JPH0940625A - N−長鎖アシルアミノ酸又はその塩の製造方法 - Google Patents
N−長鎖アシルアミノ酸又はその塩の製造方法Info
- Publication number
- JPH0940625A JPH0940625A JP19287295A JP19287295A JPH0940625A JP H0940625 A JPH0940625 A JP H0940625A JP 19287295 A JP19287295 A JP 19287295A JP 19287295 A JP19287295 A JP 19287295A JP H0940625 A JPH0940625 A JP H0940625A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- acid
- chain acylamino
- long
- acylamino acid
- salt
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ニトリルの含量が少なく、匂いの良好なN−
長鎖アシルアミノ酸又はその塩の製造法の提供。 【解決手段】 脂肪酸ハライドとアミノ酸を塩基性物質
の存在下反応させるか、又はアミドニトリルを塩基性物
質の存在下加水分解反応させて、一般式(4) 【化1】 (式中、R1CO- はC8-22 の脂肪酸残基、R2はH 又はC1-3
のアルキル基、R3はC1-5のアルキレン基、M は H又は陽
イオンを示す。)で表されるN−長鎖アシルアミノ酸又
はその塩を製造する際に、上記反応生成物に不活性ガス
または水蒸気を接触させか、あるいは溶解度パラメータ
ーδ〔cal/ml〕が10.0以下の溶剤による洗浄を行なう。
長鎖アシルアミノ酸又はその塩の製造法の提供。 【解決手段】 脂肪酸ハライドとアミノ酸を塩基性物質
の存在下反応させるか、又はアミドニトリルを塩基性物
質の存在下加水分解反応させて、一般式(4) 【化1】 (式中、R1CO- はC8-22 の脂肪酸残基、R2はH 又はC1-3
のアルキル基、R3はC1-5のアルキレン基、M は H又は陽
イオンを示す。)で表されるN−長鎖アシルアミノ酸又
はその塩を製造する際に、上記反応生成物に不活性ガス
または水蒸気を接触させか、あるいは溶解度パラメータ
ーδ〔cal/ml〕が10.0以下の溶剤による洗浄を行なう。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はN−長鎖アシルアミ
ノ酸又はその塩の製造方法に関し、詳しくは副生物、特
にニトリルの含量が少なく、匂いが良好なN−長鎖アシ
ルアミノ酸又はその塩の製造方法に関するものである。
ノ酸又はその塩の製造方法に関し、詳しくは副生物、特
にニトリルの含量が少なく、匂いが良好なN−長鎖アシ
ルアミノ酸又はその塩の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】N−長
鎖アシルアミノ酸及びその塩は優れた界面活性作用や静
菌作用等を有し、低刺激性であることから様々な分野に
おいて用いられている。従来、N−長鎖アシルアミノ酸
塩の製造法としては、アルカリ物質存在下アミノ酸と脂
肪酸ハライドを反応させるショッテン−バウマン(Schot
ten-Baumann)反応が知られており、種々の改良方法も開
示されている(特公昭46−8685号、特公昭51−
38681号、特開平4−368378号、特開平5−
70418号各公報)。またさらに、上記反応により得
られた塩を強酸で複分解し、N−長鎖アシルアミノ酸を
得る反応も知られている。また、本出願人は、ショッテ
ン−バウマン反応のような高価なアミノ酸を用いること
なく、安価な原料から製造されるアミドニトリルを用
い、これを加水分解してN−長鎖アシルアミノ酸塩を得
る方法を見いだし既に特許出願した(特願平6−115
107号、特願平6−40778号明細書参照)。
鎖アシルアミノ酸及びその塩は優れた界面活性作用や静
菌作用等を有し、低刺激性であることから様々な分野に
おいて用いられている。従来、N−長鎖アシルアミノ酸
塩の製造法としては、アルカリ物質存在下アミノ酸と脂
肪酸ハライドを反応させるショッテン−バウマン(Schot
ten-Baumann)反応が知られており、種々の改良方法も開
示されている(特公昭46−8685号、特公昭51−
38681号、特開平4−368378号、特開平5−
70418号各公報)。またさらに、上記反応により得
られた塩を強酸で複分解し、N−長鎖アシルアミノ酸を
得る反応も知られている。また、本出願人は、ショッテ
ン−バウマン反応のような高価なアミノ酸を用いること
なく、安価な原料から製造されるアミドニトリルを用
い、これを加水分解してN−長鎖アシルアミノ酸塩を得
る方法を見いだし既に特許出願した(特願平6−115
107号、特願平6−40778号明細書参照)。
【0003】しかしこれらの方法において得られるN−
長鎖アシルアミノ酸又はその塩中には、N−長鎖アシル
アミノ酸又はその塩の分解物である、長鎖を有するニト
リルが含まれており、アシル化反応条件や、加水分解条
件を最適化しても、副生するニトリルの含量を十分に低
減させることができず、匂いが十分に満足できるN−長
鎖アシルアミノ酸又はその塩は得られていなかった。
長鎖アシルアミノ酸又はその塩中には、N−長鎖アシル
アミノ酸又はその塩の分解物である、長鎖を有するニト
リルが含まれており、アシル化反応条件や、加水分解条
件を最適化しても、副生するニトリルの含量を十分に低
減させることができず、匂いが十分に満足できるN−長
鎖アシルアミノ酸又はその塩は得られていなかった。
【0004】従って、本発明の目的は、副生するニトリ
ルの含量が少なく、匂いの良好なN−長鎖アシルアミノ
酸又はその塩の製造方法を提供することにある。
ルの含量が少なく、匂いの良好なN−長鎖アシルアミノ
酸又はその塩の製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討の
結果、上記のような反応で得られる反応生成物に不活性
ガスまたは水蒸気を接触させるか、あるいは溶解度パラ
メーターδ〔cal/ml〕が10.0以下の溶剤による洗浄を行
なうことにより、上記課題を解決できることを見出し、
本発明を完成した。即ち本発明は、一般式(1)
結果、上記のような反応で得られる反応生成物に不活性
ガスまたは水蒸気を接触させるか、あるいは溶解度パラ
メーターδ〔cal/ml〕が10.0以下の溶剤による洗浄を行
なうことにより、上記課題を解決できることを見出し、
本発明を完成した。即ち本発明は、一般式(1)
【0006】
【化5】
【0007】(式中、R1CO- は炭素数8〜22の飽和また
は不飽和の脂肪酸残基を示し、X はハロゲン原子を示
す。)で表される脂肪酸ハライドと一般式(2)
は不飽和の脂肪酸残基を示し、X はハロゲン原子を示
す。)で表される脂肪酸ハライドと一般式(2)
【0008】
【化6】
【0009】(式中、R2はH あるいは炭素数1〜3の
直鎖又は分岐のアルキル基を示し、R3は炭素数1〜5の
直鎖又は分岐のアルキレン基を示す。)で表されるアミ
ノ酸とを塩基性物質の存在下反応させるか、あるいは一
般式(3)
直鎖又は分岐のアルキル基を示し、R3は炭素数1〜5の
直鎖又は分岐のアルキレン基を示す。)で表されるアミ
ノ酸とを塩基性物質の存在下反応させるか、あるいは一
般式(3)
【0010】
【化7】
【0011】(式中、R1,R2,R3は前記の意味を示
