JP3652065B2 - ポジ型ホトレジスト組成物及びこれを用いた多層レジスト材料 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポジ型ホトレジスト組成物及びこれを用いた多層レジスト材料に関するものであり、とくにライン&スペース(L&S)の密集したパターンではなく、孤立したパターンの形成において、残膜率がよく、露光部と未露光部の現像コントラストに優れ、解像度、露光余裕度、焦点深度幅特性及び断面形状に優れるレジストパターンを形成可能なポジ型ホトレジスト組成物、及び該ポジ型ホトレジスト組成物を用いた多層レジスト材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
これまで、アルカリ可溶性樹脂とキノンジアジド基含有化合物とからなるホトレジスト組成物は、解像性、感度、耐エッチング性に優れることから半導体素子や液晶素子の製造に十分実用に供してきている。
近年の超LSIの作製においては、ハーフミクロン以下の0.4μm、0.35μm等の高解像性が要求されるとともに、さらに解像性、露光余裕度、焦点深度幅特性に優れ、かつ形状のよい矩形のレジストパターンの形成が可能なホトレジスト組成物が望まれている。
しかしながら、0.4μm以下の微細なパターンの形成においては、断面形状の優れた矩形のレジストパターンを与えることは困難で、パターンが微細になるにつれ、レジストパターントップ肩部の膜減り現象が顕著に現れるようになり、テーパー型のパターンになりやすかった。とくに焦点の位置がずれることによるパターン形状の変化率が大きく(焦点深度幅特性が劣る)、プラス側(焦点がレジスト膜表面より基板側にある)では膜減り現象が現れ、マイナス側(焦点がレジスト膜表面より上にある)ではパターンが全体的に細くなる現象が見られた。また、これは密集したパターンを形成するときより孤立したパターンを形成するときの方が顕著に現れた。このようなことから、従来のホトレジスト組成物は、良好なパターン形状を得ることができる焦点のずれ余裕度の範囲は非常に狭く、その結果、実際の露光操作において、わずかな焦点のずれでパターン形状にバラツキが生じるという問題を有していた。
【0003】
また、シリコン基板やアルミニウム膜、タングステンシリサイド膜等の高反射性の下地基板からの光の反射によりパターン形状が変形する現象を防止する手段として、基板とホトレジスト被膜の間に反射防止膜を設ける手段(BARC法)が提案されているが、反射防止膜上に形成したホトレジスト被膜は、レジストパターンのボトム部分が裾を引きやすいという欠点を有していた。また、焦点位置のプラス側のずれに対しては、さらに膜減りを起こしやすく、焦点位置のマイナス側のずれに対しては、さらに細くなる傾向にあった。
【0004】
このようなことから、とくにプラス側での焦点深度幅特性を向上させる手段として、ホトレジスト組成物に特定構造を有するスルホン酸ハロゲン化物を添加すると、ボトム部分の裾引き及び、パターントップ部分の膜減りを抑制する効果があることを本発明者らは見いだし、特願平8−305873号明細書にて報告した。
これにより、反射防止膜を形成しない基板上でももちろんのこと、反射防止膜上においてもプラス側の焦点深度幅特性を改善することができ、結果的に焦点のずれに対してパターン形状の変化率の小さい、つまり焦点深度幅特性に優れたホトレジスト被膜を得ることができた。
【0005】
しかし、逆にマイナス側での焦点のずれに対しては、パターントップ部分が大きくなり、ボトム部分が細くなるという現象を生じさせ、ちょうど羽子板のような断面形状を呈するパターンとなって、パターン倒れが起こりやすいという問題があった。これはとくに、密集したパターンを形成する場合より孤立したパターンを形成する場合においてその傾向が強く、パターンが微細になるにつれ、また焦点がマイナス側に傾くにつれ、その傾向は大きくなる。
【0006】
なお、焦点のプラス側でパターンが膜減りやすいのは、光源と基板との距離が規定位置より近いことから露光量オーバーになっているためと考えられ、逆に焦点のマイナス側で孤立したパターンが全体的に細くなるという現象が生じやすいのは、密集したパターン形状に比べ下地基板からの光の反射を受けやすいためと考えられる。
よって、焦点がプラス側、又はマイナス側のどちらにずれた場合においても、形状の良好なパターンを形成することができるポジ型ホトレジスト組成物の実現が望まれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
したがって本発明の目的は、とくにライン&スペース(L&S)の密集したパターンではなく、孤立したパターンの形成において、残膜率がよく、露光部と未露光部の現像コントラストに優れ、解像度、露光余裕度、焦点深度幅特性及び断面形状に優れるレジストパターンを形成可能なポジ型ホトレジスト組成物、及び該ポジ型ホトレジスト組成物を用いた多層レジスト材料の提供にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、上記のような従来の課題を解決することができた。
すなわち本発明は、
(A)アルカリ可溶性樹脂、
(B)下記一般式(I)
【0009】
【化6】
【0010】
(式中、R1〜R9はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、置換又は未置換の炭素原子数1〜5のアルキル基、アルケニル基、アルコキシ基を表す)
で表される化合物の水酸基の一部又は全部がキノンジアジドスルホン酸エステル化されたキノンジアジド基含有化合物の少なくとも1種、及び
(C)下記一般式(II)
【0011】
【化7】
R10 −SO2 −X (II)
【0012】
(式中、R10はアルキル基、置換基を有するアルキル基、アルケニル基、アリール基または置換基を有するアリール基を表し、XはFまたはClを表す)
で表されるスルホン酸ハロゲン化物の少なくとも1種を含有してなるポジ型ホトレジスト組成物を提供するものである。
【0013】
また本発明は、さらに(D)下記一般式(III)
【0014】
【化8】
【0015】
(式中、R11 、R12 は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、置換又は未置換の炭素原子数1〜5のアルキル基、アルケニル基、アルコキシ基を表す)
で表される化合物を含有することを特徴とする前記のポジ型ホトレジスト組成物を提供するものである。
【0016】
さらに本発明は、さらに(E)感度向上剤として、下記一般式(IV)
【0017】
【化9】
【0018】
(式中、R13〜R20はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のアルコキシル基、またはシクロアルキル基を表し;R21〜R23はそれぞれ独立に水素原子または炭素原子数1〜6のアルキル基を表し;Qは水素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、R21と結合し、炭素原子鎖3〜6のシクロ環、または下記の化学式で表される残基
【0019】
【化10】
【0020】
(式中、R24およびR25はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のアルコキシル基、またはシクロアルキル基を表し;cは1〜3の整数を表す)を表し;a、bは1〜3の整数を表し;dは0〜3の整数を表し;nは0〜2を表す]
で表されるヒドロキシアリール類を含む前記のポジ型ホトレジスト組成物を提供するものである。
【0021】
さらにまた本発明は、(C)成分の含有量は、組成物の全固形分に対して0.01〜5重量%であることを特徴とする前記のポジ型ホトレジスト組成物を提供するものである。
【0022】
また本発明は、(D)成分の含有量は、組成物の全固形分に対して0.01〜10重量%であることを特徴とする前記のポジ型ホトレジスト組成物を提供するものである。
【0023】
さらに本発明は、(B)キノンジアジド基含有化合物の配合割合が、(A)アルカリ可溶性樹脂と必要に応じて添加される(E)感度向上剤との合計量に対し、10〜60重量%である前記のポジ型ホトレジスト組成物を提供するものである。
【0024】
さらにまた本発明は、基板上に反射防止層と、該反射防止層上にポジ型ホトレジスト層を設けてなる多層レジスト材料において、該ポジ型ホトレジスト層が前記のポジ型ホトレジスト組成物から形成されたものである、多層レジスト材料を提供するものである。
【0025】
なお、特開平8−129255号公報には、本発明に使用される(B)成分と類似の感光性成分が記載されているが、該公報の感光性成分を用いたホトレジスト組成物は、プラス側及びマイナス側の焦点深度幅特性を同時に改善することはできない。とくに該公報に記載されているホトレジスト組成物は、反射防止膜を用いた場合、十分な焦点深度幅特性を付与することができない。
【0026】
(A)アルカリ可溶性樹脂
(A)成分としてのアルカリ可溶性樹脂は、とくに制限されるものでなく、ポジ型ホトレジスト組成物において被膜形成物質として通常用いられ得るものの中から任意に選ぶことができるが、好ましくは、芳香族ヒドロキシ化合物とアルデヒド類またはケトン類との縮合反応生成物、ポリヒドロキシスチレンおよびその誘導体等を挙げることができる。
【0027】
前記芳香族ヒドロキシ化合物としては、例えばフェノール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−クレゾール、2,3−キシレノール、2,5−キシレノール、3,5−キシレノール、3,4−キシレノール等のキシレノール類;m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、o−エチルフェノール、2,3,5−トリメチルフェノール、2,3,5−トリエチルフェノール、4−tert−ブチルフェノール、3−tert−ブチルフェノール、2−tert−ブチルフェノール、2−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2−tert−ブチル−5−メチルフェノール等のアルキルフェノール類;p−メトキシフェノール、m−メトキシフェノール、p−エトキシフェノール、m−エトキシフェノール、p−プロポキシフェノール、m−プロポキシフェノール等のアルコキシフェノール類;o−イソプロペニルフェノール、p−イソプロペニルフェノール、2−メチル−4−イソプロペニルフェノール、2−エチル−4−イソプロペニルフェノール等のイソプロペニルフェノール類;フェニルフェノール等のアリールフェノール類;4,4'−ジヒドロキシビフェニル、ビスフェノールA、レゾルシノール、ヒドロキノン、ピロガロール等のポリヒドロキシフェノール類等を挙げることができる。これらは単独で用いてもよいし、また2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0028】
前記アルデヒド類としては、例えばホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、トリメチルアセトアルデヒド、アクロレイン、クロトンアルデヒド、シクロヘキサンアルデヒド、フルフラール、フリルアクロレイン、ベンズアルデヒド、テレフタルアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、α−フェニルプロピルアルデヒド、β−フェニルプロピルアルデヒド、o−ヒドロキシベンズアルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、o−メチルベンズアルデヒド、m−メチルベンズアルデヒド、p−メチルベンズアルデヒド、o−クロロベンズアルデヒド、m−クロロベンズアルデヒド、p−クロロベンズアルデヒド、ケイ皮酸アルデヒド等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、また2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0029】
