゾルシノール、ヒドロキノン、ピロガロール等
のポリヒドロキシフェノール類等を挙げることができ
る。これらは単独で用いてもよいし、また2種以上を組
み合わせて用いてもよい。これらの芳香族ヒドロキシ化
合物の中では、特にm−クレゾール、p−クレゾール、
2,5−キシレノール、3,5−キシレノール、2,
3,5−トリメチルフェノールが好ましい。
【0026】前記アルデヒド類としては、例えばホルム
アルデヒド、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、ア
セトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデ
ヒド、トリメチルアセトアルデヒド、アクロレイン、ク
ロトンアルデヒド、シクロヘキサンアルデヒド、フルフ
ラール、フリルアクロレイン、ベンズアルデヒド、テレ
フタルアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、α−フ
ェニルプロピルアルデヒド、β−フェニルプロピルアル
デヒド、o−ヒドロキシベンズアルデヒド、m−ヒドロ
キシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒ
ド、o−メチルベンズアルデヒド、m−メチルベンズア
ルデヒド、p−メチルベンズアルデヒド、o−クロロベ
ンズアルデヒド、m−クロロベンズアルデヒド、p−ク
ロロベンズアルデヒド、ケイ皮アルデヒド等が挙げられ
る。これらは単独で用いてもよいし、また2種以上を組
み合わせて用いてもよい。これらのアルデヒド類の中で
は、入手のしやすさからホルムアルデヒドが好ましい
が、特に耐熱性を向上させるためにはヒドロキシベンズ
アルデヒド類とホルムアルデヒドを組み合わせて用いる
のが好ましい。
【0027】前記ケトン類としては、例えばアセトン、
メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジフェニルケト
ン等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、ま
た2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0028】芳香族ヒドロキシ化合物とケトン類との組
み合わせにおいては、ピロガロールとアセトンとの組み
合わせが特に好ましい。
【0029】芳香族ヒドロキシ化合物とアルデヒド類ま
たはケトン類との縮合反応生成物は、酸性触媒の存在下
公知の方法で製造することができる。その際の酸性触媒
としては、塩酸、硫酸、ギ酸、シュウ酸、パラトルエン
スルホン酸等を使用することができる。このようにして
得られた縮合生成物は、分別等の処理を施すことによっ
て低分子領域をカットしたものが耐熱性に優れているの
で好ましい。分別等の処理は、縮合反応により得られた
樹脂を良溶媒、例えばメタノール、エタノール等のアル
コール、アセトン、メチルエチルケトン等のケトンや、
エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、テ
トラヒドロフラン等に溶解し、次いで水中に注ぎ沈殿さ
せる等の方法により行われる。
【0030】この縮合反応生成物の重量平均分子量は、
低分子領域をカットした2,000〜25,000の範
囲で、好ましくは2,500〜20,000の範囲で選
ばれる。ここで重量平均分子量とは、ゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィー法(GPC)によるポリスチレ
ン換算値である。
【0031】前記ポリヒドロキシスチレンおよびその誘
導体としては、例えばビニルフェノールの単独重合体、
ビニルフェノールと該ビニルフェノールと共重合し得る
コモノマーとの共重合体等が挙げられる。このコモノマ
ーとしては、例えばアクリル酸誘導体、アクリロニトリ
ル、メタクリル酸誘導体、メタクリロニトリル、スチレ
ン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、o−メ
チルスチレン、p−メトキシスチレン、p−クロロスチ
レン等のスチレン誘導体等が挙げられる。
【0032】(B)成分としての混合エステルは、上記
一般式(I)(式中、R1 、R2 、R3 、R4 、a、
b、c、l、m、nは上記で定義したとおり)で表され
るフェノール化合物の水酸基の一部を、キノンジアジド
スルホン酸エステル化するとともに、上記一般式(I
I)(式中、R5 は上記で定義したとおり)で表される
基によるスルホン酸エステル化したものである。本発明
では、この混合エステルが感光性成分として作用する。
【0033】上記一般式(I)で表されるフェノール化
合物は、シクロヘキシル基を有するフェノール類とヒド
ロキシベンズアルデヒド類を酸性触媒の存在下、縮合さ
せる公知の方法により容易に製造することができる。一
般式(I)で表される化合物の中でさらに好ましいもの
は、R1 、R2 がメチル基で、R3 とR4 が水素原子の
ものであり、次の一般式(IV)で表される。
【0034】
【化6】 (a、b、cおよび1、m、nは、上記で定義したとお
り) これらの中でも、a、b、1およびmがそれぞれ1であ
り、nが2の下記一般式(V)で表される化合物が好ま
しい。
【0035】
【化7】 中でも、ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−
2−メチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニル
メタン、ビス(5−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ−
4−メチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニル
メタンが水酸基の位置と数、シクロヘキシル環の位置な
どの点から、ポジ型ホトレジストの高解像性、高コント
ラストをもたらすため特に好ましい。
【0036】上記一般式(I)中の水酸基の一部の混合
エステル化において、キノンジアジドスルホン酸エステ
ルとするためのキノンジアジドスルホン酸としては、ナ
フトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホン酸、ナフ
トキノン−1,2−ジアジド−4−スルホン酸、ナフト
キノン−1,2−ジアジド−6−スルホン酸、オルトベ
ンゾキノンジアジドスルホン酸、オルトアントラキノン
ジアジドスルホン酸等が挙げられる。
【0037】キノンジアジドスルホン酸エステルは、ポ
ジ型ホトレジストの感光性成分を得る常法に従い、キノ
ンジアジドスルホン酸クロライドを上記一般式(I)で
