JPH093903A - 樹脂発泡体ブロックによる盛土工法およびそれに使用される係止具 - Google Patents
樹脂発泡体ブロックによる盛土工法およびそれに使用される係止具Info
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- JPH093903A JPH093903A JP15441095A JP15441095A JPH093903A JP H093903 A JPH093903 A JP H093903A JP 15441095 A JP15441095 A JP 15441095A JP 15441095 A JP15441095 A JP 15441095A JP H093903 A JPH093903 A JP H093903A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】盛土工法における樹脂発泡体ブロックを連結す
るのに好ましく、安価であり、さらに敷設する作業が容
易となる層間係止具を提供する。 【構成】樹脂発泡体ブロックによる盛土工法において、
前記多段に積層される樹脂発泡体ブロックのうち、連続
して配置される樹脂発泡体ブロック集合体層とその上部
に連続して配置される他集合体層との少なくとも1つの
層間に、両面に係止部を備えた層間係止具22−介在さ
せ、樹脂発泡体ブロック同士を固定するよことを特徴と
している。
るのに好ましく、安価であり、さらに敷設する作業が容
易となる層間係止具を提供する。 【構成】樹脂発泡体ブロックによる盛土工法において、
前記多段に積層される樹脂発泡体ブロックのうち、連続
して配置される樹脂発泡体ブロック集合体層とその上部
に連続して配置される他集合体層との少なくとも1つの
層間に、両面に係止部を備えた層間係止具22−介在さ
せ、樹脂発泡体ブロック同士を固定するよことを特徴と
している。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軟弱地盤などで使用さ
れる樹脂発泡体ブロックによる盛土工法およびそれに使
用される係止具に関する。
れる樹脂発泡体ブロックによる盛土工法およびそれに使
用される係止具に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、軟弱地盤上に路面を構築するよ
うな場合には、従来から使用されている土による盛土に
代えて、例えば発泡スチレンからなる樹脂発泡体ブロッ
ク(EPS)を使用した盛土工法が採用されている。
うな場合には、従来から使用されている土による盛土に
代えて、例えば発泡スチレンからなる樹脂発泡体ブロッ
ク(EPS)を使用した盛土工法が採用されている。
【0003】このような樹脂発泡体ブロックを用いるこ
との利点としては、 樹脂発泡体ブロックが非常に軽量であるため、敷設作
業が簡単である。 土による盛土工法に比べて盛土荷重を減少させること
ができるので、基礎地盤の沈下を軽減させることができ
る。
との利点としては、 樹脂発泡体ブロックが非常に軽量であるため、敷設作
業が簡単である。 土による盛土工法に比べて盛土荷重を減少させること
ができるので、基礎地盤の沈下を軽減させることができ
る。
【0004】樹脂発泡体ブロックが自立性を有してい
るため、盛土の場合と比較して側圧を軽減できるので、
法面などが崩壊する虞が少なく、既存構造物に対する影
響が少ない。
るため、盛土の場合と比較して側圧を軽減できるので、
法面などが崩壊する虞が少なく、既存構造物に対する影
響が少ない。
【0005】などが挙げられる。図8は従来の樹脂発泡
体ブロックを使用して軟弱地盤上に路面を構築する場合
の断面図である。
体ブロックを使用して軟弱地盤上に路面を構築する場合
の断面図である。
【0006】この現場では、軟弱地盤1の上部を適宜掘
削した後、砂を敷設することによりレベリング層2を設
け、このレベリング層2の上部に、発泡スチレン等から
なる樹脂発泡体ブロック3を平面的に敷き並べ、さらに
その上部に、樹脂発泡体ブロック3を千鳥状に敷き並
べ、以後、これらを繰り返すことで、新規な仮路面が構