前記ケトン類として、例えばアセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジフェニルケトン等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、また2種以上を組み合わせて用いてもよい。さらにまた、アルデヒド類とケトン類とを適宜組み合わせて用いてもよい。
【0030】
芳香族ヒドロキシ化合物とアルデヒド類またはケトン類との縮合反応生成物は、酸性触媒の存在下公知の方法で製造することができる。その際の酸性触媒としては、塩酸、硫酸、ギ酸、シュウ酸、パラトルエンスルホン酸等を使用することができる。
【0031】
ポリヒドロキシスチレンおよびその誘導体としては、例えばビニルフェノールの単独重合体、ビニルフェノールとこれと共重合し得るコモノマーとの共重合体等が挙げられる。このコモノマーとしては、例えばアクリル酸誘導体、アクリロニトリル、メタクリル酸誘導体、メタクリロニトリル、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−クロロスチレン等のスチレン誘導体が挙げられる。
【0032】
中でも本発明において好適な(A)成分としてのアルカリ可溶性樹脂は、m−クレゾール、p−クレゾール、2,5−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール等のフェノール類とホルムアルデヒド等のアルデヒド類との反応により得られる低分子領域をカットしたノボラック樹脂が耐熱性に優れていて好ましい。このノボラック樹脂の重量平均分子量は、低分子領域をカットした2000〜25000の範囲で、好ましくは2500〜20000、さらに好ましくは3000〜5000の範囲で選ばれる。ここで重量平均分子量とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC)によるポリスチレン換算値である。
低分子領域のカットは、分別等の処理により行うことができる。この処理は、縮合反応により得られた樹脂を良溶媒、例えばメタノール、エタノール等のアルコール、アセトン、メチルエチルケトン等のケトンや、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、テトラヒドロフラン等に溶解し、次いで水中に注ぎ沈殿させる等の方法により行われる。
【0033】
(B)キノンジアジド基含有化合物
(B)成分としてのキノンジアジド基含有化合物は感光性成分であり、キノンジアジドスルホン酸類と一般式(I)で表される化合物とのエステル化物である。
キノンジアジドスルホン酸類としては、例えばナフトキノン−1,2−ジアジドスルホン酸、オルトベンゾキノンジアジドスルホン酸、オルトアントラキノンジアジドスルホン酸等が挙げられ、これらはとくに制限なく通常使用されているものの中から任意に選ぶことができるが、好ましいものとしては、ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホニルクロライド、ナフトキノン−1,2−ジアジド−4−スルホニルクロライド、ナフトキノン−1,2−ジアジド−6−スルホニルクロライド等のナフトキノン−1,2−ジアジドスルホニルハライドである。
【0034】
一般式(I)で表される化合物としては、例えば2,4−ビス[2−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−メチルベンジル]−6−シクロヘキシルフェノール、2,4−ビス[2−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−エチルベンジル]−6−シクロヘキシルフェノール、2,4−ビス[2−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−プロピルベンジル]−6−シクロヘキシルフェノール、2,4−ビス[2−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−メトキシベンジル]−6−シクロヘキシルフェノール、2,4−ビス[2−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−エトキシベンジル]−6−シクロヘキシルフェノール、2,4−ビス[2−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−エテニルベンジル]−6−シクロヘキシルフェノール、2,4−ビス[2−ヒドロキシ−3(3−ヒドロキシベンジル)−5−メチルベンジル]−6−シクロヘキシルフェノール、2,4−ビス[2−ヒドロキシ−3(5−ヒドロキシベンジル)−5−メチルベンジル]−6−シクロヘキシルフェノール、2,4−ビス[4−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−メチルベンジル]−6−シクロヘキシルフェノール、2,4−ビス[4−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−エチルベンジル]−6−シクロヘキシルフェノール、2,4−ビス[4−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−プロピルベンジル]−6−シクロヘキシルフェノール、2,4−ビス[4−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−メトキシベンジル]−6−シクロヘキシルフェノール、2,4−ビス[4−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−エトキシベンジル]−6−シクロヘキシルフェノール、2,4−ビス[4−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−エテニルベンジル]−6−シクロヘキシルフェノール、2,4−ビス[4−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−メチルベンジル]−3−メチル−6−シクロヘキシルフェノール、2,4−ビス[4−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−エチルベンジル]−3−メチル−6−シクロヘキシルフェノール、2,4−ビス[4−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−メトキシベンジル]−3−メチル−6−シクロヘキシルフェノール、2,4−ビス[4−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−エテニルベンジル]−3−メチル−6−シクロヘキシルフェノール、2,4−ビス[4−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−メチルベンジル]−3−エチル−6−シクロヘキシルフェノール、2,6−ビス[4−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−メチルベンジル]−4−シクロヘキシルフェノール、2,6−ビス[4−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−エチルベンジル]−4−シクロヘキシルフェノール、2,6−ビス[4−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−メトキシベンジル]−4−シクロヘキシルフェノール、2,6−ビス[4−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−エテニルベンジル]−4−シクロヘキシルフェノール、2,6−ビス[2−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−メチルベンジル]−4−シクロヘキシルフェノール、2,6−ビス[2−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−エチルベンジル]−4−シクロヘキシルフェノール、2,6−ビス[2−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−メトキシベンジル]−4−シクロヘキシルフェノール、2,6−ビス[2−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−エテニルベンジル]−4−シクロヘキシルフェノール等が挙げられ、特に2,4−ビス[2−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−メチルベンジル]−6−シクロヘキシルフェノール、2,4−ビス[4−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−メチルベンジル]−6−シクロヘキシルフェノールが好ましい。
【0035】
上記一般式(I)で表される化合物のキノンジアジドスルホン酸エステル化物以外にも、その他のヒドロキシ化合物とキノンジアジドスルホン酸類とのエステル化物を感光性成分として併用してもよい。
その他のヒドロキシ化合物としては、例えば以下に示す(i)〜(iii)の化合物を挙げることができる。
(i)ポリヒドロキシベンゾフェノン類:
これに属する化合物の例としては、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,4,4’−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,4,6−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3’,4,4’,6−ペンタヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,3,4,4’−ペンタヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,3,4,5’−ペンタヒドロキシベンゾフェノン、2,3’,4,5,5’−ペンタヒドロキシベンゾフェノン、2,3,3’,4,4’,5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン等がある。
【0036】
(ii)下記一般式(IV)
【0037】
【化11】
【0038】
(式中、R13〜R20はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のアルコキシル基、またはシクロアルキル基を表し;R21〜R23はそれぞれ独立に水素原子または炭素原子数1〜6のアルキル基を表し;Qは水素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、R21と結合し、炭素原子鎖3〜6のシクロ環、または下記の化学式で表される残基
【0039】
【化12】
【0040】
(式中、R24およびR25はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のアルコキシル基、またはシクロアルキル基を表し;cは1〜3の整数を表す)を表し;a、bは1〜3の整数を表し;dは0〜3の整数を表し;nは0〜2の整数を表す]
で表されるヒドロキシアリール類:
これに属する化合物の例としては、ビス[2−ヒドロキシ−3(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−5−メチルフェニル]メタン、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−2,4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−2,4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−6−ヒドロキシフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−6−ヒドロキシフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−6−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−6−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2−メチル−5−シクロヘキシルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−6−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−6−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、1−[1−(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−[1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、1−[1−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−[1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、ビス(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)−4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニルメタン等のヒドロキシアリール化合物;2−(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)−2−(2’,3’,4’−トリヒドロキシフェニル)プロパン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−2−(2’,4’−ジヒドロキシフェニル)プロパン、2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン、ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタン等のビス(ヒドロキシフェニル)アルカン化合物;1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(2−メチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン等のビス(ヒドロキシフェニル)シクロアルカン化合物等が挙げられる。
【0041】
また、2,6−ビス[1−(2,4−ジヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−メチルフェノール、4,6−ビス[1−(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]レゾルシン、4,6−ビス(3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシフェニルメチル)ピロガロール、4,6−ビス(3,5−ジメチル−4,6−ジヒドロキシフェニルメチル)−4−メチルフェノール、2,6−ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニルメチル)−4−メチルフェノール等が挙げられる。
【0042】
(iii)フェノール類:
これに属する化合物の例としては、フェノール、p−メトキシフェノール、ジメチルフェノール、ヒドロキノン、ビスフェノールA、ナフトール、ピロカテコール、ピロガロールモノメチルエーテル、ピロガロール−1,3−ジメチルエーテル、没食子酸、部分エステル化または部分エーテル化没食子酸等のフェノール類等が挙げられる。
【0043】
本発明で使用される(B)キノンジアジド基含有化合物は、上記キノンジアジドスルホン酸類と前記した一般式(I)あるいは上記のヒドロキシ化合物とを縮合反応させ、完全エステル化または部分エステル化することによって製造することができる。この縮合反応は、通常例えばジオキサン、N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド等の有機溶媒中、トリエタノールアミン、炭酸アルカリまたは炭酸水素アルカリのような塩基性縮合剤の存在下で行うのが有利である。
この際、一般式(I)あるいはヒドロキシ化合物の水酸基の合計モル数に対し50%以上、好ましくは60%以上のモル数のナフトキノンジアジドスルホン酸類を縮合させたエステル化物を用いると高解像性を得ることができるので好ましい。
【0044】
本発明において、(B)成分の配合割合は、(A)成分であるアルカリ可溶性樹脂と必要に応じて添加される下記(E)感度向上剤との合計量に対し、10〜60重量%、好ましくは20〜50重量%の範囲で選ぶのがよい。この配合割合によれば、残膜率、現像コントラスト、解像度、露光余裕度、焦点深度幅特性、断面形状等の本発明の効果が一層優れたものになる。(B)成分は単独で用いてもよく、あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよい。なお(B)成分は、必須成分として上記一般式(I)で表される化合物のキノンジアジドスルホン酸エステル化物を含むものであるが、この必須成分は(B)成分中20〜100重量%、好ましくは50〜95重量%の割合で含まれるのがよい。
【0045】
(C)スルホン酸ハロゲン化物
本発明においては上記(A)成分および(B)成分に、(C)成分、すなわち下記一般式(II)で表されるスルホン酸ハロゲン化物の少なくとも1種を配合することが必要である。
【0046】
【化13】
R10−SO2−X (II)
【0047】
(式中、R10はアルキル基、置換基を有するアルキル基、アルケニル基、アリール基または置換基を有するアリール基を表し、XはFまたはClを表す)
【0048】
上記一般式(II)で表されるスルホン酸ハロゲン化物としては、例えばメタンスルホン酸クロライド、メタンスルホン酸フルオライド、エタンスルホン酸クロライド、n−プロパンスルホン酸クロライド、n−ブタンスルホン酸クロライド、ペンタンスルホン酸クロライド、ドデカンスルホン酸クロライド等の炭素原子数1〜12のアルカンスルホン酸ハライド類;クロロメチルスルホン酸クロライド、ジクロロメチルスルホン酸クロライド、トリクロロメチルスルホン酸クロライド、2−クロロエチルスルホン酸クロライド等の炭素原子数1〜12の置換アルカンスルホン酸ハライド類;エチレンスルホン酸クロライド、1−プロペン−1−スルホン酸クロライド等の炭素原子数2〜3のアルケンスルホン酸ハライド類;ベンゼンスルホン酸クロライド、ベンゼンスルホン酸フルオライド、ベンジルスルホン酸クロライド、1−ナフタレンスルホン酸クロライド等のアリールスルホン酸ハライド類;p−トルエンスルホン酸クロライド、p−エチルベンゼンスルホン酸クロライド、p−スチレンスルホン酸クロライド、p−メトキシベンゼンスルホン酸クロライド等のアルキル−、アルケニル−、アルコキシ−置換アリールスルホン酸ハライド類等が挙げられる。これらの中で、アルカンスルホン酸ハライド類、アリールスルホン酸ハライド類およびアルキル置換アリールスルホン酸ハライド類が断面形状、露光余裕度、焦点深度幅のバランスに優れるため好ましく、中でもベンジルスルホン酸クロライド、ナフタレンスルホン酸クロライドおよびp−トルエンスルホン酸クロライドが特に好ましい。
【0049】
また、上記のスルホン酸ハロゲン化物を添加したレジスト溶液は酸性である必要はなく、保存安定性、経時安定性の点でむしろ中性に近い方が好ましい。さらに、レジスト被膜の乾燥工程において、昇華してしまわないように、あまり低沸点化合物でないことが好ましく、それらの総合的な特性に優れるものとして、単環アリール基を有するp−トルエンスルホン酸クロライドが挙げられる。なお、これらのスルホン酸ハロゲン化物は、単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
【0050】
上記の(C)成分を添加することにより、残膜率が向上し、テーパー型のレジストパターンを矩形に近付ける効果を奏するが、その添加量は、下地基板や下地層の種類、感光剤の種類等によって左右され、例えばテーパー傾向が激しい感光剤を用いる場合には下記の添加量範囲を外れて多めに添加することもでき、そのときどきに応じて最も最適な範囲で選ぶことができる。しかし、通常の添加量としては、全固形分に対して0.01〜5重量%、好ましくは0.1〜1重量%の範囲で添加される。この範囲によれば、プラス側の焦点ずれに対する膜減り防止効果が一層良好になり、またマイナス側の焦点ずれに対する孤立パターンのパターン倒れ発生率を一層減少させることができる。
【0051】
本発明においてはさらに(D)成分すなわち下記一般式(III)
【0052】
【化14】
【0053】
(式中、R11、R12は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、置換または未置換の炭素数1〜6のアルキル基、アルケニル基、アルコキシ基を表す)
【0054】
で表されるポリヒドロキシ化合物を配合することができる。この(D)成分を添加することにより、露光余裕度と残膜率が向上する。
【0055】
上記一般式(III)におけるR11、R12の定義中、炭素数1〜6のアルキル基としては、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。また炭素数1〜6のアルケニル基としては、具体的にはビニル基、アリル基等が挙げられる。また炭素数1〜6のアルコキシ基としては、具体的にはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基等が挙げられる。
【0056】
これら一般式(III)で表されるポリヒドロキシ化合物としては、具体的には下記の化合物が好ましいものとして例示され、これらは必要に応じて2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0057】
【化15】
【0058】
【化16】
【0059】
【化17】
【0060】
【化18】
【0061】
中でも化16で表される1,4−ビス[1−(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)イソプロピル]ベンゼンが好ましい。
【0062】
(D)成分の配合割合は、下地基板や下地層の種類、感光剤の種類等に応じて、適宜、変更し得るが、全固形分に対して0.01〜10重量%、好ましくは1〜5重量%の範囲で添加される。この範囲内によれば、本発明の効果が一層良好に発現する。
【0063】
(E)感度向上剤
本発明組成物においては、その好ましい性能を損なわない範囲において、所望に応じ、感度向上剤(増感剤)を含有させることができる。このようなものとして、前記一般式(IV)で表されるヒドロキシアリール類の中から選ばれる少なくとも1種を含有させることができる。
【0064】
