JP5472103B2 - エポキシ樹脂硬化物、及びエポキシ樹脂接着剤 - Google Patents

エポキシ樹脂硬化物、及びエポキシ樹脂接着剤 Download PDF

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Description

本発明は、注型、積層、接着、成形、封止、複合材等の用途に適する新規なエポキシ樹脂硬化物、及びこの樹脂硬化物からなる放熱部材に関する。また、本発明はエポキシ樹脂接着剤に関し、さらに詳しくは、低粘度で接着性、耐熱性に優れる新規なエポキシ樹脂接着剤に関する。
トランジスター、IC、LSI等の半導体素子は、従来からセラミックパッケージ等によって封止され、半導体装置化されていたが、最近では、コスト、量産性の観点から、プラスチックパッケージを用いた樹脂封止が主流になっている。この種の樹脂封止には、従来からエポキシ樹脂が使用されており、良好な成績を収めている。しかしながら、半導体分野の技術革新によって集積度が向上するのに伴い、素子サイズの大型化、配線の微細化が進み、パッケージも小型化、薄型化する傾向にある。これに伴って封止材料に対して従来以上の信頼性、即ち、得られる半導体装置の熱応力の低減、耐湿信頼性、耐熱衝撃試験に対する信頼性等が要望されている。
封止部材の信頼性を向上させるために、発熱部位に高熱伝導性材料(放熱部材)を設けて放熱することが行われている。熱伝導性が高い材料としては、金属や金属酸化物などの無機材料が挙げられる。しかしながら、このような無機材料は、絶縁性や加工性などに問題があり、特に電子材料部品の周辺に設けるには制限がある。そのため、高熱伝導化した樹脂からなる放熱部材の開発が行われている。
熱硬化性樹脂は、耐熱性、機械的強度、寸法精度及びコストのバランスに優れた材料として、各種分野で幅広く用いられている。
しかし、一般的に樹脂製部品は熱伝導性に乏しい。また、近年の小型化への流れに伴い機器内の放熱用部品スペースを充分に確保できないことから、放熱部品を小さくせざるを得ず、そのため機器内部の蓄熱により樹脂性放熱部品の強度低下が生じ易い。従って、樹脂製品の強度を維持しながら放熱性、即ち熱伝導率をより向上させることが求められている。
例えば、特許文献1には、固形エポキシ樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂(レゾールタイプ、ノボラックタイプなど)のような樹脂と膨張黒鉛粉とを含む成形体中の樹脂分を炭化して得られる成形体は放熱性に優れることが記載されている。また、同文献には、これに関連して、汎用型タイプの放熱材料として、樹脂及び膨張黒鉛粉に必要に応じて金属粉を添加して得られる樹脂組成物が記載されており、また、この組成物から得られる成形体は耐熱性、放熱性などに優れることが記載されている。
しかしながら、同文献の方法は、充填剤の充填作業が煩雑であり、得られる樹脂材料の加工性、機械的強度、軽量化などの、近年要求されている特性を満たすことが難しい。
また、エポキシ樹脂接着剤は、接着力が強く、耐水性に優れるなどの特長があり、汎用されている。ここで、接着剤は、硬化前は低粘度である方が被着物に塗布又は注入し易い。特に、細部に注入したり狭い面積に塗布するためには、十分に低粘度であることが求められるところ、従来のエポキシ樹脂接着剤は、このような用途に使用するには、特に硬化剤と混合した場合に粘度がやや高いという欠点を有する。
特開2001−122663号公報
本発明は、注型、積層、接着、成形、封止、複合材等の用途に適する新規なエポキシ樹脂硬化物、特に熱伝導性、及び機械的強度に優れる樹脂硬化物、並びにそれを用いた放熱部材を提供することを課題とする。
また、本発明は、硬化前のエポキシ樹脂と硬化剤又は重合開始剤との混合物が十分に低粘度であるエポキシ樹脂接着剤を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために本発明者らは研究を重ね、以下の知見を得た。
(i) 両末端にグリシジル基を有し、少なくとも一方のグリシジル基が光学活性であるエポキシ樹脂の硬化物は、従来のラセミ体のエポキシ樹脂の硬化物に比べて、熱伝導性が高く、体積抵抗率が低く、さらに機械的強度に優れる。
(ii) 光学活性グリシジル基を有するエポキシ樹脂と、(a)アミン化合物及びイミダゾール化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の硬化剤、又は(b)カチオン重合開始剤とを含むエポキシ樹脂接着剤は、エポキシ樹脂と硬化剤又は重合開始剤とを混合した硬化前の混合物の粘度が極めて低い。
(iii) この接着剤は高い接着性を有し、また硬化物は高ガラス転移温度で耐熱接着性に優れる。
本発明は、上記知見に基づき完成されたものであり、以下のエポキシ樹脂硬化物、放熱部材、及びエポキシ樹脂接着剤などを提供する。
項1.
両末端にグリシジル基を有し、少なくとも一方のグリシジル基が光学活性であるエポキシ樹脂を含有するエポキシ樹脂組成物を硬化させることにより得られるエポキシ樹脂硬化物。
項2.
エポキシ樹脂の両末端のグリシジル基が共に光学活性である項1に記載のエポキシ樹脂硬化物。
項3.
エポキシ樹脂の分子中の光学活性グリシジル基が、全てR体であるか、又は全てS体である、項2に記載のエポキシ樹脂硬化物。
項4.
両末端にグリシジル基を有し、少なくとも一方のグリシジル基が光学活性であるエポキシ樹脂が、ビスフェノール系エポキシ樹脂、及びフェノールノボラック系エポキシ樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種である項1〜3のいずれかに記載のエポキシ樹脂硬化物。
項5.
両末端にグリシジル基を有し、少なくとも一方のグリシジル基が光学活性であるエポキシ樹脂が、両グリシジル基の間に1又は複数のメソゲン基を有するものである項1〜4のいずれかに記載のエポキシ樹脂硬化物。
項6.
エポキシ樹脂組成物が、さらに、熱伝導性フィラーを含有する項1〜5のいずれかに記載のエポキシ樹脂硬化物。
項7.
熱伝導性フィラーの含有量が、樹脂100重量部に対して、100〜1400重量部である項6に記載のエポキシ樹脂硬化物。
項8.
基板上又は基板間でエポキシ樹脂組成物を硬化させることによりフィルム状又は薄膜状に形成されており、基板が表面を配向処理したものであるか、又はエポキシ樹脂組成物が自己配向力を有するものであることにより、配向制御して硬化されたものである項1〜7のいずれかに記載のエポキシ樹脂硬化物。
項9.
項1〜8のいずれかに記載のエポキシ樹脂硬化物を備える放熱部材。
項10.
熱伝導度が0.5W/(m・K)以上である項9に記載の放熱部材。
項11.
放熱のための項1〜8のいずれかに記載のエポキシ樹脂硬化物。
項12.
項1〜8のいずれかに記載のエポキシ樹脂硬化物の放熱部材としての使用。
項13.
半導体装置内に項1〜8のいずれかに記載のエポキシ樹脂硬化物を設置する半導体装置の放熱方法。
項14.
光学活性のグリシジル基を有するエポキシ樹脂と、(a)アミン化合物及びイミダゾール化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の硬化剤、又は(b) カチオン重合開始剤とを含むエポキシ樹脂接着剤。
項15.
エポキシ樹脂が、光学活性グリシジル基を分子中に2個以上有するものである項14に記載のエポキシ樹脂接着剤。
項16.
エポキシ樹脂の分子中の光学活性グリシジル基が、全てR体であるか、又は全てS体である項15に記載のエポキシ樹脂接着剤。
項17.
エポキシ樹脂がビスフェノール型エポキシ樹脂及び/又はフェノールノボラック型エポキシ樹脂である項14〜16のいずれかに記載のエポキシ樹脂接着剤。
項18.
(a)アミン化合物及びイミダゾール化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の硬化剤を含み、エポキシ樹脂を含む第1液と硬化剤を含む第2液とを別個に備える2液型接着剤である項14〜17のいずれかに記載のエポキシ樹脂接着剤。
項19.
項18に記載のエポキシ樹脂接着剤の第1液と第2液との混合物を被接着物間に置き、この混合物を常温硬化させることにより被接着物同士を接着させる接着方法。
項20.
(b)カチオン重合開始剤を含み、エポキシ樹脂とカチオン重合開始剤とが混合された1液型接着剤である項14〜17のいずれかに記載のエポキシ樹脂接着剤。
項21.
項20に記載のエポキシ樹脂接着剤を被接着物間に置き、このエポキシ樹脂接着剤をUV硬化させることにより被接着物同士を接着させる接着方法。
項22.
接着のための、光学活性のグリシジル基を有するエポキシ樹脂と、(a)アミン化合物及びイミダゾール化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の硬化剤、又は(b) カチオン重合開始剤とを含むエポキシ樹脂組成物。
項23.
