JP2005258175A - ポジ型ホトレジスト組成物 - Google Patents

ポジ型ホトレジスト組成物 Download PDF

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JP2005258175A
JP2005258175A JP2004070955A JP2004070955A JP2005258175A JP 2005258175 A JP2005258175 A JP 2005258175A JP 2004070955 A JP2004070955 A JP 2004070955A JP 2004070955 A JP2004070955 A JP 2004070955A JP 2005258175 A JP2005258175 A JP 2005258175A
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康秀 大内
Masaru Miyagi
賢 宮城
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貴子 鈴木
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Abstract

【課題】 超微細なレジストパターンを形成する場合においても、密集パターン、孤立パターン共に形状良く形成できるポジ型ホトレジスト組成物の提供。
【解決手段】(A)下記一般式(I)、
【化1】
Figure 2005258175

および/または下記化学式(II)
【化2】
Figure 2005258175

で表されるm−クレゾール単位、下記一般式(III)
【化3】
Figure 2005258175

で表される3,4−キシレノール単位、および下記一般式(IV)
【化4】
Figure 2005258175

で表される2,3,5−トリメチルフェノール単位を含有してなるアルカリ可溶性ノボラック樹脂、と、(B)特定のフェノール化合物のナフトキノンジアジドエステル化物を含有してなるポジ型ホトレジスト組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ポジ型ホトレジスト組成物に関するものである。
i線(365nm)リソグラフィ用ポジ型ホトレジスト組成物としては、アルカリ可溶性ノボラック樹脂と1,2−ナフトキノンジアジド基含有化合物とを含有する組成物が感度、解像性、耐熱性に優れる材料であるとして、半導体の集積回路(IC)作成の分野など広く実用に共されている。
近年、半導体技術の進展に伴ってICの高集積化はますます進み、また、高付加価値ICであるロジック系ICの製造が活発に行われるようになってきている。
ロジック系ICは、密集パターンと孤立パターンとが複雑に混在する回路を有することから、当該複雑で微細な回路を形成するために、0.35μm以下の超微細なレジストパターンを密集パターン、孤立パターン共に形状良く形成できるホトレジスト材料が望まれている。
しかし、ポジ型のホトレジスト組成物は、レジストパターンが膜減る傾向が強く、0.35μm以下の超微細なレジストパターンを形状良く形成することは困難とされている。
孤立パターンでは、パターンが細まってパターン倒れが生じやすく、密集パターンでは、分離パターンが形成できなかったり、膜減りが著しいといった問題を有する。
このように、0.35μm以下の領域においては、焦点深度幅特性が著しく低下し、実用的なレジストパターンの形成が困難であったことから、0.35μm以下の超微細なレジストパターンを形成する場合においても、密集パターン、孤立パターン共に形状良く形成でき、焦点深度幅特性に優れる材料が望まれている。
また、上記ポジ型ホトレジスト組成物に使用されるアルカリ可溶性ノボラック樹脂としては、2種以上のフェノール類を原料に合成したものが一般的であり、中でもm−クレゾールとp−クレゾールを必須成分として用いて合成したノボラック樹脂は、感度、解像性のバランスに優れるとして広く利用されている。
しかし、p−クレゾールは反応性の悪いモノマーであり、仕込みに用いたp−クレゾールの多くが未反応物や、ダイマーやトリマーといった低核化物として、合成後の樹脂中に存在し、これらがレジストパターン形成時にスカム発生の原因となるなどレジスト特性を劣化させる問題がある。
以上のことから、レジストパターン形成時にスカム発生の原因となるなどレジスト特性を劣化させる問題がなく、0.35μm以下の超微細なレジストパターンを形成する場合においても、密集パターン、孤立パターン共に形状良く形成でき、焦点深度幅特性に優れるロジック系ICの製造分野に好適なレジスト材料の実現が望まれている。
そこで、下記特許文献1には、m−クレゾール、3,4−キシレノール、および下記一般式(VIII)
Figure 2005258175
(式中、R21は低級アルキル基を、R22は水素原子または低級アルキル基を、各々表す。)
で示されるフェノール類からなるフェノール類混合物並びにアルデヒド類を縮合反応させて得られるノボラック樹脂、及び感光性成分としてフラバン骨格を有するフェノール化合物のナフトキノンジアジドエステル化物を含有してなるポジ型ホトレジスト組成物が記載されている。
下記特許文献2には、m−クレゾール40〜90モル%、p−クレゾール2〜4モル%、およびキシレノール10〜60モル%からなる混合フェノール類を用いて合成したノボラック樹脂、及び感光性成分として分子内に3〜7個のフェノール性水酸基を有するポリヒドロキシ化合物のナフトキノンジアジドエステル化物を含有してなるポジ型ホトレジスト組成物が記載されている。
特開平7-191461号公報 特開平8-184963号公報
特許文献1に記載のホトレジスト組成物は、スカム発生の少ない材料であり、0.5μm程度の密集パターン〔いわゆるラインアンドスペースパターン(L&Sパターン)〕の形成には対応できるが、0.35μm以下の超微細なレジストパターンを密集パターン、孤立パターン共に形状良く形成することが望まれる分野においては、解像性、および焦点深度幅(DOF)特性に難点があり、その適用が難しい。
