JPH094193A - 防音床材 - Google Patents

防音床材

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JPH094193A
JPH094193A JP15960195A JP15960195A JPH094193A JP H094193 A JPH094193 A JP H094193A JP 15960195 A JP15960195 A JP 15960195A JP 15960195 A JP15960195 A JP 15960195A JP H094193 A JPH094193 A JP H094193A
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JP
Japan
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fiber
plywood
fibers
slits
layers
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JP15960195A
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English (en)
Inventor
Akira Iijima
彰 飯島
Seiichi Yoshida
誠一 吉田
Fumiyoshi Yoshikawa
文義 吉川
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Central Glass Co Ltd
Original Assignee
Central Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 木質表層板と木質合板からなり、該合板底面
側よりその巾方向あるいは更に長手方向に沿って適宜間
隔をもってスリットを刻成した化粧仕上板と、合板底面
側に不織布よりなる繊維マットの繊維相互を接着剤で結
合して形成した緩衝材を貼着し一体化した防音床材であ
って、前記マットが耐圧縮性および反発弾性に富む耐圧
合成繊維と、該耐圧合成繊維間を橋絡する絡合合成繊維
を含んだことからなる。 【効果】 耐圧性、解圧後の復元性、および防音、防振
性に優れ、これら機能を長期にわたり維持でき、また歩
行時等の不安定感を解消し、施工も容易に行える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、防音床材に係り、特に
床スラブ上に直貼りするうえで好適な防音床材に関す
る。
【0002】
【従来技術とその問題点】実公昭54−21477 号には、木
質単板片と、合板等からなり前記単板片の継ぎ目部に対
応する位置に切溝を配した下板と、更に柔軟性、クッシ
ョン性材料とを積層した木質積層床材が開示されてい
る。しかし、該公知例には特定の合成繊維系マットを採
用することは開示示唆されておらず、また該公知例は床
下地に凹凸が存在しても即応して密着でき、剥離等を生
ぜしめないことを主目的とするものである。
【0003】また特開平2-279868号には、スリットを刻
成した木質床材に、波状に成形した不織布を貼着、積層
した遮音床材が開示されているが、該公知例には特定の
合成繊維系マットを採用することは開示示唆されておら
ず、また不織布を波状に成形するうえで手間を要しコス
トを高騰する等実用性に欠けることは否めない。
【0004】更に特開平3 −241167号には木質材層と遮
音材層からなる防音床材であって、遮音材層は3.0 デニ
ール未満の特定太さ範囲の極細繊維からなり、2mm 未満
の特定厚み範囲を有することが開示されている。勿論当
該構成では防音効果を得るには不充分であって、開示さ
れるように更に有孔合板や不織布層を積層する必要があ
り、他方このようにより多層の構成とすることは製造上
手間を要しコストを高騰することは免れ得ない。
【0005】なお、木質板材層の下に、不織布層と軟質
樹脂層や制振材層を積層した多層構造とすること等も提
起されているが、前記同様製造上の手間、コストを考慮
すると実用上採用し難い。
【0006】本発明は、前記問題点、不都合点を解消
し、防音性に優れ、歩行時等の不安定感を解消し、施工