光学活性のグリシジル基を有するエポキシ樹脂と、(a)アミン化合物及びイミダゾール化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の硬化剤、又は(b) カチオン重合開始剤とを含むエポキシ樹脂組成物の、接着剤としての使用。
本発明のエポキシ樹脂硬化物は、光学活性を有するグリシジル基を導入したエポキシ樹脂を硬化させたものであるため、熱伝導性、絶縁性、及び機械的強度に優れる。これは、原料となるエポキシ樹脂が光学活性を有することから、硬化物中で高分子が一定方向に配向しているためと考えられる。
また、光学活性エポキシ樹脂を使用することにより、熱伝導性が向上するため、熱伝導性フィラーを使用する場合は、その使用量を抑えることができる。一般にフィラーの使用量が多いと樹脂硬化物が脆くなるが、本発明の樹脂硬化物は、フィラーの使用量が少なくて済むため、機械的強度に優れたものとなる。また、樹脂硬化物本来の特性を生かすことができる。
さらに、本発明の樹脂硬化物は、透水性、吸水性、及びガス透過度が低く、化学的安定性、耐熱性、耐溶剤性、硬度などにも優れた特性を有している。
これらのことから、本発明の樹脂硬化物は、半導体装置の放熱部材として特に有用である。
本発明のエポキシ樹脂接着剤は、光学活性グリシジル基を導入したエポキシ樹脂を用いるため、エポキシ樹脂と硬化剤又は重合開始剤との混合物が極めて低粘度であり、細部への注入や狭い面積への塗布を容易に行える。また、ラセミ体のエポキシ樹脂に比べて、接着性、及び耐熱性が優れる。耐熱性に優れることから、金属製品の接着剤として特に有用である。
このような低粘性、高接着力、及び高耐熱性は、エポキシ樹脂が光学活性を有することから、混合物中でエポキシ樹脂分子が一定方向に配向し、また硬化物中で高分子が一定方向に配向しているためと考えられる。
以下、本発明を詳細に説明する。
(I)樹脂硬化物
本発明の樹脂硬化物は、両末端にグリシジル基を有し、少なくとも一方のグリシジル基が光学活性であるエポキシ樹脂を含有するエポキシ樹脂組成物を硬化させることにより得られるものである。
エポキシ樹脂
本発明でいう「エポキシ樹脂」は未硬化のエポキシ樹脂を指す。
エポキシ樹脂末端の光学活性グリシジル基は、S体、R体の何れであってもよい。
エポキシ樹脂は、両末端のグリシジル基が共に光学活性であることが好ましい。この場合、両末端のグリシジル基は同方向の光学活性を有すること、即ち、双方がR体であるか、又は双方がS体であることが好ましく、これにより、得られる樹脂硬化物の配向性が一層高くなり、熱伝導性などの特性が一層高くなる。また、エポキシ樹脂は、分子内部にもグリシジル基を有していてよく、このグリシジル基も含めて、分子内の全ての光学活性グリシジル基が全て同方向の光学活性を有することが好ましい。
エポキシ樹脂は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できるが、2種以上を組み合わせる場合は、全てのグリシジル基がS体であるエポキシ樹脂どうし、または全てのグリシジル基がR体であるエポキシ樹脂どうしを組み合わせることにより、得られる樹脂組成物の配向性が高くなり、耐熱性、耐溶剤性、接着性が向上するなど、多方面で優れた効果をもたらすことができる。
分子内の全ての光学活性グリシジル基が全て同方向の光学活性を有するエポキシ樹脂の比率は、光学活性エポキシ樹脂の全量に対して、例えば約50重量%以上、好ましくは80重量%以上、より好ましくは90重量%以上、さらにより好ましくは95重量%以上であればよい。最も好ましくは100重量%である。
一方、S体のエポキシ樹脂の硬化物とR体のエポキシ樹脂の硬化物とを適宜組み合わせることによって、複屈折の低減を図ることができる。複屈折の少ない樹脂組成物は光学部品や接着剤として好適に使用できる。
エポキシ樹脂のタイプは特に限定されず、公知のタイプのエポキシ樹脂を制限なく使用できる。中でも、樹脂硬化物が接着性に優れる点でビスフェノール型が好ましく、樹脂硬化物の強度が高くなる点でフェノールノボラック型が好ましい。
ビスフェノール型エポキシ樹脂としては、例えば、以下の式(1)〜(10)で表されるビスフェノールA型エポキシ樹脂が挙げられる。式(1)〜(10)において、nは0〜15の整数であり、好ましくは0〜5の整数である。
Figure 0005472103
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また、フェノールノボラック型エポキシ樹脂としては、例えば、下記の式(11)〜(16)で表されるエポキシ樹脂が挙げられる。式(11)〜(16)において、nは0〜15の整数であり、好ましくは0〜10の整数である。
Figure 0005472103

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また、下記式(17)で表される光学活性エポキシ化合物も、グリシジル基を導入するために添加することができる。
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なお、上記式(1)〜(16)のエポキシ樹脂は、R,R−体であるが、同じ構造でS,S−体、R,S−体、又はS,R−体のエポキシ樹脂も用いることができる。好ましくは、R,R−体、又はS,S−体である。また、式(17)はR−体であるが、同じ構造でS−体の化合物も用いることができる。
両末端に光学活性グリシジル基を有するエポキシ樹脂の製造方法は、特に限定されず、フェノール化合物を用いた通常のエポキシ化反応と同様の方法を採用できる。
例えば、フェノール樹脂を過剰のキラルエピクロルヒドリンに溶解した後、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物の存在下に、約50〜150℃、好ましくは約60〜120℃の範囲で、約1〜10時間反応させる方法が挙げられる。この際、温度を上げすぎるとラセミ化反応が起こるため、反応は、上記範囲でなるべく低い温度で行なう必要がある。
また、エポキシ樹脂としては、その分子鎖を配向させ易いことから、分子内にメソゲン基を有する液晶性エポキシ樹脂が好ましい。本発明において、メソゲン基とは液晶性を発現させ得る官能基を示し、具体的には、ビフェニル基、シアノビフェニル基、ターフェニル基、シアノターフェニル基、フェニルベンゾエート基、アゾベンゼン基、アゾメチン基、アゾキシベンゼン基、スチルベン基、フェニルシクロヘキシル基、ビフェニルシクロヘキシル基、フェニルエステル基、フェノキシフェニル基、ベンジリデンアニリン基、ベンジルベンゾエート基、フェニルピリミジン基、フェニルジオキサン基、ベンゾイルアニリン基、トラン基、ジアセチレン基等、及びこれらの誘導体が挙げられる。誘導体としては、環上に、炭素数1〜18、好ましくは炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜18、好ましくは炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜8のアシル基、炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜8のアシルオキシ基、水酸基、アミノ基、ハロゲン原子、シアノ基などの置換基を有するメソゲン基が挙げられる。
中でも、ビフェニル基、ターフェニル基、アゾベンゼン基、アゾメチン基、ベンジリデンアニリン基、スチルベン基、フェニルエステル基、フェニルピリミジン基、トラン基、ジアセチレン基、及びその誘導体が好ましく、ビフェニル基、ターフェニル基、アゾメチン基、フェニルエステル基、ジアセチレン基、及びその誘導体がより好ましい。
液晶性エポキシ樹脂は、1分子内に少なくとも1つのメソゲン基を有していればよい。1分子内に1つのメソゲン基を有する液晶性エポキシ樹脂は、メソゲン基の両末端にグリシジル基を有し、かつメソゲン基と少なくとも一方のグリシジル基との間に柔軟構造を有する屈曲部(スペーサー)を有する化合物であり、以下の一般式(I)で表される。
G−(S)−M−(S)−G (I)
(式中、Gはグリシジルエーテル基を示し、Mはメソゲン基を示し、Sは、同一又は異なって、炭素数1〜6の脂肪族炭化水素基、炭素数1〜6の脂肪族エーテル基、炭素数1〜6の脂肪族エステル基、及びケイ素数1〜4のシロキサン基からなる群より選ばれるスペーサーを示し、nは、同一又は異なって、0又は1を示す。グリシジルエーテル基は少なくとも一方が光学活性である。)
また、1分子内に2つ以上のメソゲン基を有する液晶性エポキシ樹脂は、メソゲン基の両末端にグリシジル基を有し、かつ(i)メソゲン基間にスペーサーを有するか、又は(ii)メソゲン基間、及び少なくとも一方のグリシジル基との間にスペーサーを有する化合物である。このような液晶性エポキシ樹脂は、以下の一般式(II)で表される。
G−(S)−M−(S−M)−(S)−G (II)
(式中、Gはグリシジルエーテル基を示し、Mはメソゲン基を示し、Sは、同一又は異なって、前記スペーサーを示し、nは、同一又は異なって、0又は1を示し、mは1〜15の整数を示す。グリシジルエーテル基は少なくとも一方が光学活性である。)
mは1〜10の整数であることが好ましく、1〜8の整数であることがより好ましい。また、メソゲン基と両末端のグリシジルエーテル基との間のスペーサーは融点等の物性値を考慮して選定される。スペーサー入れる方が一般的に融点が低くなり、配向性が低くなる。
上記式(I)及び(II)において、スペーサーが、脂肪族炭化水素基、脂肪族エーテル基、及び脂肪族エステル基からなる群より選ばれる基である場合、炭素数は1〜4が好ましい。また、スペーサーがシロキサン基である場合、ケイ素数は1〜3が好ましい。