感度向上剤としての前記一般式(IV)で表されるヒドロキシアリール類としては、先に例示した化合物中、ビス(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、2,4−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニルメチル)−6−メチルフェノール、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、1−[1−(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−[1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、1−[1−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−[1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、2,6−ビス[1−(2,4−ジヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−メチルフェノール、4,6−ビス[1−(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]レゾルシン、4,6−ビス(3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシフェニルメチル)ピロガロール、4,6−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニルメチル)ピロガロール、2,6−ビス(3−メチル−4,6−ジヒドロキシフェニルメチル)−4−メチルフェノール、2,6−ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニルメチル)−4−メチルフェノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン等が好ましいものとして挙げられる。中でも、ビス(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、2,4−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニルメチル)−6−メチルフェノール、4,6−ビス[1−(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]レゾルシンがとくに好ましい。
【0065】
(E)感度向上剤の配合割合は、(A)成分であるアルカリ可溶性樹脂に対し5〜50重量%、好ましくは10〜35重量%の範囲で選ばれる。
本発明においては、これら(E)感度向上剤を上記範囲で用いると、露光余裕度、解像性、焦点深度幅特性をさらに向上させ、感度にも優れるので、より好ましい。
【0066】
本発明の組成物には、さらに必要に応じて、相容性のある添加物、ハレーション防止のための紫外線吸収剤、例えば2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、4−ジメチルアミノ−2’,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、5−アミノ−3−メチル−1−フェニル−4−(4−ヒドロキシフェニルアゾ)ピラゾール、4−ジメチルアミノ−4’−ヒドロキシアゾベンゼン、4−ジエチルアミノ−4’−エトキシアゾベンゼン、4−ジエチルアミノアゾベンゼン、クルクミンなど、またストリエーション防止のための界面活性剤、例えばフロラードFC−430、FC431(商品名、住友3M(株)製)、エフトップEF122A、EF122B、EF122C、EF126(商品名、トーケムプロダクツ(株)製)等のフッ素系界面活性剤などを本発明の目的に支障のない範囲で添加含有させることができる。
【0067】
本発明の組成物は、(A)、(B)及び(C)成分、並びに必要に応じて添加される各種成分を、適当な溶剤に溶解して溶液の形で用いるのが好ましい。
このような溶剤の例としては、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソアミルケトン、2−ヘプタノン等のケトン類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、エチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコールモノアセテート、あるいはこれらのモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテルまたはモノフェニルエーテル等の多価アルコール類およびその誘導体;ジオキサンのような環式エーテル類;および乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル等のエステル類を挙げることができる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
【0068】
本発明の組成物の好適な使用方法について一例を示すと、まず、(A)成分、(B)成分及び(C)成分、並びに必要に応じて添加される各種成分を、前記したような適当な溶剤に溶解し、これをスピンナー等でシリコーンウェーハ、あるいは反射防止膜が形成された支持体上に塗布し、乾燥して感光層を形成させ、次いで紫外線を発光する光源、例えば低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、アーク等、キセノンランプ等を用い、所望のマスクパターンを介して露光するか、あるいは電子線を走査しながら照射する。次にこれを現像液、例えば1〜10重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液のようなアルカリ性水溶液に浸漬すると、露光部が溶解除去されてマスクパターンに忠実な画像を得ることができる。
本発明の組成物によれば、とくに焦点の位置がプラス側またはマイナス側にずれた場合でも形状の良好なレジストパターンが形成可能であるため、焦点深度幅特性に優れ、基板とホトレジスト被膜の間に反射防止膜を設ける手段(BARC法)を採用した多層レジスト材料に有用に適用することができる。
【0069】
【実施例】
以下、本発明を実施例および比較例によりさらに説明する。
なお、ポジ型ホトレジスト組成物の諸物性は次のようにして求めた。
(1)露光余裕度:
試料をスピンナーを用いて反射防止層を形成したシリコンウェーハ上に塗布し、これをホットプレート上で90℃、90秒間乾燥して膜厚0.85μmのレジスト膜を得た。この膜に縮小投影露光装置NSR−2005i10D(ニコン社製、NA=0.57)を用いて、0.1秒から0.01秒間隔で露光したのち、110℃、90秒間のPEB(露光後加熱)処理を行い、2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で23℃にて60秒間現像し、30秒間水洗して乾燥したとき、現像後の露光部の膜厚が0となる露光時間をEthとし、ラインアンドスペース幅が1:1に形成される露光時間をEopとしてミリ秒(ms)単位で測定し、露光余裕度をEop/Ethとして表した。
【0070】
(2)断面形状:
(2−1)焦点プラス側:
膜厚0.85μm、幅0.35μmの孤立レジストパターンの断面形状をSEM(走査型電子顕微鏡)写真により観察し、プラス側に0.6μm焦点がずれたときのパターンの断面形状が、膜減り率が10%未満のものをA、10%〜50%のものをB、50%を超えるものをCとした。
【0071】
(2−2)焦点マイナス側:
膜厚0.85μm、幅0.35μmの孤立レジストパターンの断面形状をSEM(走査型電子顕微鏡)写真により観察し、マイナス側に0.4μm焦点がずれたときのパターンの断面形状が、ほぼ矩形でパターン細りが見られなかったものをA、逆テーパ形状又はパターン細りが見られたものをB、パターン倒れが生じたものをCとした。
【0072】
(3)焦点深度幅特性:
縮小投影露光装置NSR−2005i10D(ニコン社製、NA=0.57)を用いて、Eop(0.35μmのラインアンドスペース幅が1:1に形成されるのに要する露光量)を基準露光量とし、その露光量において、焦点を適宜上下にずらし、露光、現像を行って得られた孤立レジストパターンのSEM写真の観察を行った。そのSEM写真より0.35μmの矩形のレジストパターンが得られる焦点ずれの最大値(μm)を焦点深度幅特性とした。
【0073】
なお、反射防止層は、以下のようにして形成した。
シリコンウェーハ上にメトキシメチル基を平均3.7個有するメラミンであるMx−750(三和ケミカル(株)製)、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン及びグリシジルメタクリレートとメチルメタクリレートの共重合体をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに溶解した溶液を塗布、乾燥し、次いで180℃でベークし、反射防止層を形成した。
【0074】
(実施例1)
m−クレゾール、p−クレゾール、2,3,5−トリメチルフェノールがモル比で4:3:3の混合物を用いてホルマリンで常法により縮合させて得られたアルカリ可溶性樹脂の低分子量フラクションを除去し重量平均分子量3800のアルカリ可溶性樹脂を得た。同様にm−クレゾール、p−クレゾールがモル比で1:1の混合物を用いて重量平均分子量4000のアルカリ可溶性樹脂を得た。
次いで、両方のアルカリ可溶性樹脂を重量比で1:1に混合した樹脂成分100重量部に、感度向上剤としてビス(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン27重量部、感光剤として2,4−ビス〔4−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−メチルベンジル〕−6−シクロヘキシルフェノール(a1)1モルとナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホニルクロライド3モルとのエステル化物(A1)43重量部、さらにp−トルエンスルホン酸クロライド0.5重量部、及び2−ヘプタノン480重量部を添加し溶解した後、これを孔径0.2μmのメンブランフィルターを用いてろ過し、ポジ型ホトレジスト組成物を調製した。
【0075】
(実施例2)
実施例1において、A1を2,4−ビス〔2−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−メチルベンジル〕−6−シクロヘキシルフェノールのエステル化物(A2)に代えた以外は実施例1と同様にしてポジ型ホトレジスト組成物を調製した。
【0076】
(実施例3)
実施例1において、A1を2,6−ビス〔4−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−メチルベンジル〕−4−シクロヘキシルフェノールのエステル化物(A3)に代えた以外は実施例1と同様にしてポジ型ホトレジスト組成物を調製した。
【0077】
(実施例4)〜(実施例6)
実施例1〜3において、1,4−ビス[1−(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)イソプロピル]ベンゼン(BCIB)を別に3.5重量部添加した以外は実施例1〜3と同様にしてポジ型ホトレジスト組成物を調製した。それぞれ実施例4〜6とする。
【0078】
(比較例1)
実施例1において、A1をビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタンのエステル化物(B1)に代えた以外は実施例1と同様にしてポジ型ホトレジスト組成物を調製した。
【0079】
(比較例2)
実施例1において、p−トルエンスルホン酸クロライドを添加しなかった以外は実施例1と同様にしてポジ型ホトレジスト組成物を調製した。
【0080】
上記の実施例1〜6及び比較例1〜2で調製した組成物についての上記(1)、(2)、(3)の物性を表1に示した。
【0081】
【表1】
【0082】
【発明の効果】
本発明によれば、とくにライン&スペース(L&S)の密集したパターンではなく、孤立したパターンの形成において、残膜率がよく、露光部と未露光部の現像コントラストに優れ、解像度、露光余裕度、焦点深度幅特性及び断面形状に優れるレジストパターンを形成可能なポジ型ホトレジスト組成物、及び多層レジスト材料が提供される。
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポジ型ホトレジスト組成物及びこれを用いた多層レジスト材料に関するものであり、とくにライン&スペース(L&S)の密集したパターンではなく、孤立したパターンの形成において、残膜率がよく、露光部と未露光部の現像コントラストに優れ、解像度、露光余裕度、焦点深度幅特性及び断面形状に優れるレジストパターンを形成可能なポジ型ホトレジスト組成物、及び該ポジ型ホトレジスト組成物を用いた多層レジスト材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
