JPH0939807A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電動パワーステアリング装置

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JPH0939807A
JPH0939807A JP18959095A JP18959095A JPH0939807A JP H0939807 A JPH0939807 A JP H0939807A JP 18959095 A JP18959095 A JP 18959095A JP 18959095 A JP18959095 A JP 18959095A JP H0939807 A JPH0939807 A JP H0939807A
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steering
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康夫 清水
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 ステアリングホイール2で発生されたス
テアリング系の操舵トルクを検出する操舵トルク検出手
段3と、この操舵トルク検出手段3の信号に応じて補助
トルクを発生する電動機4と、この電動機4の発生した
補助トルクを、前記操舵トルク検出手段3よりもステア
リングホイール2寄りの位置にてステアリング系に伝達
するクラッチ手段5及び倍力機構等の伝達手段6と、前
記電動機4を制御するための電動機制御手段10とを有
し、ピニオン7,ラック8を介して車輪9,9を転舵す
るものである。 【効果】 電動機からのトルクを、操舵トルク検出手段
よりもステアリングホイール寄りの位置にてステアリン
グ系に付加する様にしたので、ゲインを下げることがで
き、その結果、電動機制御の一層の安定化が図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は補助トルクをクラッ
チを介して付加する形式の電動パワーステアリング装置
の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、特開昭61−81868号「電
動式パワーステアリング装置」で提案されている如く
に、ステアリングホイールの操作力を軽減するために、
適宜ステアリング系に電動機からの補助トルクを付加す
る技術がある。図14は従来の電動パワーステアリング
装置の原理図であり、ステアリングホイール101から
の操舵トルクを操舵トルクセンサ102で検出し、トル
クの大きさ及び転舵方向に基づいて制御装置103に
て、電動機104と電磁クラッチ105とを制御駆動す
る。この際に、電動機104からの補助トルクは、例え
ばウォームギヤやハイポイドギヤなどの倍力機構106
を介してステアリング系107に付加され、この補助ト
ルクとステアリングホイールからの操舵トルクとの合計
トルクで転舵を図るため、楽に操舵できるとともに、操
舵トルク自体を軽減できるというものである。
【0003】図15は従来の電動パワーステアリング装
置のトルク図であり、操舵トルクセンサ102は、車両
ではトーションバーを基本としているのでバネの印で表
わした。ステアリングホイール101で運転者から加え
られる操舵トルクをTS、操舵トルクセンサ102で検
出するトルクをTC、倍力機構106を介して付加され
る補助トルクをTA、負荷側のトルク(負荷トルク)を
TLと定義すると次の式が成立する。 TS+TA=TL ・・・(a) TC=TS ・・・(b) 電動機104の発生トルクをTM、電動機や減速機の慣
性・粘性抵抗・摩擦抵抗の影響をαとすると、 TA=TM−α ・・・(c) (c)を(a)に代入して、TSについて整理すると、 TS=TL−TM+α・・・(d)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】電動機104の制御ゲ
インをkとすると、 TM=k・TC ・・・(e) 上記(b)により、 TM=k・TS ・・・(f) (f)を上記(d)に代入して、TSについて整理する
