JPH0943740A - 原稿押さえ部材の枢支装置 - Google Patents

原稿押さえ部材の枢支装置

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JPH0943740A
JPH0943740A JP21398395A JP21398395A JPH0943740A JP H0943740 A JPH0943740 A JP H0943740A JP 21398395 A JP21398395 A JP 21398395A JP 21398395 A JP21398395 A JP 21398395A JP H0943740 A JPH0943740 A JP H0943740A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヒンジ部材を画像形成装置本体に対して指で
容易に着脱することのできる、原稿押さえ部材の枢支装
置を提供することである。 【解決手段】 原稿押さえ部材と画像形成装置本体との
間に介設されるヒンジ部材1に、ヒンジピン2,2を設
けると共に、ヒンジ部材固定用フック部3を画像形成装
置本体から外すための押圧片部4aを弾性下垂片4に設
ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原稿押さえ部材の
枢支装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンタクトガラス上に載置された原稿を
原稿押さえ部材で押さえてその原稿の画像を読み取る形
式の複写機、ファクシミリ等の画像形成装置は従来より
周知である。この種の画像形成装置で、その本体に対す
る原稿押さえ部材の組み立て性を向上させたり、原稿押
さえ部材の、画像形成装置本体に対する取り付け位置を
変えることができるようにするために、原稿押さえ部材
を画像形成装置本体に対して着脱自在にする構成の画像
形成装置が提案されている(特開昭57−86863号
公報、特開昭59−9651号公報等参照)。
【0003】例えば、次に述べるヒンジ部材を有する原
稿押さえ部材の枢支装置を用いることにより、原稿押さ
え部材を比較的容易に着脱することができる。すなわ
ち、この例におけるヒンジ部材は、ヒンジピンと、端部
にフック部を有する弾性下垂片とをそれぞれ設けたもの
となっていて、その弾性下垂片のフック部を画像形成装
置本体に設けたフック係合部に引っ掛けて、ヒンジ部材
を画像形成装置本体に着脱可能に固定すると共に、ヒン
ジ部材のヒンジピンを、原稿押さえ部材に設けたヒンジ
ピン支受部に係合させるものである。
【0004】フック部をフック係合部に係合させたり、
フック部をフック係合部から外したりすることによっ
て、簡単に原稿押さえ部材を着脱することができる。し
かしながら、従来においては、フック部をフック係合部
から外すのに、ドライバーなどの工具を使用する必要が
あり、多くの労力を要していた。かかる点に鑑み、従来
より、ヒンジ部材を画像形成装置本体に対して容易に着
脱できる、原稿押さえ部材の枢支装置の提供が望まれて
いた。
【0005】一方、上述のヒンジ部材のヒンジピンが原
稿押さえ部材側のヒンジピン支受部に着脱可能に係合す
る、原稿押さえ部材の枢支装置も公知である。ところ
が、従来においては、ヒンジピン支受部が、ヒンジピン
の着脱を可能とする構成となっているものの、そのヒン
ジピン支受部を開くのにドライバー等の工具などを使用
する必要があり、多くの労力を要していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、ヒンジ部材を画像形成装置本体に対して指で容易に
着脱することのできる、原稿押さえ部材の枢支装置を提
供することにある。