築されていく。そして、最上位の樹脂発泡体ブロック3
の上部にコンクリート床面4を構築し、さらに路盤5を
築いた後、最上部に表層6が構築される。これにより、
軟弱地盤上に強固な路面が構築される。なお、樹脂発泡
体ブロックの周囲には埋め戻し用の土7が補填されてい
る。
削した後、砂を敷設することによりレベリング層2を設
け、このレベリング層2の上部に、発泡スチレン等から
なる樹脂発泡体ブロック3を平面的に敷き並べ、さらに
その上部に、樹脂発泡体ブロック3を千鳥状に敷き並
べ、以後、これらを繰り返すことで、新規な仮路面が構
築されていく。そして、最上位の樹脂発泡体ブロック3
の上部にコンクリート床面4を構築し、さらに路盤5を
築いた後、最上部に表層6が構築される。これにより、
軟弱地盤上に強固な路面が構築される。なお、樹脂発泡
体ブロックの周囲には埋め戻し用の土7が補填されてい
る。
【0007】このような工法で積上げた上下の樹脂発泡
体ブロック3、3間の摩擦係数は通常、土の摩擦係数と
同等の0.5以上となるが、樹脂発泡体ブロック相互の
づれを防止するために係止具が使用される。この係止具
として、例えば図9に示したように爪8aを有する緊結
金具8を用い、例えば図10に示した位置に配置し、上
下あるいは平面的に部分的に隣接しあう樹脂発泡体ブロ
ック相互間を固定一体化している。このような緊結金具
8では、両側に折り曲げられた爪8aが上下あるいは左
右に対面しあう樹脂発泡体ブロック3内に食い込むこと
により、2あるいは4個のブロックのずれが防止され
る。
体ブロック3、3間の摩擦係数は通常、土の摩擦係数と
同等の0.5以上となるが、樹脂発泡体ブロック相互の
づれを防止するために係止具が使用される。この係止具
として、例えば図9に示したように爪8aを有する緊結
金具8を用い、例えば図10に示した位置に配置し、上
下あるいは平面的に部分的に隣接しあう樹脂発泡体ブロ
ック相互間を固定一体化している。このような緊結金具
8では、両側に折り曲げられた爪8aが上下あるいは左
右に対面しあう樹脂発泡体ブロック3内に食い込むこと
により、2あるいは4個のブロックのずれが防止され
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ずれを防止
する係止具として、爪8aを備えた緊結金具8を用いる
従来の樹脂発泡体ブロックの盛土工法では、例えば、図
10に矢印で示したように上方から大きな荷重が加わる
と、荷重が直接作用した部分の樹脂発泡体ブロック3で
は、上方部分が圧縮され下方部分が両側に引き延ばされ
ている。一方、力が作用した位置から遠く離れた樹脂発
泡体ブロック3では、それらの力が殆ど伝達されていな
い。
する係止具として、爪8aを備えた緊結金具8を用いる
従来の樹脂発泡体ブロックの盛土工法では、例えば、図
10に矢印で示したように上方から大きな荷重が加わる
と、荷重が直接作用した部分の樹脂発泡体ブロック3で
は、上方部分が圧縮され下方部分が両側に引き延ばされ
ている。一方、力が作用した位置から遠く離れた樹脂発
泡体ブロック3では、それらの力が殆ど伝達されていな
い。
【0009】これは、連結されている樹脂発泡体ブロッ
ク間に力が作用した時、ブロック同士を連結する緊結金
具8の爪8aが、食い込んだ樹脂発泡体ブロック3内で
引きずられて係止孔を大きくしてしまうからであり、こ
れにより、樹脂発泡体ブロック3、3同士を連結する力
が低減してしまうからであった。
ク間に力が作用した時、ブロック同士を連結する緊結金
具8の爪8aが、食い込んだ樹脂発泡体ブロック3内で
引きずられて係止孔を大きくしてしまうからであり、こ
れにより、樹脂発泡体ブロック3、3同士を連結する力
が低減してしまうからであった。
【0010】したがって、従来の盛土工法では、外部か
ら力が繰り返し作用すると、爪8aの係止していた壁が
崩れてしまい、多数の樹脂発泡体ブロック3、3…3か
らなる集合体が徐々に離反してしまうという問題があっ
た。また、場合によっては、荷重が一部分に集中してか
かってしまい、その部分が凹んでしまうという虞もあっ
た。
ら力が繰り返し作用すると、爪8aの係止していた壁が