このような液晶性反応硬化型樹脂であるエポキシ樹脂は、ある温度領域でメソゲン基が規則的に配列する液晶状態となる性質を有している。この液晶性は、直交偏光子を利用した偏光検査法によって確認することができる。液晶状態の液晶性エポキシ樹脂は強い複屈折性を発現する。液晶状態の種類としては、ネマティック、スメクティック、コレステリック、又はディスコティック等が挙げられる。
本明細書中の用語「液晶性」とは、低分子量物質の場合に液晶相の形成に有利であることが知られている硬質棒状構造単位を一つ以上含有する化合物を意味する。この硬質棒状構造単位は、分子の秩序化を担う構造である。本発明では、メソゲン基及びスペーサーからなる部分が硬質棒状構造単位に該当する。
用語「液晶性」については、R.A.Weiss(編)及びC.K.Ober(編)によってLiquid−Crystalline Polymers,ACS Symposium Series 435(1989)の第1〜2頁に「液晶挙動を担う硬質単位をメソゲンという」、「液晶秩序は硬質棒状分子にあるような唯一分子形状の異方性の結果である・・・」、及び「液晶は、三次元秩序結晶状態と不規則又は等方性流体状態との間の中間状態である部分秩序流体相を示す物質を記述するために現在一般に用いられている用語である。一次元又は二次元において位置及び/又は配向に関して長距離の秩序を有する相を中間相と呼ぶ。分子秩序の結果、液晶相は異方性を示す、すなわち、その特性には方向性がある。」と定義されている。また、Polymeric Liquid Crystals,Alexandre Blumstein(編)、(1983)、第2〜3頁には、用語「液晶性」の定義として、「小分子温度転移形液晶を形成する化合物は以下の特徴的分子構造を有する:長さ/幅(軸)比が高いこと、1,4−フェニレン、1,4−ビシクロオクチル、1,4−シクロヘキシル、等の硬質単位を含むこと、環間に−COO−、−CH=CH−、−N=NO−、−N=N−、等の硬質中心連結部を含むこと、異方性分子極性を示すこと」との記載がある。
液晶性エポキシ樹脂の具体例として、下記式(18)〜(21)で表される化合物が挙げられる。式(18)〜(21)において、Xは、炭素数1〜18、好ましくは炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜18、好ましくは炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜8のアシル基、炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜8のアシルオキシ基、水酸基、アミノ基、ハロゲン原子、及びシアノ基からなる群より選ばれる置換基であり、oは1〜4の整数である。
Figure 0005472103
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Figure 0005472103
Figure 0005472103
式(18)〜(21)のエポキシ樹脂はR,R−体であるが、同構造でS,S−体、R,S−体、S,R−体のエポキシ樹脂も使用できる。好ましくは、R,R−体、又はS,S−体である。
また、液晶性エポキシ樹脂の具体例として、下記化合物のジグリシジルエーテル(グリシジル基の少なくとも一方は光学活性である)も挙げられる。即ち、4,4'−ジヒドロキシビフェニル、4,4'−ジヒドロキシスチルベン、4,4'−ジヒドロキシ−ジフェニルアセチレン、4,4'−ジヒドロキシ−ジフェニルジアセチレン、4,4'−ジヒドロキシジフェニルアゾメチン、4,4'−ジヒドロキシアゾベンゼン、4,4'−ジヒドロキシアゾキシベンゼン、4,4'−ビス((4−ヒドロキシ)フェノキシ)ジフェニル、3,3',5,5'−テトラメチル−4,4'−ジヒドロキシジフェニル、3,3',5,5'−テトラクロロ−4,4'−ジヒドロキシジフェニル、2,2',6,6'−テトラメチル−4,4'−ジヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)テレフタレート、N,N'−ビス(4−ヒドロキシフェニル)テレフタルアミド、4−ヒドロキシフェニル−4−ヒドロキシベンゾエート、4,4'−ジヒドロキシベンズアニリド、N−メチル−4,4'−ジヒドロキシベンズアニリド、4,4'−ジヒドロキシ−α−シアノスチルベン、2,2'−ジメチル−4,4'−ジヒドロキシアゾキシベンゼン、4,4'−ジヒドロキシ−α,α’−ジメチルスチルベン、4,4"−ジヒドロキシビフェニルベンゾエート、4,4'−ジヒドロキシ−α,α’−ジエチルスチルベン、ビス(4'−ヒドロキシフェニル)−1,4−ベンゼンジイミン、ビス(4'−ヒドロキシビフェニル)テレフタレートなどが挙げられる。
中でも、4,4'−ジヒドロキシビフェニル、4,4'−ジヒドロキシスチルベン、4,4'−ジヒドロキシ−ジフェニルアセチレン、4,4'−ジヒドロキシ−ジフェニルジアセチレン、4,4'−ジヒドロキシジフェニルアゾメチン、4,4'−ジヒドロキシアゾベンゼン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)テレフタレート、4−ヒドロキシフェニル−4−ヒドロキシベンゾエート、ビス(4'−ヒドロキシビフェニル)テレフタレートが好ましく、4,4'−ジヒドロキシビフェニル、4,4'−ジヒドロキシスチルベン、4,4'−ジヒドロキシ−ジフェニルジアセチレン、4,4'−ジヒドロキシジフェニルアゾメチン、4,4'−ジヒドロキシアゾベンゼン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)テレフタレート、4−ヒドロキシフェニル−4−ヒドロキシベンゾエートがより好ましい。
また、液晶性エポキシ樹脂の具体例として、下記式(22)〜(45)で表される化合物が挙げられる。
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(式中、pは1〜10の整数である。)
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式(22)〜(45)のエポキシ樹脂はR,R−体であるが、同構造でS,S−体、R,S−体、S,R−体のエポキシ樹脂も使用できる。好ましくは、R,R−体、又はS,S−体である。
また、液晶性エポキシ樹脂の具体例として、下記化合物(グリシジル基の少なくとも一方は光学活性である)も挙げられる。即ち、
N,N'−ジエチル−4,4'−ジアミノスチルベン、N,N'−ジメチル−4,4'−ジアミノスチルベン、N,N'−ジメチル−4,4'−ジアミノベンズアニリド、又はN'−メチル−4'−アミノフェニル−N−メチル−4−アミノベンゾエートのジグリシジルアミン;
4,4'−スチルベンジチオール、4,4'−α−メチルスチルベンジチオール、又は4,4'−ベンズアニリドジチオールのグリシジルチオエーテル;
4,4'−スチルベンジカルボン酸、4,4'−α−メチルスチルベンジカルボン酸、又は4,4'−ベンズアニリドジカルボン酸のジグリシジルエステル;
4,4'−ジヒドロキシスチルベン、又は4,4'−ジヒドロキシ−α−メチルスチルベンのビス(2−ヒドロキシエチルエーテル)のジグリシジルエーテル;
4,4'−スチルベンジチオール、又は4,4'−α−メチルスチルベンジチオールのビス(2−ヒドロキシエチルチオエーテル)のジグリシジルチオエーテルエーテル;
4,4'−スチルベンジカルボン酸、又は4,4'−α−メチルスチルベンジカルボン酸のビス(2−ヒドロキシエチルチオエステル)のジグリシジルエステルエーテル;
N,N'−ジメチル−4,4'−ジアミノスチルベン、N,N'−ジエチル−4,4'−ジアミノスチルベン、又はN'−メチル−4'−アミノフェニル−N−メチル−4−アミノベンゾエートのビス(2−ヒドロキシエチルアミン)のジグリシジルアミンエーテルなどが挙げられる。
また、前述したエポキシ樹脂と芳香族ジヒドロキシル又はジカルボン酸含有化合物とを反応させて複合オリゴマー化し、末端をジエポキシ化した生成物も使用できる。
光学活性エポキシ樹脂は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。
両末端に光学活性グリシジル基を有するエポキシ樹脂の製造方法は、特に限定されず、例えば、フェノール化合物を用いた通常のエポキシ化反応と同様の方法を採用できる。
例えば、フェノール樹脂を過剰のキラルエピクロルヒドリンに溶解した後、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物の存在下に、約50〜150℃、好ましくは約60〜120℃の範囲で、約1〜10時間反応させる方法が挙げられる。この際、温度を上げすぎるとラセミ化反応が起こるため反応は、上記範囲でなるべく低い温度で行なう必要がある。
また、キラルエピクロルヒドリンの使用量は、フェノール化合物のヒドロキシ基のモル数に対して約2〜15倍モル、好ましくは約2〜10倍モルとすればよい。また、アルカリ金属水酸化物の使用量は、ヒドロキシ基のモル数に対して約0.8〜1.2倍モル、好ましくは約0.9〜1.1倍モルの範囲とすればよい。反応終了後、過剰のキラルエピクロルヒドリンを蒸留留去し、残留物をトルエン、メチルイソブチルケトン等の溶剤に溶解し、濾過後、水洗して無機塩等を除き、ついで溶剤を留去することにより、両末端に光学活性グリシジル基を有するエポキシ樹脂を得ることができる。
ビスフェノール型、又はフェノールノボラック型エポキシ樹脂を製造する場合は、フェノール化合物としては、ビスフェノールA、ビスフェノールB、ビスフェノールC、ビスフェノールD、ビスフェノールE、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ビスフェノールZ、ビスフェノールP−AP、ビフェニルエーテル、ビフェニル、ビスフェノールフルオレンのようなビスフェノール系化合物やそのハロゲン化物;フェノールノボラック系のフェノール樹脂が用いられる。