表されるフェノール化合物と縮合させることにより得る
ことができる。具体的には、上記一般式(I)で表され
るフェノール化合物とナフトキノン−1,2−ジアジド
−4(または5)−スルホン酸クロライドを、ジオキサ
ン、N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、テ
トラヒドロフラン等の有機溶媒に所定量溶解し、ここに
トリエタノールアミン、ピリジン、炭酸アルカリ、炭酸
水素アルカリ等の塩基性触媒を加えて反応させ、得られ
た生成物を水洗、乾燥して調製することができる。
【0038】他方、上記混合エステル化において上記一
般式(II)で表される基によるスルホン酸エステル
は、スルホン酸ハロゲン化物をエステル化剤として、上
記と同様に、上記一般式(I)で表されるフェノール化
合物と縮合させることにより得ることができる。このス
ルホン酸ハロゲン化物としては、具体的には、メタンス
ルホン酸クロライド、メタンスルホン酸フルオライド、
エタンスルホン酸クロライド、n−プロパンスルホン酸
クロライド、n−ブタンスルホン酸クロライド、ペンタ
ンスルホン酸クロライド、ドデカンスルホン酸クロライ
ド等の炭素原子数1〜12のアルカンスルホン酸ハライ
ド類;クロロメチルスルホン酸クロライド、ジクロロメ
チルスルホン酸クロライド、トリクロロメチルスルホン
酸クロライド、2−クロロエチルスルホン酸クロライド
等の炭素原子数1〜2の置換アルカンスルホン酸ハライ
ド類;エチレンスルホン酸クロライド、1−プロペン−
1−スルホン酸クロライド等の炭素原子数2〜3のアル
ケンスルホン酸ハライド類;ベンゼンスルホン酸クロラ
イド、ベンゼンスルホン酸フルオライド、1−ナフタレ
ンスルホン酸クロライド等のアリールスルホン酸ハライ
ド類;p−トルエンスルホン酸クロライド、p−エチル
ベンゼンスルホン酸クロライド、p−スチレンスルホン
酸クロライド、p−メトキシベンゼンスルホン酸クロラ
イド等のアルキル−、アルケニル−、アルコキシ−置換
アリールスルホン酸ハライド類等が挙げられる。これら
の中で、アルカンスルホン酸ハライド類、アリールスル
ホン酸ハライド類およびアルキル置換アリールスルホン
酸ハライド類が、断面形状、露光余裕度、焦点深度幅の
バランスに優れるため好ましく、中でもメタンスルホン
酸クロライド、ベンゼンスルホン酸クロライドおよびp
−トルエンスルホン酸クロライドが特に好ましい。これ
らのスルホン酸ハロゲン化物は、単独で用いてもよい
し、2種以上を混合して用いてもよい。
【0039】本発明の(B)成分である混合エステルを
得るには、まず最初に、一般式(I)で表されるフェノ
ール化合物のキノンジアジドスルホン酸エステルを得た
後、一般式(II)で表される基を導入するためのスル
ホン酸ハロゲン化物と反応させ、混合エステルとしても
よいし[方法A]、逆に、一般式(I)で表されるフェ
ノール化合物と一般式(II)で表される基を導入する
ためのスルホン酸ハロゲン化物のスルホン酸エステルを
得、その後キノンジアジドスルホン酸ハロゲン化物と反
応させ、混合エステルとしてもよい[方法B]。あるい
はまた、一般式(I)で表されるフェノール化合物に対
し、キノンジアジドスルホン酸ハロゲン化物と一般式
(II)で表される基を導入するためのスルホン酸ハロ
ゲン化物を同時に仕込み、混合エステルとしてもよい
[方法C]。これらの中では、得られるパターンの断面
形状がより優れること等の理由から、方法Cが好適に用
いられる。
【0040】本発明において、(B)成分中の混合エス
テルの平均エステル化率は、一般式(I)で表されるフ
ェノール化合物の水酸基の総モル数に対するキノンジア
ジドスルホン酸または一般式(II)で表される基を導
入するためのスルホン酸ハロゲン化物のモル数の割合で
表される。具体的には、一般式(I)で表されるフェノ
ール化合物の水酸基の総モル数が4モルである場合、キ
ノンジアジドスルホン酸は1.0〜3.0モル、好まし
くは、1.6〜2.4モル(すなわち、平均エステル化
率として25〜75%、好ましくは40〜60%)であ
り;一般式(II)で表される基を導入するためのスル
ホン酸ハロゲン化物は0.2〜2.0モル、好ましく
は、0.3〜1.0モル(すなわち、平均エステル化率
として5.0〜50%、好ましくは7.5〜25%)で
ある。上記範囲の割合で得られた混合エステルを用いる
ことにより、感度劣化を少なくし、断面形状、露光余裕
度、解像性、焦点深度幅をより向上させることができ
る。
【0041】本発明においては、感光性成分として、上
記(B)成分の他に、キノンジアジド基含有化合物など
通常用いられ得る感光性物質を併用してもよい。キノン
ジアジド基含有化合物としては、例えばナフトキノン−
1,2−ジアジドスルホン酸エステル化合物が挙げら
れ、これらは特に制限なく通常使用されているものの中
から任意に選ぶことができるが、好ましいものとして
は、ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホン
酸、ナフトキノン−1,2−ジアジド−4−スルホン
酸、ナフトキノン−1,2−ジアジド−6−スルホン酸
等のナフトキノン−1,2−ジアジドスルホニルハライ
ドと、ヒドロキシ化合物とのエステル化物が挙げられ
る。
【0042】ここで、上記ヒドロキシ化合物としては、
例えば以下に示す(i)〜(iv)の化合物を挙げるこ
とができる。 (i)ポリヒドロキシベンゾフェノン類:これに属する
化合物の例としては、2,3,4−トリヒドロキシベン
ゾフェノン、2,4,4’−トリヒドロキシベンゾフェ
ノン、2,4,6−トリヒドロキシベンゾフェノン、
2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、
2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノ
ン、2,3’,4,4’,6−ペンタヒドロキシベンゾ
フェノン、2,2’,3,4,4’−ペンタヒドロキシ
ベンゾフェノン、2,2’,3,4,5’−ペンタヒド
ロキシベンゾフェノン、2,3’,4,5,5’−ペン
タヒドロキシベンゾフェノン、2,3,3’,4,
4’,5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン等があ
る。 (ii)下記一般式(VI)
【0043】
【化8】 (式中、R8 〜R10はそれぞれ独立に水素原子または炭
素原子数1〜4のアルキル基であり;R11〜R16はそれ
ぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜4
のアルキル基、炭素原子数1〜4のアルコキシ基、炭素
原子数2〜4のアルケニル基若しくはシクロアルキル基