また、特許文献2に記載のホトレジスト組成物は、スカム発生の問題があり、0.4μm程度のL&Sパターンの形成には対応できるが、0.35μm以下の超微細なレジストパターンを密集パターン、孤立パターン共に形状良く形成することが望まれる分野においては、解像性、および焦点深度幅(DOF)特性に難点があり、その適用が難しい。
よって、本発明の目的は、0.35μm以下の超微細なレジストパターンを形成する場合においても、密集パターン、孤立パターン共に形状良く形成でき、感度、解像性、および焦点深度幅特性に優れる、特にロジック系ICの製造分野に適したポジ型ホトレジスト組成物を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明のポジ型ホトレジスト組成物は、(A)下記一般式(I)、
Figure 2005258175
および/または下記化学式(II)
Figure 2005258175
で表されるm−クレゾール単位、下記一般式(III)
Figure 2005258175
で表される3,4−キシレノール単位、および下記一般式(IV)
Figure 2005258175
で表される2,3,5−トリメチルフェノール単位を含有してなるアルカリ可溶性ノボラック樹脂、および(B)下記一般式(V)
Figure 2005258175
〔式中、R〜Rはそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のアルコキシ基、または炭素原子数3〜6のシクロアルキル基を表し;R〜R11はそれぞれ独立に水素原子または炭素原子数1〜6のアルキル基を表し;Qは水素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、または下記の化学式(VI)で表される残基、
Figure 2005258175
(式中、R12およびR13はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のアルコキシ基、または炭素原子数3〜6のシクロアルキル基を表し;cは1〜3の整数を示す)であり、QがRの末端と結合する場合は、Q、R、及びQとRとの間の炭素原子とともに、炭素原子鎖3〜6のシクロアルキル基を表し;a、bは1〜3の整数を表し;dは0〜3の整数を表し;nは0〜3の整数を表す〕
で表されるフェノール化合物のナフトキノンジアジドエステル化物を含有してなることを特徴とする。
なお、本特許請求の範囲及び明細書において「単位」とは、重合体(樹脂)を構成するモノマー単位を示す。
また、本明細書において、質量平均分子量(Mw)及び後述する低核体の含有量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、GPCと略記することもある)による、検出波長280nmにおけるクロマトグラム上での存在割合である。具体的には次のGPCシステムを用いて測定した値を用いている。
装置名:SYSTEM 11(製品名、昭和電工社製)
プレカラム:KF−G(製品名、Shodex社製)
カラム:KF−802(製品名、Shodex社製)
検出器:UV41(製品名、Shodex社製)、280nmで測定。
溶媒等:流量1.0ml/分でテトラヒドロフランを流し、35℃にて測定。
また、本特許請求の範囲及び明細書において、フェノールにおける低核体とは、数個(例えば2〜5個程度)のフェノール核を有する縮合体分子である。
本発明においては、0.35μm以下の超微細なレジストパターンを形成する場合においても、密集パターン、孤立パターン共に形状良く形成でき、感度、解像性、および焦点深度幅特性に優れる、特にロジック系ICの製造分野に適したポジ型ホトレジスト組成物を提供できる。
(A)アルカリ可溶性ノボラック樹脂
(A)成分は、上記一般式(I)および/または上記化学式(II)で表されるm−クレゾール単位、上記一般式(III)で表される3,4−キシレノール単位、および下記一般式(IV)で表される2,3,5−トリメチルフェノール単位を含有してなるアルカリ可溶性ノボラック樹脂である。
この様な特定のアルカリ可溶性ノボラック樹脂を、前記(B)成分と組み合わせて用いることにより、本発明のポジ型ホトレジスト組成物においては、0.35μm以下の超微細なレジストパターンを形成する場合においても、密集パターン、孤立パターン共に形状良く形成でき、感度、解像性、および焦点深度幅特性に優れる、特にロジック系ICの製造分野に適した特性が得られる。
・m−クレゾール単位
m−クレゾール単位は、上記一般式(I)および/または上記化学式(II)で表される。
ここで、一般式(I)の単位は、後述するアルデヒド類及び/またはケトン類と結合する結合位置が2箇所のものである。結合位置は、2つのo−位、p−位から、適宜2つが選択される。この様に結合位置が3カ所あるものを3官能という。
また、化学式(II)の単位のアルデヒド類及び/またはケトン類との結合位置は、2つのo−位及びp−位の3つとなっている。
一般式(I)、(II)はいずれもm−クレゾールから誘導される単位であり、いずれを含むかは、ノボラック樹脂の合成時の条件や質量平均分子量等に依存するが、通常両方含まれる。
当該m−クレゾール単位は、(A)成分を構成する全フェノール系単位中、30〜80モル%、特に35〜50モル%の範囲で含有することが好ましい。m−クレゾール単位の割合を上記範囲の下限値以上とすることにより、感度が遅くなる傾向を抑制でき、また、上限値以下とすることにより、未露光部分の膜減り率が高くなる傾向を抑制できる。
・3,4−キシレノール単位
3,4−キシレノール単位は、上記一般式(III)で表される。アルデヒド類及び/またはケトン類との結合位置は2カ所であり(2官能)、通常2つのo−位である。
当該3,4−キシレノール単位は、(A)成分を構成する全フェノール系単位中、10〜60モル%、特に20〜50モル%の範囲で含有することが好ましい。
3,4−キシレノール単位の割合を上記範囲の下限値以上とすることにより、コントラストが低下する傾向を抑制でき、また上限値以下とすることにより、感度が遅くなる傾向を抑制できる。
・2,3,5−トリメチルフェノール単位