フェノール化合物は、例えば、特開平4−339820号や特開平5−97977号に開示された方法で製造される。即ち、本発明で用いるフェノール化合物はα−ナフトール、β−ナフトール、o−フェニルフェノールおよびp−フェニルフェノールから得られる二価基であり、繰り返し単位は0〜15である。このようなフェノール化合物は、ナフトール類またはフェニルフェノール類とジシクロペンタジエンとを酸触媒の存在下に反応させることにより製造される。
本発明に用いられるメソゲン基を有する芳香族ジヒドロキシ化合物は、東京化成等で市販されている試薬や公知の一般的な製造方法で製造された芳香族ジヒドロキシ化合物が使用可能である。
また、エポキシ樹脂がジグリシジルアミン化合物である場合は、ジヒドロキシ化合物の代わりにジアミノ化合物を用いることにより製造することができる。
また、エポキシ樹脂のグリシジル基の一方だけが光学活性であるものは、まず一方のみを光学活性であるエピクロロヒドリンと反応させた後、もう片方をラセミのエピクロルヒドリンと反応させてよいし、その逆に一方のみをラセミであるエピクロロヒドリンと反応させた後、もう片方を光学活性のエピクロルヒドリンと反応させるようにして製造することができる。
また、光学活性基が一方だけ付いたエポキシ樹脂を液体クロマトグラフィー等で物理的に分離してもよい。
その他の樹脂
本発明の樹脂硬化物の原料となる樹脂組成物は、上記説明した末端に光学活性グリシジル基を有するエポキシ樹脂の他に、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の樹脂、特にラセミ体のエポキシ樹脂を含んでいてよい。
この場合、末端に光学活性グリシジル基を有するエポキシ樹脂の比率は、全エポキシ樹脂中に、例えば約50重量%以上、好ましくは80重量%以上、より好ましくは90重量%以上、さらにより好ましくは95重量%以上含まれていればよい。
併用するラセミ体のエポキシ樹脂は公知のものを制限なく使用できる。このような公知のエポキシ樹脂としては、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂のような、フェノール類とアルデヒド類とから得られるノボラック樹脂のエポキシ化物;フェノール、ナフトール類のキシリレン結合によるアラルキル樹脂のエポキシ化物;フェノール−シクロペンタジエン樹脂のエポキシ化物;ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、チオジフェノール、ビフェノール、置換ビフェノール、ジヒドロキシナフタレンなどのジグリシジルエーテル;フタル酸、ダイマー酸などの多塩基酸とエピクロルヒドリンとの反応によって得られるグリシジルエステル型エポキシ樹脂;ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、イソシアヌル酸などのポリアミンとエピクロルヒドリンとの反応によって得られるグリシジルアミン型エポキシ樹脂などが挙げられる。ラセミ体のエポキシ樹脂は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。
また、エポキシ樹脂以外の樹脂が含まれる場合の含有量は、全樹脂中に、例えば30重量%以下、好ましくは15重量%以下、より好ましくは5重量%以下とすればよい。エポキシ樹脂以外の樹脂は含まれないのが最も好ましい。
硬化剤
エポキシ樹脂を使用する場合の硬化剤としては、酸無水物系硬化剤、アミン系硬化剤、フェノール系硬化剤、ポリアミド系硬化剤、イミダゾール系硬化剤、ポリメルカプタン系硬化剤等の重付加型硬化剤;イオン重合型の触媒型硬化剤;潜在性硬化剤等の硬化剤が挙げられる。
酸無水物系硬化剤としては、無水マレイン酸、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水ナジック酸、メチルナジック酸無水物、メチルシクロヘキセンジカルボン酸無水物のような常温で固体の酸無水物;メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ドデセニル無水コハク酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、及び水素化メチルナジック酸無水物等のような常温で液体の酸無水物などが挙げられる。中でも、無水マレイン酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸が好ましく、無水マレイン酸がより好ましい。
アミン系硬化剤としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジプロピレンジアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ヘキサメチレンジアミン、1,2−ビス(2−アミノエトキシ)エタン等の鎖状脂肪族アミン;N−アミノエチルピペラジン、ラミロンC−260(商品名)、メンセンジアミン、イソフオロンジアミン、ジアミノジシクロへキシルメタン、1,3−ジアミノメチルシクロヘキサン等の環状脂肪族ポリアミン;m−キシレンジアミン、キシリレンジアミン三重体、キシリレンジアミン誘導体等の脂肪芳香族アミン;メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルフォン、ジアミノジフェニルエーテル、ジアミノスチルベン、4,4'−ジアミノ−3,3'−ジメトキシジフェニル、4,4'−ジアミノ−α−メチルスチルベン、4,4'−ジアミノフェニルベンゾエート等の芳香族アミンなどが挙げられる。中でも、鎖状脂肪族アミン(特にジプロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、1,2−ビス(2−アミノエトキシ)エタン等)、及び芳香族アミン(特に、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルフォン、ジアミノジフェニルエーテル等)が好ましい。
フェノール系硬化剤としては、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,3−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、2,3,5−トリメチルフェノール、2,3,6−トリメチルフェノール、o−イソプロピルフェノール、p−tert−ブチルフェノール、o−sec−ブチルフェノール、p−オクチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、レゾルシノール、1−ナフトール、2−ナフトール、ビスフェノールA、フェノールノボラック、キシリレンノボラック、及びビスフェノールAノボラックなどが挙げられる。
ポリアミド系硬化剤は、主としてダイマー酸とポリアミンとの縮合によって生成するもので分子中に反応性の1級アミンと2級アミンを有するポリアミドアミンである。
3級および2級アミンとしては、ピペリジン、N,N−ジメチルピペラジン、トリエチレンジアミン、ベンジルジアミン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、トリエタノールアミン、N−メチルモルホリン及び2,4,6-トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等が挙げられる。3級アミンは、それ単独で硬化剤として使用できるだけでなく、酸無水物の促進剤として非常に有用で、また、ポリアミンやポリアミド硬化剤の促進剤または共硬化剤として有用なものである。
イミダゾール系硬化剤としては、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、及び1−シアノエチル−2−ウンデシルイミザゾリウム・トリメリテート等が挙げられる。
ポリメルカプタン系の硬化剤としては、例えばThree Bond 2086B等の液状ポリメルカプタン、及び例えばThree Bond 2104等のポリスルフィド樹脂等が挙げられる。
潜在性硬化剤としては、三フッ化ホウ素−アミン錯体、ジシアンジアミド、及び有機酸ヒドラジッド等が挙げられる。
エポキシ樹脂の硬化剤は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。
硬化剤の使用量は、エポキシ樹脂(ラセミ体も使用する場合は、光学活性体とラセミ体との合計)に対して、エポキシ樹脂の当量から計算される等価の量またはその1割程度多い量を用いればよい。
重合開始剤
エポキシ樹脂組成物は、硬化剤を用いるのに代えて、重合開始剤を含むことができ、UV等で光硬化させてもよい。重合開始剤としてはカチオン重合性の開始剤が用いられる。光カチオン重合開始剤としては、特に限定されず、公知のものを使用することができ、たとえば、UCC(株)製「サイラキューアーUVI−6990、6974」、旭電化(株)製「アデカオプトマーSP−150、152、170、172」、ローディア(株)製「Photoinitiator 2074」、チバ・スペシャリティー(株)製「イルガキュアー250」、みどり化学(株)製「DTS−102」などが挙げられる。
重合開始剤は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。
重合開始剤の使用量は、エポキシ樹脂(ラセミ体も使用する場合は、光学活性体とラセミ体との合計)に対して、約0.01〜10重量%が好ましく、約0.1〜5重量%がより好ましい。
熱伝導性フィラー
エポキシ樹脂組成物は熱伝導性フィラーを含んでいてよい。本発明の樹脂硬化物中では、光学活性エポキシ樹脂の硬化物の分子が一定方向に配向しているが、熱伝導性フィラーがその間隙に入り込むことにより、熱伝導性が一層良好になる。また、熱伝導性フィラーを含むことにより、樹脂硬化物の加工性及び寸法精度が良好になる。