【0007】本発明の第2の目的は、原稿押さえ部材に
設けられたヒンジピン支受部を指で容易に開くことので
きる、原稿押さえ部材の枢支装置を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記第1の目
的を達成するため、ヒンジピンと、端部にフック部を有
する弾性下垂片とをそれぞれ設けたヒンジ部材と、原稿
押さえ部材に設けられたヒンジピン支受部とを有し、前
記弾性下垂片のフック部を画像形成装置本体に設けたフ
ック係合部に引っ掛けて、ヒンジ部材を画像形成装置本
体に着脱可能に固定し、且つ、ヒンジ部材のヒンジピン
を、原稿押さえ部材に設けたヒンジピン支受部に回動可
能に係合させることにより、原稿押さえ部材を画像形成
装置本体に対し回動開閉自在に枢支した、原稿押さえ部
材の枢支装置において、前記弾性下垂片を強制的に撓ま
せて、フック部の、フック係合部に対する係合を外すた
めの押圧片部を、その弾性下垂片に設けた原稿押さえ部
材の枢支装置を提案する。
【0009】本発明は、上記第2の目的を達成するた
め、ヒンジピンを有するヒンジ部材と、原稿押さえ部材
に設けられたヒンジピン支受部とを有し、前記ヒンジ部
材を画像形成装置本体に着脱可能に固定し、且つ前記ヒ
ンジピンを、原稿押さえ部材に設けたヒンジピン支受部
に回動可能に係合させることにより、原稿押さえ部材を
画像形成装置本体に対し回動開閉自在に枢支した、原稿
押さえ部材の枢支装置において、前記ヒンジピン支受部
を、ヒンジピンを着脱自在に係合させ、且つ、ヒンジピ
ンの枢支部として機能するヒンジピン係合片部と、この
ヒンジピン係合片部に連なり、ヒンジピン着脱時に、ヒ
ンジピン係合片部を開かせる解除片部とで構成した原稿
押さえ部材の枢支装置を提案する。
【0010】なお、上記構成において、原稿押さえ部材
に一体に形成されたヒンジピン係合片部を、該ヒンジピ
ン係合片部と原稿押さえ部材とに一体に固定されたリブ
によって補強すると有利である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態例を図
面に従って詳細に説明する。
【0012】図1は、本発明一実施形態例の枢支装置に
具備されるヒンジ部材の外観斜視図である。同図におい
て、ヒンジ部材1は、同心状に配置された一対のヒンジ
ピン2,2と、下端部にフック部3を有する弾性下垂片
4をそれぞれ一体に設けたものとなっている。本枢支装
置は、かかる構成のヒンジ部材1を用いる。
【0013】図3は、画像形成装置の一例である複写機
の原稿押さえ部材5を画像形成装置本体から外した状態
を示す斜視図であり、ここに示した原稿押さえ部材5の
枠部5Aの内面には、図2に示すように、舌片状のヒン
ジピン支受部6が一体に設けられている。原稿押さえ部
材5を合成樹脂製のものとした場合、かかるヒンジピン
支受部6を原稿押さえ部材に一体形成することが可能で
ある。このように本例の原稿押さえ部材の枢支装置は、
ヒンジ部材1と、原稿押さえ部材5に設けられたヒンジ
ピン支受部6を有している。
【0014】図3において、符号7で示すものは画像形
成装置本体の上カバー筐体であり、また、図4において
符号8で示すものは、画像形成装置本体のベース筐体9
に枢軸11を介して回動開閉自在に枢支された内部筐体
である。コンタクトガラス12を上部に載置した内部筐
体8の内部には、図示していない露光光学系や、転写紙
搬送手段や、定着装置などがそれぞれ収められている。
また、ベース筐体9には給紙トレイ13が装着されてい
る。
【0015】図3に示した上カバー筐体7を、図4に示
した内部筐体8に上から被せ、図3に示したネジ14,
15により両筐体7,8を互いに固定する。図4におい
ても、便宜上、ネジ14,15を示してある。上カバー
筐体7が内部筐体8に固定された状態で、両筐体7,8