崩れてしまい、多数の樹脂発泡体ブロック3、3…3か
らなる集合体が徐々に離反してしまうという問題があっ
た。また、場合によっては、荷重が一部分に集中してか
かってしまい、その部分が凹んでしまうという虞もあっ
た。
【0011】また、従来の緊結金具8は、上下あるいは
左右方向に並んだ2つあるいは4つの樹脂発泡体ブロッ
ク間を部分的につなぎ止めるだけであるので、もし一部
の緊結金具8が外れてしまうと、その周囲に並べられた
樹脂発泡体ブロックが集合体から独立してしまうという
問題もあった。
左右方向に並んだ2つあるいは4つの樹脂発泡体ブロッ
ク間を部分的につなぎ止めるだけであるので、もし一部
の緊結金具8が外れてしまうと、その周囲に並べられた
樹脂発泡体ブロックが集合体から独立してしまうという
問題もあった。
【0012】さらに、広範囲に樹脂発泡体ブロック敷設
する場合には、これらの緊結金具8が多数必要で、作業
者が多大な労を要するとともに、全体としてコスト高に
なるという問題があった。
する場合には、これらの緊結金具8が多数必要で、作業
者が多大な労を要するとともに、全体としてコスト高に
なるという問題があった。
【0013】本発明は上記実情に鑑み、樹脂発泡体ブロ
ックで構築される路面等が、最初に整えられた樹脂発泡
体ブロックの集合体の姿勢を、その状態で維持していく
ことができる樹脂発泡体ブロックによる盛土工法を提供
することにある。
ックで構築される路面等が、最初に整えられた樹脂発泡
体ブロックの集合体の姿勢を、その状態で維持していく
ことができる樹脂発泡体ブロックによる盛土工法を提供
することにある。
【0014】また、本発明は、その盛土工法における樹
脂発泡体ブロックを連結するのに好ましく、安価であ
り、さらに敷設する作業が容易となる係止具を提供する
ことを目的としている。
脂発泡体ブロックを連結するのに好ましく、安価であ
り、さらに敷設する作業が容易となる係止具を提供する
ことを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、複数の樹脂発泡体ブロックを前後左右に敷
設したものを多段に積層する樹脂発泡体ブロックによる
盛土工法において、前記多段に積層される樹脂発泡体ブ
ロックのうち、連続して配置される樹脂発泡体ブロック
集合体層とその上部に連続して配置される他の集合体層
との少なくとも1つの層間に、両面に係止部を備えた層
間係止具を介在させ、樹脂発泡体ブロック同士を固定す
るようにしたことを特徴としている。
の本発明は、複数の樹脂発泡体ブロックを前後左右に敷
設したものを多段に積層する樹脂発泡体ブロックによる
盛土工法において、前記多段に積層される樹脂発泡体ブ
ロックのうち、連続して配置される樹脂発泡体ブロック
集合体層とその上部に連続して配置される他の集合体層
との少なくとも1つの層間に、両面に係止部を備えた層
間係止具を介在させ、樹脂発泡体ブロック同士を固定す
るようにしたことを特徴としている。
【0016】また、上記目的を達成するための本発明に
係る層間係止具は、格子状のネットであり、該ネットの
交差部には、両方向に向かってそれぞれ突起が形成され
ていることを特徴としている。
係る層間係止具は、格子状のネットであり、該ネットの
交差部には、両方向に向かってそれぞれ突起が形成され
ていることを特徴としている。
【0017】また、上記目的を達成するための本発明に
係る層間係止具は、平面状に広がるシートであり、この
シートの上下両面に、所定間隔おきに突起が形成されて
いることを特徴としている。
係る層間係止具は、平面状に広がるシートであり、この
シートの上下両面に、所定間隔おきに突起が形成されて
いることを特徴としている。
【0018】
【作用】上記本発明の工法によれば、樹脂発泡体ブロッ
クが前後左右に敷設されることにより連続して配置され
る1つの集合体層と、その上に連続して配置される他の
集合体層との間に、両面に係止部を備えた層間係止具が
介在され、この係止具で例えば対向する上下の樹脂発泡
体ブロック間が二次元的に連続して相互に連結されるの
で、ある部分に荷重が加わっても、その荷重を平面上に
並べられた1つの層の周囲の樹脂発泡体ブロック集合体