す。)で表されるアミドニトリルを塩基性物質の存在下
加水分解反応させて、一般式(4)
す。)で表されるアミドニトリルを塩基性物質の存在下
加水分解反応させて、一般式(4)
【0012】
【化8】
【0013】(式中、R1,R2及びR3は前記の意味を示
し、M は H又は陽イオンを示す。)で表されるN−長鎖
アシルアミノ酸又はその塩を製造する方法において、上
記反応生成物に、不活性ガス又は水蒸気を接触させる
か、あるいは溶解度パラメーターδ〔cal/ml〕が10.0以
下の溶剤による洗浄を行なうことを特徴とするN−長鎖
アシルアミノ酸又はその塩の製造方法を提供するもので
ある。
し、M は H又は陽イオンを示す。)で表されるN−長鎖
アシルアミノ酸又はその塩を製造する方法において、上
記反応生成物に、不活性ガス又は水蒸気を接触させる
か、あるいは溶解度パラメーターδ〔cal/ml〕が10.0以
下の溶剤による洗浄を行なうことを特徴とするN−長鎖
アシルアミノ酸又はその塩の製造方法を提供するもので
ある。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳細
に説明する。本発明において用いられる 一般式(1) で
表される脂肪酸ハライドとしては、直鎖又は分岐の炭素
数8〜22、好ましくは炭素数12〜18の飽和又は不飽和
の、特に好ましくは飽和の、更には炭素数12の飽和の脂
肪酸ハライドであればいずれでもよく、具体的には、ラ
ウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等
の単一組成の脂肪酸、ヤシ油脂肪酸、牛脂脂肪酸等の混
合脂肪酸の酸ハライド等が挙げられ、好ましくは酸クロ
リドである。脂肪酸ハライドの製造法は特に限定されな
いが、一般的な方法、例えば、脂肪酸と三塩化リン、塩
化チオニル、ホスゲン等を反応させて得ることができ
る。また、得られた脂肪酸ハライドはそのまま、あるい
は蒸留精製したものでも使用できるが、蒸留精製したも
のがより好ましい。
に説明する。本発明において用いられる 一般式(1) で
表される脂肪酸ハライドとしては、直鎖又は分岐の炭素
数8〜22、好ましくは炭素数12〜18の飽和又は不飽和
の、特に好ましくは飽和の、更には炭素数12の飽和の脂
肪酸ハライドであればいずれでもよく、具体的には、ラ
ウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等
の単一組成の脂肪酸、ヤシ油脂肪酸、牛脂脂肪酸等の混
合脂肪酸の酸ハライド等が挙げられ、好ましくは酸クロ
リドである。脂肪酸ハライドの製造法は特に限定されな
いが、一般的な方法、例えば、脂肪酸と三塩化リン、塩
化チオニル、ホスゲン等を反応させて得ることができ
る。また、得られた脂肪酸ハライドはそのまま、あるい
は蒸留精製したものでも使用できるが、蒸留精製したも
のがより好ましい。
【0015】また、一般式(2) で表されるアミノ酸とし
ては、グリシン、β−アラニン、N−メチル−β−アラ
ニン等が挙げられるが、β−アラニン、N−メチル−β
−アラニンが好ましく、β−アラニンが特に好ましい。
一般式(1) で表される脂肪酸ハライドと一般式(2) で表
されるアミノ酸との反応は、ショッテン−バウマン反応
と呼ばれるもので、アルカリ金属あるいはアルカリ土類
金属の水酸化物、炭酸塩又は重炭酸塩等の塩基性物質の
存在下、上記公報に記載されているような反応条件で行
うことができる。
ては、グリシン、β−アラニン、N−メチル−β−アラ
ニン等が挙げられるが、β−アラニン、N−メチル−β
−アラニンが好ましく、β−アラニンが特に好ましい。
一般式(1) で表される脂肪酸ハライドと一般式(2) で表
されるアミノ酸との反応は、ショッテン−バウマン反応
と呼ばれるもので、アルカリ金属あるいはアルカリ土類
金属の水酸化物、炭酸塩又は重炭酸塩等の塩基性物質の
存在下、上記公報に記載されているような反応条件で行
うことができる。
【0016】また、本発明において用いられる一般式
(3) で表されるアミドニトリルは、下記反応式に示すよ
うに、一般式(5) で表される脂肪酸、その低級アルキル
エステル又はそのハライドと、一般式(6) で表されるア
ミノニトリルを反応させることにより得られる。
(3) で表されるアミドニトリルは、下記反応式に示すよ
うに、一般式(5) で表される脂肪酸、その低級アルキル
エステル又はそのハライドと、一般式(6) で表されるア
ミノニトリルを反応させることにより得られる。
【0017】
【化9】
【0018】(式中、R1,R2,R3は前記の意味を示し、
Y はOH, OR4(R4は炭素数1〜3のアルキル基)又はハロ
ゲンを示す。) 一般式(5) で表される脂肪酸、その低級アルキルエステ
ル又はそのハライドとしては、直鎖又は分岐の炭素数8
〜22、好ましくは炭素数12〜18の飽和又は不飽和の、特
に好ましくは飽和の、更には炭素数12の飽和の脂肪酸、
その低級アルキルエステル又はそのハライドであればい
ずれでもよく、具体的には、ラウリン酸、パルミチン
酸、ステアリン酸、オレイン酸等の単一組成の脂肪酸、
ヤシ油脂肪酸、牛脂脂肪酸等の混合脂肪酸、そのメチル
エステル、エチルエステル、その酸クロリド等が挙げら
れる。
Y はOH, OR4(R4は炭素数1〜3のアルキル基)又はハロ
ゲンを示す。) 一般式(5) で表される脂肪酸、その低級アルキルエステ
ル又はそのハライドとしては、直鎖又は分岐の炭素数8
〜22、好ましくは炭素数12〜18の飽和又は不飽和の、特
に好ましくは飽和の、更には炭素数12の飽和の脂肪酸、
その低級アルキルエステル又はそのハライドであればい
ずれでもよく、具体的には、ラウリン酸、パルミチン
酸、ステアリン酸、オレイン酸等の単一組成の脂肪酸、
ヤシ油脂肪酸、牛脂脂肪酸等の混合脂肪酸、そのメチル
エステル、エチルエステル、その酸クロリド等が挙げら
れる。
【0019】また、一般式(6) で表されるアミノニトリ
ル中のR2は、H 或いは炭素数1〜3の直鎖又は分岐のア
ルキル基、R3は炭素数1〜5の直鎖又は分岐のアルキレ
ン基であるが、好ましくはR2としては H又はCH3-、R3と
しては-CH2- 、-CH2CH2-であり、特に好ましくはR2とし
ては H、R3としては-CH2CH2-である。一般式(6) で表さ
れるアミノニトリルの具体例としては、
ル中のR2は、H 或いは炭素数1〜3の直鎖又は分岐のア
ルキル基、R3は炭素数1〜5の直鎖又は分岐のアルキレ
ン基であるが、好ましくはR2としては H又はCH3-、R3と
しては-CH2- 、-CH2CH2-であり、特に好ましくはR2とし
ては H、R3としては-CH2CH2-である。一般式(6) で表さ
れるアミノニトリルの具体例としては、
【0020】
【化10】
【0021】等が挙げられ、より好ましくはH2NCH2CH2C
N である。このような反応により得られる一般式(3) で
表されるアミドニトリルの加水分解反応は、アミド基を
保持しつつシアノ基のみ加水分解する条件を選ぶ必要が
あり、塩基性物質の存在下で行う。塩基性物質として
は、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物、炭
酸塩或いは重炭酸塩から選ばれる1種又は2種以上が好
ましく、より好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウムである。塩基性物質の量は一般式(3) で表されるア
ミドニトリルに対し 0.9〜2.0 当量の範囲が好ましい。
