JPH0940614A - ダイマー型光学活性化合物 - Google Patents

ダイマー型光学活性化合物

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JPH0940614A
JPH0940614A JP7212624A JP21262495A JPH0940614A JP H0940614 A JPH0940614 A JP H0940614A JP 7212624 A JP7212624 A JP 7212624A JP 21262495 A JP21262495 A JP 21262495A JP H0940614 A JPH0940614 A JP H0940614A
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coo
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JP7212624A
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Tadaaki Isozaki
忠昭 磯崎
Giichi Suzuki
義一 鈴木
Tamejirou Hiyama
爲次郎 檜山
Tetsuo Kusumoto
哲生 楠本
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Showa Shell Sekiyu KK
Sagami Chemical Research Institute
Original Assignee
Showa Shell Sekiyu KK
Sagami Chemical Research Institute
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規なダイマー型光学活性化合物の提供、
および電気光学素子や液晶ディスプレイなどに応用が
期待できるダイマー型光学活性化合物を含有する液晶組
成物の提供。 【解決手段】 一般式〔I〕 【化1】 で示される化合物であることを特徴とするダイマー型光
学活性化合物およびそれを含有する液晶組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ダイマー型の光学活性
化合物およびそれを用いた液晶組成物に関する。
【0002】
【従来技術】液晶表示素子は、1)低電圧作動性、2)
低消費電力性、3)薄型表示、4)受光型などの優れた
特徴を有するため、TN形、STN形などのネマチック
液晶を用いた電気光学装置が数多く開発されている。ネ
マチック液晶では図1のAで示される三角波として電圧
を印加したとき、図1のBで示されるような光学応答を
示す。しかし、これら現在、広い範囲で利用されている
ネマチック液晶を用いたものは、いずれも応答速度が、
数msec〜数百msecと極めて遅いため、その応用
分野に制限がある。ネマチック液晶を用いた素子の応答
速度が遅いのは、分子を動かすトルクが基本的に誘電率
の異方性に基づいているが、その力があまり強くないた
めである。
【0003】このため、応答性のすぐれた新しい液晶表
示方式の開発が進められており、光学応答時間がμse
cオーダーという、極めて短い超高速デバイスが可能に
なる強誘電性液晶の開発が試みられている。
【0004】強誘電性液晶は、1975年、Meyer
等によりDOBAMBC(p−デシルオキシ ベンジリ
デン−p−アミノ−2−メチルブチルシンナメート)が
初めて合成された(Le Journal de Ph
ysique, 36巻 1975 L−69.)。さ
らに、1980年ClarkとLagerwallによ
り、DOBAMBCのサブマイクロ秒の高速応答、メモ
リー特性などの表示デバイス上の特性が報告されて以
来、強誘電性液晶は、大きな注目を集めるようになった
〔N.A.Clark, etal., Appl.
Phys. Lett. 36. 899(198
0)〕。そして、強誘電性液晶では、図1のAで示され
る三角波電圧を印加したとき、図1のCで示されるよう
な光学応答を示すことが理想とされている。
【0005】しかし、彼らの方式には、実用化に向けて
多くの技術的課題があり、表示ディスプレーに不可欠な
液晶分子の配向制御に有効かつ実用的な方法も確立され
ていなかった。
【0006】この報告以来、液晶材料/デバイス両面か
らの様々な試みがなされ、ツイスト二状態間のスイッチ
ングを利用した表示デバイスが試作され、それを用いた
高速電気光学装置も例えば特開昭56−107216号
などで提案されているが、高いコントラストや適正なし
きい値特性は得られていない。
【0007】このような視点から他のスイッチング方式
についても探索され、過渡的な散乱方式が提案された。
その後、1988年に萩原らによる三安定状態を有する
液晶の三状態スイッチング方式が報告された〔A.D.
L.Chandani,T.Hagiwara,Y.S
uzuki etal.,Japan.J.of Ap
pl.Phys.,27,(5),L729−L732
(1988)〕。
【0008】前記「三状態を有する」とは、第一の電極
基板と所定の間隙を隔てて配置されている第二の電極基
板の間に強誘電性液晶が挟まれてなる液晶電気光学装置
において、前記第一及び第二の電極基板に電界形成用の
電圧が印加されるよう構成されており、図1Aで示され
る三角波として電圧を印加したとき、図1Dのように前
記強誘電性液晶が、無電界時に分子配向が第一の安定状
態(図1Dの1)を有し、かつ、電界印加時に一方の電
界方向に対し分子配向が前記第一の安定状態とは異なる