容易な防音床材を提供するものである。
【0007】
【問題点を解決するための手段】本発明は、木質表層板
と木質合板からなり、該合板底面側よりその巾方向ある
いは更に長手方向に沿って適宜間隔をもってスリットを
刻成した化粧仕上板と、合板底面側に不織布よりなる繊
維マットの繊維相互を接着剤で結合して形成した緩衝材
を貼着し一体化した防音床材であって、前記マットが耐
圧縮性および反発弾性に富む耐圧合成繊維と、該耐圧合
成繊維間を橋絡する絡合合成繊維を含んでなること、前
記防音床材における木質合板が、5層ないし7層の積層
板であり、その少なくとも上位2層を残し、下位層にス
リットを配したこと、さらに緩衝材における繊維マット
が、繊度10デニール超過の耐圧合成繊維と繊度10デニー
ル以下の絡合合成繊維の少なくとも2種の繊度の合成繊
維を含み、耐圧合成繊維と絡合合成繊維との比が25:75
ないし90:10であること、かつ、繊維マットの繊維相互
を弾性アクリル樹脂バインダーで結合させたことからな
る。
【0008】化粧仕上板は厚み 1mm以下程度の突板等の
木質表層板と、木質合板からなり、その全体厚みは特定
しないが 6mmないし十数mm程度とする。前記範囲より薄
いと可撓性が著しくなり歩行に際して不安定感をもよお
し易く、厚いと衝撃振動の抑制作用が減退する。
【0009】前記木質合板は5層ないし7層の積層板か
らなり、好ましくはその上位2層を残し、下位層にスリ
ットを配する。なおスリットは木質合板の巾方向に沿っ
て設けることを基本とするが、それに加えて更に長手方
向に沿って設けることができる。スリット間の間隔は任
意に選択することができ、10mm程度の間隔ないし数十mm
の間隔とする等適宜設定する。スリットは鋸やディスク
カッター等の各種刻設手段により刻成するもので、その
巾は 1mmを稍下回る程度ないし数mmとする等適宜定め
る。
【0010】該スリットは衝撃振動を受けた場合の水平
方向の振動伝播、拡散を抑えるべく配するもので、スリ
ット深さが前記より余りに浅いと振動の伝播、拡散を抑
制する作用が効果的でなく、他方深すぎると曲げ強度が
不充分となり、スリット上端を起点とする破断が生じ易
く、またそれを起因とする床鳴りを発生し易い。ちなみ
にスリット深さは、化粧仕上板の厚みに対し 3/5 ない
し 4/5 の範囲を目安とすればよい。
【0011】木質合板のサイズは規定するものではない
が、通常たとえば長手方向において900 mm前後、巾方向
において90ないし150mm 前後と長尺状を呈するものであ
り、巾方向に沿って多数のスリットを配すると長手方向
に屈曲し易く折損し易い。したがって好ましくは、木質
合板の少なくとも上位2層はスリット非貫入の層とする
ことにより、下位層においてスリットを設けても耐曲げ
性を維持し、前記スリット先端を起点とする破断を抑制
するので好都合である。
【0012】なお、木質表層板が薄いために、クラック
が発生する等の不具合が生じたりするケースがあるが、
木質表層板と木質合板との間に和紙やガラス繊維シート
等の層を介在させることにより前記不具合を解消でき
る。また、木質合板には前記スリットに加え多数の貫通
孔を穿設しておけば、防振、防音上更なる効果を発揮す
ることができる。
【0013】緩衝材を形成する不織布よりなる繊維マッ
トは繊度10デニール超過の耐圧縮性、反発弾性を有する
耐圧合成繊維と、繊度10デニール以下の絡合合成繊維を
含んでなり、それら比率は25:75ないし90:10とするも
ので、当該範囲より耐圧合成繊維が多く従って絡合合成
繊維が少ないと繊維相互の絡みが弱く変形等が生じ易
く、他方耐圧合成繊維が少ないと耐圧性、反発弾性が不
充分となる。なお、これら繊維をさらに樹脂バインダー
で結合することにより耐圧縮性、反発弾性等の機能が向
上し、長期使用においても変形等の不具合が生じ難く、
防音、防振機能の低下を抑制することができる。
【0014】絡合合成繊維は機械的に前記耐圧合成繊維
に絡み合い、掛止するもの、およびポリオレフィン系樹
脂等の如き融点 120℃以下の低融点の繊維であって、そ
の融点以上の加熱により前記耐圧合成繊維との接点で融
着するものを包含する。すなわち、繊維相互の絡み合い
や融着、加えて繊維相互の樹脂バインダーによる結合に
より変形や防音、防振機能の低下を抑制するものであ
る。
【0015】前記樹脂バインダーによる結合に際して