は、もろとも枢軸11を支点にして回動開閉可能となっ
ている。
【0016】ここで、図6に示すように、上カバー筐体
7の上部には方形状の開口7Aが穿たれ、この開口7A
の、互いに対向した側縁部7A1,7A2には、図1に示
したヒンジ部材1のフック部3及び突出部1aがそれぞ
れ引っ掛けられる。すなわち、図1に示したヒンジ部材
1のフック部3よりも上方の部分Aが側縁部7A1(図
6)に、突出部1aの上方の部分Bが側縁部7A2にそ
れぞれ位置するように、ヒンジ部材1の下端部側が開口
7Aに嵌め込まれるのである。
【0017】かかる状態で、ヒンジ部材1は、幅方向及
び前後方向及び上下方向に動かぬように、画像形成装置
本体の上カバー筐体7に止められる。弾性下垂片4のフ
ック部3を、画像形成装置本体側の側縁部7A1の下側
の角隅部に引っ掛けることにより、ヒンジ部材1が画像
形成装置本体に着脱可能に固定されるのである。本例の
場合は、突出部1aとフック部3とが両側縁部7A1
7A2の下側の角隅部に係合することにより、ヒンジ部
材1が画像形成装置本体に対して着脱可能に固定され
る。側縁部7A1は、フック部3を係合させるフック係
合部の一例を構成するものである。以下、符号7A1
び7A2で示す部位を「フック係合部」と称す。弾性下
垂片4のフック部3を画像形成装置本体に設けたフック
係合部7A1に引っ掛けて、ヒンジ部材1を画像形成装
置本体に着脱可能に固定するのである。
【0018】一方、図1に示した一対のヒンジピン2,
2は、図3に示したヒンジピン支受部6に係合される。
すなわち、ヒンジピン2を、相対的に、ヒンジピン支受
部6の上側から下降させつつ、図2に示す如く、ヒンジ
ピン支受部6の基端側に位置したヒンジピン係合片部6
aに係合させるのである。このようにして、ヒンジ部材
1のヒンジピン2は、原稿押さえ部材5に設けたヒンジ
ピン支受部6に回動可能に係合する。図3に示した開口
7Aと反対側の部位にも開口7A′が設けられ、ここに
も同様構成のヒンジ部材が、上述したヒンジ部材1と全
く同様にして取り付けられ、このヒンジ部材のヒンジピ
ンは、原稿押さえ部材5に設けられた一対のヒンジピン
支受部6′に係合される。
【0019】原稿押さえ部材5を画像形成装置本体に実
際に取付けるときは、先ずそのヒンジピン支受部6,
6′にヒンジ部材をそれぞれ上述のように取り付け、次
いでその各ヒンジ部材を上述のように各開口7A,7
A′に取り付けるようにすると、楽に作業を行うことが
できる。
【0020】以上の状態で、原稿押さえ部材5はヒンジ
部材1を介して画像形成装置本体の上カバー筐体7に対
して回動開閉自在に枢支される。各ヒンジ部材1のヒン
ジピン2は、各ヒンジピン支受部6,6′にそれぞれ回
動可能に係合するのである。両ヒンジピン支受部6,
6′は共に同様に構成されていることは当然である。
【0021】図3に示した原稿押さえ部材5の内側には
原稿押さえパッド10が一体的に設けられ、原稿押さえ
部材5を閉じると、このパッド10がコンタクトガラス
12(図4)に載置され、且つ、原稿位置決めスケール
29(図3)によって位置決めされたコンタクトガラス
上の原稿(不図示)が、その原稿押さえパッド10によ
って押さえ付けられる。かかる状態でその原稿の画像が
露光光学系によって読み取られ、転写紙上に所定の複写
画像が形成される。画像形成動作が実行されるのであ
る。
【0022】ここで、本例の枢支装置を備える画像形成
装置では、図3に示した原稿押さえ部材5の取り付け位
置を変えることができるようになっている。
【0023】原稿押さえ部材5が図の態位で上カバー筐
体7に取り付けられる場合には、操作パネル部18は上
カバー筐体7の前面7X側に取り付けられる。すなわ
ち、こちら側が前面側となり、その奥側に原稿押さえ部