第二の安定状態(図1Dの2)を有し、さらに他方の電
界方向に対し前記第一及び第二の安定状態とは異なる第
三の分子配向安定状態(図1Dの3)を有することを意
味する。なお、この三安定状態、すなわち三状態を利用
する液晶電気光学装置については、本出願人は特願昭6
3−70212号として出願し、特開平2−15332
2号として公開されている。
【0009】三安定状態を示す反強誘電性液晶の特徴を
さらに詳しく説明する。クラーク/ラガウェル(Cla
rk−Lagerwall)により提案された表面安定
化強誘電性液晶素子では、キラルスメクチックC(Sm
C*)相において強誘電性液晶分子が図2A(a),
(b)のように一方向に均一配向した2つの安定状態を
示し、印加電界の方向により、どちらか一方の状態に安
定化され、電界を切ってもその状態が保持される。
【0010】しかしながら実際には、強誘電性液晶分子
の配向状態は、液晶分子のダイレクターが捩れたツイス
ト二状態を示したり、層がくの字に折れ曲ったシエブロ
ン構造を示す。シエブロン層構造では、スイッチング角
が小さくなり低コントラストの原因になるなど、実用化
へ向けて大きな障害になっている。一方、三安定状態を
示す“反”強誘電性液晶では、上記液晶電気光学装置に
おいて、無電界時には、図2B(a)に示すごとく隣り
合う層毎に分子は逆方向に傾き反平行に配列し、液晶分
子の双極子はお互に打ち消し合っている。したがって、
液晶層全体として自発分極は打ち消されている。この分
子配列を示す液晶相は、図1Dのに対応している。
【0011】さらに、(+)又は(−)のしきい値より
充分大きい電圧を印加すると、図2B(b)および
(c)に示す液晶分子が同一方向に傾き、平行に配列す
る。この状態では、分子の双極子も同一方向に揃うため
自発分極が発生し、強誘電相となる。すなわち、“反”
強誘電性液晶においては、無電界時の“反”強誘電相と
印加電界の極性による2つの強誘電相が安定になり、
“反”強誘電相と2つの強誘電相間を直流的しきい値を
持って三安定状態間スイッチングを行うものである。こ
のスイッチングに伴う液晶分子配列の変化により図3に
示すダブル・ヒステリシスを描いて光透過率が変化す
る。このダブル・ヒステリシスに、図3の(b)に示す
ようにバイアス電圧を印加して、さらにパルス電圧を重
畳することによりメモリー効果を実現できる特徴を有す
る。
【0012】さらに、電界印加により強誘電相は層がス
トレッチされ、ブックシエルフ構造となる。一方、第三
安定状態の“反”強誘電相では類似ブックシエルフ構造
となる。この電界印加による層構造スイッチングが液晶
層に動的シエアーを与えるため駆動中に配向欠陥が改善
され、良好な分子配向が実現できる。そして、“反”強
誘電性液晶では、プラス側とマイナス側の両方のヒステ
リシスを交互に使い画像表示を行なうため、自発分極に
基づく内部電界の蓄積による画像の残像現象を防止する
ことができる。
【0013】以上のように、“反”強誘電性液晶は、
1)高速応答が可能で、2)高いコントラストと広い視
野角および3)良好な配向特性とメモリー効果が実現で
きる、非常に有用な液晶化合物と言える。
【0014】三安定状態を示す液晶相については、1)
A.D.L.Chandani etal.,Japa
n J.Appl.Phys.,28,L−1265
(1989)、2)H.Orihara etal.,
Japan J.Appl.Phys.,29,L−3
33(1990)に報告されており、“反”強誘電的性
質にちなみSmC*A相(Antiferroelec
tric SmecticC*相)と命名している。
【0015】三安定状態を示す“反”強誘電相を相系列
に有する液晶化合物は、本発明者の出願した特開平1−
316367号、特開平1−316372号、特開平1
−316339号、特開平2−28128号及び市橋等
の特開平1−213390号公報があり、また三安定状
態を利用した液晶電気光学装置としては本出願人は特開
平2−40625号、特開平2−153322号、特開
平2−173724号において新しい提案を行ってい
る。
【0016】“反”強誘電性液晶を液晶ディスプレイへ
応用する場合、1)動作温度範囲、2)応答速度、3)
自発分極、4)ヒステリシス特性等を単一液晶で全て満
足させることは困難であり、通常十数種類の混合液晶と
して調製される。
【0017】しかしながら、1)駆動温度範囲、2)ヒ
ステリシス特性、3)駆動特性の温度依存性など、実用
上に必要な駆動性能を満足する反強誘電性液晶材料はま
だ開発されておらず、高精細な画像を表示するディスプ
レイの実用化が遅れている。特に、三安定状態を示す反
強誘電性液晶表示素子の性能は、反強誘電性液晶固有の
物性であるヒステリシスの形状に大きく依存する。図3
に示すように、実用上十分な画像保持特性の指標となる
メモリーマージン〔M=(V3−V2)/(V4−V3)〕
と急峻性〔α=V4/V3〕を示す材料は、現在のところ
未だ報告されていない。実用上必要とされるヒステリシ
ス形状を有する反強誘電性液晶材料の開発およびその改
善技術の提供が強く要望されている。
【0018】一方、1つの分子中に不斉炭素を二つ有す
るダブルキラル型液晶は、1991年のPhys.Re
v.Lett.66(1991)2891において、1
−メチル−ヘプチル−テレフタリデン−ビス−アンモシ
アネート(MHTAC)に関する報告があるが、本発明
のような光学活性部位をアルキレン鎖により直接結合し
たダイマー型光学活性化合物は全く未知の化合物であ
る。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、新規