これまで、アルカリ可溶性樹脂とキノンジアジド基含有化合物とからなるホトレジスト組成物は、解像性、感度、耐エッチング性に優れることから半導体素子や液晶素子の製造に十分実用に供してきている。
近年の超LSIの作製においては、ハーフミクロン以下の0.4μm、0.35μm等の高解像性が要求されるとともに、さらに解像性、露光余裕度、焦点深度幅特性に優れ、かつ形状のよい矩形のレジストパターンの形成が可能なホトレジスト組成物が望まれている。
しかしながら、0.4μm以下の微細なパターンの形成においては、断面形状の優れた矩形のレジストパターンを与えることは困難で、パターンが微細になるにつれ、レジストパターントップ肩部の膜減り現象が顕著に現れるようになり、テーパー型のパターンになりやすかった。とくに焦点の位置がずれることによるパターン形状の変化率が大きく(焦点深度幅特性が劣る)、プラス側(焦点がレジスト膜表面より基板側にある)では膜減り現象が現れ、マイナス側(焦点がレジスト膜表面より上にある)ではパターンが全体的に細くなる現象が見られた。また、これは密集したパターンを形成するときより孤立したパターンを形成するときの方が顕著に現れた。このようなことから、従来のホトレジスト組成物は、良好なパターン形状を得ることができる焦点のずれ余裕度の範囲は非常に狭く、その結果、実際の露光操作において、わずかな焦点のずれでパターン形状にバラツキが生じるという問題を有していた。
【0003】
また、シリコン基板やアルミニウム膜、タングステンシリサイド膜等の高反射性の下地基板からの光の反射によりパターン形状が変形する現象を防止する手段として、基板とホトレジスト被膜の間に反射防止膜を設ける手段(BARC法)が提案されているが、反射防止膜上に形成したホトレジスト被膜は、レジストパターンのボトム部分が裾を引きやすいという欠点を有していた。また、焦点位置のプラス側のずれに対しては、さらに膜減りを起こしやすく、焦点位置のマイナス側のずれに対しては、さらに細くなる傾向にあった。
【0004】
このようなことから、とくにプラス側での焦点深度幅特性を向上させる手段として、ホトレジスト組成物に特定構造を有するスルホン酸ハロゲン化物を添加すると、ボトム部分の裾引き及び、パターントップ部分の膜減りを抑制する効果があることを本発明者らは見いだし、特願平8−305873号明細書にて報告した。
これにより、反射防止膜を形成しない基板上でももちろんのこと、反射防止膜上においてもプラス側の焦点深度幅特性を改善することができ、結果的に焦点のずれに対してパターン形状の変化率の小さい、つまり焦点深度幅特性に優れたホトレジスト被膜を得ることができた。
【0005】
しかし、逆にマイナス側での焦点のずれに対しては、パターントップ部分が大きくなり、ボトム部分が細くなるという現象を生じさせ、ちょうど羽子板のような断面形状を呈するパターンとなって、パターン倒れが起こりやすいという問題があった。これはとくに、密集したパターンを形成する場合より孤立したパターンを形成する場合においてその傾向が強く、パターンが微細になるにつれ、また焦点がマイナス側に傾くにつれ、その傾向は大きくなる。
【0006】
なお、焦点のプラス側でパターンが膜減りやすいのは、光源と基板との距離が規定位置より近いことから露光量オーバーになっているためと考えられ、逆に焦点のマイナス側で孤立したパターンが全体的に細くなるという現象が生じやすいのは、密集したパターン形状に比べ下地基板からの光の反射を受けやすいためと考えられる。
よって、焦点がプラス側、又はマイナス側のどちらにずれた場合においても、形状の良好なパターンを形成することができるポジ型ホトレジスト組成物の実現が望まれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
したがって本発明の目的は、とくにライン&スペース(L&S)の密集したパターンではなく、孤立したパターンの形成において、残膜率がよく、露光部と未露光部の現像コントラストに優れ、解像度、露光余裕度、焦点深度幅特性及び断面形状に優れるレジストパターンを形成可能なポジ型ホトレジスト組成物、及び該ポジ型ホトレジスト組成物を用いた多層レジスト材料の提供にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、上記のような従来の課題を解決することができた。
すなわち本発明は、
(A)アルカリ可溶性樹脂、
(B)下記一般式(I)
【0009】
【化6】
【0010】
(式中、R1〜R9はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、置換又は未置換の炭素原子数1〜5のアルキル基、アルケニル基、アルコキシ基を表す)
で表される化合物の水酸基の一部又は全部がキノンジアジドスルホン酸エステル化されたキノンジアジド基含有化合物の少なくとも1種、及び
(C)下記一般式(II)
【0011】
【化7】
R10 −SO2 −X (II)
【0012】
(式中、R10はアルキル基、置換基を有するアルキル基、アルケニル基、アリール基または置換基を有するアリール基を表し、XはFまたはClを表す)
で表されるスルホン酸ハロゲン化物の少なくとも1種を含有してなるポジ型ホトレジスト組成物を提供するものである。
【0013】
また本発明は、さらに(D)下記一般式(III)
【0014】
【化8】
【0015】
(式中、R11 、R12 は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、置換又は未置換の炭素原子数1〜5のアルキル基、アルケニル基、アルコキシ基を表す)
で表される化合物を含有することを特徴とする前記のポジ型ホトレジスト組成物を提供するものである。
【0016】
さらに本発明は、さらに(E)感度向上剤として、下記一般式(IV)
【0017】
【化9】
【0018】
(式中、R13〜R20はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のアルコキシル基、またはシクロアルキル基を表し;R21〜R23はそれぞれ独立に水素原子または炭素原子数1〜6のアルキル基を表し;Qは水素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、R21と結合し、炭素原子鎖3〜6のシクロ環、または下記の化学式で表される残基
【0019】
【化10】
【0020】
(式中、R24およびR25はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のアルコキシル基、またはシクロアルキル基を表し;cは1〜3の整数を表す)を表し;a、bは1〜3の整数を表し;dは0〜3の整数を表し;nは0〜2を表す]
で表されるヒドロキシアリール類を含む前記のポジ型ホトレジスト組成物を提供するものである。
【0021】
さらにまた本発明は、(C)成分の含有量は、組成物の全固形分に対して0.01〜5重量%であることを特徴とする前記のポジ型ホトレジスト組成物を提供するものである。
【0022】
また本発明は、(D)成分の含有量は、組成物の全固形分に対して0.01〜10重量%であることを特徴とする前記のポジ型ホトレジスト組成物を提供するものである。
【0023】
さらに本発明は、(B)キノンジアジド基含有化合物の配合割合が、(A)アルカリ可溶性樹脂と必要に応じて添加される(E)感度向上剤との合計量に対し、10〜60重量%である前記のポジ型ホトレジスト組成物を提供するものである。
【0024】
さらにまた本発明は、基板上に反射防止層と、該反射防止層上にポジ型ホトレジスト層を設けてなる多層レジスト材料において、該ポジ型ホトレジスト層が前記のポジ型ホトレジスト組成物から形成されたものである、多層レジスト材料を提供するものである。
【0025】
なお、特開平8−129255号公報には、本発明に使用される(B)成分と類似の感光性成分が記載されているが、該公報の感光性成分を用いたホトレジスト組成物は、プラス側及びマイナス側の焦点深度幅特性を同時に改善することはできない。とくに該公報に記載されているホトレジスト組成物は、反射防止膜を用いた場合、十分な焦点深度幅特性を付与することができない。
【0026】
(A)アルカリ可溶性樹脂
(A)成分としてのアルカリ可溶性樹脂は、とくに制限されるものでなく、ポジ型ホトレジスト組成物において被膜形成物質として通常用いられ得るものの中から任意に選ぶことができるが、好ましくは、芳香族ヒドロキシ化合物とアルデヒド類またはケトン類との縮合反応生成物、ポリヒドロキシスチレンおよびその誘導体等を挙げることができる。
【0027】
前記芳香族ヒドロキシ化合物としては、例えばフェノール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−クレゾール、2,3−キシレノール、2,5−キシレノール、3,5−キシレノール、3,4−キシレノール等のキシレノール類;m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、o−エチルフェノール、2,3,5−トリメチルフェノール、2,3,5−トリエチルフェノール、4−tert−ブチルフェノール、3−tert−ブチルフェノール、2−tert−ブチルフェノール、2−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2−tert−ブチル−5−メチルフェノール等のアルキルフェノール類;p−メトキシフェノール、m−メトキシフェノール、p−エトキシフェノール、m−エトキシフェノール、p−プロポキシフェノール、m−プロポキシフェノール等のアルコキシフェノール類;o−イソプロペニルフェノール、p−イソプロペニルフェノール、2−メチル−4−イソプロペニルフェノール、2−エチル−4−イソプロペニルフェノール等のイソプロペニルフェノール類;フェニルフェノール等のアリールフェノール類;4,4'−ジヒドロキシビフェニル、ビスフェノールA、レゾルシノール、ヒドロキノン、ピロガロール等のポリヒドロキシフェノール類等を挙げることができる。これらは単独で用いてもよいし、また2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0028】
前記アルデヒド類としては、例えばホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、トリメチルアセトアルデヒド、アクロレイン、クロトンアルデヒド、シクロヘキサンアルデヒド、フルフラール、フリルアクロレイン、ベンズアルデヒド、テレフタルアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、α−フェニルプロピルアルデヒド、β−フェニルプロピルアルデヒド、o−ヒドロキシベンズアルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、o−メチルベンズアルデヒド、m−メチルベンズアルデヒド、p−メチルベンズアルデヒド、o−クロロベンズアルデヒド、m−クロロベンズアルデヒド、p−クロロベンズアルデヒド、ケイ皮酸アルデヒド等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、また2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0029】
前記ケトン類として、例えばアセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジフェニルケトン等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、また2種以上を組み合わせて用いてもよい。さらにまた、アルデヒド類とケトン類とを適宜組み合わせて用いてもよい。
【0030】
芳香族ヒドロキシ化合物とアルデヒド類またはケトン類との縮合反応生成物は、酸性触媒の存在下公知の方法で製造することができる。その際の酸性触媒としては、塩酸、硫酸、ギ酸、シュウ酸、パラトルエンスルホン酸等を使用することができる。