と、 TS=(TL+α)/(1+k)・・・(g)
【0005】先に述べた通り、操舵トルクTSと補助ト
ルクTAの合計トルクが、負荷トルクTLと一致する。例
えば、操舵トルクTSを負荷トルクTLの1/3と仮定し
て、TS=(1/3)TLとし、これを上記(g)に代入
し、且つαを無視すれば、 (1/3)=1/(1+k) k=2となる。
【0006】図16は従来の操舵トルク信号と電動機ト
ルクの関係を示すグラフであり、上記(e)式にk=2
を代入して得たTM=2・TCに基づくグラフである。グ
ラフから明らかなように、制御ゲインが高く、電動機の
制御が不安定になりやすい。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の請求項1は、電動機からのトルクを、伝達手
段を介して、操舵トルク検出手段よりもステアリングホ
イール寄りの位置にてステアリング系に付加するととも
に、伝達手段に、ステアリングホイールに加えられるト
ルクが所定値以下のときに非連結状態になるクラッチ手
段を介設したことを特徴とする。電動機からのトルク
を、操舵トルク検出手段よりもステアリングホイール寄
りの位置にてステアリング系に付加する様にしたので、
ゲインを下げることができ、その結果、電動機制御の一
層の安定化が図れる。クラッチ手段でトルクが所定以下
のときに電動機系をステアリング系から切り離す構成と
したので、電動機や減速機の慣性や摩擦などに伴う成分
がカットでき操舵フィリングの低下を防止できる。
【0008】請求項2は、ステアリング系を、入力軸と
中間軸とを補助弾性部材で連結し、中間軸と出力軸とを
前記補助弾性部材より大きなばね係数の弾性部材で連結
したものとすることを特徴とする。補助弾性部材がステ
アリングホイールにある程度の弾発力を付与するので、
手ごたえ感が残り、ステアリング感が良好になる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図に基
づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見る
ものとする。図1は本発明に係る電動パワーステアリン
グ装置の全体構成図であり、電動パワーステアリング装
置1は、ステアリングホイール2で発生されたステアリ
ング系の操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段3
と、この操舵トルク検出手段3の信号に応じて補助トル
クを発生する電動機4と、この電動機4の発生した補助
トルクを、前記操舵トルク検出手段3よりもステアリン
グホイール2寄りの位置にてステアリング系に伝達する
クラッチ手段5及び倍力機構等の伝達手段6と、前記電
動機4を制御するための電動機制御手段10とを有し、
ピニオン7,ラック8を介して車輪9,9を転舵するも
のである。
【0010】図2は本発明の電動パワーステアリング装
置における制御装置の構成図であり、前記電動機制御手
段10は、操舵トルク検出手段3からの信号Tsに基づ
き電動機4が発生すべき目標補助トルクTaを決定する
目標補助トルク決定手段11と、目標トルク決定手段1
1からの信号Taに基づき電動機4を駆動する制御信号
を発生する制御信号発生手段14と、この制御信号発生
手段14の信号に基づいて電動機4を駆動する電動機駆
動部15とからなる。
【0011】図3は本発明の電動パワーステアリング装
置(第1実施例)の断面図である。電動パワーステアリ
ング装置1は、図示せぬステアリングホイールで回動さ
れる入力軸21と、この入力軸21の先端(図では下
端)に形成したフォーク部材22と、このフォーク部材
22の外周に配置されたホイール23と、前記フォーク
部材22の内側に配置された中間軸24と、この中間軸
24内に収納され、上部のピン25を介して機械的に連
結されたトーションバー等の弾性部材26と、この弾性
部材26の先端(図では下端)にスプライン軸27を介
して結合された出力軸28と、位置的には前記スプライ
ン軸27を囲う如くに配置した操舵トルク検出手段3