材5が取り付けられるのである。なお、操作パネル部1
8は、ネジ16によって上カバー筐体7に着脱可能に固
定される。
【0024】一方、原稿押さえ部材5の位置を変えて、
それを、上カバー筐体7上のF部の位置に取り付ける場
合には、次に述べるような作業を行う。先ず、今まで、
開口17A,17Aを被っていたヒンジキャップ19
を、それらの開口から外すと共に、パネル取り付け開口
22を被っていた隠しパネル23を外す。すなわち、隠
しパネル23を固定していたネジ20を外して、隠しパ
ネル23を上カバー筐体7から取り外すのである。更
に、操作パネル部18についても、パネル取り付け開口
21より外す。
【0025】なお、操作パネル部18が上カバー筐体7
の前面7Xの側に取り付けられている場合には、図4に
示したハーネス24の端部にあるコネクタ25が開口2
1より引き出され、操作パネル部18に接続されるよう
になっている。この状態で、図3の上カバー筐体7が図
4の内部筐体8に被せられて、これに固定されるのであ
る。
【0026】原稿押さえ部材5をF部に取り付ける場合
には、操作パネル部18をパネル取り付け開口21から
外すと共に、コネクタ25を操作パネル部18から外
す。そして、内部筐体8(図4)に這わせあるハーネス
26の端部に位置したコネクタ27に、上述のコネクタ
25を接続する。更に、外した操作パネル部18(図
3)を、パネル取り付け開口22の側にネジ止め固定す
る。この取り付けは、上カバー筐体7を内部筐体8(図
4)に固定したままでも可能である。操作パネル部18
をパネル取り付け開口22に取り付けるに当たり、予め
ハーネス26の端部に位置したコネクタ28を操作パネ
ル部18に接続しておく。
【0027】次いで、外した隠しパネル23をパネル取
り付け開口21の方にネジ止め固定し、開口21を塞
ぐ。一方、図3に示した各ヒンジ部材1を開口7A,7
A′より外して、原稿押さえ部材5をフリーの状態にす
ると共に、その各ヒンジ部材1を原稿押さえ部材5の各
ヒンジピン支受部6,6′から離脱する。更に、外した
ヒンジキャップ19,19を開口7A,7A′に被せ、
これらの開口を塞ぐ。
【0028】このあと、図3に示した各ヒンジ部材1の
ヒンジピン2を、原稿押さえ部材5の枠部5B側のヒン
ジピン支受部6,6′に係合させ、さらに先に説明した
ところと全く同様に、各ヒンジ部材1をF部側の開口1
7A,17Aに嵌め込んで、該ヒンジ部材1をそれぞれ
固定する。なお、開口17Aは、開口7Aと全く同様に
構成され、また枠部5B側のヒンジピン支受部6,6′
も枠部5Aの側のヒンジピン支受部6,6′と全く同様
に構成されている。
【0029】操作パネル部18が上カバー筐体7の側面
部7Yに取り付けられる場合には、その側面部7Yが画
像形成装置の前面側となり、この前面側に対する奥部
で、原稿押さえ部材5が回動開閉自在に枢支される。原
稿押さえ部材5の位置の切り換えは、先にも述べたよう
に、上カバー筐体7を内部筐体8(図4)に被せて固定
した状態で可能となっている。
【0030】ここで、従来の枢支装置に使われていたヒ
ンジ部材は、図8に示す如く構成されていた。このヒン
ジ部材101は、図1に示したヒンジ部材1と同様に、
一対のヒンジピン102と、下端部にフック部103を
設けた弾性下垂片104と、突出部101aとを有する
ものとなっている。
【0031】かかるヒンジ部材101の突出部101a
と、フック部103とを、図7に示した開口7Aのフッ
ク係合部7A1,7A2に係合させて、ヒンジ部材101
を上カバー筐体7側に着脱可能に固定するのであるが、
そのヒンジ部材101を開口7Aから外す際、特に、フ
ック係合部7A1の近傍に、突出した原稿位置決めスケ
ール29が配備されているような場合、指が弾性下垂片
104の部位に入りにくくなり、ヒンジ部材101を容