なダイマー型光学活性化合物およびそれを含む液晶組成
物を提供する点にある。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明の第一は、下記一
般式〔I〕
【化2】 〔式中、R1、R3は置換基をそれぞれ有することもある
炭素数1〜18のアルキル基よりなる群からそれぞれ独
立して選ばれた基であるが、炭素数6〜14のアルキル
基が好ましい。R2、R4は炭素数2〜6のアルキル基よ
りなる群からそれぞれ独立して選ばれた基である。
1、X2は単結合、−O−、−COO−、−OCO−お
よび−OCOO−よりなる群からそれぞれ独立して選ば
れた基である。Y1、Y2およびZ1、Z2は単結合、−C
OO−、−OCO−、−CH2O−、−OCH2−、−C
≡C−よりなる群からそれぞれ独立して選ばれた基であ
るが、単結合または−COO−が好ましい。環A1、環
2、環B1、環B2、環C1および環C2は1個または2
個のフッ素原子で置換されていてもよい1,4−フェニ
レン基、トランス−1,4−シクロヘキシレン基、ピリ
ミジン−2,5−ジイル基、ピリジン−2,5−ジイル
基および2,6−ナフチレン基よりなる群からそれぞれ
独立して選ばれた基であるが、Y1が単結合の場合には
環A1または環B1の少なくとも一方が1,4−フェニレ
ン基であることが好ましく、Y2が単結合の場合には環
2または環B2の少なくとも一方が1,4−フェニレン
基であることが好ましく、Z1が単結合の場合には環B1
または環C1の少なくとも一方が1,4−フェニレン基
であることが好ましく、Z2が単結合の場合には環B2
たは環C2の少なくとも一方が1,4−フェニレン基で
あることが好ましい。mは7〜20の整数であるが、特
に奇数が好ましい。n1、n2は1および0よりなる群か
らそれぞれ独立して選ばれた整数である。*は不斉炭素
を示し、その絶対配置は(R,R)、(S,S)、
(R,S)または(S,R)であるが、R2とR3が等し
い場合はその絶対配置は(R,R)または(S,S)で
あることが好ましい。〕で示される化合物であることを
特徴とするダイマー型光学活性化合物に関する。
【0021】本発明の第二は、前記ダイマー型光学活性
化合物を含有することを特徴とする液晶組成物に関す
る。
【0022】ダイマー型液晶では分子の中央部分にある
アルキル鎖の長さに応じて、分子全体の形が規定され
る。すなわちアルキル鎖を形成する炭素数が奇数個のと
きには一つの分子のまん中で折れ曲がる、“くの字構
造”をとる。このため隣接する層をまたがって分子が逆
方向を向くことになり、結果として反強誘電的な分子の
配列構造をとることになる。ダイマー型液晶において
“くの字構造”をとる場合には双極子モーメントの対形
成ではなく、共有結合により反強誘電的な分子の配列構
造をとるわけであるから、その構造は非常に安定であ
る。
【0023】本発明の一般式〔I〕の化合物は、下記一
般式で示される光学活性ジオール化合物〔II〕
【化3】 (式中、R2、R4、mおよび*は、式〔I〕におけるも
のと同一の内容を表わす。)と、下記一般式で示される
カルボン酸誘導体〔III−1〕
【化4】 (前記2つの式中、R1、R3、n1、n2、環A1、環
2、環B1、環B2、環C1、環C2、X1、X2、Y1、Y
2、Z1およびZ2は、式〔I〕におけるものと同一の内
容を表わす。)をポリリン酸エチルやジシクロヘキシル
カルボジイミド等の脱水縮合剤を用いて反応させるか、
または前記カルボン酸誘導体〔III−1〕および/また
は〔III−2〕を酸ハロゲン化物に変換した後、塩基の
存在下、前記光学活性ジオール化合物〔II〕と反応させ
ることにより製造することができる。なお、前記カルボ
ン酸誘導体〔III−1〕と〔III−2〕は同一化合物であ
ることができ、また、前記光学活性ジオール化合物〔I
I〕のR2とR4は同一であることができる。〔III−1〕
と〔III−2〕および〔II〕のR2とR4のすべてが同一
のときの生成物〔I〕は、(CH2)mを中心として左
右対称の化合物となる。
【0024】ここで、前記〔II〕の光学活性ジオール
は、下記一般式〔IV〕
【化5】 (式中、mは、式〔I〕におけるものと同一の内容を表
わす。)で表わされるジブロモアルカン化合物をリチウ
ムやマグネシウムを用いて有機金属化合物とした後、ヨ
ウ化銅などの銅反応剤を触媒として光学活性なエピクロ
ロヒドリンと反応させ、下記一般式で示す光学活性ジオ
ール〔V〕
【化6】 を得る。この光学活性ジオール〔V〕を水素化ナトリウ
ムと反応させ、下記一般式で示される光学活性ジオキシ
ド〔VI〕
【化7】 を得る。これにヨウ化銅などの銅反応剤を触媒として、
臭化アルキルマグネシウムと反応させ、一般式〔II〕で
示す光学活性ジオールを得る。前記光学活性なエピクロ
ロヒドリンは市販されている。また、前記一般式〔III
−1〕、〔III−2〕で表されるカルボン酸誘導体は、
液晶化合物の合成中間体としてよく知られており、製造
および入手は容易である。
【0025】一方、一般式〔I〕において、Z1および
2が−COO−の場合には、以下の方法によっても製
造することができる。すなわち、前記光学活性ジオール
〔II〕と下記一般式で示されるカルボン酸〔VI−1〕
【化8】 (前記2つの式中、環C1、環C2は、式〔I〕における
ものと同一の内容を表わす。)を脱水縮合剤を用いて反
応させるか、または、光学活性ジオールとカルボン酸
〔VII−1〕
【化9】 (前記2つの式中、環C1、環C2は、式〔I〕における
ものと同一の内容を表わし、Rは水酸基の保護基であ
り、例えばベンジル基などのアリールメチル基、メチル
基、エチル基などの低級アルキル基、メトキシメチル基