は、繊維マットにバインダー液を含浸させたうえで、バ
インダーを硬化させて形成する方法が採用できる。樹脂
バインダーとしては特に弾性アクリル樹脂系バインダー
が好適であり、これにより高い復元力を付与し、マット
の変形や防音、防振機能の低下を抑制することができ
る。
【0016】繊維マットには、合成繊維以外に金属繊
維、ガラス繊維、カーボン繊維等を添加混在させること
もでき、特に数デニールないし5〜6デニールオーダー
の金属細繊維を混在させれば繊維の橋絡、掛止作用も向
上する。
【0017】なお、防音床材の床スラブへの貼着施工に
際しては、緩衝材底面を接着剤を介して貼着し敷設する
が、緩衝材における繊維マットが繊度の高い耐圧合成繊
維のみのマットであると、比較的大きな空隙が生じてい
るためその内部深くに接着剤が侵入し、ともすれば防
振、防音性を損なう恐れがある。他方繊度の低い絡合合
成繊維を絡ませることにより空隙が細分化され、接着剤
が深く侵入するのを抑制し、従って防音、防振性が低下
するのを防ぐことができ、また施工も容易となる。緩衝
材は厚み数mmないし10mm程度が適当であり、それより薄
いと衝撃振動に対する緩衝作用が不充分であり、厚いと
歩行に際して不安定感をもよおし易い。
【0018】本発明は上記のごとく構成することによ
り、耐圧性、解圧後の復元性や防音、防振性に優れ、か
つ長期にわたり安定し、歩行時等の不安定感を解消し、
施工も容易に行えるという効果を奏するものである。
【0019】
【実施例】以下実施例を例示して本発明を説明する。図
1、図2、図3は本発明の実施の例を示し、防音床材の
長手方向に沿った部分側断面図である。
【0020】図1において、 1が木質表層板、 9が 7層
( 7プライ) の木質合板で、上層より順次 2、 3、 4、
5、 6、 7、 8 よりなる。うち上位 2層 2、 3は繊維
の配向方向が長手方向と平行であり、以下順次上の層に
対して配向方向を直交させた例を示す。木質合板 9には
図示のごとく合板の巾方向に伸びるスリット10を適宜間
隔をもって配する。先述のごとくスリットは更に長手方
向に沿って設けることもできる。9Aは木質表層板および
木質合板よりなる化粧仕上板である。
【0021】さらに木質合板 9の下には緩衝材11を貼着
する。先述の如く緩衝材11における繊維マットは、繊度
10デニール超過の耐圧縮性、反発弾性を有する耐圧合成
繊維と、繊度10デニール以下の絡合合成繊維を含み、そ
れら比率は25:75ないし90:10とするもので、それら少
なくとも2種の繊度からなる繊維の混紡としたことによ
り、防音、防振性に優れるとともに、特に耐圧合成繊維
は耐圧、弾発性に富む。また、絡合合成繊維が耐圧合成
繊維に強く絡んで橋絡することにより、耐圧性、解圧後
の復元性を発揮でき、防音、防振機能の低下を抑制でき
る。
【0022】さらにこれら合成繊維を樹脂バインダーで
結合したことにより、長期使用に際しても耐圧性、解圧
後の復元性を維持でき、防音、防振機能の低下を抑制す
ることができる。
【0023】なお、絡合合成繊維の少なくとも一部に低
融点繊維を採用し、耐圧合成繊維との接点で融着するよ
うにすれば、繊維相互の結合をより強固とすることがで
きる。また先述したように合成繊維に加えて金属細繊
維、ガラス繊維、カーボン繊維等を混在させることもで
きる。
【0024】図2は、木質合板9'において、前の実施例
同様の層2'、3'、4'、5'、6'、7'、8'の7 層 ( 7プラ
イ) の合板を採用したものであるが、上層繊維の配向方
向に対し順次下層の繊維の配向方向を直交させた例を示
した。なおスリット10の形成、緩衝材11の積層は前記実
施例と同様である。
【0025】図3は、木質合板9"において、層2"、3"、
4"、5"、6"の5 層 ( 5プライ) の合板を採用したもの
で、前記と同様上層繊維の配向方向に対し順次下層の繊
維の配向方向を直交させた例を示した。なおスリット10
の形成、緩衝材11の積層は前記と同様である。
【0026】〔実施例1〜7および比較例1〕表1、表
2に示す防音床材構成について、JIS A 1418に規定する
防音性能試験を行ない、JIA A 1419に基づき遮音等級
(LL 値) を求めた。
【0027】また歩行感についても試験し、沈降量4mm