また、加水分解反応の温度は60〜110 ℃の範囲が適当で
ある。
N である。このような反応により得られる一般式(3) で
表されるアミドニトリルの加水分解反応は、アミド基を
保持しつつシアノ基のみ加水分解する条件を選ぶ必要が
あり、塩基性物質の存在下で行う。塩基性物質として
は、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物、炭
酸塩或いは重炭酸塩から選ばれる1種又は2種以上が好
ましく、より好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウムである。塩基性物質の量は一般式(3) で表されるア
ミドニトリルに対し 0.9〜2.0 当量の範囲が好ましい。
また、加水分解反応の温度は60〜110 ℃の範囲が適当で
ある。
【0022】上記のようなショッテン−バウマン反応や
加水分解反応で得られる一般式(4)で表されるN−長鎖
アシルアミノ酸又はその塩において、M で示される陽イ
オンとしては、ナトリウム、カリウム、トリエタノール
アミン等が挙げられる。
加水分解反応で得られる一般式(4)で表されるN−長鎖
アシルアミノ酸又はその塩において、M で示される陽イ
オンとしては、ナトリウム、カリウム、トリエタノール
アミン等が挙げられる。
【0023】本発明においては、上記のような反応によ
り得られる反応生成物に不活性ガスまたは水蒸気を接触
させるか、あるいは溶解度パラメーターが10.0以下の溶
剤による洗浄を行なう。
り得られる反応生成物に不活性ガスまたは水蒸気を接触
させるか、あるいは溶解度パラメーターが10.0以下の溶
剤による洗浄を行なう。
【0024】反応生成物に不活性ガスまたは水蒸気を接
触させる方法として好ましい方法は、上記のような反応
により得られたN−長鎖アシルアミノ酸又はその塩の水
溶液を鉱酸でpH 0.5〜5、好ましくは1〜3に調整し
てN−長鎖アシルアミノ酸とした後、該N−長鎖アシル
アミノ酸の融解状態下で、水層とN−長鎖アシルアミノ
酸を含む有機層に分層し、次いで有機層に水、又は水と
塩基性物質とを添加してN−長鎖アシルアミノ酸の融解
温度以下に冷却して、N−長鎖アシルアミノ酸又はその
塩、あるいはこれらの混合物のスラリー又は水溶液を
得、このスラリー又は水溶液に、不活性ガス又は水蒸気
を接触させる方法が好ましい。
触させる方法として好ましい方法は、上記のような反応
により得られたN−長鎖アシルアミノ酸又はその塩の水
溶液を鉱酸でpH 0.5〜5、好ましくは1〜3に調整し
てN−長鎖アシルアミノ酸とした後、該N−長鎖アシル
アミノ酸の融解状態下で、水層とN−長鎖アシルアミノ
酸を含む有機層に分層し、次いで有機層に水、又は水と
塩基性物質とを添加してN−長鎖アシルアミノ酸の融解
温度以下に冷却して、N−長鎖アシルアミノ酸又はその
塩、あるいはこれらの混合物のスラリー又は水溶液を
得、このスラリー又は水溶液に、不活性ガス又は水蒸気
を接触させる方法が好ましい。
【0025】また、反応生成物を溶解度パラメーターが
10.0以下の溶剤により洗浄する方法としては、上記のよ
うな反応により得られたN−長鎖アシルアミノ酸又はそ
の塩の水溶液を鉱酸でpH 0.5〜5、好ましくは1〜3
に調整してN−長鎖アシルアミノ酸とした後、該N−長
鎖アシルアミノ酸の融解状態下で、水層とN−長鎖アシ
ルアミノ酸を含む有機層に分層し、次いで有機層に水と
塩基性物質とを添加し、N−長鎖アシルアミノ酸塩の水
溶液を得、この水溶液を、溶解度パラメーターが10.0以
下の溶剤により洗浄する方法が好ましい。
10.0以下の溶剤により洗浄する方法としては、上記のよ
うな反応により得られたN−長鎖アシルアミノ酸又はそ
の塩の水溶液を鉱酸でpH 0.5〜5、好ましくは1〜3
に調整してN−長鎖アシルアミノ酸とした後、該N−長
鎖アシルアミノ酸の融解状態下で、水層とN−長鎖アシ
ルアミノ酸を含む有機層に分層し、次いで有機層に水と
塩基性物質とを添加し、N−長鎖アシルアミノ酸塩の水
溶液を得、この水溶液を、溶解度パラメーターが10.0以
下の溶剤により洗浄する方法が好ましい。
【0026】本発明においては、不活性ガス又は水蒸気
の接触、あるいは溶解度パラメーターが10.0以下の溶剤
による洗浄を行う前に、上記のように、N−長鎖アシル
アミノ酸又はその塩の水溶液を鉱酸でpH 0.5〜5、好
ましくは1〜3に調整してN−長鎖アシルアミノ酸とし
た後、該N−長鎖アシルアミノ酸の融解状態下で、水層
とN−長鎖アシルアミノ酸を含む有機層に分層すること
が好ましい。ここで用いられる鉱酸としては、塩酸又は
硫酸が好ましく、pH 0.5〜5に調整することによりN
−長鎖アシルアミノ酸塩からN−長鎖アシルアミノ酸へ
の変換がおこる。その後、N−長鎖アシルアミノ酸が融
解する温度以上、通常、室温以上 100℃以下の温度に昇
温して、N−長鎖アシルアミノ酸を融解させた後、水層
とN−長鎖アシルアミノ酸を含む有機層とを分層する。
100 ℃より高い温度に昇温すると、水の沸点を越すた
め、加圧下での分層が必要となり多額の設備費用が必要
となり、好ましくない。なお、N−長鎖アシルアミノ酸
が融解している状態とは、流動性を保ち液状化している
状態をいう。この分層をN−長鎖アシルアミノ酸の融点
以上の温度で実施することはもちろん可能であるが、N
−長鎖アシルアミノ酸は含水すると融点以下の温度でも
融解するため、比較的低温でも分層することができる。
分層したものから有機層を分離し、この有機層に水、又
は水と塩基性物質とを添加してN−長鎖アシルアミノ酸
の融解温度以下に冷却して、N−長鎖アシルアミノ酸又
はその塩、あるいはこれらの混合物のスラリー又は水溶
液を得、このスラリー又は水溶液に、不活性ガス又は水
蒸気を接触させるか、有機層に水と塩基性物質とを添加
し、N−長鎖アシルアミノ酸塩の水溶液を得、この水溶
液を溶解度パラメーターが10.0以下の溶剤により洗浄す
る。
の接触、あるいは溶解度パラメーターが10.0以下の溶剤
による洗浄を行う前に、上記のように、N−長鎖アシル
アミノ酸又はその塩の水溶液を鉱酸でpH 0.5〜5、好
ましくは1〜3に調整してN−長鎖アシルアミノ酸とし
た後、該N−長鎖アシルアミノ酸の融解状態下で、水層
とN−長鎖アシルアミノ酸を含む有機層に分層すること
が好ましい。ここで用いられる鉱酸としては、塩酸又は
硫酸が好ましく、pH 0.5〜5に調整することによりN
−長鎖アシルアミノ酸塩からN−長鎖アシルアミノ酸へ
の変換がおこる。その後、N−長鎖アシルアミノ酸が融
解する温度以上、通常、室温以上 100℃以下の温度に昇
温して、N−長鎖アシルアミノ酸を融解させた後、水層
とN−長鎖アシルアミノ酸を含む有機層とを分層する。
100 ℃より高い温度に昇温すると、水の沸点を越すた
め、加圧下での分層が必要となり多額の設備費用が必要
となり、好ましくない。なお、N−長鎖アシルアミノ酸
が融解している状態とは、流動性を保ち液状化している
状態をいう。この分層をN−長鎖アシルアミノ酸の融点
以上の温度で実施することはもちろん可能であるが、N
−長鎖アシルアミノ酸は含水すると融点以下の温度でも
融解するため、比較的低温でも分層することができる。
分層したものから有機層を分離し、この有機層に水、又
は水と塩基性物質とを添加してN−長鎖アシルアミノ酸
の融解温度以下に冷却して、N−長鎖アシルアミノ酸又
はその塩、あるいはこれらの混合物のスラリー又は水溶
液を得、このスラリー又は水溶液に、不活性ガス又は水