【0031】
ポリヒドロキシスチレンおよびその誘導体としては、例えばビニルフェノールの単独重合体、ビニルフェノールとこれと共重合し得るコモノマーとの共重合体等が挙げられる。このコモノマーとしては、例えばアクリル酸誘導体、アクリロニトリル、メタクリル酸誘導体、メタクリロニトリル、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−クロロスチレン等のスチレン誘導体が挙げられる。
【0032】
中でも本発明において好適な(A)成分としてのアルカリ可溶性樹脂は、m−クレゾール、p−クレゾール、2,5−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール等のフェノール類とホルムアルデヒド等のアルデヒド類との反応により得られる低分子領域をカットしたノボラック樹脂が耐熱性に優れていて好ましい。このノボラック樹脂の重量平均分子量は、低分子領域をカットした2000〜25000の範囲で、好ましくは2500〜20000、さらに好ましくは3000〜5000の範囲で選ばれる。ここで重量平均分子量とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC)によるポリスチレン換算値である。
低分子領域のカットは、分別等の処理により行うことができる。この処理は、縮合反応により得られた樹脂を良溶媒、例えばメタノール、エタノール等のアルコール、アセトン、メチルエチルケトン等のケトンや、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、テトラヒドロフラン等に溶解し、次いで水中に注ぎ沈殿させる等の方法により行われる。
【0033】
(B)キノンジアジド基含有化合物
(B)成分としてのキノンジアジド基含有化合物は感光性成分であり、キノンジアジドスルホン酸類と一般式(I)で表される化合物とのエステル化物である。
キノンジアジドスルホン酸類としては、例えばナフトキノン−1,2−ジアジドスルホン酸、オルトベンゾキノンジアジドスルホン酸、オルトアントラキノンジアジドスルホン酸等が挙げられ、これらはとくに制限なく通常使用されているものの中から任意に選ぶことができるが、好ましいものとしては、ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホニルクロライド、ナフトキノン−1,2−ジアジド−4−スルホニルクロライド、ナフトキノン−1,2−ジアジド−6−スルホニルクロライド等のナフトキノン−1,2−ジアジドスルホニルハライドである。
【0034】
一般式(I)で表される化合物としては、例えば2,4−ビス[2−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−メチルベンジル]−6−シクロヘキシルフェノール、2,4−ビス[2−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−エチルベンジル]−6−シクロヘキシルフェノール、2,4−ビス[2−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−プロピルベンジル]−6−シクロヘキシルフェノール、2,4−ビス[2−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−メトキシベンジル]−6−シクロヘキシルフェノール、2,4−ビス[2−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−エトキシベンジル]−6−シクロヘキシルフェノール、2,4−ビス[2−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−エテニルベンジル]−6−シクロヘキシルフェノール、2,4−ビス[2−ヒドロキシ−3(3−ヒドロキシベンジル)−5−メチルベンジル]−6−シクロヘキシルフェノール、2,4−ビス[2−ヒドロキシ−3(5−ヒドロキシベンジル)−5−メチルベンジル]−6−シクロヘキシルフェノール、2,4−ビス[4−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−メチルベンジル]−6−シクロヘキシルフェノール、2,4−ビス[4−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−エチルベンジル]−6−シクロヘキシルフェノール、2,4−ビス[4−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−プロピルベンジル]−6−シクロヘキシルフェノール、2,4−ビス[4−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−メトキシベンジル]−6−シクロヘキシルフェノール、2,4−ビス[4−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−エトキシベンジル]−6−シクロヘキシルフェノール、2,4−ビス[4−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−エテニルベンジル]−6−シクロヘキシルフェノール、2,4−ビス[4−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−メチルベンジル]−3−メチル−6−シクロヘキシルフェノール、2,4−ビス[4−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−エチルベンジル]−3−メチル−6−シクロヘキシルフェノール、2,4−ビス[4−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−メトキシベンジル]−3−メチル−6−シクロヘキシルフェノール、2,4−ビス[4−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−エテニルベンジル]−3−メチル−6−シクロヘキシルフェノール、2,4−ビス[4−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−メチルベンジル]−3−エチル−6−シクロヘキシルフェノール、2,6−ビス[4−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−メチルベンジル]−4−シクロヘキシルフェノール、2,6−ビス[4−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−エチルベンジル]−4−シクロヘキシルフェノール、2,6−ビス[4−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−メトキシベンジル]−4−シクロヘキシルフェノール、2,6−ビス[4−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−エテニルベンジル]−4−シクロヘキシルフェノール、2,6−ビス[2−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−メチルベンジル]−4−シクロヘキシルフェノール、2,6−ビス[2−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−エチルベンジル]−4−シクロヘキシルフェノール、2,6−ビス[2−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−メトキシベンジル]−4−シクロヘキシルフェノール、2,6−ビス[2−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−エテニルベンジル]−4−シクロヘキシルフェノール等が挙げられ、特に2,4−ビス[2−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−メチルベンジル]−6−シクロヘキシルフェノール、2,4−ビス[4−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−メチルベンジル]−6−シクロヘキシルフェノールが好ましい。
【0035】
上記一般式(I)で表される化合物のキノンジアジドスルホン酸エステル化物以外にも、その他のヒドロキシ化合物とキノンジアジドスルホン酸類とのエステル化物を感光性成分として併用してもよい。
その他のヒドロキシ化合物としては、例えば以下に示す(i)〜(iii)の化合物を挙げることができる。
(i)ポリヒドロキシベンゾフェノン類:
これに属する化合物の例としては、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,4,4’−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,4,6−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3’,4,4’,6−ペンタヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,3,4,4’−ペンタヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,3,4,5’−ペンタヒドロキシベンゾフェノン、2,3’,4,5,5’−ペンタヒドロキシベンゾフェノン、2,3,3’,4,4’,5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン等がある。
【0036】
(ii)下記一般式(IV)
【0037】
【化11】
【0038】
(式中、R13〜R20はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のアルコキシル基、またはシクロアルキル基を表し;R21〜R23はそれぞれ独立に水素原子または炭素原子数1〜6のアルキル基を表し;Qは水素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、R21と結合し、炭素原子鎖3〜6のシクロ環、または下記の化学式で表される残基
【0039】
【化12】
【0040】
(式中、R24およびR25はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のアルコキシル基、またはシクロアルキル基を表し;cは1〜3の整数を表す)を表し;a、bは1〜3の整数を表し;dは0〜3の整数を表し;nは0〜2の整数を表す]
で表されるヒドロキシアリール類:
これに属する化合物の例としては、ビス[2−ヒドロキシ−3(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−5−メチルフェニル]メタン、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−2,4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−2,4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−6−ヒドロキシフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−6−ヒドロキシフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−6−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−6−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2−メチル−5−シクロヘキシルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−6−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−6−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、1−[1−(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−[1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、1−[1−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−[1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、ビス(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)−4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニルメタン等のヒドロキシアリール化合物;2−(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)−2−(2’,3’,4’−トリヒドロキシフェニル)プロパン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−2−(2’,4’−ジヒドロキシフェニル)プロパン、2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン、ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタン等のビス(ヒドロキシフェニル)アルカン化合物;1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(2−メチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン等のビス(ヒドロキシフェニル)シクロアルカン化合物等が挙げられる。
【0041】
また、2,6−ビス[1−(2,4−ジヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−メチルフェノール、4,6−ビス[1−(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]レゾルシン、4,6−ビス(3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシフェニルメチル)ピロガロール、4,6−ビス(3,5−ジメチル−4,6−ジヒドロキシフェニルメチル)−4−メチルフェノール、2,6−ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニルメチル)−4−メチルフェノール等が挙げられる。
【0042】
(iii)フェノール類:
これに属する化合物の例としては、フェノール、p−メトキシフェノール、ジメチルフェノール、ヒドロキノン、ビスフェノールA、ナフトール、ピロカテコール、ピロガロールモノメチルエーテル、ピロガロール−1,3−ジメチルエーテル、没食子酸、部分エステル化または部分エーテル化没食子酸等のフェノール類等が挙げられる。
【0043】
本発明で使用される(B)キノンジアジド基含有化合物は、上記キノンジアジドスルホン酸類と前記した一般式(I)あるいは上記のヒドロキシ化合物とを縮合反応させ、完全エステル化または部分エステル化することによって製造することができる。この縮合反応は、通常例えばジオキサン、N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド等の有機溶媒中、トリエタノールアミン、炭酸アルカリまたは炭酸水素アルカリのような塩基性縮合剤の存在下で行うのが有利である。
この際、一般式(I)あるいはヒドロキシ化合物の水酸基の合計モル数に対し50%以上、好ましくは60%以上のモル数のナフトキノンジアジドスルホン酸類を縮合させたエステル化物を用いると高解像性を得ることができるので好ましい。
【0044】
本発明において、(B)成分の配合割合は、(A)成分であるアルカリ可溶性樹脂と必要に応じて添加される下記(E)感度向上剤との合計量に対し、10〜60重量%、好ましくは20〜50重量%の範囲で選ぶのがよい。この配合割合によれば、残膜率、現像コントラスト、解像度、露光余裕度、焦点深度幅特性、断面形状等の本発明の効果が一層優れたものになる。(B)成分は単独で用いてもよく、あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよい。なお(B)成分は、必須成分として上記一般式(I)で表される化合物のキノンジアジドスルホン酸エステル化物を含むものであるが、この必須成分は(B)成分中20〜100重量%、好ましくは50〜95重量%の割合で含まれるのがよい。
【0045】
(C)スルホン酸ハロゲン化物
本発明においては上記(A)成分および(B)成分に、(C)成分、すなわち下記一般式(II)で表されるスルホン酸ハロゲン化物の少なくとも1種を配合することが必要である。
【0046】
【化13】
R10−SO2−X (II)
【0047】
(式中、R10はアルキル基、置換基を有するアルキル基、アルケニル基、アリール基または置換基を有するアリール基を表し、XはFまたはClを表す)
【0048】
上記一般式(II)で表されるスルホン酸ハロゲン化物としては、例えばメタンスルホン酸クロライド、メタンスルホン酸フルオライド、エタンスルホン酸クロライド、n−プロパンスルホン酸クロライド、n−ブタンスルホン酸クロライド、ペンタンスルホン酸クロライド、ドデカンスルホン酸クロライド等の炭素原子数1〜12のアルカンスルホン酸ハライド類;クロロメチルスルホン酸クロライド、ジクロロメチルスルホン酸クロライド、トリクロロメチルスルホン酸クロライド、2−クロロエチルスルホン酸クロライド等の炭素原子数1〜12の置換アルカンスルホン酸ハライド類;エチレンスルホン酸クロライド、1−プロペン−1−スルホン酸クロライド等の炭素原子数2〜3のアルケンスルホン酸ハライド類;ベンゼンスルホン酸クロライド、ベンゼンスルホン酸フルオライド、ベンジルスルホン酸クロライド、1−ナフタレンスルホン酸クロライド等のアリールスルホン酸ハライド類;p−トルエンスルホン酸クロライド、p−エチルベンゼンスルホン酸クロライド、p−スチレンスルホン酸クロライド、p−メトキシベンゼンスルホン酸クロライド等のアルキル−、アルケニル−、アルコキシ−置換アリールスルホン酸ハライド類等が挙げられる。これらの中で、アルカンスルホン酸ハライド類、アリールスルホン酸ハライド類およびアルキル置換アリールスルホン酸ハライド類が断面形状、露光余裕度、焦点深度幅のバランスに優れるため好ましく、中でもベンジルスルホン酸クロライド、ナフタレンスルホン酸クロライドおよびp−トルエンスルホン酸クロライドが特に好ましい。
【0049】
また、上記のスルホン酸ハロゲン化物を添加したレジスト溶液は酸性である必要はなく、保存安定性、経時安定性の点でむしろ中性に近い方が好ましい。さらに、レジスト被膜の乾燥工程において、昇華してしまわないように、あまり低沸点化合物でないことが好ましく、それらの総合的な特性に優れるものとして、単環アリール基を有するp−トルエンスルホン酸クロライドが挙げられる。なお、これらのスルホン酸ハロゲン化物は、単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
【0050】
上記の(C)成分を添加することにより、残膜率が向上し、テーパー型のレジストパターンを矩形に近付ける効果を奏するが、その添加量は、下地基板や下地層の種類、感光剤の種類等によって左右され、例えばテーパー傾向が激しい感光剤を用いる場合には下記の添加量範囲を外れて多めに添加することもでき、そのときどきに応じて最も最適な範囲で選ぶことができる。しかし、通常の添加量としては、全固形分に対して0.01〜5重量%、好ましくは0.1〜1重量%の範囲で添加される。この範囲によれば、プラス側の焦点ずれに対する膜減り防止効果が一層良好になり、またマイナス側の焦点ずれに対する孤立パターンのパターン倒れ発生率を一層減少させることができる。
【0051】
本発明においてはさらに(D)成分すなわち下記一般式(III)
【0052】
【化14】
【0053】
(式中、R11、R12は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、置換または未置換の炭素数1〜6のアルキル基、アルケニル基、アルコキシ基を表す)
【0054】
で表されるポリヒドロキシ化合物を配合することができる。この(D)成分を添加することにより、露光余裕度と残膜率が向上する。
【0055】
上記一般式(III)におけるR11、R12の定義中、炭素数1〜6のアルキル基としては、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。また炭素数1〜6のアルケニル基としては、具体的にはビニル基、アリル基等が挙げられる。また炭素数1〜6のアルコキシ基としては、具体的にはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基等が挙げられる。
【0056】
これら一般式(III)で表されるポリヒドロキシ化合物としては、具体的には下記の化合物が好ましいものとして例示され、これらは必要に応じて2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0057】
【化15】
【0058】
【化16】
【0059】
【化17】
【0060】
【化18】
【0061】
中でも化16で表される1,4−ビス[1−(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)イソプロピル]ベンゼンが好ましい。
【0062】
(D)成分の配合割合は、下地基板や下地層の種類、感光剤の種類等に応じて、適宜、変更し得るが、全固形分に対して0.01〜10重量%、好ましくは1〜5重量%の範囲で添加される。この範囲内によれば、本発明の効果が一層良好に発現する。
【0063】
(E)感度向上剤
本発明組成物においては、その好ましい性能を損なわない範囲において、所望に応じ、感度向上剤(増感剤)を含有させることができる。このようなものとして、前記一般式(IV)で表されるヒドロキシアリール類の中から選ばれる少なくとも1種を含有させることができる。
【0064】
感度向上剤としての前記一般式(IV)で表されるヒドロキシアリール類としては、先に例示した化合物中、ビス(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、2,4−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニルメチル)−6−メチルフェノール、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、1−[1−(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−[1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、1−[1−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−[1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、2,6−ビス[1−(2,4−ジヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−メチルフェノール、4,6−ビス[1−(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]レゾルシン、4,6−ビス(3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシフェニルメチル)ピロガロール、4,6−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニルメチル)ピロガロール、2,6−ビス(3−メチル−4,6−ジヒドロキシフェニルメチル)−4−メチルフェノール、2,6−ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニルメチル)−4−メチルフェノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン等が好ましいものとして挙げられる。中でも、ビス(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、2,4−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニルメチル)−6−メチルフェノール、4,6−ビス[1−(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]レゾルシンがとくに好ましい。