であり;R17およびR18はそれぞれ独立に水素原子、ハ
ロゲン原子または炭素原子数1〜4のアルキル基であ
り;x、yおよびzは1〜3の整数であり;n’は0ま
たは1である)で表されるヒドロキシアリール化合物:
これに属する化合物の例としては、トリス(4−ヒドロ
キシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5
−ジメチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタ
ン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニ
ル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒド
ロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシ
フェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメ
チルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス
(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−3−
ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−
2,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニル
メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェ
ニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス
(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−3,
4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキ
シ−3,5−ジメチルフェニル)−2,4−ジヒドロキ
シフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジ
メチルフェニル)−2,4−ジヒドロキシフェニルメタ
ン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メトキシ−
4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキ
シル−4−ヒドロキシフェニル)−3−ヒドロキシフェ
ニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキ
シフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス
(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)−4
−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシ
ル−4−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)−2−ヒド
ロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−4
−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)−3−ヒドロキシ
フェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒド
ロキシ−6−メチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニ
ルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ
−6−メチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニ
ルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−6−ヒドロキシ
フェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3
−シクロヘキシル−6−ヒドロキシフェニル)−4−ヒ
ドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−
6−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメ
タン、ビス(3−シクロヘキシル−6−ヒドロキシ−4
−メチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、
ビス(3−シクロヘキシル−6−ヒドロキシ−4−メチ
ルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス
(3−シクロヘキシル−6−ヒドロキシ−4−メチルフ
ェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、1−
〔1−(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル〕−4
−〔1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル〕
ベンゼン、1−〔1−(3−メチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)イソプロピル〕−4−〔1,1−ビス(3−メ
チル−4−ヒドロキシフェニル)エチル〕ベンゼン等が
ある。 (iii)下記一般式(III)
【0044】
【化9】 (式中、R6 およびR7 は、それぞれ独立に水素原子ま
たは炭素原子数1〜4のアルキル基であり;pおよびq
は1〜3の整数である)で表されるビス(ヒドロキシフ
ェニル)アルカン類:これに属する化合物の例として
は、2−(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)−2
−(2’,3’,4’−トリヒドロキシフェニル)プロ
パン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−2−
(2’,4’−ジヒドロキシフェニル)プロパン、2−
(4−ヒドロキシフェニル)−2−(4’−ヒドロキシ
フェニル)プロパン、ビス(2,3,4−トリヒドロキ
シフェニル)メタン、ビス(2,4−ジヒドロキシフェ
ニル)メタン等がある。 (iv)ヒドロキシ芳香族化合物 これに属する化合物の例としては、フェノール、p−メ