2,3,5−トリメチルフェノール単位は、上記一般式(IV)で表される。アルデヒド類及び/またはケトン類との結合位置はo−位とp−位の2カ所である(2官能)。
当該2,3,5−トリメチルフェノール単位は、(A)成分を構成する全フェノール系単位中、5〜45モル%、特に10〜30モル%の範囲で含有することが好ましい。
2,3,5−トリメチルフェノール単位の割合を上記範囲の下限値以上とすることにより、レジストパターンの頭部が膜減ってしまう頭付きを効果的に改善してレジストパターンの形状を良くすることができるとともに、耐熱性の向上にも寄与できる。また上限値以下とすることにより、溶解速度が劣って解像性が低下する傾向を抑制できる。
・その他のフェノール単位
(A)成分は、前記一般式(I)〜(IV)で表される単位の他に、本発明の効果を損なわない範囲において、他のフェノール類から誘導される他のフェノール系単位を含有していてもよい。
一般式(I)〜(IV)で表される単位以外の他のフェノール系単位は、(A)成分を構成する全フェノール系単位中、30モル%以下、特には20モル%以下の範囲であることが好ましい。
他のフェノール系単位としては、例えば下記のフェノール類から誘導される構成単位が挙げられる。
フェノール;p−クレゾール、o−クレゾール等のクレゾール類;2,3−キシレノール、2,5−キシレノール、3,5−キシレノール等のキシレノール類;m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、o−エチルフェノール、2,3,5−トリエチルフェノール、4−tert−ブチルフェノール、3−tert−ブチルフェノール、2−tert−ブチルフェノール、2−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2−tert−ブチル−5−メチルフェノール等のアルキルフェノール類;p−メトキシフェノール、m−メトキシフェノール、p−エトキシフェノール、m−エトキシフェノール、p−プロポキシフェノール、m−プロポキシフェノール等のアルコキシフェノール類;o−イソプロペニルフェノール、p−イソプロペニルフェノール、2−メチル−4−イソプロペニルフェノール、2−エチル−4−イソプロペニルフェノール等のイソプロペニルフェノール類;フェニルフェノール等のアリールフェノール類;4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ビスフェノールA、レゾルシノール、ヒドロキノン、ピロガロール等のポリヒドロキシフェノール類等を挙げることができる。これらは1種単独でもよく、2種以上の組み合わせでもよい。
当該他のフェノール系単位として、特に下記一般式(VII)で表される2,5−キシレノール単位が好ましい。当該2,5−キシレノール単位は2,5−キシレノールから誘導される。
Figure 2005258175
2,5−キシレノール単位は、アルデヒド類及び/またはケトン類との結合位置は2カ所であり(2官能)、通常o−位とp−位である。
当該2,5−キシレノール単位の含有量は、(A)成分を構成する全フェノール系単位中、10〜60モル%の範囲が好ましく、20〜50モル%の範囲がより好ましい。
2,5−キシレノール単位の割合を上記範囲の下限値以上とすることにより、解像性を効果的に改善することができ、また上限値以下とすることにより、未露光部分の膜減り率が高くなる傾向を抑制できる。
・合成方法及びその他の配合等
(A)成分は、前記一般式(I)〜(IV)で表される単位の原料であるフェノール類(m−クレゾール、3,4−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール)、および必要に応じてその他の単位を誘導するフェノール類を含むフェノール類と、アルデヒド類および/またはケトン類とを、酸触媒下で縮合反応することにより得ることができる。
前記アルデヒド類としては、例えばホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、トリメチルアセトアルデヒド、アクロレイン、クロトンアルデヒド、シクロヘキサンアルデヒド、フルフラール、フリルアクロレイン、ベンズアルデヒド、テレフタルアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、α−フェニルプロピルアルデヒド、β−フェニルプロピルアルデヒド、o−ヒドロキシベンズアルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、o−メチルベンズアルデヒド、m−メチルベンズアルデヒド、p−メチルベンズアルデヒド、o−クロロベンズアルデヒド、m−クロロベンズアルデヒド、p−クロロベンズアルデヒド、ケイ皮アルデヒド等が挙げられる。これらのアルデヒド類の中では、入手のしやすさからホルムアルデヒドが好ましいが、特に耐熱性を向上させるためにはヒドロキシベンズアルデヒド類とホルムアルデヒドを組み合わせて用いるのが好ましい。
前記ケトン類としては、例えばメチルエチルケトン、アセトン等が挙げられる。
これらは単独で用いてもよいし、また2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記酸性触媒としては、塩酸、硫酸、ギ酸、シュウ酸、パラトルエンスルホン酸等を使用することができる。
なお、(A)成分としては、m−クレゾール単位が30〜80モル%、2,3,5−トリメチルフェノール単位が5〜45モル%、3,4−キシレノール単位が10〜60モル%であり、m−クレゾール単位、2,3,5−トリメチルフェノール単位、および3,4−キシレノール単位の総和が100モル%のノボラック樹脂であることが特に好ましい。
また、(A)成分となるノボラック樹脂は、合成反応の後に、既知の分別等の操作により低分子領域をカットして精製することが高解像性、脱ガス現象の抑制、耐熱性の向上等の点から好ましい。これにより、分散度(Mw/Mn)を好ましい範囲とすることも容易となる。好ましくは、精製後、2核体の含有量が4%以下であると望ましい。