易に取り外すことができなかった。そのため、ドライバ
ー105を用いて弾性下垂片104を押し込んで、それ
を内側に撓ませ、フック部103をフック係合部7A1
から退避させた状態で、ヒンジ部材101を上側に抜い
ていた。このようにドライバー105を用いる作業は大
変煩雑である。
【0032】このような不具合を阻止するため、本例の
枢支装置に用いられるヒンジ部材は図1に示す如く構成
されている。すなわち、弾性下垂片4に、これを強制的
に撓ませて、フック部3の、フック係合部7A1(図
6)に対する係合を外すための押圧突部4aが設けられ
ている。かかる押圧突部4aを指で内側(弾性下垂片4
の側)に押すことにより、フック部3をフック係合部7
1から容易に外すことができる。また、フック部3を
フック係合部7A1に係合させるときも、押圧突部4a
を、上述したところと同じ方向に指で押し込むことによ
って、容易にヒンジ部材1を画像形成装置本体の側に着
脱可能に固定することができる。ヒンジ部材1を画像形
成装置本体に対して容易に着脱できるのである。従っ
て、かような着脱はユーザ自身が行うこともできる。
【0033】なお、原稿押さえ部材5の取り付け位置を
変えないで、同一の位置で、それを着脱する画像形成装
置においても、上述した構成を適用でき、原稿押さえ部
材5の組み立て時や保守点検時などにおいて、原稿押さ
え部材を容易に着脱することができる。
【0034】ところで、上述した原稿押さえ部材の枢支
装置は、ヒンジピンを有するヒンジ部材と、原稿押さえ
部材に設けられたヒンジピン支受部とを有し、ヒンジ部
材を画像形成装置本体に着脱可能に固定し、且つヒンジ
ピンを、原稿押さえ部材に設けたヒンジピン支受部に回
動可能に係合させることにより、原稿押さえ部材を画像
形成装置本体に対して回動開閉自在に枢支するものであ
るが、そのヒンジピン支受部の有利な構成を説明する前
に、従来のヒンジピン支受部の構成について明らかにし
ておく。
【0035】従来のヒンジピン支受部は、図9に示すよ
うに構成されていた。このヒンジピン支受部106は、
前述のヒンジピン支受部6(図2)と同様に、ヒンジピ
ン2を回動可能に係合させるものであるが、かかる構成
のヒンジピン支受部106を用いた場合、ヒンジピン2
を、かかるヒンジピン支受部106から外す際に、ドラ
イバーなどを用いて、ヒンジピン支受部106の起立片
部106Cを外方に押しやらねばならず、指でヒンジピ
ン支受部106を開くことができなかった。ヒンジピン
2を、ヒンジピン支受部106から外すまでに至る作業
が容易でなかったのである。
【0036】そこで、本例の枢支装置に用いられるヒン
ジピン支受部は図2に示す如く構成されている。
【0037】ヒンジピン支受部6のヒンジピン係合片部
6aは、ヒンジピン2を着脱自在に係合させ、且つ、ヒ
ンジピン2の枢支部として実質的に機能する部位となる
ものであるが、このヒンジピン係合片部6aに連なっ
て、ヒンジピン2の着脱時に、ヒンジピン係合片部6a
を開かせるための解除片部6bが、ヒンジピン係合片部
6aに一体に設けられている。ヒンジピン支受部6が、
ヒンジピン係合片部6aと解除片部6bとで構成されて
いるのである。かかる解除片部6bを指で外方に押しや
ることにより、ヒンジピン支受部6を容易に開くことが
でき、ヒンジピン2を簡単にヒンジピン係合片部6aか
ら抜き出すことができる。ユーザ側によっても、ヒンジ
部材1のヒンジピン2を容易に抜き出すことができるの
である。他のヒンジピン支受部6′も全く同様に構成さ
れている。
【0038】上述したヒンジピン支受部6,6′の構成
も、原稿押さえ部材の取り付け位置を変える画像形成装
置のみならず、それを同一位置で着脱する画像形成装置
にも適用でき、また、ヒンジ部材として図1に示したも
のの他、図8に示したヒンジ部材101を用いる枢支装