トキシフェノール、ジメチルフェノール、ヒドロキノ
ン、ビスフェノールA、ナフトール、ピロカテコール、
ピロガロールモノメチルエーテル、ピロガロール−1,
3−ジメチルエーテル、没食子酸、部分エステル化また
は部分エーテル化没食子酸等がある。
【0045】(B)成分と併用し得る感光性成分として
の上記エステル化物(キノンジアジド基含有化合物)
は、上記ナフトキノン−1,2−ジアジドスルホン酸ハ
ライドと前記した(i)〜(iv)のヒドロキシ化合物
とを縮合反応させ、完全エステル化または部分エステル
化することによって製造することができる。この縮合反
応は、通常例えばジオキサン、N−メチルピロリドン、
ジメチルアセトアミド等の有機溶媒中、トリエタノール
アミン、炭酸アルカリまたは炭酸水素アルカリのような
塩基性縮合剤の存在下で行うのが有利である。
【0046】この際、ヒドロキシ化合物の水酸基の合計
モル数に対し50%以上、好ましくは60%以上のモル
数のナフトキノン−1,2−ジアジド−4(または5)
−スルホニルハライドを縮合させたエステル(すなわ
ち、エステル化率が50%以上、好ましくは60%以上
のエステル)を用いると高解像性を得ることができるの
で好ましい。
【0047】なお、上記感光性成分の中でも、上記一般
式(III)で表されるビス(ヒドロキシフェニル)ア
ルカン類のナフトキノン−1,2−ジアジドスルホン酸
エステル化物が特に好ましい。その際の配合割合は、
(B)成分に対し10〜35重量%の範囲が好適であ
る。
【0048】本発明組成物においては、その好ましい性
能を損なわない範囲において、所望に応じ、増感剤とし
て前記一般式(VI)で表されるヒドロキシアリール化
合物、または下記一般式(VII)
【0049】
【化10】 (式中、R19〜R22は水素原子または炭素原子数1〜4
のアルキル基であり;R23〜R27は水素原子、ハロゲン
原子、炭素原子数1〜4のアルキル基若しくはアルコキ
シ基であり;l’は1〜3の整数であり;m’、x’、
y’は1〜3の整数である)で表されるヒドロキシアリ
ール化合物を含有させることができる。
【0050】上記一般式(VI)で表されるヒドロキシ
アリール化合物としては、先に例示した化合物中、ビス
(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−2−
ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−
2,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニル
メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェ
ニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、1−
〔1−(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル〕−4
−〔1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル〕
ベンゼン、1−〔1−(3−メチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)イソプロピル〕−4−〔1,1−ビス(3−メ
チル−4−ヒドロキシフェニル)エチル〕ベンゼンが好
ましいものとして挙げられる。
【0051】また、上記一般式(VII)で表されるヒ
ドロキシアリール化合物の例としては、2,6−ビス
〔1−(2,4−ジヒドロキシフェニル)イソプロピ
ル〕−4−メチルフェノール、4,6−ビス〔1−(4
−ヒドロキシフェニル)イソプロピル〕−レゾルシン、
4,6−ビス(3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシフ
ェニルメチル)ピロガロール、4,6−ビス(3,5−
ジメチル−4−ヒドロキシフェニルメチル)ピロガロー
ル、2,6−ビス(3−メチル−4,6−ジヒドロキシ
フェニルメチル)−4−メチルフェノール、2,6−ビ
ス(2,3,4−トリヒドロキシフェニルメチル)−4
−メチルフェノール等が好ましいものとして挙げられ
る。
【0052】これらヒドロキシアリール化合物を含有さ
せる場合、その含有量は(A)成分であるアルカリ可溶
性樹脂成分に対し5〜50重量%、好ましくは10〜3
5重量%の範囲で選ばれる。
【0053】本発明組成物において、(B)成分並びに
これと併用して用いられる感光性成分の総配合量は、
(A)成分であるアルカリ可溶性樹脂と所望に応じて添
加される上記ヒドロキシアリール化合物(増感剤)との
合計量に対し15〜40重量%、好ましくは20〜30
重量%の範囲で選ぶのが好ましい。これよりも(B)成
分の配合量が少ないとパターンに忠実な画像が得られ
ず、転写性も低下する。一方、(B)成分の配合量が上
記範囲よりも多くなると感度劣化と形成されるレジスト
膜の均質性が低下し、解像性が劣化する。
【0054】本発明組成物には、さらに必要に応じて、
相容性のある添加物、ハレーション防止のための紫外線
吸収剤、例えば2,2’,4,4’−テトラヒドロキシ
ベンゾフェノン、4−ジメチルアミノ−2’,4’−ジ
ヒドロキシベンゾフェノン、5−アミノ−3−メチル−
1−フェニル−4−(4−ヒドロキシフェニルアゾ)ピ
ラゾール、4−ジメチルアミノ−4’−ヒドロキシアゾ
ベンゼン、4−ジエチルアミノ−4’−エトキシアゾベ
ンゼン、4−ジエチルアミノアゾベンゼン、クルクミン
など、またストリエーション防止のための界面活性剤、
例えばフロラードFC−430、FC431(商品名、
住友3M(株)製)、エフトップEF122A、EF1
22B、EF122C、EF126(商品名、トーケム
プロダクツ(株)製)等のフッ素系界面活性剤などを本
発明の目的に支障のない範囲で添加含有させることがで
きる。
【0055】本発明組成物は、(A)アルカリ可溶性樹
脂と(B)成分としての混合エステル、さらに所望に応
じて用いられる各種添加成分とを、適当な溶剤に溶解し
て溶液の形で用いるのが好ましい。
【0056】このような溶剤の例としては、アセトン、
メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソア
ミルケトン、2−ヘプタノン等のケトン類;エチレング
リコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコー
ル、エチレングリコールモノアセテート、プロピレング
リコールモノアセテート、ジエチレングリコールモノア
セテート、あるいはこれらのモノメチルエーテル、モノ
エチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエ
ーテルまたはモノフェニルエーテル等の多価アルコール
類およびその誘導体;ジオキサンのような環式エーテル
類;および乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸
ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メトキ
シプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル等
のエステル類を挙げることができる。これらは単独で用
いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
【0057】本発明組成物の好適な使用方法について一
例を示すと、まず、シリコンウェーハ等の支持体上に、
(A)成分としてのアルカリ可溶性樹脂、(B)成分と
しての混合エステルに加えて、必要に応じて用いられる
添加成分を前記したような適当な溶剤に溶かした溶液を
スピンナー等で塗布し、乾燥して感光層を形成させ、次
いで紫外線を発光する光源、例えば低圧水銀灯、高圧水
銀灯、超高圧水銀灯、アーク等、キセノンランプ等を用
い、所望のマスクパターンを介して露光するか、あるい
は電子線を走査しながら照射する。次にこれを現像液、
例えば1〜10重量%テトラメチルアンモニウムヒドロ
キシド(TMAH)水溶液のような弱アルカリ性水溶液
に浸漬すると、露光部が溶解除去されてマスクパターン
に忠実な画像を得ることができる。
【0058】また、本発明の多層レジスト材料は、基板
上に反射防止層、該反射防止層上に本発明のポジ型ホト
レジスト層を設けてなるものである。
【0059】この反射防止層を形成する化合物として
は、従来より公知のものを使用することができ、特に限
定されるものではないが、好適なものとしては、熱架橋
性のメチロール基またはアルコキシ基あるいはその両方
を有するトリアジン化合物に紫外線吸収剤を添加したも
の、またはこれにさらにアルカリ不溶性のアクリル系樹
脂を配合したものを、有機溶剤に溶解したもの等が挙げ
られる。
【0060】熱架橋性のメチロール基またはアルコキシ
基あるいはその両方を有するトリアジン化合物として
は、メチロール基またはメトキシメチル基、エトキシメ
チル基、プロポキシメチル基、ブトキシメチル基等のア
ルコキシメチル基あるいはその両方を有するメラミンま
たはグアナミン等が挙げられる。
【0061】このようなトリアジン化合物は、公知の方
法に従い容易に製造することができ、例えば、メラミン
またはグアナミンを沸騰水中でホルマリンと反応させて
メチロール化することにより、あるいはこれにさらに低
級アルコールを反応させてアルコキシ化することによっ
て得ることができる。これらの化合物中、メトキシメチ
ル基平均3.7個で置換されたメラミンである市販品の
Mx−750、メトキシメチル基平均5.8個で置換さ
れたメラミンである市販品のMw−30(いずれも三和
ケミカル(株)製)として入手することができる。
【0062】紫外線吸収剤としては、2,2’,4,
4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、クルクミン等
が挙げられる。
【0063】アルカリ不溶性のアクリル系樹脂として
は、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エ
チル、(メタ)アクリル酸プロピル等の(メタ)アクリ
ル酸アルキル、グリシジル(メタ)アクリレート等の原
料モノマーから得られる重合体であって、重量平均分子
量10,000〜200,000、好ましくは20,0
00〜100,000の範囲にあるものが好ましい。中
でも、グリシジルメタクリレートとメチルメタクリレー
トの重量比が2:8〜8:2の共重合体が好ましい。
【0064】反射防止層は、上記の各成分を適当な有機
溶剤に溶解して溶液とし、これを基板上に塗布し、乾燥
し、次いで100〜300℃の温度でベークすることに
より形成される。
【0065】この際に用いられる有機溶剤としては、上
記ポジ型ホトレジスト組成物を調製する際の有機溶剤と
同じものを使用することができる。
【0066】なお、基板としては、シリコンウェーハや
アルミニウム膜、タングステンシリサイド等の高反射性
膜を設けたシリコンウェーハ等が用いられる。
【0067】本発明の多層レジスト材料は、基板上に反
射防止層を形成し、該反射防止層上に本発明組成物から
形成されるポジ型ホトレジスト層を設けてなる多層レジ
スト材料であるが、ポジ型ホトレジスト層のパターニン
グまでは、上記説明したような露光、現像処理が行わ
れ、次いで、反射防止層をレジスト層をマスクとして塩
素ガス等を用いたドライエッチング法によりパターニン
グする。なお、このドライエッチングのレジスト層の膜
減りを防ぐために、公知のシリル化処理を行ってもよ
い。
【0068】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれによってなんら限定されるもの
でない。
【0069】なお、ポジ型ホトレジスト組成物の諸評価
は次のようにして求めた。
【0070】[露光余裕度]試料をスピンナーを用いて
シリコンウェーハ上に塗布し、ホットプレートで90
℃、90秒間乾燥して膜厚1.05μmのレジスト膜を
得た。この膜に縮小投影露光装置NSR−2005i1
0D(ニコン(株)製、NA=0.54)を用いて、
0.1秒から0.01秒間隔で露光した後、110℃、
90秒間のPEB(露光後加熱)処理を行い、2.38
wt%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で
23℃で65秒間現像し、30秒間水洗して乾燥した。
その際、パターニングのために要する最小露光時間をE
th(ms)とし、0.4μmのラインアンドスペース
の幅が1:1に形成される露光時間をEop(ms)と
した。そして、露光余裕度をEop/Ethとして算出
した。
【0071】[断面形状]0.40μm幅のレジストパ
ターンの断面形状をSEM(走査型電子顕微鏡)写真に
より観察し、矩形状のものをA、基板界面に若干くびれ
が生じているものの矩形状に近いものをA’、基板界面
にひどいくびれが生じたものをB、テーパー形状となっ
ているものをCとした。
【0072】[焦点深度幅1]縮小投影露光装置NSR
−2005i10D(ニコン(株)製、NA=0.5
4)を用いて、Eop(0.40μmのラインアンドス
ペースが1対1に形成されるのに要する露光量)を基準
露光量とし、その露光量においての焦点を適宜上下にず
らし、露光、現像を行い、得られたレジストパターンの
SEM写真の観察を行った。そのSEM写真より、0.