分別等の処理は、例えば、縮合反応により得られたノボラック樹脂を良溶媒、例えばメタノール、エタノール等のアルコール、アセトン、メチルエチルケトン等のケトンや、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、テトラヒドロフラン等に溶解し、次いで水中に注ぎ沈殿させる等の方法により行うことができる。
または、ノボラック樹脂の合成反応(縮合反応)の途中で例えば水蒸気蒸留を行うことによっても2核体等の低核体含有量を減少させることができる(特開2000−13185号公報参照)。
あるいは、イオン交換樹脂を用いて精製することも可能である。
また、(A)成分は、必要に応じて精製等を施した後の23℃における3.5質量%TMAH水溶液に対する溶解速度が1〜100nm/sec.、特に10〜50nm/sec.の範囲にあることが好ましい。
上記の範囲の下限値以上とすることにより、未露光部分の膜減り率が高くなる傾向を抑制でき、また上限値以下とすることにより、現像時に露光部分の溶解性が劣る傾向を抑制できる。
ここで、溶解速度の値は、具体的には次のようにして求めた値である。まず、シリコンウェーハ上に、樹脂を溶剤に溶解した溶液(濃度22質量%)を塗布し、110℃で90秒間プリベークして膜厚1000nmの樹脂膜を形成する。次に、このウェーハを、23℃、3.5質量%のTMAH現像液に浸す。そして、樹脂膜が完全に溶解する時間を測定し、これより単位時間当りの樹脂膜の膜減り量(nm/sec.)を求める。このようにして求めた単位時間当りの樹脂膜の膜減り量がノボラック樹脂の溶解速度である。
また、(A)成分の質量平均分子量(Mw)は、2000〜20000、特には3000〜12000の範囲であることが好ましい。上記範囲の下限値以上であると、成膜性が劣る傾向を抑制でき、また上限値以下とすることにより、感度が劣る傾向を抑制できる。
また分散度(Mw/Mn)は、10以下、特には6以下であることが好ましい。この範囲とすることにより、高解像度のレジストパターンが得られやすくなる。
また、(A)成分は、1種のノボラック樹脂からなっていてもよく、2種以上のノボラック樹脂からなっていてもよい。
(B)ナフトキノンジアジドエステル化物
(B)成分としては、上記一般式(V)で表されるフェノール化合物のナフトキノンジアジドエステル化物を用いる。
本発明のポジ型ホトレジスト組成物においては、当該エステル化物と、上記ノボラック樹脂との組み合わせにより、0.35μm以下の超微細なレジストパターンを形成する場合においても、密集パターン、孤立パターン共に形状良く形成でき、DOF特性に優れるレジスト組成物となる。
中でも、上記一般式(V)で表されるフェノール化合物と、1、2−ナフトキノンジアジドスルホン酸化合物とのエステル化物が、i線を用いたホトリソグラフィに適し、好ましい。
1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸化合物は、好ましくは1,2―ナフトキノンジアジド−4−スルホニル化合物、1,2―ナフトキノンジアジド−5−スルホニル化合物である。
なお、QとRおよび、QとRとの間の炭素原子とともに、炭素鎖3〜6のシクロアルキル基を形成する場合には、QとRは結合して、炭素数2〜5のアルキレン基を形成している。
当該一般式に該当するフェノール化合物としては、トリス(4−ヒドロシキフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−2,4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタンなどのトリスフェノール型化合物;
2,4−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンジル)−5−ヒドロキシフェノール、2,6−ビス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェノール等のリニア型3核体フェノール化合物;1,1−ビス〔3−(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル〕イソプロパン、ビス[2,5−ジメチル−3−(4−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−ヒドロキシフェニル]メタン、ビス[2,5−ジメチル−3−(4−ヒドロキシベンジル)−4−ヒドロキシフェニル]メタン、ビス[3−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンジル)−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル]メタン、ビス[3−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンジル)−4−ヒドロキシ−5−エチルフェニル]メタン、ビス[3−(3,5−ジエチル−4−ヒドロキシベンジル)−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル]メタン、ビス[3−(3,5−ジエチル−4−ヒドロキシベンジル)−4−ヒドロキシ−5−エチルフェニル]メタン、ビス[2−ヒドロキシ−3−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンジル)−5−メチルフェニル]メタン、ビス[2−ヒドロキシ−3−(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−5−メチルフェニル]メタン、ビス[4−ヒドロキシ−3−(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−5−メチルフェニル]メタン、ビス[2,5−ジメチル−3−(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−ヒドロキシフェニル]メタン等のリニア型4核体フェノール化合物;2,4−ビス[2−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシベンジル)−5−メチルベンジル]−6−シクロヘキシルフェノール、2,4−ビス[4−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシベンジル)−5−メチルベンジル]−6−シクロヘキシルフェノール、2,6−ビス[2,5−ジメチル−3−(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−ヒドロキシベンジル]−4−メチルフェノール等のリニア型5核体フェノール化合物等のリニア型ポリフェノール化合物;
ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン、ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタン、2,3,4−トリヒドロキシフェニル−4'−ヒドロキシフェニルメタン、2−(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)−2−(2',3',4'−トリヒドロキシフェニル)プロパン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−2−(2',4'−ジヒドロキシフェニル)プロパン、2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(4'−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−2−(3'−フルオロ−4'−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−2−(4'−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)−2−(4'−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)−2−(4'−ヒドロキシ−3',5'−ジメチルフェニル)プロパンなどのビスフェノール型化合物;1−[1−(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−[1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、1−[1−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−[1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、などの多核枝分かれ型化合物;1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンなどの縮合型フェノール化合物などが挙げられる。これらは1種または2種以上組み合わせて用いることができる。
当該フェノール化合物としては、特にトリスフェノール型化合物、リニア型ポリフェノール化合物が好適であり、ストライプ形状の抜きパターンを形成する場合に特に好ましい。なお、(B)成分としては、これ以外のフェノール化合物のナフトキノンジアジドエステル化物も併用することができる。
ポジ型ホトホトレジスト組成物中の(B)成分の配合量は、効果の点から、(A)成分と必要に応じて添加される下記(C)成分との合計量に対し10〜60質量%、好ましくは20〜50質量%とされる。
(B)成分の配合量を上記範囲の下限値以上とすることにより、パターンに忠実な画像を得ることができ、転写性が低下する傾向を抑制できる。一方、(B)成分の配合量を上記範囲の上限値以下とすると、感度劣化と形成されるレジスト膜の均質性が低下し、解像性が劣化する傾向を抑制できる。
また本発明のポジ型ホトレジスト組成物においては、その好ましい性能を損なわない範囲において、所望に応じ、さらに(C)感度向上剤を含有させることができる。
(C)感度向上剤
感度向上剤としては、特開平11−35650号公報に記載のもの等、種種のものが知られており、適宜選択して使用可能である。例えばビス(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、1,4−ビス[1(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]ベンゼン、2,4−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニルメチル)−6−メチルフェノール、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、1−[1−(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−[1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、1−[1−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−[1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、2,6−ビス[1−(2,4−ジヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−メチルフェノール、4,6−ビス[1−(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]レゾルシン、4,6−ビス(3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシフェニルメチル)ピロガロール、4,6−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニルメチル)ピロガロール、2,6−ビス(3−メチル−4,6−ジヒドロキシフェニルメチル)−4−メチルフェノール、2,6−ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニルメチル)−4−メチルフェノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、6−ヒドロキシ−4a−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−9−1'−スピロシクロヘキシル−1,2,3,4,4a,9a−ヘキサヒドロキサンテン、6−ヒドロキシ−5−メチル−4a−(2,4−ジヒドロキシ−3−メチルフェニル)−9−1'−スピロシクロヘキシル−1,2,3,4,4a,9a−ヘキサヒドロキサンテン等が挙げられる。