置にも適用できる。
【0039】ところで、従来においては、原稿押さえ部
材5を無理矢理、規定角度以上開くと、図9に示したヒ
ンジピン支受部106に強い力がかかり、そのうちの根
元部分106Aや中途部分106Bなどが破損し易くな
っていた。
【0040】そこで、図2に示すように、原稿押さえ部
材5に一体に形成されたヒンジピン係合片部6aを、こ
のヒンジピン係合片部6aと原稿押さえ部材5とに一体
に固定されたリブ5A1によって補強すると、原稿押さ
え部材5を規定角度以上開いても、ヒンジピン支受部6
が上記各部分で破損するのを免れることができると共
に、ヒンジピン支受部6の耐久性を向上させることがで
きる。なお、このリブ5A1は、図3に示した枠部5A
側にあるヒンジピン支受部6,6′の全てにわたって設
けられる。また、かようなリブを、枠部5B側のヒンジ
ピン支受部6,6′に設けてよい。
【0041】原稿押さえ部材5の枠部5A,5Bのう
ち、長手方向の枠部5Bの肉厚が薄い場合、ヒンジピン
支受部6,6′に図2のリブ5A1に相当するリブを設
けても、原稿押さえ部材5を無理矢理、規定角度以上開
いた場合などにおいて、薄い枠部5Bが撓み変形してし
まうおそれがある。
【0042】そこで、図5に示すように、ヒンジピン支
受部6,6′(図ではヒンジピン支受6のみを示す)と
対向した枠部5Bの外側部位にリブ5B2を設けると、
枠部5Bの撓み変形を防止できる。なお、かかるリブ5
2を図2に示した枠部5Aにも設けることができ、ま
た図5に示した各ヒンジピン支受部6も、図2に示した
リブ5A1に相当したリブによって補強されるようにな
っている。図5において符号31で示すものは、デザイ
ン上に設けた、原稿押さえ部材の膨らみ部分であり、こ
の部分は原稿押さえ部材6の剛性を高めるのにも役立
つ。
【0043】ここで、図3に示した上カバー筐体7を図
4に示した内部筐体8に被せて、ネジ14で固定するの
に、例えばネジ止め位置を、図7でE部に示した位置と
すると、ネジ14の頭部が外部に露呈してしまい、デザ
イン上において優れた製品を提供する上で好ましくな
い。
【0044】そこで、図6に示すように、平板ブロック
部32を上カバー筐体7の内側部位に一体的に設け、そ
のボス部32aの穴33からネジ14を入れ、且つ、ネ
ジの先を図4に示したネジ穴34にねじ込んで、上カバ
ー筐体7を内部筐体8に固定する。この状態で、図1に
示したヒンジ部材1を図6に示した開口7Aに係合させ
れば、ネジ14の頭部がヒンジ部材1自体によって隠蔽
されてしまうことになる。ネジの頭を隠すための専用の
要素を必要とすることなく、ネジの頭を隠してしまうこ
とができるのである。これにより、デザイン上において
優れた製品を提供できる。なお、図1において符号35
で示すものは、ヒンジ部材1を取り付けたときに、ボス
部32a(図6)を含む平板ブロック部32が入り込む
のを許す逃げである。
【0045】上述した各構成は、原稿押さえ部材とし
て、剛体の原稿押さえ部材のみならず、板状ゴム等の可
撓性の原稿押さえ部材を用いるものにも適用することが
できる。また本発明は、複写機以外の各種画像形成装
置、或いはイメージスキャナなどの画像読取装置におけ
る原稿押さえ部材の枢支装置にも適用できるものであ
る。
【0046】
【発明の効果】請求項1に記載の構成によれば、ヒンジ
部材の弾性下垂片に設けた押圧片部を指で押圧するのみ
で、ヒンジ部材を画像形成装置本体に対して容易に着脱
することができ、ひいては原稿押さえ部材を画像形成装
置本体に対し容易に着脱することができる。
【0047】請求項2に記載の構成によれば、ヒンジピ
ン支受部の解除片部を指で開くのみで、ヒンジ部材のヒ
ンジピンをヒンジピン支受部に対して容易に着脱するこ
とができ、ひいては原稿押さえ部材を画像形成装置本体