蒸気を接触させるか、有機層に水と塩基性物質とを添加
し、N−長鎖アシルアミノ酸塩の水溶液を得、この水溶
液を溶解度パラメーターが10.0以下の溶剤により洗浄す
る。
【0027】ここで用いられる塩基性物質としては、特
に限定されないが、トリエタノールアミン、トリエチル
アミン等のアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム
等のアルカリ金属の水酸化物等が挙げられる。
に限定されないが、トリエタノールアミン、トリエチル
アミン等のアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム
等のアルカリ金属の水酸化物等が挙げられる。
【0028】本発明における、不活性ガス又は水蒸気の
接触は、温度;室温〜100 ℃、好ましくは40〜60℃、圧
力;常圧〜10mmHg、好ましくは 200〜400mmHg 、不活性
ガス量;100 〜10,000リットル/kg(対N−長鎖アシル
アミノ酸又はその塩)、好ましくは500 〜5,000 リット
ル/kg、スチーム量; 0.1〜10重量倍(対N−長鎖アシ
ルアミノ酸又はその塩の固形分)、好ましくは 0.5〜3
重量倍、スラリー又はN−長鎖アシルアミノ酸塩濃度;
N−長鎖アシルアミノ酸として10〜50重量%の条件で行
い、バッチ式で行っても連続式で行ってもかまわない。
本発明に用いられる不活性ガスとしては、窒素、ヘリウ
ム、アルゴン等が挙げられる。
接触は、温度;室温〜100 ℃、好ましくは40〜60℃、圧
力;常圧〜10mmHg、好ましくは 200〜400mmHg 、不活性
ガス量;100 〜10,000リットル/kg(対N−長鎖アシル
アミノ酸又はその塩)、好ましくは500 〜5,000 リット
ル/kg、スチーム量; 0.1〜10重量倍(対N−長鎖アシ
ルアミノ酸又はその塩の固形分)、好ましくは 0.5〜3
重量倍、スラリー又はN−長鎖アシルアミノ酸塩濃度;
N−長鎖アシルアミノ酸として10〜50重量%の条件で行
い、バッチ式で行っても連続式で行ってもかまわない。
本発明に用いられる不活性ガスとしては、窒素、ヘリウ
ム、アルゴン等が挙げられる。
【0029】特に本発明においては、不活性ガス又は水
蒸気の接触を、N−長鎖アシルアミノ酸及びその塩の一
部又は全部が結晶として析出した状態、即ち、N−長鎖
アシルアミノ酸の融解温度以下つまりN−長鎖アシルア
ミノ酸の結晶が析出したスラリー状態で行うと、泡立ち
が少なくより効果的にニトリルを除去することができ好
ましい。
蒸気の接触を、N−長鎖アシルアミノ酸及びその塩の一
部又は全部が結晶として析出した状態、即ち、N−長鎖
アシルアミノ酸の融解温度以下つまりN−長鎖アシルア
ミノ酸の結晶が析出したスラリー状態で行うと、泡立ち
が少なくより効果的にニトリルを除去することができ好
ましい。
【0030】また、本発明において、溶解度パラメータ
ーが10.0以下の溶剤による洗浄を行う際には、かかる溶
剤の使用量は、副生しているニトリルを十分に除去でき
る量であれは特に限定されないが、N−長鎖アシルアミ
ノ酸又はその塩に対して1〜100 重量倍が好ましく、5
〜20重量倍が特に好ましい。またこの溶剤洗浄の温度は
室温〜溶剤の沸点までの範囲であれば特に限定されず、
バッチ式で行っても連続式で行ってもかまわない。
ーが10.0以下の溶剤による洗浄を行う際には、かかる溶
剤の使用量は、副生しているニトリルを十分に除去でき
る量であれは特に限定されないが、N−長鎖アシルアミ
ノ酸又はその塩に対して1〜100 重量倍が好ましく、5
〜20重量倍が特に好ましい。またこの溶剤洗浄の温度は
室温〜溶剤の沸点までの範囲であれば特に限定されず、
バッチ式で行っても連続式で行ってもかまわない。
【0031】本発明に用いられる溶解度パラメーターが
10.0以下の溶剤としては、ヘキサン、ヘプタン、石油エ
ーテル、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、酢酸エ
チル等が挙げられ、ヘキサンが特に好ましい。溶解度パ
ラメーターが10.0より大きい溶剤を用いると、N−長鎖
アシルアミノ酸又はその塩とニトリルとの分離を効率良
く行うことができない。
10.0以下の溶剤としては、ヘキサン、ヘプタン、石油エ
ーテル、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、酢酸エ
チル等が挙げられ、ヘキサンが特に好ましい。溶解度パ
ラメーターが10.0より大きい溶剤を用いると、N−長鎖
アシルアミノ酸又はその塩とニトリルとの分離を効率良
く行うことができない。
【0032】
【発明の効果】本発明の方法により、副生するニトリル
含量が少なく、匂いの良好なN−長鎖アシルアミノ酸又
はその塩を得ることができる。
含量が少なく、匂いの良好なN−長鎖アシルアミノ酸又
はその塩を得ることができる。
【0033】
【実施例】以下、合成例及び実施例により本発明を更に
詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定され
るものではない。尚、例中の%は特記しない限り重量基
準である。
詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定され
るものではない。尚、例中の%は特記しない限り重量基
準である。
【0034】合成例1(N−ラウロイル−β−アラニン
カリウム塩水溶液の合成) ラウリン酸メチル1072g(5mol)を攪拌機、冷却管、温度
計を具備した5リットルの4つ口丸底フラスコに入れて
攪拌した。反応容器内を窒素により置換後、β−アミノ
プロピオニトリル 350g(5mol)、次いで28%ナトリウム
メチラートメタノール溶液を48g(0.25mol) 添加し、90
℃まで昇温し、その温度で6時間熟成した。次いで、リ
ン酸を40g(0.4mol)添加し中和した。中和物を減圧濾過
し、触媒を除去した。次いで、バッチ式ガラス蒸留装置
を用い、 0.5〜1.0mmHg 、 180〜220 ℃で減圧下蒸留
し、N−ラウロイル−β−アミノプロピオニトリルを得
た。得られた蒸留N−ラウロイル−β−アミノプロピオ
ニトリル(純度95%)39.9g(0.15mol) 、イオン交換水
43.2g、20%水酸化カリウム50.5g(0.18mol) を攪拌
機、冷却管、温度計を具備した500ml 4つ口丸底フラス
コに仕込み、90℃で15時間反応し、33%N−ラウロイル
−β−アラニンカリウム塩水溶液を得た。この反応の反
応式を以下に示す。
カリウム塩水溶液の合成) ラウリン酸メチル1072g(5mol)を攪拌機、冷却管、温度
計を具備した5リットルの4つ口丸底フラスコに入れて
攪拌した。反応容器内を窒素により置換後、β−アミノ
プロピオニトリル 350g(5mol)、次いで28%ナトリウム
メチラートメタノール溶液を48g(0.25mol) 添加し、90
℃まで昇温し、その温度で6時間熟成した。次いで、リ
ン酸を40g(0.4mol)添加し中和した。中和物を減圧濾過
し、触媒を除去した。次いで、バッチ式ガラス蒸留装置
を用い、 0.5〜1.0mmHg 、 180〜220 ℃で減圧下蒸留
し、N−ラウロイル−β−アミノプロピオニトリルを得
た。得られた蒸留N−ラウロイル−β−アミノプロピオ
ニトリル(純度95%)39.9g(0.15mol) 、イオン交換水
43.2g、20%水酸化カリウム50.5g(0.18mol) を攪拌
機、冷却管、温度計を具備した500ml 4つ口丸底フラス