中でも2,6−ビス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェノール、1,4−ビス[1(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]ベンゼンなどが好ましい。また2,4−ビス〔1−(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル〕−5−ヒドロキシフェノールも好ましいものとして挙げられる。
(C)成分の含有量は(A)成分に対し5〜50質量%とするのが好ましく、より好ましくは10〜35質量%である。
その他の成分等
ポジ型ホトレジスト組成物では、解像度、露光余裕度、残膜率の向上を目的として、p−トルエンスルホン酸クロライド(PTSC)、4,4'−ジエチルアミノベンゾフェノン、1,4−ビス〔1−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)イソプロピル〕ベンゼン、1,3−ビス〔1−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)イソプロピル〕ベンゼン等を、組成物に対しそれぞれ0.01〜5質量%、0.01〜5質量%、0.01〜10質量%程度の範囲内で添加してもよい。
また本発明のポジ型ホトレジスト組成物には、さらに必要に応じて、相容性のある添加物、例えばハレーション防止のための紫外線吸収剤、例えば2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、4−ジメチルアミノ−2’,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、5−アミノ−3−メチル−1−フェニル−4−(4−ヒドロキシフェニルアゾ)ピラゾール、4−ジメチルアミノ−4’−ヒドロキシアゾベンゼン、4−ジエチルアミノ−4’−エトキシアゾベンゼン、4,4‘−ジエチルアミノアゾベンゼン、クルクミン等や、またストリエーション防止のための界面活性剤、例えばフロラードFC−430、FC431(商品名、住友3M(株)製)、エフトップEF122A、EF122B、EF122C、EF126(商品名、トーケムプロダクツ(株)製)等のフッ素系界面活性剤などを本発明の目的に支障のない範囲で添加含有させることができる。
調整方法
ポジ型ホトレジスト組成物は、上記した各成分を適当な溶剤に溶解して溶液の形で用いるのが好ましい。
このような溶剤の例としては、従来のポジ型ホトレジスト組成物に用いられる溶剤を挙げることができ、例えばアセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソアミルケトン、2−ヘプタノン等のケトン類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、エチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコールモノアセテート、あるいはこれらのモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテルまたはモノフェニルエーテル等の多価アルコール類およびその誘導体;ジオキサンのような環式エーテル類;および乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル等のエステル類を挙げることができる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。とくにアセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソアミルケトン、2−ヘプタノン等のケトン類;乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル等のエステル類が好ましい。
特に限定するものではないが、溶剤は、固形分の濃度が20〜50質量%、好ましくは25〜45質量%となる配合量で用いると、塗布性の点から好ましい。
使用方法等
本発明のポジ型ホトレジスト組成物の好適な使用方法について一例を示すと、まず、シリコンウェーハ等の支持体上に、ポジ型ホトレジスト組成物の溶液をスピンナー等で塗布し、乾燥して感光層を形成させ、次いで紫外線を発光する光源、例えば低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯等を用い、パターンが描かれたホトマスクを介して露光する。次にこれを現像液、例えば1〜10質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液のような弱アルカリ性水溶液に浸漬すると、露光部が溶解除去されてマスクパターンに忠実な画像(レジストパターン)を得ることができる。
本発明のポジ型ホトレジスト組成物は、上述の様に、特にロジック系ICの様に、密集パターンと孤立パターンとが複雑に混在する回路を有するものに適用することが好ましい。本発明のポジ型ホトレジスト組成物を用いれば、0.35μm以下の超微細なレジストパターンを密集パターン、孤立パターン共に形状良く形成できる。この場合は、ロジック系ICに対応する各種パターンが形成されたホトマスクを用いてレジストパターンを得る。
この様に、本発明においては、0.35μm以下の超微細なレジストパターンを形成する場合においても、密集パターン、孤立パターン共に形状良く形成でき、感度、解像性、および焦点深度幅特性に優れる、特にロジック系ICの製造分野に適した特性が得られる。
[合成例1](m−クレゾール/3,4−キシレノール/2,3,5−トリメチルフェノール=60/15/25(モル%、以下同様)の樹脂1の合成)