に対して容易に着脱することができる。
【0048】請求項3に記載の構成によれば、原稿押さ
え部材を過度に開いても、ヒンジピン支受部を破損に至
らしめないようにすることができ、その耐久性を向上さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】枢支装置に具備されるヒンジ部材の外観斜視図
である。
【図2】枢支装置に具備されるヒンジピン支受部を、ヒ
ンジ部材のヒンジピンと共に示す斜視図である。
【図3】枢支装置によって枢支される原稿押さえ部材
を、上カバー筐体と共に示す斜視図である。
【図4】図3に示した上カバー筐体が被せられる内部筐
体を、ベース筐体と共に示す斜視図である。
【図5】補強リブを設けた原稿押さえ部材の一部を示す
斜視図である。
【図6】上カバー筐体のヒンジ部材取り付け部を示す斜
視図である。
【図7】上カバー筐体の、従来のヒンジ部材取り付け部
を示す斜視図である。
【図8】従来のヒンジ部材の斜視図である。
【図9】従来のヒンジピン支受部をヒンジ部材のヒンジ
ピンと共に示す斜視図である。
【符号の説明】
1 ヒンジ部材 2 ヒンジピン 3 フック部 4 弾性下垂片 4a 押圧片部 5 原稿押さえ部材 5A1 リブ 6 ヒンジピン支受部 6′ ヒンジピン支受部 6a ヒンジピン係合片部 6b 解除片部 7A1 フック係合部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒンジピンと、端部にフック部を有する
    弾性下垂片とをそれぞれ設けたヒンジ部材と、原稿押さ
    え部材に設けられたヒンジピン支受部とを有し、前記弾
    性下垂片のフック部を画像形成装置本体に設けたフック
    係合部に引っ掛けて、ヒンジ部材を画像形成装置本体に
    着脱可能に固定し、且つ、ヒンジ部材のヒンジピンを、
    原稿押さえ部材に設けたヒンジピン支受部に回動可能に
    係合させることにより、原稿押さえ部材を画像形成装置
    本体に対し回動開閉自在に枢支した、原稿押さえ部材の
    枢支装置において、前記弾性下垂片を強制的に撓ませ
    て、フック部の、フック係合部に対する係合を外すため
    の押圧片部を、その弾性下垂片に設けたことを特徴とす
    る原稿押さえ部材の枢支装置。
  2. 【請求項2】 ヒンジピンを有するヒンジ部材と、原稿
    押さえ部材に設けられたヒンジピン支受部とを有し、前
    記ヒンジ部材を画像形成装置本体に着脱可能に固定し、
    且つ前記ヒンジピンを、原稿押さえ部材に設けたヒンジ
    ピン支受部に回動可能に係合させることにより、原稿押
    さえ部材を画像形成装置本体に対し回動開閉自在に枢支
    した、原稿押さえ部材の枢支装置において、前記ヒンジ
    ピン支受部を、ヒンジピンを着脱自在に係合させ、且
    つ、ヒンジピンの枢支部として機能するヒンジピン係合
    片部と、このヒンジピン係合片部に連なり、ヒンジピン
    着脱時に、ヒンジピン係合片部を開かせる解除片部とで
    構成したことを特徴とする原稿押さえ部材の枢支装置。
  3. 【請求項3】 原稿押さえ部材に一体に形成されたヒン
    ジピン係合片部を、該ヒンジピン係合片部と原稿押さえ
    部材とに一体に固定されたリブによって補強した請求項
    2に記載の原稿押さえ部材の枢支装置。
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JP2023010352A (ja) * 2021-07-09 2023-01-20 キヤノン株式会社 画像形成装置

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