以下で不安定感をもよおさないものを良、沈降量4mmを
越え不安定感が感じられるものを不可で評価した。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】表中、実施例1、4、5は図1に示される
ような構成(スリットは合板の巾方向および長手方向に
沿って設けたケース、および巾方向に沿ってのみ設けた
ケースがある)である。実施例2、6は図2に示される
ような構成、実施例3、7は図3に示されるような構成
(いずれもスリットは合板の巾方向および長手方向に沿
って設けたケース、および巾方向に沿ってのみ設けたケ
ースがある)であり、比較例1は木質表層板および木質
合板からなる化粧仕上板の構成は図3に示されるものと
同様ではあるが、緩衝材における繊維マットは30デニー
ルの繊維のみを用い、結合剤としての樹脂バインダーは
用いず、また緩衝材下層にポリエチレンフィルムをラミ
ネートしたものである。
【0031】結果は実施例1〜4において遮音等級 (L
L 値) 40付近、実施例5〜7において遮音等級 (LL
値) 43付近と良好であり、また歩行時の不安定感も感じ
られないものであった。他方比較例1は遮音等級 (LL
値) 50付近と劣り、また歩行感も劣るものであった。
【0032】
【発明の効果】以上のごとく本発明によれば、耐圧性、
解圧後の復元性、および防音、防振性に優れ、これら機
能を長期にわたり維持でき、また歩行時等の不安定感を
解消し、施工も容易に行えるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかる防音床材の部分側断
面図である。
【図2】別の態様にかかる部分側断面図である。
【図3】さらに別の態様にかかる部分側断面図である。
【符号の説明】
1 木質表層板 9. 9'.9" 木質合板 9A 化粧仕上板 10 スリット 11 緩衝材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】木質表層板と木質合板からなり、該合板底
    面側よりその巾方向あるいは更に長手方向に沿って適宜
    間隔をもってスリットを刻成した化粧仕上板と、合板底
    面側に不織布よりなる繊維マットの繊維相互を接着剤で
    結合して形成した緩衝材を貼着し一体化した防音床材で
    あって、前記マットが耐圧縮性および反発弾性に富む耐
    圧合成繊維と、該耐圧合成繊維間を橋絡する絡合合成繊
    維を含んでなることを特徴とする防音床材。
  2. 【請求項2】木質合板が5層ないし7層の積層板であ
    り、その少なくとも上位2層を残し、下位層にスリット
    を配したことを特徴とする請求項1記載の防音床材。
  3. 【請求項3】緩衝材における繊維マットが、繊度10デニ
    ール超過の耐圧合成繊維と繊度10デニール以下の絡合合
    成繊維の少なくとも2種の繊度の合成繊維を含み、耐圧
    合成繊維と絡合合成繊維との比が25:75ないし90:10で
    あることを特徴とする請求項1ないし2記載の防音床
    材。
  4. 【請求項4】繊維マットの繊維相互を弾性アクリル樹脂
    バインダーで結合させたことを特徴とする請求項1ない
    し3記載の防音床材。
JP15960195A 1995-06-26 1995-06-26 防音床材 Pending JPH094193A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100490804B1 (ko) * 2002-05-28 2005-05-24 보성목재(주) 마루 바닥재
WO2011155065A1 (ja) * 2010-06-11 2011-12-15 大日本印刷株式会社 床用化粧材
JP2014066126A (ja) * 2012-09-10 2014-04-17 Asahi Woodtec Corp 木質床材
JP2015218543A (ja) * 2014-05-21 2015-12-07 パナソニックIpマネジメント株式会社 直貼り床材
KR101706084B1 (ko) * 2016-02-01 2017-02-14 (주)재영 인테리어용 바닥재

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