と、この操舵トルク検出手段3よりも入力軸21寄りの
位置に配置したクラッチ手段5及び電動機4とからな
る。操舵トルク検出手段3及びクラッチ手段5について
詳しく述べる。図中、31はハウジング、32はオイル
シール、33a,33b,33cは軸受である。
【0012】操舵トルク検出手段3は、中間軸24と出
力軸28とに掛け渡した円筒形のスライダ34と、この
スライダ34の外周面に嵌合された磁性体35と、この
磁性体35を囲うコイル36と、前記スライダ34に軸
方向に斜めに開けた傾斜長孔37と、出力軸28から突
起して傾斜長孔37に遊嵌するピン38と、前記スライ
ダ34に軸方向に開けた溝39と、中間軸24から突起
して溝39に遊嵌するピン12と、前記スライダ34を
図中下方に付勢してガタを取り除くスプリング13とか
らなる。
【0013】操舵トルク検出手段3の作用を先に説明す
ると、ドライバによって与えられた操舵トルクは、入力
軸21→クラッチ手段5→中間軸24→ピン25→弾性
部材26→出力軸28の順で伝達する。この際に、弾性
部材26が捩れるためにそれの前後部材である中間軸2
4と出力軸28との間に操舵トルクに応じた角度のずれ
が発生する。スライダ34は軸方向溝39を介して中間
軸24のピン12と、傾斜長孔37を介して出力軸28
のピン38とそれぞれ連結している。したがって、前記
中間軸24と出力軸28の相対角変位に応じて、スライ
ダ34が軸方向にスライドする。このスライドの量を磁
性体35とコイル36とで構成された差動変圧器にて電
気的に測定する。弾性部材26はトルクと捩れ角の関係
が分かっており、前記スライドの量をトルクに換算すれ
ば操舵トルクが求まる。
【0014】図4は図3の4−4線断面図であり、入力
軸21と中間軸24との係合状態を示し、平行面21
a,21aを有した入力軸21の孔に、凸面24a,2
4aを有する中間軸24を嵌合したものであり、互いに
回転方向にδ,δの遊びがある。従って、入力軸21を
δ以上回転した時に中間軸24が回動を始める。
【0015】図5は図3の5−5線断面図であり、中間
軸24と出力軸28との係合状態を示し、平行面24
b,24bを有した中間軸24の孔に、凸面28a,2
8aを有する出力軸28を嵌合したものであり、互いに
回転方向にΔ,Δの遊びがある。図3で説明した通り、
中間軸24は弾性部材26を介して出力軸28に連結し
ているので、通常は遊びΔがゼロになることはない。し
かし、弾性部材26のねじれが過大になる虞れがあるの
で、そのときには中間軸24が直接出力軸28に連結す
る構造とした。それ以上は弾性部材26はねじれは増加
しないので、この構造は弾性部材26の最大ねじれ角を
規制する手段となる。
【0016】図6は図3の6−6線断面図であり、本図
で補助トルク発生及び伝達機構を説明する。電動機4
は、周知の通り、ケース4aに収納されたステータ(マ
グネット)4b、このステータ4bで囲われたロータ
(電気子巻線)4c及びモータ軸4dとからなり、この
モータ軸4dの先端は後述する摩擦係合手段50を介し
て遊星減速機60に連結し、また、モータ軸4dの後端
は軸受41で支持されるとともに、同軸受41を介して
伝達トルク調整機構40で押圧する構成でる。
【0017】伝達トルク調整機構40は、バネ部材4
2、押しボルト43、ロックナット44及びカバー45
とからなり、押しボルト43を押出すことでモータ軸4
dを押出し、次に述べる摩擦係合手段50における伝達
トルクを高めることができる。押しボルト43を戻すと
伝達トルクは小さくなる。調整が終ったら、押しボルト
43をロックナット44でロックし、カバー45を被せ
ればよい。
【0018】図7は図6の摩擦係合手段及び遊星減速機
を説明するための斜視図であり、摩擦係合手段50は、
モータ軸4dの先端に形成したおすテーパ面51と、遊
星減速機60の内輪61に形成しためすテーパ面52と
からなり、前記伝達トルク調整機構40でモータ軸4d
にスラストを掛けることにより、摩擦トルクを発生させ
ることのできる簡便な手段である。
【0019】遊星減速機60は、前記内輪61と、転動
体62・・・(・・・は複数個を示す。以下同様。)と、外輪