コに仕込み、90℃で15時間反応し、33%N−ラウロイル
−β−アラニンカリウム塩水溶液を得た。この反応の反
応式を以下に示す。
【0035】
【化11】
【0036】合成例2(N−ラウロイル−β−アラニン
カリウム塩水溶液の合成) β−アラニン98g(1.1mol)を攪拌機、冷却管、温度計を
具備した2リットル4つ口丸底フラスコに入れて攪拌
し、イオン交換水 399gに溶解させた。これに48%水酸
化カリウム水溶液 129gを加えてβ−アラニンカリウム
塩水溶液を得た。次いで、ラウリン酸クロリド 219g(1
mol)を30%水酸化カリウム水溶液 187gを用いてpH 1
1.5 に調整しながら、約 1.5時間かけて添加した。さら
に50℃で1時間攪拌し、N−ラウロイル−β−アラニン
カリウム塩を28.5%含む水溶液1032gを得た。この反応
の反応式を以下に示す。
カリウム塩水溶液の合成) β−アラニン98g(1.1mol)を攪拌機、冷却管、温度計を
具備した2リットル4つ口丸底フラスコに入れて攪拌
し、イオン交換水 399gに溶解させた。これに48%水酸
化カリウム水溶液 129gを加えてβ−アラニンカリウム
塩水溶液を得た。次いで、ラウリン酸クロリド 219g(1
mol)を30%水酸化カリウム水溶液 187gを用いてpH 1
1.5 に調整しながら、約 1.5時間かけて添加した。さら
に50℃で1時間攪拌し、N−ラウロイル−β−アラニン
カリウム塩を28.5%含む水溶液1032gを得た。この反応
の反応式を以下に示す。
【0037】
【化12】
【0038】実施例1 合成例1で得られた33%N−ラウロイル−β−アラニン
カリウム塩水溶液 200gを攪拌機、冷却管、温度計を具
備した1リットル4つ口底抜きフラスコに仕込み、70℃
で35%塩酸49g(0.47mol)を1時間かけて滴下してpH
1に調整した。同温度で1時間熟成後、95℃に昇温して
15分間攪拌することによりN−ラウロイル−β−アラニ
ンを融解させて液体にした。同温度で10分間静置したと
ころ有機層と水層に分層した。下層(水層)を抜き出
し、得られた上層の有機層にイオン交換水を110 g攪拌
しながら添加し、50℃に冷却し白色のスラリーとした。
同温度を維持しながら、圧力を 300mmHgまで低下させ、
系内の温度、圧力を保ちながら水蒸気を20g/Hrの割合
でスラリー中に3時間吹き込んだ。圧力を常圧にもど
し、減圧濾過、乾燥を行い白色のN−ラウロイル−β−
アラニンを得た。得られたN−ラウロイル−β−アラニ
ン中のニトリル量、匂い評価、ラウリン酸量及び塩化物
量を表1に示す。
カリウム塩水溶液 200gを攪拌機、冷却管、温度計を具
備した1リットル4つ口底抜きフラスコに仕込み、70℃
で35%塩酸49g(0.47mol)を1時間かけて滴下してpH
1に調整した。同温度で1時間熟成後、95℃に昇温して
15分間攪拌することによりN−ラウロイル−β−アラニ
ンを融解させて液体にした。同温度で10分間静置したと
ころ有機層と水層に分層した。下層(水層)を抜き出
し、得られた上層の有機層にイオン交換水を110 g攪拌
しながら添加し、50℃に冷却し白色のスラリーとした。
同温度を維持しながら、圧力を 300mmHgまで低下させ、
系内の温度、圧力を保ちながら水蒸気を20g/Hrの割合
でスラリー中に3時間吹き込んだ。圧力を常圧にもど
し、減圧濾過、乾燥を行い白色のN−ラウロイル−β−
アラニンを得た。得られたN−ラウロイル−β−アラニ
ン中のニトリル量、匂い評価、ラウリン酸量及び塩化物
量を表1に示す。
【0039】実施例2 合成例1で得られた33%N−ラウロイル−β−アラニン
カリウム塩水溶液 200gを攪拌機、冷却管、温度計を具
備した1リットル4つ口底抜きフラスコに仕込み、70℃
で35%塩酸49g(0.47mol)を1時間かけて滴下してpH
1に調整した。同温度で1時間熟成後、95℃に昇温して
15分間攪拌することによりN−ラウロイル−β−アラニ
ンを融解させて液体にした。同温度で10分間静置したと
ころ有機層と水層に分層した。下層(水層)を抜き出
し、得られた上層の有機層にイオン交換水を110 g攪拌
しながら添加し、50℃に冷却し白色のスラリーとした。
同温度を維持しながら、圧力を 300mmHgまで低下させ、
系内の温度、圧力を保ちながら水蒸気を20g/Hrの割合
でスラリー中に3時間吹き込んだ。圧力を常圧にもど
し、トリエタノールアミン50gを添加し、均一なN−ラ
ウロイル−β−アラニントリエタノールアミン塩水溶液
を得た。得られたN−ラウロイル−β−アラニントリエ
タノールアミン塩水溶液中のニトリル量、匂い評価、ラ
ウリン酸量及び塩化物量を表1に示す。
カリウム塩水溶液 200gを攪拌機、冷却管、温度計を具
備した1リットル4つ口底抜きフラスコに仕込み、70℃
で35%塩酸49g(0.47mol)を1時間かけて滴下してpH
1に調整した。同温度で1時間熟成後、95℃に昇温して
15分間攪拌することによりN−ラウロイル−β−アラニ
ンを融解させて液体にした。同温度で10分間静置したと
ころ有機層と水層に分層した。下層(水層)を抜き出
し、得られた上層の有機層にイオン交換水を110 g攪拌
しながら添加し、50℃に冷却し白色のスラリーとした。
同温度を維持しながら、圧力を 300mmHgまで低下させ、
系内の温度、圧力を保ちながら水蒸気を20g/Hrの割合
でスラリー中に3時間吹き込んだ。圧力を常圧にもど
し、トリエタノールアミン50gを添加し、均一なN−ラ
ウロイル−β−アラニントリエタノールアミン塩水溶液
を得た。得られたN−ラウロイル−β−アラニントリエ
タノールアミン塩水溶液中のニトリル量、匂い評価、ラ
ウリン酸量及び塩化物量を表1に示す。
【0040】実施例3 合成例1で得られた33%N−ラウロイル−β−アラニン
カリウム塩水溶液 200gを攪拌機、冷却管、温度計を具
備した1リットル4つ口底抜きフラスコに仕込み、70℃
で35%塩酸49g(0.47mol)を1時間かけて滴下してpH
1に調整した。同温度で1時間熟成後、95℃に昇温して
15分間攪拌することによりN−ラウロイル−β−アラニ
ンを融解させて液体にした。同温度で10分間静置したと
ころ有機層と水層に分層した。下層(水層)を抜き出
し、得られた上層の有機層にイオン交換水を110 g攪拌
しながら添加し、50℃に冷却し白色のスラリーとした。
同温度を維持しながら、圧力を 300mmHgまで低下させ、
系内の温度、圧力を保ちながら窒素ガスを20リットル/
Hrの割合でスラリー中に3時間吹き込んだ。圧力を常圧
に戻し、トリエタノールアミン50gを添加し、均一なN
−ラウロイル−β−アラニントリエタノールアミン塩水
溶液を得た。得られたN−ラウロイル−β−アラニント
リエタノールアミン塩水溶液中のニトリル量、匂い評
価、ラウリン酸量及び塩化物量を表1に示す。
カリウム塩水溶液 200gを攪拌機、冷却管、温度計を具
備した1リットル4つ口底抜きフラスコに仕込み、70℃
で35%塩酸49g(0.47mol)を1時間かけて滴下してpH
1に調整した。同温度で1時間熟成後、95℃に昇温して
15分間攪拌することによりN−ラウロイル−β−アラニ
ンを融解させて液体にした。同温度で10分間静置したと
ころ有機層と水層に分層した。下層(水層)を抜き出
し、得られた上層の有機層にイオン交換水を110 g攪拌
しながら添加し、50℃に冷却し白色のスラリーとした。
同温度を維持しながら、圧力を 300mmHgまで低下させ、
系内の温度、圧力を保ちながら窒素ガスを20リットル/