などの低級アルコキシメチル基、アセチル基などのアル
キル基、メトキシカルボニル基などの低級アルコキシカ
ルボニル基、テトラピラニル基などを表わす。)を脱水
縮合剤を用いて反応させるか、酸ハロゲン化物に変換し
たのち塩基存在下反応させ、さらに保護基を除去して、
化合物〔VIII〕
【化10】 (式中、環C1、環C2、R2、R4、mおよび*は、式
〔I〕におけるものと同一の内容を表わす。)を製造す
る。
【0026】この化合物〔VIII〕と下記一般式で示され
るカルボン酸〔IX−1〕
【化11】 (前記2つの式中、R1、R3、n1、n2、環A1、環
2、環B1、環B2、X1、 X2、Y1およびY2は、
式〔I〕におけるものと同一の内容を表わす。)をポリ
リン酸エチルやジシクロヘキシルカルボジイミド等の脱
水縮合剤を用いて反応させるか、または前記カルボン酸
〔IX−1〕および〔IX−2〕を酸ハロゲン化物に変換し
た後、塩基存在下、光学活性ジオール化合物〔VIII〕と
反応させることにより、Z1およびZ2が−COO−の場
合の一般式〔I〕の化合物を得ることができる。
【0027】一般式〔IX−1〕、〔IX−2〕で表わされ
るカルボン酸は、液晶化合物の合成中間体としてよく知
られており、製造および入手は容易である。
【0028】本発明の化合物におけるR1、R3、−(環
1−Y1)n1−環B1−Z1−環C1−、および−(環A
2−Y2)n2−環B2−Z2−環C2−の具体例を挙げる
が、本発明はこれに限定されるものではない。
【0029】R1およびR3としては、置換基を有するこ
ともあるメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、
ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノ
ニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデ
シル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシ
ル基、ヘプタデシル基およびオクタデシル基などが挙げ
られる。その置換基としては、メチル基、エチル基およ
びプロピル基などのアルキル基、メトキシ基、エトキシ
基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘ
キシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ
基、ノニルオキシ基およびデシルオキシ基などのアルコ
キシル基、ビニル基、1−プロペニル基および1−ブテ
ニル基などのアルケニル基、エチニル基および1−プロ
ピニル基などのアルキニル基、アセトキシ基、エタノイ
ルオキシ基、プロパノイルオキシ基、ブタノイルオキシ
基、ペンタノイルオキシ基およびヘキサノイルオキシ基
などのアルカノイル基、フッ素および塩素のハロゲン基
などが挙げられる。ただし、X1が−O−、−OCO−
または−OCOO−の場合のR1の1位およびX2が−O
−、−OCO−または−OCOO−の場合のR3の1位
にアルコキシ基、アルカノイル基およびハロゲン基が置
換しないことが好ましい。
【0030】−(環A1−Y1)n1−環B1−Z1−環C1
−、および−(環A2−Y2)n2−環B2−Z2−環C2
としては、以下のものが挙げられる。n1が1、Y1が単
結合、Z1が−COO−の−(環A1−Y1)n1−環B1
−Z1−環C1−、およびn2が1、Y2が単結合、Z2
−COO−の−(環A2−Y2)n2−環B2−Z2−環C2
−としては、
【化12】 などが挙げられる。
【0031】n1が1、Y1が単結合、Z1が−OCO−
の−(環A1−Y1)n1−環B1−Z1−環C1−、および
2が1、Y2が単結合、Z2が−OCO−の−(環A2
2)n2−環B2−Z2−環C2−としては、
【化13】 などが挙げられる。
【0032】n1が1、Y1が−COO−、Z1が単結合
の−(環A1−Y1)n1−環B1−Z1−環C1−、および
2が1、Y2が−COO−、Z2が単結合の−(環A2
2)n2−環B2−Z2−環C2−としては、
【化14】 などが挙げられる。
【0033】n1が1、Y1が−OCO−、Z1が単結合
の−(環A1−Y1)n1−環B1−Z1−環C1−、および
2が1、Y2が−OCO−、Z2が単結合の−(環A2
2)n2−環B2−Z2−環C2−としては、
【化15】 などが挙げられる。
【0034】n1が1、Y1が単結合、Z1が−CH2O−
の−(環A1−Y1)n1−環B1−Z1−環C1−、および
2が1、Y2が単結合、Z2が−CH2O−の−(環A2
−Y2)n2−環B2−Z2−環C2−としては、
【化16】 などが挙げられる。
【0035】n1が1、Y1が単結合、Z1が−OCH2
の−(環A1−Y1)n1−環B1−Z1−環C1−、および
2が1、Y2が単結合、Z2が−OCH2−の−(環A2
−Y2)n2−環B2−Z2−環C2−としては、
【化17】 などが挙げられる。
【0036】n1が1、Y1が−CH2O−、Z1が単結合
の−(環A1−Y1)n1−環B1−Z1−環C1−、および
2が1、Y2が−CH2O−、Z2が単結合の−(環A2
−Y2)n2−環B2−Z2−環C2−としては、
【化18】 などが挙げられる。
【0037】n1が1、Y1が−OCH2−、Z1が単結合
の−(環A1−Y1)n1−環B1−Z1−環C1−、および
2が1、Y2が−OCH2−、Z2が単結合の−(環A2
−Y2)n2−環B2−Z2−環C2−としては、
【化19】 などが挙げられる。
【0038】n1が1、Y1およびZ1が単結合の−(環