熱伝導性フィラーは、工業的に使用される公知の熱伝導性フィラーを制限なく使用できる。このような公知の熱伝導性フィラーとして、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素のような金属窒化物;酸化マグネシウム、アルミナ、シリカ、酸化ベリリウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛のような金属酸化物;水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化バリウム、水酸化カルシウムのような金属水酸化物;炭化ホウ素、炭化アルミニウム、炭化ケイ素のような金属炭化物などが挙げられる。これらのフィラーは、電気絶縁性が良好であるにもかかわらず高い熱伝導性を示す。
中でも、熱伝導性が高い点で、窒化ホウ素、窒化アルミニウムのような金属窒化物が好ましい。また、安価で分散性が良好である点で、金属酸化物が好ましく、酸化マグネシウム、アルミナ、シリカがより好ましい。コストパフォーマンスなど総合的に見ると、酸化マグネシウム、アルミナが好ましい。
また、合成方法の相違に基づく水分吸着量、化学組成、平均粒径、嵩密度、白色度、吸油量、pH、表面積、平衡吸湿容量等も特に限定されるものではない。さらに、シラン系やチタネート系のカップリング剤やステアリン酸で表面を処理することにより樹脂への相溶性や分散性を改良したものも好適に使用できる。酸化マグネシウムフィラー及び窒化アルミニウムフィラーは、酸化物や複酸化物で表面を被覆することにより、フィラーの耐湿性を向上させることができる。
本発明では、ケイ素(Si)とマグネシウム(Mg)との複酸化物で酸化マグネシウム粉末又は粒子の表面を被覆した酸化マグネシウムフィラーを使用することにより、低コストで容易に耐湿性、機械的強度、及び樹脂への分散性を改善させ、熱伝導性及び電気絶縁特性に一層優れた樹脂組成物を得ることができる。このような酸化物で表面が被覆された酸化マグネシウムは、ケイ素化合物と酸化マグネシウム粉末とを混合し、固体分をろ別し、乾燥させて、焼成することにより得られる。
また、本発明では、酸化ケイ素で窒化アルミニウム粉末又は粒子の表面を被覆した窒化アルミニウムフィラーを使用することにより、容易に耐湿性、機械的強度、及び樹脂への分散性を改善させ、熱伝導性及び電気絶縁特性に一層優れた樹脂組成物を得ることができる。このような酸化物で表面が被覆された窒化アルミニウムは、ケイ素化合物と窒化アルミニウム粉末とを混合し、固体分をろ別し、乾燥させて、焼成することにより得られる。
熱伝導性フィラーは、1種を単独で使用してもよく、材質や特性が異なるものを2種以上組み合わせて用いてもよい。
熱伝導性フィラーの使用量は、樹脂100重量部に対して、約100〜1400重量部が好ましく、約100〜900重量部がより好ましく、約100〜550重量部がさらにより好ましい。上記範囲であれば、実用上十分な熱伝導性を有する樹脂硬化物が得られるとともに、フィラーの分散加工性も良好である。
カップリング剤
エポキシ樹脂組成物は、カップリング剤を含んでいてよく、それにより得られる樹脂硬化物は、樹脂と熱伝導性フィラーとの接着性が向上して、機械的強度及び耐熱性が一層優れたものとなる。
カップリング剤としては、例えば、シラン系、チタネート系、アルミネート系、及びジルコアルミネート系などのカップリング剤を使用できる。中でも、シラン系カップリング剤が好ましく、特にエポキシ樹脂と反応する官能基を有するシラン系カップリング剤がより好ましい。このようなシラン系カップリング剤として、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、N−(2−アミノメチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アニリノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
カップリング剤は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。
カップリング剤の使用量は、使用する熱伝導フィラーに対して約0.1〜10重量%が好ましく、約0.5〜5重量%がより好ましい。
カップリング剤は、予め熱伝導性フィラーと混合することにより、フィラーの表面に吸着又は反応により固定化させておくのが好ましい。
その他の成分
エポキシ樹脂組成物には、必要に応じて、ゴムや樹脂に一般的に配合される種々の添加剤が含まれていてよい。このような添加剤として、例えば、芳香族メルカプタン系、芳香族ジスルフィド系、芳香族メルカプタン亜鉛系などの素練り促進剤;有機酸系、ニトロソ化合物系、スルフェンアミド系などのスコーチ防止剤;パラフィン系、芳香族系、ナフテン系、液状ゴム系などの可塑剤;ロジン誘導体系、テルペン系などの天然樹脂系粘着付与剤;クマロン(インデン)樹脂系、石油樹脂系、アルキルフェノール樹脂系、キシレン・ホルムアルデヒド系樹脂などの合成樹脂系粘着付与剤;ハロゲン系、金属水和物系、シリコン系、リン系などの難燃剤;酸化防止剤;熱安定剤;光安定剤;紫外線吸収剤;滑剤;顔料などが挙げられる。
また、本発明のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂組成物に通常用いられる公知の添加剤を含むことができる。このような添加剤として、例えば、充填剤、受酸剤、補強剤、安定剤、老化防止剤、滑剤、粘着剤、顔料、難燃剤、紫外線吸収剤、発泡剤などが挙げられる。また、成型品の強度や剛性の向上のために、短繊維などの補強材が含まれていてもよい。
補強材としては、ガラス繊維や、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸マグネシウム、チタン酸バリウム、チタン酸カリウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、アルミナのような電気絶縁性のウィスカーなどを使用できる。補強材を添加する場合の使用量は、樹脂組成物の全量に対して、約1〜15重量%が好ましく、約1〜13重量%がより好ましく、約1〜10重量%がさらにより好ましい。
溶媒
エポキシ樹脂組成物は溶媒を含有してもよい。好ましい溶媒としては、たとえば、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、テトラヒドロフラン、γ−ブチロラクトン、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、PGMEAなどが挙げられる。溶媒は、1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
エポキシ樹脂組成物の調製方法
エポキシ樹脂組成物は、上記説明した各成分を混合し、ミキサー;ボールミル、サンドミル、ビーズミルのような媒体を用いる湿式分散機;ホモジナイザーのような超音波分散機;アルチマイザーのような加圧式分散機などの、剪断力下で分散できる装置などを用いて各成分を均一に混合することにより得られる。また、エポキシ樹脂組成物は、加圧ニーダー、ミキシングロール、二軸押出機などを用いて加熱溶融し混練した混練物をパワーミル等を用いて粉砕して製造してもよい。こうして得られた成形材料は射出成形、移送成形、及び圧縮成形等のいずれにも適用することができる。
樹脂硬化物の製造方法
上記のエポキシ樹脂組成物を硬化して得られる樹脂硬化物は、UV照射や、室温〜150℃程度での加熱などにより硬化させればよい。
本発明のエポキシ樹脂硬化物は、シート、フィルム、薄膜、繊維などの形状とすればよく、これらは主に放熱部材として使用される。好ましい形状はフィルム、及び薄膜である。シートの膜厚は1mm以上であり、フィルムの膜厚は約5μm以上、好ましくは約10〜500μm、より好ましくは約20〜300μmであり、薄膜の膜厚は約5μm未満である。フィルム、及び薄膜は、エポキシ樹脂組成物を基板に塗布した状態、又は基板で挟んだ状態で重合し、硬化させることによって得られる。さらに、フィルムについては、重合体をプレス成形することによっても得られる。
また、エポキシ樹脂組成物が溶媒を含む場合は、スピンコート、ロールコート、カテンコート、フローコート、プリント、マイクログラビアコート、グラビアコート、ワイヤーバーコード、デップコート、スプレーコート、メニスカスコート法などの方法で基板上に樹脂組成物を均一に塗布した後、溶媒を除去してから光硬化又は熱硬化させる方法、光硬化後適当な温度に加温して熱硬化により後処理を行う方法、基板に塗布し溶媒を除去しつつ光硬化させる方法などによりフィルムが得られる。溶媒の乾燥除去は、たとえば、室温での風乾、ホットプレートでの乾燥、乾燥炉での乾燥、温風や熱風の吹き付けなどにより行うことができる。溶媒除去の条件は特に限定されず、溶媒がおおむね除去され、塗膜層の流動性がなくなるまで乾燥すればよい。
フィルムや薄膜を形成する場合は、溶媒の有無にかかわらず、エポキシ樹脂組成物の塗布前に基板表面を配向処理してもよく、これにより、一層配向性の良い樹脂硬化物が得られる。また、一対の基板間にエポキシ樹脂を注入した後、硬化させることにより、フィルム状又は薄膜状の樹脂硬化物を形成する場合は、少なくとも一方の基板表面を配向処理すればよい。
配向処理方法としては、基板上に配向膜を形成させた後、レーヨン布などでラビング処理する方法、基板を直接レーヨン布などでラビング処理する方法などが挙げられる。また、ラビングフリーの配向処理方法としては、基板上に配向膜を形成する方法、延伸フィルム基板を使用する方法、基板上に酸化ケイ素を斜方蒸着する方法、基板上に形成した光配向膜に光照射する方法、樹脂基板にイオンビームを照射する方法などが挙げられる。また、基板表面の処理を行わなくても、所望の配向状態を形成することができる場合もある。例えば、樹脂組成物にキラル化合物のような配向制御剤を添加して分子的な構造配向を制御することもできる。樹脂組成物の自己配向力を利用する場合は基板の表面処理を行わなくてもよいが、配向欠陥等を防止する点でラビング処理などの基板処理を行ってもよい。