Hrの割合でスラリー中に3時間吹き込んだ。圧力を常圧
に戻し、トリエタノールアミン50gを添加し、均一なN
−ラウロイル−β−アラニントリエタノールアミン塩水
溶液を得た。得られたN−ラウロイル−β−アラニント
リエタノールアミン塩水溶液中のニトリル量、匂い評
価、ラウリン酸量及び塩化物量を表1に示す。
【0041】実施例4 合成例1で得られた33%N−ラウロイル−β−アラニン
カリウム塩水溶液 200gを攪拌機、冷却管、温度計を具
備した1リットル4つ口底抜きフラスコに仕込み、70℃
で35%塩酸49g(0.47mol)を1時間かけて滴下してpH
1に調整した。同温度で1時間熟成後、95℃に昇温して
15分間攪拌することによりN−ラウロイル−β−アラニ
ンを融解させて液体にした。同温度で10分間静置したと
ころ有機層と水層に分層した。下層(水層)を抜き出
し、得られた上層の有機層にイオン交換水を110 g、ト
リエタノールアミン50gを攪拌しながら添加し、50℃に
冷却し均一な、N−ラウロイル−β−アラニントリエタ
ノールアミン塩水溶液を得た。同温度を維持しながら、
圧力を 300mmHgまで低下させ、系内の温度、圧力を保ち
ながら水蒸気を30g/Hrの割合でスラリー中に3時間吹
き込んだ。圧力を常圧にもどし、N−ラウロイル−β−
アラニントリエタノールアミン塩水溶液を得た。得られ
たN−ラウロイル−β−アラニントリエタノールアミン
塩水溶液中のニトリル量、匂い評価、ラウリン酸量及び
塩化物量を表1に示す。
カリウム塩水溶液 200gを攪拌機、冷却管、温度計を具
備した1リットル4つ口底抜きフラスコに仕込み、70℃
で35%塩酸49g(0.47mol)を1時間かけて滴下してpH
1に調整した。同温度で1時間熟成後、95℃に昇温して
15分間攪拌することによりN−ラウロイル−β−アラニ
ンを融解させて液体にした。同温度で10分間静置したと
ころ有機層と水層に分層した。下層(水層)を抜き出
し、得られた上層の有機層にイオン交換水を110 g、ト
リエタノールアミン50gを攪拌しながら添加し、50℃に
冷却し均一な、N−ラウロイル−β−アラニントリエタ
ノールアミン塩水溶液を得た。同温度を維持しながら、
圧力を 300mmHgまで低下させ、系内の温度、圧力を保ち
ながら水蒸気を30g/Hrの割合でスラリー中に3時間吹
き込んだ。圧力を常圧にもどし、N−ラウロイル−β−
アラニントリエタノールアミン塩水溶液を得た。得られ
たN−ラウロイル−β−アラニントリエタノールアミン
塩水溶液中のニトリル量、匂い評価、ラウリン酸量及び
塩化物量を表1に示す。
【0042】実施例5 合成例2で得られた28.5%N−ラウロイル−β−アラニ
ンカリウム塩水溶液を236 g用いた以外は実施例1と同
様の操作を行い、N−ラウロイル−β−アラニンを得
た。得られたN−ラウロイル−β−アラニン中のニトリ
ル量、匂い評価、ラウリン酸量及び塩化物量を表1に示
す。
ンカリウム塩水溶液を236 g用いた以外は実施例1と同
様の操作を行い、N−ラウロイル−β−アラニンを得
た。得られたN−ラウロイル−β−アラニン中のニトリ
ル量、匂い評価、ラウリン酸量及び塩化物量を表1に示
す。
【0043】実施例6 合成例2で得られた28.5%N−ラウロイル−β−アラニ
ンカリウム塩水溶液を236 g用いた以外は実施例2と同
様の操作を行い、N−ラウロイル−β−アラニントリエ
タノールアミン塩水溶液を得た。得られたN−ラウロイ
ル−β−アラニントリエタノールアミン塩水溶液中のニ
トリル量、匂い評価、ラウリン酸量及び塩化物量を表1
に示す。
ンカリウム塩水溶液を236 g用いた以外は実施例2と同
様の操作を行い、N−ラウロイル−β−アラニントリエ
タノールアミン塩水溶液を得た。得られたN−ラウロイ
ル−β−アラニントリエタノールアミン塩水溶液中のニ
トリル量、匂い評価、ラウリン酸量及び塩化物量を表1
に示す。
【0044】実施例7 合成例2で得られた28.5%N−ラウロイル−β−アラニ
ンカリウム塩水溶液を236 g用いた以外は実施例3と同
様の操作を行い、N−ラウロイル−β−アラニントリエ
タノールアミン塩水溶液を得た。得られたN−ラウロイ
ル−β−アラニントリエタノールアミン塩水溶液中のニ
トリル量、匂い評価、ラウリン酸量及び塩化物量を表1
に示す。
ンカリウム塩水溶液を236 g用いた以外は実施例3と同
様の操作を行い、N−ラウロイル−β−アラニントリエ
タノールアミン塩水溶液を得た。得られたN−ラウロイ
ル−β−アラニントリエタノールアミン塩水溶液中のニ
トリル量、匂い評価、ラウリン酸量及び塩化物量を表1
に示す。
【0045】実施例8 合成例2で得られた28.5%N−ラウロイル−β−アラニ
ンカリウム塩水溶液を236 g用いた以外は実施例4と同
様の操作を行い、N−ラウロイル−β−アラニントリエ
タノールアミン塩水溶液を得た。得られたN−ラウロイ
ル−β−アラニントリエタノールアミン塩水溶液中のニ
トリル量、匂い評価、ラウリン酸量及び塩化物量を表1
に示す。
ンカリウム塩水溶液を236 g用いた以外は実施例4と同
様の操作を行い、N−ラウロイル−β−アラニントリエ
タノールアミン塩水溶液を得た。得られたN−ラウロイ
ル−β−アラニントリエタノールアミン塩水溶液中のニ
トリル量、匂い評価、ラウリン酸量及び塩化物量を表1
に示す。
【0046】実施例9 合成例1で得られた33%N−ラウロイル−β−アラニン
カリウム水溶液 100gを攪拌機、冷却管、温度計を具備
した1リットル4つ口底抜きフラスコに仕込み、70℃で
35%塩酸24.5g(0.24mol)を1時間かけて滴下してpH
1に調整した。同温度で1時間熟成後、95℃に昇温して
15分間攪拌することによりN−ラウロイル−β−アラニ
ンを融解させて液体にした。同温度で10分間静置したと
ころ有機層と水層に分層した。下層(水層)を抜き出
し、得られた上層の有機層にイオン交換水を55g、トリ
エタノールアミン25gを攪拌しながら添加し、50℃に冷
却し均一な、N−ラウロイル−β−アラニントリエタノ
ールアミン塩水溶液を得た。更に、ヘキサンを 290g添
加し、同温度で1時間攪拌した。15分間静置後、ヘキサ
ン層を除去し、更にヘキサンを完全に除去するため50
℃、300mmHg 、1時間処理して、N−ラウロイル−β−
アラニントリエタノールアミン塩水溶液を得た。得られ
たN−ラウロイル−β−アラニントリエタノールアミン
塩水溶液中のニトリル量、匂い評価、ラウリン酸量及び
塩化物量を表1に示す。
カリウム水溶液 100gを攪拌機、冷却管、温度計を具備
した1リットル4つ口底抜きフラスコに仕込み、70℃で
35%塩酸24.5g(0.24mol)を1時間かけて滴下してpH
1に調整した。同温度で1時間熟成後、95℃に昇温して
15分間攪拌することによりN−ラウロイル−β−アラニ
ンを融解させて液体にした。同温度で10分間静置したと
ころ有機層と水層に分層した。下層(水層)を抜き出
し、得られた上層の有機層にイオン交換水を55g、トリ
エタノールアミン25gを攪拌しながら添加し、50℃に冷
却し均一な、N−ラウロイル−β−アラニントリエタノ
ールアミン塩水溶液を得た。更に、ヘキサンを 290g添
加し、同温度で1時間攪拌した。15分間静置後、ヘキサ
ン層を除去し、更にヘキサンを完全に除去するため50
℃、300mmHg 、1時間処理して、N−ラウロイル−β−
アラニントリエタノールアミン塩水溶液を得た。得られ
たN−ラウロイル−β−アラニントリエタノールアミン
塩水溶液中のニトリル量、匂い評価、ラウリン酸量及び