1−Y1)n1−環B1−Z1−環C1−、およびn2
1、Y2およびZ2が単結合の−(環A2−Y2)n2−環
2−Z2−環C2−としては、
【化20】 などが挙げられる。
【0039】n1が1、Y1およびZ1が−COO−の−
(環A1−Y1)n1−環B1−Z1−環C1−、およびn2
が1、Y2およびZ2が−COO−の−(環A2−Y2)n
2−環B2−Z2−環C2−としては、
【化21】 などが挙げられる。
【0040】n1が1、Y1およびZ1のいずれかが−C
≡C−の−(環A1−Y1)n1−環B1−Z1−環C1−、
およびn2が1、Y2およびZ2のいずれかが−C≡C−
の−(環A2−Y2)n2−環B2−Z2−環C2−として
は、
【化22】 などが挙げられる。
【0041】n1が0、Z1が単結合の−(環A1−Y1
1−環B1−Z1−環C1−、およびn2が0、Z2が単結
合の−(環A2−Y2)n2−環B2−Z2−環C2−として
は、
【化23】 などが挙げられる。
【0042】n1が0、Z1が−COO−の−(環A1
1)n1−環B1−Z1−環C1−、およびn2が0、Z2
が−COO−の−(環A2−Y2)n2−環B2−Z2−環
2−としては、
【化24】 などが挙げられる。
【0043】n1が0、Z1が−OCO−の−(環A1
1)n1−環B1−Z1−環C1−、およびn2が0、Z2
が−OCO−の−(環A2−Y2)n2−環B2−Z2−環
2−としては、
【化25】 などが挙げられる。
【0044】n1が0、Z1が−CH2O−の−(環A1
1)n1−環B1−Z1−環C1−、およびn2が0、Z2
が−CH2O−の−(環A2−Y2)n2−環B2−Z2−環
2−としては、
【化26】 などが挙げられる。
【0045】n1が0、Z1が−OCH2−の−(環A1
1)n1−環B1−Z1−環C1−、およびn2が0、Z2
が−OCH2−の−(環A2−Y2)n2−環B2−Z2−環
2−としては、
【化27】 などが挙げられる。
【0046】n1が0、Z1が−C≡C−の−(環A1
1)n1−環B1−Z1−環C1−、およびn2が0、Z2
が−C≡C−の−(環A2−Y2)n2−環B2−Z2−環
2−としては、
【化28】 などが挙げられる。
【0047】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれにより何ら限定するものではない。
【0048】実施例1 (1)(R,R)−1,15−ジクロロ−2,14−ペ
ンタデカンジオールの合成
【化29】 ヨウ化銅(I)(476mg,2.5mmol)のエー
テル(40ml)懸濁液に、1,9−ジブロモノナンと
マグネシウムから調製したグリニャール反応剤〔BrM
g(CH29−MgBr,0.88M,THF溶液,2
0ml,17.5mmol〕を−30℃で加え、30分
間撹拌した。さらに、(R)−エピクロロヒドリン(>
98%e.e.,1.96ml,25mmol)のジエ
チルエーテル(10ml)溶液を加え、0℃で4時間撹
拌した。反応液を1M塩酸で処理し、セライトろ過後、
酢酸エチル抽出、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)で
精製し、さらに、ヘキサンを用いて再結晶し、(R,
R)−1,15−ジクロロ−2,14−ペンタデカンジ
オール(3.3g)を得た。
【0049】(R,R)−1,15−ジクロロ−2,1
4−ペンタデカンジオールの性状と物性 無色板状晶 融点 52℃1 H NMR(CDCl3)δ 1.25〜1.36(m,
18 H)、1.42〜1.58(m,6 H)、2.1
3(d,J=4.9 Hz,2 H)、3.48(dd,
J=11 and 7.2 Hz,2 H)、3.64(d
d,J=11 and 3.2 Hz,2 H)、3.77
〜3.88(m,2 H) IR(KBr)3440,2925,2855,172
0,1465,1430,1265,1055,745
cm-1
【0050】(2)(R,R)−1,14−ペンタデカ
ジエンジオキシドの合成
【化30】 (R,R)−1,15−ジクロロ−2,14−ペンタデ
カンジオール(3.1mg,10mmol)のテトラヒ
ドロフラン(THF)(20ml)溶液に、0℃で水素
化ナトリウム(60%油性,0.8g,20ml)を加
え、室温で12時間撹拌した。反応液を水で処理し、エ
ーテル抽出、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=5/1)で精製
し、さらに、ヘキサンを用いて再結晶し、(R,R)−
1,14−ペンタデカジエンジオキシド(2.18g,
収率91%)を得た。
【0051】(R,R)−1,14−ペンタデカジエン
ジオキシドの性状と物性 無色板状晶 融点 37℃1 H NMR(CDCl3)δ 1.32〜1.42(m,
14 H)、1.44〜1.61(m,8 H)、2.5
2(dd,J=5.0 and 2.7 Hz,2 H)、
2.80(dd,J=5.0 and 4.0 Hz,2
H)、2.94〜2.98(m,2 H) IR(KBr)3435,2920,2845,163
0,1460,1145,910,845cm-1
【0052】(3)(S,S)−3,15−ヘプタデカ
ンジオールの合成
【化31】 ヨウ化銅(I)(50mg,0.26mmol)のテト
ラヒドロフラン(THF)(5ml)懸濁液に臭化メチ
ルマグネシウム(1.8M,THF溶液,3.5ml,
6.3mmol〕を0℃で加え、30分間撹拌した。さ
らに、(R,R)−1,14−ペンタデカジエンジオキ
シド(500mg,2.1mmol)のエーテル(10
ml)溶液を加え、室温で6時間撹拌したのち、2M塩