m−クレゾール64.8g、3,4−キシレノール18.3g及び2,3,5−トリメチルフェノール34gの混合フェノール及びp−トルエンスルホン酸1gをγ−ブチロラクトンに溶解し、40質量%濃度の溶液を調製した。
これに37質量%ホルマリン52.7gを滴下し、100℃で8時間反応を行った。
反応終了後、2−ヘプタノン450gを加え、次いで500gの純水を用いて洗浄を3回行った。
純水による洗浄が終了した後、減圧条件下で溶液を濃縮し、質量平均分子量(Mw)5000、分散度(Mw/Mn)5.5のノボラック樹脂溶液を得た。
当該ノボラック樹脂を分別処理し、Mw7500、Mw/Mn4.9、溶解速度17.54nm/sec(23℃、3.5質量%TMAH水溶液に対する溶解速度)のノボラック樹脂1を得た。
[合成例2](m−クレゾール/3,4−キシレノール/2,3,5−トリメチルフェノール=60/30/10の樹脂2の合成)
m−クレゾール64.8g、3,4−キシレノール36.6g及び2,3,5−トリメチルフェノール13.6gの混合フェノール及びp−トルエンスルホン酸1gをγ−ブチロラクトンに溶解し、40質量%濃度の溶液を調製した。
これに37質量%ホルマリン58.4gを滴下し、100℃で8時間反応を行った。
反応終了後、2−ヘプタノン450gを加え、次いで500gの純水を用いて洗浄を3回行った。
純水による洗浄が終了した後、減圧条件下で溶液を濃縮し、Mw5500、Mw/Mn5.2のノボラック樹脂溶液を得た。
当該ノボラック樹脂を分別処理し、Mw8100、Mw/Mn4.3、溶解速度21.28nm/sec(23℃、3.5質量%TMAH水溶液に対する溶解速度)のノボラック樹脂2を得た。
[合成例3](m−クレゾール/3,4−キシレノール/2,5−キシレノール/2,3,5−トリメチルフェノール=30/30/30/10の樹脂3の合成)
m−クレゾール32.4g、3,4−キシレノール36.6g、2,5−キシレノール36.6g、及び2,3,5−トリメチルフェノール13.6gの混合フェノール及びp−トルエンスルホン酸1gをγ−ブチロラクトンに溶解し、40質量%濃度の溶液を調製した。
これに37質量%ホルマリン52.7gを滴下し、100℃で8時間反応を行った。
反応終了後、2−ヘプタノン500gを加え、次いで500gの純水を用いて洗浄を3回行った。
純水による洗浄が終了した後、減圧条件下で溶液を濃縮し、Mw3500、Mw/Mn6.2のノボラック樹脂溶液を得た。
当該ノボラック樹脂を分別処理し、Mw6000、Mw/Mn5.0、溶解速度11.11nm/sec(23℃、3.5質量%TMAH水溶液に対する溶解速度)のノボラック樹脂3を得た。
[比較合成例1](m−クレゾール/p−クレゾール/2,5−キシレノール=60/15/25の樹脂4の合成)
合成例1において、3,4−キシレノールの代わりにp−クレゾールを用いた以外は合成例1と同様にしてMw8500、Mw/Mn5.7、溶解速度18.18nm/sec(23℃、3.5質量%TMAH水溶液に対する溶解速度)のノボラック樹脂4を合成した。
[比較合成例2](m−クレゾール/p−クレゾール=60/40の樹脂5の合成)
合成例1において用いた混合フェノールの代わりにm−クレゾール/p−クレゾール=6/4(モル比)の混合フェノールを用いた以外は合成例1と同様にして、Mw12000、Mw/Mn8.2、溶解速度22.22nm/sec(23℃、3.5質量%TMAH水溶液に対する溶解速度)のノボラック樹脂5を合成した。
[比較合成例3](m−クレゾール/3,4−キシレノール=80/20の樹脂6の合成)
合成例1において用いた混合フェノールの代わりにm−クレゾール/3,4−キシレノール=80/20(モル比)の混合フェノールを用いた以外は合成例1と同様にして、Mw10000、Mw/Mn7.7、溶解速度13.33nm/sec(23℃、3.5質量%TMAH水溶液に対する溶解速度)のノボラック樹脂6を合成した。
得られたノボラック樹脂を表1にまとめて示す。
Figure 2005258175
※表における樹脂組成は、ノボラック樹脂中の各単位のモル%である。なお、m・・・m−クレゾール単位、3,4・・・3,4−キシレノール単位、2,5・・・2,5−キシレノール単位、2,3,5・・・2,3,5−トリメチルフェノール単位、p・・・p−クレゾール単位を、それぞれ示す。
[実施例1〜3、比較例1〜3]
合成例1〜3、および比較合成例1〜3で合成した樹脂1〜6を用い、以下の組成からなるポジ型ホトレジスト組成物の塗布液1〜6を調製した。
ノボラック樹脂 100質量部
下記ナフトキノンジアジドエステル化物 50質量部
(2,6−ビス[2,5−ジメチル−3−(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−ヒドロキシベンジル]−4−メチルフェノール1モルと1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロライド2モルとのエステル化反応生成物)
感度向上剤(下記構造式のフェノール化合物X) 30質量部
Figure 2005258175
下記溶媒 480質量部
2−ヘプタノン
[実施例4]
ナフトキノンジアジドエステル化物を以下のものに代えた以外は実施例1と同様にして塗布液7を調製した。
ビス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン1モルと1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロライド2モルとのエステル化反応生成物
[比較例4]
ナフトキノンジアジドエステル化物を以下のものに代えた以外は実施例1と同様にして塗布液8を調製した。
上記フェノール化合物X1モルと1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロライド2モルとのエステル化反応生成物
上記実施例1〜4、および比較例1〜4で調製した塗布液1〜8について、下記の評価を行い、実施例1〜3、および比較例1〜3の結果を表2に、実施例4、および比較例4の結果を表3にまとめて示した。