全体に分散させることができる。そのため、一部分に大
きな荷重が作用しなくなるので、樹脂発泡体ブロックの
離散化を防止することができ、また上面に凹みなどが発
生する心配もない。
クが前後左右に敷設されることにより連続して配置され
る1つの集合体層と、その上に連続して配置される他の
集合体層との間に、両面に係止部を備えた層間係止具が
介在され、この係止具で例えば対向する上下の樹脂発泡
体ブロック間が二次元的に連続して相互に連結されるの
で、ある部分に荷重が加わっても、その荷重を平面上に
並べられた1つの層の周囲の樹脂発泡体ブロック集合体
全体に分散させることができる。そのため、一部分に大
きな荷重が作用しなくなるので、樹脂発泡体ブロックの
離散化を防止することができ、また上面に凹みなどが発
生する心配もない。
【0019】また、本発明に係る層間係止具によれば、
格子状のネットに突設した突起が、例えば同一平面上お
よびこれに重ねられる上方の樹脂発泡体ブロック内に連
続して喰い込むので、樹脂発泡体ブロック間全体のずれ
を防止するのに有効である。また、一度の作業で平面状
に配置される樹脂発泡体ブロック集合体層の全体を覆う
ことができ、敷設作業が簡単である。
格子状のネットに突設した突起が、例えば同一平面上お
よびこれに重ねられる上方の樹脂発泡体ブロック内に連
続して喰い込むので、樹脂発泡体ブロック間全体のずれ
を防止するのに有効である。また、一度の作業で平面状
に配置される樹脂発泡体ブロック集合体層の全体を覆う
ことができ、敷設作業が簡単である。
【0020】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の一実施例
について説明する。図1ないし図6は本発明の一実施例
による樹脂発泡体ブロックによる盛土工法を示したもの
である。
について説明する。図1ないし図6は本発明の一実施例
による樹脂発泡体ブロックによる盛土工法を示したもの
である。
【0021】本実施例では、例えば略直方体の発泡スチ
レン等からなる樹脂発泡体ブロック20が使用されてい
る。このような樹脂発泡体ブロック20は、型内発泡あ
るいは押出発泡等で成形される。なお、樹脂発泡体ブロ
ック20は取扱いのし易さから一般的には、2000×
1000×500mmが標準的な大きさとして多用され
ている。
レン等からなる樹脂発泡体ブロック20が使用されてい
る。このような樹脂発泡体ブロック20は、型内発泡あ
るいは押出発泡等で成形される。なお、樹脂発泡体ブロ
ック20は取扱いのし易さから一般的には、2000×
1000×500mmが標準的な大きさとして多用され
ている。
【0022】樹脂発泡体ブロック20を使用する現場、
図1ないし図3に示すように、例えば軟弱地盤Pでは、
適宜な深さの孔21が掘削され、この孔21の底面に、
先ず図4および図5に示したようなネット22が敷設さ
れる。ネット22は、平面方向に位置する樹脂発泡体ブ
ロック20相互のずれを防止するために使用される。こ
のネット22の材質は特に限定されるものではないが、
ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステ
ル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂など
の合成樹脂が好ましく用いられる。この中でも特に、ポ
リオレフィン系樹脂を用いることが好ましい。さらに、
加工性、引っ張り強度、価格面などを考慮すると、ポリ
プロピレンを用いることが最も好ましい。また、格子状
のグリッド(目開き)は、荒くて良く、例えば150m
m程度である。
図1ないし図3に示すように、例えば軟弱地盤Pでは、
適宜な深さの孔21が掘削され、この孔21の底面に、
先ず図4および図5に示したようなネット22が敷設さ
れる。ネット22は、平面方向に位置する樹脂発泡体ブ
ロック20相互のずれを防止するために使用される。こ
のネット22の材質は特に限定されるものではないが、
ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステ
ル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂など
の合成樹脂が好ましく用いられる。この中でも特に、ポ
リオレフィン系樹脂を用いることが好ましい。さらに、
加工性、引っ張り強度、価格面などを考慮すると、ポリ
プロピレンを用いることが最も好ましい。また、格子状
のグリッド(目開き)は、荒くて良く、例えば150m
m程度である。
【0023】このように多数のグリッドが形成されたネ
ット22を形成するには、例えば先ずポリプロピレンな
どから、孔が開いていないシート状に作成し、このシー
トに孔を開け、その孔を2軸方向に延伸すれば、グリッ
ドが具備されたネットを簡単に形成することができる。
一方、網目が形成されるように打ち抜くことで形成して
も良い。
ット22を形成するには、例えば先ずポリプロピレンな
どから、孔が開いていないシート状に作成し、このシー
トに孔を開け、その孔を2軸方向に延伸すれば、グリッ
ドが具備されたネットを簡単に形成することができる。
一方、網目が形成されるように打ち抜くことで形成して
も良い。
【0024】また、このネット22には、縦横の帯状体
の交差する位置に、予め両側に向かって突起24、24
が樹脂により一体に形成されている。この突起24の高
さは、例えば5〜10mm程度であり、先端部分は尖塔
状に形成されると良い。
の交差する位置に、予め両側に向かって突起24、24
が樹脂により一体に形成されている。この突起24の高
さは、例えば5〜10mm程度であり、先端部分は尖塔
状に形成されると良い。
【0025】これらネットは可撓性の二次元の層間係止
具であるため巻回してロール状として取り扱うことも可
能であり、輸送や施工の際に極めて作業性に富む。この
ように形成されたネット22を、図2に示したように、
先ず軟弱地盤Pに形成した孔21の底部に敷設し、その
後、第1の層となる樹脂発泡体ブロック20を平面方向
に並べて配置する。第1の層となる樹脂発泡体ブロック
20を敷き並べたら、その上から2枚目のネット22
を、第1の層全体を覆うように被せる。これにより、第
1の層となる同一平面上の複数の樹脂発泡体ブロック2
0、20…20は、上面および下面がネット22、22
に包囲されることになる。次いで、この2枚目のネット
22が被せられたら、第2の層を形成する2段目の樹脂
発泡体ブロック20、20…20を前後左右方向に並べ
て配置する。この場合、第2の層は第1の層と位置をず
らして千鳥状に並べると良い。また、1つのネット22
では、同一平面上に拡がる樹脂発泡体ブロック全体を覆
うことができない場合は、2つのネット22を用いてこ
れらの端部同士をラップさせて使用すれば良い。その場
合、図6に示したように、重ね合わせるネット22の端
部に、予め凹所28、28…を形成しておけば、重ね合
わせた部分の肉厚が厚くなることがない。しかしなが
ら、このような凹所28は必須のものではない。
具であるため巻回してロール状として取り扱うことも可
能であり、輸送や施工の際に極めて作業性に富む。この
ように形成されたネット22を、図2に示したように、
先ず軟弱地盤Pに形成した孔21の底部に敷設し、その
後、第1の層となる樹脂発泡体ブロック20を平面方向
に並べて配置する。第1の層となる樹脂発泡体ブロック
20を敷き並べたら、その上から2枚目のネット22
を、第1の層全体を覆うように被せる。これにより、第
1の層となる同一平面上の複数の樹脂発泡体ブロック2
0、20…20は、上面および下面がネット22、22
に包囲されることになる。次いで、この2枚目のネット
22が被せられたら、第2の層を形成する2段目の樹脂
発泡体ブロック20、20…20を前後左右方向に並べ
て配置する。この場合、第2の層は第1の層と位置をず
らして千鳥状に並べると良い。また、1つのネット22
では、同一平面上に拡がる樹脂発泡体ブロック全体を覆
うことができない場合は、2つのネット22を用いてこ
れらの端部同士をラップさせて使用すれば良い。その場
合、図6に示したように、重ね合わせるネット22の端
部に、予め凹所28、28…を形成しておけば、重ね合
わせた部分の肉厚が厚くなることがない。しかしなが