酸で処理し、エーテル抽出、濃縮した。残渣をヘキサン
/ジエチルエーテル/酢酸エチル=10/2/1混合溶
媒で再結晶し、(S,S)−3,15−ヘプタデカンジ
オール(398mg,収率70%)を得た。
【0053】(S,S)−3,15−ヘプタデカンジオ
ールの性状と物性 無色粉末 融点 71℃ [α]D 20+11.3゜(c=1.04,CHCl31 H NMR(CDCl3)δ 0.94(t,J=7.5
Hz,6 H)、1.24〜1.58(m,28
H)、3.48〜3.57(broad m,2 H) IR(KBr)3350,2920,2850,147
0,1120,980,935cm-1
【0054】(4)(S,S)−3,15−ビス(4−
ベンジルオキシフェニルカルボキシ)ヘプタデカンの合
【化32】 (S,S)−3,15−ヘプタデカンジオール(300
mg,1.1mmol)、4−ベンジルオキシ安息香酸
(500mg,2.2mmol)、DCC(450m
g,2.2mmol)、4−ジメチルアミノピリジン
(80mg,0.65mmol)のジクロロメタン(2
0ml)溶液を室温で1日撹拌した。反応溶液をセライ
トろ過、濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(ヘキサン/酢酸エチル=9/1)で精製し、
(S,S)−3,15−ビス(4−ベンジルオキシフェ
ニルカルボキシ)ヘプタデカン(260mg,収率34
%)を得た。
【0055】(S,S)−3,15−ビス(4−ベンジ
ルオキシフェニルカルボキシ)ヘプタデカンの性状と物
性 無色粘稠油状物質 [α]D 20+14.2゜(c=1.04,CHCl31 H NMR(CDCl3)δ 0.93(t,J=7.5
Hz,6 H)、1.18〜1.40(m,18
H)、1.54〜1.72(m,8 H)、5.03
(broad quintet,J=6.3 Hz,2
H)、5.12(s,4 H)、6.99(d,J=
8.9 Hz,4 H)、7.31〜7.45(m,10
H)、8.00(d,J=8.9 Hz,4 H) IR(neat)2920,2850,1700,16
00,1505,1270,1250,1165,11
00,1020,845,770,695cm-1
【0056】(5)(S,S)−3,15−ビス(4−
ヒドロキシフェニルカルボキシ)ヘプタデカンの合成
【化33】 (S,S)−3,15−ビス(4−ベンジルオキシフェ
ニルカルボキシ)ヘプタデカン(260mg,0.38
mmol)、10%パラジウム−炭素(80mg)の酢
酸エチル(15ml)懸濁液を水素雰囲気下、室温で5
時間反応した。反応液をセライトろ過後、濃縮し、残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢
酸エチル=3/1)で精製し、(S,S)−3,15−
ビス(4−ヒドロキシフェニルカルボキシ)ヘプタデカ
ン(116mg,収率60%)を得た。
【0057】(S,S)−3,15−ビス(4−ヒドロ
キシフェニルカルボキシ)ヘプタデカンの性状と物性 無色粘稠油状物質 [α]D 20+0.7゜(c=1.05,CHCl31 H NMR(CDCl3)δ 0.94(t,J=7.5
Hz,6 H)、1.13〜1.38(m,18
H)、1.55〜1.72(m,8 H)、5.01〜
5.09(m,2 H)、6.2〜7.2(broa
d,2 H)、6.89(d,J=8.8 Hz,4
H)、7.95(d,J=8.8 Hz,4 H) IR(neat)3350,2920,2850,16
80,1605,1590,1510,1440,13
60,1310,1280,1230,1165,11
10,1100,850,760,700cm-1
【0058】(6)(S,S)−3,15−ビス{4−
〔4−(4−オクチルオキシフェニル)フェニルカルボ
キシ〕フェニルカルボキシ}ヘプタデカンの合成
【化34】 (S,S)−3,15−ビス(4−ヒドロキシフェニル
カルボキシ)ヘプタデカン(116mg,0.23mm
ol)、4−(4−オクチルオキシフェニル)息香酸
(155mg,0.24mmol)、DCC(105m
g,0.51mmol)、4−ジメチルアミノピリジン
(30mg,0.25mmol)のジクロロメタン(8
ml)溶液を室温で1日撹拌した。反応溶液をセライト
ろ過、濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(ヘキサン/ジクロロメタン=1/2)で精製し、
さらに再結晶(ヘキサン/ジクロロメタン=4/1)し
て、(S,S)−3,15−ビス{4−〔4−(4−オ
クチルオキシフェニル)フェニルカルボキシ〕フェニル
カルボキシ}ヘプタデカン(180mg,収率70%)
を得た。
【0059】(S,S)−3,15−ビス{4−〔4−
(4−オクチルオキシフェニル)フェニルカルボキシ〕
フェニルカルボキシ}ヘプタデカンの性状と物性 無色粉末 相転位温度 Cry 98℃ SmCA * 16
5℃ Iso [α]D 20+13.2゜(c=1.01,CHCl31 H NMR(CDCl3)δ 0.90(t,J=8.0
Hz,6 H)、0.96(t,J=7.5 Hz,6
H)、1.21〜1.52(m,38 H)、1.58
〜1.74(8 H)、1.77〜1.86(m,4
H)、1.82(broad quintet,J=
6.6 Hz,4 H)、4.02(t,J=6.6 H
z,4 H)、5.08(broad quintet,
J=6.0 Hz,2 H)、7.01(d,J=8.8
Hz,4 H)、7.32(d,J=8.8 Hz,4
H)、7.60(d,J=8.8 Hz,4 H)、7.