[感度評価]
試料をスピンナーを用いてシリコンウェーハ上に塗布し、これをホットプレート上で90℃、90秒間乾燥して膜厚1μmのレジスト膜を得た。この膜にマスクを介し、縮小投影露光装置NSR−2005i10D(ニコン(株)製、NA=0.57)を用いて0.1秒から0.01秒間隔で露光した後、110℃、90秒間のPEB(露光後加熱)処理を行い、2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で23℃で60秒間現像し、30秒間水洗して乾燥した。その際、マスクパターンの設定寸法(線幅0.35μm、L&S=1:1)が忠実に再現されるのに要する露光時間(Eop)を感度としてミリ秒(ms)単位で表した。
[解像性評価]
0.35μmL&Sに対応するマスクパターンを再現する露光量(上記Eop)における限界解像度を表した。
[焦点深度幅特性]
1.密集パターン
縮小投影露光装置NSR−2005i10D(ニコン(株)製、NA=0.57)を用いて、Eop[マスクパターンの設定寸法(線幅0.35μm、L&S=1:1)が忠実に再現されるのに要する露光時間]を基準露光量とし、その露光量において、焦点を適宜上下にずらし、露光、現像を行って得られたレジストパターンのSEM(走査型電子顕微鏡)写真の観察を行った。そのSEM写真より、線幅0.35μm、L&S=1:1の密集パターンが、設定寸法の±10%の寸法変化の範囲内で得られる焦点ずれの最大値(μm)を焦点深度幅特性とした。
2.孤立パターン
縮小投影露光装置NSR−2005i10D(ニコン(株)製、NA=0.57)を用いて、Eop[マスクパターンの設定寸法(線幅0.35μm、L&S=1:1)が忠実に再現されるのに要する露光量]を基準露光量とし、その露光量において、焦点を適宜上下にずらし、露光、現像を行って得られたレジストパターンのSEM(走査型電子顕微鏡)写真の観察を行った。そのSEM写真より、幅0.35μmの孤立パターンが、設定寸法(0.35μm)の±10%の寸法変化の範囲内で得られる焦点ずれの最大値(μm)を焦点深度幅特性とした。
3.ドットパターン
縮小投影露光装置NSR−2005i10D(ニコン社製、NA=0.57)、たてよこ0.6μm×0.6μmドットパターン対応、デューティー比2:1(ドットとドットの間隔が1.20μm)のマスクを用いて、Eop〔マスクパターンの設定寸法(線幅0.35μm、L&Sが1:1)が忠実に再現されるのに要する露光量〕を基準露光量とし、その露光量において、焦点を適宜上下にずらし、露光、現像を行って得られたドットパターン(0.6μm×0.6μm)のSEM写真の観察を行った。そのSEM写真より0.6μm×0.6μmの矩形のドットパターンが設定寸法の±10%の範囲で得られる焦点のずれの最大値(μm)を焦点深度幅特性(ドットパターン)とした。
4.Total焦点深度幅特性
上記の1〜3の評価において、密集パターン、孤立パターン、及びドットパターンのいずれのレジストパターンに対しても0.35μmの矩形のレジストパターンが設定寸法の±10%の範囲で得られる焦点のずれの最大値(μm)をTotal焦点深度幅特性とした。
Figure 2005258175
Figure 2005258175
上述の実施例、比較例の結果より、同じ種類の(B)成分を用いたもの同士を比較すると、本発明に係る実施例では感度、解像性は、比較例と遜色ない結果が得られ、かつ焦点深度幅特性では、種種のパターン(特にドットパターン)に対応できることが明らかとなった。

Claims (3)

  1. (A)下記一般式(I)、
    Figure 2005258175
    および/または下記化学式(II)
    Figure 2005258175
    で表されるm−クレゾール単位、下記一般式(III)
    Figure 2005258175
    で表される3,4−キシレノール単位、および下記一般式(IV)
    Figure 2005258175
    で表される2,3,5−トリメチルフェノール単位を含有してなるアルカリ可溶性ノボラック樹脂、および(B)下記一般式(V)
    Figure 2005258175
    〔式中、R〜Rはそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のアルコキシ基、または炭素原子数3〜6のシクロアルキル基を表し;R〜R11はそれぞれ独立に水素原子または炭素原子数1〜6のアルキル基を表し;Qは水素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、または下記の化学式(VI)で表される残基、
    Figure 2005258175
    (式中、R12およびR13はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のアルコキシ基、または炭素原子数3〜6のシクロアルキル基を表し;cは1〜3の整数を示す)であり、QがRの末端と結合する場合は、Q、R、及びQとRとの間の炭素原子とともに、炭素原子鎖3〜6のシクロアルキル基を表し;a、bは1〜3の整数を表し;dは0〜3の整数を表し;nは0〜3の整数を表す〕
    で表されるフェノール化合物のナフトキノンジアジドエステル化物を含有してなるポジ型ホトレジスト組成物。
  2. 上記(A)アルカリ可溶性ノボラック樹脂は、m−クレゾール単位が30〜80モル%、2,3,5−トリメチルフェノール単位が5〜45モル%、3,4−キシレノール単位が10〜60モル%であり、m−クレゾール単位、2,3,5−トリメチルフェノール単位、および3,4−キシレノール単位の総和が100モル%のノボラック樹脂であることを特徴とする請求項1記載のポジ型ホトレジスト組成物。
  3. 上記(A)アルカリ可溶性ノボラック樹脂が、さらに下記一般式(VII)
    Figure 2005258175
    で表される2,5−キシレノール単位を含有してなることを特徴とする請求項1記載のポジ型ホトレジスト組成物。

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