40μmの矩形のレジストパターンが得られる焦点ずれ
の最大値(μm)を焦点深度幅1とした。
【0073】[焦点深度幅2]焦点深度幅1において、
Eopを「0.35μmのラインアンドスペースが1対
1に形成されるのに要する露光量」とした以外は、同様
にして、0.35μmの矩形のレジストパターンが得ら
れる焦点ずれの最大値(μm)を焦点深度幅2とした。
【0074】[焦点深度幅3]焦点深度幅1において、
Eopを「0.32μmのラインアンドスペースが1対
1に形成されるのに要する露光量」とした以外は、同様
にして、0.32μmの矩形のレジストパターンが得ら
れる焦点ずれの最大値(μm)を焦点深度幅3とした。
【0075】製造実施例1 ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチ
ルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン
1.0モル、ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−ス
ルホニルクロライド2.0モルおよびメタンスルホン酸
クロライド0.5モルをジオキサン4000gに溶解
し、トリエチルアミン500gを溶解させたジオキサン
1500gを温度を35℃以下に保ちながら、40分間
かけて滴下した。析出した塩をろ別し、得られた反応生
成物を洗浄、乾燥してビス(5−シクロヘキシル−4−
ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−3,4−ジヒドロ
キシフェニルメタンのナフトキノン−1,2−ジアジド
−5−スルホン酸エステルとメタンスルホン酸エステル
を得た(キノンジアジドスルホン酸エステル化率は平均
エステル化率で50%、メタンスルホン酸によるスルホ
ン酸エステル化率は平均エステル化率で12%)。
【0076】製造実施例2 製造実施例1において、メタンスルホン酸クロライド
0.5モルをベンゼンスルホン酸クロライド0.5モル
に代えた以外は製造実施例1と同様にして混合エステル
を調製した(キノンジアジドスルホン酸エステル化率、
ベンゼンスルホン酸によるスルホン酸エステル化率は、
製造実施例1と同じ)。
【0077】製造実施例3 製造実施例1において、メタンスルホン酸クロライド
0.5モルをp−トルエンスルホン酸クロライド0.5
モルに代えた以外は製造実施例1と同様にして混合エス
テルを調製した(キノンジアジドスルホン酸エステル化
率、p−トルエンスルホン酸によるスルホン酸エステル
化率は、製造実施例1と同じ)。
【0078】製造実施例4 製造実施例1において、メタンスルホン酸クロライド
0.5モルを1−ナフタレンスルホン酸クロライド0.
5モルに代えた以外は製造実施例1と同様にして混合エ
ステルを調製した(キノンジアジドスルホン酸エステル
化率、1−ナフタレンスルホン酸によるスルホン酸エス
テル化率は、製造実施例1と同じ)。
【0079】製造実施例5 ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチ
ルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン
1.0モルとナフトキノン−1,2−ジアジド−5−ス
ルホニルクロライド2.0モルをジオキサン4000g
に溶解し、トリエチルアミン500gを溶解させたジオ
キサン1500gを温度を35℃以下に保ちながら、4
0分かけて滴下した。析出した塩をろ別し、得られた反
応生成物を洗浄、乾燥してビス(5−シクロヘキシル−
4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−3,4−ジヒ
ドロキシフェニルメタンのナフトキノン−1,2−ジア
ジド−5−スルホン酸エステルを得た。
【0080】次いで、このようにして得られたナフトキ
ノン−1,2−ジアジド−5−スルホン酸エステル1モ
ルとメタンスルホン酸クロライド0.5モルをジオキサ
ン10kgに溶解し、トリエチルアミン60gを溶解さ
せたジオキサン250gを温度を30℃以下に保ちなが
ら、10分間かけて滴下した。析出した塩をろ別し、得
られた反応生成物を洗浄、乾燥してビス(5−シクロヘ
キシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−3,
4−ジヒドロキシフェニルメタンのナフトキノン−1,
2−ジアジド−5−スルホン酸エステルとメタンスルホ
ン酸エステルを得た(キノンジアジドスルホン酸エステ
ル化率、メタンスルホン酸によるスルホン酸エステル化
率は、製造実施例1と同じ)。
【0081】比較製造例1 ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチ
ルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン
1.0モルとナフトキノン−1,2−ジアジド−5−ス
ルホニルクロライド2.0モルをジオキサン4000g
に溶解し、トリエチルアミン500gを溶解させたジオ
キサン2000gを温度を35℃以下に保ちながら、4
0分間かけて滴下した。析出した塩をろ別し、得られた
反応生成物を洗浄、乾燥してビス(5−シクロヘキシル
−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−3,4−ジ
ヒドロキシフェニルメタンのナフトキノン−1,2−ジ