70(d,J=8.5 Hz,4 H)、8.15(d,
J=8.8 Hz,4 H)、8.24(d,J=8.5
Hz,4 H) IR(KBr)2920,2850,1740,171
0,1600,1265,1200,1160,111
0,1070,1010,830,770cm-1
【0060】実施例2 (1)(R,R)−4,16−ノナデカンジオールの合
【化35】 ヨウ化銅(I)(120mg,0.63mmol)のT
HF(10ml)懸濁液に、臭化エチルマグネシウム
(1.0M,THF溶液,20ml,20mmol)を
0℃で加え、30分間撹拌した。さらに、実施例1
(1)ないし(2)において(R)−エピクロロヒドリ
ンの代わりに(S)−エピクロロヒドリンを等量用いる
ことにより、同様の反応を行うことで得られた(S,
S)−1,14−ペンタデカジエンジオキシド(1.0
mg,4.2mmol)のTHF(10ml)溶液を加
え、室温で8時間撹拌したのち、2M塩酸で処理し、エ
ーテル抽出、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)で精製
し、さらに、再結晶(ヘキサン/ジエチルエーテル=3
/1)して、(R,R)−4,16−ノナデカンジオー
ル(0.8g,収率64%)を得た。
【0061】(R,R)−4,16−ノナデカンジオー
ルの性状と物性 無色粉末 融点 79℃ [α]D 20−1.2゜(c=1.01,CHCl31 H NMR(CDCl3)δ 0.93(t,J=6.8
Hz,6 H)、1.24〜1.52(m,32
H)、3.56〜3.64(broad m,2 H) IR(KBr)3350,2900,2850,146
5,1125,1065,1020,910,840c
-1
【0062】(2)(R,R)−4,16−ビス(4−
ベンジルオキシフェニルカルボキシ)ノナデカンの合成
【化36】 (R,R)−4,16−ノナデカンジオール(505m
g,1.7mmol)、4−ベンジルオキシ安息香酸
(835mg,3.7mmol)、DCC(450m
g,3.8mmol)、4−ジメチルアミノピリジン
(1000mg,0.82mmol)のジクロロメタン
(20ml)溶液を室温で1日撹拌した。反応溶液をセ
ライトろ過、濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=9/1)で精製
し、(R,R)−4,16−ビス(4−ベンジルオキシ
フェニルカルボキシ)ノナデカン(705mg,収率5
8%)を得た。
【0063】(R,R)−4,16−ビス(4−ベンジ
ルオキシフェニルカルボキシ)ノナデカンの性状と物性 無色粘稠油状物質 [α]D 20−9.6゜(c=1.02,CHCl31 H NMR(CDCl3)δ 0.92(t,J=7.3
Hz,6 H)、1.18〜1.45(m,22
H)、1.53〜1.72(m,8 H)、5.07〜
5.14(m,2 H)、5.12(s,4 H)、6.
99(d,J=8.9 Hz,4 H)、7.31〜7.
45(m,10 H)、7.99(d,J=8.9 H
z,4 H) IR(neat)2920,2850,1710,16
00,1510,1450,1380,1275,12
50,1165,1100,1010,850,77
0,735,700cm-1
【0064】(3)(R,R)−4,16−ビス(4−
ヒドロキシフェニルカルボキシ)ノナデカンの合成
【化37】 (R,R)−4,16−ビス(4−ベンジルオキシフェ
ニルカルボキシ)ノナデカン(500mg,0.69m
mol)、10%パラジウム−炭素(100mg)の酢
酸エチル(20ml)懸濁液を水素雰囲気下、室温で1
0時間反応した。反応液をセライトろ過後、濃縮し、残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/
酢酸エチル=3/1)で精製し、(R,R)−4,16
−ビス(4−ヒドロキシフェニルカルボキシ)ノナデカ
ン(240mg,収率64%)を得た。
【0065】(R,R)−4,16−ビス(4−ヒドロ
キシフェニルカルボキシ)ノナデカンの性状と物性 無色粘稠油状物質 [α]D 20+1.2゜(c=1.04,CHCl31 H NMR(CDCl3)δ 0.92(t,J=7.3
Hz,6 H)、1.13〜1.45(m,22
H)、1.53〜1.72(m,8 H)、5.09〜
5.17(m,2 H)、6.5〜7.4(broad,
2 H)、6.89(d,J=8.8 Hz,4 H)、
7.95(d,J=8.8 Hz,4 H) IR(neat)3350,2900,2850,16
70,1600,1590,1510,1435,13
55,1310,1280,1230,1160,11
10,1100,850,770,700,610cm
-1
【0066】(4)(R,R)−4,16−ビス{4−
〔4−(4−オクチルオキシフェニル)フェニルカルボ
キシ〕フェニルカルボキシ}ノナデカンの合成
【化38】 (R,R)−4,16−ビス(4−ヒドロキシフェニル
カルボキシ)ノナデカン(200mg,0.37mmo
l)、4−(4−オクチルオキシフェニル)安息香酸
(265mg,0.81mmol)、DCC(176m
g,0.85mmol)、4−ジメチルアミノピリジン
(60mg,0.49mmol)のジクロロメタン(1
0ml)溶液を室温で1日撹拌した。反応溶液をセライ
トろ過、濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(ヘキサン/ジクロロメタン=1/2)で精製