【0065】
(E)感度向上剤の配合割合は、(A)成分であるアルカリ可溶性樹脂に対し5〜50重量%、好ましくは10〜35重量%の範囲で選ばれる。
本発明においては、これら(E)感度向上剤を上記範囲で用いると、露光余裕度、解像性、焦点深度幅特性をさらに向上させ、感度にも優れるので、より好ましい。
【0066】
本発明の組成物には、さらに必要に応じて、相容性のある添加物、ハレーション防止のための紫外線吸収剤、例えば2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、4−ジメチルアミノ−2’,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、5−アミノ−3−メチル−1−フェニル−4−(4−ヒドロキシフェニルアゾ)ピラゾール、4−ジメチルアミノ−4’−ヒドロキシアゾベンゼン、4−ジエチルアミノ−4’−エトキシアゾベンゼン、4−ジエチルアミノアゾベンゼン、クルクミンなど、またストリエーション防止のための界面活性剤、例えばフロラードFC−430、FC431(商品名、住友3M(株)製)、エフトップEF122A、EF122B、EF122C、EF126(商品名、トーケムプロダクツ(株)製)等のフッ素系界面活性剤などを本発明の目的に支障のない範囲で添加含有させることができる。
【0067】
本発明の組成物は、(A)、(B)及び(C)成分、並びに必要に応じて添加される各種成分を、適当な溶剤に溶解して溶液の形で用いるのが好ましい。
このような溶剤の例としては、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソアミルケトン、2−ヘプタノン等のケトン類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、エチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコールモノアセテート、あるいはこれらのモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテルまたはモノフェニルエーテル等の多価アルコール類およびその誘導体;ジオキサンのような環式エーテル類;および乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル等のエステル類を挙げることができる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
【0068】
本発明の組成物の好適な使用方法について一例を示すと、まず、(A)成分、(B)成分及び(C)成分、並びに必要に応じて添加される各種成分を、前記したような適当な溶剤に溶解し、これをスピンナー等でシリコーンウェーハ、あるいは反射防止膜が形成された支持体上に塗布し、乾燥して感光層を形成させ、次いで紫外線を発光する光源、例えば低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、アーク等、キセノンランプ等を用い、所望のマスクパターンを介して露光するか、あるいは電子線を走査しながら照射する。次にこれを現像液、例えば1〜10重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液のようなアルカリ性水溶液に浸漬すると、露光部が溶解除去されてマスクパターンに忠実な画像を得ることができる。
本発明の組成物によれば、とくに焦点の位置がプラス側またはマイナス側にずれた場合でも形状の良好なレジストパターンが形成可能であるため、焦点深度幅特性に優れ、基板とホトレジスト被膜の間に反射防止膜を設ける手段(BARC法)を採用した多層レジスト材料に有用に適用することができる。
【0069】
【実施例】
以下、本発明を実施例および比較例によりさらに説明する。
なお、ポジ型ホトレジスト組成物の諸物性は次のようにして求めた。
(1)露光余裕度:
試料をスピンナーを用いて反射防止層を形成したシリコンウェーハ上に塗布し、これをホットプレート上で90℃、90秒間乾燥して膜厚0.85μmのレジスト膜を得た。この膜に縮小投影露光装置NSR−2005i10D(ニコン社製、NA=0.57)を用いて、0.1秒から0.01秒間隔で露光したのち、110℃、90秒間のPEB(露光後加熱)処理を行い、2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で23℃にて60秒間現像し、30秒間水洗して乾燥したとき、現像後の露光部の膜厚が0となる露光時間をEthとし、ラインアンドスペース幅が1:1に形成される露光時間をEopとしてミリ秒(ms)単位で測定し、露光余裕度をEop/Ethとして表した。
【0070】
(2)断面形状:
(2−1)焦点プラス側:
膜厚0.85μm、幅0.35μmの孤立レジストパターンの断面形状をSEM(走査型電子顕微鏡)写真により観察し、プラス側に0.6μm焦点がずれたときのパターンの断面形状が、膜減り率が10%未満のものをA、10%〜50%のものをB、50%を超えるものをCとした。
【0071】
(2−2)焦点マイナス側:
膜厚0.85μm、幅0.35μmの孤立レジストパターンの断面形状をSEM(走査型電子顕微鏡)写真により観察し、マイナス側に0.4μm焦点がずれたときのパターンの断面形状が、ほぼ矩形でパターン細りが見られなかったものをA、逆テーパ形状又はパターン細りが見られたものをB、パターン倒れが生じたものをCとした。
【0072】
(3)焦点深度幅特性:
縮小投影露光装置NSR−2005i10D(ニコン社製、NA=0.57)を用いて、Eop(0.35μmのラインアンドスペース幅が1:1に形成されるのに要する露光量)を基準露光量とし、その露光量において、焦点を適宜上下にずらし、露光、現像を行って得られた孤立レジストパターンのSEM写真の観察を行った。そのSEM写真より0.35μmの矩形のレジストパターンが得られる焦点ずれの最大値(μm)を焦点深度幅特性とした。
【0073】
なお、反射防止層は、以下のようにして形成した。
シリコンウェーハ上にメトキシメチル基を平均3.7個有するメラミンであるMx−750(三和ケミカル(株)製)、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン及びグリシジルメタクリレートとメチルメタクリレートの共重合体をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに溶解した溶液を塗布、乾燥し、次いで180℃でベークし、反射防止層を形成した。
【0074】
(実施例1)
m−クレゾール、p−クレゾール、2,3,5−トリメチルフェノールがモル比で4:3:3の混合物を用いてホルマリンで常法により縮合させて得られたアルカリ可溶性樹脂の低分子量フラクションを除去し重量平均分子量3800のアルカリ可溶性樹脂を得た。同様にm−クレゾール、p−クレゾールがモル比で1:1の混合物を用いて重量平均分子量4000のアルカリ可溶性樹脂を得た。
次いで、両方のアルカリ可溶性樹脂を重量比で1:1に混合した樹脂成分100重量部に、感度向上剤としてビス(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン27重量部、感光剤として2,4−ビス〔4−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−メチルベンジル〕−6−シクロヘキシルフェノール(a1)1モルとナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホニルクロライド3モルとのエステル化物(A1)43重量部、さらにp−トルエンスルホン酸クロライド0.5重量部、及び2−ヘプタノン480重量部を添加し溶解した後、これを孔径0.2μmのメンブランフィルターを用いてろ過し、ポジ型ホトレジスト組成物を調製した。
【0075】
(実施例2)
実施例1において、A1を2,4−ビス〔2−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−メチルベンジル〕−6−シクロヘキシルフェノールのエステル化物(A2)に代えた以外は実施例1と同様にしてポジ型ホトレジスト組成物を調製した。
【0076】
(実施例3)
実施例1において、A1を2,6−ビス〔4−ヒドロキシ−3(4−ヒドロキシベンジル)−5−メチルベンジル〕−4−シクロヘキシルフェノールのエステル化物(A3)に代えた以外は実施例1と同様にしてポジ型ホトレジスト組成物を調製した。
【0077】
(実施例4)〜(実施例6)
実施例1〜3において、1,4−ビス[1−(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)イソプロピル]ベンゼン(BCIB)を別に3.5重量部添加した以外は実施例1〜3と同様にしてポジ型ホトレジスト組成物を調製した。それぞれ実施例4〜6とする。
【0078】
(比較例1)
実施例1において、A1をビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタンのエステル化物(B1)に代えた以外は実施例1と同様にしてポジ型ホトレジスト組成物を調製した。
【0079】
(比較例2)
実施例1において、p−トルエンスルホン酸クロライドを添加しなかった以外は実施例1と同様にしてポジ型ホトレジスト組成物を調製した。
【0080】
上記の実施例1〜6及び比較例1〜2で調製した組成物についての上記(1)、(2)、(3)の物性を表1に示した。
【0081】
【表1】
【0082】
【発明の効果】
本発明によれば、とくにライン&スペース(L&S)の密集したパターンではなく、孤立したパターンの形成において、残膜率がよく、露光部と未露光部の現像コントラストに優れ、解像度、露光余裕度、焦点深度幅特性及び断面形状に優れるレジストパターンを形成可能なポジ型ホトレジスト組成物、及び多層レジスト材料が提供される。
Claims (7)
- さらに(E)感度向上剤として、下記一般式(IV)
で表されるヒドロキシアリール類を含む請求項1または2に記載のポジ型ホトレジスト組成物。 - (C)成分の含有量は、組成物の全固形分に対して0.01〜5重量%であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のポジ型ホトレジスト組成物。
- (D)成分の含有量は、組成物の全固形分に対して0.01〜10重量%であることを特徴とする請求項2に記載のポジ型ホトレジスト組成物。
- (B)キノンジアジド基含有化合物の配合割合が、(A)アルカリ可溶性樹脂と必要に応じて添加される(E)感度向上剤との合計量に対し、10〜60重量%である請求項1ないし5のいずれか1項に記載のポジ型ホトレジスト組成物。
- 基板上に反射防止層と、該反射防止層上にポジ型ホトレジスト層を設けてなる多層レジスト材料において、該ポジ型ホトレジスト層が請求項1ないし6のいずれか1項に記載のポジ型ホトレジスト組成物から形成されたものである、多層レジスト材料。
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