63と、前記転動体62・・・を収容するリテーナ64か
らなり、外輪63を固定し、内輪61を回転すると、転
動体62・・・を介してリテーナ64を緩やかに回動する
ことのできる減速機である。
【0020】図6に戻って、本実施例では倍力手段とし
ての伝達手段6を、ウオーム軸66と前記ホイール23
とからなるウオーム減速機構とし、このウオーム軸66
の一端に前記遊星減速機60を形成し、この遊星減速機
60でモータ軸4dの先端側を支持させる構造とした。
前記ホイール23に内装したクラッチ手段5について次
に説明する。クラッチ手段5は、ホイール23に形成さ
れた内周面23aと、中間軸24に凹設されたカム面2
4c・・・と、これらカム面24c・・・と前記内周面23a
との間に差込まれたフォーク部材22・・・と、カム面2
4c・・・と内周面23aとフォーク部材22・・・とで囲ま
れた空間に配置された鋼球67・・・及びスプリング68・
・・とからなる。
【0021】以上に述べた電動パワーステアリング装置
1の作用を、前記クラッチ手段5を中心に説明する。図
8(a)〜(c)は本発明に係るクラッチ手段の作用説
明図である。(a)において、ウオーム軸66並びにホ
イール23が停止、即ち、電動機が停止した状態で、図
示せぬステアリングホイールを左回転させると、フォー
ク部材22が矢印の通り回動する。図4で説明した遊
びδが存在するので、フォーク部材22が中間軸24に
先立って回動し、想像線で示したの位置で遊びδがゼ
ロになる。このの位置からはフォーク部材22で、中
間軸24を矢印の如く回動する。従って、電動機が停
止しているときには、ステアリングホイールで出力軸
を、いわゆるマニュアル駆動できる。
【0022】(b)において、フォーク部材22が中立
位置(上記(a)の初期状態と同じ。)にある状態で、
ウオーム軸66を介してホイール23を図左回転させ
る。この状態ではホイール23が廻るだけで、中間軸2
4は停止したままである。鋼球67が非連結位置にある
からである。
【0023】(c)において、ウオーム軸66が回転し
たままで、フォーク部材22を矢印側に回動する。前
記遊びδの存在により、フォーク部材22のみが中間軸
24に先立って移動し、その結果、スプリング68で押
された鋼球67が、内周面23aとカム面24cとの間
に挟まり、更にこの鋼球67がホイール23で押される
ことにより、いわゆる「くさび」となってホイール23
と中間軸24とを機械的に連結し、クラッチオンの状態
になる。以降、ステアリング系に電動機からの補助トル
クが伝達される。
【0024】ステアリングホイールに作用した操舵力を
一定以下に弱めると、(c)→(b)と移行する。即
ち、フォーク部材22が噛合中の鋼球67を強制的に外
すので、クラッチはオフの状態になる。なお、(a)〜
(c)において、ホイール23を逆転(図右回転)する
と、鋼球67のくさび作用は解消される。従って、
(c)の作用は、ホイール23の回転方向と、中間軸2
4の回転方向が同じで、且つステアリンブホイールに加
えられたトルクが一定以上大きいときに発生する。
(a)〜(c)は図左回転について説明したが、鋼球6
7はフォーク部材22の左右に対称に配置されているの
で、右回転についても同様の作用が得られる。
【0025】次に、本発明において、「補助トルクを操
舵トルク検出手段よりもステアリングホイール側に設け
たこと」と「トルクが所定値以下のときに非連結状態に
なるクラッチ手段を設けたこと」の作用を順次説明す
る。図9は本発明に係る電動パワーステアリング装置の
トルク図であり、操舵トルク検出手段3は、車両ではト
ーションバーを基本としているのでバネの印で表わし
た。ステアリングホイール2で運転者から加えられる操
舵トルクをTS、操舵トルク検出手段3で検出するトル
クをTC、倍力機構を兼ねた伝達手段6を介して付加さ
れる補助トルクをTA、負荷側のトルク(負荷トルク)
をTLと定義すると次の式が成立する。 TS+TA=TL ・・・(a) TC=TL ・・・(b) 電動機4の発生トルクをTM、電動機の慣性・粘性抵抗