し、さらに再結晶(ヘキサン/ジクロロメタン=10/
1)して、(R,R)−4,16−ビス{4−〔4−
(4−オクチルオキシフェニル)フェニルカルボキシ〕
フェニルカルボキシ}ノナデカン(360mg,収率8
4%)を得た。
【0067】(R,R)−4,16−ビス{4−〔4−
(4−オクチルオキシフェニル)フェニルカルボキシ〕
フェニルカルボキシ}ノナデカンの性状と物性 無色粉末 相転位温度 Cry 91℃ SmCA * 13
6℃ Iso [α]D 20−9.2゜(c=1.00,CHCl31 H NMR(CDCl3)δ 0.90(t,J=6.9
Hz,6 H)、0.94(t,J=7.3 Hz,6
H)、1.21〜1.53(m,42 H)、1.56
〜1.73(m,8 H)、1.82(broad qu
intet,J=6.6 Hz, 4 H)、4.01
(t,J=6.6 Hz,4 H)、5.12〜5.20
(m,2 H)、7.01(d,J=8.8 Hz,4
H)、7.31(d,J=8.7 Hz,2 H)、7.
60(d,J=8.8 Hz,4 H)、7.70(d,
J=8.4 Hz,4 H)、8.14(d,J=8.7
Hz,4 H)、8.24(d,J=8.4 Hz,4
H) IR(KBr)2920,2850,1735,171
0,1600,1500,1470,1260,120
0,1160,1115,1070,1010,83
0,765,690cm-1
【0068】
【発明の効果】前述のとおりダイマー型液晶はかなり安
定な反強誘電的な分子配列構造をとるものと考えられ
る。従って、反強誘電性が弱くヒステリシスの形状が悪
い液晶あるいは強誘電性液晶に添加することにより、反
強誘電性を強くしてヒステリシスの形状をより望ましい
方向に改善することが期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】Aが印加される三角波を、Bが市販ネマチツク
液晶の、Cは理想的な強誘電性液晶の、Dは反強誘電性
液晶の、それぞれの光学応答特性を示す。
【図2】電界印加時、無電界時の液晶分子の三つの安定
した配列状態を(a)、(b)、(c)に示す。
【図3】三状態液晶のヒステリシスを示すものであり、
横軸は印加電圧を、縦軸は透過率(%)を示す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 69/92 C07C 69/92 C07D 239/26 C07D 239/26 C09K 19/20 9279−4H C09K 19/20 G02F 1/13 500 G02F 1/13 500 // C07M 7:00 (72)発明者 檜山 爲次郎 神奈川県相模原市上鶴間4−29−3−101 (72)発明者 楠本 哲生 神奈川県相模原市南台1−9−2−102

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式〔I〕 【化1】 (式中、R1、R3は置換基をそれぞれ有することもある
    炭素数1〜18のアルキル基よりなる群からそれぞれ独
    立して選ばれた基であり、R2、R4は炭素数2〜6のア
    ルキル基よりなる群からそれぞれ独立して選ばれた基で
    あり、X1、X2は単結合、−O−、−COO−、−OC
    O−および−OCOO−よりなる群からそれぞれ独立し
    て選ばれた基であり、Y1、Y2およびZ1、Z2は単結
    合、−COO−、−OCO−、−CH2O−、−OCH2
    −、−C≡C−よりなる群からそれぞれ独立して選ばれ
    た基であり、環A1、環A2、環B1、環B2、環C1およ
    び環C2は1個または2個のフッ素原子で置換されてい
    てもよい1,4−フェニレン基、トランス−1,4−シ
    クロヘキシレン基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ピ
    リジン−2,5−ジイル基および2,6−ナフチレン基
    よりなる群からそれぞれ独立して選ばれた基であり、m
    は7〜20の整数、n1、n2は1および0よりなる群か
    らそれぞれ独立して選ばれた整数であり、*は不斉炭素
    を示す。)で示される化合物であることを特徴とするダ
    イマー型光学活性化合物。
  2. 【請求項2】 前記一般式〔I〕において、Y1および
    2が単結合である請求項1記載のダイマー型光学活性
    化合物。
  3. 【請求項3】 前記一般式〔I〕において、Z1および
    2が−COO−である請求項2記載のダイマー型光学
    活性化合物。
  4. 【請求項4】 前記一般式〔I〕において、環C1およ
    び環C2が1個または2個のフッ素原子により置換され
    てもよい、1,4−フェニレン基または2,6−ナフチ
    レン基である請求項3記載のダイマー型光学活性化合
    物。
  5. 【請求項5】 反強誘電性キラルスメクチック相を示す
    請求項1記載のダイマー型光学活性化合物。
  6. 【請求項6】 請求項1、2、3、4または5記載のダ
    イマー型光学活性化合物を含有することを特徴とする液
    晶組成物。
  7. 【請求項7】 反強誘電性キラルスメクチック相を示す
    請求項6記載の液晶組成物。
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