塩化物量を表1に示す。
【0047】実施例10 合成例2で得られた28.5%N−ラウロイル−β−アラニ
ンカリウム水溶液を118 g用いた以外は実施例9と同様
の操作を行い、N−ラウロイル−β−アラニントリエタ
ノールアミン塩水溶液を得た。得られたN−ラウロイル
−β−アラニントリエタノールアミン塩水溶液中のニト
リル量、匂い評価、ラウリン酸量及び塩化物量を表1に
示す。
ンカリウム水溶液を118 g用いた以外は実施例9と同様
の操作を行い、N−ラウロイル−β−アラニントリエタ
ノールアミン塩水溶液を得た。得られたN−ラウロイル
−β−アラニントリエタノールアミン塩水溶液中のニト
リル量、匂い評価、ラウリン酸量及び塩化物量を表1に
示す。
【0048】比較例1 合成例1で得られた33%N−ラウロイル−β−アラニン
カリウム塩水溶液 100gを攪拌機、冷却管、温度計を具
備した1リットル4つ口底抜きフラスコに仕込み、70℃
で35%塩酸24.5g(0.24mol)を1時間かけて滴下してp
H1に調整した。同温度で1時間熟成後、95℃に昇温し
て15分間攪拌することによりN−ラウロイル−β−アラ
ニンを融解させて液体にした。同温度で10分間静置した
ところ有機層と水層に分層した。下層(水層)を抜き出
し、得られた上層の有機層にイオン交換水を55g攪拌し
ながら添加し、50℃に冷却し白色のスラリーとした。こ
れを減圧濾過、乾燥を行い、白色のN−ラウロイル−β
−アラニンを得た。得られたN−ラウロイル−β−アラ
ニン中のニトリル量、匂い評価、ラウリン酸量及び塩化
物量を表1に示す。
カリウム塩水溶液 100gを攪拌機、冷却管、温度計を具
備した1リットル4つ口底抜きフラスコに仕込み、70℃
で35%塩酸24.5g(0.24mol)を1時間かけて滴下してp
H1に調整した。同温度で1時間熟成後、95℃に昇温し
て15分間攪拌することによりN−ラウロイル−β−アラ
ニンを融解させて液体にした。同温度で10分間静置した
ところ有機層と水層に分層した。下層(水層)を抜き出
し、得られた上層の有機層にイオン交換水を55g攪拌し
ながら添加し、50℃に冷却し白色のスラリーとした。こ
れを減圧濾過、乾燥を行い、白色のN−ラウロイル−β
−アラニンを得た。得られたN−ラウロイル−β−アラ
ニン中のニトリル量、匂い評価、ラウリン酸量及び塩化
物量を表1に示す。
【0049】比較例2 合成例1で得られた33%N−ラウロイル−β−アラニン
カリウム塩水溶液 100gを攪拌機、冷却管、温度計を具
備した1リットル4つ口底抜きフラスコに仕込み、70℃
で35%塩酸24.5g(0.24mol )を1時間かけて滴下して
pH1に調整した。同温度で1時間熟成後、95℃に昇温
して15分間攪拌することによりN−ラウロイル−β−ア
ラニンを融解させて液体にした。同温度で10分間静置し
たところ有機層と水層に分層した。下層(水層)を抜き
出し、得られた上層の有機層にイオン交換水を55g、ト
リエタノールアミン25gを攪拌しながら添加し、50℃に
冷却し、均一なN−ラウロイル−β−アラニントリエタ
ノールアミン塩水溶液を得た。得られたN−ラウロイル
−β−アラニントリエタノールアミン塩水溶液中のニト
リル量、匂い評価、ラウリン酸量及び塩化物量を表1に
示す。
カリウム塩水溶液 100gを攪拌機、冷却管、温度計を具
備した1リットル4つ口底抜きフラスコに仕込み、70℃
で35%塩酸24.5g(0.24mol )を1時間かけて滴下して
pH1に調整した。同温度で1時間熟成後、95℃に昇温
して15分間攪拌することによりN−ラウロイル−β−ア
ラニンを融解させて液体にした。同温度で10分間静置し
たところ有機層と水層に分層した。下層(水層)を抜き
出し、得られた上層の有機層にイオン交換水を55g、ト
リエタノールアミン25gを攪拌しながら添加し、50℃に
冷却し、均一なN−ラウロイル−β−アラニントリエタ
ノールアミン塩水溶液を得た。得られたN−ラウロイル
−β−アラニントリエタノールアミン塩水溶液中のニト
リル量、匂い評価、ラウリン酸量及び塩化物量を表1に
示す。
【0050】比較例3 合成例2で得られた28.5%N−ラウロイル−β−アラニ
ンカリウム塩水溶液を118 g用いた以外は比較例1と同
様の操作を行い、N−ラウロイル−β−アラニンを得
た。得られたN−ラウロイル−β−アラニン中のニトリ
ル量、匂い評価、ラウリン酸量及び塩化物量を表1に示
す。
ンカリウム塩水溶液を118 g用いた以外は比較例1と同
様の操作を行い、N−ラウロイル−β−アラニンを得
た。得られたN−ラウロイル−β−アラニン中のニトリ
ル量、匂い評価、ラウリン酸量及び塩化物量を表1に示
す。
【0051】比較例4 合成例2で得られた28.5%N−ラウロイル−β−アラニ
ンカリウム水溶液を118 g用いた以外は比較例2と同様
の操作を行い、N−ラウロイル−β−アラニントリエタ
ノールアミン塩水溶液を得た。得られたN−ラウロイル
−β−アラニントリエタノールアミン塩水溶液中のニト
リル量、匂い評価、ラウリン酸量及び塩化物量を表1に
示す。
ンカリウム水溶液を118 g用いた以外は比較例2と同様
の操作を行い、N−ラウロイル−β−アラニントリエタ
ノールアミン塩水溶液を得た。得られたN−ラウロイル
−β−アラニントリエタノールアミン塩水溶液中のニト
リル量、匂い評価、ラウリン酸量及び塩化物量を表1に
示す。
【0052】
【表1】
【0053】<分析/評価方法> ・ニトリル量;サンプルを水酸化カリウム水溶液に溶解
し、ヘキサンで抽出する。ヘキサン層を濃縮し、ガスク
ロマトグラフィーによる内部標準法で定量。N−ラウロ
イル−β−アラニンを基準に表示。 ・匂い評価;N−ラウロイル−β−アラニン15%、トリ
エタノールアミン15%、水分70%になるように調製して
評価した。 A;無臭 B;わずかに異臭 C;異臭 D;強い異臭 ・ラウリン酸量;液体クロマトグラフィーにより定量。 ・塩化物量;Volhard 法により定量した(N−ラウロイ
ル−β−アラニンを基準に表示)。 ・N−ラウロイル−β−アラニン量:液体クロマトグラ
フィーにより定量。
し、ヘキサンで抽出する。ヘキサン層を濃縮し、ガスク
ロマトグラフィーによる内部標準法で定量。N−ラウロ
イル−β−アラニンを基準に表示。 ・匂い評価;N−ラウロイル−β−アラニン15%、トリ
エタノールアミン15%、水分70%になるように調製して
評価した。 A;無臭 B;わずかに異臭 C;異臭 D;強い異臭 ・ラウリン酸量;液体クロマトグラフィーにより定量。 ・塩化物量;Volhard 法により定量した(N−ラウロイ
ル−β−アラニンを基準に表示)。 ・N−ラウロイル−β−アラニン量:液体クロマトグラ
フィーにより定量。
Claims (6)
- 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (式中、R1CO- は炭素数8〜22の飽和または不飽和の脂
肪酸残基を示し、X はハロゲン原子を示す。)で表され
る脂肪酸ハライドと一般式(2) 【化2】 (式中、R2はH あるいは炭素数1〜3の直鎖又は分岐の
アルキル基を示し、R3は炭素数1〜5の直鎖又は分岐の
アルキレン基を示す。)で表されるアミノ酸とを塩基性
物質の存在下反応させるか、あるいは一般式(3) 【化3】 (式中、R1,R2,R3は前記の意味を示す。)で表される
アミドニトリルを塩基性物質の存在下加水分解反応させ
て、一般式(4) 【化4】 (式中、R1,R2及びR3は前記の意味を示し、M は H又