・摩擦抵抗の影響をαとすると、 TA=TM−α ・・・(c) (c)を(a)に代入して、TSについて整理すると、 TS=TL−TM+α・・・(d)
【0026】電動機4の制御ゲインをkとすると、 TM=k・TC ・・・(e) 上記(b)により、 TM=k・TL ・・・(f) (f)を上記(d)に代入すると、 TS=(1−k)TL+α・・・(g)
【0027】先に述べた通り、操舵トルクTSと補助ト
ルクTAの合計トルクが、負荷トルクTLと一致する。例
えば、操舵トルクTSを負荷トルクTLの1/3と仮定し
て、TS=(1/3)TLを上記(g)に代入し、且つα
を無視すれば、 (1/3)=1−k k=2/3となる。
【0028】図10は本発明に係る操舵トルク信号と電
動機トルクの関係を示すグラフであり、上記(e)式に
k=2/3を代入して得たTM=2/3・TCに基づくグ
ラフである。グラフから明らかなように、制御ゲインが
低く、電動機の制御が安定する。以上が、「補助トルク
を操舵トルク検出手段よりもステアリングホイール側に
設けたこと」の作用である。
【0029】次に「トルクが所定値以下のときに非連結
状態になるクラッチ手段を設けたこと」の作用を説明す
る。図11は本発明の電動パワーステアリング装置の電
動機トルクと補助トルクの関係を示すグラフであり、
(a)は従来の比較例、(b)は本発明の第1実施例を
示し、いずれも横軸は電動機トルクTM、縦軸は補助ト
ルクTAである。上述した通りに、電動機や減速機の慣
性・粘性抵抗・摩擦抵抗の影響をαとすると、TA=TM
−αとなる。
【0030】(a)において、グラフの第1・3象限を
右(ステアリング方向右)、他を左とすると、TM≧0
の領域では、a→b→cの直線(TA=TM−α)とな
る。TM<0の領域では、前記直線の原点0に対する点
対称の直線(d→e→f)となる。ステアリングホイー
ルを右操舵トルク状態から左操舵トルク状態へと切り返
すと、a→b→c→d→e→fの順にTAが変化する
が、b→cの間はTAはマイナスとなり、ハンドルが重
くなる。d→eの間も同様である。グラフにハッチング
を施した領域は、操舵頻度が最も高いところなので、ハ
ンドルが重くなることは好しくない。
【0031】一方、図8(b)で詳しく説明した通り
に、第1実施例では操舵トルクが一定以下の場合に、ク
ラッチ手段5がオフとなり、電動機系をステアリング系
から分離する構造を採用している。その結果、図11
(b)に示す通りに、TMとTAの関係は、a→b→e→
fとなる。即ち、電動機や減速機の慣性や摩擦などに伴
うαの成分がカットされたことになり、b→eの範囲で
ハンドルが重くなるという課題は解消された。これが、
「トルクが所定値以下のときに非連結状態になるクラッ
チ手段を設けたこと」の作用である。
【0032】図12は本発明の電動パワーステアリング
装置(第2実施例)の断面図であり、図3と同一構成に
ついては符号を準用し、詳しい説明は省略する。即ち、
この電動パワーステアリング装置1Aは、入力軸21を
中空構造とし、また、中間軸24に細い弾性部71(前
記弾性部材26と区別するために「補助弾性部材71」
と記す。補助弾性部材71は弾性部材26よりもばね係
数が低い部材である。)を付設し、この補助弾性部材7
1を前記入力軸21の中空部に挿入し、互いにピン72
で連結したことに特徴がある。その他は、第1実施例と
同じである。前記補助弾性部材71を付加したことによ
る作用を次に説明する。
【0033】図13(a),(b)は第1実施例及び第
2実施例の比較作用図である。(a)は補助弾性部材7
1を備えていない第1実施例を示し、例えばステアリン
グホイールを左操舵トルク状態から右操舵トルク状態へ
と切り返すと、a→bでクラッチ5が解放され、b→0
→eで入力軸のみが2×δ(図4参照)分だけ微量回動
し、e→fでクラッチ5が結合される。
【0034】(b)は補助弾性部材71を備えた第2実
施例を示し、a→bでクラッチ5が解放され、b→cで
入力軸が図4に示した一方のδ分だけ微量回動し、c→
0→dで入力軸が更に微量回動し補助弾性部材のねじれ
が−βから+βに切換わり、d→eで更に入力軸はδ分
だけ微量回動し、e→fでクラッチ5が結合される。第