ら、このような凹所28は必須のものではない。
【0026】以後、上記したように、多数の樹脂発泡体
ブロック20を平面的に並べた後、ネット22をその上
部に被せて、前後左右に平面的に並べられた多数の樹脂
発泡体ブロック20、20…20を一つの集合体として
まとめるという一連の作業を繰り返し行ない、所定高さ
の路面を構築する。なお、ネット22の端部は、樹脂発
泡体ブロック22の周囲に巻込んで処理しても良く、あ
るいはそのまま垂れ下げたり、短くして使用することも
できる。
ブロック20を平面的に並べた後、ネット22をその上
部に被せて、前後左右に平面的に並べられた多数の樹脂
発泡体ブロック20、20…20を一つの集合体として
まとめるという一連の作業を繰り返し行ない、所定高さ
の路面を構築する。なお、ネット22の端部は、樹脂発
泡体ブロック22の周囲に巻込んで処理しても良く、あ
るいはそのまま垂れ下げたり、短くして使用することも
できる。
【0027】こうして、所定高さにまで樹脂発泡体ブロ
ック20を多段に積み上げたら、図3に示したように周
囲に土あるいはコンクリート25等を補填し、最上面に
表層26を構築することにより、路面が完成する。
ック20を多段に積み上げたら、図3に示したように周
囲に土あるいはコンクリート25等を補填し、最上面に
表層26を構築することにより、路面が完成する。
【0028】このような例示の路面では、内部で前後左
右に並べられる樹脂発泡体ブロック20は同じネットで
包囲され、このネットに形成された突起24、24、…
24で結合される。したがって、横方向または前後方向
のように1つの平面方向に並ぶ樹脂発泡体ブロック20
は、1つの集合体層としてまとめて構成できることにな
る。
右に並べられる樹脂発泡体ブロック20は同じネットで
包囲され、このネットに形成された突起24、24、…
24で結合される。したがって、横方向または前後方向
のように1つの平面方向に並ぶ樹脂発泡体ブロック20
は、1つの集合体層としてまとめて構成できることにな
る。
【0029】したがって、例えば、縦横高さ方向の3次
元的空間に並べられた樹脂発泡体ブロックに、下方向に
向かって荷重等が加わっても、その荷重は、横方向(水
平方向)に並んだ他の多くの樹脂発泡体で受け止めるこ
とができる。すなわち、荷重が分散して伝達されること
になる。これにより、樹脂発泡体ブロックが横方向にづ
れたり離反してしまうことがない。
元的空間に並べられた樹脂発泡体ブロックに、下方向に
向かって荷重等が加わっても、その荷重は、横方向(水
平方向)に並んだ他の多くの樹脂発泡体で受け止めるこ
とができる。すなわち、荷重が分散して伝達されること
になる。これにより、樹脂発泡体ブロックが横方向にづ
れたり離反してしまうことがない。
【0030】なお、上記実施例におけるネット22は、
1m幅あたり1500kg/m以上の張力を発生させる
ことができる。したがって、例えば、3mの高さでは3
枚のネット22を使用するので、4.5t/m以上の抵
抗力を発揮させることができる。このような特性を有す
るので、樹脂発泡体ブロック20の従来、不得意の分野
であった剪断や引っ張りの補強効果を大きくすることが
できる。また、緊結金具を使用する場合に比べて施工の
安全性と効率性が図れ、また錆等の対策の心配がない。
これにより、不同沈下や端部での円弧すべり等の抑止効
果を期待することもできる。なお、ネット22は、1.
5〜2.5m程度の幅で10m以上のロール状に形成す
ると使用しやすい。勿論、本発明の層間係止具と従来の
係止具を併用することも可能である。
1m幅あたり1500kg/m以上の張力を発生させる
ことができる。したがって、例えば、3mの高さでは3
枚のネット22を使用するので、4.5t/m以上の抵
抗力を発揮させることができる。このような特性を有す
るので、樹脂発泡体ブロック20の従来、不得意の分野
であった剪断や引っ張りの補強効果を大きくすることが
できる。また、緊結金具を使用する場合に比べて施工の
安全性と効率性が図れ、また錆等の対策の心配がない。
これにより、不同沈下や端部での円弧すべり等の抑止効
果を期待することもできる。なお、ネット22は、1.