アジド−5−スルホン酸エステルを得た。比較製造例2 1−〔1−(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル〕
−4−〔1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチ
ル〕ベンゼン1.0モル、ナフトキノン−1,2−ジア
ジド−5−スルホニルクロライド2.0モルおよびメタ
ンスルホン酸クロライド0.5モルをジオキサン400
0gに溶解し、トリエチルアミン500gを溶解させた
ジオキサン2000gを温度を30℃以下に保ちなが
ら、10分間かけて滴下した。析出した塩をろ別し、得
られた反応生成物を洗浄、乾燥して1−〔1−(4−ヒ
ドロキシフェニル)イソプロピル〕−4−〔1,1−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)エチル〕ベンゼンのナフ
トキノン−1,2−ジアジド−5−スルホン酸エステル
とメタンスルホン酸エステルを得た。
【0082】実施例1 m−クレゾールとp−クレゾールとを重量比40:60
の割合で混合し、これにホルマリンを加え、シュウ酸触
媒を用いて常法により縮合して得たクレゾールノボラッ
ク樹脂に対して分別処理を施し、低分子領域をカットし
た重量平均分子量4000のクレゾールノボラック樹脂
100重量部、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチ
ルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン25重量
部、製造実施例1で得た混合エステル(感光性成分)3
5重量部を乳酸エチル432重量部と酢酸ブチル48重
量部の混合溶剤に溶解した後、これを孔径0.2μmの
メンブランフィルターを用いてろ過し、ポジ型ホトレジ
スト組成物を調製した。
【0083】得られたポジ型ホトレジスト組成物につい
て、露光余裕度、断面形状、焦点深度幅1、2、3の評
価を行った。結果を表1に示す。
【0084】実施例2〜5、比較例1、2 実施例1において、感光性成分の種類を製造実施例2〜
5、比較製造例1、2で得たものにそれぞれ代えた以外
は、実施例1と同様にして、ポジ型ホトレジスト組成物
を調製した。
【0085】得られた各組成物について、露光余裕度、
断面形状、焦点深度幅1、2、3の評価を行った。結果
を表1に示す。
【0086】
【表1】 実施例6 シリコンウェーハ上にメトキシメチル基を平均3.7個
有するメラミンであるMx−750(三和ケミカル
(株)製)、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベ
ンゾフェノンおよびグリシジルメタクリレートとメチル
メタクリレートの共重合体をプロピレングリコールモノ
メチルエーテルアセテートに溶解した溶液を塗布、乾燥
し、次いで180℃でベークし、反射防止層を形成し
た。
【0087】次に、m−クレゾールとp−クレゾールと
を重量比40:60の割合で混合し、これにホルマリン
を加え、シュウ酸触媒を用いて常法により縮合して得た
クレゾールノボラック樹脂に対して分別処理を施し、低
分子領域をカットした重量平均分子量4,000のクレ
ゾールノボラック樹脂100重量部、ビス(4−ヒドロ
キシ−3,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフ
ェニルメタン25重量部、製造実施例3で得た混合エス
テル(感光性成分)35重量部を乳酸エチル432重量
部と酢酸ブチル48重量部の混合溶剤に溶解した後、こ
れを孔径0.2μmのメンブランフィルターを用いてろ
過し、ポジ型ホトレジスト組成物を調製した、。得られ
た該ポジ型ホトレジスト組成物を反射防止層上にスピン
ナー塗布してポジ型レジスト層を形成した。
【0088】この多層レジスト材料について、ポジ型ホ
トレジスト層の露光余裕度、断面形状、焦点深度幅
1’、2’、3’の評価を次の方法で求めた。結果を表
2に示す。
【0089】[露光余裕度]上記の反射防止層と膜厚
0.85μmのポジ型ホトレジスト層を有する多層レジ
スト材料に縮小投影露光装置NSR−2005i10D
(ニコン(株)製、NA=0.57)を用いて、0.1
秒から0.01秒間隔で露光した後、110℃、90秒
間のPEB(露光後加熱)処理を行い、2.38wt%
テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で23℃
で65秒間現像し、30秒間水洗して乾燥した。その
際、パターニングのために要する最小露光時間をEth
(ms)とし、0.35μmのラインアンドスペースの
幅が1:1に形成される露光時間をEop(ms)とし
た。そして、露光余裕度をEop/Ethとして算出し
た。
【0090】[断面形状]0.35μm幅のレジストパ
ターンの断面形状をSEM(走査型電子顕微鏡)写真に
より観察し、矩形状のものをA、基板界面に若干くびれ
が生じているものの矩形状に近いものをA’、基板界面
にひどいくびれが生じたものをB、テーパー形状となっ
ているものをCとした。
【0091】[焦点深度幅1’]縮小投影露光装置NS
R−2005i10D(ニコン(株)製、NA=0.5
7)を用いて、Eop(0.35μmのラインアンドス
ペースが1対1に形成されるのに要する露光量)を基準
露光量とし、その露光量においての焦点を適宜上下にず
らし、露光、現像を行い、得られたレジストパターンの
SEM写真の観察を行った。そのSEM写真より、0.