2実施例ではクラッチ手段5のオン→オフ→オン切換中
において−β,+βで示す間、補助弾性部材71がステ
アリングホイールにある程度の弾発力を付与するので、
手ごたえ感が残り、また入力軸21と中間軸24との間
のガタ感が無くなり、ステアリング感が良好になる。
【0035】尚、操舵トルク検出手段3は、本実施例で
は伝達手段6とピニオン7との間としたが、位置はこれ
に限るものではなく、例えばラック8の軸上に配置して
もよく、要は伝達手段6よりも出側であれば、位置は自
由に設定することができる。
【0036】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。請求項1は、電動機からのトルクを、操舵トルク
検出手段よりもステアリングホイール寄りの位置にてス
テアリング系に付加する様にしたので、ゲインを下げる
ことができ、その結果、電動機制御の一層の安定化が図
れる。更に、クラッチ手段でトルクが所定以下のときに
電動機系をステアリング系から切り離せる構成としたの
で、電動機や減速機の慣性や摩擦などに伴う成分がカッ
トでき、操舵フィーリングの低下を防止できる。
【0037】請求項2は、補助弾性部材がステアリング
ホイールにある程度の弾発力を付与するので、手ごたえ
感が残り、操舵フィーリングが良好になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電動パワーステアリング装置の全
体構成図
【図2】本発明の電動パワーステアリング装置における
制御装置の構成図
【図3】本発明の電動パワーステアリング装置(第1実
施例)の断面図
【図4】図3の4−4線断面図
【図5】図3の5−5線断面図
【図6】図3の6−6線断面図
【図7】図6の摩擦係合手段及び遊星減速機を説明する
ための斜視図
【図8】本発明に係るクラッチ手段の作用説明図
【図9】本発明に係る電動パワーステアリング装置のト
ルク図
【図10】本発明に係る操舵トルク信号と電動機トルク
の関係を示すグラフ
【図11】本発明の電動パワーステアリング装置の電動
機トルクと補助トルクの関係を示すグラフ
【図12】本発明の電動パワーステアリング装置(第2
実施例)の断面図
【図13】第1実施例及び第2実施例の比較作用図
【図14】従来の電動パワーステアリング装置の原理図
【図15】従来の電動パワーステアリング装置のトルク
【図16】従来の操舵トルク信号と電動機トルクの関係
を示すグラフ
【符号の説明】
1,1A…電動パワーステアリング装置、2…ステアリ
ングホイール、3…操舵トルク検出手段、4…電動機、
5…クラッチ手段、6…伝達手段、10…電動機制御手
段、11…目標補助トルク決定手段、14…制御信号発
生手段、21…入力軸、22…フォーク部材、24…中
間軸、26…弾性部材、28…出力軸、50…摩擦係合
手段、60…遊星減速機、71…補助弾性部材。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステアリング系の操舵トルクを検出する
    操舵トルク検出手段と、ステアリング系にトルクを付加
    する電動機と、前記操舵トルク検出手段の信号に基づい
    て電動機を駆動制御する電動機制御手段とからなる電動
    パワーステアリング装置において、 前記電動機からのトルクを、伝達手段を介して、前記操
    舵トルク検出手段よりもステアリングホイール寄りの位
    置にてステアリング系に付加するとともに、 前記伝達手段には、前記ステアリングホイールに加えら
    れるトルクが所定値以下のときに非連結状態になるクラ
    ッチ手段を介設したことを特徴とする電動パワーステア
    リング装置。
  2. 【請求項2】 ステアリング系は、入力軸と中間軸とを
    補助弾性部材で連結し、中間軸と出力軸とを前記補助弾
    性部材より大きなばね係数の弾性部材で連結したもので
    あることを特徴とした請求項1記載の電動パワーステア
    リング装置。
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