5〜2.5m程度の幅で10m以上のロール状に形成す
ると使用しやすい。勿論、本発明の層間係止具と従来の
係止具を併用することも可能である。
【0031】以上、本発明の一実施例について説明した
が、本発明の盛土工法およびそれに使用される盛土工法
は、実施例に何ら限定されない。例えば、この盛土工法
は、築山を築くような場合あるいは仮設の床面などを構
築する場合にも適用することができる。また、ネット2
2は可撓性を有しているので、平面的な盛土を施す場合
でなくても、凸凹した平面にも適用することが可能であ
り、また、場合によっては階段的に盛土を形成する場合
にもこのネット22を使用することができる。さらに、
層間係止具はネット22に何ら限定されない。例えば、
上記したネット22でなくても、単なる平面状のシート
であっても良い。しかしながら、シートの場合は、雨な
どの通水性を考慮して、適宜な部分に孔を設けることが
好ましい。
が、本発明の盛土工法およびそれに使用される盛土工法
は、実施例に何ら限定されない。例えば、この盛土工法
は、築山を築くような場合あるいは仮設の床面などを構
築する場合にも適用することができる。また、ネット2
2は可撓性を有しているので、平面的な盛土を施す場合
でなくても、凸凹した平面にも適用することが可能であ
り、また、場合によっては階段的に盛土を形成する場合
にもこのネット22を使用することができる。さらに、
層間係止具はネット22に何ら限定されない。例えば、
上記したネット22でなくても、単なる平面状のシート
であっても良い。しかしながら、シートの場合は、雨な
どの通水性を考慮して、適宜な部分に孔を設けることが
好ましい。
【0032】また、他の層間係止具としては、図7に示
したように、帯状に延びる帯状体29を用いても良い。
このような帯状体29を用いる場合には、図示した長尺
ものの他に、短い長さの帯状体も用意し、この短い帯状
体を長尺ものと直交する方向に差し渡すと良い。あるい
は短い帯状体の代わりに緊結金具を兼用して用いること
もできる。もちろん、この帯状体29にも、上下両面に
突起が所定間隔おきに形成されていることは勿論であ
る。
したように、帯状に延びる帯状体29を用いても良い。
このような帯状体29を用いる場合には、図示した長尺
ものの他に、短い長さの帯状体も用意し、この短い帯状
体を長尺ものと直交する方向に差し渡すと良い。あるい
は短い帯状体の代わりに緊結金具を兼用して用いること
もできる。もちろん、この帯状体29にも、上下両面に
突起が所定間隔おきに形成されていることは勿論であ
る。
【0033】このような実施例によれば、平面的に多数
並べられた樹脂発泡体ブロックを、直線的に連続した集
合体としてまとめることができる。また、層間係止具と
して金網の両面に係止部を備えたものを用いることもで
きる。
並べられた樹脂発泡体ブロックを、直線的に連続した集
合体としてまとめることができる。また、層間係止具と
して金網の両面に係止部を備えたものを用いることもで
きる。
【0034】また、以上の例示では、ほぼ平面、特に水
平状に敷設された樹脂発泡体ブロック集合体層について
記したが、例えば、階段状に敷設した一つのブロック集
合体層上に本発明の層間係止具を用い、さらにその上部
に階段状に敷設した一つのブロック集合体層を止着させ
ことも勿論出来、種々の実施態様を取り得ることが可能
である。
平状に敷設された樹脂発泡体ブロック集合体層について
記したが、例えば、階段状に敷設した一つのブロック集
合体層上に本発明の層間係止具を用い、さらにその上部
に階段状に敷設した一つのブロック集合体層を止着させ
ことも勿論出来、種々の実施態様を取り得ることが可能
である。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る樹脂
発泡体ブロックによる盛土工法によれば、平面方向の樹
脂発泡体ブロックは、一平面方向に連続した層間係止具
で一集合体層として一体的に連結されるので、これらの
横方向へのずれを良好に防止できる。
発泡体ブロックによる盛土工法によれば、平面方向の樹
脂発泡体ブロックは、一平面方向に連続した層間係止具
で一集合体層として一体的に連結されるので、これらの
横方向へのずれを良好に防止できる。
【0036】したがって、最初に整えられた樹脂発泡体
ブロックの集合体を、以後も安定した姿勢で維持してい
くことができる。また、本発明に係る層間係止具は、安
価に形成することができ、敷設する作業も簡単であり、
錆たりする虞もないので従来の緊結金具では冠水等によ
り朽ちて使用が出来なかった所にも安心して強固な盛土
工法が実施しうる。
ブロックの集合体を、以後も安定した姿勢で維持してい
くことができる。また、本発明に係る層間係止具は、安
価に形成することができ、敷設する作業も簡単であり、
錆たりする虞もないので従来の緊結金具では冠水等によ
り朽ちて使用が出来なかった所にも安心して強固な盛土
工法が実施しうる。
【図1】図1は本発明の一実施例に係る樹脂発泡体ブロ
ックによる盛土工法の一例を示す斜視図である。
ックによる盛土工法の一例を示す斜視図である。
【図2】図2は同実施例による盛土工法で路面を築いて
いく場合の断面図である。
いく場合の断面図である。
【図3】図3は同実施例で構築された路面の断面図であ
る。
る。
【図4】図4は本発明の一実施例に係る盛土工法で採用