35μmの矩形のレジストパターンが得られる焦点ずれ
の最大値(μm)を焦点深度幅1’とした。
【0092】[焦点深度幅2’]焦点深度幅1’におい
て、Eopを「0.32μmのラインアンドスペースが
1対1に形成されるのに要する露光量」とした以外は、
同様にして、0.32μmの矩形のレジストパターンが
得られる焦点ずれの最大値(μm)を焦点深度幅2’と
した。
【0093】[焦点深度幅3’]焦点深度幅1’におい
て、Eopを「0.30μmのラインアンドスペースが
1対1に形成されるのに要する露光量」とした以外は、
同様にして、0.30μmの矩形のレジストパターンが
得られる焦点ずれの最大値(μm)を焦点深度幅3’と
した。
【0094】比較例3 実施例6において、同様な反射防止層を形成した後、実
施例6に用いたポジ型ホトレジスト組成物の感光性成分
を比較製造例1で得られたものに代えた以外は、実施例
6と同様にして、多層レジスト材料を得た。
【0095】この多層レジスト材料について、ポジ型ホ
トレジスト層の露光余裕度、断面形状、焦点深度幅
1’、2’、3’の評価を実施例6と同様の方法で求め
た。結果を表2に示す。
【0096】
【表2】
【0097】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のポジ型ホ
トレジスト組成物は、高解像性で、断面形状に優れたレ
ジストパターンの形成が可能で、かつ露光余裕度、焦点
深度幅特性に優れる。また、本発明の多層レジスト材料
についても、高解像性で、断面形状に優れたレジストパ
ターンの形成が可能で、かつ露光余裕度、焦点深度幅特
性に優れる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/30 574 (72)発明者 橋口 達也 神奈川県川崎市中原区中丸子150番地 東 京応化工業株式会社内 (72)発明者 新田 和行 神奈川県川崎市中原区中丸子150番地 東 京応化工業株式会社内 (72)発明者 小原 秀克 神奈川県川崎市中原区中丸子150番地 東 京応化工業株式会社内 (72)発明者 中山 寿昌 神奈川県川崎市中原区中丸子150番地 東 京応化工業株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)アルカリ可溶性樹脂と、(B)下
    記一般式(I) 【化1】 (式中、R1 、R2 、R3 はそれぞれ独立に水素原子、
    炭素原子数1〜3のアルキル基または炭素原子数1〜3
    のアルコキシ基であり;R4 は水素原子または炭素原子
    数1〜3のアルキル基であり;a、b、cは1〜3の整
    数であり;1、m、nは1〜3の整数である)で表され
    る少なくとも1種のフェノール化合物中の水酸基の一部
    がキノンジアジドスルホン酸エステル化、および下記一
    般式(II) 【化2】 (式中、R5 はアルキル基、置換基を有するアルキル
    基、アルケニル基、アリール基または置換基を有するア
    リール基を表す)で表される基でスルホン酸エステル化
    された混合エステルを感光性成分として含有してなる、
    ポジ型ホトレジスト組成物。
  2. 【請求項2】 前記一般式(II)で表される基中、R
    5 が炭素原子数1〜12のアルキル基、炭素原子数1〜
    2のハロゲン置換アルキル基、炭素原子数2〜3のアル
    ケニル基、炭素原子数6〜10のアリール基、またはメ
    チル基、エチル基、エテニル基若しくはメトキシ基を置
    換基として有する炭素原子数7〜8のアリール基であ
    る、請求項1記載のポジ型ホトレジスト組成物。
  3. 【請求項3】 前記一般式(II)で表される基がメチ
    ルスルホニル基、フェニルスルホニル基およびp−トル
    エンスルホニル基の中から選ばれる少なくとも1つであ
    る、請求項1または2に記載のポジ型ホトレジスト組成
    物。
  4. 【請求項4】 前記一般式(I)で表されるフェノール
    化合物中、R1 とR2 がメチル基であり、R3 とR4
    水素原子である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の
    ポジ型ホトレジスト組成物。
  5. 【請求項5】 前記一般式(I)で表されるフェノール
    化合物中、a、b、1およびmがそれぞれ1である、請
    求項1〜4のいずれか1項に記載のポジ型ホトレジスト
    組成物。
  6. 【請求項6】 前記一般式(I)で表されるフェノール
    化合物中、(OH)n が(OH)2 であり、かつ当該水
    酸基がベンゼン環の3位と4位に配位している、請求項
    1〜5のいずれか1項に記載のポジ型ホトレジスト組成
    物。
  7. 【請求項7】 前記(B)成分において、キノンジアジ
    ドスルホン酸エステル化率が平均エステル化率で25〜
    75%であり、かつ前記一般式(II)で表される基に
    よるスルホン酸エステル化率が平均エステル化率で5〜
    25%である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のポ
    ジ型ホトレジスト組成物。
  8. 【請求項8】 さらに下記一般式(III) 【化3】 (式中、R6 、R7 はそれぞれ独立に水素原子または炭
    素原子数1〜4のアルキル基であり;p、qは1〜3の
    整数である)で表されるビス(ヒドロキシフェニル)ア
    ルカン類のキノンジアジドスルホン酸エステルを含有し
    てなる、請求項1〜7のいずれか1項に記載のポジ型ホ
    トレジスト組成物。
  9. 【請求項9】 基板上に反射防止層と、該反射防止層上
    にポジ型ホトレジスト層を設けてなる多層レジスト材料
    において、該ポジ型ホトレジスト層が請求項1〜8のい
    ずれか1項に記載のポジ型ホトレジスト組成物から形成
    されたものである、多層レジスト材料。
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