配向膜としては、エポキシ樹脂組成物の配向を制御できるものであれば特に限定されず、公知の配向膜を用いることができる。例えば、ポリイミド、ポリアミド、ポリビニールアルコール、アルキルシラン、アルキルアミン、及びレシチン系の配向膜が好適である。
ラビング処理方法は公知の方法を制限なく採用することができ、通常は、レーヨン、綿、又はポリアミドなどの素材からなるラビング布を金属ロールなどに捲き付け、基板または配向膜に接した状態でロールを回転させながら移動させる方法や、ロールを固定したまま基板を移動させる方法などが採用される。
基板としては、例えば、アルカリガラス、ホウ珪酸ガラス、フリントガラスなどのガラス基板;アルミニウム、鉄、銅などの金属基板;シリコンなどの無機基板;ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリケトンサルファイド、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンオキサイド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリアリレート、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール、ポリプロピレン、セルロース、トリアセチルセルロースもしくはその部分鹸化物、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ノルボルネン樹脂などのプラスティックフィルム基板などが挙げられる。
延伸フィルム基板は、一軸延伸フィルムでも、二軸延伸フィルムであってもよい。延伸フィルム基板は、事前に鹸化処理、コロナ処理、プラズマ処理などの表面処理を施してもよい。なお、これらのフィルム基板上には、上記エポキシ樹脂組成物に含まれる溶媒に侵されないような保護層を形成してもよい。保護層として用いられる材料としては、例えばポリビニルアルコールが挙げられる。さらに、保護層と基板との密着性を高めるために、無機系又は有機系のアンカーコート層を形成させてもよい。
樹脂硬化物の用途
本発明の樹脂硬化物は、注型、積層、接着、成形、封止、複合材等の用途に適し、放熱板、放熱シート、放熱フィルム、放熱接着材、放熱成形品などの放熱部材として、特に有用である。即ち、本発明は、半導体装置内に上記説明した本発明の樹脂硬化物を設置する半導体装置の放熱方法を包含する。半導体装置内に設置される樹脂硬化物の形状は、特に限定されず、シート状、フィルム状、部品と部品との間隙に充填された形状の他、各種の形状に成形することができる。
樹脂硬化物の物性
本発明の樹脂硬化物の熱伝導率は0.5W/(m・K)以上であることが好ましい。また、体積抵抗率は1×1013以上であることが好ましい。熱伝導率及び体積抵抗率は、それぞれ実施例に記載の方法で測定した値である。組成物中の各成分の種類及び使用量を上記説明した範囲で適宜調整することにより、上記範囲の熱伝導率及び体積抵抗率を得ることができる。
(II)エポキシ樹脂接着剤
本発明の第1のエポキシ樹脂接着剤は、光学活性のグリシジル基を有するエポキシ樹脂と、アミン化合物及びイミダゾール化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の硬化剤とを含む接着剤である。
また、本発明の第2のエポキシ樹脂接着剤は、光学活性のグリシジル基を有するエポキシ樹脂と、カチオン重合開始剤とを含む接着剤である。
エポキシ樹脂
前述した通り、本発明でいう「エポキシ樹脂」は未硬化のエポキシ樹脂である。
エポキシ樹脂接着剤の発明で使用するエポキシ樹脂は、少なくとも一つの光学活性グリシジル基を有するエポキシ樹脂である。エポキシ樹脂は、分子中に2個以上の光学活性グリシジル基を有するものが好ましい。分子中に2個の光学活性グリシジル基を有するエポキシ樹脂としては、分子の両末端に光学活性グリシジル基を有するエポキシ樹脂、分子の一方の末端及び分子内部に1個の光学活性グリシジル基を有するエポキシ樹脂、分子内部に2個の光学活性グリシジル基を有するエポキシ樹脂が挙げられる。また、分子中に3個以上の光学活性グリシジル基を有するエポキシ樹脂としては、分子の両末端及び分子中に1個以上の光学活性グリシジル基を有するエポキシ樹脂、分子の一方の末端及び分子内部に2個以上の光学活性グリシジル基を有するエポキシ樹脂、分子内部に3個以上の光学活性グリシジル基を有するエポキシ樹脂が挙げられる。中でも、分子の両末端に光学活性グリシジル基を有するエポキシ樹脂が好ましい。
なお、エポキシ樹脂の光学活性グリシジル基以外のエポキシ基は必ずしもグリシジル基でなくてもよい。
光学活性グリシジル基は、S体、R体どちらであってもよい。分子中に2個以上の光学活性グリシジル基を有する場合は、全ての光学活性グリシジル基が同方向の光学活性を有すること、即ち、全てのグリシジル基がS体、又はR体であることが好ましく、これにより、エポキシ樹脂と硬化剤とを含む硬化前の混合物中の分子配向性が一層高くなり、一層低粘性の混合物が得られる。また、硬化物中の高分子の配向性が一層高くなり、一層優れた接着性及び耐熱性が得られる。
エポキシ樹脂は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。2種以上を組み合わせる場合は、全ての光学活性グリシジル基が同方向の光学活性を有することが好ましい。
分子内の全ての光学活性グリシジル基が全て同方向の光学活性を有するエポキシ樹脂の比率は、光学活性エポキシ樹脂の全量に対して、例えば約50重量%以上、好ましくは80重量%以上、より好ましくは90重量%以上、さらにより好ましくは95重量%以上であればよい。最も好ましくは100重量%である。
エポキシ樹脂としては、例えば、前述した式(1)〜(16)で表される化合物を例示することができる。また、前述した式(17)で表される光学活性エポキシ化合物も、光学活性グリシジル基を導入するために添加することができる。
なお、上記式(1)〜(16)で表される光学活性エポキシ樹脂はR,R−体であるが、同じ構造でS,S−体、R,S−体、又はS,R−体のエポキシ樹脂も用いることができる。好ましくは、R,R−体、又はS,S−体である。また、上記式(17)で表される光学活性エポキシ樹脂はR−体であるが、同じ構造でS−体のエポキシ樹脂も用いることができる。
その他の樹脂
本発明のエポキシ樹脂接着剤は、上記説明した光学活性グリシジル基を有するエポキシ樹脂の他に、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の樹脂、特にラセミ体のエポキシ樹脂を含んでいてよい。
その場合、光学活性グリシジル基を有するエポキシ樹脂の比率は、全エポキシ樹脂中に、例えば約50重量%以上、好ましくは80重量%以上、より好ましくは90重量%以上、さらにより好ましくは95重量%以上含まれていればよい。
併用できるラセミ体のエポキシ樹脂の具体例は、エポキシ樹脂硬化物について説明した通りである。ラセミ体のエポキシ樹脂は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。
また、エポキシ樹脂以外の樹脂が含まれる場合の含有量は、全樹脂中に、例えば30重量%以下、好ましくは15重量%以下、より好ましくは5重量%以下とすればよい。エポキシ樹脂以外の樹脂は含まれないのが最も好ましい。
硬化剤
本発明の第1の接着剤は、アミン化合物からなる硬化剤、及び/又はイミダゾール化合物からなる硬化剤を含む。硬化剤としては、エポキシ樹脂硬化剤として使用される公知のアミン化合物やイミダゾール化合物を制限なく使用できる。
このような公知のアミン化合物としては、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ジアルキレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミンなどの炭素数2〜15の第一級脂肪族ポリアミン;メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジエチルジフェニルメタンなどの炭素数6〜12の第一級芳香族ポリアミン;ベンジルジメチルアミン、トリエチレンジアミン、トリエタノールアミン、ピペリジン、ポリアミドアミンなどの、炭素数2〜12の第二級又は第三級アミン化合物などが挙げられる。
また、このような公知のイミダゾール化合物としては、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾールなどの炭素数3〜20のイミダゾール化合物などが挙げられる。
硬化剤は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。
硬化剤の使用量は、エポキシ樹脂(ラセミ体も使用する場合は、光学活性体とラセミ体との合計)に対して、エポキシ樹脂の当量から計算される当量程度とすればよい。
エポキシ樹脂が硬化する温度は、主に硬化剤の種類によって定まる。一部のアミン硬化剤は、通常、常温付近でエポキシ樹脂を硬化させることができる。従って、本発明の接着剤は、通常、エポキシ樹脂を含む第1液と硬化剤を含む第2液とを別個に備える2液型接着剤とすればよい。また、硬化剤として、イミダゾール化合物を用いる場合、これらはエポキシ樹脂を硬化させるのに常温より高い温度を必要とするため、1液型接着剤とすることができる。
イミダゾール化合物は、アミン化合物の硬化促進剤としても使用されるため、アミン化合物とイミダゾール化合物とを組み合わせて使用してもよい。
カチオン重合開始剤