された層間係止具の平面図である。
された層間係止具の平面図である。
【図5】図5は同係止具の断面図である。
【図6】図6は同係止具の端部を拡大して示す斜視図で
ある。
ある。
【図7】図7は本発明の他の実施例による層間係止具を
採用した盛土工法の斜視図である。
採用した盛土工法の斜視図である。
【図8】図8は従来の盛土工法で構築された路面の断面
図である。
図である。
【図9】図9は従来の係止具示す斜視図である。
【図10】図10は従来の係止具を使用した場合に樹脂
発泡体ブロックに荷重がかかったときの側面図である。
発泡体ブロックに荷重がかかったときの側面図である。
20 樹脂発泡体ブロック 22 ネット状係止具 24 突起 29 帯状体係止具
Claims (3)
- 【請求項1】複数の樹脂発泡体ブロックを前後左右に敷
設したものを多段に積層する樹脂発泡体ブロックによる
盛土工法において、 前記多段に積層される樹脂発泡体ブロックのうち、連続
して配置される樹脂発泡体ブロック集合体層とその上部
に連続して配置される他の集合体層との少なくとも1つ
の層間に、両面に係止部を備えた層間係止具を介在さ
せ、樹脂発泡体ブロック同士を固定するようにしたこと
を特徴とする樹脂発泡体ブロックによる盛土工法。 - 【請求項2】前記層間係止具は、格子状のネットであ
り、該ネットの交差部には、両方向に向かってそれぞれ
突起が形成されていることを特徴とする樹脂発泡体ブロ
ックによる盛土工法で使用される係止具。 - 【請求項3】前記層間係止具は、平面状に広がるシート
であり、このシートの上下両面に、所定間隔おきに突起
が形成されていることを特徴とする樹脂発泡体ブロック
による盛土工法で使用される係止具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15441095A JPH093903A (ja) | 1995-06-21 | 1995-06-21 | 樹脂発泡体ブロックによる盛土工法およびそれに使用される係止具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15441095A JPH093903A (ja) | 1995-06-21 | 1995-06-21 | 樹脂発泡体ブロックによる盛土工法およびそれに使用される係止具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH093903A true JPH093903A (ja) | 1997-01-07 |
Family
ID=15583549
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15441095A Pending JPH093903A (ja) | 1995-06-21 | 1995-06-21 | 樹脂発泡体ブロックによる盛土工法およびそれに使用される係止具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH093903A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100690049B1 (ko) * | 2004-12-24 | 2007-03-09 | 현대건설주식회사 | Eps블럭을 이용한 초연약지반의 보강성토 구조 |
JP2008213283A (ja) * | 2007-03-02 | 2008-09-18 | Jsp Corp | 表面材付き発泡樹脂ブロック、表面材付き発泡樹脂ブロックの製造方法および軽量盛土構造物 |
JP2009002013A (ja) * | 2007-06-20 | 2009-01-08 | Futoshi Nomoto | 土嚢袋積層用固定具及び土嚢袋積層工法 |
JP2010106514A (ja) * | 2008-10-29 | 2010-05-13 | Nihon Samicon Co Ltd | 落石防護用保護構造物 |
-
1995
- 1995-06-21 JP JP15441095A patent/JPH093903A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100690049B1 (ko) * | 2004-12-24 | 2007-03-09 | 현대건설주식회사 | Eps블럭을 이용한 초연약지반의 보강성토 구조 |
JP2008213283A (ja) * | 2007-03-02 | 2008-09-18 | Jsp Corp | 表面材付き発泡樹脂ブロック、表面材付き発泡樹脂ブロックの製造方法および軽量盛土構造物 |
JP2009002013A (ja) * | 2007-06-20 | 2009-01-08 | Futoshi Nomoto | 土嚢袋積層用固定具及び土嚢袋積層工法 |
JP2010106514A (ja) * | 2008-10-29 | 2010-05-13 | Nihon Samicon Co Ltd | 落石防護用保護構造物 |
JP4501162B2 (ja) * | 2008-10-29 | 2010-07-14 | 日本サミコン株式会社 | 落石防護用保護構造物 |
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