は陽イオンを示す。)で表されるN−長鎖アシルアミノ
酸又はその塩を製造する方法において、上記反応生成物
に、不活性ガス又は水蒸気を接触させるか、あるいは溶
解度パラメーターδ〔cal/ml〕が10.0以下の溶剤による
洗浄を行なうことを特徴とするN−長鎖アシルアミノ酸
又はその塩の製造方法。 - 【請求項2】 一般式(1) で表される脂肪酸ハライドと
一般式(2) で表されるアミノ酸とを塩基性物質の存在下
反応させるか、あるいは一般式(3) で表されるアミドニ
トリルを塩基性物質の存在下加水分解反応させて得られ
たN−長鎖アシルアミノ酸又はその塩の水溶液を鉱酸で
pH 0.5〜5に調整してN−長鎖アシルアミノ酸とした
後、該N−長鎖アシルアミノ酸の融解状態下で、水層と
N−長鎖アシルアミノ酸を含む有機層に分層し、次いで
有機層に水、又は水と塩基性物質とを添加し、N−長鎖
アシルアミノ酸の融解温度以下に冷却してN−長鎖アシ
ルアミノ酸又はその塩、あるいはこれらの混合物のスラ
リー又は水溶液を得、このスラリー又は水溶液に、不活
性ガス又は水蒸気を接触させることを特徴とする請求項
1記載の製造方法。 - 【請求項3】 一般式(1) で表される脂肪酸ハライドと
一般式(2) で表されるアミノ酸とを塩基性物質の存在下
反応させるか、あるいは一般式(3) で表されるアミドニ
トリルを塩基性物質の存在下加水分解反応させて得られ
たN−長鎖アシルアミノ酸又はその塩の水溶液を鉱酸で
pH 0.5〜5に調整してN−長鎖アシルアミノ酸とした
後、該N−長鎖アシルアミノ酸の融解状態下で、水層と
N−長鎖アシルアミノ酸を含む有機層に分層し、次いで
有機層に水と塩基性物質とを添加し、N−長鎖アシルア
ミノ酸塩の水溶液を得、この水溶液を、溶解度パラメー
ターが10.0以下の溶剤により洗浄することを特徴とする
請求項1記載の製造方法。 - 【請求項4】 N−長鎖アシルアミノ酸及びその塩の一
部又は全部が結晶として析出した状態で不活性ガスまた
は水蒸気を接触させることを特徴とする請求項1又は2
記載の製造方法。 - 【請求項5】 溶解度パラメーターが10.0以下の溶剤
が、ヘキサン、ヘプタン、石油エーテル、シクロヘキサ
ン、トルエン、キシレン又は酢酸エチルである請求項1
又は3記載の製造方法。 - 【請求項6】 R2がH 又はCH3-であり、R3が -CH2-又は
-CH2CH2-である請求項1〜5のいずれか一項に記載の製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19287295A JPH0940625A (ja) | 1995-07-28 | 1995-07-28 | N−長鎖アシルアミノ酸又はその塩の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19287295A JPH0940625A (ja) | 1995-07-28 | 1995-07-28 | N−長鎖アシルアミノ酸又はその塩の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0940625A true JPH0940625A (ja) | 1997-02-10 |
Family
ID=16298383
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19287295A Pending JPH0940625A (ja) | 1995-07-28 | 1995-07-28 | N−長鎖アシルアミノ酸又はその塩の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0940625A (ja) |
-
1995
- 1995-07-28 JP JP19287295A patent/JPH0940625A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0833815B1 (en) | Synthesis of n-acyl-n-alkylcarboxylates | |
EP1539682A2 (en) | Process for the synthesis of intermediates useful for the synthesis of tubulin inhibitors | |
EP0182279B1 (en) | Process for the optical resolution of racemic mixtures of alpha-naphtyl-propionic acids | |
JPH0940624A (ja) | N−長鎖アシルアミノ酸又はその塩の製造法 | |
JPH0940625A (ja) | N−長鎖アシルアミノ酸又はその塩の製造方法 | |
KR900001006B1 (ko) | α-나프틸 프로피온산 라세미 혼합물의 광학분할방법 | |
JP4154143B2 (ja) | N−[1−(s)−エトキシカルボニル−3−フェニルプロピル]−l−アラニンn−カルボキシアンハイドライドの製造方法及びその製造方法で使用する化合物 | |
EP0835864B1 (en) | A method of preparing primary amide derivatives | |
US5075476A (en) | Process for production of sulfonium compounds and novel methylthiphenol derivatives | |
JPH07278079A (ja) | N−長鎖アシルアミノ酸又はその塩の製造法 | |
JP3537489B2 (ja) | N−長鎖アシルアミノ酸及びその塩の製造法、並びに中間体アミドニトリル、及びその製造法 | |
TW200302821A (en) | Process for production of optically active 2-halogeno-carboxylic acids | |
US5187311A (en) | Methylthiophenol derivatives and p-methylthiophenyl chloroformates and processes for producing these derivatives | |
JP4250211B2 (ja) | 新規なアミノカルボン酸エステル塩誘導体 | |
JPH07247254A (ja) | N−長鎖アシルアミノ酸又はその塩の製造法、並びに中間体アミドニトリルの製造法 | |
JP2991643B2 (ja) | 含硫アミノ酸の製造方法 | |
JP3486922B2 (ja) | 酸アミドの製造法 | |
JP3902258B2 (ja) | L−アスパラギン酸−n−モノプロピオン酸および/またはその金属塩の製造方法 | |
JPH07316114A (ja) | N−長鎖アシルアミノ酸及びその塩の製造法 | |
JP4266230B2 (ja) | 新規なアミノカルボン酸エステル塩誘導体 | |
JPH07157795A (ja) | 洗浄剤組成物の製造法 | |
JPS642107B2 (ja) | ||
KR19990085077A (ko) | 2-((2,6-디클로로페닐)아미노)페닐 아세톡시 아세트산의제조방법 | |
MXPA98000103A (en) | Synthesis of n-acil-n-alquilcarboxila | |
JPH06247960A (ja) | パントテン酸誘導体の製造方法 |