本発明の第2のエポキシ樹脂接着剤はカチオン重合開始剤を含み、UV等で光硬化させるものである。光カチオン重合開始剤は、特に限定されず、公知のものを使用することができる。例えば、UCC(株)製「サイラキューアーUVI−6990、6974」、旭電化(株)製「アデカオプトマーSP−150、152、170、172」、ローディア(株)製「Photoinitiator 2074」、チバ・スペシャリティー(株)製「イルガキュアー250」、みどり化学(株)製「DTS−102」などが挙げられる。
カチオン重合開始剤は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。
カチオン重合開始剤の使用量は、エポキシ樹脂(ラセミ体も使用する場合は、光学活性体とラセミ体との合計)に対して、約0.01〜10重量%が好ましく、約0.1〜5重量%がより好ましい。
本発明の第2のエポキシ樹脂接着剤は、カチオン重合開始剤を用いて光硬化させるため、通常、1液型接着剤とすることができる。なお、2液型接着剤であっても構わない。
その他の成分
本発明の第1及び第2のエポキシ樹脂接着剤には、必要に応じて、ゴムや樹脂に一般的に配合される種々の添加剤が含まれていてよい。このような添加剤として、例えば、芳香族メルカプタン系、芳香族ジスルフィド系、芳香族メルカプタン亜鉛系などの素練り促進剤;有機酸系、ニトロソ化合物系、スルフェンアミド系などのスコーチ防止剤;パラフィン系、芳香族系、ナフテン系、液状ゴム系などの可塑剤;ロジン誘導体系、テルペン系などの天然樹脂系粘着付与剤;クマロン(インデン)樹脂系、石油樹脂系、アルキルフェノール樹脂系、キシレン・ホルムアルデヒド系樹脂などの合成樹脂系粘着付与剤;ハロゲン系、金属水和物系、シリコン系、リン系などの難燃剤;酸化防止剤;熱安定剤;光安定剤;紫外線吸収剤;滑剤;顔料;架橋剤;架橋助剤;加硫もどり防止剤;カップリング剤などが挙げられる。
また、本発明のエポキシ樹脂接着剤には、エポキシ樹脂組成物に通常用いられる公知の添加剤が含まれていてよい。このような添加剤としては、例えば充填剤、受酸剤、補強剤、安定剤、老化防止剤、滑剤、粘着剤、顔料、難燃剤、紫外線吸収剤、発泡剤、加硫調整剤などが挙げられる。
また、接着物の強度を向上させるために、本発明の接着剤は補強材を含んでいてもよい。補強材としては、ガラス繊維や、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸マグネシウム、チタン酸バリウム、チタン酸カリウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、アルミナのような電気絶縁性のウィスカーなどを使用できる。このような補強材を添加する場合の使用量は、エポキシ樹脂接着剤の全量(2液型の場合は全成分を混合した後の全量)100重量部に対して、約1〜100重量部とすればよく、約1〜10重量部が好ましい。
2液型接着剤とする場合は、上記のその他の成分は、エポキシ樹脂を含む第1液、又は硬化剤又は重合開始剤を含む第2液の何れに含まれていてもよい。
溶媒
エポキシ樹脂接着剤は溶媒を含有してもよい。2液型接着剤とする場合は、溶媒は、エポキシ樹脂を含む第1液、及び硬化剤又は重合開始剤を含む第2液の何れに含まれていてもよい。
溶媒の種類は特に限定されないが、好ましい溶媒としては、たとえば、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、テトラヒドロフラン、γ−ブチロラクトン、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、PGMEAなどが挙げられる。溶媒は1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
エポキシ樹脂接着剤の調製方法
本発明のエポキシ樹脂接着剤は、各成分をミキサーを用いて混合し、ボールミル、サンドミル、ビーズミルのような媒体を用いる湿式分散機;ホモジナイザーのような超音波分散機;アルチマイザーのような加圧式分散機などの、剪断力下で分散できる装置を用いて各成分を均一に混合することにより得られる。
接着方法
本発明の第1のエポキシ樹脂接着剤は、2液型である場合は、第1液と第2液とを混合し、この混合物を被接着物間に置いた状態で常温下、又は所定の硬化温度(例えば約40〜150℃)で放置することにより、硬化させることができる。硬化剤として、常温でエポキシ樹脂を硬化させるアミン化合物を用いる場合は、第1液と第2液とを混合し、この混合物を被接着物間に置いた状態で常温下で放置することにより、硬化させることができる。また、本発明の第1のエポキシ樹脂接着剤が、常温より高い温度でエポキシ樹脂の硬化を開始させるイミダゾール化合物を硬化剤として含む1液型である場合は、接着剤を被接着物間においた状態で、所定の硬化温度(例えば約40〜150℃)に加熱することにより、硬化させることができる。
本発明の第2のエポキシ樹脂接着剤は、通常1液型であり、接着剤を被接着物間においた状態で、UV照射することにより、常温下で硬化させることができる。接着剤が溶媒を含む場合は、溶媒を除去してから、光重合させてもよい。
本発明において、「被接着物間に混合物又は接着剤を『置く』」ことには、被接着物に混合物又は接着剤を塗布したり、スポット状に載せたり、注入したりすることが含まれる。
本発明の第1及び第2のエポキシ樹脂接着剤は、常温硬化させることができるため、耐熱性の低い被接着物にも使用することができ、被接着物を広範囲から選択できる。また、硬化剤を含む本発明の第1のエポキシ樹脂接着剤は、硬化剤の種類を選択することにより硬化時間をコントロールすることができる。
以下、実施例を挙げて、本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(I)エポキシ樹脂硬化物
エポキシ樹脂の合成例1−1
温度計、滴下ロート、冷却管、攪拌器を取り付けたフラスコに窒素ガスパージを施しながらビスフェノールA20重量部、テトラエチルベンジルアンモニウムブロマイド0.12重量部、及びR−エピクロルヒドリン162重量部を同時に仕込み、90℃に加熱し、その後、90℃で8時間攪拌を続けた。反応終了後、42℃まで冷却させた。その後、水酸化ナトリウムフレーク28重量部を徐々に添加した。添加後2時間熟成した後、10%リン酸水素ナトリウム水溶液で2回分液し、さらに反応混合物の水洗浄液のpHが中性となるまで水洗を繰り返した。更に水層は分離除去し、ロータリーエバポレーターを使用して油層から加熱減圧下残留する不純物を留去し、前記式(1)で表されるエポキシ樹脂(S,S体)30重量部を得た。得られたエポキシ樹脂は黄色の液状であり、25℃での粘度は1450cPs、エポキシ等量は172g/eqであった。また液体クロマトグラフィを用いた光学純度は96.5%であり、R,S−エポキシ樹脂が3.5%含まれていた。
エポキシ樹脂の合成例1−2
温度計、滴下ロート、冷却管、攪拌器を取り付けたフラスコに窒素ガスパージを施しながら4,4'−ジヒドロキシビフェニル15重量部、テトラエチルベンジルアンモニウムブロマイド0.17重量部、及びR−エピクロルヒドリン149.1重量部を同時に仕込み、90℃に加熱し、その後、90℃で5時間攪拌を続けた。反応終了後、48%水酸化ナトリウム水溶液101.6重量部を徐々に添加した。添加後90℃で3時間熟成した後、10%リン酸水素ナトリウム水溶液でpHが中性となるまで添加し、イオン交換水50ml、ジクロルメタン1.3Lを加えて塩と生成物を溶解し、分液して水洗を繰り返した。更に水層は分離除去し、ロータリーエバポレーターを使用して油層から加熱減圧下残留する不純物を留去し、残渣に酢酸エチル150mlを加え70℃で1時間攪拌して冷却、ろ過、減圧乾燥させて前記式(2)で表されるエポキシ樹脂(S,S体)20重量部を得た。得られたエポキシ樹脂は白色の結晶であり、融点177.4℃であった。また液体クロマトグラフィを用いた光学純度は98.8%であった。また、R,S−エポキシ樹脂が1.2%含まれていた。
エポキシ樹脂の合成例1−3
温度計、滴下ロート、冷却管、攪拌器を取り付けたフラスコに窒素ガスパージを施しながらテレフタリリデン−ビス(4−アミノ−3−メチルフェノール)14重量部、テトラエチルベンジルアンモニウムブロマイド0.75重量部、及びR−エピクロルヒドリン75.2重量部を同時に仕込み、75℃に加熱し、その後、75℃で7時間攪拌を続けた。反応終了後、48%水酸化ナトリウム水溶液10.2重量部を徐々に添加した。添加後80℃で3時間熟成した後、10%リン酸水素ナトリウム水溶液とジクロルメタン100mlでpHが中性となるまで添加し、イオン交換水30mlを加えて分液して水洗を繰り返した。更に水層は分離除去し、ロータリーエバポレーターを使用して油層から加熱減圧下残留する不純物を留去し、残渣に酢酸エチル60mlを加え60℃で1時間攪拌して冷却、ろ過、減圧乾燥させて、式(45)においてS,S−体であるエポキシ樹脂13.5重量部を得た。
得られたエポキシ樹脂は黄色の結晶であり、融点163.4℃であった。また液体クロマトグラフィを用いた光学純度は95.8%であり、R,S−エポキシ樹脂が4.2%含まれていた。
実施例1〜11
下記の各成分を充分混合脱気した後、金型に注入し、130℃で3時間、さらに150℃で15時間放置することにより硬化し、放熱板(100mm×100mm×4mm)を得た。
<使用した成分>
エポキシ樹脂の硬化剤:
・無水マレイン酸
・メチルテトラヒドロ無水フタル酸
熱伝導性フィラー:
・球状アルミナ(昭和電工社製、平均粒径:11μm)
・酸化マグネシウム(タテホ化学社製、表面シリカ・マグネシウム複酸化物被覆、平均粒径:25μm)
補強材:
・ガラス繊維(日東紡ガラス製、繊維径:11μm、平均繊維長:3mm)
・チタン酸カリウムウイスカー(大塚化学社製)
シランカップリング剤:
・アクリロキシ系シランカップリング剤(信越化学社製)
・エポキシシラン系シランカップリング剤(信越化学社製)
各例で使用した成分の種類と使用量は以下の通りである。
下記の各実施例で使用しているエポキシ樹脂に付した式番号は、光学活性以外の構造がその式番号の化合物の構造であることを示す。エポキシ樹脂の光学活性は、各実施例の組成の項目に記載した通りである。
Figure 0005472103
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実施例12
ガラス基板上に厚み800Åの配向安定化膜AL−4552(JSR社製)を形成し、該配向膜をラビング処理した。もう一方のガラス基板にも厚み800Åの配向安定化膜AL−4552(JSR社製)を形成し、該配向膜をラビング処理した。次に下記組成の組成物に、光重合開始剤として、下記組成物の全量に対して1重量%の2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノンを混合した。得られたエポキシ樹脂組成物を該ガラス基板で挟み、30mW/cm2(中心波長365nm)のUV光を5分間照射して樹脂組成物を硬化させた。照射後徐冷し、ガラス基板をとりはずして200μmのフィルムを取り出した。
Figure 0005472103
比較例1
エポキシ樹脂として市販のビスフェノール系エポキシ樹脂(エピコート828、ジャパンエポキシレジン社製)を用いた他は、実施例1と同様にして放熱板を作製した。エピコート828は、式(1)のエポキシ樹脂のラセミ体である。
比較例2
エポキシ樹脂として式(2)のビフェノールのエポキシ樹脂のラセミ体を用いた他は、実施例10と同様にして放熱板を作製した。分子量は約300である。
物性評価
上記の各実施例および比較例により得られた放熱板について、以下の物性試験を行った。尚、フィルムとして作製した実施例12は、曲げ強さとシャルピー衝撃強さの測定は行わなかった。
曲げ強さ:JISK7203に準じて、曲げ強さを測定した。
シャルピー衝撃強さ:JISK7111に準じて、シャルピー衝撃強さを測定した。
熱伝導率:JISR1611の熱拡散率測定に準じて熱拡散率を測定し、JISK7123に準じて比熱を測定した。さらに、熱拡散率と比熱と密度との積を熱伝導率とした。
体積抵抗:JISK6271に準じて、絶縁抵抗を測定した。
結果を下記の表1に示す。
Figure 0005472103
表1から明らかなように、本発明の実施例1〜12の樹脂硬化物は、従来のエポキシ樹脂硬化物に比べて、熱伝導率及び体積抵抗率が高く、形成状態も良好であった。また、放熱板として作製した実施例1〜11は実用上十分な曲げ強さや衝撃強さを示し、特に充填材としてガラス繊維やウイスカーを添加した実施例3〜5の樹脂硬化物は一層高い曲げ強度を示した。
(II)エポキシ樹脂接着剤
エポキシ樹脂接着剤の調製
<本発明処方例1>
合成例1−1で得られたエポキシ樹脂からなる第1液と、エポキシ樹脂と等モル量の1,2−ビス(2−アミノエトキシ)エタンからなる第2液とを備える2液型接着剤を調製した。
<本発明処方例2>
合成例1−1で得られたエポキシ樹脂からなる第1液と、エポキシ樹脂と等モル量の2−エチル−4−メチルイミダゾールからなる第2液とを備える2液型接着剤を調製した。
<比較処方例1>
合成例1−1において、R−エピクロルヒドリンに代えて、ラセミ体のエピクロルヒドリンを用いた他は合成例1−1と同様にしてラセミ体のエポキシ樹脂を合成した。前記式(1)で表される光学活性エポキシ樹脂に代えて、このラセミ体のエポキシ樹脂を用いた他は、処方例1と同様にして、2液型エポキシ樹脂接着剤を調製した。
物性評価
<粘度>
本発明処方例1〜2及び比較処方例1の各接着剤の第1液と第2液とをマグネチックスターラーを用いて240分間混合した後、充分脱気した。これらの混合物について、粘度測定高粘度用粘度計(東京計器社製、B8H型、ローターNo.7、ローター回転数:1.0rpm)を用いて、25℃における粘度を測定した(単位:cp)。
<引張剪断強度>
本発明処方例1〜2及び比較処方例1の各接着剤の第1液と第2液とをマグネチックスターラーを用いて5分間混合した後、充分脱気した。これらの混合物を、それぞれ、トルエンで脱脂したJIS G−3141に規定される厚さ0.8mmの鋼板に塗布し、同様の鋼板を接着面積15mm×10mmとなるように重ね合わせ、室温で3日間放置して硬化させた。また、処方例2の混合物は150℃で2時間加熱して硬化させた。
最大引張剪断強度、及び平均引張剪断強度を、JIS K−6850に準じて、23℃で5mm/分の速度で測定した(単位:N/mm2)。
<ガラス転移温度>
本発明処方例1〜2及び比較処方例1の各接着剤の第1液と第2液とをマグネチックスターラーを用いて5分間混合した後、充分脱気した。これらの混合物を、それぞれ、室温で3日間放置して硬化させた。また、処方例2の混合物は150℃で2時間加熱して硬化させた。各硬化物について、動的粘弾性測定装置(エスアイアイ・ナノテクノロジー(株)社製粘弾性スペクトロメーターEXSTAR DMS6100型)を用いて、ガラス転移温度を測定した。
各物性の評価結果を下記の表2に示す。
Figure 0005472103
表2から明らかなように、キラルエポキシ樹脂を用いた本発明処方例1、2の接着剤は、一般的なラセミ体のエポキシ樹脂を用いた比較処方例1のエポキシ樹脂接着剤に比べて、エポキシ樹脂と硬化剤とを混合した硬化前の混合物の粘度が著しく低かった。また、本発明処方例1、2の接着剤は、比較処方例1の接着剤に比べて、硬化後の引張剪断強度は、最大値及び平均値共に大きく、接着力に優れることが分る。また、本発明処方例1、2の接着剤は、比較処方例1の接着剤に比べて、硬化物のガラス転移温度が高く、高温下での接着性に優れることが分る。
本発明の樹脂硬化物は、電子部品又は電気部品などの注型、積層、接着、成形、封止、複合材等として好適に使用できる。特に、放熱材料として好適に使用できる。
本発明のエポキシ樹脂接着剤は、従来のエポキシ樹脂接着剤に比べて、優れた接着性、及び耐熱性を示し、またエポキシ樹脂と硬化剤とを混合した硬化前の混合物の粘度が極めて低いことから、電子部品又は電気部品用などの各種用途の接着剤として好適に使用できる。

Claims (19)

  1. 両末端にグリシジル基を有し、少なくとも一方のグリシジル基が光学活性である、ビスフェノール系エポキシ樹脂、及びフェノールノボラック系エポキシ樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種のエポキシ樹脂を含有するエポキシ樹脂組成物を硬化させることにより得られるエポキシ樹脂硬化物。
  2. エポキシ樹脂の両末端のグリシジル基が共に光学活性である請求項1に記載のエポキシ樹脂硬化物。
  3. エポキシ樹脂の分子中の光学活性グリシジル基が、全てR体であるか、又は全てS体である、請求項2に記載のエポキシ樹脂硬化物。
  4. 両末端にグリシジル基を有し、少なくとも一方のグリシジル基が光学活性であり、両グリシジル基の間に1又は複数のメソゲン基を有するエポキシ樹脂を含有するエポキシ樹脂組成物を硬化させることにより得られるエポキシ樹脂硬化物。
  5. エポキシ樹脂が液晶性エポキシ樹脂である請求項4に記載のエポキシ樹脂硬化物。
  6. エポキシ樹脂組成物が、さらに、熱伝導性フィラーを含有する請求項1〜5の何れかに記載のエポキシ樹脂硬化物。
  7. 熱伝導性フィラーの含有量が、樹脂100重量部に対して、100〜1400重量部である請求項6に記載のエポキシ樹脂硬化物。
  8. 基板上又は基板間でエポキシ樹脂組成物を硬化させることによりフィルム状又は薄膜状に形成されており、基板が表面を配向処理したものであるか、又はエポキシ樹脂組成物が自己配向力を有するものであることにより、配向制御して硬化されたものである請求項1〜7の何れかに記載のエポキシ樹脂硬化物。
  9. 請求項1〜8の何れかに記載の樹脂硬化物を備える放熱部材。
  10. 熱伝導度が0.5W/(m・K)以上である請求項9に記載の放熱部材。
  11. 半導体装置内に請求項1〜8の何れかに記載の樹脂硬化物を設置する半導体装置の放熱方法。
  12. 光学活性のグリシジル基を有し、この光学活性グリシジル基を含めてエポキシ基を分子中に2個以上有するエポキシ樹脂と、(a)アミン化合物及びイミダゾール化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の硬化剤、又は(b)カチオン重合開始剤とを含むエポキシ樹脂接着剤。
  13. エポキシ樹脂が、光学活性グリシジル基を分子中に2個以上有するものである請求項12に記載のエポキシ樹脂接着剤。
  14. エポキシ樹脂の分子中の光学活性グリシジル基が、全てR体であるか、又は全てS体である請求項13に記載のエポキシ樹脂接着剤。
  15. エポキシ樹脂がビスフェノール型エポキシ樹脂及び/又はフェノールノボラック型エポキシ樹脂である請求項12〜14の何れかに記載のエポキシ樹脂接着剤。
  16. (a)アミン化合物及びイミダゾール化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の硬化剤を含み、エポキシ樹脂を含む第1液と硬化剤を含む第2液とを別個に備える2液型接着剤である請求項12〜15の何れかに記載のエポキシ樹脂接着剤。
  17. 請求項16に記載のエポキシ樹脂接着剤の第1液と第2液との混合物を被接着物間に置き、この混合物を常温硬化させることにより被接着物同士を接着させる接着方法。
  18. (b)カチオン重合開始剤を含み、エポキシ樹脂とカチオン重合開始剤とが混合された1液型接着剤である請求項12〜15の何れかに記載のエポキシ樹脂接着剤。
  19. 請求項18に記載のエポキシ樹脂接着剤を被接着物間に置き、このエポキシ樹脂接着剤をUV硬化させることにより被接着物同士を接着させる接着方法。
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